ロレンス「ここがハルケギニアか」

2009年12月08日 06:05

ロレンス「ここがハルケギニアか」

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/06(日) 22:57:17.65 ID:5Yz5+9GGO

パカラッ パカラッ パカラッ

ロレンス「ホロ、ハルケギニアには来た事あるのか」

ホロ「いんや、わっちは初めてじゃ」

ロレンス「ふむ、お互い初めての国……だったらまずは情報集めからだな。
     その土地の内状を知らなければ何も出来ない」

ホロ「ま、それが利口じゃな。もし、見ず知らずの場所に迷い込んだ迷子のような様を見せられでもしたら、
   わっちの主に対する想いは沈んで行く太陽の如く地に落ちるものになるであろうぞ」

ロレンス「儲けた中で余った分は上手い食事と安らかな眠りを与えてくれる良質な宿屋の分としようと思っていたんだが……賢狼様からの有り難いお言葉通りにするなら、やはり堅実が1番かな、うん」

ホロ「……じゃが、引き際を見極め自滅に至らぬ術を持つ者がお供におればまず大丈夫……
   とも言えるかも知れんのぅ」

ロレンス「では、我が商売の水先案内人となって頂けますかな、お姫様?」

ホロ「うむ、くるしゅうない!」



ホロ「くふふふふふふ♪」

ロレンス「ふぅ、やれやれ」

ロレンス「ほら、見えてきたぞ。どうやらあれがトリステイン王国王都、トリスタニアみたいだ」



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ホロ「ほほぉ……こりゃまた活気ある街並みじゃ。皆生き生きとしておる」

ロレンス「確かに、評判通りの良い街みたいだな」

ロレンス「さて、まずは町の聞きこみからだな。宿屋か酒場は………」



???「こ、こ、この………バカ犬ーーーー!!!」

???「待て、ルイズ!誤解だ!話せば解る」

ルイズ「ふ~ん……ちょっと目を離した隙にご主人様を放っておいて女の子とイチャイチャしてたのにどんな理由があるというのかしらねぇ、才人?」

才人「いや、そりゃあアレだよ、ほら。
   一応俺も国を救った英雄だし、逆ナンされちゃあ断る理由なんてないと言うか……」

ルイズ「へぇ……
    私とけ、け、結婚の誓いをしたっていうのにナンパされたらホイホイとついていっちゃうんだ……」

才人「いやぁそれはその……来る者拒まず?」

ルイズ「成る程、よ~く解ったわ」

才人「そうか、解ってくれたか!」

ルイズ「えぇ。私の手綱の引きが甘かったっていうのがね」

バチバチッッ!

才人「ル、ルイズさん……?」

ルイズ「よ~く調教してあげるわよ?
    少しでも私以外の女に靡くような事があれば思い出さずにはいられない程の恐怖を……!」

才人「お、おい!街中だぞ!」

ルイズ「知った事かぁぁぁぁっっ!!」



ロレンス「ん?騒がしいな」

ホロ「……!!」

ホロ「主よ伏せるのじゃ!」

ロレンス「え?」


《チュドーーンッッッ!!!!》


ロレンス「………」

ホロ「………」

ロレンス「取り敢えず現状を整理してみようか」

ホロ「うむ」

ロレンス「馬に逃げられ荷馬車は全壊」

ホロ「そうじゃな」

ロレンス「商会の当ても無く初めての土地で商人と修道女の二人きり」

ホロ「哀れよのぉ」

ロレンス「持っている物は僅かばかりの銀貨と絶望感」

ホロ「いつぞやの借金とどちらが上かのぅ」

ロレンス「勘弁してくれ………」

ロレンス「こうなったら商売も何も無い。犯人を見つけ出し、弁償について交渉だ」

ホロ「ふむ、どうやらちゃんと成長しておるようじゃの」

ロレンス「日々の成長無くして繁盛を願うのは単なる怠け者でしか無い。商人としてそれくらいは学んだつもりだ」

ホロ「それじゃあわっちに対しての商いはまだまだ怠けているという事になるのぉ♪」

ロレンス「む………」

ホロ「ふふっ♪」



ルイズ「~~~!!だいたいあんたは~~~~本当に解ってるの!?」

ロレンス「おとりこみ中ちょっと宜しいですか、お嬢さん?」

ルイズ「何よ!?」

ロレンス「うっ………いえ、先程有った爆発について少々伺いたいのですが……」

ルイズ「えっ!?」

ロレンス「実はその爆発で私の持っていた殆どの資産を失いまして犯人を捜している所なのですが、
     何かお心当たりはありませんか?」

ルイズ「え、えっと……その……」

才人「あぁ、それならこいツグフゥゥッ!!?」

ドゴッ!

ルイズ(ちょ、ちょっと何言い出そうとしてるのよ!?)

才人(だって事実を知ってるんだから答えるまでだろ)

ルイズ(それはまぁそうかもだけど……
    相手の素性も解らないし、もしかしたら平民を装った騎士とかだったら……?)

デルフリンガー(間違いなくお縄だな)

ルイズ(うぅっ……!!)

ルイズ(と、とにかくここは私に任せてあんたは黙ってなさい。勿論デルフリンガーも!)

才人&デルフ(はいよ)

ロレンス「……どうされました?」

ルイズ「いっ、いえ。何でもございませんわ」

ルイズ「所で貴方は一体……?」

ロレンス「これは失礼しました。私はクラフト・ロレンス。こちらは連れのホロ」

ホロ「……」

ペコッ

才人(うわっ!すっげぇ美人……!!)

ロレンス「商人と修道女の二人旅をしていましてこちらの街に立ち寄った所……先程申し上げた通りの有様です」

ルイズ「良かった、騎士じゃなくて平民なのね……」

ロレンス「はい?」

ルイズ「いえ、何でもありませんわ」

ルイズ「先程のご質問ですが残念ながら解りかねます」

ロレンス「そうですか……参ったな。さてこれからどうしたものか……」

ルイズ「あ、あの宜しければ私の知り合いの宿屋が有るのでそちらをご紹介しましょうか?」

ロレンス「それは助かりますが……しかし何分……」

ルイズ「いいえ、初めての土地で災難に遭われご不安でしょう。お支払い等は私に任せて下さい」

ロレンス「いえ、そこまでして頂くには」

ホロ(主よ、この者の言う事に嘘はないぞ)

ロレンス(だが初対面の相手にそこまでするのは何か有るんじゃないか)

ホロ(まぁここはわっちの言う通りに従ってみよ。悪いようにはならない筈じゃ)

ロレンス(ふむ……ま、当てが無いよりは良いか)

ルイズ「あのぉ……」

ロレンス「厚かましくて申し訳無いですが、お言葉に甘えさせて貰っても宜しいですか」

ルイズ「良かった!才人!ちゃんと案内して差し上げなさい」

才人「へいへい」

ロレンス「君は?」

才人「俺は単なる使い魔ですよ。」

ロレンス「つ、使い……魔?」

デルフリンガー「相棒。どうやらこいつぁ最初の頃のおめえさんみてえなもんだぜ」

ロレンス「け、剣が!?」

才人「そっか。じゃあ下手に気を使う事も無いな」
才人「俺は平賀才人。才人って呼んで下さい。宜しく、ロレンスさん」

ロレンス「あ、あぁ。宜しく」

才人「ホ、ホロさんも……宜しくお願いします」

ホロ「はい、こちらこそ」

才人(う、うはぁぁ~~♪」



才人「あ、此処ですよ」

ロレンス「魅惑の妖精亭……酒場も兼ねてるのか。情報も集まりそうだし申し分ない」

ホロ「わっちはどんな料理が出て来るのか楽しみじゃ♪」

ロレンス「程々にしておけよ」

ルイズ「こんにちわ~」

スカロン「あらあらあらあら!お久しぶりじゃない♪
     二人とも色々大変だったみたいだけど、また会えてアタシもう嬉しくてハグしてあげちゃうわよ♪」

才人「いや……遠慮します」

ルイズ「今日はその、スカロン店長」

スカロン「ルイズちゃん、違うでしょう?」

ルイズ「あ…う……ミ・マドモワゼル」

スカロン「なぁにルイズちゃん」

ルイズ「実はお客さんを連れて来たんだけど」

スカロン「あら、嫌だわ。あたしとした事が感動の再会に気を取られてお客様に気がつかない何て。
     皆、お客様をご案内して差し上げて!」

メイド「「「ミ・マドモワゼル!」」」

ジェシカ「それじゃあ部屋はこっちだよお二人さん。ん~~、部屋は一つで構わないよね?」

ロレンス「えぇ、それで結構です」



ルイズ「ミ・マドモワゼル。あの、それで折り入って別の話が……」



カチャカチャ

才人「はぁ……結局またこうなる訳ね」

デルフリンガー「ご主人様に逆らえない使い魔の性だな」

才人「うっせい」

才人「ま、あの人達に迷惑かけたのは間違いないしな。
   ルイズはルイズで何かスカロン店長に頼んでたみたいだしそれなりに責任も感じてるんだろ」

デルフリンガー「いやはや、てぇした信頼関係だ。結婚すると絆も深まるってか」

才人「そうかもな」



ロレンス「さて、それじゃあそろそろ下に降りるか」

ホロ「主よ、わっちはちょっと用事が出来たから先に行っててくりゃれ」

ロレンス「用事?何だそれは」

ホロ「なぁに、悪い事じゃあありんせんから心配しなくとも良い。ほれ、さっさと行きんせん」

ロレンス「……それじゃあ先に行くぞ」

バタン

ホロ「さてさて、あ奴がどんな反応を示すやら……くふふっ、楽しみじゃ♪」



ガヤガヤガヤ

スカロン「私達ご自慢のお店はどうかしら旅人さん?」

ロレンス「えぇ。とても楽しませて貰っていますよ、ミ・マドモワゼル」

スカロン「あら嬉しいわ♪ちゃんと私の呼び方も覚えていてくれて」

ロレンス「商人に取って相手の事をいち早く覚えるのは商売へと繋がる絆を築く事になりますからね」

スカロン「うふぅん♪それじゃあ個人的な商談もお願いしちゃおうかしら」

ロレンス「私には既に買い手がついていますので二重取引は致しかねます」

スカロン「んもぅ、残念♪」



スカロン「皆さん、それじゃあ本日のメインイベント行くわよ!」

スカロン「我が魅惑の妖精亭随一のチェシャ猫、ルイズちゃん!!」

スカロン「そして飛び入りゲストの登場よ!麗しき容姿は正に気高き魅惑の美女、ホロちゃん!」

ルイズ「きょ、今日はご主人様達の為に精一杯ご奉仕致しますにゃん!!」

ホロ「ご主人様方、今宵は夢のような一時をご提供するでありんす♪」



才人「あ、あいつ、あの格好……!!」

ロレンス「な、なにやってるんだあいつは………!!」



ホロ「いや~~、給仕の真似事なぞ初めてであったが、いやはやアレは中々楽しいもんじゃったのぅ♪」

ロレンス「だからってお前あの格好は……修道女じゃないってのが完全にバレてしまったな」

ホロ「なぁに、肌を晒す修道女も何処かにはいるやもしれん。わっちがその何処かの一人だっただけじゃよ」

ロレンス「ふぅ」

ホロ「それに働いた儲けからかなりの分の給金を貰ったんじゃろ」

ロレンス「あぁ、換算してリュミオーネ金貨一枚分はな」
ロレンス「しかし何でまた急にあんな真似を」

ホロ「なぁに。ちとあの小娘の会話が聞こえての。タダより高い物は無い。そうじゃろ」

ロレンス「そうだな」

ホロ「それでちょっと手助けをしてやりたかっただけじゃ」

ロレンス「……成る程。ま、確かに儲かった事には変わりない。俺も何か一山当てて礼を返さないと行けないな」

ホロ「当然じゃ」



コンコン

ルイズ「あの、ミスタ・ロレンス。少し宜しいですか」

ロレンス「えぇ、どうぞ。」

才人「失礼しま~す」


才人「しっかし、ホロさんって初めて見た時は大人しい人だと思ってたけどあんなに陽気な方だったんですね」

ホロ「なんじゃ、失望したかえ?」

才人「いいえ、とんでも!寧ろそこに惚ちゃいそうな……」

ルイズ「ふんっ!」

ドスッ!

才人「っあっ!!?」

ホロ「おやおや、まるで何処かの誰かを見てるようじゃ。のぅ?」

ロレンス「んんっっ!」
ロレンス「それでミス……あぁこれは失礼。まだちゃんとお名前を聞いていませんでしたね。
     良ければお伺いしても?」

ルイズ「はい。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと申します」

ロレンス「ではミス・ヴァリエール。ご用件の程は?」

ルイズ「えぇっと……ですね……その……」

才人「あの爆発はルイズがやったんです」

ルイズ「さ、才人!」

才人「後ろめたいなら俺が話すからお前は黙ってろ」

ルイズ「い、いいえ!自分で仕出かした事ですもの。ちゃんと自分で言うわ」
ルイズ「ミスタ・ロレンス。黙ってしまっていて申し訳ありませんでした!」

ロレンス「…………」

ルイズ「とても重大な事をしてしまったは承知しています。ですからお城に突き出される事も厭いません」

才人「ルイズ!」

ルイズ「良いの!これはお金どうこうじゃなくて信頼の問題なの」

ロレンス「解りました」

ルイズ「!!」

才人「ロレンスさん、ちょっと待って下さい!」

ロレンス「確かに信頼は大事です。一度反故にすると下手をすれば取り返しがつかない
     ですが私は商人です。そこに損得が加われば話は変わって来ます」

ルイズ&才人「え……?」

ロレンス「騙す形にはなってしまっていますが
     それでも結果的には今私の手元には馬や馬車を新調出来るだけの銀貨があります」
ロレンス「それもミス・ヴァリエールがここを紹介してくれ自らも働いた上での結果です」

ホロ「わっちもの」

ロレンス「勿論」
ロレンス「ですから有り難く思ってもお城に突き出そうとは考えていません」

ルイズ「………」

才人「………」

ロレンス「ん?どうされました」

才人「いやぁ……そんな考え方の人もいるんだなぁって驚いて」

ロレンス「この状態でさらにお城に突き出すとなれば私はお金だけが目当ての悪人と同じです
     ま、もっと酷い状況になった事もありましたからもしろ今回は儲けた方です」

ホロ「現金な奴じゃ」

ロレンス「褒め言葉として受け取っておくよ」

ルイズ「ミスタ・ロレンス」

ロレンス「おっと。私達は既に商売を交わした間柄。気軽にロレンスとお呼び下さい」

ルイズ「で、では私の事もルイズとお呼び下さい」

ロレンス「解りました、ルイズさん」

デルフリンガー「ははっ。お嬢ちゃんも形無しだな」

ロレンス「また……!!」

ホロ「ほぉ……」

ロレンス「あのぉ、ルイズさん」

ルイズ「なんでしょう」

ロレンス「剣が喋るのはこの国では当たり前なのですか?」

ルイズ「え、う~ん、珍しいと言えば珍しいけど大して驚く程ではないかと」

ロレンス「……どうやら私達はこの国について知らない事が多々有るようです
     ルイズさんがおこした爆発もかなりの物でしたしその方法に検討がつきません
     宜しければそういった当たり前の事について色々教えて頂けないでしょうか」

ルイズ「解りました。私で宜しければ是非」

才人「じゃあ俺はホロさんと夜道の散歩でも……」

ルイズ「こら!あんたの存在も説明するのにいるんだから大人しくオスワリ!」

才人「………はい」

ホロ「残念じゃったな♪」



ロレンス「魔法、二つの月、使い魔、貴族と平民の判別方法、そして異世界」

ルイズ「ロレンスさん?」

ロレンス「あぁ、いえ。なんだか私が異世界にほうり込まれたような心境です
     しかしそれなら……ホロ」

ホロ「なんじゃ、主よ」

ロレンス「二人に自慢の尻尾を見せてやってくれ」

ホロ「うむ、よかろう」

バサッ!

才人「し、尻尾だ!」

ルイズ「じ、人狼……!?」

ホロ「わらわをあんな半端者と一緒にするでない。わっちは誇り高きヨイツの賢狼。正真正銘の狼じゃ」

ルイズ「お伽話でしか知らなかったけど本当に居たんだ……」

才人「いやぁ……凄いな」

ロレンス「やはりあまり驚かないのですね」

ルイズ「い、いえ。充分驚いています」

ロレンス「私がいままで旅した国では人外の者は迫害され教会へと突き出されるのが常です
     さて、正体を明かしたのには実はお聞きしたい事があるのです。
     ヨイツという地名や賢狼と呼ばれる者について何かご存知の事はありませんか?」

ルイズ「う~ん………」

才人「んん………」

ルイズ「すいませんが何も……」

才人「同じく」

ロレンス「そうですか……いえ、有り難うございました」

ホロ「そちはどうじゃ、ガンダールヴの左手」

デルフリンガー「俺をその名で呼ぶとは……おでれーたな」

ロレンス「ホロ、お前あの剣の事知ってるのか?」

才人「デルフ、お前も?」

ホロ「わっちは知っているのでは無く識っていただけじゃ」

デルフリンガー「俺っちも同じく、恐らく俺っちが創られたより前の話だな。
        伝承として名前を聞いた事があるくらいだ」

ホロ「ふむ。いかに伝説の剣とはいえ実際に逢ってみないと解らないものじゃな」

デルフリンガー「ま、そうがっかりなさんな賢狼殿」

ロレンス「取り敢えずこれ以上の情報は望めなさそうだな。さて……」

才人「なぁルイズ。学園長やコルベール先生なら何か知ってるんじゃないか?」

ルイズ「そうね……うん、もしかしたら……」

ルイズ「ロレンスさん、明日は魔法学院においで頂ければ有益な情報が手に入るかもしれません」

ロレンス「魔法学院?」

ルイズ「えぇ、私達普段はそこの学生として寮生活をしているんです
    そこの先生方ならそういった情報にも精通しているかも」

ロレンス「おぉ、それは有り難い。ホロもそれで良いか?」

ホロ「うむ。なにしろわっちは主の所有物じゃからの。一度命じられればあんな事も……」

才人「えぇっ!?や、やっぱりそんな関係だったんだ……!!」

ルイズ「お、お、お邪魔しましたーー!!!」

ギリッ!

才人「お、おいルイズ!引っ張るなら耳じゃなくちゃんと腕を…イタタタタッッ!!」

バタンッ!

ホロ「くふっ……ふふっ……あーーっはっはっはっ♪若い者はからかいがいがあって良いのう。
   なんとも初々しいでは無いか♪」

ロレンス「はぁ……朝一番の交渉の内容は決まったな」

ロレンス「おっとそうだ。馬と荷馬車をどうするか。
     この時間じゃ開いてる店なんてないだろうし……もう一仕事追加だな」

コンコン

才人「あのぉ~」

ロレンス「才人くん?」

才人「馬と荷馬車の事については俺に任せて下さい」

ロレンス「え?いや、それはルイズさんとホロが稼いでくれた分で十分賄えるから朝一に自分で買いに行くよ」

才人「いや、実はその原因に俺も一枚噛んでるというか身から出た錆というか……
   とにかく全て俺に任せてロレンスさんは明日の分までしっかり休んでて下さい」

才人「こうみえても俺、騎士の位を持ってますからこういう時に使わないと忘れてしまいそうで」

才人「じゃあまた明日!お休みなさい」

バタンッ!

ロレンス「………」

ホロ「こちらの話は聞く耳持たずか。あれも若さ故よの」

ロレンス「……どうしたもんかな」

ホロ「素直に申し出を受ければ良い」

ロレンス「しかし………」

ホロ「主よ、何も全てが悪い方向に向かう訳でも無い。
   只の善意からくるものもあれば裏に一物抱えて上での善意もある」

ホロ「そこの辺りが読み取れるようになれば直ぐにでも一流の商人となりえよう」

ロレンス「やれやれ、賢狼殿にかかると俺もまだまだ駆け出しだな」

ホロ「そんな幼い所が可愛くもあるがの♪」

ロレンス「うっ……!」

ホロ「ふふっ、たわけめ♪」

ロレンス「ここまでだ。明日馬と荷馬車がどうなっているのかの確認もしなきゃならないしな
     それに魔法学院はルイズさんのような貴族の子が大勢いるらしい。
     今の内に儲けるための商売を思いつかなくては」

ホロ「寝る前でさえそれかえ」

ロレンス「商売が上手くいく為なら、それの為の労力は惜しまないさ」

ホロ「アマーティの時も?」

ロレンス「あれは………俺とお前の為だ」

ホロ「うむ!それが言えれば上出来じゃ。
   並の娘ならこのまま朝まで一つの船の上で泳ぎ続ける事を選ぶであろうぞ」

ロレンス「そうかい」

ロレンス「それじゃ蝋燭の火を消すぞ」

ホロ「明日はどんな面白い事が起こるかのぅ♪」

ロレンス「平穏が一番さ」



パカラッ パカラッ パカラッ

ロレンス「まさかこんな上等な馬と荷馬車が頂けるとは思いませんでした」

才人「これくらい当然ですよ」

ルイズ「才人、あんたもしかして姫様に」

才人「あぁ。アンリエッタにちゃんと事情を話して譲って貰った
   むしろ、他に何か出来る事はないかって催促されたくらいだ」

ルイズ「はぁ………姫様ったら才人にまで甘いんだから」

ロレンス「所でトリステイン魔法学院まではどれくらいかかりますか」

ルイズ「馬車なら2時間程で着きます」

ロレンス「2時間……では出発の前に少しこの街で仕入れをしたいのでその間、
     ホロの面倒をお願いしても宜しいでしょうか」

ホロ「ぬ。わっちを鎖に繋がずとも心配はいりんせん」

ロレンス「幸福を呼ぶ天の鎖だとしたら?」

ホロ「……内容次第」

ロレンス「ルイズさんと才人くんはこの街に詳しい。
     ならば案内を頼めば珍しい物、見た事も無いような物にもありつけるかもな」

ホロ「それならば従順な犬のように尻尾を振りながら仮染めのご主人様の鎖に繋がれましょうぞ」

ルイズ「ふふっ。あんたもあれくらいの賢い犬だったらね」

才人「ほっとけ」

ホロ「主は良いのかえ?二人に案内して貰った方がそれこそ商売の当てになるのではないか」

ロレンス「既に商品の目星は付けてお勧めの店の在り方は聞いてある
     それに商品の内容は秘密にしておいた方が後で楽しいだろう」

ホロ「意地が悪い」

ロレンス「エンターテイナーと行ってくれ」

ロレンス「それじゃあ少しの間頼みます」

ルイズ「えぇ」

才人「良い物が買えると良いですね」

ロレンス「ありがとう」

パカラッ パカラッ

ホロ「さて、ご両人。わっちを楽しませてくりゃれ♪」

才人「何か……凄い振り回されそうな予感」

ルイズ「……私も」



ロレンス「ふむ、大体こんな所だな」

ロレンス「それじゃあ宿の前まで戻るか」

ガヤガヤガヤ

ロレンス「宿の前に人だかり……?」

ホロ「さぁさぁ皆皆様!どうぞ盛大な拍手を!!」

ウォー!パチパチパチ

客A「いやぁありゃあ中々だったな」

客B「おぉ、良いモン見れたぜ」

ロレンス「……さて、どんな話が飛び出すかな」



アニエス「才人。ガンダールヴの力が無くとも、最早私を超えたかもしれんな」

才人「そんな、俺なんてまだまだですよ」

アニエス「ふっ、何処まで伸びるやら。それじゃあ私はこれで、ミス・ヴァリエールも」

ルイズ「えぇ。またお会いしましょう」

ロレンス「何やら大盛況だったようですね」

才人「ロレンスさん、もう良いんですか」

ロレンス「あぁ。それじゃあ出発しよう。道すがら一体何があったのかを話の種にしながら」



パカラッ パカラッ パカラッ

ロレンス「屋台巡り、土産物屋、マジックショー、そして大道芸」

ホロ「実に面白かったぞ」

ルイズ「私達はくたくただけどね」

才人「俺は久しぶりにアニエスと剣の稽古が出来て楽しかったかな」

ルイズ「あれは稽古じゃなくて剣舞の域だったわよ」

才人「ルイズも上手く魔法が使えてたじゃないか」

才人「ホロさんの縄抜けショー。
   あんなに縛るもんだから服の上から体のラインがピッチリと……おっとっと鼻血が」

ホロ「どうじゃった、無抵抗なわっちを思いのまま縛った感想は」

才人「えぇ、そりゃあもう♪
   普段は鞭で縛かれるばかりなんで俺もルイズをあんなふうに縛ってみたいかなぁ~なんて♪」

ルイズ「……才人」

バチバチッ!

才人「ル、ルイズ!馬車、馬車!!」

ルイズ「くっ!うぅっ……帰ったら覚えておきなさい!」

ホロ「なんともはや、一筋縄ではいかんのぅ小僧♪」

ロレンス(完全に手玉に取られてるな)

ルイズ「あ、見えて来ました。あれがトリステイン魔法学院です」

ロレンス「立派な建物ですね」

ホロ「ふむ……匂うのう」

ロレンス「早速飯の匂いでも嗅ぎ付けたのか」

ホロ「……ま、そんなとこじゃ」

シエスタ「あ!才人さん。それにミス・ヴァリエールもお帰りなさい」

才人「ただいま、シエスタ」

シエスタ「えっと、そちらの方々は?」

ルイズ「街で知り合った行商人の人達よ」




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