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唯「……ギアス…?」

2009年10月10日 00:43

唯「……ギアス…?」

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/30(土) 00:45:41.27 ID:CO6uhG+NO

C.C.「そうだ。力を…ギアスを、欲しくはないか。少女よ」

唯「なんか面白そうだね~、よく分かんないけど貰えるものは貰うよ」

C.C.「分かった…授けよう、ギアスを」

唯「うん!」

C.C.「ただし、ギアスという名の王の力はお前を孤独にするぞ。それでも良いというのなら……」スッ

唯「わーい!」

C.C.「これで契約は結ばれた……お前の力は『他人にどんな命令でも下せるギアス』だ。
   じゃ、私はわけあって長居できないので、これで」

唯「ありがと~、ばいばーい」


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音楽室。他の3人はすでに集まっていた。


唯「遅れてごめーん」

律「おう、何やってたんだ」

澪「遅いぞー」

紬「今日はチーズケーキを持ってきたの」

唯「わーい、おっいしそう。いただきまーっす」ぱくりもぐむしゃごっくん

律「はは、いい食べっぷりだな」

唯(うーん、まだ食べたりないや……あっ、澪ちゃんのケーキがまだ残ってる!
  欲しいなぁ……そうだ!あの、ギアスっていう力……)

唯「澪ちゃん、ケーキちょうだい」キュイーン

澪「……ああ、いいよ」

唯「わーい、ありがとう澪ちゃん!」

律「……!!!」

紬「……まさか」

唯「ふぅー満腹満腹」

紬「唯ちゃん……お手洗い行かない?」ニコッ

唯「ん?うん、いいよ」

律「…………」


トイレにて


紬「唯ちゃん、さっきの……もしかしてとは思うけど」

唯「うん、ギアスっていうんだー。
  綺麗なお姉さんに貰ったんだけど、本当に使えるとは思わなかったよ~」

紬「そう……実は私もギアスを持っているの」

唯「えっ、そうなの?」

紬「私の力は『他人の記憶を書き換えるギアス』。C.C.から授けてもらったの。
  そして……澪ちゃんと律ちゃんも、ギアスを持っている」

唯「そーなんだ、軽音部4人でお揃いだね~、えへへ」

紬「笑い事じゃないわよ、唯ちゃん……澪ちゃんと律ちゃんは、敵なのよ」

唯「て、敵?なんてこというのムギちゃん、みんな友達だよ?」

紬「すべては仕組まれた偽りの関係……
  澪ちゃんと律ちゃんは、ギアス能力の適格者であるあなたを監視するために軽音部を作った。
  そして、あなたは入部した……いえ、その入部すらもすべては仕組まれていたことなのよ!」

唯「へ?」

紬「説明が長くなるけど、落ち着いて聞いてね。
  澪ちゃんと律ちゃんにギアスを与えたのはV.V.という人なの。
  彼はC.C.を狙っている……
  C.C.が持つコードを奪って、完全なコードを手に入れようとしているの。
  完全なるコードを所有するものは古代遺跡をリンクさせてアーカーシャの剣を動かすことができる。
  その剣で……集合無意識体を破壊し、世界の再創造を行おうと目論んでいるの。
  それを彼らは『ラグナレクの接続』と呼んでいるわ。
  
  そして、V.V.はC.C.を捕えるために、ギアスの適格者である私と唯ちゃんの前に、
  手先(つまり澪ちゃんと律ちゃん)を送り込んで監視させていたの。
  C.C.がV.V.に対抗するためには、適格者にギアスを授け、その力で戦うしかないから……
  だから、適格者とC.C.の接触の瞬間を狙っていたのよ。
  ここまで分かった?」

唯「わかりません!」

紬「FUCK!」

唯「えーと、つまり悪い奴がいて、そいつは私とムギちゃんを餌にC.C.を釣ろうとしたってこと?」

紬「そう。そして澪ちゃんと律ちゃんは、そいつの手下なのよ」

唯「う、嘘だよそんなの!澪ちゃんも律ちゃんも友達でしょ?私たちを裏切るようなことを……」

紬「ねえ唯ちゃん、C.C.はあなたにギアスを与えた後、さっさと帰ったりしなかった?
  それは澪ちゃんたちに見つかりたくないからで……」

唯「違う!敵がいたとしても、澪ちゃんたちが敵なはずがないよ!あんなに仲良くしてたのに!」

紬「唯ちゃん……」

唯「……そうだ…じゃあ、百億歩譲って澪ちゃんたちが敵だとしても……
  ムギちゃんの記憶を変えるギアスを使えばよかったんじゃないの?」

紬「それは私も考えたわ……でも下手に何かすると、V.V.に何されるか……」

唯「そんなの怖がってちゃだめだよ!ムギちゃんも……澪ちゃんと律ちゃんの友達でしょ!?
  友達を取り返したくないの?」

紬(取り返すも何も、最初から2人は敵だったんだけど)
 「……でも…分かったわ、唯ちゃん。あなたの言葉で決心がついた。
  私だって、澪ちゃんや律ちゃんとこれからもずっと、仲良しでいたいもの」

唯「ムギちゃん!」ひしっ


音楽室


澪「はっ……私は一体何を」

律「やっと我に帰ったか……澪、唯がギアスを持ってる」

澪「ええっ!?つまり、唯とC.C.が接触した…ってこと?」

律「そういうことだ。すでに嚮主V.V.には連絡した。
  それにしても、もう1人の監視役は何してたんだ?接触を見過ごすなんて……」

澪「で……唯はどこに?」

律「ムギと一緒にどっか行ったよ。2人で作戦を練ってるのかもしれない」

澪「作戦か……やっぱり、戦わなくちゃいけないのか」

律「そのために私たちはここにいるんだろ。
  まさか、友達ごっこをやってるうちに情が移った、なんて言わないよな」

澪「そんな、そんなことない……大丈夫だ、ちょっと……不安で」

律「心配しなくても勝機はあるさ。あいつらのギアスは目を見なきゃ効果がないからな。
  その点こっちは……」

澪「!!!」キュイーン
 「律あぶない!伏せろっ!!」

バタン!!
音楽室の扉が勢いよく開き、唯と紬が飛び込んできた。

紬「琴吹紬が刻む…新たなる偽りの記憶!キュイーン……ってあれ?」

唯「どうして二人とも伏せてるの……?」

澪「お前たちの行動は手に取るように分かるんだよ。
  この私の力……『極近未来を読むギアス』でな!」

澪と律はポケットから取り出したサングラスを着けて立ち上がった。

律「これでお前たちのギアスは効かない」

唯「えっ……まさか、二人とも本当に敵だったの……?」

澪「騙してて悪かったな、唯。でもこれが私たちの使命なんだ」

律「この高校でのC.C.捕獲作戦は失敗した。お前たちを処分して、次の作戦に移る」

唯「ムギちゃん…!」ぎゅっ

紬「大丈夫よ」

律「私の力は……『体感時間を止めるギアス』!」キュイーン


   「ギアス・キャンセラ――――ッ!!!」ギュイイイイン


律「なにっ!?私のギアスが!!」

さわ子「間に合ったようね」

唯「さわ子先生!どうしてここに」

さわ子「ふっ……琴吹家の力を利用して、私はギアスキャンセラー持ちの改造人間へと生まれ変わったの」

紬「ギアスのことを相談したら、自分から進んで改造人間になってくれたのよ」

唯「な……なんか色々すごいね」

V.V.「ふぅん、連絡があったから来てみれば……ギアスキャンセラーか。面白いおもちゃだね」

澪「きょ、嚮主V.V.!!」

V.V.「ずいぶん手こずっているみたいだね、二人とも」

律「申し訳ありません!すぐに唯とムギを始末します」

唯「ふん、こっちには先生がついてるんだから!もうギアスは効かないよ!」

さわ子「ごめんなさい、ギアスキャンセラーは3日に1度しか使えないの」

唯「なん…だと……?」

律「こっちの勝ちだな。もう一度、私のギアスを……」

ひゅんっ

律「ぐはっ!!」

高速で飛来した正体不明の物体が律の後頭部に直撃した
律は倒れた

澪「これは……麻雀牌?」

和「間に合ったようね」

唯「和ちゃん!どうしてここに」

和「ごめんね唯、私の力『他人の思考を読むギアス』で唯のピンチは分かってたんだけど、
  麻雀の途中だったから抜け出せなくて」

V.V.「和!お前、僕を裏切ったのか!?適格者NO.4平沢唯を監視しろと命じたはず!!」

唯「えっ、和ちゃん、V.V.の仲間だったの……?」

和「確かに私はV.V.の手下だった。でも同時に唯の友達でもあるの!
  V.V.と唯、どちらか選べと言われたら……私は唯を選ぶっ!!」

唯「和ちゃん…!!」

紬「はぅ…///」

V.V.「もういい!茶番はもうたくさんだ!!澪!!こいつらを皆殺しにしろぉ!!!」

澪「分かりました……嚮主V.V.」

和「私が相手よ。唯には指一本触れさせない。私は触れたい」

和は指に麻雀牌を構えた

澪「望むところよ。私のギアスはあなたの動きを読むことができる。
  あなたの攻撃はすべて避けられる」

和「こっちはあなたの思考を読める。どこに逃げても攻撃を当てる」

澪「……」

和「……」

澪「……」

和「……はぁっっ!!!」

和の手から麻雀牌が放たれた
ギアスで軌道を読んだ澪は体をひねり、間一髪で避けることに成功した
だが、2発目の牌が澪のサングラスを弾き飛ばした

澪「しまった!」

紬「琴吹紬が刻む……新たなる記憶!ギアスのことを忘れて、私たちの本当の友達に!!」キュイーン

澪「……はっ…私は……唯…むぎ……和…先生…それに律!なんで倒れてんだ!」

和「さあ琴吹さん、今のうちに田井中さんにもギアスを」

紬「分かったわ」

唯「待ってムギちゃん……私もギアスかけたい」

紬「え?でも」

唯「確かに私のギアスは記憶改竄とは違うかもしれないけど、
  『ギアスの記憶をなくして私たちの友達になれ』って言えば済む話じゃないのかな?」

紬「まあ、そう…なのかな?」

唯「絶対そうだよ。テレビで見てた時も『皇帝のギアス、ルルの劣化版じゃね?』
  ってずっと思ってたし」

紬「何の話?」

唯「まあまあ……こほん」

唯は律のサングラスを外した

唯「ルルーシュ・ユィ・ブリタニアが命じる……田井中律!
  ギアスの記憶をなくして私たちの友達になれ!!」キュイーン

律「はっ……」

律「ここは……みんな、どうした…?」

唯「律ちゃん…!」

V.V.「ねえ、君たち。僕のことを忘れてないかい?」

唯「まだいたの?帰ってよ」

V.V.「うるさい!こうなったら僕が自らぶち殺してあげるよ!!出でよ!ジークフリート!!」

窓の外に巨大な球体のマシンが現れた。
V.V.は窓枠からジークフリートのコクピットに飛び移った。

紬「なっ……ナイトギガフォートレス…ジークフリート!?」

唯「あんなのに勝てるの?」

和「無理よ……ギアスも効かないだろうし」

澪律「ぎあす?」

さわ子「大丈夫よ。あなたたちの楽器を、ナイトメアフレームに変形できるよう改造しておいたから」

唯「えっ先生いまちょっと聞き捨てならないことが」

さわ子「ギタートランスフォーム!!漆黒のKMF……ガウェイン!!」

ゴゴゴゴゴゴゴ

唯「えええええええええええええええ!!??」

さわ子「ベーストランスフォーム!!純白の騎士……ランスロット・アルビオン!!」

ゴゴゴゴゴゴゴ

澪「かっこいい…」

さわ子「ドラムトランスフォーム!!赤い彗星……紅蓮聖天八極式!!」

ゴゴゴゴゴゴゴ

律「な……なんだこりゃ」

さわ子「キーボードトランスフォーム!!払の雷剣……ギャラハッド!!」

ゴゴゴゴゴゴゴ

紬「……シェンフーが良かった…」



和「私はどうすれば?」

唯「和ちゃんはガウェインの後部座席に乗って」



唯「よし、行くよみんな」

律「おう!」

澪「よく分かんないけどやってやるよ」

紬「……ギャラハッド(笑)って……ブツブツ」

V.V.「そんな下らないメカでこのジークフリートを止められると思うのかい?」

どかんばきんずどどどぶんどどどっかーん
びびびびびずばばばばきっめきっどっどどどどうどどどうどどどう

澪「くっ…敵わない」

律「スペックでは圧倒してるはずなのに!」

紬「私だけビーム武器なくね?」



唯「あれ?どのボタンで動くのかな」

和「……唯、前と後、変わろう」



澪「このままじゃ負けてしまうぞ!」

唯「負けるなんて嫌だよ……せっかく…みんなを……
  楽しい軽音部を取り戻せたのに……!!」

和「唯……」

紬「そうね……私たちは勝たなきゃいけない」

律「私たちの、明日のために」

キィィィィィィン

唯「何?機体が赤い光を放っている……」

和「トランザム…モード?」

さわ子「そうよ!それこそがKMFに秘められし最後の力!
     ガールズ仲良し粒子…略してGN粒子が最大値まで放出されたとき、KMFは覚醒する!」

澪「なんだこのエネルギーは……!!」

律「いける!この紅蓮聖天八極式となら!!」

和「いくよ!唯!!」

唯「任せて和ちゃん!!」

紬「私も負けないわよ!」

V.V.「そんな見せかけだけのパワーアップなんて!」

律「見せかけかどうか試してみな!拡散式幅射波動砲!!」どどどどど

V.V.「くっ……威力が段違いだ」

澪「V.A.R.I.S.フルバーストモード!ファイアー!!」ずばばばば

唯「ハドロン砲、発射~!!」どどーん

V.V.「ぐわあっ……落ちる!!この…ジークフリートが!」

紬「とどめよ!剛剣エクスカリバーの威力を味わいなさい」ばきぃっ

V.V.「ばかな……この僕が…負けるなんて……!!」どがああん

―――

―――――

――――――――――

数日後

唯「遅れてごめーん」

律「おう、何やってたんだ」

澪「遅いぞー」

紬「今日はカステラを持ってきたの」



澪ちゃんも律ちゃんもムギちゃんも記憶を失くしてるみたいだけど、私だけははっきり覚えてる。
みんながみんなのために戦って、この日常を取り戻したことを……
私の大事な、かけがえのない仲間たち。ずっと一緒だよ、みんな。





C.C.「ギアスという名の王の力は人を孤独にする……少しだけ違ったか? なぁ、唯……」


  ~完~


EDテーマ・わが臈たし唯の華/桜高軽音部

ギターは鬼 コードは何ぞと
問うまえに抗えよ うんたんの唯
みんなの夢 武道館目指し
メンバーは分かたれることなし

お菓子は絶え 幼児のように
唯がごねる 音楽室
紬こそ 愛おしい
スイーツの味方となるだろう

ひとりきりで 血潮にまみれ
歌詞を創る 秋山澪
ふわふわよ ホッチキスよ
新歓こそ祝宴

ああ律の 麗しいおでこ
律のでこ 律のでこ
そのでこを育みしものは部活の仲間か

一年春
けいおんは何ぞと
知りもせず入部せし うんたんの唯
ギターの弦 弾く手には手を添え
歌うべき曲だけを信じて
在るがままに唯は唯を放て 



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コメント

  1. 名無し―ネームレス― | URL | -

    Re: 唯「……ギアス…?」

    終盤の超展開で吹いたわ

  2. | |

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