雛見沢ゲットー
記事の内容
[*]前の記事 | 次の記事[#]

水銀燈「ギャンブルぅ?」出会い編
2009/06/01 22:10

水銀燈「ギャンブルぅ?」出会い編

1 :マリオネット ◆f0b8iS9HyE :2009/05/24(日) 18:41:34.83 ID:L7LM8Aly0

中学二年になってから三日
伊藤カイジは最悪だった
新一年の入学式以来一日たりとも学校に行っていない

「はぁ・・・」

カイジはため息をつく
学校に行きたいけど行きたくない
そんなわけのわからない心境だ
いわゆる情緒不安定という奴だろうか
正確にいうと学校に行きたいわけではない
学校の奴等と賭けをしたい
ただそれだけである
彼の趣味はギャンブル
陶酔できるギャンブルを求めている彼

しかし金がない・・・!

今まで勝ちを積み重ねてきていたので小遣いはたんまりとあった
しかし入学式の日
新入生とのギャンブルで無一文
思い出すだけでも恐ろしい
あの男はまるで悪魔
悪魔じみた強さだ

「何者なんだろうかアイツは・・・言うなれば神域の男・・・!」


―――――――――始業式の日


長ったらしい始業式も終わりさっさと帰路につこうとしたカイジ

その時不意に後ろから呼び止められた

「せ〜んぱい」

先輩って自分の事だろうか、まあ自分以外いないし自分の事だろう

カイジは足をとめて振り返る

白髪・・・!

身長は意外とでかい、本当に中一だろうか

ここまで違和感の無い白髪は見たことがない

「カイジ先輩」

何故自分の名前を知っているのだろうか

そこまで自分は有名人だったのか

「誰だお前?何で俺の名前を・・・」

すると男は名乗らずに俺の名を知っている理由を答えた

「カイジ先輩は有名ですよ、博打の申し子ってね」

誰だそんな異名を流した奴は

有名といわれてもいまいち嬉しくない

だいいち自分はそんなに言うほど強くはない

まぐれ・・・まぐれで勝ってきたにすぎない

「・・・で、お前名前は?」

申し子とかいう異名の出所については触れないでおいた

どうせ俺に負けた奴等がつけたんだろう、船井とか大槻とか

ともかく名前が知りたかった

この白髪の男の名前を

「アカギ・・・アカギしげるです」

どうやらこの男の名前はアカギというらしい

そのアカギとやらが自分に何のようなのだろうか

「麻雀の面子が足りないんですよ、先輩入ってくれませんか?」

どうやら麻雀の面子集めに呼ばれたらしい

何で俺が目をつけられたのだろうか

しかしそんな事はどうでもよかった

博打の申し子という異名を知りながらも誘ってくるという事はそれなりに腕に自信があるということだろう

暇つぶしにはもってこいだ

断る理由が一切なかった

言われるがままカイジはアカギについていった

この学校には麻雀をできる施設がある

カイジもよくそこで打っている

廊下を歩きながらカイジはアカギに肝心要の事を聞いた

「それでアカギはどれくらい打ったことがあるんだ?」

勝負をするにあたってこれは肝心なことだ

経験だけでも知っていれば実力は推測できる

少なくともカイジにはそんな自信があった、どこからくるのだろう

「今回で四回目ですね・・・」

四回目・・・

なるほど四回目か

四回目・・・

・・・え?

四回目・・・?

ってことはほとんど初心者みたいなものか?

「まあそうなりますね」

正直少しがっかりした

てっきり熟練者かと思っていたのだから

初心者のくせに博打の申し子というあだ名のついた人間を誘ったのか?

麻雀はほとんど運だと思ってるんじゃないだろうな

しかしそれはそれでいい

金が楽に手に入るのだから

最近無駄遣いが激しい、臨時収入は嬉しい

麻雀室というネーミングセンスの欠片も感じられない部屋に入る

もう少し他にあったんじゃないのか?

入った途端青い髪の男が出迎える

「ああアカギやっと来たね」

見たところ一年生だろう

青い髪に白い髪

この学校もすぐに荒れるだろうな

しかしそんなことはどうだっていい、俺も長髪だし

「貴方がカイジさんですか?宇海零です、よろしくお願いします」

結構礼儀正しい奴のようだ

しかし俺ってそこまで有名なのか

それにしても零の横にいるスーパーサイヤ人みたいな髪をした男はもしかして

声がでかいし馴れ馴れしくてうざいから構いたくないが一応挨拶しておくべきだろう

「天先輩、ご無沙汰ッス」

まさか天も入るとは思いもよらない事が起きてしまった

正直天とは打ちたくなかった

負けが込むとテンホーチューレンを決めてくる

さすがにそこまでやってくると牌をぶつけたくなってくる

別室行きになってもいいから殴り倒したくなる

頭数が揃ったのを確認すると天は大きな声で火蓋をきる

「揃ったな、じゃあ始めるか!」

相変わらず声がでかいなぁ天先輩は

カイジは少し恥ずかしくなってくる

何か注目を浴びているような気がした

そりゃあこんな静かなところでこんな大声出せばそりゃ注目されるよな

サイコロのいたづらにより起親は天になった

何でこの人が起親なんだろう、幸先が悪い

しょうもない雑談をしながら打つ四人

天がやたらと五月蝿いんだがどうしよう

零は同学年みたいな感じで親しみやすい、社会適合者だな

一番口数が少ないのはアカギだ

「(上級生を誘いに来るくらいだから結構おしゃべりな奴かと思ったが・・・内気なのか?)」

カイジはアカギをチラッと見た

会話にあまり入り込もうとせずに無表情で打っている

あまり楽しそうには見えない

おそらく経験が浅いから緊張しているのだろう

それに先輩が二人もいる

緊張したっておかしくはないだろう

そんなところだろうとカイジは軽く見ていた

それにしても入学式の日も開いてるこの部屋って何なのだろうか

そもそも中学校で麻雀ってのもどうかと思う

こんなんだから青い髪と白い髪の1年が入ってくるんだよ

「(中々手の進みが早いな・・・やっぱり俺って博打の申し子なのか?)」


順は進み7順目・・・


「(おっおっおっ張ったぞ)」

カイジ、チートイツ北待ちを張る

4筒を通せば張ることができる

聴牌・・・!

カイジはチラッと左に座っている天の捨て牌を見る

見たところ張っている気配はない

序盤に無駄ヅモばかりだったというのが丸わかりである

次に右に座っている零の捨て牌を見る

捨て牌には4筒がある

つまり零には100%通る・・・・!

アカギは・・・

「(ククク・・・アカギには100%通るな・・・)」

カイジは確信していた

アカギに討ち取られることは絶対にないと

何故ならアカギは初心者

初心者は張ったら即リーというのが鉄板だ

つまり絶対に通る・・・!

タァニ

カイジ・・・打4筒

「通らばリーチ」

一度言ってみたかったらしい

しかしかっこよく決めるつもりがあっさりと失敗する

「ククク・・・通しません・・・ロン」

バラッ

アカギは牌を倒す

タンヤオピンフドラ1の4-7筒待ち・・・・!

「な、何ぃ?」

正直カイジは目を疑った

こんな事って・・・こんな事って・・・

完全に外れていた読み

初心者は即リーをしてくる

リーチをしていない=張っていない

という方程式はまるで見当違いだった

「タンピンドラ1・・・3900」

初っ端から打ち込んでしまったカイジ

幸先が悪いとはこの事だ

どうしてダマ・・・どうして

このことが腑に落ちないカイジ

「(良形の先制リーチならかけるべきじゃないのか・・・?)」

初心者のアカギがダマできたというのが腑に落ちないカイジ

その時カイジは悟った

そうか・・・そうか・・・そうか・・・!

「(コイツは中途半端な知識を持っているんだ・・・!ダマなら討ち取れるとかそんな感じの・・・!)」

きっとそうだ、そうに違いない

コイツは明らかに初心者

それは間違いない・・・!

リーチをかければ7700という手を3900に下げるんだから

両面ならリーチをかけたって問題はない・・・!

それなのにかけてこないってことは初心者・・・

それなら勝てる・・・!

次の局は勝てる・・・!

「まあ幸先は悪いがまだまだ勝負はわからないぜ」


東2局

親 カイジ ドラ 1筒

持ち点
天 25000点
カイジ 21100点
零 25000点
アカギ 28900点


大して痛くない・・・!

麻雀では1万程度の点差は大して大きくないのだ
そりゃあリードしているに越した事はない
でもこれぐらいならやすやすと逆転できる
相手が初心者なら尚更・・・!

が・・・

配牌がまるでダメ・・・!
どう転んだって高い手にはならない、それなら戦略は・・・

「(どうせ面前でいっても高い点にはならん、中の対子があるから中のみで連荘しよう)」

この局は鳴きまくるか


3順目

天・・・打6萬

「チー」

カイジ、まずは一面子をつくる


5順目

零・・・打2筒

「ポン」

二つ目の面子が完成

イーシャンテン・・・!

中・・・!
早く中来い・・・!
カイジは中がくることを祈る、必死に祈る

そんなカイジを見てアカギは小さく不気味に笑っていた

「ククク・・・」


7順目

カイジ張る・・・!

待ちは中と北のシャボだ

しかし中が来た時のみという苦しい待ちだ

もしも誰かが中の対子を握りこんでいたら出ない待ちだ

スパーァニ

カイジ・・・打5筒

「(カイジ先輩張ったな・・・)」

打牌の力強さで零はカイジの聴牌を悟る

しかし何を狙ってるのかは皆目わからない

「(クイタン・・・ってせんもあるな・・・でもあの打牌の強さからして満貫くらいは・・・)」

聴牌までは読めた零

しかし誤解・・・!

ありえぬ誤解をしてしまう

「(場に一枚もでていないドラの1筒・・・先輩は1筒の暗刻を持ってるかも・・・)」

恐れをなした零は勝負を降りる事にした

零・・・ベタオリ

順が進めど進めどカイジは和了できない

そもそも待ちが苦しいのだ

和了できないカイジを見てアカギは内心呆れていた

「(ククク・・・思ったよりも雑な打ち方だな・・・)」

そんなことに気付かないカイジは泣きそうな顔で打っていた

「(どうして和了できない・・・!?)」

カイジは思わず泣きそうになった

聴牌してから4順経っているのに和了できていない

思わず泣きたくなる

そこに・・・

持って来てしまう・・・!

「え・・・?」


ついに持って来てしまう

カイジ・・・ツモ北・・・!

 ヽ.\    \           ノ ノ ィ
   \ `'<_ ̄ `          {. ( /-─:ァ
    ,> 、_ ヽ、              \ヽ. ∠.__
.    / ./   \\| ,イ  ,.ィ      ヽヽ <
   |,イ ,   ,〃ゝ.ニ'_ー<.丿.ト、    l l  ヽ`
ヽ   |,イ __ /{ |/l,イハV「iヘヽ∧ヘ.ト、   l l トノ
| l.   f´ _{{u〉   o レ, Vrヘ\  ソ〉、j ル'
ヽヽ.   ヽ.( iひ‐'^uく<::::) o ヽ.`くr' /ト{{
 ヽ.\   l |‐||. v (^ソ )‘ー'ひ‐ヘ. Vソ.ハ.ヽ.
─-;>、ヽ.Lニ!Lrェェミュ' J,.ィT゙「フ,ハ V  \ヽ.
::/:::::::::::`7⌒TlTエヽ`く_」⊥Lレ }Tヽ.\  ヽ.\
:{::::::::::::::::ノ  | ヽl_.Ll>、ヽ⊥」ノ .く. ゝ \ヽ
:ヽ::::::::::::イ  _,.>、 v -‐ヽ i-  ijv )\. ヽ.\
ー-ゝ、:_:::レi く: :/ `ー 、_ u } l  rく´{. トゝ  \ヽ
-─‐-..二ニ''.Y\   _7rヘ`く  l:::`:-ゝ.._
:::::::::::::j::/ : : l l:::::::;>:': :ノ::| \\|::::::::::::::::: ̄
:::::::::::::ソ: : : :ヽ`'く : :/:::::::Vヽ!\ヽ、::::::::::::::


フリテン・・・!

もしもこれをきればフリテン・・・!

よりによって和了できない北・・・!

「(うっ・・・うぐっ・・・がががが・・・)」

カイジは切るに切れず涙する

ここは手を変えるしかないだろう

しかし流局までそう遠くはない

手を変える前に流局、もしくは誰かに和了されてしまうかもしれない

ならば・・・!

タァニ

カイジ・・・打北

「(これでよかったはず・・・これで・・・)

カイジ、フリテン・・・!

これでツモ和了以外なくなってしまう

その同順・・・

思いもかけぬことが起きる

「リーチ」

アカギのリーチ・・・!

しかし問題はそこではない・・・!

問題なのはアカギのリーチ宣言牌だ・・・!

―――――――――――中

アカギ無法の中切りリーチ・・・!

ざわ・・・ざわ・・・

「(ぐっ・・・北を切らなければ倒せた中・・・!中でリーチだと・・・!?)」

どうしてこんな・・・

こんな理不尽な事が俺の身に・・・?

不ヅキ・・・!

ことごとく不運・・・!

犬の尻尾を踏んで1時間ぐらい追いかけられたような気分だった

カイジはこれを不運と処理していた

ここで中切りリーチという不可解さにまだ気付いていない

この事に真っ先に気付いたのは鋭い零であった

「(あ・・・?中切り・・・?手出しの・・・?は・・・?)」

おかしい

おかしすぎる

誰が考えたっておかしい

そんな牌はとっとと捨てるべきだ

特に初心者は字牌をさっさと切ってしまう

仮に初心者じゃなくともそんな無意味な牌かかえないのでは?

何故今の今までかかえていたのだ?

「(あっ・・・?ま、まさか・・・)」

零はアカギの中切りでカイジの手の内を悟る

「(カイジ先輩はおそらくフリテン・・・!それを察しての中切り・・・!そうに違いない・・・!)」

零は自分の読みを信じカイジ相手のベタオリをやめる

ここはアカギ相手にベタオリをするべきだ

カイジは聴牌しているがフリテン・・・

北を打ったところにアカギが中を打った

つまり待ちは中と北のシャボ、でも中がきたときのみ・・・という苦しい条件

それが零の読みだ

それが的中・・・!

ことごとく的中・・・!

仮に和了しても大した手ではない

それなら降りるべき

それが正常な判断・・・!

そこにカイジは持って来てしまう・・・!

カイジ・・・ツモ1筒・・・!

ドラ引き・・・!

「な・・・」

思わず声に出してしまう

ドラ・・・!

もうここまでくると降りるしかない

この最悪の状況でドラを引いたのだ

ここは戦線から離脱するべき・・・!

それが正常な判断・・・!

が・・・

カイジには圧倒的な理があった

彼得意の理が・・・!

この1筒が通るという理が・・・!

「(通る・・・これは9割通る・・・!)」

この1筒は9割通る

単騎やシャボじゃないかぎり通る・・・!

何故なら・・・!

1-4筒の両面待ちにするには2-3筒が必要だ

しかし・・・

2筒はポンしてるから3枚見えている

それに3筒も河に3枚見える

つまり1-4筒待ちは成立しにくい・・・!

この数的真理は絶対だ

通る・・・!これは通る・・・!

残り一枚ずつの2-3萬をアカギが持ってるわけない・・・!

そんな都合のいいことがあってたまるか・・・!

「(数的真理は揺るぎない・・・!)」

スパーァニ

カイジ・・・打1筒・・・!

ドラ強打・・・!

文字通り強打・・・!

「ククク・・・それです先輩・・・」

バラッ

アカギ1-4筒待ち・・・!

まさに狙い撃ち・・・!

「ぐおっ・・・なんだこの手・・・!?」

カイジは困惑する

何という手に打ち込んでしまったんだ・・・と後悔する

アカギの手は綺麗に揃っていた

「メンピン純チャン三色ドラ1・・・」

この時点で倍満・・・!


 ヽ.\    \           ノ ノ ィ
   \ `'<_ ̄ `          {. ( /-─:ァ
    ,> 、_ ヽ、              \ヽ. ∠.__
.    / ./   \\| ,イ  ,.ィ      ヽヽ <
   |,イ ,   ,〃ゝ.ニ'_ー<.丿.ト、    l l  ヽ`
ヽ   |,イ __ /{ |/l,イハV「iヘヽ∧ヘ.ト、   l l トノ
| l.   f´ _{{u〉   o レ, Vrヘ\  ソ〉、j ル'
ヽヽ.   ヽ.( iひ‐'^uく<::::) o ヽ.`くr' /ト{{
 ヽ.\   l |‐||. v (^ソ )‘ー'ひ‐ヘ. Vソ.ハ.ヽ.
─-;>、ヽ.Lニ!Lrェェミュ' J,.ィT゙「フ,ハ V  \ヽ.
::/:::::::::::`7⌒TlTエヽ`く_」⊥Lレ }Tヽ.\  ヽ.\
:{::::::::::::::::ノ  | ヽl_.Ll>、ヽ⊥」ノ .く. ゝ \ヽ
:ヽ::::::::::::イ  _,.>、 v -‐ヽ i-  ijv )\. ヽ.\
ー-ゝ、:_:::レi く: :/ `ー 、_ u } l  rく´{. トゝ  \ヽ
-─‐-..二ニ''.Y\   _7rヘ`く  l:::`:-ゝ.._
:::::::::::::j::/ : : l l:::::::;>:': :ノ::| \\|::::::::::::::::: ̄
:::::::::::::ソ: : : :ヽ`'く : :/:::::::Vヽ!\ヽ、::::::::::::::


9筒の暗刻があるからもしも裏が9筒なら三倍満・・・!

決する・・・勝負・・・!

トビッ・・・!

カイジはハコってしまう・・・!

場に沈黙が流れる

アカギは静かに裏ドラ表示牌をつかむ

カイジはドキドキしながら祈る

「(乗るな・・・!乗るな・・・乗るな・・・!)」

アカギは裏ドラを確認し終える

全員の注目はアカギに行く

特にカイジの焦った表情はたまらない

アカギは裏ドラを表むけて打ち人差し指で隠す

ざわ・・・ざわ・・・

何もじらさなくたっていいじゃないか

「裏・・・惜しい」

そういって指を離す

裏ドラ表示牌は白だ

裏に惜しいも何もない気もするがとにかく助かった

辛くも生き延びるカイジ

「ふぅ〜〜〜」

カイジは安堵のため息をつく

が・・・

乗らなかったがそれでも倍満・・・!

16000の直取り・・・!

もはや続ける気すら失ってしまったカイジ

毒気を抜かれた状態だ


東3局

親 零 ドラ 北

持ち点
天 25000点
カイジ 5100点
零 25000点
アカギ 44900点


点差は圧倒的な物・・・!

もはやカイジに生気は感じられない

運命の配牌・・・!

「(頼む・・・頼む・・・来い・・・!好配牌・・・!)」

「いやぁ中々手が入ってるじゃないかアカギ」

天は大声で笑いながら言う

相変わらず五月蝿い人だ

配牌をとりおえてカイジは呆然とする

物凄く焦った顔だ

「(よ、よせよ・・・ちょっと・・・)」

理牌しながら焦っている

「(だ・・・だってこれとこれで・・・)」

理牌をし終えてカイジは驚愕する

まるで夢を見ているようだ

超絶幸運・・・!

「(間違いない・・・ある・・・!大三元の種の対子がある・・・!)」

ざわ・・・ざわ・・・

白-發-中対子・・・!

やった・・・!やった・・・!やった・・・!

「(有難うございます・・・神様・・・有難うございます・・・!)」

カイジは泣きながら神に礼をする

突然泣き出したカイジを見て零は唖然とする

「どうした零?早く捨ててくれよ」

泣いているカイジに気がついていない天が打牌を催促する

さすがに気付いてもよさそうなものだが

「す、すみません」


2順目

ここまでカイジは無駄ヅモ無し

まさに好調

さくさくと手が進み出している


3順目

カイジ・・・ツモ中・・・!

「(き、きたぁ〜〜〜!)」

ポタポタポタ

涙と汗がダブルで落ちてくる

何というシュールな光景だろうか

意外にも器用な真似をする男である

大三元に一歩近づく・・・!

「(見えた・・・勝ちの目・・・!)」

中暗刻・・・!

これは大きな発展・・・!

大三元は原則として一つぐらいは暗刻にしたほうがいい

それもそうだろう、包(パオ)があるんだから

二種類の三元牌をポンしていたらさすがに残りの一種類は誰も切ってくれない

切るとしたら初心者のアカギぐらいだろう

そして零の4順目

零・・・打白・・・!

ざわ・・・ざわ・・・

「(き、きたぁ〜〜〜!)」

カイジ・・・迷わずポン・・・!

できる・・・二つ目の刻子が・・・!

5順もたたぬ間に刻子が二つもできてしまう・・・!

恐るべき悪運・・・!

「(グフッ・・・グフッ・・・全ては流れる河の如し・・・)」

一応聴牌・・・

小三元の聴牌・・・!

待ちは3-6-9萬・・・!

6順目・・・

「あ・・・?」

自分のツモった牌を見てカイジは思わず声を出してしまう

もう少しポーカーフェイスとかそういうのはできないのか

しかし声を出してしまうのも無理はない

だって引いてしまったんだから

最後の一牌・・・發を・・・!

この段階で暗刻を二つ自分で作ってしまうカイジ

恐るべき強運、勝負運

この人が負けるわけがなあい

まさに伝説・・・!

「(有難うございます・・・神様・・・神様・・・うっ・・・)」

聴牌・・・!

しかも・・・

しかもノベタン・・・!

ノベタン待ち・・・!

4-7萬のノベタン・・・!

これは結構良い待ちだ

大三元に加えてノベタン・・・!

やはり強運・・・!

思わず感服してしまう・・・!

スパァーニ

カイジ・・・打8萬

三面待ちからノベタンになったのは痛いが大三元になった事を考えると大した痛手じゃない

「(ドベは免れる・・・グフッ・・・グフッ・・・)」


2順後・・・

零・・・打4萬・・・!

圧倒的至福・・・僥倖・・・!

き、きたぁ〜〜〜

カイジは泣きながら宣言する

「ロン!ロン!ロンッ!その4萬ロン・・・!ロンッ!ロ、ゴホッゴホッ、ロ、ローン!」

思わずむせてしまったカイジ

天の大声に顔を赤らめてた癖に今じゃ当事者だ

周りの人が全員こっちを見ている

卓を囲んでいるメンバーは勿論第三者まで驚いている

零にいたっては空間が歪んでいる

カイジ等は聞き逃す・・・アカギの声を

「・・・・ネ・・・」

駆け巡るカイジの脳内物質・・・!

βエンドルフィン…!
チロシン…!
エンケファリン…!
バリン…!
リジン…!
乳酸菌・・・!
ロイシン…!
イソロイシン…!

「やった・・・!やった・・・!勝った・・・!勝った・・・!二位・・・!」

歓喜・・・!

生還・・・!

生還の咆哮を上げる・・・!

が・・・

「聞こえませんでしたか?伊藤カイジさん」


あまりの歓喜にアカギの声を上手く聞き取れなかった

なんだって・・・?

と聞き返す前に何が起きたか理解するハメになる

アカギは牌を倒していた・・・!

アカギ・・・4-7萬待ち・・・!

「残念・・・頭ハネです・・・」


ヽ.\    \           ノ ノ ィ
   \ `'<_ ̄ `          {. ( /-─:ァ
    ,> 、_ ヽ、              \ヽ. ∠.__
.    / ./   \\| ,イ  ,.ィ      ヽヽ <
   |,イ ,   ,〃ゝ.ニ'_ー<.丿.ト、    l l  ヽ`
ヽ   |,イ __ /{ |/l,イハV「iヘヽ∧ヘ.ト、   l l トノ
| l.   f´ _{{u〉   o レ, Vrヘ\  ソ〉、j ル'
ヽヽ.   ヽ.( iひ‐'^uく<::::) o ヽ.`くr' /ト{{
 ヽ.\   l |‐||. v (^ソ )‘ー'ひ‐ヘ. Vソ.ハ.ヽ.
─-;>、ヽ.Lニ!Lrェェミュ' J,.ィT゙「フ,ハ V  \ヽ.
::/:::::::::::`7⌒TlTエヽ`く_」⊥Lレ }Tヽ.\  ヽ.\
:{::::::::::::::::ノ  | ヽl_.Ll>、ヽ⊥」ノ .く. ゝ \ヽ
:ヽ::::::::::::イ  _,.>、 v -‐ヽ i-  ijv )\. ヽ.\
ー-ゝ、:_:::レi く: :/ `ー 、_ u } l  rく´{. トゝ  \ヽ


アカギ無法のタンのみ頭ハネ・・・!

ぬか喜びの反動でカイジは失神しかけている

「あが・・・あが・・・あが・・・」

夢かと見紛うような僥倖・・・

法外な僥倖・・・!

本当にあったことなのか・・・?

そう・・・まるで白昼夢・・・

今となっては夢のようだ

零は頭ハネのおかげで命拾いをした

「ふぅ・・・しかし皆注目しちゃってるよ・・・」

零は安堵と呆れの複合ため息をつく

一度で二つぶんのためいき・・・!

超お得ためいき・・・!

「カイジ先輩・・・?カイジ先輩・・・?」

呆然自失・・・!

カイジは生気を抜かれたような感じだ

まるで白痴・・・!

その後の事はよく覚えていないようだ

気付けば飛んでいた・・・

その後すぐに勝負から降りようと思ったが・・・

「待ってくださいよ先輩」

悪魔に呼び止められてしまったのだ・・・!

カイジは腑抜けた顔で振り返る

「まだまだ終わらせない・・・地獄の淵が見えるまで・・・レート倍プッシュ・・・!」

ざわ・・・ざわ・・・

今まで博打で雑魚を蹴散らしてきたカイジが初心者の申し込みを断る事ができるだろうか

できるわけがない・・・!

結局カイジは地獄の淵が見えるまで付き合うことになった

「ジュースでも買うか・・・いや、そんな大金ないや・・・」


そして現在に至るわけである

図ったかのように自分の捨て牌で和了するアカギ

面子を潰され金を搾り取られたカイジは学校に行く気がでなかった

「俺もそこまでマゾじゃねえよ・・・」

カイジは壁にかかった名言を見て涙を流す

【未来は僕等の手の中】

ポタポタと涙が畳に落ちる

カイジは立ち上がる

ポイッ

格言の書いた厚紙を壁から取り外して投げ出すカイジ

「胸糞悪い・・・!」

ヒラッ

厚紙の下から何か紙が落ちる

「あ・・・?」

カイジは紙を拾い上げる

文面は至ってシンプル

【巻きなさぁい 巻かないとジャンクにするわよぉ】

何だろうこの紙は・・・

アホの子が書いたような文面だ

「まるで白痴だな・・・何を巻くんだよ・・・」

カイジは紙をクシャクシャにしてそれで鼻をかんでゴミ箱に捨てた

やはりティッシュで鼻をかまないと鼻が痛くてたまらない

「ああ・・・どいつもこいつも・・・」


ガッ・・・!


カイジは何かにつまづいてよろめく

「あっ・・・?何だこの鞄は・・・」

そこにあったのは謎の鞄

カイジはこれにつまづいたのだ

見るからに高級そうな鞄

こんなもの買った覚えももらった覚えも盗んだ覚えもない

ということは・・・

沸いてきたのだ・・・どこからか・・・

ギィッ・・・

カイジは戸惑いながらも鞄を開ける

するとそこにあったのは・・・

「か、かわいい・・・」

そこに入っていたのは人形だ

まるで生きているよう・・・!

黒い翼に黒い服

銀色の髪に赤っぽい瞳

カイジは戸惑いながらもスカートをめくる

「一応はいているのか・・・やはり黒・・・!」

何をやっているのだコイツは

その時カイジはネジを発見する

ネジを片手に体中をいじくりまわす

「このへんか・・・?」

胸に手をやる

しかし穴は見当たらない

こういうものは大抵背中だと思うが

カイジは背中にある穴を発見する

「おっおっおっ、これか・・・」

ネジをゆっくりと回し放置してみる
カイジは少し待ってからためいきをつく

「はぁ・・・何やってんだろ俺は・・・こんな堕天使みたいな人形で遊ぶなんて・・・」

黒い羽=堕天使
それがカイジの思考というか概念

その時おもいもかけぬ事が起こる

「誰が堕天使ですって?」

「だからお前が・・・って・・・わひゃぁ!?」

目の前の人形が動き言葉を話していることに気付き驚愕するカイジ
まるで自分が殺した人間の亡霊に相対したかのような顔だ
突然動き出した人形はカイジを見て呆れだす

「何よコイツ・・・人を起こしといて・・・」

混乱&淫乱するカイジに人形はこの状況を説明する

「かくかくしかじかというわけよぉ・・・」

「まるまるうしうしというわけねぇ・・・」

口調を真似るカイジ
これは地味にむかつく
正直カイジは全く理解できなかった、薔薇乙女だのアリスゲームだの

「それでぇ・・・お前の名前はぁ?」

「水銀燈よぉ」

「何か電灯みたいな名前だなぁ」

プチン

さすがのこれには切れる水銀燈

「とりあえず眠っていたブランクを埋めようかしらぁ」

ポキッ・・・ポキッと間接をならす水銀燈
間接なんかあるのかどうかは知らないがヘタレなカイジは土下座する

「ご、ごめんなさいぃ・・・!」

新たな問題を抱えたカイジ
巻かなかったのに姉妹の争いに巻き込まれてしまう・・・!

「人間を媒体として力をもらんだけどぉ、アンタはミーディアムとして認められないわぁ」

それはありがたい・・・

誠にありがたい

このまま永劫認めないでいただきたい

「それでこれからどうするんだ?野宿でもするのか?」

「あらぁ?何いってるのぉ?お馬鹿さぁん」

正直その言い回しを聞くとそっちの方が馬鹿っぽい
しかしカイジここは自重

次の瞬間・・・

水銀燈は思いもかけぬ言葉をかける

「ここで暮すに決まってるじゃなぁい」

「な、何ぃ!?」



続く

携帯用

↓ブログ発展のため1クリックお願いします↓
画像
【携帯用クリック広告・ブログ発展のためワンクリックお願いします><】



ニックネーム




[*]前の記事 | 次の記事[#]

コメントを見る(0)
コメントを書く(詳細記入)
トラックバック(0)
BlogTOP

ログイン



Powered By FC2ブログ