伊藤誠「えーっと、麻雀部……ここか」
伊藤誠「えーっと、麻雀部……ここか」
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/23(水) 19:25:20.82 ID:3R88bFkz0
ガチャッ
誠「すみませーん」
和「あら、入部希望の方ですか?」
ぼいんぼい~ん
誠(うわぁ……この顔にこのおっぱい……か、かわいい)
和「あの?」
誠「ああ、そう!入部希望です!」
和「そうですか。部長がまだ来てなくて……よかったらそれまで3人麻雀でもしませんか?」
誠「う、うん!やろう、3人麻雀!」ドキドキ
←ブログ発展のため1クリックお願いします
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/23(水) 19:25:20.82 ID:3R88bFkz0
ガチャッ
誠「すみませーん」
和「あら、入部希望の方ですか?」
ぼいんぼい~ん
誠(うわぁ……この顔にこのおっぱい……か、かわいい)
和「あの?」
誠「ああ、そう!入部希望です!」
和「そうですか。部長がまだ来てなくて……よかったらそれまで3人麻雀でもしませんか?」
誠「う、うん!やろう、3人麻雀!」ドキドキ

和「ゆーき、入部希望の方が来たから3人麻雀お願いできる?」
優希「おー、まかせろ!お手並み拝見といくじぇ!」
和「遅れましたけど、私原村和って言います。こちらは片岡優希です」
誠「どうも、伊藤誠です」
誠(原村さんっていうのか……ほんと……ゴクリ)
タコス「おい、犬2号!のどちゃんのおっぱいは私のものだじょ!ジロジロ見すぎだじぇ!」
和「なっ、何言ってるのゆーき!」
誠「犬ってなんだよ!ジロジロだなんて、みっ、見てないだろ!」
タコス「ふんっ」
~一時間後~
和「ロンです」
誠「うわー、またハコテンにされちゃったよ。原村さん強いなぁ!」ニヤニヤ
タコス「げ、激よわすぎるじぇ」
誠「うるさいなー」
ガチャ
タコス「お、咲ちゃんと京太郎」
咲「遅れてごめんねー!……あれ?もしかして入部希望の人?」
京「同じクラスの誠じゃないかー!男一人で寂しかったんだよ。よろしくな!」
誠「あーうん」
久「あら、もうみんなそろってるのね」
和「あ、部長」
まこ「なんや騒がしいと思っちょったら、新入部員がおるんかい」
誠「ど、どうも!1年の伊藤誠です!よろしく」
誠(うわぁ~……女子部員だらけじゃないかー!麻雀部、最高だぁ~)
久「伊藤くんね……よろしく!それじゃあさっそくだけど、お手並み拝見といきましょうか」
久「まこ、ゆーき、須賀君!半荘お願いするわ」
タコス「部長、さっきこいつと打ったけど激ヨワだったじぇ!」
久「あら、どうかしら?能ある鷹は爪を隠すって言うじゃない?」ニコッ
~一時間後~
誠「ロン!リーチ、一発、ピンフ、チンイツ、ドラ2!」
タコス「ひ~ん、また3倍満……ハコテン……ありえない、ありえないじぇ!」
京「おいおい、なんだよ誠。お前すげー強いじゃん!」
まこ「この引きの強さ、また化け物級の新入部員が来てしまったのぉ」
誠「いや~、それほどでも!」
誠(原村さん、見ててくれたかな~?ニヤニヤ)
久「……決定ね!伊藤君、清澄高校麻雀部へようこそ!これからよろしくね」
久「それで、当面は地区予選の男子個人戦に向けての練習を──」
バンッ!!
咲「ビクッ!」
和「納得……できません!!!伊藤さん、あなたさっき私に手加減をしたんですか!?」
誠「あ、いや、そういうわけじゃ……」
誠(おっぱいに見とれてて負けたなんて、言える訳ないじゃないかぁ~)
和「じゃあ一体どういうことですか?私に手加減は無用です!
すみませんが、今日のところは失礼します」
咲「は、原村さ~ん!待ってよー!」
タッタッタ、バタン!
誠(原村さんに嫌われてしまった……)
久「あちゃー、ごめんね。気にしなくていいから」
タコス「ニャハハ!ざまぁ味噌漬けだじぇ!」
京「誠、みなまで言うな!男として気持ちはよ~くわかるぜ!まあ、和は渡さないけどな!
なっはっは!」
誠「……はぁ」
~帰宅中~
タコス「で!なんで犬2号がついてくるんだじぇ!」
誠「犬って言うなよ。仕方ないだろ、帰り道一緒なんだから」
タコス「う~、最悪だじぇ……」
誠「はいはい、悪かったね」
タコス「大体貴様は最初から──っわわ!」
ズコー!
タコス「うぐぅ~、痛い。こけてしまったじぇ……」
誠「はぁ、まったく。よそ見して歩くからだろ」
タコス「うるさいじぇ!」
誠(強がってるけど涙目になってるじゃないか)
誠「仕方ないな、おぶってやるよ。ほら、よいしょっと!」
タコス「や、やめろぉ~~!」ジタバタ
誠「あ、危ないだろっ!あんまり動くなよ!」
タコス「……」カァーッ
タコス(恥ずかしいじょ……)
誠「……」
タコス「……」
誠「足、大丈夫かー?」
タコス「……平気だじぇ」
誠「あんまりバタバタするなよなー、女の子なんだからさ」
タコス「大きなお世話だじぇ……」
タコス(伊藤誠、もしかしてこいつ、エロイけどイイ奴なのかもしれないじぇ)
タコス(…………な、なんだか心臓がジンジンするじょ)
タコス「伊藤誠」
誠「なに?」
タコス「お前のどちゃんのこと気になってるのか?」
誠「なな、何言ってんだよ!!そんなこと片岡に関係ないだろ!」
タコス「別に隠すことないじぇ…………私が仲を取り持ってやらないこともないじょ」
誠「えっ!?本当に!?」
タコス「私は嘘はつかないじょ。ただし条件を飲めばの話だじぇ」
誠「何でもするよぉお!どうすればいいんだ?」
タコス「毎日タコスを1つ貢ぐこと!」
誠「おやすいごようだよ!」
タコス「あと!」
誠「ん?」
タコス「……毎日私を家まで送り届けろ!」
誠「そ、そんなことでいいのか?」
タコス「く、口答えは許さないからなっ!」
誠「りょーかい!まかせろよ~」
タコス「……」
タコス(ひ、久々にドキドキしたじぇ……なんでなんだじぇ)
誠「で、仲を取り持つって、具体的にどうするんだよ?」
タコス「今度の休みに1年生だけでプールに行くんだじょ。それに誠も誘ってやるじぇ」
誠「え?まさかそれだけ?」
タコス「咲ちゃんと京太郎は私が連れ回して、誠とのどちゃんを二人っきりにさせてやるじぇ」
誠「ふんふん、それで?」
タコス「甘えるな!」パコン
誠「いてっ、なんだよー」
タコス「もう家に着くからおろすんだじぇ」
ストン
タコス「明日、タコス忘れずに貢のだ!忘れちゃだめだじぇ!」
誠「わかってるよ」
タコス「帰りも一緒だ!忘れちゃだめだじょ!」
誠「わかってるって」
タコス「じゃー、また明日だじぇ!」スタスタ
誠「…………ハァ、めんどくさいやつ」
~休日、プール~
京「いやぁ~、楽しみだな、誠!みんな早く着替え終えて来ないかなぁー!」ニヤニヤ
誠「う~ん」
誠(結局あれから原村さんと一言もしゃべれなかったし……正直もうどうでもいいんだよなぁ)
タコス「皆の者、待たせたな!」
ババーン!
京・誠「お~~~!!!!」
京(和の、水着がはちきれんばかりの爆乳!たまらん!!)
誠(うわぁ、原村さんのおっぱい歩くたびにボインボイン揺れて……やっぱり最高かも!)ニヤァ
タコス「のどちゃんのパイ大注目されてるじぇ!」
和「なに言ってるんですか、ゆーき!もぅ!」ササッ
咲(あっ……!隠しちゃった……)ショボーン
咲「原村さん、一緒に泳ぎに──」
タコス「咲ちゃん、犬っ!いっくじぇ~~!!!」
京「お、おい!そんな引っ張るなよ!」
咲「ちょっと優希ちゃん!」
ドヒュ~~~ン!!!
和「あっ、宮永……さん」ポツーン
誠(さっそく二人っきりに!!……でも、気まずい。片岡のやつ空気読めよなぁ……)
誠「……」
和「……」
誠(それにしてもこの谷間は反則だよなぁー)ゴクリ
和「……伊藤さん」
誠「は!はぃい!」ビクッ!
和「ずっと聞きたかったことがあるんです」
誠「な、なんでしょう?」
和「あの日、私と麻雀を打った時、どうして手を抜いたんですか?私が……女だから」
誠「ち、違うよ!」
和「じゃあ、どうしてっ!」
誠「え、あ、それはぁ、原村さんに見とれてて集中できなかったというか~、いや!
別にやらしい意味じゃなくて、あのその、可愛らしくてというか~ゴニョゴニョ」
和「……へっ──?」カァーッ
誠「ほんとに……ごめん!!」
和「い、いえ、こちらこそ」
和「私てっきり女だからって手を抜かれたのだとばかり思っていて、すみません」
誠「そんなことするわけないよ!うん、絶対にない!」
和「あの、これからも……よろしくお願いしますね?」
誠「もっちろんだよぉ~!」ニヘラァ
誠(なんだかよくわからないけど、仲直りできたみたいだ)
和「せっかくプールに来たんだし、泳ぎに行きましょう」
ギュッ
誠(うわ、原村さんの手やわらかい……)
ポニョンッ
誠(!! 腕におっぱいが当たってる!あぁ~、麻雀部、やっぱり最高~!!)ニヤニヤ
タコス「……」ジーッ
~帰り道~
誠「片岡ありがとうー!おかげで原村さんと仲直りできたよ!」
タコス「それはよかったじぇ」
誠「でさ、実は俺、明日原村さんに告白しようと思うんだ」キリッ!
タコス「はぁ!? な、なにを言って──」
タコス(…………時期尚早、いや、でもどちらにしろ無駄だじょ。
のどちゃんには咲ちゃんがいるんだじぇ)
タコス「……まあ、応援するじぇ」
誠「さすが!やっぱり片岡は頼りになるよぉ」ニヤニヤ
誠「それでさぁ~、なんて告白すればいいと思う?」
誠「ここは男らしくバシッと!いやそれとも、可愛らしい~い感じで……」
タコス「──知らない知らない知らないじょ!そんなの自分で考えろだじぇ!!」
タッタッタッ!
誠「……走って行っちゃった。なんなんだよ、突然怒鳴って。生理かな」
~翌日、部室~
タコス「私一人……みんな遅いじぇ」
ガチャリ
タコス「あ!のどちゃん!」
和「……ゆーき、どうしましょう。私伊藤さんに告白されちゃいました」オドオド
タコス(誠、本当に告白したのか……)
タコス「そ、そーか!でものどちゃんには咲ちゃんがいるからなっ!誠も無様なやつだじぇ!」
タコス「それにしても出会って早々に、まったくデリカシーのない──」
和「私、お友達からということで、二人で遊びに行く約束をしちゃいました」
タコス「へ!?」
和「今日、学校帰りに映画を見に行こうっていうことになって……」
タコス「咲ちゃんは……咲ちゃんはこのこと知ってるのか?」
和「私と宮永さんはそういうのじゃないです!
ただ……恥ずかしいから、このことは私とゆーきだけの秘密で」
タコス「わかった……じょ」
和「ゆーき?」
タコス「なっ、なんでもないじょ!のどちゃん、応援するじぇ!」ニコッ
タコス(どうして……こんな悲しい気分なんだじぇ……)
~放課後 映画館~
和(……)
誠(原村さん、映画に夢中になってる。こんなにうまくいくとは思わなかった)
誠(あぁ~~ん、原村さんのぷよんぷよんのおっぱい、ピンクの唇、白くてむっちりした太もも!
たまらないなぁ~)ジロジロ
和(はぁ、伊藤さんが前もってチケットを用意してくれていたから言い出せなかったけど、
これ前に見た映画なんですよね……)
誠(それにしても初デートだっていうのに、何もないな。
やっぱりここは男が積極的になるべきだよなっ)
誠(手、つないじゃおうかな……いや、でも…………いいや!握ってしまえ!)
ギュッ
和(!! 伊藤さんが手を……!積極すぎです……ど、どうしよう)
誠(嫌がらないぞ!これはもしかして、キ、キキ、キッスもできるんじゃないのか?
今の俺ならいけるはずだぁ!)
誠「原村さんっ」
和「は、はひ!」
誠「今度から原村さんのこと、和って呼んでも、いいかな?」キリッ!
和「っえ!?そ、それは……」
誠「和!…………ちゅぅー」
和「──ひぃ」
~同時刻 部室~
久「さ、そろそろみんな帰りましょうか!」
京「今日は和も誠も来なかったですねー。……まさかあの二人!?」
まこ「さすがにそれはないじゃろ」
咲「そうだよ京ちゃん!」
まこ「おやぁ?咲はいやに自信満々じゃのう?やっぱり和とそういう関係じゃったか」ニタリ
咲「ちち、違いますよ!」アセアセ
まこ「ははは」
タコス「……」
久「……?ゆーき帰るわよ?」
タコス「ぶちょう……今日はやることがあるから先に帰ってていいじょ」
京「どうした?それじゃあ俺も付き合うか?」
タコス「ひ、一人で平気だじょ!」
京「別に……それならいいけど」
久「……じゃあ、あんまり遅くならないようにね?」
コツコツコツ、ガチャ
タコス(何してる、誠……毎日私を家まで送る約束だじょ)ショボーン
~夕方6時~
タッタッタッタッ!
誠「今日は浮かれてて、部室に宿題置き忘れちゃったよ!急がないと学校閉まっちゃうな」
誠(それにしても今日はほんと散々だな~。
和にキスする前に逃げ帰られちゃったし、また部活で気まずい思いしなきゃならないじゃないか)
誠(和もキスする気ないなら、映画館なんかに来なきゃいいのに)
誠(まあ、今回も片岡に仲取り持ってもらえばいいか)
誠「はぁ、部室前到着ー。とっとと宿題持ってかえろーっと」
ガチャ
誠「──片岡!?」
タコス「……誠」ポカーン
誠「お前一人で何やってるんだよ。ていうか聞いてくれよぉ~、今日和がさ──」
タコス「バカッ!バカバカ!こんな時間まで約束ほったらかして何やってるんだじょ!!」
誠「な、なに怒ってるんだよ?」テクテク
タコス「近寄るなっ!もう誠のことなんか知らないじょ!」
誠「……お前、何泣いてるんだよ……」
タコス「もう、来てくれないかと思ってたじぇ……」ポロポロ
誠「……」
誠(一緒に帰らなかったくらいでなんで怒られなきゃならないんだよ、ほんと今日はついてないかも)
タコス「誠におぶられた時、心臓がドキドキして……
誠がのどちゃんと楽しそうにしてるのを見て悔しくなって……
誠がのどちゃんに告白したのを知ったら悲しくなって……」
誠(あ、あれ?これって……)
誠「もしかして、片岡は俺のこと好きなのか?」
タコス「自分でもよくわからないじょ、こんな気持ち初めてなんだじぇ」ポロポロ
誠(これって……もしかしてチャンスなんじゃないのか!?
この雰囲気だったら、キスとかできちゃうんじゃないのかっ!?)ニヤニヤァ
誠「そんな風に思ってただなんて、気付いてやれなくてほんとごめん」
タコス「……」
誠「片岡……いや、ゆーき!」
ガバッ
タコス「!?」
誠(うわぁー、こうやって抱きしめると、小さくて華奢な体なのにやわらかくて……案外アリかもー!)
誠「和と俺の仲を取り持ってくれて、俺ゆーきには本当に感謝してるんだ」キリッ!
誠「ただ、和とはうまく行く気がしなくて……憧れの気持ちを恋愛と勘違いしていたのかもしれない」
誠「ゆーきとは一緒にいて楽しいし、気を遣うことないし……本当は俺ゆーきのことを──!」
タコス「だ、だめだじぇ!」
誠「へ!?」
タコス「のどちゃんに……悪いじぇ。それ以上先の言葉を聞いたら、もう引き返せなくなってしまうじょ」
誠(もうそういう理屈っぽいのはめんどくさいんだよ……こうなったら強引に)
誠「ゆーき!」
チュ
タコス「ん……んむぅ!?」
クチュ……チュッ
誠(うわ~、舌が小さくて……しかもやわらかい)
タコス「──っぷは!」
誠「これでもう引き返せないだろ」
タコス「ほ、ほんと……だめだじぇ……」トロ~ン
誠(や、やばい!すごい興奮する!)
誠「ゆーき、俺もう我慢できないよ。最後まで、いいだろ?」
タコス「へっ!?な、なにを──」
ジジジィー……ズルンッ
タコス「ヒィ!ま、誠、お願いだじぇ……もうだめだじぇ」
誠「なんだよ、俺のこと好きっていうのはやっぱり嘘なんじゃないか」
タコス「う、嘘なんかじゃないじょ……でも、のどちゃんに申し訳ないじょ」
タコス「誠ぉ、許してほしいじょ……」ポロポロ
誠(一体なんなんだよ、俺が悪いことしたみたいになってるじゃないか……)
誠「わ、わかったよ!泣くなよ。俺が悪かったから、な?」ナデナデ
タコス「ヒクッ……ヒックッ」
誠「それじゃあせめてさ、口でしてくれよ。それなら大丈夫だよ」
タコス「ヒック……どうしても……やらなきゃダメか?」
誠「俺のこと好きなんだろ?」
タコス「うっ……ぅ……」ポロポロ
誠「ほら、早くしないと誰か来ちゃうかもしれないじゃないか」
タコス「わかったじょ……」
パクッ……チュプッ、チュプ
タコス(のどちゃん、ごめん……ごめんだじょ)ポロポロ
~翌日、部室前~
誠(はぁ~、昨日は和ともゆーきとも色々あったし、部活に顔出しずらいなー
みんなはもっとうまいこと楽しく恋愛してるんだろうな、俺やっぱり不器用なのかな)
久「伊藤くんっ!」
誠「わっ!部長!」
久「なにブツブツ言いながら部室の前に突っ立てるの?」
誠「いえ~、特に何ってわけでもないんですけどぉ~、アハハ」
久「……ふぅ~ん。何か悩んでるみたいね?」ニヤ
誠「わ、わかっちゃいますか」
久「えぇ、顔にでかでかと悩み事アリ!って書いてあるもの……う~ん、きっと恋愛に関してね!」
誠「え゛、どうしてそれを……」
久「高校男児の悩みなんて、それしかないでしょ。よかったら相談に乗るわよ?」ニッコリ
~屋上~
久「へぇ~、なるほどね」
久「ようは、和と特別な関係になりたいけれど、どうすればいいのかわからない」
久「ゆーきからは告白されたけど、今後どう接していけばいいかわからない」
久「そういうことね?」
誠「まぁ~、そんな感じです」
久「ふふっ」
誠「あっ!なんで笑うんですかぁ~」
久「ごめんごめん!ああ見えてみんな青春してるんだなーと思ったらおかしくて」
久「伊藤君ってモてるのねー」ツンツン
誠「か、からかわないでくださいよぉ~」
久「自然体でいいんじゃないかしら?」
誠「自然体ですか?」
久「そう、気を遣って物事がうまくいったとしても、結局は疲れちゃうもの」
久「作ることなく、そのままの伊藤君でいればいいと思う
悩んでも仕方ないわよ、きっとなるようになるわ」ニコッ
誠(初めて部長とちゃんと話したけど、頼りになるなぁ。それに黒タイツに美脚……う~ん)ニヤニヤ
久「……聞いてる?」
誠「は、はぃ!もちろんです!いや~、やっぱり部長は頼りになります!」
久「ふふ。じゃあ部室に戻りましょうか」
誠「はい~」
ガチャ
京「あ、部長と誠!なんか珍しい組み合わせですね~」
久「そうかしら?」
誠(いるのは京太郎と、あ……和)
久「……」
久「ねぇ、ちょっと須賀くん」
京「はぁ、なんですか部長?」
久「椅子、屋根の上に運ぶの手伝ってもらえないかしら?」
京「あ~、いいですよ~!」
タッタッタッ
誠(さすが部長、さっそく和と二人っきりにしてくれるなんて!)
誠「あ、あの……和」
和「……なんですか」
誠(う、顔を合わせてくれない……ここは素直に謝ろう)
誠「昨日は……ほんとにごめんっ!」バッ
誠「デートとか初めてで、緊張もしたし……とにかく、ごめんっ!」
和(……)
和「あの、悪気がなかったのはわかってます。ただ、その、私も男の人と遊ぶのとか慣れてなくて」
和「……びっくりしちゃったんです。私こそごめんなさい」
誠(お?部長の言った通りだ!自然体でいったらなんとかなりそうだぞー!)
誠「あのさ、今度ちゃんとお詫びしたいから、もしよかったらまた一緒にどこか行かない?」
和「……いいですよ」
誠「やったぁー!今度は絶対嫌がることしないよ!うん!楽しみだー!」
和(私と遊ぶことを、こんなに楽しみにしてもらえるなんて……)
~帰路~
誠(いやあ~、案外簡単に和と仲直りできたな~!意外と和って気分屋なのかな~
タコス「……」
誠(……あれっ?あれは)
誠「……ゆーき。そんなとこに突っ立ってどうしたんだよ、今日は部活──」
タコス「昨日のは!」
誠「!?」
タコス「昨日のはなかったことにするじぇ……」
誠「い、一体何を言ってるんだよ」
タコス「誠はのどちゃんのことが好きなんだじぇ。だから、こういうのはダメだじぇ
明日からは、いつも通りにもどるじょ、いいな?」
誠「い、いまさらなんだよ。そっちがその気にさせたんじゃないか」
タコス「……のどちゃんとうまくいけば、きっと私のことなんか気にならなくなるじぇ」
タコス「とにかく!私はこれから誠とのどちゃんの関係を応援してやるじょ!
あと、もう一緒に帰宅も終わりだじぇ。誠はのどちゃんのことだけ考えろ」
誠「……ゆーきのことを毎日送り届けるのはさ、約束じゃないか」
タコス「な、なんだじぇ……」
誠「俺はこれからもゆーきと一緒に帰るのはやめないから」キリッ!
タコス「誠ぉ、やめてほしいじょ……せっかく自分の気持ちにケジメをつけようとしたのに……
揺らいでしまうじぇ」ウルウル
誠「ゆーき、それくらいいいだろ?」
タコス「……わかったじぇ」
~夜、誠宅~
パラパラッ
誠「う~ん、今度は和をどこに誘おう。地元情報誌じゃ大して参考にならないんだよな~」
誠(そうだ、京太郎に聞いてみるか~、あいつデートプランとか妄想してそうだからなー)
ピッポッピ、とぅるるるる
京「はい~、もしもし!誠から電話とか珍しいな、どうしたんだ?」
誠「いや、京太郎って原村さんとデート行くとしたらどこ行くのかなーって思って」
京「はぁ?何言ってるんだよ。……まさかお前!和と!?」
誠「い、いや~、そんなわけないだろ~、ナハハ」
京「そうだよな!あ、焦らせるなよまったくー」
誠(京太郎ってテンション高くて疲れるんだよなー、はぁ)
誠「まあさ、とにかく教えてくれよー」
京「目的がわからなくてこわいんだが……う~ん、そうだなー
とりあえず、朝10時に駅前で待ち合わせ。軽い談笑をしつつ電車で○×駅へ」
誠「ふんふん、なるほどなるほど~」メモメモ
京「◎△ショッピングモールで軽く時間を潰した後に、パスタが有名な□●レストランで昼食をとり、
そのあと──」ペラペラ
誠(参考になるなぁ~)
京「で、最後は和と二人っきりで夜景を……。
これが俺しかしらない絶景スポットがあってさ、▼▲丘なんだけどさぁ!
あ!これは他の人には内緒な!……とまあ、こんなところかな?」
誠「いや~、ほんと助かったよー、ありがとう!」
京「いや、それは別にいいんだけどさ。こんなこと聞いていったいどうする──」
誠「じゃあまた明日、部活で!」ガチャ
誠(よーし、。このプランでいこう、ムフフ!これならきっとロマンチックな夜を過ごせるはずだ)
~5日後、学校帰宅時~
チュ、クチュ、チュッ……
タコス「んぅ……ぷはぁ!……はぁはぁ。こんなところで……、誰かに見られちゃうじぇ」
誠「大丈夫だって、誰か来たら見せつけてやれば……アムッ」
タコス「──んぁ!みみぃ……」ブルブルッ
誠「ここも、触っていいだろ?」クチュ
タコス「あぁっ!だ、だめ!そこだけは絶対だめだじぇ!誠はのどちゃんの彼氏になるんだじぇ」
誠「…………あのさ」
タコス「なんだじぇ……」
誠「明日、和とデートするんだ」
タコス「……それを私に聞かせて……どうするんだじぇ」
誠「一人じゃうまくいくかどうか不安なんだ」
誠「ゆーきが一緒に来てくれれば和とも自然に話せるだろうし」
誠「もし何か問題が起きてもゆーきがフォローしてくれれば──」
タコス「だ、だめだじぇ!!」
誠「な、なんでだよぉ……」
タコス「うまくいったら誠はのどちゃんの彼氏だじぇ。今からそんな弱腰じゃだめだじぇ」
タコス「誠は男なんだから、頑張るのだ」
タコス「……応援してるじょ」
誠「わかった……そうだよな!よーし、明日がんばるぞー!」
誠「その前に、ゆーき……ちゅぅうううう」
タコス「ばか者!明日に備えて帰って寝ろだじぇ!じゃあな!」
タッタッタッタッ!
誠「ちぇ~、なんだよ、いいとこだったのに……」
タコス(のどちゃんも、自分の気持ちもだまし続けて……つらいじょ……)ポロポロ
~デート当日、待ち合わせ場所~
誠(遅いな~、和……)
タッタッタッ!ブルンブルンブルン
和「い、伊藤さ~ん!遅れてしまってすみません~!」
誠(うひょ~、ぷるんぷるん揺れて……あれはゆーきとは違った魅力があるよな~!くぅ~!)
誠「だ、大丈夫大丈夫!俺も今来たところだから!」
誠「じゃあ、さっそく行こうか!」
和「どこに行くんですか?」
誠「まずは◎△ショッピングモールで軽く時間でも潰そうよ!」
和「はい」
~昼~
チラリッ
誠(うん、時間ぴったり!予定通りだ!)
誠「和、そろそろお腹すいてない?実はいいパスタの店知ってるんだよねー!」
和「そうなんですか?是非連れて行ってください」ニコッ
誠(うまくいってる……うまくいってる!)ニヤニヤニヤ
誠「ここ……なんだけど!」
和「うわぁ~、オシャレでかわいいお店ですね!」
誠「だろぉ~!?気に入ってもらえてよかったよ~!」
誠(本当は初めてくる店なんだけどさ)
誠(ごめんな、京太郎。でもお前のデートプランは完璧だったよ!)
誠「さぁ!入ろう入ろう!」
和「はい!」
~夜~
和「今日は一日、本当に楽しかったです」
誠「よろこんでもらえてよかったよ~!」ニヤニヤ
和「それじゃあ、また今度は月曜日に──」
誠「あ!!ちょっと待って。最後に和を連れて行きたい場所があるんだ」
和「? どこですか?」
誠「俺しか知らない特別な場所があるんだ!こっち!」
グイッ!
和「あっ、ちょっと伊藤さん!」
誠「ここいらのはずなんだけど……」
パァアアアアア~~~~
誠「うわぁ、本当に絶景だ……」
和「すごい……きれい……」
誠「……」
和「……伊藤さん」
誠「あ、はい!」
和「今日は本当にありがとうございました」
誠「はは、このくらい用意するのは、男として当然だよ!」キリッ!
和「…………誠さん、ちょっと目をつむってもらえませんか?」ドキドキ
誠「は、はは、はいぃ!」ドキドキ
誠(これって……もしかして……キッスじゃないのか!?)
────チュッ……
和「この間できなかった分、今日は……私なりに頑張ってみました」カァーッ
誠(これは……かわいすぎるよぅ!このシチュエーション、まさに京太郎が言った通りだ!
ついに、和のおっぱいを揉める!!)
誠「和……のどかぁ~~~!」
ギュッ!
和「やっ!誠さんっ……ちょっと……」
誠「好きだ……愛してるよ!」
ムニュッ、モミッ!
誠(うわあ!や……やわらかい。それに弾力もあって最高──)
パシッ!!
誠「──え!?」
和「…………っは!わ、私、つい手を!」
和「あのっ、こんなつもりじゃ……ごめんなさい、ごめんなさい!」
タッタッタッタッ
誠「あぁ!和っ……!」
誠「……」
誠「なんなんだよ……いつも思わせぶりな態度ばっかで…………一体なんなんだよ!!」
~誠宅、最寄り駅~
ポツ……ポツ…………ザァー
タコス(雨が降ってきたじぇ……)
タコス(夜中に一人で、私は一体こんなとこで何をやってるのだ)
タコス(こんなことしてたって、きっと今日は誠は帰ってこないじぇ……会ったところでどうするのだ)
タコス(…………もう、帰るじょ)
誠「……ゆーき?」
タコス「!! 誠!」
タコス「そんなびしょ濡れになってどうしたのだ!今日はのどちゃんとデートしてるはずだじぇ!」
誠「ゆーき…………ゆぅーきぃ~~!」
ガバッ!
タコス「……一体、何があったんだじぇ」
誠「和とは、うまくいかないよ。気付いたんだよ。やっぱり、俺はゆーきが好きなんだ!」
タコス「そ、そんな……やめてくれぇ」ドキドキ
誠「ゆーきがいいんだ!俺はゆーきじゃないとだめなんだぁ!」
ギュッ!
タコス「……い、痛いじょ、誠」
誠「…………今晩さ、うち親が出かけてて一人なんだ」
タコス「…………」
誠「……雨に濡れたままだと風引くよ」
タコス「……」コクン
~誠宅~
ギシッ……ギシッ……
誠「はぁ……はぁ……。ゆーき、好きだ……愛してる」
タコス「うぁっ……んっ…………はぁっ」ウルウル
誠「ゆーきの……すごいきつくて……きもちいい」
タコス「誠……誠ぉ……。私は……ぅあ……もう、のどちゃんに嘘をつかないで……いいのか?」
タコス「っ……もう……自分の気持ちに嘘をつかなくて……はぁ……いいのか?」
誠「はぁっ……うっ……当たり前だろ……」ギシギシ
タコス「まことぉ……まことぉ…………」ポロポロ
誠「ゆーき、胸も……ちいさくてかわいいよ」
チュッ
~翌日、部室前~
誠(いやー、昨日は和のせいで酷い目にあったなぁ)
誠(まあ、結果ゆーきとエッチできたわけだから、別にいいんだけどさ)
誠(やっぱ小さな体なだけあって、すごい締まりだったし……今日ももちろん)ムフフフフ
和「あ、あのっ!」
誠「──あ!和……」
和「……そ、その……部活に出る前に、ちょっといいですか?」
誠「別に……いいけど」
~屋上~
和「昨日はせっかく予定をたててもらったのに……本当に、ごめんなさい!!」バッ!
誠「あ~、別にいいよ」
和「私に覚悟が足りないせいで、誠さんに迷惑をかけてるのはわかってるんです……」
誠「はぁ」
和「だから、昨日夜考えたんです」
──ポニョン!
誠(和が、俺の手をおっぱいにぃ!!
やっぱりゆーきのペッタンコもいいけど、和のおっぱいが一番かもぉ~!)
和「こういうことも……できるように頑張っていこうって」カァーッ
和「ゆっくりでもがんばりますから……だから私とお付き合いしてください!」
誠「……う、うん!……わかったよ、和」
和「!! はぁ~、よかった……。よろしく、お願いしますね?」
誠「こちらこそ、よろしく」
~部室~
ガチャ
まこ「お~、和と誠か!なんじゃ~、二人して部室に来るだなんて怪しいのぉ~」ニヤニヤ
和「そ、そんなのじゃありませんよ!ちょっと麻雀に関してお話をさせてもらってて……ですよね?」
誠「ん!……あ、ああそうそう!そうなんです!」
タコス「そうだじぇ!2人がそういう関係になるなんてありえないじぇ!」ニコニコ
京「そうですよ!」
誠「……」
部活終了後~
久「今日もたくさん打ったわねー!そろそろ帰りますか!」
まこ「そうじゃの」
咲「原村さ~ん、一緒にかえろ?」
和「あの、宮永さんごめんなさい。私ネットでもう少し打ちたくて……」
咲「……そうなの?わかったよ」シュン
タコス「よーっし!じゃあ誠!今日も一緒に帰るじぇ!」ニコニコ
誠「あぁ、悪い。最近部室の汚れが気になるからさ、掃除して帰るよ!先に帰っててくれ」
タコス「え……だって……一緒に帰るのは約束なんじゃ……」
誠「一日くらいそういうときだってあるだろ!?」
タコス「もしかして……やっぱりのどちゃんと……」
誠「おいっ!みんなに聞こえちゃったらどうするんだよぉ!俺のこと、信じられないのか?」
タコス「そういうわけじゃなけど……」
久「じゃあ二人とも、戸締りしっかりよろしくね!行くわよ、ゆーき。……伊藤君も頑張って!」ふふ
タコス「あ……あっ……ぶちょう!」
京「じゃな~!」
バタン!
和「二人っきり……ですね」ドキドキ
誠「う、うん!」ニヘラァ
誠「今日、がんばるって言ったよね?」
和「え?」
──ムニュ、もみっ
和「……」カァーッ
誠(うわぁ~、何度揉んでもやわらかいやぁ~。
それに、顔まっかにして恥ずかしがってるよぉ、やっぱりかわいい~!!)
誠「……ずっと、こうしたかったんだ」
和「……」
誠「好きだよ、和。……愛してる」
チュッ、チュ……クチュっ……
和「ん……ふ……」
~4日後、部活後~
久「よぉーっし、今日も元気に部活終了っ!!」
京・咲「はぁ~~……」
まこ「ど~したんじゃ、二人とも。そんなでっかいため息つきよって」
京「だって、和が部活に来ないのが今日で3日目ですよ?今までこんなことなかったじゃないですかー」
まこ「う~ん、確かにそうじゃなぁ」
久「まあ、そういうときもあるんじゃない?」
久「きっと和だって麻雀から離れたい時だってあるのよ」
咲「そうですね……」シュン
久「さ、そんなしょぼくれてないで、帰るわよ!きっと明日になれば顔だすわよ」
タコス「……誠……今日こそは一緒に──」
誠「あー、今日もちょっとネット麻雀打ってからいくよ」
タコス「そ、そんな!」
久「ほら、ゆーき、伊藤君の邪魔しちゃだめよー!」
タコス「……」トボ……トボ……
バタン!
…………
ギィ、バタン!
和「みんな、ようやく帰りましたね……」
ギシッ……ギシ……
和「はっ……はぁ……、誠さん……きもち……いいです」
誠「俺もだよ……のどかぁっ……おっぱい、すごくやわらかいよぉ!」
和「ふ……ふふ……誠さん、まるで子犬みたい……んぁっ!」
誠「和だって、嫌がってたくせに……今はこんなにエッチになって……ここもこんなに、ホラッ!」
和「──!!んぁあああ!!」

ジー……
タコス「ぁ……ぁ……」ポロポロ
タコス(おかしいと思って、覗きに戻ったら……やっぱり誠はのどちゃんと……)ペタン
~夜、タコス宅~
タコス「まことぉ……なんでなんだじぇ……うっ、うぅう……」ポロポロ
タコス(初めて一緒に帰ったときは、怪我した私をおぶってくれたじょ……優しかったじょ)
タコス(今までだって毎日、約束通りタコスを買ってくれて……笑顔で頭をなでてくれたじょ)
タコス(一瞬だったけれど、誠に好きだって求められたときは……死ぬほどうれしかったじょ……)
タコス「……うっ……うわ~~ん!」ポロポロポロ
タコス「誠に嫌われたくないじょ~~~!」
タコス「誠に前みたく優しくしてほしいじょ~~~」
タコス「いっぱい好きって言ってもらいたいじょ~……」
タコス「…………また……一緒に二人で仲良く帰りたいじょ……」
男A「お~い、伊藤!なんか片岡ってやつが呼んでるぞ~!」
誠「え!?」
誠(なんだよあいつ……教室まできて、しつこいなぁ……)
ガタッ
誠「ゆーき……教室まで来るなよ。周りに変な目で見られるだろ」
タコス「ご、ごめんだじぇ……」
誠「で、なに?」
タコス「部活に出る前に、ちょっと屋上に来てほしいんだじぇ……」
誠(げぇ……まためんどくさくなりそうだし、やだなぁ)
誠「別に、部室で話せばいいだろっ!」
タコス「…………誠と、エッチなことをしたいんだじぇ……」
誠「!?」
誠(ど、どうしよう……でも、減るもんじゃないし……)
誠(ゆーきは和とくらべて締まるから、あれはあれでいいんだよなぁ……)ゴクリ
誠「し、しかたないなぁ、じゃあまたあとでな!」ニヤニヤ
タコス「…………」
タコス(次はのどちゃんのところだじぇ……)
~部活前、屋上~
和(もうそろそろ、ゆーきに呼ばれた時間。屋上で話って何かしら)
コツコツコツ
和(あ、ドア窓からゆーきが見える……待たせてしまったみたいね)
────!
和「え……。なんで誠さんがゆーきと一緒に……」
タコス(のどちゃん、時間通りにきたみたいだな。)
タコス(のどちゃん……ごめんだじぇ……。でも私はやっぱり、誠のことが好きなんだじぇ)
タコス(のどちゃん、時間通りにきたみたいだな。)
タコス(のどちゃん……ごめんだじぇ……。でも私はやっぱり、誠のことが好きなんだじぇ)
タコス「誠ぉ、いつもみたいに可愛がってほしいじぇ……」
誠「あ……あぁ、わかってるよ」はぁはぁ
タコス「っ!!きもちいいっ……きもちいじょ!」
タコス「あぁっ……!誠ぉ、好きだじょ……大好きだじょ!」
誠「俺も……やっぱりゆーきの締め付けが一番だよ。くっ……ゆーき好きだ!」
和「…………そ……んな」
タコス(のどちゃん……私と誠がつながってる姿を……よくみるんだじぇ!)
和「…………もぅ……もう!やめてください!!!」ウルウル
誠「げ!!の……和!……どうしてここに」
和「一体、これはどういうことなんですか……誠さん!!」
誠「え……あの、これは……その」
タコス「のどちゃんは黙ってるといじぇ!!誠と私はこういう関係なんだじぇ!!」
和「ゆーき……!いつから……こういうことになってるんですか……」
和「私たちのことを応援するふりをして!ずっと裏切ってたんですか!!親友だと思っていたのに!」
タコス「のどちゃんの自業自得だじぇ!デートのときに誠をほったらかしで帰ったくせに!!
雨に濡れて一人で帰ってきたのを慰めたのは私だじぇ!!!」
誠(なんなんだよこれ。どうしてこうなるんだよ……。ずっとうまくいってたじゃないか)
誠(別にちょっとくらいいいじゃないか、色んなことエッチしても。男だから仕方ないじゃないか)
誠(なんで俺ばっかりこんなめに会わなきゃならないんだよ!)
和「誠さん!……一体私とゆーきの、どっちをとるんですか……誠さん!」
タコス「誠ぉ、私はずっと誠と一緒だったじぇ!私なら誠の望むことなんでもするじょ!誠!」
誠「もう…………なんだよ……」
和「誠さん?」
タコス「誠?」
誠「もう!めんどくさいのはうんざりなんだよ!!」
和「……そ、そんな」
タコス「ひどいじぇ……誠。私は……」
誠「ひどいのはそっちだろ!和は自分のペースばっかり考えて言うこと聞いてくれないし!
ゆーきはいつまでも昔の約束をグチグチグチグチ持ち出すし!!
もういい加減うんざりなんだよ!!!!」
ダッ!!!
和「そ……んな」
和(勇気をだして……ずっと頑張って、私のすべてを誠さんにささげたのに……)
タコス「……」
タコス(……誠を、失ってしまった。……親友も失ってしまった。もう……もうどうでもいいじぇ……)
誠(はぁ。もう今日は疲れた。部活に出る気分じゃないし、早く帰って寝よう)
誠「──っあ。屋上に行く前に部室に鞄置いてたんだ」
誠(めんどくさい……とことん俺ってついてないよな。神様にいたずらでもされてるんだろうか)
~部室~
ガチャッ
久「どうしたの、伊藤君じゃない?」
誠「……あの、部長だけですか?」
久「あれ~、言ってなかったかしら?
須賀君とまこは今日は出られないらしいから、部活休みにしたのよ?」
久「ゆーきから聞いてない?困った子ねー」
誠(あ~、きっとそれどころじゃなかったんだろうな……)
久「それにしても、伊藤君ひどい顔してるわよ」
誠「えっ!?そう……ですか?」
久「何を悩んでるか当ててあげましょうか?」
誠「は、はぁ」
久「……う~ん、きっと恋愛に関しての悩みね!」
誠「え゛、どうしてそれを……」
久「高校男児の悩みなんて、それしかないでしょ。よかったら相談に乗るわよ?」
誠「……そういえば、前にもこれと同じ会話しました」
久「ふふ、そうだったわね」ニッコリ
~数十分後~
久「へぇ~、ゆーきと和が伊藤君を取り合って喧嘩とは、意外ね~」
誠「ほんと、もうこっちは全然その気がないのに……困ってるんですよ」
久「それは災難!」
誠「なんですか部長その言い方ぁ~!ひとごとですか」
久「ん?あははっ!ごめんなさい、別にそんなつもりじゃないのよ」
久「そうね~。伊藤君が特に二人のことを好きじゃないのであれば、別に彼女を作るのはどう?」
誠「別に……彼女をですか?」
久「そう!そうすれば二人ともお互いに頭が冷えるんじゃないかしら?」
誠「なるほど……」
誠(ん~、やっぱり年上は同い年とは違うなぁ!
余裕があるっていうか、包容力があるっていうか……)
誠(そういえば、部長ってサバサバしてて冷たそうなイメージがあったから気にしてなかったけど)
誠(こうやってみると優しいし、顔もきれいだし、スタイルもいいし、
黒タイツに美脚も……そそるかもぉ!)ゴクリ
久「……な、なあに?ジロジロ見ちゃって。顔に何かついてるかしら」
誠「あ、あのっ!」
久「ん?」
誠「そしたら、部長が彼女になってください!」キリッ!
久「ちょ、ちょっと!何言ってるのよ。だって私と伊藤君は先輩と後輩よ?」
誠「もちろん、演技ですよ!ちょっとそれっぽく見せればきっと二人も諦めて、
元通り仲良しで部活動ができるようになりますよ!」
久「で、でも……それはちょっと……」
誠「……部長、いいんですか?」
久「な、なに?」
誠「部長は3年生で、今年最後の大会じゃないですか?」
久「そうね」
誠「もしあの二人がこのままだと、
念願のチームでの大会参戦が叶わなくなるかもしれないんですよっ!?」
久「そ、それはっ……!」
久(それは、たしかに困るわね……。
もしそんなことになってしまったら、ずっと付いてきてくれたまこに、なんて言えばいいのか)
久「…………わかったわ。ただし、フリ、よ?ゆーきと和が仲直りするまでの」
誠「もっちろんですよぉ~~!」ニヤニヤッ
~翌日、部室~
誠(昨日は色々めんどくさいことになったけど、今日は部長がいるからなぁ!)ニコニコ
誠(恋人ごっことはいえ、もしかしたら……)
もわわわ~~ん
久「伊藤くん……私、いつの間にか本気になっちゃったみたいなの……」ポッ
誠「え~、そんなぁ~、困っちゃいますよぶちょぉ~!」
久「もうこの気持ち、とめられないの!お願い、伊藤君、抱いてっ!」ガバッ!
もわわわ~~ん
誠「──っな~んてね!」ニヤニヤ
ガチャ!
誠「おはようございまぁ~っす!」
久「あ、伊藤君、おはよう」
誠(げげ……和とゆーきがいる……しかも一言も話していない……)
誠「あ、あのぉ、部長……」コソコソ
久「はぁ、お察しの通りよ。ずっとあの調子」ごにょごにょ
誠「染谷先輩と京太郎は……?」コソコソ
久「残念ながら、今日もこないわよ」ごにょごにょ
誠(そんなぁ~!いつもやたらうるさいくせに、こういうときに限っていないんだから!
使えないなぁ!)
久「そういうわけで、今日は解散ね」ごにょごにょ
誠「え!?」
誠(そんなぁ!せっかく今日は一日部長といちゃつけると思ってたのに……)
誠(いや!こんなことで諦めるわけにはいかないよなっ!!)
誠「ひさぁ!今日も麻雀の個人レッスンしてほしいなぁ~!」
久「ちょ、ちょっとぉ!!」ゴニョゴニョ
和「……」ピクッ
タコス「……」ボーッ
誠「ほらっ、先輩!そんな態度だとすぐばれちゃいますよ!」ゴコソコソ
誠「今俺と先輩は恋人同士なんですからぁ~」ニヤニヤコソコソ
久「そ、そうねぇー、う、うーん、どうしようかしらー」(棒読み)
久(えぇ~い、もうこうなったらヤケクソだわ)
誠「ぶちょ~、いつもみたいにもっと近くで教えてくださぁ~い」
久「う、うーん、そうねー」アセアセ(棒読み)
イチャイチャ
誠(はぁ、部長のこんな演技じゃ全然雰囲気でないし、楽しくないじゃないか)
誠「部長、もっとちゃんとやらないと不自然ですよっ」コソコソ
久「伊藤君、も、もうやめにしましょう?こんなことしても意味ないわ!」ゴニョゴニョ
誠「部長のせいですよぉ……。それだったら、これぐらいのことをすればっ……」
ガバッ!
久「ちょ、ちょっと!伊藤君何抱きついてるの!やりすぎよ!」ゴニョゴニョ
和「……」ジー
タコス「……」ボーッ
誠「…………いいんですか?大会」コソコソ
久「……」ビクッ!
誠「これは部長のためでもあるんですからぁ」コソコソ
誠(う~ん?抵抗がなくなった?
もしかしてこれって俺のこと受け入れてくれるつもりになったんじゃあ!?)ニンマリ
誠(それじゃ、えんりょなくぅ~……)
チュー、クチュ、クチュリ……
久(…………まこ)
和「……」
タコス「……」
タコス「ぶちょう……もう帰るじぇ」ガタッ
和「……失礼します」ガタリッ
タッタッタ、バタン
誠「なんだぁ。二人とももう帰っちゃったのかぁ」
誠「あ!でも部長!きっとこれであの二人も頭を冷やして──」ニコッ
──パシーンッ!!
誠「ぃ……いてて……」
久「……頭を冷やさなきゃならないのは、あなたでしょ」
久「その態度でおおよその察しはついたわ。すべて伊藤君、あなたが原因だったのね」
誠「なんですか……」
久「…………?」
誠「部長もあの二人と同じじゃないかっ!!!
優しいふりして近寄ってきて、最後は全部俺の責任に押し付けてっ!!」
誠「……もう別にどうでもいいですよ。部長だって俺にキスされて、本当は感じてたんでしょ?」
久「あなた……狂ってるわよ……」
誠「信用してきた人達に裏切られて、それで狂わないほうがおかしいだろっ……!」
久「よくもっ……全部あなたの自業自得よ!麻雀部をこれ以上おかしくさせたら……許さないわよ」
久(この部活は、私とまこが大切に守ってきたの……新入部員なんかに好き勝手させない)
誠「もう、別に他の人はどうでもいいんだよ……もうめんどくさいのはいやなんだよ」
誠「今は……部長だけしか見えてないんだ……好きなんです」コツ……コツ……
久「ち……近寄らないでっ!」
誠「──今度の大会、部長が最後の団体戦に出られるかどうかには、
俺の行動が関わってくるんですよね?」
久「────!!」
久(私は……団体戦にそこまで執着はしていない……けれど、まこには!
まこの期待を裏切ることだけはできない……)
久「麻雀部のほかの部員には……今後手を出すことはないのねっ……」
誠「あたりまえじゃないですか……」
久(こんなやつに……麻雀部を壊させるわけにはいかないの……。まこ……ごめんね)
ギィッギッ!ギシッ……ギシ……
誠「部長っ……部長の足っ……はぁはぁ、すべすべしてて最高ですっ……!」
久「……はぁっ……はっ……っ……っ……っ!」
誠「中もぬるぬるしててっ……!部長、かわいいよ…………っ」
久「……っ…………っつ……んはぁっ!!」
誠「好きですっ……ぶちょう、好きだっ………………っう……くっ……うあっ!!」
ドクッ!!びゅるっびゅる……
誠「き、きもちよかったぁ~……」
久「…………くぅ……うっ……」
久(な、泣くもんですかっ……。私は、絶対に……)
じー
和「…………」
~夜、和宅~
和(私は……自分にできる精一杯の勇気で、誠さんにすべてをささげた)
和(でも今は……?仲のよかった麻雀部も、親友も失って)
和(それどころか……今日は誠さんが部長とも……)
和(一体私は、誠さんにとってなんなのかわからなくなってしまった…………)
和(…………だから私はあなたと同じやり方で……)
和「答えは誠さん、あなたから聞かせてもらいますから…………」
ピッピッピッ、とぅるるるるる
京「はいっ!もしもし!和か!?俺に電話だなんて一体どうしたんだよぉ~!」
和「あのですね、実は明日須賀君にお話したいことが────」
~翌朝、誠の教室~
男A「おいお~い、誠ー!また女の子のお客さんがきてるぜー!和って子~!」ニヤニヤ
誠「はぁっ!?」
誠(ゆーといい和といい、いまさら俺になんの用なんだよ!
今俺には部長がいるんだし、いい加減にしてくれ)
ガタッ、タッタッタっ
誠「……あのっ、何?」
和「どうしても……どうしても誠さんの本当の気持ちが知りたいんです」
誠「……」
和「こんなところで話す内容じゃないのはわかってますから……」
和「今日授業が終わったら、屋上まで来てほしいんです!」
誠「え~、あ~、それは~忙しいから~、ちょっと……」
和「これでっ!これで最後にしますから……。絶対に来てください!……では」
タッタッタッタッ
誠「あぁっ!ちょっと!!…………」
誠(もう~、なんで女の子ってこうめんどくさいんだよぉ、勘弁してくれよぉ)
~授業後~
キーンコーンカーンコーン……
誠「くそぉ~……ほんっと憂鬱だよ。なんで俺がこんなことに付き合わなきゃならないんだ」
誠(でも、これで最後だって言ってたから……ほんと終わりにしてもらおう……)
テクテク
誠(階段をあがって……)
「あっ……あっ………」
誠(うん、なんだろ?先に誰かいるんじゃ?)
和「あんっ……はぁっ……ハァ……あぁ!」
京「の、和……こんなの……こんなの夢みたいだよ…………はぁ、はぁ」
誠「な……なんだよこれ。なんで和と京太郎がセックスしてるんだ!!」
京「──へ!?まっ、誠ぉ!!どうして誠がここに!」
和「ハッ……ハッ……んっ!……誠さん、遅いですよ」
誠「なんのつもりなんだよ……なんなんだよこれっ!」
和「見ての通り、須賀君と、セックスしてるんです」
誠「ふっ、ふざけるなよ!こんなの見せ付けて、仕返しのつもりなのかっ!?」
和「ふふっ、それってもしかしてヤキモチやいてるんですか?」ニヤニヤ
誠「こんなこと……狂ってる……」
和「……何を言ってるんですか?
ゆーきと誠さんが私に見せ付けたときと、同じ事をしているだけです」
京「おい……一体なにがどうなってるんだよ……
もしかして最近優希の元気がないのも、お前らの仕業なのかよっ!
こんな状況になるのも、全部お前らが仕組んだのかよっ!!」
和「……」
誠「ち、違うよ……悪いのは全部和で!」
和「……」ピクッ
京「ふざけるな!!ふざけるなよ!!!」
バキッ!!
誠「──うがっ!!」
京「…………っくそぉおお!!」
タッタッタッタッタ
誠(なんで、また俺が殴られてるんだよ……俺は何も悪くないのに、どうして……どうしてだよ!!)
ハァッハァ……。
京(校庭まで走ってきてしまった……。最近までみんな楽しく麻雀部で活動できていたはずなのに)
京(一体、どうしてこんなことになっちまったんだよっ……)
「……ちゃん」
咲「ねぇ、こんなところで何してるの!京ちゃん!」
京「──さ……咲」
咲「ん?どうしたの?」
京「さきぃいいいいい!!」
ガバッ!
数十分後
咲「そんなことが……あったんだ」
京「あぁ……。まったくわけがわからないけれど……」
京「最近優希の元気がなくなって部活に来なくなったのにも、和があんな風になってしまったのにも、 きっと誠が関係しているはずなんだ!」
京「あいつが来る前までは、みんなで楽しくやれていたはずなんだ」
京「俺はただ……みんなとまた楽しく麻雀を打ちたいだけなんだよ、咲」
咲「……」
咲「京ちゃん、元気だして!!私も、力貸すから!!」
京「咲ぃ……」
「その話、わしも一枚かませてもらおうかねぇ」
咲・京「染谷先輩っ!!」
~2日後、部室~
ガチャ
誠「ぶちょぉ~!今日も二人っきりでっすねぇ~!」ニヤニヤ
誠「……あれ?」
誠(なんだよ、部長がいないだなんて珍しいな。俺一人かぁ)
誠(……)
誠(それにしてもこの前の和はひどかったなぁ、あんなことするなんて、ほんと最低だよっ)
誠(……ゆーきは最近全然部活にこないし)
誠(部長もエッチはしてくれるのに、全然話してくれないしなぁー)
誠(つまらない……)
誠(最初のころは部活が毎日楽しかったのに……どうしてこんなことになったんだろ……)
ガチャ
咲「あ、伊藤君!先に来てたんだ!」
誠「ああ、宮永さん……」
咲「まだ誰も来てないんだね……。みんな来る前に、牌だしとこうよ!?」
誠「あー、うん」
ジャラ、ジャラ
誠「よし、これでいい──」
誠(!!)
チラチラッ
誠(宮永さん、前屈みになってるおかげで、服の隙間から胸が丸見えだ~)
誠(そういえば宮永さんってあんまり話してなかったけれど、無邪気な感じだし、なんとも言えない魅力があるんだよなぁ)ニヤニヤ
咲「──うん!こんな感じでいいよね!?」
誠「う、うんうん!いいんじゃないかな!」ドキドキ
~数十分後~
咲「みんな遅いなぁ……」
誠「そ、そうだねぇー!ナハハ!」
誠(裸足になって足をパタパタさせてる……)
誠(いや~、改めてみると宮永さんの足って、部長以上にきれいな気がするなぁ……)
誠(健康的で、スベスベで、ほんのり赤みがかってて……タイツと違った興奮を──)
咲「…………ねぇ、伊藤君」
誠「あ!は、はいはい、なにかな?」ドキドキ
咲「……」
咲「伊藤君って、原村さんと付き合ってるの?」
誠(!!)
誠(い、いきなりなんでそんなことを……でもここは一応……)
誠「や、やだなぁ!付き合ってなんかないよぉ~」ニヤニヤ
咲「そうなの?」
誠「うん!!一見おとなしそうに見えるけど、実際あういう子って嫉妬深そうだしさ!」
誠(そうだよ、最初は純粋ぶって近づいて来たくせに、
京太郎なんかとセックスしてるのを見せつけるような女だし)
咲「……そうなんだ。じゃあ優希ちゃんとは?」
誠「なぁ~んでそうなるんだよ~!お子様には興味ないって!めんどくさそうだし」ニヤニヤ
誠(そうだった、ゆーきも最初子供みたいに懐いてきたときは可愛かったのに。
ゆーきのせいでおかしくなっていったんだ!)
咲「……部長も、美人だよね」
誠「ま~確かにそうだけど、意外と気が強そうだし!心開かなそうだし!扱いずらそうじゃないかぁ~」ニヤニヤ
誠(そうそう、部長も優しい顔してその気にさせときながら、
いざそのときになったら逆切れするんだもんなぁ~)
誠「い、意外と……宮永さんみたいな子がベストなのかもね」ニタニタ
咲「……そうですか」
誠「う、うんうん!そうだよ~」ニンマリ
咲「……そうやって、みんなを騙してきたんですね?」
誠「へ!!??」
バタンッ!!
京「話は……全部聞かせてもらったぞ誠ぉ!!」
誠「きょ、京太郎!?それに、染谷先輩に、部長に、和っ!?」
まこ「今の話だけじゃない。詳しい話ももう、和にも優希にも聞いておるんよ」
まこ「そして、部長にも……。伊藤!覚悟せぇよ!!」
久「悪いわね、伊藤君」
誠「ぶ、ぶちょう!これはなんなんですか!」
久「私もね、ずっと怖かったのよ。
私が我慢しなければ、大切な麻雀部が壊れてしまうんじゃないかって。
でも、話してしまえばあっけなかったわ」
久「あなたが女の子をつなぎとめる力よりも、
単純に私たち麻雀部員の友情の方が強かっただけの話なのよ」
久「この前も言ったわよね。自業自得よ」
誠「の、和は!和からもみんなに言ってやってくれよ!これは誤解じゃないか!」
和「……私は、みなさんに迷惑をかけてしまったんです…………あなたに夢中になってしまって」
誠「だ、だろっ!そうだよ!俺は悪くないんだ!」
和「……だから、もうおしまいにするんです。みんなに謝るために」
誠「そんな……こんなの違うだろ……違う!!」
咲「みんなを……原村さん傷つけたことを!許しません!!!」
誠「なんだよ……そうやってみんなで俺を悪者にして!!なんなんだよ!!!!」
ダダダッ!!
京「あ!まて!まことぉ!!!」
まこ「逃がさん!!」
タッタッタッタッ!!
誠(なんで!なんで俺が逃げなきゃいけないんだよ!)
誠(言い寄ってきたのは全部相手じゃないかっ!!)
誠(どうして俺ばっかり!みんなみんな俺を責めて!!)
誠(俺は何も悪くないんだ!悪いのは全部和だ!ゆーきだ!部長だ!)
誠(一体なんなんだよ!!一体────)
──ズルッ
誠(…………あっ……、階段、踏み外して……)
ドカッ!ドサッ、ドサッドサ……
誠「あ……ぐぁ……あぁぁぁ…………」
誠(なんで……こうなったんだ……)
誠(最初入部したばかりのときは、麻雀部にいるのがあんなに楽しかったのに……)
誠(初めて和に会ったときはいつも心臓がドキドキして、一緒にいるだけで幸せだったのに……)
誠(部長だって……あんなに優しくしてくれていたのに……)
誠(ゆーきだって、気付けばいつもそばにいてくれたのに……)ポロポロ
タコス「…………まこと」
誠(!! ゆーきだ!!そうだ、あのとき、部室でゆーきだけいなかった!)
誠「あ……ぁぁ……ゆーきぃぃ……」
タコス「…………痛いのか?誠?」
誠「……ぐぅう…………た、助けてくれよ……ゆぅきぃぃぃ」
タコス「……」スッ
誠「……ゆ……ぅき──??」
チュッ…………
誠「……んっ!」
スッ
タコス「…………まこと」
誠「あ~…………ゆ……ぅきいぃぃ」ポロポロ
誠(た、助かった……。やっぱりゆーきはずっと俺のこと見守っててくれたんだ……)
誠(ずっと……ずっと寂しい思いさせてごめん、ゆーき……。俺がホントに好きなのはゆーきだよ)
誠(ごめんな、ゆーき。今度は絶対に大切にするから……)
誠「今度は…………絶対…………」
タコス「ホントに、ホントに大好きだったじょ……犬!!」
グシャッ!!!!!!
~数ヵ月後~
久「さぁ~、ついにこの日が来たわよ!団体戦地区予選の日が!」
まこ「風越女子に龍門渕、その他強豪勢ぞろい……さすがに骨が折れそうじゃのう」ニヤニヤ
京「大丈夫ですよ、部長!今年の一年は強いですから!」
タコス「お前は人のこと言ってる場合じゃないじぇ~!とっとと私のタコスを買いにいってこい!」
京「な、なんだよぉ~……」
久「ふふっ」
──あの日
伊藤誠が階段を踏み外して転落し、打ち所が悪くてそのまま死亡した事件は、結局本人の過失による事故として処理された。
おかげで、しばらくの間麻雀部の活動が自粛されたりしたものの、どうにかこうやって地区予選にまでたどり着くことができた。
最初はギクシャクとしていた部員間も、今ではすっかり元通りになった。まだ表面上だけかもしれないけれど。
伊藤誠がこの清澄高校麻雀部に入学してから、彼が死ぬまで、これはすべて悪い夢だったのだ。
少なくとも私、部長の竹井久はそう思うことにしている。
和「宮永さん、一緒に全国へ行く約束、絶対果たしましょうね!」
咲「うん、私、頑張るよ!!」
久「……よーっし!清澄高校麻雀部────いくわよ!!!!!」
【おまけ】
誠「とほほぉ……結局最後もゆーきに裏切られて死んでしまったぁ」
誠「幽霊になったものの、仲間はいないし、誰にも気付いてもらえないし……寂しいよぉおう!!」
誠(しかなたい……今日もその辺の子のスカートの中でも覗いて一日を過ごすか……)ジロジロ
「あの、な、何覗いてるんっすか…………」カァーッ
誠「ああ!!!ご、ごめ──」
誠・桃「えっ!!??」
桃「私の存在に……」 誠「俺の存在に……」
桃・誠「────気付いてるっ!?」
次回鶴賀学園編、近日公開……かも?
おまけ
622 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/24(木) 02:09:59.39 ID:j6ttSsBQ0
和 「脈がない…死んだか…」
和は屋上の冷たい床に血塗れで横たわるゆーきを置いて部室に戻ろうとした。
ゆーき 「………じゃ…ぃ」
和 「!?」
ゆーき 「ふっか………じゃ」
和 「何を言って…!」
おそるおそる死体に近づこうとした瞬間、ゆーきが跳ね起きた
ゆーき「復活まつりじゃーい!!!!!」
愕然とする和を尻目にゆーきが雄叫びをあげる
ゆーき 「あっ復活まつりで」
咲<ワッショイワッショイ!
ゆーき 「あっ復活まつりで」
部長<ワッショイワッショイ!
ゆーき 「あっ復活まつりで」
誠<ワッショイワッショイ
ゆーき 「あっ復活まつりで」
和<ワッショイワッショイ!
ゆーき 「あっ復活まつりで…」
薄れていく意識の中、和は恋愛っていいな、誠って…と心の中で呟くのであった…fin
蛇足
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/23(水) 19:56:05.49 ID:PrZJAQuuO
咲と和(わ?)は見た目知ってるが、タコスってどんな?
203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/23(水) 22:42:59.32 ID:gnd++ZIn0
>>56
本名片岡優希
アニメ絵だと
こちらは漫画
http://yunakiti.blog79.fc2.com/blog-entry-2707.html
>>65
OK
自分も気長に全レスでもしながら完結待ってる
>>72
kwskタイトル&産業
342 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/24(木) 00:05:58.28 ID:A1dYN6sG0
誰か誠以外のキャラの画像くれないか?
全然わからん…
348 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/24(木) 00:10:00.57 ID:RWufAQ0p0
>>342
これが原村和(のどか)

←ブログ発展のため1クリックお願いします
優希「おー、まかせろ!お手並み拝見といくじぇ!」
和「遅れましたけど、私原村和って言います。こちらは片岡優希です」
誠「どうも、伊藤誠です」
誠(原村さんっていうのか……ほんと……ゴクリ)
タコス「おい、犬2号!のどちゃんのおっぱいは私のものだじょ!ジロジロ見すぎだじぇ!」
和「なっ、何言ってるのゆーき!」
誠「犬ってなんだよ!ジロジロだなんて、みっ、見てないだろ!」
タコス「ふんっ」
~一時間後~
和「ロンです」
誠「うわー、またハコテンにされちゃったよ。原村さん強いなぁ!」ニヤニヤ
タコス「げ、激よわすぎるじぇ」
誠「うるさいなー」
ガチャ
タコス「お、咲ちゃんと京太郎」
咲「遅れてごめんねー!……あれ?もしかして入部希望の人?」
京「同じクラスの誠じゃないかー!男一人で寂しかったんだよ。よろしくな!」
誠「あーうん」
久「あら、もうみんなそろってるのね」
和「あ、部長」
まこ「なんや騒がしいと思っちょったら、新入部員がおるんかい」
誠「ど、どうも!1年の伊藤誠です!よろしく」
誠(うわぁ~……女子部員だらけじゃないかー!麻雀部、最高だぁ~)
久「伊藤くんね……よろしく!それじゃあさっそくだけど、お手並み拝見といきましょうか」
久「まこ、ゆーき、須賀君!半荘お願いするわ」
タコス「部長、さっきこいつと打ったけど激ヨワだったじぇ!」
久「あら、どうかしら?能ある鷹は爪を隠すって言うじゃない?」ニコッ
~一時間後~
誠「ロン!リーチ、一発、ピンフ、チンイツ、ドラ2!」
タコス「ひ~ん、また3倍満……ハコテン……ありえない、ありえないじぇ!」
京「おいおい、なんだよ誠。お前すげー強いじゃん!」
まこ「この引きの強さ、また化け物級の新入部員が来てしまったのぉ」
誠「いや~、それほどでも!」
誠(原村さん、見ててくれたかな~?ニヤニヤ)
久「……決定ね!伊藤君、清澄高校麻雀部へようこそ!これからよろしくね」
久「それで、当面は地区予選の男子個人戦に向けての練習を──」
バンッ!!
咲「ビクッ!」
和「納得……できません!!!伊藤さん、あなたさっき私に手加減をしたんですか!?」
誠「あ、いや、そういうわけじゃ……」
誠(おっぱいに見とれてて負けたなんて、言える訳ないじゃないかぁ~)
和「じゃあ一体どういうことですか?私に手加減は無用です!
すみませんが、今日のところは失礼します」
咲「は、原村さ~ん!待ってよー!」
タッタッタ、バタン!
誠(原村さんに嫌われてしまった……)
久「あちゃー、ごめんね。気にしなくていいから」
タコス「ニャハハ!ざまぁ味噌漬けだじぇ!」
京「誠、みなまで言うな!男として気持ちはよ~くわかるぜ!まあ、和は渡さないけどな!
なっはっは!」
誠「……はぁ」
~帰宅中~
タコス「で!なんで犬2号がついてくるんだじぇ!」
誠「犬って言うなよ。仕方ないだろ、帰り道一緒なんだから」
タコス「う~、最悪だじぇ……」
誠「はいはい、悪かったね」
タコス「大体貴様は最初から──っわわ!」
ズコー!
タコス「うぐぅ~、痛い。こけてしまったじぇ……」
誠「はぁ、まったく。よそ見して歩くからだろ」
タコス「うるさいじぇ!」
誠(強がってるけど涙目になってるじゃないか)
誠「仕方ないな、おぶってやるよ。ほら、よいしょっと!」
タコス「や、やめろぉ~~!」ジタバタ
誠「あ、危ないだろっ!あんまり動くなよ!」
タコス「……」カァーッ
タコス(恥ずかしいじょ……)
誠「……」
タコス「……」
誠「足、大丈夫かー?」
タコス「……平気だじぇ」
誠「あんまりバタバタするなよなー、女の子なんだからさ」
タコス「大きなお世話だじぇ……」
タコス(伊藤誠、もしかしてこいつ、エロイけどイイ奴なのかもしれないじぇ)
タコス(…………な、なんだか心臓がジンジンするじょ)
タコス「伊藤誠」
誠「なに?」
タコス「お前のどちゃんのこと気になってるのか?」
誠「なな、何言ってんだよ!!そんなこと片岡に関係ないだろ!」
タコス「別に隠すことないじぇ…………私が仲を取り持ってやらないこともないじょ」
誠「えっ!?本当に!?」
タコス「私は嘘はつかないじょ。ただし条件を飲めばの話だじぇ」
誠「何でもするよぉお!どうすればいいんだ?」
タコス「毎日タコスを1つ貢ぐこと!」
誠「おやすいごようだよ!」
タコス「あと!」
誠「ん?」
タコス「……毎日私を家まで送り届けろ!」
誠「そ、そんなことでいいのか?」
タコス「く、口答えは許さないからなっ!」
誠「りょーかい!まかせろよ~」
タコス「……」
タコス(ひ、久々にドキドキしたじぇ……なんでなんだじぇ)
誠「で、仲を取り持つって、具体的にどうするんだよ?」
タコス「今度の休みに1年生だけでプールに行くんだじょ。それに誠も誘ってやるじぇ」
誠「え?まさかそれだけ?」
タコス「咲ちゃんと京太郎は私が連れ回して、誠とのどちゃんを二人っきりにさせてやるじぇ」
誠「ふんふん、それで?」
タコス「甘えるな!」パコン
誠「いてっ、なんだよー」
タコス「もう家に着くからおろすんだじぇ」
ストン
タコス「明日、タコス忘れずに貢のだ!忘れちゃだめだじぇ!」
誠「わかってるよ」
タコス「帰りも一緒だ!忘れちゃだめだじょ!」
誠「わかってるって」
タコス「じゃー、また明日だじぇ!」スタスタ
誠「…………ハァ、めんどくさいやつ」
~休日、プール~
京「いやぁ~、楽しみだな、誠!みんな早く着替え終えて来ないかなぁー!」ニヤニヤ
誠「う~ん」
誠(結局あれから原村さんと一言もしゃべれなかったし……正直もうどうでもいいんだよなぁ)
タコス「皆の者、待たせたな!」
ババーン!
京・誠「お~~~!!!!」
京(和の、水着がはちきれんばかりの爆乳!たまらん!!)
誠(うわぁ、原村さんのおっぱい歩くたびにボインボイン揺れて……やっぱり最高かも!)ニヤァ
タコス「のどちゃんのパイ大注目されてるじぇ!」
和「なに言ってるんですか、ゆーき!もぅ!」ササッ
咲(あっ……!隠しちゃった……)ショボーン
咲「原村さん、一緒に泳ぎに──」
タコス「咲ちゃん、犬っ!いっくじぇ~~!!!」
京「お、おい!そんな引っ張るなよ!」
咲「ちょっと優希ちゃん!」
ドヒュ~~~ン!!!
和「あっ、宮永……さん」ポツーン
誠(さっそく二人っきりに!!……でも、気まずい。片岡のやつ空気読めよなぁ……)
誠「……」
和「……」
誠(それにしてもこの谷間は反則だよなぁー)ゴクリ
和「……伊藤さん」
誠「は!はぃい!」ビクッ!
和「ずっと聞きたかったことがあるんです」
誠「な、なんでしょう?」
和「あの日、私と麻雀を打った時、どうして手を抜いたんですか?私が……女だから」
誠「ち、違うよ!」
和「じゃあ、どうしてっ!」
誠「え、あ、それはぁ、原村さんに見とれてて集中できなかったというか~、いや!
別にやらしい意味じゃなくて、あのその、可愛らしくてというか~ゴニョゴニョ」
和「……へっ──?」カァーッ
誠「ほんとに……ごめん!!」
和「い、いえ、こちらこそ」
和「私てっきり女だからって手を抜かれたのだとばかり思っていて、すみません」
誠「そんなことするわけないよ!うん、絶対にない!」
和「あの、これからも……よろしくお願いしますね?」
誠「もっちろんだよぉ~!」ニヘラァ
誠(なんだかよくわからないけど、仲直りできたみたいだ)
和「せっかくプールに来たんだし、泳ぎに行きましょう」
ギュッ
誠(うわ、原村さんの手やわらかい……)
ポニョンッ
誠(!! 腕におっぱいが当たってる!あぁ~、麻雀部、やっぱり最高~!!)ニヤニヤ
タコス「……」ジーッ
~帰り道~
誠「片岡ありがとうー!おかげで原村さんと仲直りできたよ!」
タコス「それはよかったじぇ」
誠「でさ、実は俺、明日原村さんに告白しようと思うんだ」キリッ!
タコス「はぁ!? な、なにを言って──」
タコス(…………時期尚早、いや、でもどちらにしろ無駄だじょ。
のどちゃんには咲ちゃんがいるんだじぇ)
タコス「……まあ、応援するじぇ」
誠「さすが!やっぱり片岡は頼りになるよぉ」ニヤニヤ
誠「それでさぁ~、なんて告白すればいいと思う?」
誠「ここは男らしくバシッと!いやそれとも、可愛らしい~い感じで……」
タコス「──知らない知らない知らないじょ!そんなの自分で考えろだじぇ!!」
タッタッタッ!
誠「……走って行っちゃった。なんなんだよ、突然怒鳴って。生理かな」
~翌日、部室~
タコス「私一人……みんな遅いじぇ」
ガチャリ
タコス「あ!のどちゃん!」
和「……ゆーき、どうしましょう。私伊藤さんに告白されちゃいました」オドオド
タコス(誠、本当に告白したのか……)
タコス「そ、そーか!でものどちゃんには咲ちゃんがいるからなっ!誠も無様なやつだじぇ!」
タコス「それにしても出会って早々に、まったくデリカシーのない──」
和「私、お友達からということで、二人で遊びに行く約束をしちゃいました」
タコス「へ!?」
和「今日、学校帰りに映画を見に行こうっていうことになって……」
タコス「咲ちゃんは……咲ちゃんはこのこと知ってるのか?」
和「私と宮永さんはそういうのじゃないです!
ただ……恥ずかしいから、このことは私とゆーきだけの秘密で」
タコス「わかった……じょ」
和「ゆーき?」
タコス「なっ、なんでもないじょ!のどちゃん、応援するじぇ!」ニコッ
タコス(どうして……こんな悲しい気分なんだじぇ……)
~放課後 映画館~
和(……)
誠(原村さん、映画に夢中になってる。こんなにうまくいくとは思わなかった)
誠(あぁ~~ん、原村さんのぷよんぷよんのおっぱい、ピンクの唇、白くてむっちりした太もも!
たまらないなぁ~)ジロジロ
和(はぁ、伊藤さんが前もってチケットを用意してくれていたから言い出せなかったけど、
これ前に見た映画なんですよね……)
誠(それにしても初デートだっていうのに、何もないな。
やっぱりここは男が積極的になるべきだよなっ)
誠(手、つないじゃおうかな……いや、でも…………いいや!握ってしまえ!)
ギュッ
和(!! 伊藤さんが手を……!積極すぎです……ど、どうしよう)
誠(嫌がらないぞ!これはもしかして、キ、キキ、キッスもできるんじゃないのか?
今の俺ならいけるはずだぁ!)
誠「原村さんっ」
和「は、はひ!」
誠「今度から原村さんのこと、和って呼んでも、いいかな?」キリッ!
和「っえ!?そ、それは……」
誠「和!…………ちゅぅー」
和「──ひぃ」
~同時刻 部室~
久「さ、そろそろみんな帰りましょうか!」
京「今日は和も誠も来なかったですねー。……まさかあの二人!?」
まこ「さすがにそれはないじゃろ」
咲「そうだよ京ちゃん!」
まこ「おやぁ?咲はいやに自信満々じゃのう?やっぱり和とそういう関係じゃったか」ニタリ
咲「ちち、違いますよ!」アセアセ
まこ「ははは」
タコス「……」
久「……?ゆーき帰るわよ?」
タコス「ぶちょう……今日はやることがあるから先に帰ってていいじょ」
京「どうした?それじゃあ俺も付き合うか?」
タコス「ひ、一人で平気だじょ!」
京「別に……それならいいけど」
久「……じゃあ、あんまり遅くならないようにね?」
コツコツコツ、ガチャ
タコス(何してる、誠……毎日私を家まで送る約束だじょ)ショボーン
~夕方6時~
タッタッタッタッ!
誠「今日は浮かれてて、部室に宿題置き忘れちゃったよ!急がないと学校閉まっちゃうな」
誠(それにしても今日はほんと散々だな~。
和にキスする前に逃げ帰られちゃったし、また部活で気まずい思いしなきゃならないじゃないか)
誠(和もキスする気ないなら、映画館なんかに来なきゃいいのに)
誠(まあ、今回も片岡に仲取り持ってもらえばいいか)
誠「はぁ、部室前到着ー。とっとと宿題持ってかえろーっと」
ガチャ
誠「──片岡!?」
タコス「……誠」ポカーン
誠「お前一人で何やってるんだよ。ていうか聞いてくれよぉ~、今日和がさ──」
タコス「バカッ!バカバカ!こんな時間まで約束ほったらかして何やってるんだじょ!!」
誠「な、なに怒ってるんだよ?」テクテク
タコス「近寄るなっ!もう誠のことなんか知らないじょ!」
誠「……お前、何泣いてるんだよ……」
タコス「もう、来てくれないかと思ってたじぇ……」ポロポロ
誠「……」
誠(一緒に帰らなかったくらいでなんで怒られなきゃならないんだよ、ほんと今日はついてないかも)
タコス「誠におぶられた時、心臓がドキドキして……
誠がのどちゃんと楽しそうにしてるのを見て悔しくなって……
誠がのどちゃんに告白したのを知ったら悲しくなって……」
誠(あ、あれ?これって……)
誠「もしかして、片岡は俺のこと好きなのか?」
タコス「自分でもよくわからないじょ、こんな気持ち初めてなんだじぇ」ポロポロ
誠(これって……もしかしてチャンスなんじゃないのか!?
この雰囲気だったら、キスとかできちゃうんじゃないのかっ!?)ニヤニヤァ
誠「そんな風に思ってただなんて、気付いてやれなくてほんとごめん」
タコス「……」
誠「片岡……いや、ゆーき!」
ガバッ
タコス「!?」
誠(うわぁー、こうやって抱きしめると、小さくて華奢な体なのにやわらかくて……案外アリかもー!)
誠「和と俺の仲を取り持ってくれて、俺ゆーきには本当に感謝してるんだ」キリッ!
誠「ただ、和とはうまく行く気がしなくて……憧れの気持ちを恋愛と勘違いしていたのかもしれない」
誠「ゆーきとは一緒にいて楽しいし、気を遣うことないし……本当は俺ゆーきのことを──!」
タコス「だ、だめだじぇ!」
誠「へ!?」
タコス「のどちゃんに……悪いじぇ。それ以上先の言葉を聞いたら、もう引き返せなくなってしまうじょ」
誠(もうそういう理屈っぽいのはめんどくさいんだよ……こうなったら強引に)
誠「ゆーき!」
チュ
タコス「ん……んむぅ!?」
クチュ……チュッ
誠(うわ~、舌が小さくて……しかもやわらかい)
タコス「──っぷは!」
誠「これでもう引き返せないだろ」
タコス「ほ、ほんと……だめだじぇ……」トロ~ン
誠(や、やばい!すごい興奮する!)
誠「ゆーき、俺もう我慢できないよ。最後まで、いいだろ?」
タコス「へっ!?な、なにを──」
ジジジィー……ズルンッ
タコス「ヒィ!ま、誠、お願いだじぇ……もうだめだじぇ」
誠「なんだよ、俺のこと好きっていうのはやっぱり嘘なんじゃないか」
タコス「う、嘘なんかじゃないじょ……でも、のどちゃんに申し訳ないじょ」
タコス「誠ぉ、許してほしいじょ……」ポロポロ
誠(一体なんなんだよ、俺が悪いことしたみたいになってるじゃないか……)
誠「わ、わかったよ!泣くなよ。俺が悪かったから、な?」ナデナデ
タコス「ヒクッ……ヒックッ」
誠「それじゃあせめてさ、口でしてくれよ。それなら大丈夫だよ」
タコス「ヒック……どうしても……やらなきゃダメか?」
誠「俺のこと好きなんだろ?」
タコス「うっ……ぅ……」ポロポロ
誠「ほら、早くしないと誰か来ちゃうかもしれないじゃないか」
タコス「わかったじょ……」
パクッ……チュプッ、チュプ
タコス(のどちゃん、ごめん……ごめんだじょ)ポロポロ
~翌日、部室前~
誠(はぁ~、昨日は和ともゆーきとも色々あったし、部活に顔出しずらいなー
みんなはもっとうまいこと楽しく恋愛してるんだろうな、俺やっぱり不器用なのかな)
久「伊藤くんっ!」
誠「わっ!部長!」
久「なにブツブツ言いながら部室の前に突っ立てるの?」
誠「いえ~、特に何ってわけでもないんですけどぉ~、アハハ」
久「……ふぅ~ん。何か悩んでるみたいね?」ニヤ
誠「わ、わかっちゃいますか」
久「えぇ、顔にでかでかと悩み事アリ!って書いてあるもの……う~ん、きっと恋愛に関してね!」
誠「え゛、どうしてそれを……」
久「高校男児の悩みなんて、それしかないでしょ。よかったら相談に乗るわよ?」ニッコリ
~屋上~
久「へぇ~、なるほどね」
久「ようは、和と特別な関係になりたいけれど、どうすればいいのかわからない」
久「ゆーきからは告白されたけど、今後どう接していけばいいかわからない」
久「そういうことね?」
誠「まぁ~、そんな感じです」
久「ふふっ」
誠「あっ!なんで笑うんですかぁ~」
久「ごめんごめん!ああ見えてみんな青春してるんだなーと思ったらおかしくて」
久「伊藤君ってモてるのねー」ツンツン
誠「か、からかわないでくださいよぉ~」
久「自然体でいいんじゃないかしら?」
誠「自然体ですか?」
久「そう、気を遣って物事がうまくいったとしても、結局は疲れちゃうもの」
久「作ることなく、そのままの伊藤君でいればいいと思う
悩んでも仕方ないわよ、きっとなるようになるわ」ニコッ
誠(初めて部長とちゃんと話したけど、頼りになるなぁ。それに黒タイツに美脚……う~ん)ニヤニヤ
久「……聞いてる?」
誠「は、はぃ!もちろんです!いや~、やっぱり部長は頼りになります!」
久「ふふ。じゃあ部室に戻りましょうか」
誠「はい~」
ガチャ
京「あ、部長と誠!なんか珍しい組み合わせですね~」
久「そうかしら?」
誠(いるのは京太郎と、あ……和)
久「……」
久「ねぇ、ちょっと須賀くん」
京「はぁ、なんですか部長?」
久「椅子、屋根の上に運ぶの手伝ってもらえないかしら?」
京「あ~、いいですよ~!」
タッタッタッ
誠(さすが部長、さっそく和と二人っきりにしてくれるなんて!)
誠「あ、あの……和」
和「……なんですか」
誠(う、顔を合わせてくれない……ここは素直に謝ろう)
誠「昨日は……ほんとにごめんっ!」バッ
誠「デートとか初めてで、緊張もしたし……とにかく、ごめんっ!」
和(……)
和「あの、悪気がなかったのはわかってます。ただ、その、私も男の人と遊ぶのとか慣れてなくて」
和「……びっくりしちゃったんです。私こそごめんなさい」
誠(お?部長の言った通りだ!自然体でいったらなんとかなりそうだぞー!)
誠「あのさ、今度ちゃんとお詫びしたいから、もしよかったらまた一緒にどこか行かない?」
和「……いいですよ」
誠「やったぁー!今度は絶対嫌がることしないよ!うん!楽しみだー!」
和(私と遊ぶことを、こんなに楽しみにしてもらえるなんて……)
~帰路~
誠(いやあ~、案外簡単に和と仲直りできたな~!意外と和って気分屋なのかな~
タコス「……」
誠(……あれっ?あれは)
誠「……ゆーき。そんなとこに突っ立ってどうしたんだよ、今日は部活──」
タコス「昨日のは!」
誠「!?」
タコス「昨日のはなかったことにするじぇ……」
誠「い、一体何を言ってるんだよ」
タコス「誠はのどちゃんのことが好きなんだじぇ。だから、こういうのはダメだじぇ
明日からは、いつも通りにもどるじょ、いいな?」
誠「い、いまさらなんだよ。そっちがその気にさせたんじゃないか」
タコス「……のどちゃんとうまくいけば、きっと私のことなんか気にならなくなるじぇ」
タコス「とにかく!私はこれから誠とのどちゃんの関係を応援してやるじょ!
あと、もう一緒に帰宅も終わりだじぇ。誠はのどちゃんのことだけ考えろ」
誠「……ゆーきのことを毎日送り届けるのはさ、約束じゃないか」
タコス「な、なんだじぇ……」
誠「俺はこれからもゆーきと一緒に帰るのはやめないから」キリッ!
タコス「誠ぉ、やめてほしいじょ……せっかく自分の気持ちにケジメをつけようとしたのに……
揺らいでしまうじぇ」ウルウル
誠「ゆーき、それくらいいいだろ?」
タコス「……わかったじぇ」
~夜、誠宅~
パラパラッ
誠「う~ん、今度は和をどこに誘おう。地元情報誌じゃ大して参考にならないんだよな~」
誠(そうだ、京太郎に聞いてみるか~、あいつデートプランとか妄想してそうだからなー)
ピッポッピ、とぅるるるる
京「はい~、もしもし!誠から電話とか珍しいな、どうしたんだ?」
誠「いや、京太郎って原村さんとデート行くとしたらどこ行くのかなーって思って」
京「はぁ?何言ってるんだよ。……まさかお前!和と!?」
誠「い、いや~、そんなわけないだろ~、ナハハ」
京「そうだよな!あ、焦らせるなよまったくー」
誠(京太郎ってテンション高くて疲れるんだよなー、はぁ)
誠「まあさ、とにかく教えてくれよー」
京「目的がわからなくてこわいんだが……う~ん、そうだなー
とりあえず、朝10時に駅前で待ち合わせ。軽い談笑をしつつ電車で○×駅へ」
誠「ふんふん、なるほどなるほど~」メモメモ
京「◎△ショッピングモールで軽く時間を潰した後に、パスタが有名な□●レストランで昼食をとり、
そのあと──」ペラペラ
誠(参考になるなぁ~)
京「で、最後は和と二人っきりで夜景を……。
これが俺しかしらない絶景スポットがあってさ、▼▲丘なんだけどさぁ!
あ!これは他の人には内緒な!……とまあ、こんなところかな?」
誠「いや~、ほんと助かったよー、ありがとう!」
京「いや、それは別にいいんだけどさ。こんなこと聞いていったいどうする──」
誠「じゃあまた明日、部活で!」ガチャ
誠(よーし、。このプランでいこう、ムフフ!これならきっとロマンチックな夜を過ごせるはずだ)
~5日後、学校帰宅時~
チュ、クチュ、チュッ……
タコス「んぅ……ぷはぁ!……はぁはぁ。こんなところで……、誰かに見られちゃうじぇ」
誠「大丈夫だって、誰か来たら見せつけてやれば……アムッ」
タコス「──んぁ!みみぃ……」ブルブルッ
誠「ここも、触っていいだろ?」クチュ
タコス「あぁっ!だ、だめ!そこだけは絶対だめだじぇ!誠はのどちゃんの彼氏になるんだじぇ」
誠「…………あのさ」
タコス「なんだじぇ……」
誠「明日、和とデートするんだ」
タコス「……それを私に聞かせて……どうするんだじぇ」
誠「一人じゃうまくいくかどうか不安なんだ」
誠「ゆーきが一緒に来てくれれば和とも自然に話せるだろうし」
誠「もし何か問題が起きてもゆーきがフォローしてくれれば──」
タコス「だ、だめだじぇ!!」
誠「な、なんでだよぉ……」
タコス「うまくいったら誠はのどちゃんの彼氏だじぇ。今からそんな弱腰じゃだめだじぇ」
タコス「誠は男なんだから、頑張るのだ」
タコス「……応援してるじょ」
誠「わかった……そうだよな!よーし、明日がんばるぞー!」
誠「その前に、ゆーき……ちゅぅうううう」
タコス「ばか者!明日に備えて帰って寝ろだじぇ!じゃあな!」
タッタッタッタッ!
誠「ちぇ~、なんだよ、いいとこだったのに……」
タコス(のどちゃんも、自分の気持ちもだまし続けて……つらいじょ……)ポロポロ
~デート当日、待ち合わせ場所~
誠(遅いな~、和……)
タッタッタッ!ブルンブルンブルン
和「い、伊藤さ~ん!遅れてしまってすみません~!」
誠(うひょ~、ぷるんぷるん揺れて……あれはゆーきとは違った魅力があるよな~!くぅ~!)
誠「だ、大丈夫大丈夫!俺も今来たところだから!」
誠「じゃあ、さっそく行こうか!」
和「どこに行くんですか?」
誠「まずは◎△ショッピングモールで軽く時間でも潰そうよ!」
和「はい」
~昼~
チラリッ
誠(うん、時間ぴったり!予定通りだ!)
誠「和、そろそろお腹すいてない?実はいいパスタの店知ってるんだよねー!」
和「そうなんですか?是非連れて行ってください」ニコッ
誠(うまくいってる……うまくいってる!)ニヤニヤニヤ
誠「ここ……なんだけど!」
和「うわぁ~、オシャレでかわいいお店ですね!」
誠「だろぉ~!?気に入ってもらえてよかったよ~!」
誠(本当は初めてくる店なんだけどさ)
誠(ごめんな、京太郎。でもお前のデートプランは完璧だったよ!)
誠「さぁ!入ろう入ろう!」
和「はい!」
~夜~
和「今日は一日、本当に楽しかったです」
誠「よろこんでもらえてよかったよ~!」ニヤニヤ
和「それじゃあ、また今度は月曜日に──」
誠「あ!!ちょっと待って。最後に和を連れて行きたい場所があるんだ」
和「? どこですか?」
誠「俺しか知らない特別な場所があるんだ!こっち!」
グイッ!
和「あっ、ちょっと伊藤さん!」
誠「ここいらのはずなんだけど……」
パァアアアアア~~~~
誠「うわぁ、本当に絶景だ……」
和「すごい……きれい……」
誠「……」
和「……伊藤さん」
誠「あ、はい!」
和「今日は本当にありがとうございました」
誠「はは、このくらい用意するのは、男として当然だよ!」キリッ!
和「…………誠さん、ちょっと目をつむってもらえませんか?」ドキドキ
誠「は、はは、はいぃ!」ドキドキ
誠(これって……もしかして……キッスじゃないのか!?)
────チュッ……
和「この間できなかった分、今日は……私なりに頑張ってみました」カァーッ
誠(これは……かわいすぎるよぅ!このシチュエーション、まさに京太郎が言った通りだ!
ついに、和のおっぱいを揉める!!)
誠「和……のどかぁ~~~!」
ギュッ!
和「やっ!誠さんっ……ちょっと……」
誠「好きだ……愛してるよ!」
ムニュッ、モミッ!
誠(うわあ!や……やわらかい。それに弾力もあって最高──)
パシッ!!
誠「──え!?」
和「…………っは!わ、私、つい手を!」
和「あのっ、こんなつもりじゃ……ごめんなさい、ごめんなさい!」
タッタッタッタッ
誠「あぁ!和っ……!」
誠「……」
誠「なんなんだよ……いつも思わせぶりな態度ばっかで…………一体なんなんだよ!!」
~誠宅、最寄り駅~
ポツ……ポツ…………ザァー
タコス(雨が降ってきたじぇ……)
タコス(夜中に一人で、私は一体こんなとこで何をやってるのだ)
タコス(こんなことしてたって、きっと今日は誠は帰ってこないじぇ……会ったところでどうするのだ)
タコス(…………もう、帰るじょ)
誠「……ゆーき?」
タコス「!! 誠!」
タコス「そんなびしょ濡れになってどうしたのだ!今日はのどちゃんとデートしてるはずだじぇ!」
誠「ゆーき…………ゆぅーきぃ~~!」
ガバッ!
タコス「……一体、何があったんだじぇ」
誠「和とは、うまくいかないよ。気付いたんだよ。やっぱり、俺はゆーきが好きなんだ!」
タコス「そ、そんな……やめてくれぇ」ドキドキ
誠「ゆーきがいいんだ!俺はゆーきじゃないとだめなんだぁ!」
ギュッ!
タコス「……い、痛いじょ、誠」
誠「…………今晩さ、うち親が出かけてて一人なんだ」
タコス「…………」
誠「……雨に濡れたままだと風引くよ」
タコス「……」コクン
~誠宅~
ギシッ……ギシッ……
誠「はぁ……はぁ……。ゆーき、好きだ……愛してる」
タコス「うぁっ……んっ…………はぁっ」ウルウル
誠「ゆーきの……すごいきつくて……きもちいい」
タコス「誠……誠ぉ……。私は……ぅあ……もう、のどちゃんに嘘をつかないで……いいのか?」
タコス「っ……もう……自分の気持ちに嘘をつかなくて……はぁ……いいのか?」
誠「はぁっ……うっ……当たり前だろ……」ギシギシ
タコス「まことぉ……まことぉ…………」ポロポロ
誠「ゆーき、胸も……ちいさくてかわいいよ」
チュッ
~翌日、部室前~
誠(いやー、昨日は和のせいで酷い目にあったなぁ)
誠(まあ、結果ゆーきとエッチできたわけだから、別にいいんだけどさ)
誠(やっぱ小さな体なだけあって、すごい締まりだったし……今日ももちろん)ムフフフフ
和「あ、あのっ!」
誠「──あ!和……」
和「……そ、その……部活に出る前に、ちょっといいですか?」
誠「別に……いいけど」
~屋上~
和「昨日はせっかく予定をたててもらったのに……本当に、ごめんなさい!!」バッ!
誠「あ~、別にいいよ」
和「私に覚悟が足りないせいで、誠さんに迷惑をかけてるのはわかってるんです……」
誠「はぁ」
和「だから、昨日夜考えたんです」
──ポニョン!
誠(和が、俺の手をおっぱいにぃ!!
やっぱりゆーきのペッタンコもいいけど、和のおっぱいが一番かもぉ~!)
和「こういうことも……できるように頑張っていこうって」カァーッ
和「ゆっくりでもがんばりますから……だから私とお付き合いしてください!」
誠「……う、うん!……わかったよ、和」
和「!! はぁ~、よかった……。よろしく、お願いしますね?」
誠「こちらこそ、よろしく」
~部室~
ガチャ
まこ「お~、和と誠か!なんじゃ~、二人して部室に来るだなんて怪しいのぉ~」ニヤニヤ
和「そ、そんなのじゃありませんよ!ちょっと麻雀に関してお話をさせてもらってて……ですよね?」
誠「ん!……あ、ああそうそう!そうなんです!」
タコス「そうだじぇ!2人がそういう関係になるなんてありえないじぇ!」ニコニコ
京「そうですよ!」
誠「……」
部活終了後~
久「今日もたくさん打ったわねー!そろそろ帰りますか!」
まこ「そうじゃの」
咲「原村さ~ん、一緒にかえろ?」
和「あの、宮永さんごめんなさい。私ネットでもう少し打ちたくて……」
咲「……そうなの?わかったよ」シュン
タコス「よーっし!じゃあ誠!今日も一緒に帰るじぇ!」ニコニコ
誠「あぁ、悪い。最近部室の汚れが気になるからさ、掃除して帰るよ!先に帰っててくれ」
タコス「え……だって……一緒に帰るのは約束なんじゃ……」
誠「一日くらいそういうときだってあるだろ!?」
タコス「もしかして……やっぱりのどちゃんと……」
誠「おいっ!みんなに聞こえちゃったらどうするんだよぉ!俺のこと、信じられないのか?」
タコス「そういうわけじゃなけど……」
久「じゃあ二人とも、戸締りしっかりよろしくね!行くわよ、ゆーき。……伊藤君も頑張って!」ふふ
タコス「あ……あっ……ぶちょう!」
京「じゃな~!」
バタン!
和「二人っきり……ですね」ドキドキ
誠「う、うん!」ニヘラァ
誠「今日、がんばるって言ったよね?」
和「え?」
──ムニュ、もみっ
和「……」カァーッ
誠(うわぁ~、何度揉んでもやわらかいやぁ~。
それに、顔まっかにして恥ずかしがってるよぉ、やっぱりかわいい~!!)
誠「……ずっと、こうしたかったんだ」
和「……」
誠「好きだよ、和。……愛してる」
チュッ、チュ……クチュっ……
和「ん……ふ……」
~4日後、部活後~
久「よぉーっし、今日も元気に部活終了っ!!」
京・咲「はぁ~~……」
まこ「ど~したんじゃ、二人とも。そんなでっかいため息つきよって」
京「だって、和が部活に来ないのが今日で3日目ですよ?今までこんなことなかったじゃないですかー」
まこ「う~ん、確かにそうじゃなぁ」
久「まあ、そういうときもあるんじゃない?」
久「きっと和だって麻雀から離れたい時だってあるのよ」
咲「そうですね……」シュン
久「さ、そんなしょぼくれてないで、帰るわよ!きっと明日になれば顔だすわよ」
タコス「……誠……今日こそは一緒に──」
誠「あー、今日もちょっとネット麻雀打ってからいくよ」
タコス「そ、そんな!」
久「ほら、ゆーき、伊藤君の邪魔しちゃだめよー!」
タコス「……」トボ……トボ……
バタン!
…………
ギィ、バタン!
和「みんな、ようやく帰りましたね……」
ギシッ……ギシ……
和「はっ……はぁ……、誠さん……きもち……いいです」
誠「俺もだよ……のどかぁっ……おっぱい、すごくやわらかいよぉ!」
和「ふ……ふふ……誠さん、まるで子犬みたい……んぁっ!」
誠「和だって、嫌がってたくせに……今はこんなにエッチになって……ここもこんなに、ホラッ!」
和「──!!んぁあああ!!」

ジー……
タコス「ぁ……ぁ……」ポロポロ
タコス(おかしいと思って、覗きに戻ったら……やっぱり誠はのどちゃんと……)ペタン
~夜、タコス宅~
タコス「まことぉ……なんでなんだじぇ……うっ、うぅう……」ポロポロ
タコス(初めて一緒に帰ったときは、怪我した私をおぶってくれたじょ……優しかったじょ)
タコス(今までだって毎日、約束通りタコスを買ってくれて……笑顔で頭をなでてくれたじょ)
タコス(一瞬だったけれど、誠に好きだって求められたときは……死ぬほどうれしかったじょ……)
タコス「……うっ……うわ~~ん!」ポロポロポロ
タコス「誠に嫌われたくないじょ~~~!」
タコス「誠に前みたく優しくしてほしいじょ~~~」
タコス「いっぱい好きって言ってもらいたいじょ~……」
タコス「…………また……一緒に二人で仲良く帰りたいじょ……」
男A「お~い、伊藤!なんか片岡ってやつが呼んでるぞ~!」
誠「え!?」
誠(なんだよあいつ……教室まできて、しつこいなぁ……)
ガタッ
誠「ゆーき……教室まで来るなよ。周りに変な目で見られるだろ」
タコス「ご、ごめんだじぇ……」
誠「で、なに?」
タコス「部活に出る前に、ちょっと屋上に来てほしいんだじぇ……」
誠(げぇ……まためんどくさくなりそうだし、やだなぁ)
誠「別に、部室で話せばいいだろっ!」
タコス「…………誠と、エッチなことをしたいんだじぇ……」
誠「!?」
誠(ど、どうしよう……でも、減るもんじゃないし……)
誠(ゆーきは和とくらべて締まるから、あれはあれでいいんだよなぁ……)ゴクリ
誠「し、しかたないなぁ、じゃあまたあとでな!」ニヤニヤ
タコス「…………」
タコス(次はのどちゃんのところだじぇ……)
~部活前、屋上~
和(もうそろそろ、ゆーきに呼ばれた時間。屋上で話って何かしら)
コツコツコツ
和(あ、ドア窓からゆーきが見える……待たせてしまったみたいね)
────!
和「え……。なんで誠さんがゆーきと一緒に……」
タコス(のどちゃん、時間通りにきたみたいだな。)
タコス(のどちゃん……ごめんだじぇ……。でも私はやっぱり、誠のことが好きなんだじぇ)
タコス(のどちゃん、時間通りにきたみたいだな。)
タコス(のどちゃん……ごめんだじぇ……。でも私はやっぱり、誠のことが好きなんだじぇ)
タコス「誠ぉ、いつもみたいに可愛がってほしいじぇ……」
誠「あ……あぁ、わかってるよ」はぁはぁ
タコス「っ!!きもちいいっ……きもちいじょ!」
タコス「あぁっ……!誠ぉ、好きだじょ……大好きだじょ!」
誠「俺も……やっぱりゆーきの締め付けが一番だよ。くっ……ゆーき好きだ!」
和「…………そ……んな」
タコス(のどちゃん……私と誠がつながってる姿を……よくみるんだじぇ!)
和「…………もぅ……もう!やめてください!!!」ウルウル
誠「げ!!の……和!……どうしてここに」
和「一体、これはどういうことなんですか……誠さん!!」
誠「え……あの、これは……その」
タコス「のどちゃんは黙ってるといじぇ!!誠と私はこういう関係なんだじぇ!!」
和「ゆーき……!いつから……こういうことになってるんですか……」
和「私たちのことを応援するふりをして!ずっと裏切ってたんですか!!親友だと思っていたのに!」
タコス「のどちゃんの自業自得だじぇ!デートのときに誠をほったらかしで帰ったくせに!!
雨に濡れて一人で帰ってきたのを慰めたのは私だじぇ!!!」
誠(なんなんだよこれ。どうしてこうなるんだよ……。ずっとうまくいってたじゃないか)
誠(別にちょっとくらいいいじゃないか、色んなことエッチしても。男だから仕方ないじゃないか)
誠(なんで俺ばっかりこんなめに会わなきゃならないんだよ!)
和「誠さん!……一体私とゆーきの、どっちをとるんですか……誠さん!」
タコス「誠ぉ、私はずっと誠と一緒だったじぇ!私なら誠の望むことなんでもするじょ!誠!」
誠「もう…………なんだよ……」
和「誠さん?」
タコス「誠?」
誠「もう!めんどくさいのはうんざりなんだよ!!」
和「……そ、そんな」
タコス「ひどいじぇ……誠。私は……」
誠「ひどいのはそっちだろ!和は自分のペースばっかり考えて言うこと聞いてくれないし!
ゆーきはいつまでも昔の約束をグチグチグチグチ持ち出すし!!
もういい加減うんざりなんだよ!!!!」
ダッ!!!
和「そ……んな」
和(勇気をだして……ずっと頑張って、私のすべてを誠さんにささげたのに……)
タコス「……」
タコス(……誠を、失ってしまった。……親友も失ってしまった。もう……もうどうでもいいじぇ……)
誠(はぁ。もう今日は疲れた。部活に出る気分じゃないし、早く帰って寝よう)
誠「──っあ。屋上に行く前に部室に鞄置いてたんだ」
誠(めんどくさい……とことん俺ってついてないよな。神様にいたずらでもされてるんだろうか)
~部室~
ガチャッ
久「どうしたの、伊藤君じゃない?」
誠「……あの、部長だけですか?」
久「あれ~、言ってなかったかしら?
須賀君とまこは今日は出られないらしいから、部活休みにしたのよ?」
久「ゆーきから聞いてない?困った子ねー」
誠(あ~、きっとそれどころじゃなかったんだろうな……)
久「それにしても、伊藤君ひどい顔してるわよ」
誠「えっ!?そう……ですか?」
久「何を悩んでるか当ててあげましょうか?」
誠「は、はぁ」
久「……う~ん、きっと恋愛に関しての悩みね!」
誠「え゛、どうしてそれを……」
久「高校男児の悩みなんて、それしかないでしょ。よかったら相談に乗るわよ?」
誠「……そういえば、前にもこれと同じ会話しました」
久「ふふ、そうだったわね」ニッコリ
~数十分後~
久「へぇ~、ゆーきと和が伊藤君を取り合って喧嘩とは、意外ね~」
誠「ほんと、もうこっちは全然その気がないのに……困ってるんですよ」
久「それは災難!」
誠「なんですか部長その言い方ぁ~!ひとごとですか」
久「ん?あははっ!ごめんなさい、別にそんなつもりじゃないのよ」
久「そうね~。伊藤君が特に二人のことを好きじゃないのであれば、別に彼女を作るのはどう?」
誠「別に……彼女をですか?」
久「そう!そうすれば二人ともお互いに頭が冷えるんじゃないかしら?」
誠「なるほど……」
誠(ん~、やっぱり年上は同い年とは違うなぁ!
余裕があるっていうか、包容力があるっていうか……)
誠(そういえば、部長ってサバサバしてて冷たそうなイメージがあったから気にしてなかったけど)
誠(こうやってみると優しいし、顔もきれいだし、スタイルもいいし、
黒タイツに美脚も……そそるかもぉ!)ゴクリ
久「……な、なあに?ジロジロ見ちゃって。顔に何かついてるかしら」
誠「あ、あのっ!」
久「ん?」
誠「そしたら、部長が彼女になってください!」キリッ!
久「ちょ、ちょっと!何言ってるのよ。だって私と伊藤君は先輩と後輩よ?」
誠「もちろん、演技ですよ!ちょっとそれっぽく見せればきっと二人も諦めて、
元通り仲良しで部活動ができるようになりますよ!」
久「で、でも……それはちょっと……」
誠「……部長、いいんですか?」
久「な、なに?」
誠「部長は3年生で、今年最後の大会じゃないですか?」
久「そうね」
誠「もしあの二人がこのままだと、
念願のチームでの大会参戦が叶わなくなるかもしれないんですよっ!?」
久「そ、それはっ……!」
久(それは、たしかに困るわね……。
もしそんなことになってしまったら、ずっと付いてきてくれたまこに、なんて言えばいいのか)
久「…………わかったわ。ただし、フリ、よ?ゆーきと和が仲直りするまでの」
誠「もっちろんですよぉ~~!」ニヤニヤッ
~翌日、部室~
誠(昨日は色々めんどくさいことになったけど、今日は部長がいるからなぁ!)ニコニコ
誠(恋人ごっことはいえ、もしかしたら……)
もわわわ~~ん
久「伊藤くん……私、いつの間にか本気になっちゃったみたいなの……」ポッ
誠「え~、そんなぁ~、困っちゃいますよぶちょぉ~!」
久「もうこの気持ち、とめられないの!お願い、伊藤君、抱いてっ!」ガバッ!
もわわわ~~ん
誠「──っな~んてね!」ニヤニヤ
ガチャ!
誠「おはようございまぁ~っす!」
久「あ、伊藤君、おはよう」
誠(げげ……和とゆーきがいる……しかも一言も話していない……)
誠「あ、あのぉ、部長……」コソコソ
久「はぁ、お察しの通りよ。ずっとあの調子」ごにょごにょ
誠「染谷先輩と京太郎は……?」コソコソ
久「残念ながら、今日もこないわよ」ごにょごにょ
誠(そんなぁ~!いつもやたらうるさいくせに、こういうときに限っていないんだから!
使えないなぁ!)
久「そういうわけで、今日は解散ね」ごにょごにょ
誠「え!?」
誠(そんなぁ!せっかく今日は一日部長といちゃつけると思ってたのに……)
誠(いや!こんなことで諦めるわけにはいかないよなっ!!)
誠「ひさぁ!今日も麻雀の個人レッスンしてほしいなぁ~!」
久「ちょ、ちょっとぉ!!」ゴニョゴニョ
和「……」ピクッ
タコス「……」ボーッ
誠「ほらっ、先輩!そんな態度だとすぐばれちゃいますよ!」ゴコソコソ
誠「今俺と先輩は恋人同士なんですからぁ~」ニヤニヤコソコソ
久「そ、そうねぇー、う、うーん、どうしようかしらー」(棒読み)
久(えぇ~い、もうこうなったらヤケクソだわ)
誠「ぶちょ~、いつもみたいにもっと近くで教えてくださぁ~い」
久「う、うーん、そうねー」アセアセ(棒読み)
イチャイチャ
誠(はぁ、部長のこんな演技じゃ全然雰囲気でないし、楽しくないじゃないか)
誠「部長、もっとちゃんとやらないと不自然ですよっ」コソコソ
久「伊藤君、も、もうやめにしましょう?こんなことしても意味ないわ!」ゴニョゴニョ
誠「部長のせいですよぉ……。それだったら、これぐらいのことをすればっ……」
ガバッ!
久「ちょ、ちょっと!伊藤君何抱きついてるの!やりすぎよ!」ゴニョゴニョ
和「……」ジー
タコス「……」ボーッ
誠「…………いいんですか?大会」コソコソ
久「……」ビクッ!
誠「これは部長のためでもあるんですからぁ」コソコソ
誠(う~ん?抵抗がなくなった?
もしかしてこれって俺のこと受け入れてくれるつもりになったんじゃあ!?)ニンマリ
誠(それじゃ、えんりょなくぅ~……)
チュー、クチュ、クチュリ……
久(…………まこ)
和「……」
タコス「……」
タコス「ぶちょう……もう帰るじぇ」ガタッ
和「……失礼します」ガタリッ
タッタッタ、バタン
誠「なんだぁ。二人とももう帰っちゃったのかぁ」
誠「あ!でも部長!きっとこれであの二人も頭を冷やして──」ニコッ
──パシーンッ!!
誠「ぃ……いてて……」
久「……頭を冷やさなきゃならないのは、あなたでしょ」
久「その態度でおおよその察しはついたわ。すべて伊藤君、あなたが原因だったのね」
誠「なんですか……」
久「…………?」
誠「部長もあの二人と同じじゃないかっ!!!
優しいふりして近寄ってきて、最後は全部俺の責任に押し付けてっ!!」
誠「……もう別にどうでもいいですよ。部長だって俺にキスされて、本当は感じてたんでしょ?」
久「あなた……狂ってるわよ……」
誠「信用してきた人達に裏切られて、それで狂わないほうがおかしいだろっ……!」
久「よくもっ……全部あなたの自業自得よ!麻雀部をこれ以上おかしくさせたら……許さないわよ」
久(この部活は、私とまこが大切に守ってきたの……新入部員なんかに好き勝手させない)
誠「もう、別に他の人はどうでもいいんだよ……もうめんどくさいのはいやなんだよ」
誠「今は……部長だけしか見えてないんだ……好きなんです」コツ……コツ……
久「ち……近寄らないでっ!」
誠「──今度の大会、部長が最後の団体戦に出られるかどうかには、
俺の行動が関わってくるんですよね?」
久「────!!」
久(私は……団体戦にそこまで執着はしていない……けれど、まこには!
まこの期待を裏切ることだけはできない……)
久「麻雀部のほかの部員には……今後手を出すことはないのねっ……」
誠「あたりまえじゃないですか……」
久(こんなやつに……麻雀部を壊させるわけにはいかないの……。まこ……ごめんね)
ギィッギッ!ギシッ……ギシ……
誠「部長っ……部長の足っ……はぁはぁ、すべすべしてて最高ですっ……!」
久「……はぁっ……はっ……っ……っ……っ!」
誠「中もぬるぬるしててっ……!部長、かわいいよ…………っ」
久「……っ…………っつ……んはぁっ!!」
誠「好きですっ……ぶちょう、好きだっ………………っう……くっ……うあっ!!」
ドクッ!!びゅるっびゅる……
誠「き、きもちよかったぁ~……」
久「…………くぅ……うっ……」
久(な、泣くもんですかっ……。私は、絶対に……)
じー
和「…………」
~夜、和宅~
和(私は……自分にできる精一杯の勇気で、誠さんにすべてをささげた)
和(でも今は……?仲のよかった麻雀部も、親友も失って)
和(それどころか……今日は誠さんが部長とも……)
和(一体私は、誠さんにとってなんなのかわからなくなってしまった…………)
和(…………だから私はあなたと同じやり方で……)
和「答えは誠さん、あなたから聞かせてもらいますから…………」
ピッピッピッ、とぅるるるるる
京「はいっ!もしもし!和か!?俺に電話だなんて一体どうしたんだよぉ~!」
和「あのですね、実は明日須賀君にお話したいことが────」
~翌朝、誠の教室~
男A「おいお~い、誠ー!また女の子のお客さんがきてるぜー!和って子~!」ニヤニヤ
誠「はぁっ!?」
誠(ゆーといい和といい、いまさら俺になんの用なんだよ!
今俺には部長がいるんだし、いい加減にしてくれ)
ガタッ、タッタッタっ
誠「……あのっ、何?」
和「どうしても……どうしても誠さんの本当の気持ちが知りたいんです」
誠「……」
和「こんなところで話す内容じゃないのはわかってますから……」
和「今日授業が終わったら、屋上まで来てほしいんです!」
誠「え~、あ~、それは~忙しいから~、ちょっと……」
和「これでっ!これで最後にしますから……。絶対に来てください!……では」
タッタッタッタッ
誠「あぁっ!ちょっと!!…………」
誠(もう~、なんで女の子ってこうめんどくさいんだよぉ、勘弁してくれよぉ)
~授業後~
キーンコーンカーンコーン……
誠「くそぉ~……ほんっと憂鬱だよ。なんで俺がこんなことに付き合わなきゃならないんだ」
誠(でも、これで最後だって言ってたから……ほんと終わりにしてもらおう……)
テクテク
誠(階段をあがって……)
「あっ……あっ………」
誠(うん、なんだろ?先に誰かいるんじゃ?)
和「あんっ……はぁっ……ハァ……あぁ!」
京「の、和……こんなの……こんなの夢みたいだよ…………はぁ、はぁ」
誠「な……なんだよこれ。なんで和と京太郎がセックスしてるんだ!!」
京「──へ!?まっ、誠ぉ!!どうして誠がここに!」
和「ハッ……ハッ……んっ!……誠さん、遅いですよ」
誠「なんのつもりなんだよ……なんなんだよこれっ!」
和「見ての通り、須賀君と、セックスしてるんです」
誠「ふっ、ふざけるなよ!こんなの見せ付けて、仕返しのつもりなのかっ!?」
和「ふふっ、それってもしかしてヤキモチやいてるんですか?」ニヤニヤ
誠「こんなこと……狂ってる……」
和「……何を言ってるんですか?
ゆーきと誠さんが私に見せ付けたときと、同じ事をしているだけです」
京「おい……一体なにがどうなってるんだよ……
もしかして最近優希の元気がないのも、お前らの仕業なのかよっ!
こんな状況になるのも、全部お前らが仕組んだのかよっ!!」
和「……」
誠「ち、違うよ……悪いのは全部和で!」
和「……」ピクッ
京「ふざけるな!!ふざけるなよ!!!」
バキッ!!
誠「──うがっ!!」
京「…………っくそぉおお!!」
タッタッタッタッタ
誠(なんで、また俺が殴られてるんだよ……俺は何も悪くないのに、どうして……どうしてだよ!!)
ハァッハァ……。
京(校庭まで走ってきてしまった……。最近までみんな楽しく麻雀部で活動できていたはずなのに)
京(一体、どうしてこんなことになっちまったんだよっ……)
「……ちゃん」
咲「ねぇ、こんなところで何してるの!京ちゃん!」
京「──さ……咲」
咲「ん?どうしたの?」
京「さきぃいいいいい!!」
ガバッ!
数十分後
咲「そんなことが……あったんだ」
京「あぁ……。まったくわけがわからないけれど……」
京「最近優希の元気がなくなって部活に来なくなったのにも、和があんな風になってしまったのにも、 きっと誠が関係しているはずなんだ!」
京「あいつが来る前までは、みんなで楽しくやれていたはずなんだ」
京「俺はただ……みんなとまた楽しく麻雀を打ちたいだけなんだよ、咲」
咲「……」
咲「京ちゃん、元気だして!!私も、力貸すから!!」
京「咲ぃ……」
「その話、わしも一枚かませてもらおうかねぇ」
咲・京「染谷先輩っ!!」
~2日後、部室~
ガチャ
誠「ぶちょぉ~!今日も二人っきりでっすねぇ~!」ニヤニヤ
誠「……あれ?」
誠(なんだよ、部長がいないだなんて珍しいな。俺一人かぁ)
誠(……)
誠(それにしてもこの前の和はひどかったなぁ、あんなことするなんて、ほんと最低だよっ)
誠(……ゆーきは最近全然部活にこないし)
誠(部長もエッチはしてくれるのに、全然話してくれないしなぁー)
誠(つまらない……)
誠(最初のころは部活が毎日楽しかったのに……どうしてこんなことになったんだろ……)
ガチャ
咲「あ、伊藤君!先に来てたんだ!」
誠「ああ、宮永さん……」
咲「まだ誰も来てないんだね……。みんな来る前に、牌だしとこうよ!?」
誠「あー、うん」
ジャラ、ジャラ
誠「よし、これでいい──」
誠(!!)
チラチラッ
誠(宮永さん、前屈みになってるおかげで、服の隙間から胸が丸見えだ~)
誠(そういえば宮永さんってあんまり話してなかったけれど、無邪気な感じだし、なんとも言えない魅力があるんだよなぁ)ニヤニヤ
咲「──うん!こんな感じでいいよね!?」
誠「う、うんうん!いいんじゃないかな!」ドキドキ
~数十分後~
咲「みんな遅いなぁ……」
誠「そ、そうだねぇー!ナハハ!」
誠(裸足になって足をパタパタさせてる……)
誠(いや~、改めてみると宮永さんの足って、部長以上にきれいな気がするなぁ……)
誠(健康的で、スベスベで、ほんのり赤みがかってて……タイツと違った興奮を──)
咲「…………ねぇ、伊藤君」
誠「あ!は、はいはい、なにかな?」ドキドキ
咲「……」
咲「伊藤君って、原村さんと付き合ってるの?」
誠(!!)
誠(い、いきなりなんでそんなことを……でもここは一応……)
誠「や、やだなぁ!付き合ってなんかないよぉ~」ニヤニヤ
咲「そうなの?」
誠「うん!!一見おとなしそうに見えるけど、実際あういう子って嫉妬深そうだしさ!」
誠(そうだよ、最初は純粋ぶって近づいて来たくせに、
京太郎なんかとセックスしてるのを見せつけるような女だし)
咲「……そうなんだ。じゃあ優希ちゃんとは?」
誠「なぁ~んでそうなるんだよ~!お子様には興味ないって!めんどくさそうだし」ニヤニヤ
誠(そうだった、ゆーきも最初子供みたいに懐いてきたときは可愛かったのに。
ゆーきのせいでおかしくなっていったんだ!)
咲「……部長も、美人だよね」
誠「ま~確かにそうだけど、意外と気が強そうだし!心開かなそうだし!扱いずらそうじゃないかぁ~」ニヤニヤ
誠(そうそう、部長も優しい顔してその気にさせときながら、
いざそのときになったら逆切れするんだもんなぁ~)
誠「い、意外と……宮永さんみたいな子がベストなのかもね」ニタニタ
咲「……そうですか」
誠「う、うんうん!そうだよ~」ニンマリ
咲「……そうやって、みんなを騙してきたんですね?」
誠「へ!!??」
バタンッ!!
京「話は……全部聞かせてもらったぞ誠ぉ!!」
誠「きょ、京太郎!?それに、染谷先輩に、部長に、和っ!?」
まこ「今の話だけじゃない。詳しい話ももう、和にも優希にも聞いておるんよ」
まこ「そして、部長にも……。伊藤!覚悟せぇよ!!」
久「悪いわね、伊藤君」
誠「ぶ、ぶちょう!これはなんなんですか!」
久「私もね、ずっと怖かったのよ。
私が我慢しなければ、大切な麻雀部が壊れてしまうんじゃないかって。
でも、話してしまえばあっけなかったわ」
久「あなたが女の子をつなぎとめる力よりも、
単純に私たち麻雀部員の友情の方が強かっただけの話なのよ」
久「この前も言ったわよね。自業自得よ」
誠「の、和は!和からもみんなに言ってやってくれよ!これは誤解じゃないか!」
和「……私は、みなさんに迷惑をかけてしまったんです…………あなたに夢中になってしまって」
誠「だ、だろっ!そうだよ!俺は悪くないんだ!」
和「……だから、もうおしまいにするんです。みんなに謝るために」
誠「そんな……こんなの違うだろ……違う!!」
咲「みんなを……原村さん傷つけたことを!許しません!!!」
誠「なんだよ……そうやってみんなで俺を悪者にして!!なんなんだよ!!!!」
ダダダッ!!
京「あ!まて!まことぉ!!!」
まこ「逃がさん!!」
タッタッタッタッ!!
誠(なんで!なんで俺が逃げなきゃいけないんだよ!)
誠(言い寄ってきたのは全部相手じゃないかっ!!)
誠(どうして俺ばっかり!みんなみんな俺を責めて!!)
誠(俺は何も悪くないんだ!悪いのは全部和だ!ゆーきだ!部長だ!)
誠(一体なんなんだよ!!一体────)
──ズルッ
誠(…………あっ……、階段、踏み外して……)
ドカッ!ドサッ、ドサッドサ……
誠「あ……ぐぁ……あぁぁぁ…………」
誠(なんで……こうなったんだ……)
誠(最初入部したばかりのときは、麻雀部にいるのがあんなに楽しかったのに……)
誠(初めて和に会ったときはいつも心臓がドキドキして、一緒にいるだけで幸せだったのに……)
誠(部長だって……あんなに優しくしてくれていたのに……)
誠(ゆーきだって、気付けばいつもそばにいてくれたのに……)ポロポロ
タコス「…………まこと」
誠(!! ゆーきだ!!そうだ、あのとき、部室でゆーきだけいなかった!)
誠「あ……ぁぁ……ゆーきぃぃ……」
タコス「…………痛いのか?誠?」
誠「……ぐぅう…………た、助けてくれよ……ゆぅきぃぃぃ」
タコス「……」スッ
誠「……ゆ……ぅき──??」
チュッ…………
誠「……んっ!」
スッ
タコス「…………まこと」
誠「あ~…………ゆ……ぅきいぃぃ」ポロポロ
誠(た、助かった……。やっぱりゆーきはずっと俺のこと見守っててくれたんだ……)
誠(ずっと……ずっと寂しい思いさせてごめん、ゆーき……。俺がホントに好きなのはゆーきだよ)
誠(ごめんな、ゆーき。今度は絶対に大切にするから……)
誠「今度は…………絶対…………」
タコス「ホントに、ホントに大好きだったじょ……犬!!」
グシャッ!!!!!!
~数ヵ月後~
久「さぁ~、ついにこの日が来たわよ!団体戦地区予選の日が!」
まこ「風越女子に龍門渕、その他強豪勢ぞろい……さすがに骨が折れそうじゃのう」ニヤニヤ
京「大丈夫ですよ、部長!今年の一年は強いですから!」
タコス「お前は人のこと言ってる場合じゃないじぇ~!とっとと私のタコスを買いにいってこい!」
京「な、なんだよぉ~……」
久「ふふっ」
──あの日
伊藤誠が階段を踏み外して転落し、打ち所が悪くてそのまま死亡した事件は、結局本人の過失による事故として処理された。
おかげで、しばらくの間麻雀部の活動が自粛されたりしたものの、どうにかこうやって地区予選にまでたどり着くことができた。
最初はギクシャクとしていた部員間も、今ではすっかり元通りになった。まだ表面上だけかもしれないけれど。
伊藤誠がこの清澄高校麻雀部に入学してから、彼が死ぬまで、これはすべて悪い夢だったのだ。
少なくとも私、部長の竹井久はそう思うことにしている。
和「宮永さん、一緒に全国へ行く約束、絶対果たしましょうね!」
咲「うん、私、頑張るよ!!」
久「……よーっし!清澄高校麻雀部────いくわよ!!!!!」
【おまけ】
誠「とほほぉ……結局最後もゆーきに裏切られて死んでしまったぁ」
誠「幽霊になったものの、仲間はいないし、誰にも気付いてもらえないし……寂しいよぉおう!!」
誠(しかなたい……今日もその辺の子のスカートの中でも覗いて一日を過ごすか……)ジロジロ
「あの、な、何覗いてるんっすか…………」カァーッ
誠「ああ!!!ご、ごめ──」
誠・桃「えっ!!??」
桃「私の存在に……」 誠「俺の存在に……」
桃・誠「────気付いてるっ!?」
次回鶴賀学園編、近日公開……かも?
おまけ
622 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/24(木) 02:09:59.39 ID:j6ttSsBQ0
和 「脈がない…死んだか…」
和は屋上の冷たい床に血塗れで横たわるゆーきを置いて部室に戻ろうとした。
ゆーき 「………じゃ…ぃ」
和 「!?」
ゆーき 「ふっか………じゃ」
和 「何を言って…!」
おそるおそる死体に近づこうとした瞬間、ゆーきが跳ね起きた
ゆーき「復活まつりじゃーい!!!!!」
愕然とする和を尻目にゆーきが雄叫びをあげる
ゆーき 「あっ復活まつりで」
咲<ワッショイワッショイ!
ゆーき 「あっ復活まつりで」
部長<ワッショイワッショイ!
ゆーき 「あっ復活まつりで」
誠<ワッショイワッショイ
ゆーき 「あっ復活まつりで」
和<ワッショイワッショイ!
ゆーき 「あっ復活まつりで…」
薄れていく意識の中、和は恋愛っていいな、誠って…と心の中で呟くのであった…fin
蛇足
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/23(水) 19:56:05.49 ID:PrZJAQuuO
咲と和(わ?)は見た目知ってるが、タコスってどんな?
203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/23(水) 22:42:59.32 ID:gnd++ZIn0
>>56
本名片岡優希
アニメ絵だと
こちらは漫画
http://yunakiti.blog79.fc2.com/blog-entry-2707.html

>>65
OK
自分も気長に全レスでもしながら完結待ってる
>>72
kwskタイトル&産業
342 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/24(木) 00:05:58.28 ID:A1dYN6sG0
誰か誠以外のキャラの画像くれないか?
全然わからん…
348 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/09/24(木) 00:10:00.57 ID:RWufAQ0p0
>>342
これが原村和(のどか)

