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古泉「これはひどいエロゲですね」澪「えっ?」 第二章

2009年10月31日 22:57

古泉「これはひどいエロゲですね」澪「えっ?」

101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/31(土) 20:13:06.18 ID:+z5aSdZr0


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「ねぇ古泉君。私と付き合わない?」

「すみません…僕では貴女は釣り合いません。」

「そんな事ないって~。私古泉君にだったら何でもしちゃうよ?」

「本当に申し訳ありません…僕はまだ彼女を作れる身ではないのです」




「こ、古泉君!わ、私貴方の事ずっと好きでしたっ!付き合ってもらえませんかっ!?」

「すみません…僕は貴女と付き合うことはできません」

「ど、どうして…?」

「貴女にはもっと僕より相応しい人がいるからです。こんな僕なんかよりも・・・ね」


・・・・・・・・・・・・・・・




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古泉「(…またか)」

古泉「(僕はまた告白されるのか)」

古泉「(一度だけ付き合って…そして告白まで一日しか経たない)」

古泉「(今までずっとそうだった)」

古泉「(…今度もまた同じなのだろう)」

古泉「(女性とはこんなにも単純な生物なのだろうか?)」

古泉「(告白したら断られると分かっているのに…何故僕を好きになるのだろう?)」

古泉「(そして僕自身、断る事を快感に思えるようになっている)」

古泉「(こんな性悪な僕を、何故彼女達は好きになるのだろうか…)」


~喫茶店~


古泉「…」

澪「…古泉君?」

古泉「あ、はい、何でしょうか?」

澪「えっと…古泉君は去年の文化祭の時、私達の演奏…見た?」

古泉「いえ…文化祭はクラスと部活動の両方で手一杯でしたので、
    あまり巡回する余裕がありませんでした」

澪「そ、そうなんだ…よかった」

古泉「秋山さん?」

澪「い、いや…その時私凄く恥ずかしいミスやっちゃって…
  アレを古泉君に見られてたらって思うと、私死んじゃいそう…」

古泉「それは興味深い。一体どのような失敗をなされたのですか?」

澪「ひ、秘密ですっ!!」

古泉「んっふ…そうですか」ニコッ

澪「も、もうっ…」

古泉「…そういえば、秋山さんはファンクラブができる程人気があると聞いていましたね」

ガタンッ!

澪「~~~~っ」ジンジン

古泉「だ、大丈夫ですか?」

澪「な…何で知ってるの?」

古泉「いえ…僕のクラスメート数人がそのファンクラブの会員だと言ってましたので」

澪「うう…私が作ったんじゃないのに」

古泉「そうなのですか…それとは知らずにすみません」

澪「あ、古泉君は悪くないよ、全然っ!」

古泉「そうですか…ありがとうございます」

澪「…///」

古泉「そういえば秋山さんは何処のパートをなさっているのですか?」

澪「えっと…ベースと…ボーカルを…」ボソッ

古泉「ボーカルですか…では歌がお上手なのですね?」

澪「いっ、いやいや私なんてそんな!…そんなに上手くないから
  ステージに上がってもいつも緊張ばかりしちゃって…みんなにも迷惑かけちゃうし」

古泉「ほう…あがり症ですか」

澪「はい…」シュン…

古泉「ボーカルを任せられるという事は、それだけ周りの人間から評価されているという事です
    貴女はもっと自信を持っていいと思いますよ」

澪「あ…ありがとう」カアァ///

古泉「…そうですね」

古泉「一度、秋山さんの歌を聴いてみたいものです」ニコッ




澪「……」

古泉「…?どうかしましたか?」

澪「えっ?あ、ううん、何でもない…」

古泉「そうですか…」

澪「…ただ」

古泉「ただ?」




「今…古泉君の顔が、とても悲しそうに見えたから…」




ドクンッ…




古泉「……え?」

澪「ご、ごめんなさい!私の勘違いだと思う!」

古泉「そう…ですか」

澪「ただ…何となく雰囲気が違うというか…凄くつまらなそうな顔だなぁ…ってお、おかしいよねっ!
  いきなりこんな事言うなんて…」

古泉「…」

澪「…古泉君?」

古泉「は、はい…大丈夫、です…」

澪「…も、もう遅いから出よう!わ、私お金払って来るねっ!」


タッタッタッタッタ…


古泉「…そんな」


古泉「僕の内心を…見られた?」


古泉「彼女は一体…」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


澪「今日はありがとう…付き合ってくれて」

古泉「いえ…僕も楽しかったです」

澪「ほんと?よかった…私男の人と喫茶店なんて始めてだったから…緊張しちゃって」

古泉「…」

澪「あ、あの…」

古泉「…何でしょうか?」

澪「ま、また・・・誘っても、いいかな…?」




古泉「…」

古泉「(ここで)」

古泉「(ここで終わりにしないと、後に引きずる)」

古泉「(いつも…そうだったはず)」




古泉「ええ…僕が空いている時でしたら・・・喜んで」

澪「ほ、ほんと?」

古泉「はい…」

澪「あ、ありがとう…」

古泉「…では、これで失礼します」

澪「あ、うん…また明日」

古泉「はい…また明日…」


・・・・・・・・・・・・・・・


カッ…カッ…

古泉「…」

カッン…

森「…珍しいじゃない。貴方が次を約束するなんて」

古泉「…森さん」

森「あの子に惚れちゃった?」

古泉「いえ、そうではありません…」

森「上から注意が出てるわよ。こんなに遅くまで報告がないから何をしているって…」

古泉「…そうですか、すみません」

森「…何かあったの?」

古泉「…別に大した事はありませんでしたよ。僕はちょっと疲れてましたので…今日は失礼します」

森「ええ、ご苦労様…」


カッ…カッ…カッ…


・・・・・・・・・・・・・・


ドサッ

澪「つ…疲れた」

ピリリリリリ…

澪「…梓か」

ピッ

梓「あっ澪先輩!今日はどうでしたか!?」

澪「梓!お前何でいきなり帰ったんだ!私本当に困ったんだぞ!」

梓「ご、ごめんなさい…でも私いない方がよかったみたいですから」

澪「もう…頭の中真っ白になったんだから…」

梓「でもでもっ!喫茶店に入ったという事は先輩から誘ったんですよね?」

澪「み、見てたのか!?」

梓「はいっ!あの後影からずっと見てました」

澪「ず、ずっと…?」

梓「先輩緊張しすぎて何もできないんじゃないかと心配になって…」

澪「ば、馬鹿…私だってやる時は…」

梓「…それで、古泉先輩は最後何て言ってました?」

澪「あ、うん…また誘っていいって言ったら…OKもらった」

梓「…」

澪「…梓?」

梓「澪先輩…」

澪「へっ?」

梓「やったじゃないですか!脈アリかもしれませんよ?」

澪「え?え?何で?」

梓「古泉先輩って、一度誘った女の子とはもう相手にしないのが普通なんですよ?
  それを次に繋げたって事は…少なくとも澪先輩の事を嫌いじゃないって事です」

澪「そ、そうなのか?」

梓「はい。クラスの友達が言ってました…もしかして次に繋げれた人って澪先輩だけなのかも」

澪「えっ?」

梓「とにかくおめでとうございます。この機会を逃したら次はありませんよ?
  自分から積極的に行ってくださいね」

澪「わ、分かった。頑張るよ…」

梓「じゃあ今日はこれで。おやすみなさい」

澪「ああ、おやすみ…」

ピッ

澪「…そうなんだ」

澪「私…脈ありなのか」


ポスッ


澪「…フフッ」


・・・・・・・・・・・・・・・・


ピピピピピ…チュンチュン

古泉「…眠れなかった…彼女は何故、僕の事を…」

古泉「…」

ピリリリリリ…

ピッ

古泉「…もしもし」

ハルヒ「古泉君?昨日聞けなかった事今日聞いていいかしら?」

古泉「今から…ですか?」

ハルヒ「そう、じゃあ私部室で待ってるから」

ピッ

ピリリリリ…

ピッ

古泉「…もしもし」

森「閉鎖空間よ。今すぐこちらに来なさい」

古泉「…涼宮さんが昨日聞けなかった事を、今日の朝に聞くそうです」

森「ハァ…またなの?こっちもまた消えたり出たりしてるのよ」

古泉「…どうやら、その現象は涼宮さんの精神の不安定とは別の理由がありそうですね」

森「じゃあ、涼宮ハルヒは別に不機嫌じゃないって言うの?」

古泉「僕が聞いた感じではそうは感じられませんでした…」

古泉「…流石に今日は行かないとマズイのではないのでしょうか?」

森「私もそう思うわ…とりあえず掛け合ってみるから、貴方は準備をしなさい」

古泉「了解です。それでは」

ピッ

古泉「…憂鬱とは、こういう事なのでしょうね」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


~機関本部~


ガーッ

森「来たわね古泉。やっぱり許可は下りなかったわ…」

古泉「何故ですか?彼女を不安定にするのはあまりよろしくないと思うのですが…」

森「私もそう思うわよ、でも上が目の前にある真実しか見えてなくて…
  自分の身が可愛いなら自分で守ればいいのに」

古泉「森さん。あまり強固な態度は…」

森「どうせここには監視モニターなんてついちゃいないわ。あったとしても壊してるけどね」

古泉「自分の拠点を破壊してどうするのですか…」

森「あ、そうそう古泉、貴方に指令が出てるわよ」

古泉「僕にですか…一体何でしょう?」

森「…キョン君が最近、ある女子生徒と必要以上に接触しているの」

古泉「…なるほど。そういう事ですか」

森「こんな事、貴方にしか頼めないから…お願いできるかしら?」

古泉「分かりました。何とか上手く説得してみましょう」

森「…ええ、頼んだわよ」

古泉「では、僕は学校がありますのでこれで…」

ガーッ

森「…貴方も同じよ」

古泉「…」

森「貴方がどれほど想っても、あの子は悲しむだけ…」

森「今のうちに関係を切っておく事ね」

古泉「…ええ、わかっています」

ガーッ


・・・・・・・・・・・・・・・・


ガラッ

和「おはよう。澪」

澪「ああ、おはよう和」

和「…今日は澪、何だか嬉しそうね」

澪「へっ?そ、そんな事はないぞ!」

和「でも昨日と比べると遥かに機嫌がいいじゃない。何かあったのね」

澪「あ、あーそうだな、何かあったのかもね。うん…」

和「…」

澪「…あのさ、和」

和「何?」

澪「和って…彼氏とか作った事ある?」

和「…いきなり何を言い出すのよ」

澪「い、いや別にね!私の事じゃないんだけどね!ただちょっと気になったというか…何というか」

和「つまり澪が誰かを好きになっちゃったって事?」

澪「だ、だから私じゃないって!」

和「そうね…私は今の所そういう感情を持った事はないわ、でももし好きな人ができたなら…
  もっとその人の事とか知りたくなるかな?」

澪「そ、そうか。そうだよね?やっぱり…」

和「…」

澪「…?」

和「澪」

澪「な、何?」

和「…貴女、その分かりやすい性格直した方がいいと思うの」

澪「…」

澪「…うぅ」シュン…


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


~文芸部室前廊下~


古泉「…」

カッ…カッ…

梓「あ、古泉先輩!」

古泉「…」

梓「…?せんぱーい」

古泉「!…ああ、中野さんでしたか。気が付きませんでした」

梓「いえ…何か考え事ですか?」

古泉「大した事ではありませんよ?少しボーッとしてしまっただけです」

梓「そうですか…」

梓「昨日、澪先輩と喫茶店に行ったと聞きましたけど…」

古泉「おや、知っていたのですか」

梓「澪先輩から聞きました、また付き合ってくれるとも聞きましたけど…それも本当ですか?」

古泉「…ええ、本当です」

梓「本当ですか!?よかった…」

古泉「?よかった、とは…」

梓「い、いえ。こっちの話です…」

古泉「そうですか…」

梓「…」

古泉「…少し伺ってもよろしいでしょうか?」

梓「はい?」

古泉「彼女…秋山さんは、何か感性に優れている所でもあるのでしょうか?」

梓「?言ってる意味が良く分からないのですけど…」

古泉「つまりですね…勘が鋭いというか…見る目が良いというか…」

梓「うーん…澪先輩って、いろいろな所に行って作詞とかしますから…
  多分他人が気付かない事を気付く事ができるのだと思います」

梓「じゃないとあんな歌詞出来上がらないし」ボソッ

古泉「…そうですか」

梓「…!もしかして先輩、澪先輩の事が気になりますか?」

古泉「ふふ…そうですね、彼女によろしくと伝えておいてください。では…」

梓「あ、先輩!」

古泉「…何でしょう?」

梓「先輩は…澪先輩の事どう思っていますか…?」

古泉「そうですね…」




「とても魅力的な女性だと、僕は思いますよ…」





・・・・・・・・・・・・・・・・・


~文芸部部室~


コンコン

ガチャ

キョン「ウイーッス・・・って古泉だけか」

古泉「どうもこんにちは。今日は何をしましょうか?」

キョン「チェスでもやるか」

古泉「かしこまりました、すぐに用意いたしましょう」


・・・・・・・・・・・・・・


キョン「……」カンッ

古泉「……」カンッ

キョン「…古泉よ」カンッ

古泉「何でしょうか?」カンッ

キョン「何かお前、俺に話したい事があるんじゃないのか?」カンッ

古泉「…貴方にはどうやっても隠せませんね、流石は涼宮さんの鍵となる御方だ」カンッ

キョン「お前等の事だ、俺の私生活までばっちり調べ上げてるんだろう?」カンッ

古泉「僕らもそこまで有能ではありませんよ?
    ただ貴方がいつどこで何をしているか程度の事しか把握できません。
    そこからは予想の域ですよ」カンッ

キョン「十分すぎだ、そこまで言われるともうお前の話の内容まで予測できちまう」カンッ

古泉「んっふ、これは驚きです。貴方はもしかすると本当に超能力の才能があるかもしれません」カンッ

キョン「バカな事言ってないでさっさと本題に入れ」カンッ

古泉「…貴方が最近一緒にいる彼女の事です」カンッ

キョン「…」カンッ

古泉「貴方がその人に接触する事によって、最近涼宮さんの精神がかなり不安定になっています」カンッ

キョン「…ああ」カンッ

古泉「機関はこれを危険と考え、僕に貴方を止めさせるよう命令が下りました」カンッ

キョン「…それは、今すぐか?」カンッ

古泉「今はまだかろうじて涼宮さんの理性によって精神の安定が…。
    しかしそれも長くは続かないでしょう」カンッ

キョン「そうか…」カンッ

古泉「勘違いしないでください。僕は今すぐ彼女との関係を切れとは言っていません」カンッ

キョン「……」カンッ

古泉「しかしあまり思い切った行動を取るのはどうか自粛していただきたいのです」カンッ

キョン「…善処する」カンッ

古泉「助かります、僕にも立場がありますので、
    あまり良くない返事を上に報告する訳にはいかないのですよ」カンッ

キョン「ああ、わかってるさ。お前が大変な事くらい十分にな」カンッ

古泉「お心遣いありがとうございます。そういってくれると僕も気分が楽です」カンッ

古泉「…それにこれは、僕に対しての警告でもありますから」カンッ

キョン「古泉?」

古泉「チェックメイトです。どうですか?」

キョン「む…ないな」

古泉「心此処にあらず、って感じですね。やはり彼女の事が気になりますか?」

キョン「別にそこまで気にしてる訳じゃないさ」

古泉「ほう。では一体何を考えてらっしゃるのですか?」

キョン「なぁに、大したことじゃないさ…俺達の周りには、
    どいつもこいつもめんどくさい連中ばっかりだなと思ってな」

古泉「んっふ…そうですね」


・・・・・・・・・・・・・・・・・


~音楽室~


ジャーン!…

律「よしっ!完璧だ!」

澪「ああ、今のはなかなかよかったな」

梓「あとは唯先輩のギターがもうちょっと上達してくれればいいのですけどね…」

唯「うぅ…頑張ります」

紬「でも唯ちゃん、さっきのタイミングばっちりだったじゃない。凄いと思うよ」

律「ああ、唯にしては良くやったな」

唯「本当!?やったー!」

澪「確かにさっきの唯の入り方はよかったな。あの調子で頼むぞ」

唯「うんっ!」

梓「そういえば唯先輩、今日何か用事があるって言ってませんでしたか?」

唯「…」

ガタンッ!

唯「あーっそうだった!今日憂の誕生日だったんだ!どどどどうしよう!?
  わたしまだプレゼント買ってないよ!?」

律「ありゃ?今日憂ちゃんの誕生日だったんだ」

澪「練習が終わってから買って来ればいいじゃないか」

唯「あずにゃんあずにゃん!今からプレゼント買いに行こう?」

梓「ごめんなさい…私今日は用事があるので…それに私はもう憂に渡しましたよ?プレゼント」

唯「はぅあ!あずにゃんがわたしを裏切った…」

梓「ひ、人聞きの悪い事言わないで下さいよ!」

紬「あ、じゃあ唯ちゃん。今から私が用意させましょうか?」

唯「うーん…」

唯「ううん。やっぱりわたしが選ばないといけないと思うの、憂もそっちの方が喜ぶと思うし…」

律「唯がまともな事を言っている…だと?」

梓「それは流石に酷いと思います先輩…」

律「なんだと!?梓は私に口答えする気か!
  そんな奴には一生取れない様に猫耳ヘアバンを接着剤でくっつけてやる!」

梓「ちょ、ちょっと先輩!?あ、やめっ…きゃん!」

紬「ハァハァ…」ヌガシヌガシ

梓「ムギ先輩!何で服を脱がしてるんですか!?」

唯「…!」ピーン!

唯「そうだ、その手があったよ!わたしちょっと出かけてくるね!ばいばいみんなっ!」

バタンッ!

律「さぁ~梓。大人しく私の言う事を聞けっ!」

梓「せ、先輩、澪先輩!助け…ちょ!下着はダメですっってば!」

紬「『キマシ=タワー』!!!」ボタボタッ!!






澪「あの、練習は…?」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


~音楽室(二人)~


梓「はぁ…酷い目に遭いました」

澪「まぁそんなに落ち込むなって。いつもの事じゃないか」

梓「澪先輩も見てたなら助けてくださいよ…」

澪「ごめんごめん…」

梓「…今日、古泉先輩に会いました」

澪「…梓?」

梓「古泉先輩…澪先輩の事を私に聞いてきたんです」

澪「こ、古泉君が?」

梓「はい。私、古泉先輩が女の子の事聞いてくるなんて事、一回も聞いた事ないですよ」

澪「そ、そうか…」

梓「…」

澪「…」

梓「…だから澪先輩」

澪「え?」

梓「今からデートに行きましょう!!」

ガタンッ!!

澪「は、はぁ!?あ、梓!いきなり何言ってんだ!私達は女同士だぞ!?」///

梓「ちっ、違いますっ!何で私が澪先輩とデート行くんですか!?」///

梓「古泉先輩とですよ!今から先輩が古泉先輩にデートに誘うのですよ!」

澪「わ、私!?無理無理絶対無理だって!」

澪「で、デートなんて私…した事ないもん」

梓「何言ってるんですか澪先輩!今動かないと古泉先輩は振り向きませんよ!」

澪「で、でもぉ…」

梓「とりあえず今から電話してください。今からだったら時間も丁度いい頃です」

澪「で、電話…」カアァ///

梓「ほらほら先輩!自分から動かないとっ!」

澪「わ、分かった!分かったからそんなに急かすな…」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


キョン「じゃあな」

古泉「ええ、お気を付けて・・・」

ガチャ…バタンッ

古泉「…では、僕も帰りましょうか」

ピリリリリリ…ピリリリリリ…

古泉「…バイトでしょうか?」

古泉「もしもし、古泉です」

澪「あ、あ、こ、古泉…君、でしょうか…」

(当たり前じゃないですか!)

古泉「はい…その声は秋山さんですか?何か御用でも?」

澪「え、ええええっとね、その…何というか…あの…」

古泉「はい?」

澪「も、もう部活終わった…かな?」

古泉「…ええ、今はもう僕だけですので、これから帰宅しようと思っていた所です」

澪「あ、そうなんだ…ははは…」

古泉「ええ、そうですよ」

(先輩…!)

澪「え、えっと…その…うぅ」

古泉「…秋山さん?」

澪「い、今から、その…」



澪「あ、あそっ、遊びに、遊びにいききませんかっ!?」



古泉「今から…ですか?」

澪「だ、ダメ…かな?」

古泉「…」




「貴方がどれほど想っても、あの子は悲しむだけ…」

「今のうちに関係を切っておく事ね」




古泉「…」

古泉「…分かりました。では待ち合わせは校門でよろしいでしょうか?」

澪「!!!は、はいっ!!すぐ行くねっ!!」

古泉「ふふ…そんなに慌てなくてもあまり時間は変わりませんよ?」

澪「う、うん…」

古泉「ではまた後ほど…」

ピッ

古泉「…何故でしょうね」

古泉「女性なんて…今まで気にも止めなかったのに」

古泉「僕は彼女に、何を求めてるのでしょうか…」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ピッ

澪「は、はふぅ…」ペタリ…

梓「ど…どうでした?」

澪「…」

梓「澪先輩…」

澪「これって…夢なのかな?」

梓「じ、じゃあ…!」

澪「あ、あずさあぁぁ…」

梓「先輩…良く頑張りましたね」

澪「し、心臓止まるかと思った…」

梓「でもこれでまた一歩進みましたよ、あとは先輩が古泉先輩を振り向かせるだけですっ」

澪「…私にできるかなぁ」

梓「何言ってるんです!ここまで頑張ったじゃないですか、澪先輩はやれば絶対できます!
  頑張ってください!」

澪「う、うん…頑張ってみる」

梓「じゃあ澪先輩。さっさと校門に行っちゃってください」

澪「い、行ってきます…」

梓「ファイトです!」

ガチャ…バタンッ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


~校門~


古泉「…」

タッタッタッタッタ・・・

澪「はぁ…はぁ…はぁ…」

古泉「あ、秋山さん?どうしたのですかそんなに息を切らして…」

澪「あ、いや…こ、古泉君を待たせたら悪いと思って…はぁ」

古泉「ふふ…たとえ遅れても僕は帰りませんよ?」

澪「あ、ありがとう…///」

古泉「それで、今日は何処に行かれるのですか?」

澪「…」

古泉「秋山さん?」

澪「あ…ああ、そうだった…」
澪「(どこに行くか決めてなかった…どうしよう)」オロオロッ

古泉「…まだ決めていないのですか?」

澪「…ごめんなさい」

古泉「そうですか…困りましたね」

澪「(あぁ…嫌われちゃう)」ウルウル…

古泉「…そうですね、では僕が決めてもいいでしょうか?」

澪「えっ?」

古泉「僕は少し気になる所があるのですが…いかがでしょうか?」

澪「あ、うんっ!古泉君の行きたい所で…いいよ」

古泉「ありがとうございます。では参りましょうか」

澪「へっ?あ、あの何処に」

古泉「着いたら分かりますよ」

澪「う、うん…」

タッ、タッ、タッ、タッ、…


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


澪「こ…ここって」

古泉「ええ、カラオケボックスです。以前秋山さんの歌を是非聴いてみたいと思いましたので…
    ここなら緊張する事もなく歌えるのではないでしょうか?」

澪「私の…歌?」

古泉「はい」ニコッ

澪「…あ、あまり上手くないよ?」

古泉「それは聴いてから判断しますよ」

澪「うぅ…」

古泉「では、入りましょうか」

澪「う、うん…」


・・・・・・・・・・・・・・・・・


ジャーン…ビョーン…

澪「…カラオケなんて久しぶりだなぁ」

古泉「ふふ、僕もです。さて、始めはどちらから歌いましょうか?」

澪「え、えっと…」

古泉「僕個人としては、まず秋山さんの歌声を聞いてみたいのですが…」

澪「…」




「澪先輩はやれば絶対できます!頑張ってください!」




澪「うん、じゃあ私から…」

古泉「ありがとうございます。いやぁ楽しみですね」

澪「あ…このボックス、持ってきたCDを入れてそれを歌う事もできるみたい」

古泉「おや、そうなのですか?最近のカラオケボックスはハイテクですね」

澪「…私、これ使ってみようかな」

古泉「良いのではないですか?面白そうです」

澪「じ、じゃあやってみます…」

ウィーン...カシャ

澪「…この曲、今年の新入生歓迎会の時歌った曲なんです」

古泉「新入生歓迎会ですか。それは楽しみです」

澪「…そういえば古泉君も何か部活に入ってたよね?だっだら知ってると思うのだけれど…」

古泉「僕達の部活動は、正式に認められてないので…呼ばれなかったのでしょうね」

澪「そ、そうなんだ…」

古泉「でも、そのおかげで秋山さんの歌を近くで聴けるのですから、とても得をした気分です」ニコッ

澪「…///」

澪「へ、変でも笑わないでね?」

古泉「それはどうでしょう?」

澪「うぅ…」




澪「じ、じゃあ、歌います…」




~♪



...なんでなんだろう、気になる夜、キミへの

...この思い便せんにね、書いてみるよ 




「…」



...もしかして、気まぐれかもしれない

...それなのに枚数だけ、増えてゆくよ




―好きの確率、わりだす、計算式―

...あれば、いいのに…



キラキラひかる願い事も

グチャグチャへたる悩み事も


そーだホッチキスで

閉じちゃおう



「…僕は今、何を聞いてるのでしょう…」



はじまりだけは、軽いノリで

しらないうちに、あつくなって


もう針がなんだか…通らない

...ララまた明日…



「こんな綺麗な歌声、僕は聞いた事…」




~♪




澪「…ど、どうだった、かな?」

古泉「…」

澪「や、やっぱり変だった…?」

古泉「…Excellent」

澪「へっ?」

古泉「素晴らしい…!あまりの感動に放心してしまいました」

澪「ちょ、ちょっと古泉君!誉めすぎっ!」

古泉「まさかこれほどの実力とは思いませんでした…いやはや、感服です」

澪「お、お願いだからそんなに誉めないで…」カアァ///

古泉「これは何という曲名なのですか?」

澪「へっ?え、えぇ~っとこれは…」

古泉「…?」

澪「…私の恋は、ホッチキス」ボソッ…

古泉「…独特のセンスを感じますね」

澪「は、恥ずかしい…」シュン…

古泉「でも僕は好きですよ?」

澪「ふぇ?」

古泉「歌詞に伝わってくる相手への恋心…そしてそれを伝えきれないというジレンマ
    それを全てホッチキスに比喩するという匠技、…普通の感性を持つ人にはできません」

古泉「これを作詞した人は、とても清らかな心の持ち主なのでしょうね…」

澪「お願い…それ以上言わないでください…」カアァ//////

古泉「んっふ。そうですか」ニコッ

澪「こ、今度は古泉君の番っ!」

古泉「僕、ですか…」

澪「こ、古泉君の歌。私、聴きたいな…」

古泉「本当にですか?」

澪「う、うん…」

古泉「…ふふ」

古泉「そうですね…今度は僕の番ですね」

澪「えっ?」

古泉「分かりました、僕も歌いましょう」

澪「う、うん…」

古泉「…笑わないでくださいよ?」

澪「…へっ?」




ジャーン!…ジャージャー~♪




澪「え?え?え?」




すぅ…

古泉「D・A・ISU!K・I・大好き!!」

古泉「D・A・ISU!K・I・大好き!!」

古泉「D・A・ISU!K・I・大好き!!」

小野「D・A・ISU!K・I・フォー!!」


澪「!?」ビクッ!


古泉「フォーリンラブ恋したならば、ドゥールーックバック怯えちゃダメさ~」

古泉「さあ高らかにさ・け・べ!!大好きだとおおおおおおおおおおおおお!!!」


澪「…ぷ、くくっ…」プルプル…


古泉「笑わないでくださいと言ったじゃないですかっ」

澪「だ、だって…、イメージと違って…」プルプル…


古泉「『大嫌い』という言葉、今でもまだ覚えてる」

古泉「好きという感情、君は気ぃづかないけど~」


澪「くっ…、くくっ…」プルプル…


古泉「友だちライ~ンから、踏み出せずにいたよ」

古泉「恋の社会で~は、ぼ~くはそうニートー♪」

ジャン!

古泉「レッスンワン☆」


澪「っ!」ピクピク…


古泉「授業じゃ教えぇない、方程式があるよ♪」


古泉「アイツ...かける」

古泉「君、イコール止められ~ない」


ジャン!


古泉「ふんもっふ!!」ビシッ!


澪「あはははっ!もうダメっ!あははははっ!」ケラケラッ

古泉「んっふ…んふふっ」

澪「あはははっ!あはははっ!」

古泉「あははっ!あははっ!あははははっ!」


・・・・・・・・・・・・・


古泉「いやぁ…お見苦しい所を見せてしまいました」

澪「びっくりしちゃった…まさか古泉君があんな歌い方するなんて…」

古泉「僕は歌になるとどうしてもあのような歌い方になってしまうのですよ…」

澪「ふふ、そうなんだ…」

古泉「…誰にも内緒ですよ?」

澪「うん、誰にも言わない」

古泉「ありがとうございます。流石に僕のキャラを壊してしまうので…」

澪「クスッ…でも、よかった。」

古泉「良かった、とは?」

澪「だって…」


ザッ…


澪「古泉君って、何だか私達よりもっと上の人みたいな印象だったから…
  こんな古泉君の一面が見れて、私ちょっと嬉しかった」

古泉「…秋山さん」

澪「…それに安心したの」

澪「古泉君も、あんな風に楽しい顔ができるんだな…って」

古泉「…」

澪「きょ、今日はとっても楽しかった!付き合ってくれてありがとう…」

古泉「はい…僕もとても楽しかったです」

澪「…あの」

古泉「…」

澪「また…一緒に遊ぼうって言ったら…困る?」

古泉「…」

澪「…」

古泉「…」

澪「…うぅ」

古泉「…僕の」

澪「えっ?」

古泉「本当の僕を、見せたいと思ったのは…貴女が初めてです。秋山さん」

澪「…!」


ドクンッ…


古泉「…では、また明日」

澪「あっ…」


ザッ…ザッ…ザッ…




澪「…古泉君」





206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/31(土) 22:46:55.69 ID:+z5aSdZr0
二章終わり

なんか、その…ごめん




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127 :首席ニート ◆wF60JtD/z. :2009/10/31(土) 21:20:47.73 ID:+6jM9NPwO
憂たん性格よすぎ可愛いすぎもう憂たんしか見えない?

そうだね憂たん!憂たん憂たん!

世間の奴らはあずにゃんあずにゃん.うんたんうんたんうるさくて憂たんの魅力に気付いてない

まぁ彼女出来ればわかるが
けいおん中でリアルに彼女にするなら
憂>>>紬>唯>澪>和>梓>>>>>>>>さわ子の順だな

家事も勉強も子育てが上手く性格もよく可愛くスタイルがいい…

これ以上の女が存在するだろうか?

いや.しない

つまり憂たんこそ


天使なのである

いままでつかさ.櫛枝と嫁を持ってきた…
しかしけいおんをみた瞬間私は知った…

つまり憂たんこそ


天使なのである


161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/31(土) 22:09:08.96 ID:AClxZoKaP
俺の嫁の名前は中野梓だ、俺はあずにゃんと呼んでいる
あずにゃんはツインテールでとっても可愛くて小さくてロリコンの俺にとってはどストライクだった
もちろん胸もぺったんこだがそれがいい
性格は普段は真面目ぶってるが時折見せる幼さもある
照れ屋だしツンデレだなかなか本音を言ってくれない
そんなあずにゃんとデートしたときにさりげなく「手を繋ごう」と言ってみる
そしたらあずにゃんは顔を真っ赤にしながら「俺がどうしてもって言うんなら…いいよ///」
ってこういう風に言うんだろうなああ可愛い可愛すぎて抱きしめたい
それからデートの内容は遊園地でいっぱいあずにゃんと遊ぶんだ
ジェットコースターとかコーヒーカップで無邪気に遊ぶあずにゃん
俺はそれを一緒に遊びながら見てて心底幸せな気持ちになる
お昼になったらあずにゃんが俺の為に作ってくれたお弁当を二人で一緒に食べるんだ
あずにゃんが作ってきたのはサンドウィッチだ
あずにゃんが作ってきたサンドウィッチは色とりどりで非常に食事のバランスも取れている
それを見た俺はあずにゃんを「これ全部作ったの?すごいね」と褒めてあげる
あずにゃんはそれを聞いて「そ、そんなことないですよ!これくらい普通です!」
と強気に言うんだろうなでも本当は朝早起きして一生懸命作ってくれたんだろうなもっと素直になればいいのに…
午後もいっぱい遊んであずにゃんの無邪気で楽しそうな顔に俺は癒されていた
最後にあずにゃんといっしょに観覧者に乗るんだ
あずにゃんといっしょに観覧車に乗ったらあずにゃんと夕日がいい感じにマッチしてて
いつものあずにゃんには無い大人の色気が出てて
俺はそのあずにゃんをみて思わず甘えたくなったが
ここであずにゃんに嫌われたら一生の終わりだからちゃんと理性を保とう
そして俺が「梓は今日すごく楽しそうだったね」といったら
あずにゃんは「そ、そんなことないです、俺のほうが楽しそうでしたよ」
っていうんだ本当に素直じゃないなまあ逆にわかりやすいしそこも可愛いんだけどね
もうそろそろで観覧者のてっぺんだここであずにゃんとキスしたいんだけどしてくれるかな?聞いてみよう
「あのさ梓、俺とキ、キスしてくれない?」ああとうとう言っちゃったでも俺の本心だしきっとあずにゃんにも伝わるよな
「え!キ、キスですか?まあ俺がそうしたいなら別にいいですよ///」まったく最後まで素直じゃないなまあ…いいか
「じゃあ梓キスしよ」梓「う、うん///」あずにゃんは目をつぶって俺を待ったそして俺はそこにそっと口付けた…ああ、あずにゃん愛してるよ


165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/31(土) 22:11:21.76 ID:VnsXdwucO
>>161
おまわりさん この人です


184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/31(土) 22:26:13.62 ID:1IiSeCp00
ちょっと待て
俺って古泉なんじゃないか?
落ち着いて考えろ…俺の名前はなんだ…?

―――古泉一樹

古泉一樹だ!!
そうか俺は古泉一樹だったんだ!!
俺は澪ちゃんに好かれる男だったんだよ…
よかった…本当に良かった…
そうだよな…澪ちゃんが俺を裏切るはずないよな…
ごめんな澪ちゃんビッチとか言って…
これからも仲良くしてくれよな…
高校を卒業したら幸せな家庭を築こうな…


193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/10/31(土) 22:35:40.29 ID:e+Ayh8tPO
>>184
おまわりさんこの人もです


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