ハルヒ「ねえキョン、バトルロワイアルって知ってる?」1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/19(月) 20:28:56.82 ID:M3qsp1fO0「キョンくんおきてー」
妹の体が俺の背中にどすどすとのしかかる。ええい、俺はトランポリンじゃないぞ。
仕方なく布団から顔を出し、眠い目をこすりつつ目覚ましを見る。思わず血の気が引いた。
短針は九を指している。
集合時刻は九時半だ。あと三十分しかない。
妹をなんとか振り切って大急ぎで身支度を整えて家を出た。
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ハルヒ「ねえキョン、バトルロワイアルって知ってる?」231 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/20(火) 18:16:37.84 ID:GkcGu7CK0気づけばもう日が高く昇っていた。
時間を気にする余裕など当然今の俺にはなかった。
俺はもう頭がおかしくなってしまったのだろうか。
あの時俺は谷口を本気で殴り殺す気でいた。
脳内はどこを殴ればこいつが死ぬかを考えるのでいっぱいだった。
なるべく醜く、原型を留めぬほどぶち壊してやりたいと思っていた。
ハルヒが必死になって止めていなかったら、それは実現していただろう。
「キョン、あたし、あの……ありがとう。助けてくれて」
やめてくれよ。
なんでお礼なんて言われなくちゃならない。
元はと言えば俺が悪いんじゃないか。甘かった。
俺は谷口を信用しきっていた。だから隙を見せた。頭を殴られて縛り付けられた。
そのせいでハルヒは俺の命を保証する代わりに自分の体を差し出すことになった。
全部俺のせいだ。
「……自惚れてんじゃないわよ! なによ、悲劇の主人公ぶって。
あたしはあたしのしたいことをしたまでよ。だから元気出しなさい」
ハルヒがアヒル口で怒鳴った。
男は叱られるのが好きというが、あれは本当なのかもしれない。
素直にされるよりよっぽど俺の精神は落ち着いた。
ふいにハルヒにどうしようもない感情を持ったが、それを止めたのは近くのスピーカーから流れるノイズの音だった。
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ハルヒ「ねえキョン、バトルロワイアルって知ってる?」376 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/21(水) 02:26:08.42 ID:v1ceAkxs0「キョンくん」
どこか遠くで呼ばれてる気がした。
でも答える気になれない。
「キョンくん」
「キョンくん」
「キョンくん」
うるさいな、何なんだよ! 放っておいてくれ!
「キョンくん」
すぐ目の前には朝比奈みくるがいた。
俺の手から拳銃を取ると、弾を一発だけ込めた。
「殺すなら早くしてくれ」
朝比奈さんは笑ってそれを自分のこめかみにあてると、少しも躊躇ずに引き金を引いた。
「―――さよなら」
【残り二人】
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