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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  アフター4

2011年09月01日 20:16

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

582 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 18:33:49.11 ID:DUHFG03a0


『1日目』


「リイン曹長!!」
「はぃ?」
なんでしょうか。
「上条様から差し入れとのことです」
え?
当麻くん?
「今どこに?」
「これを渡したらさっさと居なくなってしまいました」
そう言って渡されたのは、小さい私専用のカップに入ったお茶。


「では」
「どうもです」
のどが渇いてた私はそれを一気に飲み、仕事に戻る。
……この文章は訂正はありませんね。
……これは。
「18番のプリント訂正あるので、来てくださーい」
「はい!!」
私がやっているのは、文章作成の確認で、
訂正があれば呼んで指摘する。
地味だけれど意外と面倒な仕事。


「あの、どこが……」
「えっと……あれ?」
「リイン曹長?」
「ちょ、ちょっひょまってくらはい……」
ら、らめら……頭がぐわんぐわんしゅる……。
し、仕事を終えたら、や、やしゅまないと……。
「リイン曹長? 大丈夫ですか?」
「へ、平気でしゅ……3行目ぇっ、あっ……3行目から5行目まで……ていせっいです」
「は、はぁ。了解しました。本当に大丈夫ですか?」
……んっ?!
「はぁっ……はぁっ……」
「リイン曹長?」
「ぐ、具合が悪いので、へ、部屋に戻ります……」

___________


______


__


部屋に戻ったけど……はやてちゃん居なくて良かった。
「んっ……はぁっはぁっ」
なんか変な感じ……。
体が熱いというか……。
それに……。
服を脱ぐと、下半身がびしょびしょに濡れ、下着はおろか、スカートまで洗ったように濡れていた。
「な、なんでこんにゃ……トイレには、行ってたはっぁんずなのに……」
しかも……。
「ひゃぅっ……下着がすれるだけで、変な刺激が……」
「なんや? リインおったん?」
「ひゃぁぁぁぁぁぁぁ?!」
「な、なんなん?!」


「は、はやてちゃん。いつの間に?」
聞かれた?!
「ついさっき」
良かった……。
……?
「ちょっと、シャワー浴びてくるです」
「なら私も……」
「だ、駄目です!!」
「そ、そっか……」


私は急いでお風呂場へと逃げ込む。
……ごめんなさいはやてちゃん。
でも、今の私……なんか変なんです。
なんて言えば良いか。
少し……ふわふわな気分というか……。
なんで?
なんで……こんな。
シャワーが体に当たるだけで、変な刺激が全身を襲い、私は途中で気を失ってしまった。


『2日目』


「……あれ?」
私が目を覚ますと、医務室だった。
聞くと、私は入浴中に倒れてしまったらしい。
あの感覚。
あれはまるで……。
「リイン。もう平気なん?」
「はやてちゃん?」
「無理はあかんよ。入浴中に倒れるなんて」
……えっと。
「ごめんなさい」
「ええよ。リインが無事何やし」


はやてちゃんはそう言って微笑み、仕事へと向かった。
私も仕事……。
私は昨日中断してしまった仕事へと戻る。
「……」
昨日の変な感覚はまだ抜けていない。
まだ、下腹部がじんじんするし、熱っぽい。
でも、仕事を終らせなければいけない。
「あっ、リイン曹長。お体の方は?」
「平気です。仕事に戻りますね」
「はい。お願いします」
……。


33番までは訂正なし……。
あと22枚。
「リイン曹長。お茶です」
「ありがとうですぅ」
お茶を少し飲み、机に置く。
昨日で終えてるはずの仕事だから休んでられないからなぁ。
んっ……。
はぁっ……。
ま、また?!
熱い……。
仕事中なのに……。
体が熱くて我慢できずにお茶を飲み干す。


けど……飲んでも冷えるどころか、症状は悪化するだけ。
「……あぅ」
汗なのか、昨日みたいな良く解らないものなのか。
私の全身はびしょびしょに塗れ、まるでお風呂上りの状態になっていた。
残りの確認作業を早急に終えて、部屋を出る。
呼吸が荒く、焦点も中々定まらない。
視界がぼやけ、壁にぶつかる。
「はぁっはぁっ……せめて、部屋に戻らないと……」
「あれ? リイン。大丈夫?!」
「だ、だれ……でひゅか?」
声だけで識別できず、焦点が定まらない私は顔も見えない。
「フェイトだよ。リイン。大丈夫? いま――」
あっ……やぁっ―――
フェイトさんの手が私を包んだ瞬間、
私は声にならない叫びを上げて、気を失った。

____________


_________


___


「んっ……?」
「あっ、起きた? 大丈夫?」
えっと……。
あっ……。
「ご、ごめんなさい!!」
「え?」
私が謝ったことに、フェイトさんが驚く。
「私、その……体がなんかおかしくて……漏らしてしまったというか……その」
「ねぇ、リイン。あれは尋常じゃないよ。なにがあったの?」
「わからないんです。お茶を飲んだら、急に……あぁ!!」
そうだ。そうじゃないですか。
昨日もお茶を飲んだら変な気分になって……。


「リインのお茶に変な薬でも入ってたのかな?」
「はいです。可能性というか。それ以外ないです」
フェイトさんは、少し悩んだ末に私を見つめた。
「リインは体がおかしい時、どんな感覚だった?」
「え?」
「体が、疼くだとか、無性に……下半身が気になるだとか」
フェイトさんが気恥ずかしそうに言う。確かに、そんな感覚だった。
私が頷くと、フェイトさんは神妙な面持ちで、口を開いた。
「お茶に入れられてたのは、媚薬だね」
「媚薬?」
え?
媚薬?
え?
聞いたことはあるけど……。
「それって、あの、そのぉ……アレなことに使う……?」


私の言葉にフェイトさんが頷く。
その時に、当麻くんが来た。
「ん。リイン起きたのか」
「あっえ? なんで?」
「いやぁ、フェイトから聞いて驚いたよ。突然、「リインが気絶しちゃった……どうしよう?!」って電話が来てさ」
あぁ、そっか。
私、気絶したんですね。
「ごめんなさい、心配かけてしまって」
「いや、良いよ」
「あっ、当麻。私、仕事戻らないといけないから。お願いできる? はやても少ししたら戻れるらしいから」
「了解」
フェイトさんはそのまま退出して行った。


「リイン」
「はぃ?」
「悪かった」
「へ?」
「リインのお茶。あれは、媚薬茶なんだ」
媚薬茶?
媚薬?
え?
「な、なんでですかぁ?!」
「麦野。お前麦野に魔法かけて帰ったろ」
あっ。
そういえば……。


「めちゃくちゃぶち切れててさ。で、処罰が媚薬を飲ませて放置。ってことでさ」
「わ、私……その……」
「まさか、ここまで強力なやつだとは思わなかった。ごめん」
「い、いえ。私が元々、魔法をかけたままにしたのがいけないので、自業自得です」
……物凄く恥かしかったけど。
「本当は、1週間やらないといけないんだけど、止めとく」
え゙? 1週間?
「あははは、そんなにやられたら私壊れちゃいます」
さすがに、あのむず痒い感覚。
フェイトさんに教えられてなんなのか気づいちゃいましたし……。


「あの。当麻くん」
「ん?」
「私、当麻くんが好きです」
「へっ?!」
「って、媚薬の力で言わせるのが本音だったんですよねぇ?」
「ちげぇよ。そんなことしない。俺にはフェイトがいるから」
「……そう。ですよね」
「ああ」
「もう、戻って良いですよ? はやてちゃんがもうすぐだと思いますし」
思わず、頭が下に下がっていき、俯いてしまう。


「平気なら戻るけど……」
「……平気です」
俯いたまま、答える。
笑え、笑え、笑え。
こんなんじゃ平気じゃないって言ってるようなものなのです。
「――だから、家にもどっていいですよ?」
私は満面の笑みで答える。
しっかりと、当麻くんの顔を見て。
「そっか。飲み物は普通に飲んで良いからな。もう混ぜたりしないから」
「はいです。では、お幸せに」
「ありがと。じゃぁな」
私はその扉が閉まるまで、笑っていた。
閉まっても、暫くは笑顔のままだった。


「――リイン。帰ったよー。体調は……?」
はやてちゃんの手が、私の頬を撫でた。
暖かい……。
「はやてちゃん。私、私……」
「何も言わんでええよ。全てわかっとる。だから、泣いてええ。笑顔で見送れたんなら凄いことや。
今は私とリインしかおらんから、泣いても大丈夫やよ?」
私は、はやてちゃんに優しく包まれたまま、おお泣きした。
子供のように、泣きじゃくった。


――好きだった。今も、好き。


ただ、私のその想いは伝えられることなく、胸の奥へと隠されていった。




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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  アフター3

2011年08月31日 19:35

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

481 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 22:35:46.89 ID:6Y1fYpOw0


『普通の少女』


今日から俺は修学旅行だ。
修学旅行というより、ただの観光旅行とも言えるけど。
荷物は全て、昨日の内にフェイトと準備と確認を終え玄関に置かれていた。
まぁ、これで忘れ物とかはないんだが。
「あの……3日だけだから……ね?」
俺は体を束縛している縄……ではなく、小動物……でもないけど、
そんな目をしているフェイトに言う。
「うぅ……それは、解ってるけど離れたくない」
あぁ、可愛いなぁ畜生。
修学旅行キャンセルしたくなってくる。


涙目で行かせまいと抱きついたままのフェイトの頭を撫でる。
「大丈夫。前にフェイトも3日間仕事でいなかっただろ?」
「う、うん。でも。でも。修学旅行だと電話できないから。その……寂しいなって」
「えっとぉ……小萌先生に何とか頼んで電話するよ。駄目って言われたら隠れてする」
「え? 本当?」
「ああ、本当。絶対にするから。な? そろそろ絹旗が来るから」
「やっぱり、わ、私も行こうかな」
「フェイトは仕事があるだろ」
「ゆ、有給をとれば――」
あ~。
もう駄目。
もう我慢できません!!
一旦フェイトを引き剥がし、今度は俺が抱きつく。


「ふぇっ?! な、ど、どうな、したの?」
「フェイトが可愛いからだ。俺だって一緒にいたいけど、これは学校の行事だからさ。な? フェイトも仕事だし。そろそろ良いだろ?」
とりあえず、説得。
「う……わ、解った。怪我とかしないでね? 迷子にもならないようにね?」
「了解。俺がいないからって仕事で無茶しないように、ぼうっとしないように」
「わ、解ってるよ。仕事は仕事ここはここでちゃんと区切ってる」
だと良いけど。
まぁ出来てるだろうけどね。
「じゃぁ、行ってくる」
フェイトに軽く長いキスをして家を出る。


若干、泣いてた気がしたが、まぁ、気のせいのはず。
たかが、3日だけ修学旅行に行くから離れる。
それくらいで……。
そう思ったところで電話がかかってきた。
家を出てまだ2mくらいだ。
{当麻、行ってらっしゃい}
{ん。泣くなよ。フェイト。帰ってきたらデートしような}
{なぁぅ?! ……うん。楽しみにしてる}
そう言って電話を終える。
丁度絹旗と土御門、姫神なんで後者2名が一緒なのかは知らないが、合流した。


「は~い。ひっこぉきしゅっぱつで~す」
「危ないから席に着くじゃんよ小萌」
先生が注意されている飛行機内。
飛行機内だからととくにすることはないと思っていたのだが……
横に座っていた絹旗が俺の肘をつつく。
「どうかしたのか?」
「いや、そのですね? 超気のせいで済ませたいんですが……」
絹旗が指を指したのはCA。
キャビンアテンダントだ。
だからどうしたんだ?
そう思って見つめると、あからさまに見た人だった。
茶髪の長髪。
その人はこっちに来ると、微笑む。
「お久しぶりです」
「ディード。お前何してんの?」
「一応、手に職つけようとCAの資格を取ったんです。御坂妹と一緒に」
マジか。
あいつもか。
「超すごいんだか、馬鹿なんだか。御坂妹も超いるんですか?」
「はい。一応、隣のビジネスクラスでやってるかと」
へぇ……もう驚かない。
カラオケの時でもそうだけど。


「修学旅行。楽しんでくださいね」
「ん。ディードも自由時間とかあるんだろ?」
「はい。でも他のCAと一緒に行動する予定なので、お二方とは会わないと思います」
そっか。
少し残念だけど、まぁ仕方ない。
ディードが仕事に戻ると、
そこはやはり、クラスの男子達に睨まれた。
主に、土御門と青髪ピアス。
「超平和になったんですね。私はいまだに、超あの感覚が抜けません」
「あの感覚?」
「超暗部時代のことです」
あぁ……。
「私は今、ここにいて良いのか。超そう思うんですよ。時々」
そういう絹旗は少しだけ辛そうな表情だった。


「でもそれは仕方のないことだったんだろ?」
「仕方ない。それで人を傷つけてきたんです。私にとってそれは超正義。でも、世界からは超悪なんです」
「馬鹿言うな。お前がそうすることしか出来ない環境を作ったのは世界だろ? その世界にお前をとやかく言う資格はねぇよ」
俺がそう言うと、絹旗は何かを隠した笑みを浮かべていた。
「貴方が兄、いや、家族と言わず、暗部前に超傍にいてくれたのなら、私はきっと超普通の少女だったかも知れません」
「お前は普通の少女だよ。今も昔もこれからも。お前がお前である限りはな」
「まったく、人の気も知らずによくもぬけぬけと。まぁ、超嬉しい言葉です。状況が状況じゃなければ」
絹旗はそう言うと、俺の肩に頭を預けて目を瞑った。
何が言いたかったんだ?
絹旗は。
そんなことより、インデックスに会うことにならないと良いけど……。
頭を悩ませる俺たちを乗せた飛行機は、イギリスへと向かっていた。



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  アフター2

2011年08月30日 19:28

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

この次の話が、あれなんです。
濡れ場?
まぁエロですよ。セクロスですよ。

406 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 06:48:55.96 ID:aeoCQfP90


『お茶会……?』


土曜日の次は日曜日。戦士たちの準備の日だ。
でもまぁ、そんなのは関係ないようで、
俺とフェイトは出かけていた。
デートではなく、仕事のようなものだ。というわけでもない。
「あっ、超早かったですね」
「それより早かった絹旗は超々早かったな」
「まぁ、超当然です」
絹旗と合流し、フレンダの家に向かう。
特に用事と言うわけでもないが、
なのはの「お茶会でもしない?」により、行われることとなった。


「なのは。急にどうしたの?」
「気分的にしたいなって」
「よぉ、ヴィヴィオ。良い子にしてたか?」
「うん。当麻パパ」
だから当麻パパは止めてくれ。
苦笑いを浮かべていると、フレンダと絹旗が近づいてきた。
「で、結局どっちの子供な訳よ」
は?
「いや、どっちでもない」
「髪の色的に、超執務官の子供っぽいですけど」
「お前らなぁ……」


「当麻」
「ん? どうしたなのは」
「フェイトちゃん少し借りるね?」
「は?」
「仕事の話。だから少しの間4人で何かしてて」
フェイトとなのはが歩いて行った。
で、取り残された、
俺と絹旗、フレンダ、ヴィヴィオ。
で、何してろと?


「ねぇ、みんな」
「ん? どうかしたの? ヴィヴィオ」
フレンダが微笑む。
うん、なんかお前ら姉妹に見える。
だが、その後、ヴィヴィオの口から衝撃的な発言が飛び出した。
「模擬戦しようよ」
「「「はぃ?」」」
「模擬戦。私、みんなと戦ってみたい」
ヴィヴィオさんがなんか言い始めましたよ?
どうするんですかこれ。
「私は超賛成です。丁度4人だし」
「私も賛成な訳よ」
えぇぇぇ?!


「当麻パパ……しよ? ね? ヴィヴィオしたいの。当麻パパと」
「ま、待てヴィヴィオ。その発言は聊か問題がある。模擬戦ならやるよ。模擬戦なら!!」
「じゃぁ、超やりますか」
あ。
「前言撤回とかは……?」
「無理な訳よ」
ぐっくそ……
「解った。で? チーム分けはどうするんだ?」
「私、フレンダ、ヴィヴィオvs当麻ですが超なにか?」
おいおい。


「俺にヴィヴィオたちを殴れと?」
「あぁ、それなら問題ないわけよ」
「はぃ?」
「私とフレンダは顔じゃなければ超無問題ですし」
「私は聖王モードで戦うから」
いや、それ俺が危なくね?
「じゃぁ、超準備良いですか?」
「俺は全然駄目です」
「私準備良いです。いつでも」
白いBJに身を包んだ高校生くらいの女の子が話しかけてきた。
うわぁ?!
誰?!
って……オッドアイ?


「ヴィヴィオ?」
「はい。一応、聖王モードだとこうなります」
うわぁ……凄いな。おい。
「サイドテールなのはなのはの?」
「うん。そうだよ」
「雑談は超後回しです。さぁ、やりますよ模擬戦」
くそぉ。
時間潰して2人が戻るのを期待したのに。
「わぁーった。やるよやりますやれば良いんだろ」
「「「じゃぁ……」」」
「手加減無しだ。俺は元機動六課ライトニング分隊、上条当麻。行くぞ!!」

_____________


_______


__


「窒素装甲を打ち消すってのは超解ってたけど、まさか超ヴィヴィオを止めるなんて」
「う~。ちょっとずるいよ。当麻パパ」
「いやぁ、でも危なかった。なんせ、デバイス無いし、フレンダの設置トラップがあったし」
「他に気を取られてる間に設置してたわけよ。でも結局かわされたけど」
まぁ、
俺がもし、ミッドチルダに行ってなければ、確実にぼろ負けだった。
爆弾が爆発する寸前に回避なんて無理だったし、窒素装甲を左手で受けられる受身的な体術もなかっただろうし。
なのは達の訓練のおかげだな。


「さっきは模擬戦やってたの?」
「お。フェイト。話は終わった?」
「うん。で、勝ったの負けたの?」
「フェイトママ~当麻パパずるいんだよ~魔法とか一切効かなかった」
「3vs1だったくせに何を言いやがる」
「当麻、自主練してる?」
げっ、なのは。
「ん~。時々」
「へぇ、ほ ん と う に ? 」
ぇぇぇぇ?!
何で怒ってるんでせうか?!


「してないです。嘘つきましたごめんなさい!!」
「あはは。まぁこっちではあんまり役に立たないもんね」
「ジャッジメントでも超なれば良いと思います」
「それかなり良い案だと思うって訳よ」
ジャッジメントか。
いや、でもなぁ……。
「面倒だし、良いよ。やっぱり俺は無能力者だから、、手の届くものを守れればそれで良い」
「その手というのがどのくらいの長さかによるけどね、当麻」
「はははは。まぁそんなに長くないよ」


「そんなに、の度合いは?」
「なのは。もう良いだろ? この話題」
俺たちはその後お茶会らしいお茶会を終え帰宅した。
インデックスは連れて行ってもらえなかったことにいじけたのか、
小萌先生の家に泊まりに行くと、書置きがあった。
そして、この日の夜……だった。



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  アフター

2011年08月29日 19:19

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

350 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 19:15:02.93 ID:8HXZtbTk0


『幻想殺しじゃ殺せない』


「当麻、ほら。起きないと遅刻するよ?」
「あっうん……」
俺こと、上条当麻は現在。
高校の寮ではなく、一軒家に住んでいる。
というのも、先刻の声の主、フェイトが買った。
いや、まじで。
先週、俺はフェイトと再会した。
特に変わった様子も無い。
聞くところによると、みんな元気にもとの職場に戻っただけとの事。


俺は現在、学園都市にいる。
一応高校生だったりするわけですよ。
授業的には遅れているのだが、まぁフェイト式勉強法で後ろからついて行っている感じだ。
で、なんで学園都市に一軒家?
って聞いたところ、学生寮じゃ一緒に居られないだろうから。との事。
ご丁寧にインデックスはイギリスへ強制送還。
したかった。
のに。
だめだった。
この家には俺とインデックスとフェイトが暮らしている。
フェイトは自分の仕事用の部屋と生活用の部屋。
分けているみたいで、仕事用の部屋にはミッド直結の転送装置がある。


「おはよ。フェイト」
「おはよ。当麻。学校の宿題とかは?」
「終わってる。昨日やったよ」
「忘れないで持っていけるよう私が準備するから、当麻はご飯食べてて」
「あ、ああ……」
今一慣れない同居生活。
インデックスと暮らしていたりしたが、そんな比ではない。
仕事があるというのに、家事の殆どをやってくれている。
料理も手作り。
そういえば、フェイトは俺の不幸体質を知っている。
だから、宿題入れたはずなのに、ねぇぇ?!
とならないようフェイトが学校の用意をしてくれるし――
「ご馳走様。洗い物はやっとくよ」
「うん、ごめん。お願い」
部屋の置くからフェイトの優しい声が聞こえる。
洗い物、歯磨き、洗顔、着替え。
全てを終えて、フェイトに告げる。


「じゃぁ、いこっ当麻」
フェイトが微笑む。
インデックスはまだ寝てる。
まぁどうでも良いよね。
フェイトと共に、黒いスポーツカーに乗る。
――俺が不幸体質で事故らないよう、車で送ってくれる。
帰りは流石に、フェイトは仕事で無理だ。
というか、こうやって一緒に居られることですら珍しいことだ。
「お弁当作れなくてごめんね?」
「ん、良いよ。フェイトだって忙しいだろ?」
「え? ありがとう……じゃぁ……えっと」
学校の前に着き、車が止まる。
フェイトが少し恥ずかしそうに声を漏らす。


「ん?」
「その、今日、明日、明後日って会えないから……」
「あっ、そっか」
「ごめん」
「いいよ。無理はしないでくれよ?」
俺はそう言って、フェイトとキスをして車を降りる。
フェイトは車のドアを閉める前に小さく手を振っていた。
「行ってきます」
俺はそう言って学校の中へと入っていった。


フェイトは俺より3つ年上で、お姉さん。
なのだが、
意外と寂しがり屋、恥かしがり屋と、お姉さんという感じがしない。
もちろん、仕事の時とかはちゃんとしている。
俺といる時にしか見せない素顔だ。
さっきのキスもフェイトの提案で、「暫く会えない時は寂しいから」。などと言って頼んできたことだ。


「カ~ミや~ん」
「騒がしい!! なんだよ」
教室の扉を開けた瞬間の青髪ピアスの突進をかわして、聞く。
「宿題わs―――」
「やった。持ってきた。忘れてない。だから補習はありえない」
「「「「えーっ??????!!!!!!」」」」
なんでクラス全員の悲鳴が上がるんだよ。
おかしいだろ。
俺が忘れること前提か。
「留学中になにがあったんだにゃー?」
「ん? 真面目さを学んだ」
土御門に対し答える。
言ってなかったが、俺は行方不明ではなく留学していたことになっている。
申請し忘れて学園都市を出てしまった。とミスしたことになっていたりする。


「は~い。せきついてくださ~い」
俺の担任、小萌先生の声が耳に届いた。
今日は11月20日。
もう今年も終わりに近い。
「先生!!」
「ねんですー?」
「上条君が宿題やってきました!!」
青髪ピアス。
お前は俺を何だと思ってやがる。
「え゙?!」
先生!! なんで驚いた?!
「せっかく、補習プリントを―――」
「忘れること前提かよ?!」
不幸?
言うわけが無い。
俺にはフェイトという幸運の女神がついている。
幻想殺しじゃ殺せない。
だって、それは現実であって幻想じゃないからな。


さぁて、今日も一日……頑張るか!!



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  最終章 エピローグ

2011年08月28日 19:40

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

309 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:02:41.13 ID:hufeJ7UH0


『その後……そして』


あのJS事件から1ヶ月。
機動六課は試験的な組織だった為解散し、私達はそれぞれの役職に準じる職場に戻った。
けれど……お兄ちゃんは帰って来てくれていない。
「どうして、帰ってこないんだろ」
「どうかしましたか? フェイト執務官」
あっ……。
「いえ、なんでもありません」
仕事に集中しないと。

__________


______


__


「お帰り、フェイトちゃん」
「ただいま。なのは」
なのはは前線を退いて、戦技教導に集中している。
ヴィヴィオを正式な養子として迎え入れ、
少しでも長く一緒に居るためらしい。
一応、私と同居していたりするんだけど……迷惑かなって思うようになってきてる。
なのはの結婚とか考えたら、私は邪魔だから……。
「フェイトママ~」
「ただいま、ヴィヴィオ。良い子にしてた?」
「うん!」
私はヴィヴィオの頭を軽く撫でて部屋へと戻る。


「……当麻」
部屋で呟く。
インデックスや、美琴。御坂妹や、黒子……も地球へ帰り、
犯罪ではあったけど、
地球で処罰ということにし、麦野たちも地球へと返した。
スカリエッティたちは、協力的なナンバーズは保護観察。
そうでない者は、拘留中。
ナンバーズの1人、ディードは、本人たっての希望で、学園都市で生活をしている。
彼女はこう言っていた。
「彼は私を助けてくれた、壊れるのではなく、死ぬといった。私と近い存在の御坂妹達と、彼の世界を私は歩きたい」と。
でも、ただ一人。
当麻だけは帰ってきてはくれなかった。
地球にいったわけじゃない。
JS事件。
最後の最後、地球のバリアを破壊した。
その破壊した時に当麻も……。


地球といえば……。
当麻と出会うきっかけになった地球での任務、
盗まれたジュエルシードを探してた。
結局見つからなかった1つのジュエルシード。
そして、ユーノが地球に行った理由である、
謎のロストロギア反応。
それもいまだに見つかっていない。


現在も遺失物管理のチームが捜索に当たっている。
「フェイトちゃん……?」
「なのは……」
扉が開き、なのはが入ってきた。
「フェイトちゃん、大丈夫?」
「え?」
「泣いてるよ。フェイトちゃん」
……。
私が?
袖で頬を撫でると、確かに湿っていた。


「当麻のこと?」
「うん」
「そっか」
「どうしたら……良い?」
私は……
「忘れ……られないよね?」
「あのね?」
「?」
「あの時、私は当麻に言いたかったことがあったの。でも帰ったら聞くって」
なのに、なのに……


何で帰ってきてくれないの……?
「1ヶ月ずっと泣くの我慢してた、帰ってくるって信じて。でも帰ってきてはくれなかった」
「うん。うん。フェイトちゃん……泣いて良いんだよ。泣きたい時は。そうしてやらなきゃいけないときに頑張れるようにする。当麻もそう言ってた」
なのは……当麻……。
「なのはぁ……」
私は柄にも無く泣いてしまった。
なのはの服を濡らしてしまった……。
暫くして、私はなのはから離れた。


「もう、平気?」
「うん、少しだけ」
「そういえばね、明日から任務があるの」
「え?」
「フェイトちゃんだけが行くの」
私……?
「なんか重要?」
「うん、物凄く重要」
なのはを不思議に思いつつ私は任務の話を聞いた。


特に戦闘とかそういうものではなく、
会って欲しい人がいるということらしい。
重要というのだから管理局の偉い人だろうか……。
「それで、詳しくは言えないんだけど滞在期間が長くなるかも知れないから」
「どういうこと?」
「相手がいつまで一緒にいたい。とか言ったらそれだけ一緒にいなくちゃいけないってこと」
それは要するに……
「接待? 枕営業?」
「……詳しくは言えない」
「そっか。どちらにしても、私はそれに行かなくちゃいけないんだよね?」
「うん。絶対」


なのはが私の問いに頷く。
私はベッドに仰向けに倒れこみ、徐に語り始めた。
「私……当麻が好きなんだ。なのは」
「うん。知ってるよ」
それに少し驚きながら、先に進む。
「―――この任務でその相手の人と枕営業的なことしないと駄目なのかな」
「フェイトちゃん……」
「嫌だよ。なのは。私は私は……」
止まったはずの涙が溢れ出す。
嫌だ嫌だ嫌だ……
「そんなの嫌だよ……当麻ぁ……」
「フェイトちゃん」
「なのは?」


なのはに急に抱かれ、思考が止まる。
「フェイトちゃん。大丈夫。絶対」
「え?」
「フェイトちゃんが嫌がることしようとしたら、みんなで助けに行く」
「なのは」
「だから安心して行ってきて良いよ」
「なのは……解った。安心して行くよ。今日はもう……寝るね?」
「うん。明日時間になったら起こすからゆっくりしてね」
なのははそう言うと、部屋を出て行った。
出て行く直前、互いに軽く笑って……。


本当にああいうことしなくちゃいけないのかな……
なのはが助けてくれるって言ったけど、やっぱり怖い。
怖い怖い嫌だ嫌だ……。
「当麻……なんで傍にいてくれないの……当麻……」
暗くなった部屋で1人私は泣いていた。



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  第七章 決戦!!ゆりかご

2011年08月27日 19:37

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

256 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 01:30:55.42 ID:F/t7nyMi0


聖王教会襲撃の5日前。
『アイテム作戦会議』


「……で? だれだてめぇは」
「お姉さんに向かってその口の聞き方は無いと思うなぁ。要求不満中なのかしら?」
「ぶっころされてぇのか?! あぁ?!」
「む、麦野。超落ちついて下さい。とりあえず、敵ではないんですから」
「……」
私達は、ヴィヴィオという聖王のゆりかごを動かす為の鍵を一度は手中に収めていたものの、あの餓鬼には発信機のようなものが仕込まれていたのか、機械人形みたいなやつらに襲撃され、防衛線を開始。
そいつら自体はただの雑魚。
しかし、時空管理局の犬共。
機動六課とかいう組織に挟み撃ちの形で襲撃され、抵抗むなしく、餓鬼も捕まえていたちっちゃいやつとツンツンの餓鬼も取られ、
あえなく撤退し、今は身を潜めている状態だった。


そんな中、2人の女に出会ったわけだ。
一人は背の高い金髪の女。
もう一人は第3位のクローン。
今はその背の高い金髪と話している最中だった。
「まぁ、一応自己紹介すると、オリアナ・トムソン。魔術師よ」
「じゃぁ、こっちの世界の人間ってわけよ」
「残念。貴女達と同じ地球の人よ」
「出鱈目言ってんじゃねぇ。魔術師が地球に? ちゃんちゃらおかしい妄言だなぁ……」
「あら、誰が魔術は無いと証明したのかしら? 教えて欲しいわね」
「っ……」
「結局、証明できないわけよ」
「そんなことは超どうでもいいです。私達を手伝ってくれるのは本当ですか?」
絹旗……。
確かに戦力補強はありがたいけど……。
わけの解らないやつを仲間に入れるわけには……。


「ミサカ10032号は、その質問に対し頷いて答えましたと、ミサカは説明します」
「私もよ。早くこんなわけの解らない世界から帰りたいし。まぁ、面白くはあるけどねぇ」
オリアナの不敵な笑みが気になるが……
別に問題はなさそうだな。
絹旗とフレンダも賛成のようだし。
「仕方ないわね。でも、私の指示に従ってもらうわよ?」
私がそう言うと、2人は素直に頷く。
それが本心かどうかは解らないけどね。


「何か作戦でもあるのですか? と、ミサカは心の内を明かします」
「聖王のゆりかごってロストロギアを知ってるか?」
「この世界のものだったら知らないよ?」
私が聞くと2人は首を横に振る。
オリアナの逐一揺れる胸がいr――。
「まぁ、いい。実はそれが地球へと帰るための手段なんだよ」
「誰がいってたのか知りたいわね」
「垣根帝督っていういけ好かないやつよ。でも、あいつは情報通だから、信じられないわけでもない」
「それで。具体的に超何するんですか?」
浜面が戻ってこないわね……。
まぁ、いいか。
「手始めに聖王教会を叩き潰す」
「え?」
「それに何の意味があるってわけよ」


「あそこにいる騎士カリムという女は預言書というものを持っているらしいし、あの女を掌握すれば機動六課の部隊長八神はやての能力リミッターを外せる人が減るわ」
「へぇ、中々良いと思うわ。その案」
オリアナがニィッと笑う。
「……はまづらが帰ってきた」
さっきまで寝ていた滝壺が頭を上げて呟く。
同時に、ドアが開き浜面が本当に帰ってきた。
「良くも無く悪くも無くって情報だ」
「いいからさっさと教えなさい」
一々面倒な浜面とのやり取りを省略する。
「地上本部と機動六課が壊滅した」
「は?」
まさか。
あのくそウザイやろうどもを壊滅させたやつらがいるってのか?


「正確には本部が。だけどな」
「は~まぁづらぁ!!」
ガセか?
あぁ?!
「で、でもよ。六課のギンガ・ナカジマが拉致。スバル・ナカジマ、ザフィーラ、リインフォースⅡ、シグナム、八神はやてが重傷って話だ」
「あぁ? でたらめじゃねぇよな?」
「マジな話に決まってる。態々、六課にまで出向いたんだからな」
まぁ、コイツに嘘をつくメリットないしな……
「超それだけですか?」
「いや、鍵が攫われた」
「?!」
「あの機械人形共か?!」


まさか先手を打たれるとは……。
「で、見たところ、高町なのはが精神的に追い詰められていて、どうやらフェイト・T・ハラオウンもやばいらしい」
「だからどうした?」
「結局その2人潰せば、機動六課の隊長全滅ってわけよ」
そうか……。
いや、しかし待て?
今ここで機動六課を潰すべきか?
「ミサカは、機動六課を放置し、機械人形と争わせることを提案します」
「うん。お姉さん賛成~」
「私も超その方がいいです。主に楽だから」


……そうね。
「その方が良いわね」
「ですが、聖王教会を叩くのなら好機です。と。ミサカはもう一度提案します」
「ああ、地上本部と機動六課が瀕死状態。なら、聖王教会を攻略するのは簡単って訳よ」
「超いいですね。それ」
「じゃぁ、5日後。カリム・グラシアの拉致そして、預言書を頂く。良いわね?」
「「「「「了解」」」」」



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  第六章 襲撃の連鎖

2011年08月26日 19:34

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

202 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:00:00.62 ID:8ni6IQae0


『襲撃の地上本部』


「私となのはちゃん、フェイトちゃん、当麻、美琴ちゃん、シグナムが中に入る」
「うん。解った」
「りょーかい」
俺たちは地上本部へと来ていた。
というのも、カリムさんの予言による地上部隊の壊滅や管理局システムの崩壊という脅威を恐れてのことである。
俺と御坂が中にいるのは、デバイス無し、魔法無しの戦闘が可能だからである。
なぜかと言うと、
前回俺が拉致された時に、魔法が使用できなくなる特殊な力場―AMF(アンチマギリンクフィールド)―というものが確認されたからである。


「あっ、カ、カリムさん」
「あっ、えっと……その……」
いきなりカリムさんと遭遇。
これはマジでついてないな。
はやてがめちゃくちゃ睨んでるし。
「前回。あれは不可抗力だったので、特に何も無ければ何もおきませんよ」
「へぇ、何も起きんかったとしても、当麻が起こすことはあるんやろ?」
「はやて。俺を何だと思ってやがる」
「犯罪者、変態、最低男、非常識人etc……」
ひでぇ。
酷すぎる。


「はやてちゃんとイベント起こしてないもんね」
「なのはちゃん? どういう意味や」
「え? なんか言った?」
あれぇ、今物凄くメタっぽい発言した気がするよ。なのは。
まぁ、いいか。
「それより、配置どうするのよ。流石に全員同じ場所ってわけにもいかないでしょ?」
「そうだね。美琴。はやて。どうするの?」
フェイトの質問に暫く唸った挙句、はやてがひらめいたように手を叩いた。


「私とシグナムは、カリムたちと居る。なのはちゃんフェイトちゃんは、待合室。ヴィータは予定通り外の指揮。へんt――当麻と美琴ちゃんは自由や」
今、変態って言おうとした。今、絶対に!!
というか、自由って。
「主はやて。お言葉ですが、戦闘において未熟な2人を自由行動はいかがなものかと」
「そうだぜはやて。私らが自由の方がまだましだ」
「へぇ、子供がでしゃばってくれるわねぇ」
「そうやってすぐ突っかかるから駄目だって言ってんだ」
ヴィータが言ってるのはもっともだけどあんま御坂を刺激しないで。頼むから。
「でもはやてちゃん。2人が敵に出会ったらしたら大変だよ?!」
「せやね。当麻が大空に羽ばたくことを期待しとるで」
「はやてさん、マジ勘弁して」
「冗談や。せやけど自由行動は本気や。敵に捕まらんよう、動いててもろうたほうがええんや」
へぇ、意外と考えてるのか。
冗談が少し笑えないけど。
「それじゃ、各自頼むで」
「「「「了解」」」」
こうして俺たちは散開し、地上本部のレジアス・ゲイズとかいうおっさんの会見が始まった。
「何にもおこらないに越したことは無い」
俺と御坂は適当に歩きながら、会話していた。
「どうかしらね。何かしら起きる気がするわ」
「おいおい、やめてくれよ」
「冗談じゃなくて。なんかこう、嫌な気配がするのよ。神経がぴりぴりしてるって言うか……」
もしかしたら、御坂の発している微弱な電磁波が何かに触れているんじゃないか。
と、考えたが、その何かが解らないから黙ってようかと考えている時だった。
「ひゃあははははは。解ってない。解ってないねぇ。地上本部の馬鹿どもは」
「?!」
「このォ黒夜海鳥が、教えてあげるよォ……警備システムの甘さってやつをさァ!!」
イルカのぬいぐるみを持った少女が不気味に笑い、叫ぶと近くの部屋が爆発した。
「うっすィンだよォ……中に入られたことを考えて対処しとけェ!! 開戦だァ!! ナンバーズゥ!!」
黒夜と名乗った少女が叫ぶと、さらに各所で爆発が起こり、警報と共に、隔離防壁が通路を遮断して行き、俺と御坂は少女から分断されてしまった。


「くっ……レールガンで壁を吹き飛ばせば」
「一般人を巻き込む気か?!」
「じゃぁ、どうすればいいのよ!!」
「わかんねぇよ!!」
くそっ……どうすれば良い?
なのは達は無事だろうけど……。
待てよ?
「御坂。お前の能力でこの隔壁を操作できないか?」
「え?」
「制御はCPUを使ってるはずだ。なら、お前の能力で操作できないか?」
「解らないけど……やってみる」
御坂はそう言うと、扉に触れて目を閉じた。
頼むみんな。
無事でいてくれよ!!


「できそうか?」
「もう少し待って」
「解った」
現在、俺たち機動六課は地上本部へと出向いていた。
その理由は、地上部隊の壊滅と管理局システムの崩壊の予言。
そして、それは唐突に起きてしまった。
地上本部の偉いおっさんレジアス・ゲイズ。
こいつの会見開始から数分後。
俺たちの目の前にいたイルカのぬいぐるみを持つ少女―黒夜海鳥―が不気味に笑い叫び、
各所で爆発が置き始めた。
さらに、身を守る為の隔壁が仇となり、
念話の無い俺たちは完全隔離された。


そして今、御坂の電子操作能力で自分達の目の前の隔壁を開こうとしている。
「できた、隔壁ロック解除申請。ロック解除。行くわよ!!」
「ああ」
隔壁を開くと、少女はいなかった。
さらに、ハヤテたちがいる方向へ向かう為の通路をふさいでいたであろう隔壁は木っ端微塵に吹き飛んでいた。
「急ぐぞ御坂!!」
不味い不味い!!
「うわぁぁぁぁぁぁぁ」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ」
悲鳴?
俺たちが急いで向かっていると、
陸上部隊の兵士達の悲鳴が上がった。


「今の……」
「ああ。はやて達のところだ!! 急ごう!!」
「解ってるわよ。ちょっと、能力使うわね!!」
「へ?」
御坂はそう言うと俺の襟首を掴み、能力で加速して走りだした。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ……」
「我慢しなさい!! すぐ着くから!!」
すぐって言ったって。
これじゃぁ、ついた瞬間吐くぞ!!


「着いた」
「きゅ、急に止まるな!!」
「……」
「開けるぞ」
御坂に確認し、扉を開ける。
「っ……これは……」
「あン? てめェ何しにきたンだァ?」
さっきの子……?!
「はやて!!」
「き、来たらあかん……私なら大丈夫や」
「まだァ大丈夫なだけだぜェ? 私がこの手に力入れたら簡単に首が折れる」
はやては、宙に浮いていた。
それは魔法ではなく、黒夜と言う少女がはやての首を掴んで持ち上げているせいだった。


「ぐっ……」
「シグナム?!」
「あ、主はやてを……守る!!」
「や、やめるんや、シグナム!! あかん!!」
「馬鹿な女だァ。認めてやらァ。その心意気。だから……貫け空槍」
「がっ……」
はやての元へ走って行ったシグナムが後ろに突き飛ばされた?
なにが……?
まさか、あの子。学園都市の能力者なのか?!
「眠れベルカの騎士ィ。弾けろォ窒素爆槍ゥ!!」
間に合え!!


俺がシグナムの体の周囲を右手で隙間無く探ると、
何かが割れた音が響いた。
「あァ?! なぜ発動しない?!」
「動かないで!! 能力者!!」
「ちィ。てめェ。常盤台の超電磁砲かァ」
「?!」
やっぱり、能力者か。
「うごかねェのは良いけどよォ。コイツ。殺しちまうぜェ?」
っ……はやて。
「さっさと、その女を殺せ!!」
レジアスが怒鳴る。
「仲間ごと撃てる訳ないだろ!!」
「できるわけ無いでしょ!!」
「仲良しこよしの馬鹿どもがァ。だからよえェってんだよォ!!」
「ぐぅっ?!」
「はやて!!」
「ええから、撃たんかい!!」
はやて……。
畜生。
「みs――」
「――その必要はないですの!!」
「?!」


「はやてが消えた?!」
「……今の声」
「御坂!!」
「アンタを拘束する!!」
「はっ。舐めんなァ!! 爆ぜろォ窒素爆槍!!」
っ?!
壁を爆破した?!
逃げられた……。



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  第五章 特訓の意味

2011年08月18日 19:39

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

165 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 07:56:05.72 ID:GFDlwTBp0


『貴方の為のキャラ』


「今日……少しだけ付き合ってもらっていいかな?」
俺は不意になのはに誘われた。
「何を?」
「ちょっと……相談」
思いつめた感じのなのはに対し、断れる度胸など皆無な俺は訓練後という憔悴しきった状態で、
これから何をするのかと恐れ戦きながら、なのはについて行った。
しかし、きたのは訓練場でも、管制室でもなく六課の支部でもなく、なのはとフェイトの部屋だった。


「なのは?」
「訓練……どうかな?」
制服のままベッドに座ったなのはが口を開いた。
「は?」
「私、ちゃんと教えられてるかな」
突然の質問に、答えを探す。
なのはの訓練……。
思い返すと、かなり厳しいし大変だし、なのはは鬼畜だし。でも……
「教えられてると思うぜ?」
「そう……かな」
「まぁ、あの訓練は解ってるやつにはわかるし、解らないやつにはわからないだろうさ」
「え?」
これ言うと、シャマルさんに危害が及びそうだけど……まぁ。ごめんなさい。


「なのははさ。みんなに無理して欲しくないんだろ? 自分の今できる範囲のことをやって、それ以上はしない」
「……」
「9歳からなのはは、魔法少女になった。そう言ってたじゃん。偶然の偶然でさ。戦いの記録とかちょいと見る機会があったんだけど」
「え?」
はははは。
そんな驚きの表情しなくても。
まぁ、過去はあんまり知られたくないだろうけどさ。
「スターライトブレイカー。いわゆる集束魔法砲撃。ありゃ、相当無茶やってたんだろ?」
「……」
「度重なる戦い。その中で蓄積していく疲労。それである時なのはは堕ちた」
「……無茶しすぎて、みんなに心配かけて、私、本当に馬鹿だったって思った。もう飛べなくなる。歩けなくなる。そう言われて、私はすごく悲しくて空っぽになりそうだった」
なのは……。


「みんなに無茶して欲しくないって言うのはそれが理由だろ? 訓練もそう。いつまで経っても同じことばっか。人によっちゃぁ、いらついてくることもあるだろ。
なんせ、これはもう完璧。自分でそう思うことがあるからな。でも、他所から見たらそれはまだまだ未熟でさ。体のことを省みずに行ってるんだよな」
「えっと……」
「訓練の意味……あれは、みんなに自分と同じ思いをして欲しくない。みんなが無事で帰ってきてくれるように。そういう意味でのあの訓練なんだろ?」
「まぁ、近いかな。慣れてきた魔法をもっと完璧に。そうしてから次の段階。そう考えてるの」
……う~ん。
けど、あれだ。
「なんで俺に相談?」
「え? いや、その。なんとなく」
「俺はなんとなくで睡眠時間を削られているわけですか?」
「あっ、ち、違うの。お兄ちゃんは特殊メニューだから、話しても良いかなって」
……意味わかんない。
でも面倒だからそういうことでいいか。


「1つ良いか?」
「?」
「2人の時にお兄ちゃんって呼ぶのは何で?」
「あの時の名残り。でも、嫌なら止めるよ?」
「なのはさ。訓練の時とキャラ違いすぎる」
「それはそうだよ。貴方の為だけのキャラだし」
……はぁ。
「さいですか。まぁ、帰って良い?」
「えっ? うん。ごめんね、当麻」
「いや、別に良いですよ」
そう言って、俺となのはは別れ、俺は部屋へと戻った。


俺の為のキャラとか。
内心どう甚振ってやろうとか考えてんだろうなぁ。
不幸だ……。


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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  第四章 奪われし友と

2011年08月17日 20:13

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

134 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 19:00:07.07 ID:9rf8kCQ40


『ゴーグル少女』


「解らないな」
「そうですか。ありがとうございました」
情報が少ない……。
もう、数十人くらいに聞いたのに……。
一体……。
「あの、ゴーグルの少女を見かけませんでしたか?」
「ん? ゴーグルの子?」
「はい。不思議な格好で、スカートで……」
「ああ、それならさっき向こうで見たよ」
?!
「本当ですか?!」
「ああ、そr―――」
「有難うございました!!」
急がなくちゃ。


男の人の言葉を最後まで聞く前に、飛び出す。
どこに……。
どこに……。
……あの人!!
「?!」
逃げる?!
「バインド!!」
間に合わない?!
なんて早い動きするの!!
「ま、待って!!」
「?!」
止まってくれた?


「貴女は学園都市、常盤台の子だよね?!」
「?!」
やっぱり。
これなら話を……。
「貴女はなぜ学園都市を知っているの?! 答えて!!」
?!
電撃?!
「待って!! 戦闘する気はないの!!」
「じゃぁ、答えて。ここはどこ? 何で私を追うの?! 何で私を探すの?!」
いままでの局員が、この子に対する対応が駄目だったのかな……


「ここは、ミッドチルダ。貴女達の世界とは違うの。貴女を追うのは、貴女が地球の人だから」
「……そんなの信じられないわ!!」
「信じなくてもいい。私は、情報が欲しい。貴女も情報が欲しい。お願い。私達に協力して欲しいの」
「……私は人を探してるの」
「え?」
「白井黒子。ツインテールで私と同じ服装の女の子」
「……ごめん。解らない」
「そっか。ここが異世界だって言うならついでに聞いて良いかな?」
「あっ、うん」
「上条当麻って人はここに来てない?」
「?!」
この子……。
当麻の知り合い?


「一ヶ月以上行方不明なの!! 教えて!!」
「……知ってるよ。当麻は少し前まで私達といたの」
「え?」
でも……。
「今は敵に拉致されてしまった……」
「……また厄介ごとに首突っ込んだんだ……」
「え?」
「私は御坂美琴」
「あっ、私は高町なのは。なのはでいいよ……?」
あのゴーグルが気になる。


「ん? ゴーグルきになるの?」
「え? あ、あははは」
ばれてた……。
「これは、妹がもっていたのをつけて遊んでたの。そのまま持ってきちゃった」
「……どうやってここに?」
それが一番気になる問題。
「解らない。突然出てきた光に触れたらここにいたの」
光?
なんだろう。
「ねぇ、とりあえず、貴女達の所に行くよ」
「え?」
「アイツの話も聞きたいしね」
「あ、うん。じゃぁ、行こう。美琴ちゃん」
「うっ、ちゃんは……なんか」
「駄目?」
「べ、別に良いんだけど。聞きなれなくて」
「あはは。次期に慣れるよ~」
「はは。だといいけれど」
「?」
美琴ちゃんが色々と情報を持っていると嬉しいけど……。
美琴ちゃんの探してる白井黒子って少女。
見つけてあげなくちゃ……。



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  第三章 現れた謎の少女

2011年08月16日 19:48

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

102 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 21:02:06.38 ID:LqPcIEK90


『結成。機動六課』


スバルとティアナの試験から一週間。
この間に、ガジェットの総確認数は一万を超えていた。
さらにガジェットは、新型が出てきており、
多く見かけられる、カプセルのようなガジェットは
ガジェット・ドローンI型
それの装備に少しだけ違いがある
ガジェット・ドローンI型改
この2種。


そして、これについて解ったことがあった。
それは、
レリックとかいうロストロギア。
それがある場所に、こいつらは現れているということ。
はやては、それに関して機動六課の設立を要求した。
はやてがいうには、迅速に対応できるように。とのことだ。
それに対し、陸上警備隊のお偉いさんたちは拒絶の姿勢を示していたのだが、
俺は知らないけど、
聖王教会とかいう、インデックスがお世話になりそうなところのカリムという人と、
なのは、フェイトの知り合いである、クロノ・ハラオウンという艦長。
その2人の手回しもあり、機動六課は設立することになったらしい。


そして。


「アンタがいるのは癪だけど。よろしく」
「今度から一緒だね。よろしく」
「ティアナとスバルか。よろしく」
そう、この2人ははやてたちから話を聞き、すぐに了承した。
けど、結成が許可されていなかった為、違うところにいたのだが、
結成が許可された為、こっちにきた。
さらに、フェイトが以前言っていた、協力してくれるかもしれないという2人。
「エリオ・モンディアル三等陸士です」
「キャロ・ル・ルシエ三等陸士です」
こ……子供じゃんか?!
「フェイトちゃん推薦の子なんやし……やけどええんか?」
「はい。俺達は覚悟できてます」
「私もです」
……そう言えば、なのはたちも9歳で魔法使いになったんだよな。
「キャロもエリオも。がんばろ?」
「「はい!!」」


こうして、機動六課が設立され翌日、メンバーが紹介された。
その時に、シャマルさんとザフィーラに会うことができた。
って、ザフィーラって犬かよ!!
それで、
俺所属の機動六課なんだが、メンバーはこうだ。


総隊長
八神はやて

隊長

高町なのは(スターズ分隊)
フェイト(ライトニング分隊)

副隊長

ヴィータ(スターズ分隊)
シグナム(ライトニング分隊)

隊員

スバル(スターズ分隊)
ティアナ(スターズ分隊)
キャロ(ライトニング分隊)
エリオ(ライトニング分隊)
当麻(ライトニング分隊)
サポートに、リインフォースⅡ
あとは……俺の知らない人。
そして俺たち隊員へ、隊長であるなのは、フェイトの訓練が始まった。



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  第ニ章 魔法少女と魔術師の違いって何?

2011年08月15日 19:31

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」


30 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 09:04:02.70 ID:x+3bL0DL0


    第二章
魔法少女と魔術師の違いって何?


『夏休み唯一のバカンス時間』

現在、わたくしこと上条当麻の学生寮の部屋には、
俺を含め5人が生活していた。
一体何事だ?
そう思うのは当然のことだろうな。
実は昨日。
めでたくジュエルシード捜索隊が出来上がったのだが、
なのはのお願いを聞いたことでこうなった。


本来、なのはたちは学園都市の人間ではないため、ホテルとか家を借りることはままならず、
なんと野宿だったことが発覚。
なのはのお願いとはすむところを提供……だったのだが。
俺も未成年でできるはずも無く、困っていたところ。
インデックスが「じゃぁ、とうまの部屋に来たら良いんだよ」などと言い。
俺は拒否しようとしたものの、なのはやフェイトのことを考えるとそれもできず。
結果。
なのは達3人も俺の部屋にきたというわけで。
ユーノは基本フェレットで居ることにしているらしく、
寝る場所は机をどかして布団を敷くことにより、フェイトとなのはの場所は確保。
インデックスは相変わらずベッドを占領。
俺とユーノは風呂場。


まぁ、気にしない気にしないっと。


こんな生活だが、意外と不幸ではない。
補習に明け暮れている俺だが、
朝はなのはとフェイトが起こしてくれるし、料理もしてくれる。
家事全般を彼女達が負担してくれており、
宿題も「なぜか」彼女達がやってしまい。
なぜできたか、疑問だ。
そして、暴飲暴食でもない。
あぁもう。
インデックスとは大違いじゃないか。
そしてまた、俺は小萌先生に驚きのことを告げられた。
実家のある海鳴市へ帰れとのことだった。
いきなり言われたことにも驚いたが、
一番は、海鳴市はなのはの実家がある場所だと言うこと。
チケットは2枚あり、インデックスと帰れとのことなんだろうが……


「どうしよう」



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  第一章 死神と天使と幻想殺し

2011年08月14日 20:08

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」


とある魔術と科学クロスのなのはです。
基本、とある魔術で進む予定。

魔術は、インデックス事件後から開始します。
なのはの時期はStrikerSで、ティアナやスバル達と会う前を予定。
時々安価を出しますのでその時はよろしくお願いします。
途中からオリストやオリキャラ等入る可能性もあります。


2 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 00:39:50.65 ID:x+3bL0DL0


『プロローグ』


【親愛なる上条当麻へ。禁書目録の件は一時は、イギリス本国へ至急連れ戻せ。とのことだったんだが、彼女にかかっていた魔法について問いただした所、手のひらを返したように保留となった。君と馴れ合うつもりはないし、礼を言うつもりも無い。以上だ】

とある病院の病室に居るツンツン頭の青年は、手紙を読み終えると物思いにふけったような表情で窓の外を見ていた。
彼の名前は、上条当麻(かみじょうとうま)。
とある高校の1年生。彼は―――
扉をノックする音が、当麻の耳に届いた。
「とうま。入っていい?」
声からして、訪問者は少女のようだ。
当麻が「どうぞ」というと、声の主であり、先の手紙に書かれていた禁書目録(インデックス)という、
不思議な名前の少女が入ってきた。


「どなた……ですか?」
「えっ?」
当麻の言葉に禁書は小さな悲鳴のような声を漏らした。
少女の瞳には、瞬く間に水が溜まっていく。
「わ、私はね? 禁書目録って言うんだよ?」
「不思議な名前ですね?」
「と、とうまはね? 偽名じゃねーかって怒鳴ったんだよ?」
「俺が? 人違いじゃ、ありませんか?」
「っ?!」
禁書の瞳に溜まった水は、川の氾濫のように溢れ出し、頬を伝っていく。
その時だった。


「くっ……くくくく。あははははは」
「えっ?」
突然響いた笑い声は、当麻のものだった。
突然のことに、頭が付いていかない禁書が、
驚いて当麻を見つめると、笑っていた。
「なんつー顔してんだよ。なんで? そんな顔してるから教えてやるけど、光の羽って言うのは魔術だろ?」
「あっ……」
「そう。つまり、魔術のダメージなんだから。右手で触れれば元通り」
「あっ、じゃぁ……」
「そう。記憶喪失なんてモーマンタイ」
当麻がそう言った途端、
禁書の歯がキラッと光る。
「あっとぉ……俺。病人―――」
「知らない!!」
その後すぐに、当麻の悲鳴が病院の音を掻き消した。


音を立てて扉が閉まる。
同時に、医者が入ってきた。
「本当に良いのかい?」
「ええ」
「本当は何も覚えていないというのに……」
「これで良いんですよ。手紙の内容が、全て事実。そうは思えないけれど。あの子にだけは泣いてほしくないそう思ったんです」
当麻が、小さな笑みを浮かべる。
「――案外。覚えてるのかもしれませんね」
「思い出が残っている? いったいどこに?」
「決まってるじゃないですか。心に。ですよ」


彼、上条当麻は、記憶を失ってしまった。
それも、思い出だけを。
それは、彼が魔術と言う非科学の世界に足を踏み入れ、禁書目録という少女を助けるための代償だったのかもしれない。
しかし、これはほんの些細な出来事だったのかもしれない。
彼は魔術を知ったことで、本来知りえなかった、聞くことは無かった、遭う事は無かった事件。
会うことは無い人と、出会うことになった。


それは、退院してから数日後のことだった。



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  なのはルート1

2011年05月28日 00:10

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

724 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/26(木) 21:49:32.35 ID:7cjAP7CL0


『出迎えはSLBで』


「どうして……だろうね」
「なのは?」
「忘れたいのに、忘れられないの……」
ゆりかごの中での最後の会話……。
当麻は絶対帰って来ると言った。
なのに、1ヶ月も帰ってきていない。
本当は解ってる。あんな爆発で生きてるわけが無いって。
だから、忘れたい……でも。
忘れられないよ。


「フェイトちゃん。どうしたら良いんだろう」
「……解らない。私も、割り切れてるわけじゃないから」
フェイトちゃん……。
そういうと、フェイトちゃんは一足先に仕事へ向かった。
フェイトちゃんも当麻が好き。
だから、フェイトちゃんも当麻を忘れることなんて出来てるわけが無い。
隣に居るヴィヴィオが私の腕を掴む。
「なのはママ?」
私の心情を察してかは、分からない。
でも、ヴィヴィオは微笑んできっと大丈夫。と言う。


「ヴィヴィオ……なのはママ。もう耐えられないよ」
「どうしたの?」
娘に何を言うんだろうか私は。
馬鹿みたい。
この子の前では強くなければならない私が、何で泣いているんだろう。
「なのはママ。悲しいの?」
「……ごめんねヴィヴィオ。なのはママ、お仕事に行かなきゃ」
ヴィヴィオも聖王教会の学校に通っている。
少しでも早く、ヴィヴィオから離れたい。
私のこんなみっともない姿を娘に見せたくない。


ヴィヴィオを学校に送り、私は訓練場に来ていた。
今日は模擬戦の予定。
訓練生の前ではしっかりしないと……。
私はレイジングハートを軽く握り締める。
「master……」
レイジングハート……。
「are you ok?」
「うん。大丈夫」
「really?」
……。
「高町教導官!! 全員集合いたしました!!」
「うん。解った。アップは終えてる?」
「はい。すでに」
「じゃぁ、模擬戦を……」
「待てなのは。今日はあたしが相手する」
え?
「ヴィータちゃん?」


「All right」
「レイジングハート?」
「今のなのはじゃ、訓練生に落とされる」
「そんなこと……」
「無いって言えるか? 自信を持っていえるか? 高町なのは教導官!」
「The present master cannot do the simulation war」
「レイジングハートは解ってるみたいだぞ? ただ、あたしはなのはが出来るって言うなら任せるけど」
……。
そんなこと解ってる。
今の私は、反応も、速度も、威力も……視野も狭い。
模擬戦なんて出来る状態じゃない。


そんな中、1人の訓練生が前へ出てきた。
「ヴィータ教導補佐!」
「なんだ?」
「自分が高町教導官と1vs1を行いたいのですが」
「1vs1? なめてんじゃ……お前。その装備……」
ヘルメット型のデバイス装備のせいで顔は見えないけど、
当麻と近い装備の訓練生。
こんな子いたっけ?
「……良いよ。全員は無理だけど、1人相手にそこまで舐められてるわけには行かないから」
「では」


「一対一? あいつ馬鹿じゃねぇか?」
「自分から申し出てたぜ?」
「黙ってろ訓練生!! しっかり見とけ!!」
ざわつく訓練生に、ヴィータちゃんが怒鳴る。
「私を落とす自信があるのね?」
「ええもちろんです。今の教導官殿なら、お――私は確実に落として見せます」
「He does not say as a joke. A master」
……当麻と同じようなかっこで。
ふざけないでよ。
私を確実に落とす?
「出来るわけ無いじゃない。身の程を教えてあげる。来なさい」
「いえ、教導官殿からどうぞ。そのくらいのハンデは必要だと思うので」
っ……。
「馬鹿にするのも大概にしなさい!!」


「教導官殿。怒りの沸点がやや低いのでは? それでは、冷静になることは出来ません」
「He is right」
……。
「……レイジングハート。エクシードモード」
「Is a master sane?!」
「レイジングハート。良いから。早くして」
「……All right」
私の服装が変わり、エクシードモード。
つまり完全戦闘用の衣装に変わる。
「アクセルシューターフルパワー。シュート!!」
「ウイングロード展開!」
操作がうまくいかない……。


「教導官殿。どこを狙っているんですか?」
っ……。
「ディバイィィィンバスタァァァ!!」
ディバインバスターも的外れな場所に当たる。
訓練生にはかすりすらしていない。
「……」
「立ち止まったら、的になるわよ?!」
急に訓練生が立ち止まった。
なんのつもり?
「もう、解ったんじゃないか?」
「え?」
聞き返す必要なんて無い。
初めから解ってる。
今の私には訓練生一人まともに相手出来ないってことくらい。
でも……。
「教導官を馬鹿にしないで」
「はいはい。解りましたよ。じゃぁ、その幻想ぶち殺してやるよ。俺に負けたら、休暇とれよな」
え?


訓練生は頭のデバイスをはずして、ヴィータちゃんの方に投げた。
な、なんで?
「ったく。声で気づけなかった? 疲れてんじゃねぇの?」
目の前の訓練生は、ツンツン頭で……。
剣のデバイスを左手に持ち替えて。
「さぁて、じゃぁ、続きやるか。なぁなのは……」
「スターライト……」
「へ?」
「……ブレイカー!!!」
「ちょっ?!」
私は彼に向けてスターライトブレイカーを放つ。
逸れることなく、その一撃は確かに彼を捉えていた。


「なのは!! これはないって!!」
彼は右手で打ち消しながら、叫ぶ。
「煩い!! いつまで経っても帰ってこなかったくせにっ!!」
「そ、それは少しばかり訳が……ってこれ止めろぉ!!」
「落とせるんでしょ? 落として見せてよ!!」
「だぁぁぁぁぁふこーだぁぁぁぁぁ!!」

_______________


________


____


「調子に乗りすぎました」
「解れば良いよ。解れば」
「なのは。後はあたしが引き受けるから、帰って良いぞ」
「え? ヴィータちゃん……」
「良いから、せっかくの再会だ。誰もとがめたりしない」
ヴィータちゃんはそう言うと、訓練生と模擬戦の為に訓練場へ戻っていく。
私達はゆっくりと歩きながら喋ることにした。


「当麻。どうやって戻ってきたの?」
「それがさ、良く解らないんだよ。光に包まれて、気づいたらここにいた」
「1ヶ月も何してたの? 私もフェイトちゃんも、みんなも待ってたんだよ?」
私が聞くと、当麻は小難しい表情を浮かべていた。
「どうやら、1ヶ月間を、俺は時間跳躍したらしいんだ」
時間跳躍?
つまり、私達の悩み苦しんだ期間を一瞬で?
「あははは……」
「なのは?」


「馬鹿!! 心配したんだよ?」
「ごめん」
「……生きててくれてありがと……」
抱きついた私を、当麻の腕が包み込む。
「なのは……」
「……」
「好きだよ。なのは」
「え?」
「俺と、付き合って欲しい」
と、うまが?
私を好き?!
え? え?
夢? 夢なの?!
覚めちゃ駄目!!


「駄目か?」
当麻の残念そうな表情……。
何でそんな顔するかなぁ。
「当麻」
「ん?」
「私も、大好き!」
そう言って、当麻にキスをする。


……。


キスを終えて気づいたけど。
ここ。外だ。
あはははは。
みんなに見られちゃった……。
……。
でも、良いや。
私……。
当麻が好きだから。


こうして私達は付き合うことになった。
気が引けたけど、
フェイトちゃんに言うと、祝福してくれた。
でも、きっと……。
ごめんね、フェイトちゃん。
有難う、フェイトちゃん。
大好きだよ。当麻。



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  アフター最終話

2011年05月27日 23:55

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

674 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 22:00:02.10 ID:66WHi/Z20


『恋』


フェイトが夢で魘された翌日。
俺は、訓練場に来ていた。
というのも、気分が晴れないからだ。
もしかしたら、俺は死んでるのか?
そう考えてしまう。
生きてる時と変わらない行動が出来る。
でも、もしかしたら……。


「A班少し遅いよ!!」
「「「「はい!!」」」」
「もう少し、狙いをつけた方が良いね。速射は精度が無いと意味は無いから」
「「「「はい!!」」」」
……。
「なのは」
「あれ? どうかしたの?」
「模擬戦やろうぜ」
「は、はぃ?! 急にどうしたの?」
「なんとなくやりたいなって」
なのはは少し考えてから、訓練が終わったらね?
と言い、承諾してくれた。


俺が模擬戦をやる理由は特には無い。
でも、こうすれば自分が生きていることを死んでいないことを信じきることが出来るかもしれないから。
「じゃぁ、今日はここまで」
「「「「「有難うございました!!!!」」」」」
訓練生達が半分グロッキーな状態で帰っていく。
それを見送った後で、なのはに近づく。
「じゃぁ、やろっか」
「ああ。我がまま言って悪いな」
「気にしなくても良いよ。当麻とやってみたい欲もあるから」
「ブラスターは使用するなよ?」
「そこまで引き出す自信あるの?」
「ねぇよ。自信なんて……」


「じゃぁ、互いに一撃ヒット。何でもいいよね?」
「いいよ」
久しぶりにつけた足のデバイスと手に握る剣のデバイス。
懐かしいな。
「「スタート!!」」
2人で同時に叫ぶ。
「アクセルシューター!!」
「ウイングロード展開!!」
なのはの魔弾をかわしたり、消したりしつつ、なのはに近づく。
「正面から来ても無駄だよ!! プロテ――?!」
「ウイングロード展開!!」
なのはの直前で、ウイングロードを曲げる。
「カートリッジロード!! 紫電一閃!!」
なのはの背後から決めた……が。


「あっぶない……」
「何だよその防御力」
「あっはは。ついつい、本気で作りました」
なのはが軽く笑って俺をチラッと見る。
「ちぇっ。いいぜぇ、打ち砕いてやんよ」
右手で打ち砕いて、左手で斬る。
「うおぉぉぉお!!」
「ディバイィィィィィィィィン、バスタァァァァァァァァ!!」
「効くかぁぁぁぁぁ!!」
ディバインバスターを右手で相殺しながら、徐々に近づいていく。
「カートリッジ……ロード!!」
「っ……」


「 う ち く だ けぇぇぇぇぇ!!」
俺の右手がレイジングハートを掴み、砲撃が止む。
「なのは。もらっ―――」
「シュート!!」
「んなっ?!」
背後から猛スピードでせまる魔弾。
かわすには距離も時間も足りず……。
「ぐはぁ?!」
直撃。
っくそ……やられた。
……え?
「なのは避けろ!!」
俺が倒れる先には、なのはがいて……


「うわぁぁぁ?!」
そのまま突っ込む。
その時だった……。
事故とはいえ、なのはの唇に俺の口が……。
「な、なのは……悪い」
咄嗟にどいて謝る。
「……」
やっべぇ、怒ってるよな。これ。
「なのは」
「ごめん……なさい」
「え?」
なのははそのまま飛び去って逃げる。
え?
ちょっ……。
「って待てよ!!」


ウイングロードで追える訳も無く、俺は走って探すことになった。
……なんでなのはが謝ったんだ?
あの場合、非があるのは俺の方で……。
「ん? こないなとこでなにしとるん?」
避けられなかったことを謝ったのか?
でも、あれは……
「ちょっ、当麻!!」
「へ? ああ。はやて。なんか用か?」
「人がよんどったの気づかんかったんか?!」
「悪い。今、なのはを探してて……」
俺がそう言うと、はやてはどこか切なそうな瞳をして呟いた。


「なのはちゃんは、元六課施設の屋上におる」
「え? 本当か?」
「……嘘はつかへんよ」
「ありがと、じゃ――」
「まちぃ!!」
「?」
「なのはちゃんを、責めたらあかんよ?」
はやてはそう言うと、歩いていく。
責める?
別に責めることなんて無い。
俺が六課の屋上に行くと、はやての言う通りなのはがいた。


「……良く解ったね。私の居場所」
「はやてが……教えてくれた」
「そっか。いつもいつも、お節介なんだから……はやてちゃんは」
なのはは空を見つめたまま、ため息をつく。
何故だかこっちを見ようとはしない。
「なのは。さっきは、その……悪かった」
「何で謝るの?」
……?


「あれが事故なら仕方ないでしょ?」
「そうだけど……でも」
「でも、事故じゃないから、私が謝った」
「え?」
なのは?
事故じゃないって……。
「わざと避けなかった。わざと私の方に倒れこむように仕向けた。わざと、キスをした」
「何言ってんだ? そんなうまく……」
「私は精密射撃型。貴方にどう当てればどう倒れるか計算した上で、そこに当てられる」
なんで?


「何でそんなことする必要がある? 理由が」
「理由ならあるよ?」
……?
「理由なら……ある」
なのはが振り向いて微笑む。
風がなのはのサイドテールに縛った髪を弄ぶ。
風の音が、なのはの声を妨害した。
けれど、それは小さな声だったはずなのに、
風の音で聞こえないはずなのに、
確かに聞こえた。
まるで、静寂な空間に響いた声のように。


「私が、貴方を好きだから」


「なのは……?」
「って、もう昔の話。とっくに諦めて、捨てた想いの筈なのになぁ」
自嘲気味に、なのはが笑う。
どういう……。
「親友の為、好きな人の為、私は応援し続けた。影で手を回したりして手伝った。それが、私の幸せ。
貴方達が笑顔でいてくれることが、私の幸せ……そう、縛り付けてたはずなのに」
「なのは!! なのははそんな素振りは見せなかっただろ?」
「うん。だって、フェイトちゃんの想いを知ってたし、貴方の想いも知ってたから」
「……なのは」
「でもね? フェイトちゃんや当麻が笑ってるのを見て、幸せなはずなのに、胸が苦しかった。辛かった。誰も居ないところで、私は泣き続けてた」
なのはが微笑む。
明らかに光の無い瞳で。


「馬鹿しちゃったなぁ、もう。ごめんね? 勝手にキスなんかして」
「そ、それは別に……」
「ほらね。そうやって、相手を傷つけない言葉を選ぶ」
?!
なのは?
「フェイトちゃんと付き合ってるんだよ? あれは事故じゃなく、私が故意に起こしたことなんだよ?
なのになんで、別に良いって言えるかな? 私の想いを知った上で、何で優しくするかな?
酷いよ。酷いよ。優しい言葉ばかりかけないで、たまには突き放してよ!!」
っ……。
俺は……。


「貴方は優しいし、暖かい。私達女から見たらそれは、掛け替えの無い存在になるの。
だからね? 私も、フェイトちゃんも、他のみんなも。貴方に惹かれたの。それぞれ係わりを持つのを控えて身を引いたりして、
こんな風になるのを避けてた。でも、私は駄目だった。貴方を頼ってしまった。どうしても離れることが出来なかった。
本当の親の温もりを知らないフェイトちゃんが、それに近い温もりをもつ貴方のことを好きになるって解り切ってたのに」
なのはは次第に泣き始めていた。
それでも、笑顔は崩さない。
まるで仮面のようにそれは剥がれない。
なのはに近づこうとするが、
「こないで!!!」
なのはの声が響く。


「貴方が今の私に出来ることは、私から離れることだけ」
「そんなこと……」
「まだ解らない!!? 私は貴方が好きなの!! いますぐにでも貴方に抱きしめられたいの!!
でも、貴方にはフェイトちゃんがいるでしょう?! 全てを救える人間なんて居ない!!
私を……私をこれ以上苦しめないで!!!」
足は、止めたまま石化したかのように動かない。
前に進もうと突き出した手は、そのまま体の脇まで落ちる。
何も出来ない……。
今のなのはには、俺が出来ることが何一つ無い。
優しく言葉をかけることも、抱きしめて宥めることも。
あの頃のようには、行かない。


「ごめん……なのは」
「なんで、なんでそこで謝るのよ?! 止めて、止めてよ。何も言わずに居なくなってよ!! 独りに……してよ」
俺はなのはの叫びに従って離れた。
何も出来ない。
これだけが俺の出来ることだから。屋上から中に入ると、はやてがいた。
「責めたらあかん。自分も、なのはちゃんも」
「はやて……」
「恋ちゅうのは、こうなるもんなんや。1人で全員を救う手立てなどあらへん。せやから任しとき。
なのはちゃんのケアは私がしといたる。当麻には当麻のケアが必要な人が、おるんやろ?」
はやてはそう言うと、屋上へ出て行く。


……俺は。
施設を出て、空を見る。
もうすぐ夜だと物語る空だった。
「当麻!!」
「フェイト?」
声の方を向くと、フェイトが走りよってきた。
その姿を見て、思わず涙がこぼれた。
「と、当麻?! どうしたの?」
それに答えることは無く、
フェイトも言及することは無く、
俺たちは家へと帰った。


「……フェイト」
「なぁに?」
「ありがと、傍に居てくれて」
「へっ?! そ、それはこっちの台詞だよ」
「そっか」
「うん」
……。
フェイトだけは、なのはのように苦しませたくない。
なのはがどう苦しんだか、詳細はしらない。
でも、泣かせることだけは絶対にしない。
そう、心に誓った。



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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」 執筆が上手くいかないから腹いせ

2011年05月27日 23:41

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

646 :執筆が上手くいかないから腹いせ ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 01:05:01.70 ID:66WHi/Z20

はやての部屋。

「やっ……らっめぇっ!」

私の目の前で、金髪の女神さまは苦しんでいた。

「媚薬のお味はどうや? フェイトちゃん」

私は嫌味な笑みを浮かべて尋ねる。

「はっやてぇ……お願い止めて……」

誰が止めるものか。
私がこんなことをするようにしたのは、
ほかでもないフェイトちゃんやのに。

「なんもせぇへんよ。媚薬を打ち込んで放置。我慢大会や」

「やっあっ……だめっ……」

フェイトちゃんの表情はとろんとしていて、
いますぐにでも襲いたい雰囲気や。
せやけど、何もせぇへん。

「触りたいやろ~?」

「そ……なこと……ひゃうっ」

軽く秘部を撫でただけで、軽くイッた。
相当強力な媚薬を使ったんやから、
当然と言えば当然。

「どこまで理性が持つか。楽しみや」

「ぁぁぁぅっぁ……」

壊れてしまうまで、そのままや。
フェイトちゃんは表では長期任務中。
さよならや……フェイトちゃん。
縛られて身動きできず、媚薬による強制発情に悶える元親友を私は部屋に残し、海鳴の我が家を出て行った。
この家は1週間ほど使用不可にしてあるから誰も来ない。
誰も。
それは私も含めて。

「1週間発情し続けて、我慢しててな?」

ゆうたやん。
なのはちゃんは私のもん。
手ぇ出したらあかんって。
破った罰や。
存分に苦しんでなぁ?
フ ェ イ ト ち ゃ ん


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