fc2ブログ

唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第二十五話 思惑! それは、わかりあえない気持ちなの?

2011年09月28日 19:45

唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」

193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]:2011/06/22(水) 16:27:37.80 ID:290dlkr60

 第二十五話


 ホワイトベース 食堂

シノ「…………」

 小難しい顔をしてクッキーをつまんでいるのはドラグナー1型のパイロット、天草シノだ。

アリア「やっぱり、気になっちゃうの、シノちゃん?」

シノ「あ、あぁ、アリア……」

 要領を得ない回答をするシノに、珍しく七条アリアも卑猥な発言は控える。
 普段なら唇を噛むだけでアレの日を疑うが、やはり環境は性格に深く影響を与えるのだと萩村スズは肯いた。

スズ「たしかに、追跡は逃れたといっても、反乱軍の実質的な首魁ですからね。連邦軍もこのまま見過ごすことはないはずですね」

 話題はやはりギガノス帝国の〝蒼き鷹〟ハルヒ・スズミヤ・プラートとその仲間達である。

シノ「逃走ルートから計算するとサイド6に向かっているらしい」

スズ「私たちの行き先とは逆方向ですね」

 ホワイトベースは月から発進し、サイド4テキサスを通ってからジオン公国の攻撃拠点ソロモンへ向かう。

 ギガノス殲滅の作戦名・星光と同時且つ極秘に発動されたチェンバロ作戦の概要は以下の通りだ。

 1.対ギガノス艦隊から分離した突撃部隊がキシリア・ザビが指揮する月面基地グラナダを攻撃。

 2.レビルの影武者がグラナダ接収宣言と同時に名称をF.S<ファースト・ステップ>と変更する式を行い、注意をひきつける。

 3.これら主力の三分の二を使った陽動の間にティアンム指令率いる第二艦隊を密かにサイド1に集結。

 4.レビル将軍は自ら第一艦隊でサイド2に駐留してソロモンに対して陽動作戦を展開する。

 5.作戦名・星光の終了後、第三、第四艦隊はテキサスゾーンを抜け、サイド4からソロモンへ出発、更なる陽動をかける。

 6.徹底的な陽動作戦に隠れた第二艦隊はサイド1からソーラ・システムによる攻撃を行い、ソロモン防衛網を突破する。

 ハルヒたちが逃げたとされるサイド6はサイド1と近接している為、追撃の手はそう長くは及ばないだろう。
 下手をすればジオンに第二艦隊の存在を気取られてしまう。

 おそらく、サイド6から先、ハルヒたちの居所は全く分からなくなってしまうだろう。

スズ「まさかとは思いますけど、追いかけるつもりじゃないですよね?」

シノ「そんなことはしないさ。見てくれ」

 顎を上げたシノの襟には青地に白い一本線に加え、金色のひし形がついている。

シノ「私は少尉になったんだ。これで退役するには二ヶ月の申請期間が必要になった」

アリア「向こうからは早いのに、こっちからは遅いのね」

 この昇進はドルチェノフ打倒を評価されての事だが、ハルヒと懇意していると見られたシノを足止めする為であることは明白であった。

スズ「勝手に飛び出せば命令違反で軍法会議ですからね」

シノ「あぁ、だから少尉であることを利用することにした」

アリア「利用?」

シノ「うむ、民間協力者とそう変わらない准尉から正式な士官になったことで、月ぎめの給料が貰える様になった。私はこれで人を雇おうと思う」

スズ「なるほど、それでその人たちに涼宮さんたちを追いかけてもらうんですね」

シノ「その通りだ」

スズ「でも、誰を雇うんですか?」

こなた「そーれはわたしたちだーにゃー」

スズ「こなたさん!? ってことは、J9を?」

シノ「そうだ」

かがみ「あたしたちも動向は気になるからね。格安で引き受けたわ」

シノ「それでも、給料二年分の前借りだが」

スズ「二年って……会長、二年間、軍にいるつもりですか?」

シノ「えっ?」

スズ「いや、だって、そういうことじゃないですか……」

シノ「しまった……そういえばそうだったな……」

かがみ「まあ、ウチとしてはお金を払ってもらえれば、軍の給料じゃなくてもいいんですけど」

シノ「それなら、終戦したらアリアの会社で働かせてもらおうか」

アリア「でも……それだったら最初からウチに言ってくれればよかったのに」

シノ「…………」

 七條家は大金持ちだった。

シノ「生徒会長には……自腹を切らねばならん時があるんだ」


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第二十五話 思惑! それは、わかりあえない気持ちなの?]の続きを読む
スポンサーサイト



唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第二十四話 決着! 亡国の凱歌

2011年09月27日 19:38

唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」

133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]:2011/05/23(月) 22:53:43.73 ID:o3WbIFfK0

 第二十四話

 地球連邦のギガノス軍攻撃艦隊は艦艇数一五〇〇からなる大規模な戦力である。
 各コロニーには数十から一〇〇隻。
 地球の各防衛ラインにそれぞれ数百隻。
 そしてギガノス侵攻の陰に隠されてジオンへ向けて発進されたレビル将軍率いる七〇〇艦隊。

 宇宙世紀0079――地球連邦軍は年百隻単位で大小多くの戦艦を投入し、その総数は一万を超える。

キョン「ハルヒ、都市はもう近い。速度を落とせ」

 連邦艦隊を遥か後方に捉えつつ、ギガノス軍元親衛隊の四機が月面を滑るように飛んでいる。

ハルヒ「連邦の総攻撃までもう八時間もないわ」

キョン「そうは言うが、ここまで近づけばもう何分かしか変わらない。むしろこれだけ速いと捕まるぞ」

ハルヒ「……わかったわよ」

 ゲルフ三機を大きく引き離していたファルゲン・カスタムが減速する。
 月面都市のドームが頭頂部から見え始めて四機が編隊の形を取り戻す。

古泉「おかしいですね」

 ふと口を開いたのは砲撃戦仕様のヤクト・ゲルフに乗る古泉一樹だった。
 戦場でまずこういうカンが働くのは古泉である。
 博学で常に周囲に目を配っているからだろう。

古泉「もう警戒ラインに入るというのに、帝国軍の動きが見受けられません」

キョン「連邦軍に集中しているからじゃないのか? 俺たちはそこをついてきた訳だしな」

古泉「それでも、ここまで近づいて無反応というのは妙ですよ」

キョン「……罠だって言いたいのか?」

 長門は相変わらず無反応だが、ハルヒのほうからはそれとなく緊張が伝わってきた。

古泉「わかりません。ただ、妙ではあります。まるで蛇に睨まれているような気分です」

ハルヒ「蛇ね、良い例えだわ、古泉くん」

 さらに速度を下げてキョンと古泉の間に並んだハルヒがぐっと下唇を噛んだ。

ハルヒ「ギガノスで、蛇なんて呼ばれるのは一人しかいないわ」

キョン「――朝倉か!?」

 親衛隊のエースとして若手将校に名を馳せる涼宮ハルヒに対して朝倉涼子は軍部のお気に入りであった。
 いかなる命令も確実に遂行し、表沙汰に出来ない事案も容易に解決する彼女を〝毒蛇〟〝毒蝮〟という異名がはびこっていたのだ。

キョン「どうする、ハルヒ?」

 軍の指揮をドルチェノフではなく、朝倉が執っているとなれば、どのような手を使ってくるかはわからない。

キョン「いっそ、ここは連邦に先に踏み込ませたほうがいいんじゃないか?」

ハルヒ「あたしたちは戦争に行くんじゃないわよ、バカキョン」

 部下の提案をぴしゃりとはねつけてハルヒは再びファルゲンの速度を上げた。

ハルヒ「目的はギガノスの降伏を呼びかけることよ」

 呼びかけるとは言っているが、それが失敗することは目に見えている。
 ドルチェノフがハルヒの言葉を聞いて降伏するはずがない。
 よって、ハルヒがすることはただひとつ――左遷された親衛隊を起点にクーデターを起こすことだ。

 そして、ドルチェノフのギルトール殺害を告発し、元老院の主導を奪回する。

 ドルチェノフが行ったことをそっくりそのまま返してやるのだ。

古泉「やはりおかしいですよ、涼宮さん」

 既に防衛ラインに侵入しているというのに、敵機はおろか警報一つ出てこない。

ハルヒ「有希、状況は!?」

 さすがに異変を嗅ぎ取ったのか、フォーメーションの後ろにいるレビ・ゲルフに訊く。

長門「機体、レーダー、反応無し。警備システムが稼動していない模様」

キョン「迎撃を放棄しているってのか?」

 状況解析を反芻している間にギガノス帝国というドームは眼前に迫っていた。
 普通ならば、既にミサイルの雨が降り注いでいるはずだが、長門の言うとおり、運用すらされていないようだ。

長門「それだけじゃない」

 珍しく長門が二の句を継いだ。
 必要以上のことをしゃべらない彼女の言うことは、逆に言えば全て重要な事である。

長門「帝国内は既にもぬけの殻、市民さえ確認できない」

 もはや、完全に異常である。
 月面都市まで200メートルまで距離を詰めてファルゲンが停まった。

ハルヒ「どういうこと……? 軍はおろか、市民まで含めて都市を放棄したの?」

キョン「だとしたら、どこに逃げたって言うんだ?」

古泉「人口三百万近い市民を全て連れて……とにかく、都市は既に空き城です。踏み込むのは危険でしょう」

ハルヒ「いったい何をするつもりなの、ドルチェノフ……」

 気持ちの悪い予感に逆らえず、ハルヒは機首を返すしかなかった。

 ギガノス都市から400メートルばかり離れたクレーターに造られた資材基地にハルヒたちは身を隠して様子を窺うことにした。

ハルヒ「それじゃあ、古泉くん、有希、お願いね」

長門「了解した」

古泉「では、言ってまいります」

 ノーマルスーツにバーニアユニットを装着した古泉と長門が基地を出て行く。
 待っているだけは性に合わないハルヒは連邦軍がやってくる数時間を利用して都市を諜報することにしたのだ。

 当然、本人が出て行こうとしたが、止められて古泉、長門のグループと入れ替えになることになった。

キョン「ハルヒ、こっちを手伝ってくれ」

 基地と宇宙を仕切る扉を閉めたハルヒにキョンが声をかける。
 振り返ると、キョンはコンテナを運んできていた。

キョン「この間に補給を済ませておこう。交換したい部品もあるしな」

 コンテナをファルゲンとゲルフの間に置く。
 ロックを外してコントロールユニットに立って頭上の作業用アームを操作し始める。

ハルヒ「ここまでもぬけの殻とはね。本当にどこにいったのかしら?」

 キョンの横に移動して愚痴るように言った。

 この資材基地もギガノスが開国時に奪取したものだが、都市同様に放棄されていた。
 それも、殆どの機械、資材は放置したまま、人員だけがまるごと消えてしまっている。

 普通ならば、一グラムも資源を渡さないようにと移動させるものだが、手を付けられた跡がないのだ。

ハルヒ「考えられるのは二つね、運ぶ時間がないと判断したのか――」

キョン「その必要がないということか……だが、こうまで完璧に放置するのはおかしいぞ」

ハルヒ「おそらく、ドルチェノフはもうギガノスに戻る気はないんじゃないかしら」

キョン「何だと、そりゃどういうことだ?」

 オート操作で弾薬の詰め替え作業を命令したキョンがハルヒを見る。
 彼女は脚部の装甲版を外しながら呟くように述べる。

ハルヒ「ギガノスを捨てて、新たな土地を求めるのよ……」

キョン「地球かジオンか!?」

ハルヒ「ドルチェノフの性格から逃げることはないわ。たぶん、地球への降下作戦を強行するつもりよ」

キョン「だが、市民を連れて大気圏を突破するか、普通?」

 第一、連れて行く艦がないはずだ。
 三百万の市民が乗り込むなど、ギガノスの全戦艦を動員しても不可能だ。

 そんな風に敵の行動を推察しながらの作業が一時間を越えて古泉、長門が戻ってきた。

古泉「やはり都市内部に人はいません。公共施設には施錠がされていました」

ハルヒ「そう、やはりドルチェノフはギガノスを放棄したと見て正しいようね」

古泉「合わせて報告します。連邦軍は既にギガノスの制宙圏に侵入してきています」

ハルヒ「思っていたより速いわね、あと数十分で到着といったところかしら」

キョン「は、ハルヒ!」

 レビ・ゲルフを通してレーダー探索をしている長門についていたキョンが大声を出した。

ハルヒ「どうしたのよ、キョン?」

キョン「もう見える……二時の方向だ!」

 呼びかけに応じてハルヒたちはその方向へ走っていく。
 二時方向といえば、ギガノス都市がある方向だ。
 そして、連邦軍の進軍ルートの側面でもある。

ハルヒ「な、何、あれ……?」

古泉「小惑星……いや、あれは……」

 都市のドームを覆いつくすように巨大なものが浮かび上がってきていた。
 古泉の言う通り、一つの資源衛星ほどのサイズだが、どう見てもそれは人工物であった。

 表面に敷き詰められた無数の砲台、それを取り囲む戦艦――さながら要塞と呼ぶべきだろう。

長門「ギガノス機動要塞。開国時から設計されていた圧倒的火力による殲滅戦用巨大戦艦」

キョン「三百万市民の居所もハッキリしたな」

 それほど、機動要塞は大きかった。
 ドームを覆い尽くすほどの物量、まさにギガノスの総力といったところだ。


[唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第二十四話 決着! 亡国の凱歌]の続きを読む

唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第二十三話 接近! 信頼への限界時間

2011年09月26日 19:52

唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」

110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]:2011/05/18(水) 17:06:45.78 ID:1b1hdwhT0

 第二十三話

 ジオン軍ザンジバル級機動巡洋艦ラグナレク

 ジャブロー陥落に失敗したジオン軍の一部は地球を離脱してソロモン、ア・バオア・クー、本国など、各本部長がいる区域へ撤退している。
 その中で〝赤い彗星〟のシャナは独立部隊としての地位を利用して独自にホワイトベースを追っていた。

ララァ「まあ、それで中尉はガルマ様に計算のヒントを差し上げたのですね」

 専用の個室でソファに腰掛けてララァは楽しげに話しかけている。
 その視線の先には誰もいない。
 しかし、ララァ・スンの目は確かに何かを見つめて笑い声をあげている。

ララァ「ガルマ様はプライドの高いお方でしょう? 中尉はガルマ様とどのようにお話ししてらしたのですか――あら?」

シャナ「ララァ」

 不意に瞳が小さくなるララァはほぞのくすぐったさに視線を下ろした。
 やわらかな香りを抱いていたシャナはララァのももから上半身を起こして緑深い目を見つめる。

シャナ「また話をしていたのね」

ララァ「はい、大佐」

シャナ「記憶なら私も持っているわ。わざわざ本人に訊くこともないでしょ」

ララァ「それでも、感じ方は人によって異なりますわ」

シャナ「どちらにしても、もう少し静かに話してほしいわ。まだ二十分も時間が余ってる」

 ソファから立ち上がってバスローブを脱ぐ。
 小柄だが、均整の取れた肢体にララァの薄い手が乗った。

ララァ「何かお飲みになりますか?」

シャナ「自分で取るからいい」

 備え付けの冷蔵庫から瓶ジュースを取り出す。
 ザンジバルにも後付だが重力ブロックが設置されている。
 実際には、地球の重力に適応した身体が宇宙に酔わないための措置だが、無重力用のチューブ食事が嫌いなシャナは居住区では常に作動させていた。

ララァ「大佐、近づいています」

シャナ「……本当に?」

 休憩時間はあと十数分残っている。
 木馬との接触はそれからまた十六分先のはずであるが、ララァは確かに感じ取っているようだった。

 シャナはすぐに艦橋と回線を繋いで戦闘態勢を命令した。


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第二十三話 接近! 信頼への限界時間]の続きを読む

唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第二十二話 暗雲! 呪われし放浪者! 

2011年09月25日 19:57

唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」

77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]:2011/05/08(日) 22:52:14.73 ID:LkbQgq/h0

 ロボット列伝

 隠しユニットのミネルバX、ファルゲンカスタムの出現条件と機体性能紹介。
 ついでに基準として主役格の三機の性能も紹介します。

 マジンガーZ

 移動力/5 運動性/50 装甲/1500 照準値/120
 特殊能力:超合金Z 毎ターン、エネルギーが回復。
      マジンパワー 気力130以上で最終与ダメージが1.1倍、最終被ダメージが0.9倍。

 ガンダム RX-78-2
 
 移動力/6 運動性/100 装甲/1000 照準値/140
 特殊能力:学習型コンピュータ 毎EPに運動性、照準値が+3される。

 ドラグナー1型カスタム

 移動力/8 運動性/120 装甲/900 照準値/140
 特殊能力:対話型コンピュータ・クララ 気力120以上でクリティカル率+20。

 隠しユニット

 ミネルバX 入手条件:ジャブロー時、唯の撃墜ポイントがトップ。

 移動力/6 運動性60 装甲/1400 照準値/140
 特殊能力:パートナー回路 マジンガーZへの援護攻撃時に必ずクリティカル。

 ファルゲンカスタム 入手条件:シノとハルヒの撃墜ポイントが5以上。もしくは宇宙を選択。

 移動力/8 運動性/125 装甲1200 照準値/155
 特殊能力:EWAC 自機から2マス以内の味方ユニットの命中・回避+15%
      ハッキング 精神コマンド『分析』が使える。使用後、行動終了扱い。
      ジャマー 射程1以外の攻撃に対して回避+10%


 本来の御三家、ゲッターはGになっちゃったので見送り。
 こういうデータを載せると『ぼくのかんがえたすーぱーろぼっとたいせん』化していきます。
 ですが、こういうの考えるだけで楽しいですよね!

 スパロボの公式ファンサイト(登録無料)に精神コマンドの案を送れたりできますが、あれも結構やってます。
 ムゲフロに出た信念を不屈+突撃でガトーにつけてほしいとか。

 でも、やっぱり個人的には奇襲を復活させてほしいですね!
 効果云々よりも、語感がいいですし、使ったときの爽快感は奇跡や愛以上だと思います。

 この後にクソ長い補講を入れてますが、必ず暇な時に読んでください。

 それでは、次回は再合流と同時になのはさんの話。

 ついでに、部隊名も募集してみます。
 脳内デフォはSpace Guardian Girl's ProjectからとってG's部隊。
 電撃G'sマガジンともかけてます<ドヤ>。
 ただし、結局はホワイトベース部隊に落ち着くと思います。
 皆さん、ドヤ顔で部隊名を出してくださいww


 補講 ブライガーとゲッターの変形システムについて

 スズたちが解説してくれましたが、補足します。

 ただし、私はJ9シリーズをきちんと見ていないので、作中での考証がどのようになっているか本編でどうなっているのかはわかりません。
 蒼天航路並みの妄想ゴッチャなので、話半分程度にしてください。


 ゲッターロボとブライガーは共に大きさから重量まで変化する〝ありえないロボット〟です。

 まず、その二つのシステムの根幹は前者はゲッター線、後者はシンクロン原理です。


 宇宙には『質量保存の法則』があり、要約すると『世界の容量は永久に100/100のままであり、分子は減ることも増えることもない』ということです。

 つまり、物を大きくするには他のものを小さくしなければならない訳です。
 それは飲み込んだコーラの炭酸がゲップになって出てくるぐらいあたりまえの事です。

 ゲッターとブライガーは世界の法則そのものに対してケンカを売っていたんですね。


 とはいえ、ゲッターはまだ簡単に説明できます。

 ゲッターロボはゲッター線を利用することで金属を異常なスピードで進化(退化)させ、それ以上に退化(進化)させることで質量を変えています。

 問題は、何もない空間から手品のように金属を引っ張ってきて巨大化するブライガーはどこから質量を持ってくるのか――

 建前上の答えが『平行世界の容量を借りる』ことです。

 シンクロン原理は、この宇宙の質量やエネルギーを他の宇宙空間と融通しあうことです。

 現行世界Aと平行世界Bを同調させることで、(100/100)と(100/100)を101/100+99/100にするのです。

 原作でのブライガーは別次元の宇宙、いわゆる平行世界からエネルギーと質量を借りてくることで物体を一時的に大きくしたりすることができます。

 引っ張ってきた質量をどうブライサンダーと融合させるのかとなると、空母アストロガイガーに搭載された物質増大プラズマシステムによって変形させるらしいです。

 何が問題かって、誰もこのシステムについて説明してくれないんです。

 実際の変形シーンはプリキュアのデュアルオーロラウェーブみたいな空間でブライサンダーが質量らしきものを受け取って変形します。

 あくまで仮説ですが、アストロガイガーのプラズマシステムによって世界間を繋ぐワープ空間のようなものを形成し、プラズマ化したブライサンダーに同じようにプラズマ化した平行世界の質量を融合させているのだと思います。

 ただ、キッドたちを乗せたまま変形しているし、コクピット内は変わらないようなので、コクピット周りはプラズマ化させてないようです。

 ブライガーでいられる時間は24時間と説明されています。
 その理由は二つ考えられます。

 一つは、プラズマシステムが二つの世界を繋げていられるのは一瞬から数十秒程度である場合。
 この場合は、変形が完了した後、現行世界Aは101/100+99/100の関係が(101/100)と(99/100)になります。
 つまり、質量保存の法則が乱れ、宇宙が崩壊します。
 この崩壊が始まるのが変形後24時間後なので、それまでに平行世界Bに質量をお返しします。

 二つ目は、プラズマシステムが二つの世界を繋げていられるのが24時間である場合。
 特に説明は不要でしょう。24時間が経てば質量保存の法則が乱れて宇宙が崩壊します。
 なので、プラズマシステムの電池が切れる前に質量をお返しします。

 考えると面倒な事が『ブライガーがダメージを受けて腕がふっ飛んだりしたら?』です。

 もげたパーツは宇宙空間をさまよって回収不可能でしょう。
 それでは借りた質量を返却できません。

 まあ、第一というか、これしかないという方法は『こちらの宇宙に元々あった質量で代償する』ことです。

 そもそも、ブライソードビームとかでエネルギーを発散してますし、もう考えるだけ無駄と言うものです。


 それならどうしてこんな話をしたかというと、このSSにて原作との設定上の矛盾点があるからです。

 このSSにおけるスーパーロボット大戦の世界は私自身の独自設定が働いています。

 その上でブライガーのシンクロン原理が使えなくなったので、『宇宙の別の場所から質量を融通しあう』という技術に変更しました。
 つまり、現行世界Aの中で50/100+50/100の質量を51/100+49/100にする技術です。

 そうなってしまった独自設定については、ストーリーの終盤のほうで明かしますが、ぶっちゃけSS本編とは何の関係もありません。
 ただ、この設定によって、本来起こるはずだった事やいるはずの人物がなかったことにされたり逆もあったりしています。
 手を抜いたわけではありません。本当です。


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第二十二話 暗雲! 呪われし放浪者! ]の続きを読む

唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第二十一話 僥倖! 復活の蒼き鷹!

2011年09月24日 19:27

唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」

40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga ]:2011/05/01(日) 20:10:49.75 ID:xyTeWmMO0

 第二十一話

 月面のクレーターを強度と透明度を併せ持つアクリルガラスでドームの形に覆い、底面の中央に統括庁舎などの公共施設を建設。
 その後、螺旋状に都市を敷いていき傾斜でせりあがっていくクレーターという地形に合わせて中央の庁舎も高く背を伸ばしていく。
 底面から庁舎が二十メートルに達する毎に〝新たな地面〟を作り、その上にまた建物を乗せていく。
 宇宙世紀0079――人類は第一号のフォン・ブラウン市からずっと、この手法で月面に幾つかの都市を建設していった。

 そのうちの一つ、開発都市三号ギガノス市の駐留軍将校であったメサイア・ギルトールがマスドライバーの完成を機に周辺基地の駐留軍を纏め上げて決起したのが〝ギガノス帝国〟の始まりであった。

 今、民間輸送船が港に着いたことなど、ドルチェノフ中佐の耳に入るはずはなかった。

「閣下ぁ!」

 玉座を前に大きく腕を広げて見せたドルチェノフは以前よりも更に圧力を増して獅子吼した。

「プラート大尉は死に! ジオンとのジャブロー攻略作戦も失敗に終わった今! 我らギガノス帝国に勝機があるとすれば、マスドライバーによる地球連邦軍基地への全面攻撃しかありませぬ!!」

「やめよ、ドルチェノフ」

 あくまで穏やかに進言を退けたメサイア・ギルトールは窪んだ目で頭上のガラス越しに宇宙を仰ぎ見る。

「今一度、地球を見るがいい。ドルチェノフ中佐」

 ギルトールの視線の先にはいくつもの星明かりの中、青く輝く惑星がある。

「美しい……なんと美しい星なのだ……その星にお前はマスドライバーを仕掛けろと言っておるのだぞ」

「はっ! 全ては我らギガノスの勝利のために!」

「そんなことをしてみろ、ドルチェノフ!」

 皺の刻まれた顔を苦痛に歪め、ギルトールは肘掛けを拳で打った。
 決して強い力ではないものの、自身が地球そのものであるかのような眼差しにドルチェノフはたじろいだ。

「我らは連邦ともジオンとも違うのだ! あの美しい星を汚してはならんのだ……! それだけは断じてならんのだ!!」

「お言葉ですが、閣下! 既に若手将校の反乱の謀議が連邦政府にまで洩れている可能性があるのですぞ!」

 一歩後ろ足を踏みながらもドルチェノフは引き下がらなかった。
 二歩、三歩とギルトールへ進み寄り、額に熱を込めていった。

「連邦軍が彼奴らの反乱を煽れば我がギガノス帝国は一挙に転覆する恐れがあるのですぞ! かくなる上は速やかに反乱軍を処罰し、連邦軍を殲滅することです!」


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第二十一話 僥倖! 復活の蒼き鷹!]の続きを読む

唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第二十話  出撃! ゲッターとマジンガー、新たな力

2011年09月23日 19:37

唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」

1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]:2011/04/24(日) 22:42:49.69 ID:UoK4+8VG0
        ____ __    ___ __      __   __   _ __
       /     /::/  ,rー 、:::/   /:/ /7了:::::::/  /::::/  イT7 ,.イ /
        /      |::::/  /_!_゚_ ノ:/   /:::/ /ー┴ ':::::::/ /::::::::/ /__:7 /::/ /了
      ――i  /:::/  / イ__:/_ /7 / ̄   ̄了::::::::/ /::/_ ̄   / ̄了 /二
          /  / 了 /|  | / // /__,  ___/::::::::::/   ̄∠  、__/ ' ' /  i´
      / 、イ__/ /:::!  L」 // / 了  /了77 ァ  ___/:ノ  /::/_' '_/7 l 7__
     /  ,   了′/:::::|  |:/ // / /  | |::7' /′ /:::/    了  ーァ  /
     /  イ  /:/  l:::::::|  l/   / /  /| |/ //  /:::/  /!  l7 r/  /
     // ヽ |:/__l:::::::|_|__┬::::l_/::::7___//_/:::/ / ヽ |l__// 人/
    /′   `                      /´    丶 /´  `

 このスレッドは、美少女キャラクターアニメとスーパーロボット大戦のクロスオーバーSSの第二段です。

 前スレ
 唯「まじーん、ごー!」
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1287900930/

 Wiki
 http://ss.vip2ch.com/ss/%E5%94%AF%E3%80%8C%E3%81%BE%E3%81%98%E3%83%BC%E3%82%93%E3%80%81%E3%81%94%E3%83%BC%EF%BC%81%E3%80%8D

 参戦作品
 けいおん!×マジンガーZ
 魔法少女リリカルなのは×灼眼のシャナ×機動戦士ガンダム
 魔法先生ネギま!×ゲッターロボ
 生徒会役員共×涼宮ハルヒの憂鬱×機甲戦記ドラグナー
 BUMBOO BLADE×聖戦士ダンバイン
 Rozen Maiden×超電磁ロボ コン・バトラーV
 かみちゅ!×勇者ライディーン
 らき☆すた×銀河旋風ブライガー
 ミルキィホームズ×破邪大星ダンガイオー
 Baby Princess×バンプレストオリジナル


 これまでのあらすじ

 宇宙世紀0079――人口爆発した地球人類はその大半が幾多のスペースコロニーに移住して幾十年が経過していた。
 地球の日本の桜ヶ丘高校に通うけいおん部員の平沢唯は隣り突如侵略してきたドクター・ヘルの野望を打ち砕くスーパーロボット・マジンガーZを譲られ、戦いに身を投じることになる。
 同時期――スペースコロニー、サイド7で連邦軍のV作戦が始動した。
 サイド3で独立宣言したジオン公国・月でクーデターを起こしたギガノス帝国に対して、モビルスーツ・ガンダムとメタルアーマー・ドラグナーを開発していた。
 しかし、無数の偶然が重なり、ガンダムには11歳の少女、月村すずかが乗り、三機のドラグナーには、天草シノ以下、桜才学園の生徒会がパイロットとして登録されてしまった。
 異世界の遺失物<ロスト・ロギア>ジュエルシードを集める高町なのはは、ジオン公国の赤い彗星、炎髪灼眼フレイムヘイズのシャナに好敵手と狙われ、黒衣の魔導師フェイト・テスタロッサとジュエルシードを奪い合っている。
 地球を狙う侵略者はそれだけではない。
 キャンベル星人、バイストン・ウェルのドレイク・ルフト、妖魔帝国……
 それらの侵攻はローゼンメイデンが乗るコン・バトラーV、ゴラオン艦隊に所属する聖戦士・川添珠姫、勇者ライディーンに選ばれた中学生神様・一橋ゆりえによって食い止められている。

 だが、奴らがこのまま引き下がるはずはない……

 ギガノス帝国の蒼き鷹・涼宮ハルヒは息を潜め、宇宙海賊バンカーのギル・バーグはダンガイオーを駆るミルキィホームズを執拗に追い続ける。
 姿を見せない二体のローゼンメイデンのうち、水銀燈は人間の憎悪を煽り、バーン・バニングスを黒騎士に堕としてしまった。
 ジオン公国はコロニー・学園都市の科学力を利用して着々と戦力を増強して、ドクター・ヘルは新たな作戦を立てている。

 地球連邦には、新型パーソナルトルーパーの開発者、天使美夜の娘達、早乙女研究所のスーパーロボット・ゲッターロボ、アステロイドベルトのJ9、銀河旋風ブライガーが協力しているが、戦いは厳しいものに変わりはない。

 今、香月シノンが艦長を務めるホワイトベースがジャブローから宇宙へ飛び立った。

 全ては、この地球<ほし>の、明日のために――


けいおん!                ネギま!
平沢唯    豊崎愛生         綾瀬夕映     桑谷夏子
秋山澪    日笠陽子         早乙女ハルナ   石毛佐和
田井中律   佐藤聡美         宮崎のどか    能登麻美子
琴吹紬    寿美菜子
中野梓    竹達彩奈         生徒会役員共
山中さわ子  真田アサミ        天草シノ      日笠陽子
平沢憂    米沢円          七条アリア     佐藤聡美
真鍋和    藤東知夏         萩村スズ       矢作紗友里
                       畑ランコ        新井里美

リリカルなのは              Rozen Maiden
高町なのは       田村ゆかり    真紅    沢城みゆき
フェイト・テスタロッサ 水樹奈々     翠星石   桑谷夏子
アルフ          桑谷夏子    蒼星石   森永理科
月村すずか      清水愛      雛苺     野川さくら
アリサ・バニングス  釘宮理恵    金糸雀   志村由美
                       水銀燈   田中理恵
灼眼のシャナ               JUM    真田アサミ
シャナ         釘宮理恵

涼宮ハルヒの憂鬱            らきすた
涼宮ハルヒ     平野綾       泉こなた    平野綾
キョン         杉田智和      柊かがみ    加藤英美里
古泉一樹      小野大輔        柊つかさ     福原香織
朝比奈みくる     後藤邑子       高翌良みゆき  遠藤綾
長門有希      茅原実里
                       各原作作品登場キャラ
かみちゅ!                リュウ・ホセイ       飯塚昭三
一橋ゆりえ     MAKO        アムロ・レイ        古屋徹
四条光恵       峯香織       シャア・アズナブル    池田秀一
三枝祀       森永理科      ドルチェノフ        飯塚昭三
                       ギルトール         大木正司
BAMBOO BLADE            ドクター・ヘル        富田耕生
千葉紀梨乃    豊口めぐみ     あしゅら男爵       柴田秀和 北浜晴子
川添珠姫      広橋涼        プリンス・シャーキン    市川治
宮崎都       桑島法子      ガルーダ         市川治
桑原鞘子      小島幸子      トッド・ギネス       逢坂秀実
東聡莉       佐藤利奈      バーン・バニングス   速水奨
                       アレン・ブレディ      若本規夫
ミルキィホームズ             ドレイク・ルフト       大木正司
シャロ     三森すずこ        ショット・ウェポン     田中正彦
ネロ      徳井青空          ミュージィ・ボー      横尾まり
エリー     佐々木未来       エレ・ハンム        佐々木るん
コーデリア 橘田いずみ          チャム・ファウ       川村万梨阿
                        ギル・バーグ       千葉繁


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「だいにじ!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第二十話  出撃! ゲッターとマジンガー、新たな力]の続きを読む

唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十九話 雷撃! 少女たちの防衛線 後半

2011年09月22日 19:35

唯「まじーん、ごー!」

779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]:2011/03/31(木) 18:02:22.52 ID:Ew4Uc/i40

シノン「こ、この地震は……!」

 突如、ジャブローを襲った地震に、一堂に会していた少女たちはすぐさま、自分たちの為すべき事を悟った。

『警報。警報。基地内にて原因不明の爆発事故が発生した。詳細を調査するまで、各員、落ち着いて待機せよ。繰りかえす……』

シノン「私たちの待機場所はホワイトベース、もしくは各ユニットの中よ!」

 鋭い指示に、了解の声が重なり、全員が部屋を飛び出した。
 それなりに場数を踏んできた香月シノン以下、二十数名の少女たちは定時爆撃の後のタイミングの良すぎる爆発事故に、空気中に含んだ違和感を嗅ぎ取っていた。

 それが、如何に哀しい嗅覚であるか、筆舌に難くない。


 テンテレンテレレテンテレンテレレテンテレンテレレレレレレレレレ
 アイーフルエルーアイー ソレハーワカレーウター
 ヒロウホネモーモエツーキーテー ヌレルハダモーツチニーカエルー
 コウヤヲーハシルー シニガミノレーツー
 クロクユガンデー マーァッカーニモーエールー


なのは「すずかちゃん、アリサちゃんを探しにいかないと!」

すずか「うん!」

 なのはは魔法を起動して足にフライヤーフィンですずかを抱えて基地内を滑るように飛んでいった。

なのは「レイジングハート!」

レイジングハート「Yes」

なのは「アリサちゃんを探して!」

レイジングハート「Alllight,my muster」


 アイーイノチノーアイー チノイロハーダイチニステテー
 アラタナートキヲーヒラクカー イキノコルーアイセンシタチー
 コウヤヲーハシルー シニガミノレーツー
 クロクユガンデー マーァッカーニモーエールー


なのは「行くよ、すずかちゃん!」

すずか「アリサちゃんの傍に!」


 シニーユクーオートコタチハー マモールベキーオーンナタチニー
 シニーユクーオーンナタチハー アーイスールオトーコターチヘー
 ナニヲカケルノカー ナニヲノコスノカー 
 I play, play to bring near the new day...




←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十九話 雷撃! 少女たちの防衛線 後半]の続きを読む

唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十九話 雷撃! 少女たちの防衛線 前半

2011年07月01日 19:20

唯「まじーん、ごー!」

748 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]:2011/03/24(木) 01:48:49.94 ID:kxY7xw200

 第十九話

 ジャブロー付近の海中

ジオン兵「木馬の反応、消えました」

シャナ「ふふ、そこがジャブローの出入り口よ。徹底的に探しなさい」

 短く指示を出してからシャナは長い黒髪を赤く染めた。
 赤い彗星としての姿でパイプを通じて緑が生い茂る鍾乳洞に入る。

シャナ『待たせたわね。近日中にナプどもは追い払うわ』

原住民族長『本当に……ナプの災厄を振り払っていただけますのですか、火の神様?」

 コロニー生まれには到底理解できようはずもない言語を操りながら、灼眼の少女は頷いた。

シャナ『私たちの目的はあなたたちの侵略者を滅ぼすことよ。宇宙の民はあなたたちと同じように迫害されている』

原住民族長『お願いいたします。機械の巨人を滅ぼしてください……』

シャナ『約束するわ。もちろん、その後の自治も保障する』

原住民族長『おぉぉ……火の神様……』

 またパイプを伝って潜水艇に戻ったシャナに全身を特殊ウェットスーツに包んだ赤鼻の男が感心したようにぼやいた。

アカハナ「さすが大佐殿ですなぁ、まさか原住民族の言葉に堪能だったとは」

シャナ「原住民族が、ジャブロー建設に反対していたことを聞いていたからよ。それよりも、用意は出来ていて、赤鼻?」

アカハナ「は、あの赤い彗星と作戦を共に出来るとは、工作員もやっているものです」

シャナ「期待しているわ」


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十九話 雷撃! 少女たちの防衛線 前半]の続きを読む

唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十八話 高潔! 大将軍ガルーダの悲劇!

2011年06月30日 19:13

唯「まじーん、ごー!」

744 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga ]:2011/03/20(日) 18:19:51.69 ID:LXOChzrJ0

とうとう推敲再投下が終わりました。
包み隠さずに申しますと、ジャブロー防衛戦になる第十九話はようやく戦闘が始まったばかりです。
十幾つもの参戦作品に加えて、いろいろと出し惜しみしたくなかった部分があったので、設定を整えるのに尋常ではない時間を費やしてしまいました。
その間にまたいろいろと始めました。

ssスレッドをwikiでまとめようプロジェクトに参加しました。
http://ss.vip2ch.com/ss/%E5%94%AF%E3%80%8C%E3%81%BE%E3%81%98%E3%83%BC%E3%82%93%E3%80%81%E3%81%94%E3%83%BC%EF%BC%81%E3%80%8D

深夜十時ぐらいからこちらをやっております。自己脳内設定では、このSSの平行世界だったりしないでもない。そんなこと言い始めたら全てのSSは平行世界だけど。
美琴「最近、黒子で遊んでないから安価する」黒子「えっ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1299676840/

黒子かわいいよ黒子

それとは別の創作も一段落着いたので、四月までにはジャブロー編を投下できるように頑張りたいです。

十話以降の順番が入れ替わっていたりと、地味に変わっていたりしますが、だいたいは設定の矛盾みたいなものを直したぐらいです。
ぶっちゃけ読んでいなくてもそれほど問題はありませんwwドルチェノフが昇降格してますが、些細な問題です。
ちなみに今の段階で一番の矛盾点はMAとゲシュはムーバブルフレームなのにガンダムは(ryですが、それらはジャブロー編前半で無理やり説明付けます。
XOでは放置してたけどね!

あと、何回か書いたと思いますが、なのはたちは九歳ではなく十一歳という設定にしています。それでも無茶って言えば無茶なんだけどね……
他にも、魔女が出る作品をスポット参戦させる予定です。

←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十八話 高潔! 大将軍ガルーダの悲劇!]の続きを読む

唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第十七話 献身! ミーア 涙の特攻!

2011年06月30日 12:16

唯「まじーん、ごー!」

726 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga ]:2011/03/20(日) 17:50:30.97 ID:LXOChzrJ0

 第十七話

 キャンベル星人の前線基地 海底城

ガルーダ「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! ぐっ、がぁぁぁぁぁっ!」

 手術の後遺症治療のために、強力な電撃を浴びせられていた。

ミーア「もう、おやめくださいませ、オレアナ様! ガルーダ様が死んでしまいます!」

オレアナ「これしきで死ぬような息子に育ててはおらぬ。これは罰も兼ねておるのだ。コン・バトラーを倒せぬガルーダへの」

ガルーダ「うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! ぐっ、母上……ガルーダはまだ耐えられます……早くこの体の傷を治し、コン・バトラーVを倒して見せます……うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

オレアナ「頼みますよ、ガルーダ。早く身体を直しなさい」

ガルーダ「か、かしこまりました……ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

ミーア「ガルーダ様!」

オレアナ「……ミーア、今から私の許に来なさい」

ミーア「お、オレアナ様! ですがガルーダ様のお傍に……」

ガルーダ「構わぬ……ミーアよ、母上の許へゆけ……わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

ミーア「わかりました、ガルーダ様……どうかご無事で……」

オレアナ「耐えるのですよ、ガルーダ」

ガルーダ「は、はい母上……こ、この体の痛みは私が生身のキャンベル星人である証し……うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 断末魔の如き叫びには関心を払わず、オレアナはモニターとの接続を切った。

オレアナ「ふふふふ、生身の体か……馬鹿なガルーダ!」


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第十七話 献身! ミーア 涙の特攻!]の続きを読む

唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十六話 蒸着! ギャバンダイナミック!

2011年06月29日 19:57

唯「まじーん、ごー!」

714 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga ]:2011/03/16(水) 17:29:20.60 ID:AfBoYm140

 第十六話

「シャロ……起きて、シャロ」

 頬を叩かれる痛みの中で、少女は目を覚ました。

「う、うん……なにー?」

「起きた、シャロ?」

「どうしたの、コーデリア?」

 シャーロック・シェリンフォードを起こしていたのは、コーデリア・グラウカ。ミルキィホームズのメンバーで青色のチェックワンピースを着ている。

「おい、エリーも起きたぜ」

「ネロ、ここはどこなの?」

 黄色のハーフパンツの譲崎ネロの横で緑の帽子のエルキュール・バートンが不安げにきょろきょろしているのにならって、シャロも首を動かす。

シャロ「なに、ここ……研究所?」

 四人がいるのは、見慣れた探偵学園の寮ではなかった。薄暗い灰色の壁の部屋のいたるところに機械が置かれてところどころ光りを発している。

コーデリア「ねぇ、シャロ、エリー。あなた、寝る前までのことは覚えてる?」

シャロ「普通にご飯食べて、お風呂に入って、ポッキー食べて寝てたー!」

エリー「シャロに同じく!」

ネロ「ボクらもそこまではちゃんと覚えてんだよ。じゃあ、寝ている間にまとめてここに連れてこられたってことだよな」

「その通りだ!」

 バン! 部屋のドアと思しき場所にライトが当たり、そこに白衣を着た男といかついボディスーツの金髪の男が立っていた。

シャロ・ネロ・エリー・コーデリア「だれ!?」


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十六話 蒸着! ギャバンダイナミック!]の続きを読む

唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十五話 戦線! 死に神の燃ゆるオデッサ!

2011年06月29日 11:45

唯「まじーん、ごー!」

705 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga ]:2011/03/08(火) 18:10:25.62 ID:odrAhK6G0

 第十五話

ミケーレ「私が、諸君らゲッターチームを預かることとなった。機械化独立混成第44旅団大隊司令のミケーレ・コレマッタ大尉である! 」

 軍用車両から降りもせず、砂塵防止用のゴーグルをつけたまま、居丈高にミケーレ大尉が唾を吐いた。

夕映「極東方面臨時司令部早乙女研究所所属ゲッターチーム、綾瀬夕映、到着しました」

のどか「お、同じく極と――」

 砂に咳き込みそうなのを我慢して言おうとしたのどかとハルナの台詞は怒号で永久に奪われる。

ミケーレ「面倒なことはいい! 俺は貴様らに寝る場所を用意するだけだ! 貴様らのことは貴様らで勝手にやれ!」

夕映「りょ、了解!」

 オデッサは連日の乾燥と戦闘で酷い砂埃だった。
 行き交う軍人の全てがいきり立っては声を枯らして足りないパーツや武器をどこにいるともわからない技師に注文している。

 ミケーレは夕映たちの返事も聞かずに車両にもぐりこんでいた。

夕映「わぷっ」

 タイヤが回り始め、三人に砂がかかる。
 それに全く遠慮をすることなく車両が発進する――が、すぐにまた急停止することになる。

ミケーレ「畜生! どこの馬鹿だ! でかい図体でのこのこと!」

 叫ぶミケーレの前に止まっていたのは三角キャタピラにコンテナのような上体を乗せた砲撃戦用モビルスーツRTX-440 陸戦強襲用ガンタンクだった。

アリーヌ「ここかい! 次々と兵士が死んじまう死神の44連隊ってのは!」

 三機のガンタンクから出てきた兵士がしゃがれていながらもよく通る高い声で叫ぶ。

ミケーレ「ようやく到着か! 囚人兵ども! 後一日遅れていれば監獄に逆戻りだったぞ!」

ドロバ「ヨーロッパからくんだりそこら中ひきずりまわされたんだ! 来てもらっただけ良かったと思え!」

ミケーレ「仮釈放の身分でほざくな! 黙って命令に従えばいいのだ!」

ルイス「なんだと!」

アリーヌ「よしな!」

 それから、しばらく罵詈雑言をかけあってから、車両はガンタンクを避けて過ぎていき、ガンタンクの三人はキャタピラの近くで待機していた従兵に整備を命じてから、こちらへ歩いてきた。

アリーヌ「ん、なんだいアンタたちは? こんな子どもがどうして最前戦にいるんだ?」

 ヘルメットを取ったアリーヌ・ネイズン技術中尉が細い金髪の流れる美女だということにきづいて、夕映とのどかが圧倒されている脇から、ハルナがぬっと出て握手を求めた。

ハルナ「極東方面のゲッターチームよ。オデッサ基地攻略の助太刀に来たの」

アリーヌ「あぁ、アンタたちがスーパーロボットってやつか。私はアリーヌ・ネイズン技術中尉。こっちは部下のドロバとルイス」

 六人はそれぞれ握手を交わす。
 だが、一通りのことを終えると、アリーヌはそれきり関心を失ったように背を向けた。

アリーヌ「ま、アタシたちのことは覚えてくれなくていいよ。どうせここが最後になるんだからさ」

夕映「最後……?」

 意味深な台詞に夕映が訝しがるが、アリーヌは手を振るだけで応えず、ガンタンクと砂嵐に隠されて見えなくなった。

ハルナ「ふぅん、アレが連邦が量産するモビルスーツって訳ねぇ」

のどか「でもー、ガンダムとはぜんぜん違うねー……」

ハルナ「ま、試作機がハデで量産機が地味ってのはよくあることよね」

のどか「そういう問題じゃあ、ないと思うんだけどー……」

夕映「……それより二人とも、あのモビルスーツが格納されるのは私たちの倉庫ですよ」

のどか「えぇっ!?」

ハルナ「ナヌぅ!?」

夕映「急いで入れないと私たちのスペースがなくなるですよ」

 ゲットマシンは一台でモビルスーツ並みの大きさがある。
 プレハブみたいな仮設倉庫でガンタンクとゲットマシンを六機も入れるとなると、格納前から入念にスペース計算をしなくてはならない 。
 この灼熱の砂嵐に置いていては機体の溝や関節に砂が詰まり、熱が溜まって動作不良を起こす可能性が高いのだ。

ハルナ「ヤバイヤバイ! さっさと入れなきゃ!」

のどか「あぅぅ~」

夕映「私が先に行って話してくるですから、二人はゲットマシンを頼むです」

ハルナ「はいよ!」

 息を切らして走って夕映は大きな声でアリーヌを呼んだ。

夕映「ま、待ってください!」

アリーヌ「あん? なんだい?」

夕映「その、ここには私たちの機体も入りますので……少し待っていただけないでしょうか?」

 とはいえ、所属が違う部隊がかち合ってしまうと、衝突は避けられない。
 こういった場合は行動が速いほうが絶対的な優先権を持つことになる。

 だが、アリーヌは少し考えた後に驚くようなことを言う。

アリーヌ「みんな! アタシらは外だ! この嬢ちゃんたちにハコは空けてやんな!」

ドロバ「了解!」

夕映「えっ!? い、いえ、そこまでしていただかなくとも……」

アリーヌ「いいのさ、アタシたちのは布被せときゃどうにでもなる」

夕映「それなら、せめて寝る場所ぐらいは……」

アリーヌ「今日は徹夜で作業だよ。そしてすぐに出る」

夕映「で、ですが……」

アリーヌ「アタシたちは、こういうのには慣れてんのさ。アンタたちとは違ってね」

 そう言って笑うアリーヌは兵士とは思えない綺麗な並びの白い歯を見せた。
 だが、夕映にはまるで何かを諦めた女の笑顔に見えた。


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十五話 戦線! 死に神の燃ゆるオデッサ!]の続きを読む

唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十四話 宿命! いくつもの出逢いと別れなの

2011年06月28日 19:28

唯「まじーん、ごー!」

680 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga ]:2011/03/06(日) 18:06:57.65 ID:vFt0CWIc0

 第十四話

ギレン「ジオン公国の栄誉たる国民一人ひとりに問いたい!」

 演壇に立った痩躯の男は重いバリトンで吼えた。

ギレン「諸君らの父が、友人が、恋人たちが死してすでに幾月が流れたか、思い起こすことを忘れたわけではないと信ずる。しかし、ルウム戦役以後、諸君らはあまりにも自堕落に時を過ごしてはいないだろうか? 地球連邦軍の物量と強権の前に、屈服も良し、とする心根が芽生えてはいないだろうか? なぜ、そのように思うのか? 選ばれた国民であるはずの、諸君らが、なぜに地球連邦軍の軟弱に屈服しようとするのか?我、ジオンの創業の闘士、ジオン・ズム・ダイクンは、我らに言い残したではないか!」

 右手で固い拳を握る高貴な装いのギレン・ザビの頭上に陰影を落とすのは、つい二日前に訃報が届いた貴公子の肖像だった。

 ガルマ・ザビ――連邦軍と戦い、壮絶な戦死を遂げた彼をジオン公国の首都ズムシティは悲しみに泣いていた。

 五日前に届いたビデオレターで彼はこう言った。

『親の七光りで将軍だ、元帥だと国民に笑われたくはありませんからね。父上もご辛抱ください。必ずや、大きな戦果を私自身の手で収め、将軍として立って見せます』

 ザービ! ザービ! ザァービ! ザーァービ!!

 ガルマの死を、家族の死と重ねたジオン国民のコールを思い出す。
ここにいるだけでも二十万。コロニー全体ならば二千万人はいたはずだ。

デギン(この世論があれば、ギレンを倒せたのではないか……?)

 公王として玉座に座るデギン・ソド・ザビが演壇で拳を震わせる背中に鈍く目を光らせた。
 デギンを玉座の奥に追いやり、実質的な独裁政治の頂点に立ったギレンを抑えるには、ガルマの存在は必要不可欠だった。
 国民の人気を一身に受け止め、父想いの彼ならばギレン以上の、いやジオン100年を繁栄させる男になっていたことだろう。

ギレン「宇宙の民が地球を見守り、その地球を人間発祥の地とすべき時代に、地球を離れることを阻む旧世代が、宇宙の民たる我らを管理支配しようとする。宇宙の広大無比なるものは、人類の認識域を拡大して、我らは旧世代との決別を教えられた。その新しき民である我らが、旧世代の管理下におかれて、何を全うしようというのか? 我らこそ、旧世代を排除し、地球を聖地として守り、人類の繁栄を永遠に導かねばならないのだ。銀河辺地にあるこの太陽系にあっても、文明という灯を守り続けなければならない。これが、ジオンの創業の志であったことは、周知である。にもかかわらず、諸君らは、肉親の死と生活の苦しさに、旧世代に屈服しようとしている。ジオン創業の時代を思い起こしたまえ! 地球よりもっとも離れたこの新天地、サイド3こそ、諸君らの父母が選んだ、真に選ばれた人類の発祥の地であることを思い起こせ! ジオン・ズム・ダイクンのあの烈々たる演説『新人類たちへ』を知らない者はいない! 思い起こせよ! 我らジオン公国の国民こそ、人類を永遠に守り伝える真の人類である……!」

 だが、現実としてガルマは死に、聴衆はギレンの演説に心酔している。
 弟の死は悲しむべきだが、それすらも陰謀と化すギレンは大きく右手で聴衆に手を広げる最中であくまでもさりげなく、デギンを睨んだ。
 ギレンにとって、父デギンはもはや汚物にも等しい存在なのだった。
 むしろ人間であるからこそ厄介である。聞けばダルシア首相と密談を交わしているという。
 今日がガルマではなく、デギンの葬式であれば、事はもっと容易にギレンの好むほうに転んでいたはずだ。

ギレン「何の洞察力も持たない地球連邦の旧世代に人類の未来を委ねては、人類の存続はあり得ないのである。ただただ絶対民主主義、絶対議会主義による統治が、人類の平和と幸福を生むという不定見! その結果が、凡百の無能者と人口の増大だけを生み出してゆくのである。その帰結する処は何か? 無能な種族の無尽蔵な増加は、自然を破壊し宇宙を汚すだけで、何ら文明の英知を生み出しはしない! 種族の数が巨大になり、自然の体系の中で異常と認められるに至ったときは、鼠であろうと蝗であろうと集団自殺をして自然淘汰に身を任せてゆく本能を持ち合わせている。これは、生物が自然界に対して示すことのできる唯一の美徳である」

キシリア「兄上もよくやる……」

 デギンとギレンの水面下のせめぎあいは知るものにはよく知られていた。
 キシリア・ザビ少将が専用の冠に似たヘルメットを脇に抱えて言うのを聞いて、ドズル・ザビ中将は堪忍袋の緒に鋏を差した。

ドスル「シャナは姉上が引きとると聞いたが……」

 毒づくドズルにキシリアはぬけぬけと返す。

キシリア「シャナは軍籍を剥奪されたのでしょう? なら、その後をどうしようと私の勝手。法的には何の問題もありません」

ドズル「シャナはガルマを守りきれなかった……! 他の部下への見せしめに左遷したのだ。それをないがしろにしてはガルマも報われぬ……!」

キシリア「シャナは有能です。使ってあげたほうが、親友であったガルマのためにもなるでしょう」

 冷たい言葉に200センチを超える巨漢のドズルは溢れる涙を止められなかった。

ドズル「ガルマこそ、将帥となってワシを使うはずの男だったのだ……この口惜しさはわかるまい! 兄上も姉上も政治家だ、陰謀家だ! だが、ガルマは違った……奴は真にジオンの救世主たるに相応しい男だったのだ……!」

キシリア「率直だな。ガルマにいい手向けになる」

 演説は続いていた。ドズルの涙は滾る熱気に蒸発してしまった。
 
ギレン「それがどうだ! 知恵がある故に、人類は自然に対して傲然として傲慢である。自然に対して怠惰である。ジオンは、諸君らの総意をもって、諸君らの深い洞察力ある判断をもって、自らに鉄槌を下したのである。人類が自然に対して示すことのできる贖罪を成したのである。時すでに八ヶ月余り! ここに至って諸君らが、初心を忘れたとはいわせない!」

ギレン『思い起こせよ! 我、ジオンの栄光ある国民よ! 諸君らの肉親の死を追って、我、愛するガルマが死んだ! なぜか!』

  シャナ「坊やだからさ」

 軍用ジープの中でその嘲笑は、フルボリュームのラジオにかき消されていた。

ギレン『ガルマは、闘いに疲れた我らに鞭うつために死んだのである! 同胞の死を無駄にするなと叫んで死んだのである! 彼は……! 諸君の愛してくれたガルマは、ジオン公国に栄光あれと絶叫して死んだ! なぜか! ジオンの、いや、諸君ら、英知を持った人類による人類の世界こそ、真の人類のあるべき姿と知るからこそ叫べたのである。ジオン公国に栄光あれ、と! 起てよ! 国民! 今こそ、我らの総意をもって地球の軟弱を討つ刻である! ジークジオン!』

 ジークジオン! ジークジオン! ジークジオン! ジークジオン!

 ギレンの憤激を受けたジオン国民が解放した熱にシャナは頭が痛くなった。
 いや、頭痛の原因は耳障りなラジオではない。軍籍を失ったシャナを慰労館へ連れて行く部下の気遣いのせいでもない。

アラストール「大丈夫か、シャナ?」

シャナ「またよ……また……」

アラストール「しかし、我にも気がつかぬこととは、誠なのか?」

シャナ「…………」

 天上の劫火の問いにシャナは応えなかった。
 ギレンの演説が終わり、ラジオのスィッチが落とされたからである。

ジオン兵「着きましたぜ、少佐」

 荒野の貧民街の外れにある瀟洒な建物。
 三階建てだが、一階の喧騒に比して二階三階は隙間なくカーテンが閉められている。
 一階の酒屋で指名を受けた娼婦が上の階で客の相手をする典型的な娼館だが、手前上あくまでも慰労館である。

 もちろん、女であるシャナにこんな場所は無意味である。
 なのに、彼女はここに来ることを選んでいた。

 膝までの長い髪を乾いた風になびかせるシャナの前を行くジオン兵がウェスタンドアを開いて酒屋に入る。
 アルコールとタバコと硝煙――それとドラッグの匂い。ジオンの高官が来ているというのに、場は怒号と交渉で個々に盛り上がっていた。

シャナ「――ッ!?」

 見られている――いや、このざらついた感覚はそう、見透かされているようだ。

 シャナはその視線を探す。いた。一番端のカウンター。
 浅黒いインド系の肌の女だ。年齢はよく十代であることは確かだが、一にも見えるし九にも見える。

 目が合ったとき、薄く微笑んだ。それは娼婦が客を取るための媚びたものではない。

シャナ「お前、何を見た?」

 まっすぐにその女の許へ行き、シャナが訊ねる。

「あなたたちの後ろにあるもの……奪ったものかしら」

 シャナは驚愕した。この女には、正しいものが見えている。
 女の額でヒンドゥー教徒のビンディーがつぶらに光る。

シャナ「お前……名前は?」

「……ララァ。ララァ・スン」


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十四話 宿命! いくつもの出逢いと別れなの]の続きを読む

唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第十三話 強襲! 熱砂のランバ・ラル

2011年06月28日 12:02

唯「まじーん、ごー!」

663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/02(水) 15:44:59.71 ID:mnu8E9pc0

 第十三話

 中央アジア オデッサのジオン軍基地

マ・クベ「シャナ少佐が、ドズル中将が左遷したシャナがキシリア様の配下になるという」

 ジオン軍突撃機動軍大佐マ・クベは卓上に置いた北宋の陶磁器を指で弾いた。

マ「しかも、ニュータイプ部隊の選出、指揮を任されるという。気に入らんな」

 端的に言うほど、マ・クベはシャナが気に喰わなかった。

マ「あやつは人に気にかけさせる才を持っている。ドズル中将の次にキシリア様だ。まるで娼婦ではないか」

 シャナはいずれ、自分の出世にケチをつける相手になる。
 芽は早いうちに摘んでおきたいところだ。

マ「キシリア様もご酔狂でいらっしゃる。いまだにニュータイプの存在が証明されたわけではないというのに、莫大な研究費をつぎ込まれるのだからな」

 政治家肌のマ・クベからすれば、ザビ家台頭から続いているにも関わらず一向に成果の上がらない研究などやめて、ザクの改良機であるドムとグフを早く量産体制に仕上げたほうが良いと考えていたし、本国の監査もようやくそのつもりになっていたところだった。

マ「だいたい、フラナガンという男が信用ならんところにシャナだ。奴がどうやって炎髪灼眼になるのかさえ、まったくわかっていないではないか」

ウラガン「マ・クベ大佐!」

 陶磁器に自分の顔を写していたマ・クベの許に現れたのは、副官のウラガン中尉だった。

マ「どうした?」

ウラガン「ランバ・ラル大尉がお見えになられました」

マ「そうか」

ウラガン「お出迎えにならないのですか?」

マ「奴は職業軍人なのだよ。やることだけをやらせればいいのだ。そのほうが奴にとっても都合がいいだろう」


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」  第十三話 強襲! 熱砂のランバ・ラル]の続きを読む

唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十二話 炸裂! コン・バトラーV 超電磁スピン!

2011年06月27日 19:02

唯「まじーん、ごー!」

654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga ]:2011/02/28(月) 20:53:51.80 ID:kwOVewEw0

 第十二話

 海底火山の空洞にあるキャンベル星人基地

オレアナ「ガルーダ! ガルーダはおるか!?」

ガルーダ「はっ、母上、ガルーダはここに!」

オレアナ「ガルーダよ、地上制圧はどうなっておるか?」

ガルーダ「はっ……コン・バトラーVを初めとする地球人の抵抗が厳しく……」

オレアナ「そんな報告は聞いておらぬわ! 制圧の完了したものだけを答えぃ!」

ガルーダ「それが……未だ為し得ず……」

オレアナ「なんだと!? 既に我々が地上に出て一ヶ月が経過している! その間に何をしていたのですかお前は!」

ガルーダ「も、申し訳ありませぬ!」

オレアナ「……もうよい。やはりお前は私の息子とはいえ、優しすぎる。機械のような心は持てぬのだな」

ガルーダ「そ、そのようなことは決して!」

オレアナ「ならば、これが最後のチャンスだと思いなさい。我が息子、大将軍ガルーダ」

ガルーダ「ははぁっ!」

オレアナ「頼みますよ、ガルーダ……母は地球制圧のためにこの身を機械に変えて長く海底城にいたのです。その母の悲願をどうか叶えてください」

ガルーダ「母上……わかりました! このガルーダ、必ずや母に代わって地球を制圧してみせます!」

 深く頭を垂れ、ガルーダは意気揚々とオレアナの前から姿を消した。
 その後ろ姿に女帝オレアナは呟いた。

オレアナ「ふん、愚かななガルーダ!」


 キャンベル星人基地内 休息区

ミーア「まあ、それでは、次の作戦が失敗してしまっては、ガルーダ様は将軍をお辞めに?」

ガルーダ「そうだ」

 休息区の司令官、ミーアは美しい人魚のような女性だが、それは上半身だけであり、本来あるはずの下半身は壁と同化している。
 彼女はガルーダのためにオレアナが作った慰労サイボーグなのだ。

ミーア「おかわいそうなガルーダ様……ミーアはせめて戦いに向かわれるガルーダ様のお心をお助けする音曲を奏でましょう……」

ガルーダ「やめよ、ミーア!」

 ぱしぃっ。 ミーアの手が伸びてくるのをガルーダは厭わしげに払った。

ガルーダ「余は誇り高きキャンベル星人の女帝オレアナ様の子だ。汝がごとき作り物の命に慰められとうはない!」

ミーア「ガルーダ様、申し訳ありませぬ……ミーアが……ミーアが正しくキャンベル星人の女であればよいのに……おぉぉ」

ガルーダ「やめよと言うている! それも全て機械で計算された物腰のありよう! 虫唾が走るわ!」

ミーア「しかし……ガルーダ様をお慰み、助けることがミーアのお役目……それが望めぬのは……」

ガルーダ「余は大将軍ガルーダ! 女に慰められるような生を受けてはおらぬ! それがまして、母上の作られた機械の女になぞ!」

ミーア「ならば……ならばガルーダ様! ミーアを機械としてお傍に置いてくださりませ!」

ガルーダ「なんだと!?」

ミーア「ミーアの回路を通してマグマ獣を操ることができます! ガルーダ様のお望みどおりに動かすことができまする!」

ガルーダ「しかし、そんなことをしてはそなたの体が……」

ミーア「ガルーダ様のお役に立てないのならば、死んだほうがマシでございます!」

ガルーダ「わかった……余も母上のお力を借りてコン・バトラーVを倒す新兵器を完成させたのだ」

ミーア「それではガルーダ様!」

ガルーダ「あぁ、今度こそ、コン・バトラーVを打ちのめし、地上制圧の足がかりとしてやるわ!」


←ブログ発展のため1クリックお願いします
[唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第十二話 炸裂! コン・バトラーV 超電磁スピン!]の続きを読む



アクセスランキング ブログパーツ レンタルCGI
/* AA表示 */ .aa{ font-family:"MS Pゴシック","MS PGothic","Mona","mona-gothic-jisx0208.1990-0",sans-serif; font-size:16px; line-height:18px; }