唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第一話 誕生! 驚異のスーパーロボット!

2011年06月22日 11:53

唯「まじーん、ごー!」

489 :スレ主です [saga]:2011/02/13(日) 18:47:06.76 ID:K5cdHef+0

ただいまジャブロー編を書いていますが、超長くなるので、書いている間にこれまでの分を推敲して再投下します。
序盤の主題歌とか削ってしまった部分もあったので。精神コマンドとかも全部乗っけることにします。
全部あわせてたぶん、400レスほどなので、ジャブローと合わせて第二部をそこで終了し、次スレに持ち込もうと思います。
なるべく一日一話ずつ投下していく予定なので、いつも読んでいてくださる3,4名のありがたい方々は20日ほどご辛抱ください。
そしてすごい今さら言いますが、アリーヌを入れてしまったせいでガルーダ戦死がすごい薄れた気がしないでもないです。そもそもゲッター無双がやりたいだけだったからオデッサ入れたのに……

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 宇宙世紀0079――人口爆発した地球人類はその大半が幾多のスペースコロニーに移住して数十年が経過していた。



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地球 桜ヶ丘高校

唯「はう~、やっぱりムギちゃんのケーキはおいしいねぇ~」

紬「うふふ、どうもありがとう、唯ちゃん」

梓「うぅぅ~、今日も結局練習できなさそうです……」

律「もう諦めろって、あずさぁ~」

梓「澪先輩はこれでいいんですかっ!」

澪「そ、それはやっぱり……その」

律「おやおやぁ、澪ちゃんはケーキがいらないみたいですなぁ?」

澪「なっ、何するんだよ、律っ!」

律「ほほほ、つかまえて御覧なさい、み~おちゃ~ん」

澪「りつぅ~!」

唯「ムギちゃぁ~ん、おいふぃよぉ~!」

紬「うふふ」

梓「ああぁ~……」

 律が奪ったケーキを追いかけて澪が立ち上がったとき、

 ドゴォォォォォォォン!

 轟音と地震が桜ヶ丘高校を襲い、テーブルに紅茶が零れた。

 ドゴォォォォォォォン!

澪「うわぁぁぁっ!」

律「み、澪!」

 自分の軽いからだが浮き上がるほどの強い揺れに何とか踏ん張って耐えた律が転びそうになる澪を支える。

唯「ひょえ~! な、なになに~!」

 テーブルに顔をぶつけてクリームまみれの唯。その唯にがっしりと掴まる梓が悲鳴をあげる。

梓「も、もしかして、またジオン軍のコロニー落としですかっ!」

唯「えぇぇ~! いやだよぅ! ギー太ぁ~!」

紬「いいえ、たとえ連邦政府がコロニー落としを秘匿していたとしても、私の家の人工衛星から連絡が入るはずだから、それはないみたい」

 携帯を見ながら紬が言う。

梓「む、ムギ先輩の家って、人工衛星まであるんですか……?」

律「そ、そんなことより、コロニー落としじゃなければ、これはなんなんだよ!」

 怯えまくっている澪の肩を抱いたままの律が叫ぶ。それに応えるように窓の外から再び大音量が響いた。

 ギャオォォォォォォォォォン!

澪「こっ、今度はなに! 鳴き声!?」

 唯と紬が窓のほうへ向いた。

唯「な、なにあれ……」

紬「怪獣……?」

 二人が見たのは、髑髏のような頭に鎌のような耳を持った巨大な怪物が町を破壊している光景だった。

あしゅら男爵「いけぇぇぇい、機械獣ガラダK7! この地にあるという光子力研究所を見つけ出すのだ!」

ガラダK7「ぎゃおぉぉぉぉぉん!」

 怪物の肩に乗っている左が男、右が女の顔をしたそいつが杖を振りかざして命令する。
 怪物は唸り声をあげて町を破壊し始めた。

唯「あぁぁ! 町が壊されていく!」

梓「ひどい……」

律「二人とも! ぼーっと見てる場合かよ! 早くシェルターに避難するぞ! 澪、立てるか?」

澪「う、うん」

 澪が律の肩を借りて起き上がっているとき、携帯を耳にあててどこかに電話していた紬の顔が恐怖ではない色に染まっていた。

紬「ど、どうして……光子力研究所のことを……」

梓「ムギ先輩! 早く逃げましょう!」

紬「え、えぇ」

 五人は急いで荷物を持った。

唯「あずにゃん!」

梓「なんですか、唯先輩!」

唯「むったんを忘れちゃダメだよ!」

梓「い、命をまず大事にしてください、唯先輩!」

唯「ダメだよ! むったんはあずにゃんの大事な相棒じゃない!」

梓「でも……!」

律「そうだ、梓、むったんを持っていってやれ」

梓「り、律先輩……」

 梓は律が肩に担いでいる澪のベースを見て気づいた。
 律のドラムセットを持っていくことはできない。

梓「……えいっ!」

 梓は自分のカバンをその場に投げ落とした。

律「あ、あずさ……?」

 梓は両腕をぐるぐると回して自分のギターを担いだ後、その手でスネアドラムを持ち上げた。

梓「にゃ―――――――――っ!!!!」

 梓が猛ダッシュで部室を出ていった。
 それを見ていた紬と唯も自らのカバンを投げ捨て、ドラムセットを可能な限り持つ。

唯「さぁ行こう、りっちゃん!」

律「ぐすっ……あぁ!」

 桜ヶ丘高校は地下が緊急時のシェルターになっている。五人はそこに逃げた。

さわ子「あ、唯ちゃんたち。無事だったのね」

律「はい、澪がまだ腰抜けてますけど」

澪「すみません……」

さわ子「いいのよ、いきなりだったものね」

唯「……さわちゃん、憂は?」

さわ子「憂ちゃんは……まだ避難が確認されていないわ。たぶん、もうお家に帰っているのだと思うけど……ゆ、唯ちゃん、どこに行くの!」

唯「私……憂を迎えに行きます!」

律「何言ってるんだ、唯!」

さわ子「そうよ! 外ではもう連邦軍の戦闘が始まっているのよ!」

唯「で、でも、憂はきっとおばあちゃんと一緒に避難しようとするはずです!」

梓「おばあちゃんって、唯先輩の近所の……」

唯「うん、憂は絶対におばあちゃんと一緒だよ。私が憂の立場ならそうするもん!」

さわ子「唯ちゃん……」

唯「でも、憂でもおばあちゃんと一緒じゃここまで逃げられないかもしれないから、私が迎えに行って助けてあげないと!」

さわ子「唯ちゃん……わかったわ」

唯「さわちゃん、いいの?」

さわ子「ただし、私も一緒に行くわ。私の車に乗せていってあげる」

唯「ありがとう、さわちゃん!」


 唯の家の近所

ガラダK7「ぎゃおぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!」

憂「おばあちゃん、だいじょうぶ?」

おばあちゃん「私はだいじょうぶだから、憂ちゃんは先にお逃げ」

憂「いやだよ! そんなことできない!」

 おばあちゃんに肩を貸す憂のおよそ一〇〇メートル後ろでは機械獣が大きな足で建物を破壊していく。
 その周囲では戦闘機が飛んでミサイルを撃っているが、まるで歯が立たない。

憂「おばあちゃん、はやく逃げよう!」

おばあちゃん「駄目だよ、私は、ここを守らなくちゃいけないんだ……」

憂「何を言ってるの! 家より命のほうが大事だよ!」

おばあちゃん「違うんだよ、憂ちゃんこのお家はただのお家じゃないんだよ」

憂「えっ……?」

おばあちゃん「私は、唯ちゃんを待たなくちゃいけないんだよ。おじいさんのためにも」

憂「おじいさん……お姉ちゃんがいったい……」

唯「うい―――――っ!」

 不可解な文句に憂が眉をひそめると、唯が飛び込んできた。

憂「お姉ちゃん! どうして!」

唯「憂とおばあちゃんを迎えに来たんだよ!」

おばあちゃん「おぉ、唯ちゃん、よく来てくれたねぇ」

唯「おばあちゃん、早く逃げよう! さわちゃんが車を用意してるから!」

さわ子「おばあちゃん、早く避難しましょう」

おばあちゃん「待って、少しだけ待ってちょうだい、唯ちゃん」

 そう言って、おばあちゃんは仏壇のほうへ歩いていく。

唯「おばあちゃん……?」

 唯と憂とさわ子が不安そうに見つめている背中が仏壇の奥にあるスィッチを押すと、機械獣が起こしたのとは違う揺れが四人を包んだ。

憂「な、何が……」

唯「ふおっ! 畳が動いてる!」

さわ子「……階段?」

おばあちゃん「唯ちゃん……この下におじいさんが待っているの……」

唯「おじいさん? おじいさんって、発明好きの十蔵おじいちゃん?」

憂「でも、おばあちゃん、十蔵おじいちゃんは何年も前に行方不明になったんじゃ……」

おばあちゃん「いいえ、おじいちゃんはとある発明のせいで悪い人に追われるようになったから、この地下で密かに研究を続けていたんだよ」

さわ子「悪い人って、もしかして今外で暴れている……」

おばあちゃん「それはわからないよ……でも、この町に危険が迫ったとき、唯ちゃんを研究所に案内しろと私は言われたんだよ」

唯「私を、おじいちゃんが……?」

おばあちゃん「もしかしたら、すごく危険なことかもしれない……でも、おじいさんは唯ちゃんにそれを託そうと思っていたのよ」

さわ子「待ちなさい、生徒を危険な目にあわせるわけにはいかないわ」

憂「さわ子先生……」

さわ子「早く逃げましょう。今ならまだ――」

 さわ子がおばあちゃんの肩を持とうとしたその瞬間だった。

 キィィィィィィ……チュドォォォォォォン!

憂「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 ガラダK7に落とされた戦闘機が家の近くに落ちたのだ。

 縁側にいた憂が爆発の衝撃波に吹き飛ばされ、倒れた。

さわ子「憂ちゃん!」

唯「憂!」

憂「う、おねえちゃん……」

唯「…………う、憂、血がでてるよ!」

 こめかみから血を流す妹を見て、唯は今まで感じたことがない熱が体の芯に滾っていくのがわかった。

唯「さわちゃん、私、おじいちゃんのところに行くよ」

さわ子「唯ちゃん……!」

唯「なんにも悪いことなんてしてない憂が傷つくのはいやだよ……」

憂「おねえちゃん……」

唯「私が、おじいちゃんを信じて憂が、みんなが助かるなら……」

さわ子「……わかったわ、今から逃げるよりは、ここから地下に入ったほうが安全かもしれないしね」

 唯が憂を、さわ子がおばあちゃんを助け起こして、四人は地下への階段を下りていく。

唯「憂、だいじょうぶ?」

憂「うん……頭が少しぼーっとするけど、平気だよ」

 階段は三十段くらいで、広い空間に出た。

唯「真っ暗……」

 唯が呟いた直後、ばん! と強い音をたてて広い空間をたくさんのライトが照らした。

「よく来たな! 唯!」

 大きな声は唯がよく知っているものであった。

唯「この声、おじいちゃん!?」

「残念だが、今のワシの声は録音したものだ。ワシが一方的に喋るだけだ」

唯「えぇ~、返事して損した~」

「さて、目が慣れてきたところで、早速今お前の目の前にあるものを見てくれ!」

 眩しさに目が慣れた唯の目に飛び込んできたのは、

唯「ろ、ロボット……?」

 黒いボディ、鎧兜の如き顔面、胸の赤いブイの字形――

「これこそが! ワシが発見し、研究した究極の鉱石ジャパニウムから生まれた超合金Z! 光子力エネルギー! そして!」

唯「そ、そして……?」

 ごくりと唾を飲む。

「無敵の装甲に最強のエネルギー! 人類を守る鉄の城!! その名も!」

唯「その名も!?」

「その名も!」

唯「その名も!?」

「マジンガーZ!!!!」

唯「マジンガーZ!!!!」

 大きく開いた目と口で鋼鉄の魔人と対面した唯は、同時に外で暴れている機械の獣を思い浮かべた。
 途轍もない敵と戦う途轍もないロボットがいま、唯の手に届いたのだ。
 澪の、律の、紬の、梓の顔が浮かび、背中の憂の穏やかな笑みに唯は目を瞑った。

唯「おじいちゃん……」

「さぁ唯! マジンガーZの頭部のパイルダーに乗り込むのだ!」

唯「……憂、ちょっと行ってくるね」

憂「うん、気をつけてね、お姉ちゃん」

 唯は眩しいライトの中を歩いていく。

 鉄骨造りの階段を上り、黒い巨体の全身をよく眺めてパイルダーに乗り込んだ。

 それまで天井から聞こえてきた十蔵の声が今度はパイルダーの中から聞こえた。

「唯! マジンガーZはそのあまりにも強大すぎるパワーにより、乗る者を神にも悪魔にもしてしまう!」

唯「神にも、悪魔にも……」

「だが唯、お前の優しさはワシはよく知っている。だからこそ、ワシはお前にマジンガーZを託すのだ」

唯「おじいちゃん……」

「お前がマジンガーZに乗っておるということは、この地球に危機が迫っているということ」

唯「……」

「そして、地球を脅かす者達の名を、ワシは一つ知っておる」

唯「誰なの、おじいちゃん?」

「その名はドクター・ヘル! ワシと同じように光子力の研究をしていた男じゃ!」

唯「ドクター・ヘル……?」

「やつは必ずやミケーネ帝国の機械獣を引き連れて地球を征服する!」

さわ子「機械獣……あの怪獣の肩に乗っていた怪人が言っていたわ……」

「今、お前を襲っているものが何者かはワシは知らぬ。だが、これだけは言っておく」

唯「な、なに……?」

「ドクター・ヘルを倒さぬ限り、地球の平和は無い! 人類に逃げ場無し!」

唯「人類に……逃げ場……無し……」

「さぁ、唯、マジンガーZを出撃させるぞ!」

唯「う、うん!」

 汗ばむ手で唯は操縦桿を握りしめた。

「起動にはお前の声でパイルダー・オンと叫ぶのじゃ!」

唯「わかったよ、おじいちゃん!」

 唯の手は力を入れすぎて痛くなってきている。怖い。これから起こる全てのことが怖い。

 だが、唯は叫んだ。

唯「パイルダァァァァァァ・オーン!」

 マジンガーZの目が赤く光る! 頭上の天井が開く!

唯「マジィィィィィン・ゴォォォォォォォ!」


 デデッデ デデッデ デデッデ デデッデ
 デデッデーデデレデレデレ デッデ デッデ デデッデ
 ソーラニーソビエルークロガネノーシロー
 スーパーロボットーマジンガーゼットー
 ムテキノチカラハボクラノタメーニー ヘイワノココロヲーパイルダーオォーン!
 トバーセーテッケンーロケットパンチー
 イマダーダスンダーブレストファイヤァッー
 マジンゴー マジンゴー マジンガーゼェェーット!




ガラダK7「ぎゃおぉぉぉぉぉぉん!」

 ガラダK7と共に破壊を振り撒いていたあしゅら男爵の前に、マジンガーZが立った。

あしゅら男爵「ぬうっ! なんだあのロボットは!」

唯「やいっ、機械獣め! このおじいちゃんの造ったマジンガーZでやっつけてやる!」

あしゅら男爵「なに! マジンガーZだと!? それならばあれがドクター・ヘル様が仰っていた光子力エネルギーのロボット!」

唯「さぁ、どこからでもかかってこい!」

 だが、あしゅら男爵は人生最大の笑い事に出会ったとばかりに腹をよじらせた。

あしゅら男爵「くくく……ふははははははは! ドクター・ヘル様が唯一恐れるというロボットがどんなものかと思えば、馬鹿なガキが一人乗っているだけではないか!」

唯「なにおう! 変な声のやつめ!」

あしゅら男爵 「くくく……いいだろう、このあしゅら男爵が相手をしてやる! ゆけぃ! ガラダK7!」

 あしゅら男爵が杖を振りかざすと、機械獣は顔の横についている鎌を手に持った。

ガラダK7「ぎゃおぉぉぉぉぉぉぉん!」

唯「よし、来い! ……って、どうやって戦えばいいの?」

ガラダK7「ぎゃおぉぉぉぉぉぉん!」

 無意味にコクピットの中でファイティングポーズをとる唯へ、機械獣がすぐそこまで迫っている!

唯「きゃあぁぁぁぁぁぁぁ!」

 思わず唯は顔をかばう。機械獣の鎌がマジンガーZの肩に振り下ろされる!

 ガキィン!

あしゅら男爵「なんだと!」

唯「あ、あれ、なんともない……?」

あしゅら男爵「む、無傷だと……! 機械獣はどんな金属よりも硬いスーパー鋼鉄で出来ているというのに!」

唯「本当に、おじいちゃんが造った超合金Zは無敵なんだ!」

あしゅら男爵「ぬうぅぅぅ! 超合金Zだとぉぉぉ! えぇい、ガラダK7! 体当たりでパイロットを倒してしまえ!」

ガラダK7「ぎゃおぉぉぉぉぉぉん!」

唯「うわぁぁぁ! ぐらぐら揺れるぅ! おじいちゃん、どうしたらいいのぉ!?」

 機械獣がマジンガーZに張り付いて前後に揺さぶる。
 頭をぶつけないように腕を広げた唯の指がコクピット内のボタンをいくつか押した。

あしゅら男爵「なんだ!? マジンガーZの口が!」

 マジンガーZの口が開き、そこから酸の風ルストハリケーンが噴き出した!

 ブュオォォォォォォ! ザザァァァァァァァ!

ガラダK7「ぎゃおぉぉぉぉぉぉ! ……おぉ、ぉぉぉぉん……」

あしゅら男爵「ど、どうしたことだ、ガラダK7!」

唯「ほ、ほえぇぇぇ……」

 ルストハリケーンによってガラダK7の体は一瞬で錆びてぼろぼろになってしまった。
 更にあしゅら男爵にも少し当たっていた。

唯「た、倒しちゃったの……?」

あしゅら男爵「ぐうぅぅぅ! これでは戦えん! マジンガーZ、勝負は預けるぞ!」

唯「二度と来るなー! この平沢唯さまとマジンガーZがいる限り、町に手は出させないぜー!」


 あしゅら男爵がいなくなった後の桜ヶ丘高校

律「唯! 無事だったか!」

唯「あ、りっちゃーん!」

律「も、もしかしてお前がこのロボットに乗っていたのか!?」

唯「うん、おじいちゃんのマジンガーZだよ」

梓「……かっこいい」

唯「でしょでしょー! あずにゃんは違いがわかる子だねぇー!」

梓「はにゃー! くっつかないでください!」

紬「マジンガーZ……もしかして、兜十蔵博士の……」

唯「え? ムギちゃんおじいちゃんのこと知ってるの?」

紬「その……直接の面識はないのだけれど……そうね、みんなになら教えてもいいかな……」

澪「ムギ? 何のことだ?」

 ちょうどそのとき、ムギの前に黒塗りの高級車が停まり、紬の執事の斉藤が現れた。

斉藤「お嬢様、お迎えに上がりました」

紬「えぇ、ありがとう、斉藤さん。さぁ、みんな乗って」

さわ子「乗ってって、どこに連れて行くの?」

紬「……光子力研究所です」

 斉藤執事が運転する車に乗った唯、澪、律、紬、梓、さわ子、憂の七人が降りたのは、一見するとだだっ広いだけの更地だった。

さわ子「ここって、ムギちゃん家の土地だったのね」

律「でも、研究所どころか何も見えないぜ」

紬「光子力はまだ試験段階のエネルギーだけど、非常に強力かつ生産効率の高いエネルギーだから、悪用されないよう極秘裏に研究していたの」

 紬は斉藤にお願いしますと言ってから、続けた。

紬「だけど、あのあしゅら男爵という人は少なくとも光子力研究所がこの町にあることを知っていたわ」

梓「そういえば、最初にそんなことを言ってましたね」

紬「あんなやり方をされてはこの町が破壊されてしまう。だから先ほど連邦政府と話をして、光子力研究所を公開することに決定したの」

唯「えっ、えっ? どういうこと?」

憂「下手に町を壊されてしまうよりは、あらかじめ見せて注意を引こうということですか?」

紬「えぇ、そうよ、憂ちゃん……始まるわ」

 直後、ウウゥゥゥゥゥゥゥゥという耳に痛いサイレンが鳴り響いた。

 そのサイレンの端々でガコン、ガコンと大きな杭を打つような音が聞こえていた。

澪「地面が、開いてる……」

 砂の地面に擬装された更地の下で機械の扉があちこちで開き始めた。そこから色々な形の物がせり上がってくる。

唯「すごい……建物が地面から生えている……」

 唯たちから見て右手側からは二五メートルのプールがまるで最初からそこにあったかのように見えていた。

 最後に桜ヶ丘高校の校舎がすっぽり入りそうなくらいの穴が空き、最も巨大な建築物が唯たちの前に立ち上がった。

梓「これが……」

唯「光子力研究所……」

紬「そうよ、地球人類最後のエネルギーを開発する機関よ」


 光子力研究所 内部

紬「光子力研究所は地球連邦極東支部の臨時司令室も兼ねているの」

 廊下を先頭で歩く紬が詳しく説明しながら歩き、唯たちはその後ろに続いていく。

澪「第一支部は東京に、第二支部は佐世保にあるんだよな」

律「へー、そうなのか」

梓「律先輩……常識ですよ……」

さわ子「連邦軍の基地に、私たちを案内してもいいのかしら……?」

紬「司令部になるといっても、あくまでも臨時になるときのものだし、研究所自体はウチの父の会社が保有しているものだから、連邦軍の影響はあまりないんです。それに……」

唯「それに?」

紬「みんなもあまり無関係というわけじゃないのよ」

律「どういうことだよ、ムギ」

紬「司令室に行けば、わかるわ」

 会話をしているうちに七人は司令室まで来ていた。

紬「紬です。みんなを連れてきました」

 司令室の扉が開く。司令室というわりにはこざっぱりとしていて、何人かの研究員らしき人がいるだけだったが、その真ん中で紬たちを待ち構えていた人物を見たとき、澪と律が同時に驚きの声をあげた。

澪「パパ!?」

律「み、澪ん家のおじさん!?」

梓「えっ!? あのちょっとダンディな人が澪先輩のお父さん!?」

紬「えぇ、光子力研究所の所長でもある秋山弦之助教授よ」

秋山「どうも、お久しぶりです。紬お嬢様」

紬「お嬢様はよしてください、教授」

澪「えっ、えっ! どうしてムギとパパが知り合いなの!? っていうか何でパパがこんなところにいるの!?」

秋山「私はここの研究所の所長で、琴吹財閥が研究所のスポンサーだからだよ、澪」

紬「ごめんなさい、澪ちゃん、隠すつもりはなかったのだけど……」

澪「い、いや、別に怒っているわけじゃないけど……」

律「ちょ、ちょっと待ってくれ、いや、ください、おじさん」

秋山「なんだい、律くん?」

律「私の記憶じゃ、ウチのお父さんは確かおじさんの同僚って言ってた気がするんだけど……」

 律がおでこに指をあてて眉間にしわを寄せていると、再び扉が開いた。

田井中「おぉ! もう来ていたのか、律!」

律「げぇっ! クソオヤジ!」

唯「えーっ! あの丸っこいツルピカのおじさんがりっちゃんのお父さん!?」

律「人の親父をツルピカ呼ばわりするな!」

田井中「はははは、君が兜十蔵博士が話していた平沢唯くんかい? 娘がいつも世話になっているね」

唯「いやぁ、それほどでも~」

律「世話された覚えないんだけど! つうか何でオヤジがこんな立派な研究所で働いてんだよ! 土木作業員かと思ってたよ!」

秋山「ははは、ひどい言われようだな、こう見えても彼は七つの博士号を持っているのだよ」

律「マジで!? 澪、それって偉いのか!?」

澪「めちゃくちゃ偉いよ!」

律「マジかよ! もっと自慢しろよ、バカオヤジ!」

田井中「いやあ、能ある鷹は爪を隠すと言うじゃないか。敵を騙すにはまず味方からとか」

律「娘を騙すなよ!」

秋山「さて、そろそろ本題に移ろうか」

 秋山教授がこほんと咳払いすると、みんなは静かになった。

秋山「この光子力研究所では日本でのみ採掘されるジャパニウムという鉱石と、それから作ることが出来る光子力エネルギーと超合金Zについて研究している」

田井中「今では弦乃助が所長をしているが、元々ジャパニウムを発見し研究していたのは兜十蔵博士だったんだ」

唯「おじいちゃんが……」

秋山「だが、兜博士はある日突然研究所から姿を消してしまった。連邦政府も世界中を探したのだが、見つからなかった」

憂「でも、おじいちゃんは実はすぐ近くの地下に潜んでいたんですね」

田井中「そうだ、灯台下暗しとはまさにこのことだ」

秋山「兜博士のいなくなった研究所で古株だった私と田井中が研究所の責任者として跡を継ぎ、最近になってようやく採掘用巨大人型ロボットの試作機が完成したのだが……」

さわ子「それをどこからか聞きつけて、あのあしゅら男爵という人が来たのね」

田井中「その通りだ。あしゅら男爵のバックにいるのがドクター・ヘル。彼は兜博士のライバルとも言える人物で、とても優秀な科学者だったのだが、研究の最終目的は究極の戦闘兵器を開発することだったんだ」

秋山「おそらく彼は超合金Zが優れた金属であることを知って、あの機械獣という怪物に応用しようとしているのだろう」

紬「研究所が地下に隠されていたとはいえ、あのままあしゅら男爵が破壊を続けていれば、今ごろはこの研究所はドクター・ヘルに奪われていたわ」

田井中「そうしたら、半年も経たないうちに地球はドクター・ヘルに征服されていただろう」

秋山「それを救ってくれたのが……」

唯「おじいちゃんのマジンガーZ……」

秋山「その通りだ。きっと兜博士はこうなることをあらかじめ予測していたんだろう」

田井中「だからいきなり姿を消して、対抗するための兵器としてマジンガーZを密かに建造していたのだろう」

律「えっ? なんで秘密にするんだよ。ちゃんとバラしとけばそのドクター・ヘルってやつに狙われなくても済んだかもしれないだろ」

澪「今の連邦政府はジオン公国とか反発的なコロニーに対して強硬的な態度を取ってるから、真っ先に取り上げられちゃうよ」

秋山「うむ、そうしたらドクター・ヘルの侵略に対して対抗できる手段がなくなってしまう」

律「でもさ、連邦がちゃんとマジンガーZを持っていれば、イギリスにコロニーが落ちることはなかったかもしれないだろ」

澪「そ、それは……」

唯「おじいちゃんが言ってた……」

律「唯……?」

唯「マジンガーZは、その強大すぎる力ゆえに、乗る者を神にも悪魔にもしてしまうって……」

憂「お姉ちゃん……」

唯「おじいちゃんは、マジンガーZを悪用されたくなかったんじゃないかな……」

律「悪用ったって、連邦政府なんだからさ」

田井中「律、ちょっと」

律「何だよ」

田井中「平沢くん、一つ質問してもいいかな?」

唯「は、はい」

田井中「マジンガーZを悪用すると言ったけど、君が悪用するならどんな風にマジンガーZを使う?」

唯「えっ? ど、どうやってって、そんなこと言われても……新幹線を止めちゃうとか?」

梓「唯先輩……」

律「確かに悪用だけどさぁ……」

唯「だ、だって、急に悪いことしろなんて言われても、わかんないよぅ」

田井中「それがたぶん、兜博士が君にマジンガーZを託した理由だよ」

唯「えっ、どういうこと?」

田井中「兜博士は、君ならマジンガーZを悪いことに使わないだろうと信用したんだよ」

唯「へ、へぇー、そうなんだー……」

梓「唯先輩、よくわかってないでしょ……」

唯「えへへ……」

憂「お姉ちゃんが優しい人だから、おじいちゃんはお姉ちゃんにマジンガーZをくれたんだよ」

唯「おぉ、そういうことなら自信あるよ私は。優しさ大臣だよ」

憂「お姉ちゃん、かっこいい!」

梓「ダメだ、この姉妹……」

秋山「うむ、そこで平沢くんにお願いがあるのだが……」

唯「何ですか?」

秋山「今日のようにドクター・ヘルは様々な手段で光子力研究所を襲うだろう」

田井中「君とマジンガーZでこの町を守ってくれないだろうか?」

唯「はい、わかりました!」

律「はやっ!」

澪「もうちょっと悩めよ!」

唯「だって、よく考えてもわからないし……それでもあのドクター・ヘルがこの町にやってくるんでしょ?」

紬「そうね……」

唯「そしたらこの町がなくなっちゃうんだよ! 私、戦うよ!」

さわ子「唯ちゃん……」

唯「あ、さわちゃん……やっぱりさわちゃんは反対……?」

さわ子「当然よ、生徒が危険な目にあうなんて……でも、もうやるって決められちゃったのよね……」

唯「さわちゃん……」

さわ子「だったら、せめてご両親にはちゃんと報告しなさい」

唯「は、はいっ! さわちゃん、ありがとう!」


 第一話 誕生! 驚異のスーパーロボット! 完



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コメント

  1. 名無しさん@ニュース2ちゃん | URL | -

    Re: 唯「第一次!」なのは「スーパー!」夕映「ロボット」シャロ「大戦です!」 第一話 誕生! 驚異のスーパーロボット!

    どんな「ぼくがかんがえたかわいいおんなのこがのるさいきょーロボット」が出るかと思ったらマジンガー横取りとか
    せめてバンプレのオリメカだろ

    定番でパイロットが乗り捨てたとか横転して動かなくなったトラックに積んである量産型ゲシュMK2か量産型ヒュッケMK2あたり

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