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カイジ「アカギの墓参りにでもいくか・・・」  ID:wJjdzSi10

2009年12月29日 13:48

カイジ「アカギの墓参りにでもいくか・・・」

209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/07/27(月) 19:19:21.39 ID:wJjdzSi10

カイジ「パーティ、とはいっていたが・・・」


――遠藤との二度目の邂逅を終えたカイジはゲーム前日、とある場所に来ていた


カイジ「あいつらの事・・・どうせまた、命を張る事になる・・・・・・」

カイジ「らしくないが・・・神頼み・・・・・・」
カイジ「というよりも・・・・・・気合の入れなおし・・・・・・」

カイジ「もう誰も信用できない・・・たとえそれが佐原だろうと・・・」


――そこは、墓地
――カイジにとって見ず知らずの男が眠っている



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カイジ「ここだ・・・『赤木』・・・・・・きっとここがあの『赤木しげる』の墓・・・」

カイジ「昭和の怪物を討った男・・・俺と同じく抗い、そして勝利を掴んだ者・・・・・・・・・」

カイジ「墓石の欠片でも、気休めくらいにはなるだろう・・・」 ガリガリ

カイジ「できるなら、その豪運を俺に・・・・・・!!」

アカギ「・・・・・・面白い・・・・・・」

カイジ「!?」
カイジ「誰だ・・・!?」

アカギ「ククク・・・・・・」

カイジ(こいつ、いつからここに・・・・・・?さっきまではこんな奴・・・
    ・・・いなかった筈だ・・・・・・!)

アカギ「俺が誰か・・・・・・?」
アカギ「いま重要なのはそこじゃない・・・」
アカギ「お前は命を張ったギャンブルをする・・・・・・俺にとってもお前にとっても、
    重要なのはそこ・・・・・・!!」

カイジ「な・・・」

アカギ「チリチリと身を焦がすようなギャンブル・・・・・・それに挑むため、ここまで来た・・・・・・」
アカギ「ククク・・・・・・違うかい?」

ざわ・・
             ざわ・・

カイジ(コイツ、何故そんな事を・・・!?)

カイジ「それがどうした・・・・・・お前には関係ないっ・・・・・・!」

アカギ「・・・・・・本当にそうか・・・?」

カイジ「何・・・!?」

アカギ「・・・ちがう・・・・・・俺はもう関係者・・・・・・お前がここに来た時点で・・・」

カイジ「なにわけの分からない事を言ってやがる・・・・・・これは俺自身の問題・・・!!
    アンタには・・・・・・」

アカギ「赤木しげる・・・」

カイジ「えっ・・・・・・」

アカギ「それが俺の名・・・・・・そしてここは俺の墓・・・・・・」
アカギ「わかるか・・・?」

カイジ「・・・・・・ふざけろっ・・・!」
カイジ「死んでるんだ・・・赤木しげるは・・・・・・!この墓が何よりの証拠・・・・・・」

アカギ「そうさ、間違ってない・・・・・・俺は死んでいる・・・」

カイジ「何・・・・・・」

アカギ「だが俺が幽霊なら、何の問題もないだろう・・・?」

カイジ「幽霊・・・・・・!?」

カイジ(コイツ・・・狂ってやがる・・・・・・自分を、赤木しげるだと思い込んでる・・・・・・)

アカギ「信じられないか・・・・・・それもいい・・・・・・」
アカギ「重要な事は変わらない・・・・・・」

アカギ「俺も連れていけ・・・そのギャンブル・・・・・・」

カイジ(どうする・・・きっとこいつは諦めない・・・・・・)
カイジ(しかも俺がこの墓を傷つけているのを見ている・・・・・・警察にでも通報されると面倒だ・・・・・・)
カイジ(ここは・・・・・・一応言う事を聞いておくか・・・・・・?)

アカギ「心配するな・・・・・・お前に迷惑はかけない・・・・・・」
アカギ「俺はお前の隣でやりたいようにやらせてもらうだけだ・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」
カイジ(こいつとの話し合いは無意味・・・・・・ならば・・・)

カイジ「・・・・・・・・・・・・・わかった」

カイジ(どうせ連れて行っても門前払い・・・・・・俺にリスクは無い・・・・・・)
カイジ(ならば話だけ合わせていればいい・・・・・・)

アカギ「ククク・・・・・・そうか・・・・・・」

カイジ(しかし・・・・・・何だ、この男・・・)
カイジ(異様・・・異形・・・溢れ出ている・・・・・・何かが・・・体の内から・・・・・・・・・・・・)

アカギ「そういえば、聞いていなかったな・・・」

カイジ「・・・何をだ・・・?」

アカギ「名だ・・・お前の名・・・・・・俺は名乗った・・・・・・」

カイジ「・・・カイジ・・・・・・伊藤開示だ・・・」



―スターサイドホテル地下

ホテルマン「名前は・・・?」

カイジ「伊藤開示・・・・・・そしてこっちは赤木しげる・・・・・・」

アカギ「・・・・・・ククク」

ホテルマン「・・・・・・?失礼ですが、そちらには誰もいませんが・・・」

カイジ「何・・・?」
カイジ「見えないのか、お前・・・・・・こいつが・・・赤木しげるが・・・・・・?」

ホテルマン「・・・・・・誰もいませんが・・・?」

ざわ・・
                 ざわ・・

カイジ「な・・・・・・見えないわけがない・・・!ここにいるだろう・・・!
    白髪の青年・・・・・・赤木しげるっ・・・・・・!!」

ホテルマン「・・・・・・言っている意味がよく分かりませんが・・・・・・?」

カイジ「ふ、ふざけろっ・・・・・・!そんなわけが・・・」

アカギ「言ったろう、カイジ・・・・・」

カイジ「・・・!?」

アカギ「俺は幽霊・・・・・・邪魔などしない・・・・・・」

カイジ「・・・ゆ・・・・・・」

アカギ「ゆ・・・?」

カイジ「幽霊がなんで俺に声をかけやがった・・・!?連れていく気か・・・俺を・・・地獄へ・・・・・・!!」

アカギ「・・・・・・ククク」
アカギ「違うな、まったく・・・的外れもいいとこ・・・・・・」

カイジ「・・・じゃあ・・・・・・」

アカギ「・・・・・・狂気の沙汰ほど面白いものさ・・・」
アカギ「俺は命のやり取りをこの身で感じたいだけ・・・・・・」

カイジ(まさか、コイツ・・・・・・本当に赤木しげる、なのか・・・・・・?)

アカギ「それよりも・・・・・・カイジ・・・」
アカギ「そろそろ並んでおいた方がいい・・・・・・エレベーターから男が降りてきた・・・・・・・」
アカギ「きっとあいつが、ゲームマスター・・・・・・この参加者の山を切り崩す者・・・」

カイジ「・・・・・・」

アカギ「ルールによっては順番が重要・・・移動して置いて損は無いはず・・・・・・」

カイジ「・・・そうだな・・・・・・」
カイジ「行こう、アカギ・・・・・・」

アカギ「ああ・・・」

――男が行ったのはのはただの振り分けのみ。説明、その他、一切無し
――カイジ、この振り分けで最初の組でゲームに臨む事を決意

アカギ「・・・ほう・・・・・・ただの男かと思ったが・・・意外と頭も回る・・・・・・」

カイジ「当たり前だ・・・修羅場を潜れば見えてくる・・・・・・このくらいの理・・・・・・!」

アカギ「フフ・・・・・・その自負・・・どこまで持つかな・・・・・・?」

カイジ「言ってろ・・・俺は勝つ・・・・・・一人勝ち残ってみせる・・・・・・」

――石田、佐原もカイジらと同じ組を選択
――そして、第一陣の参加者たちは……まるで棺のような物の中に入れられ、決戦の地へと向かった

――そして、棺が空いた時。二人の目の前に広がっていたのは
――数本の鉄骨、モニター、そして歓声を上げる観衆の姿だった

カイジ「な・・・・・・なんだよこれっ・・・・・・!」

アカギ「ほう・・・」

――説明はいたって簡素なものだった
――鉄骨の上を駆け抜け、向こう側に辿り着いたものの勝利という、子供でも理解できる内容

カイジ「間違ってる・・・・・・!こんなの・・・落ちたら終わりじゃねーかっ・・・・・・!!」

アカギ「ククク・・・・・・」

カイジ「笑い事じゃねぇっ・・・・・・!死・・・!!失敗すれば死・・・・・・!!」

アカギ「・・・さっきまでの気合はどうした・・・?勝ってみせるんじゃなかったのか・・・・・・・?」

カイジ「で、でも・・・これは・・・・・・!鉄骨一本、一歩踏み間違えばそこで・・・」

アカギ「そこで、アウツ・・・か・・・?・・・ククク・・・・・・なるほど、凡夫だ・・・・・・
    まったく状況が見えていない・・・」

カイジ「何だとっ・・・!」

アカギ「よく見ろ、カイジ・・・・・周りを・・・・・・」

――アカギが言うや否や、一人の男が鉄骨の上に乗り出す
――しかし、勇気ある男は物の数秒でバランスを崩し、下の床へと落ちていった

アカギ「・・・・・・どうだ・・・?」

カイジ「『どうだ』・・・だと・・・?なに言ってやがる・・・!」
カイジ「あの男は落ちて血反吐を吐いてるんだぞっ・・・!!終わり、滅亡、終了、再起不能・・・!」

アカギ「違うな・・・・・・」
アカギ「今のは『生存』・・・・・・!あいつは、生き残った・・・・・・!!」

カイジ「何・・・!?」

ざわ・・
                  ざわ・・

カイジ「馬鹿が・・・・・・節穴か、その眼は・・・・・・!どう見ても・・・・・・!!」

アカギ「どう見ても生きてる・・・・・・足は折れてるだろうが・・・」
アカギ「つまり、落ちても死なない・・・・・・死ぬ事は無い・・・・・・」

カイジ「・・・」

アカギ「つまりこれは落ちたら復帰できないだけの平均台・・・・・・」
アカギ「痛手は負うさ・・・・・・リスクも無しに金を得ようとするなんて都合がよすぎる・・・・・・」
アカギ「・・・・・・どうする、逃げるか・・・?」

カイジ(・・・言われてみればそうだ・・・・・・死にはしない・・・)

アカギ「ククク・・・・・・」

カイジ(だからって、はいそうですかと進めるわけがない・・・・・・!)

アカギ「・・・それもいいさ・・・・・・」

カイジ「・・・・・・くそっ・・・!」

――カイジ、踏み出せない!
――苦悶するカイジをよそに、他の参加者たちが次々に鉄骨へと足を踏み出し始める

アカギ「・・・・・・他にも賢い奴はいるらしい・・・」

カイジ「・・・・・・なっ・・・」

――これを見てカイジ、焦りから彼らと同じく鉄骨に足をかける

カイジ(勇気を出せ、掴むんだ・・・・・・勝利を・・・・・・!!)

カイジ(しかし、これじゃあ俺は良くても二着・・・・・・!
     やはりアカギの言うように、踏み出していれば・・・・・・!!)

アカギ「・・・・・・ククク・・・」

カイジ「・・・・・・何を笑っていやがる・・・」

アカギ「考えが少し足りないんじゃないか・・・?・・・カイジ・・・」
アカギ「ここは一本道・・・・・・歩き出せば条件は自ずと同じになる・・・・・・・・・」
アカギ「二つの点を除いては・・・・・・」

カイジ「・・・・・・二つ・・・だと・・・・・・」

アカギ「そうさ・・・」
アカギ「障害物の有無・・・・・・それが一点・・・」
アカギ「そして安全度・・・・・・これがもう一点・・・・・・」

カイジ「・・・それは・・・・・・どういう・・・・・・」

アカギ「・・・今のお前は最悪って事さ・・・・・・カイジ・・・」

ざわ・・
                   ざわ・・

カイジ「そ、それは・・・・・・どういう・・・」

アカギ「・・・聞こえないのか、カイジ・・・・・・奴らの声が・・・・・・」

カイジ「・・・・・・声・・・」

・・・せっ!   ・・・せっ!
・・・せっ!   ・・・せっ!

『   押          せ        っ         !  』

――カイジに、電流走る!

カイジ「まさかっ・・・!」

アカギ「そうさ・・・・・・このゲームに違法は無い・・・
    勝つためなら、目の前の敵を落としても何ら問題ない・・・・・・」
アカギ「そんな中、お前が選んだのは一番手に逃げ場を塞がれ三番手に常に狙われる側・・・・・・
    最悪の二番手・・・・・・」

カイジ「・・・そんな、まさか・・・・・・!」

――振り返れば、先ほどまで頭を抱えていた12番がカイジらの鉄骨に足をかけようとしていた

――カイジ、絶句

アカギ「さて、どうする・・・?」

カイジ「どうするも、こうするも・・・・・・!」

アカギ「そうだ・・・どうするもこうするもない・・・・・・押すだけだ・・・」

カイジ「・・・・・・」

――顔をあげれば、背中は手を伸ばせば届く距離まで来ていた
――カイジ、構える

――が……

カイジ(・・・・・・押せないっ・・・!) ボロボロ

――カイジの真意を表すように流れ落ちる涙

アカギ「・・・どうした、カイジ・・・・・・押せばいい・・・押せば勝利へは一本道だ・・・・・・」

――カイジの頭の中を巡る、多くの考え
――どれもが一つの結論を導き出す

カイジ「俺は・・・・・・・・・・・・・」
カイジ「俺は・・・っ押さない・・・!!」

アカギ「・・・何・・・?」

カイジ「・・・俺は押さない、押すもんか・・・・・・!お前とは違う・・・・・・押せない、押さない・・・
    俺はっ・・・!!」

アカギ「・・・ククク・・・救えない甘っタレだな・・・・・・・・・押せば助かるのに・・・・・・」

カイジ「違う・・・!俺だって死にたくないっ・・・!
    でも、押しちまったら・・・・・・そこで終わりだ・・・!!」

アカギ「じゃあどうする・・・・・・」
アカギ「押したくない・・・落ちたくない・・・・・・これじゃあまるでガキの戯れ・・・」

カイジ「あるはずだ・・・方法がっ・・・・・・!!」

アカギ「・・・・・・ククク・・・」

カイジ「ああ、おかしいだろうさ・・・!あれだけ意気込んで置いてこれだもんな・・・!!」
カイジ「でも、俺にはできない・・・・・・!!身体がいう事を聞かない・・・・・・!」

アカギ「だったら押さなきゃいいさ・・・」

カイジ「な・・・」

アカギ「押さずに生き残る道もある・・・・・・それを選べばいい・・・・・・」

カイジ「あ・・・あるのか・・・・・・?」

アカギ「・・・・・・覚えていないか・・・カイジ・・・・・・俺の言った事・・・」

カイジ「・・・・・・」

アカギ「『お前はまったく状況が見えていない』・・・・・・」

カイジ「どういう・・・事だ・・・?」

アカギ「さあな・・・それくらい自分で考えてみろ・・・・・・・・・」

カイジ(どういう事だ・・・・・・アカギが嘘をつくとは思えない・・・・・・)

カイジ(しかしこの状況・・・端に渡るのは挟まれている俺では不可能・・・・・・)

カイジ(飛び降りる・・・駄目だ・・・・・・別の道があるはず・・・・・・)

カイジ(ならいっそ、別の鉄骨に飛び移って・・・・・・・・・・・・)
カイジ(馬鹿か俺は・・・・・・無理に決まってる・・・・・・)

カイジ(じゃあどうする・・・・・・八方塞・・・・・・逃げ場無し・・・・・・!)

カイジ(後は、押されないように逃げる・・・・・・は無理だから・・・
    押されても倒れないように体を固定するか・・・・・・?)

カイジ(これも無理・・・どうやって固定する・・・・・・・こんな不安定な足場の上で・・・・・・)

カイジ(せめて足場が安定していれば・・・・・・)


カイジ(!!)


カイジ(足場・・・?そうだ、歩くから落ちる・・・・・・)

カイジ(待てよ、これなら・・・・・・)

――カイジおもむろに鉄骨の上に腰を下ろす
――座り込んだカイジ。作ったのは太ももで鉄骨を挟み、手も支柱として使う、落とされる事のない体勢

後ろ「な、何やってやがる・・・!それじゃあ、俺が進めないじゃねぇか・・・・・・!!」

カイジ「五月蠅いっ・・・・・・押す勇気もないくせに、進もうとばかりするのか・・・・・・!」

後ろ「なんだとぉ・・・!?」

カイジ「押せばよかった・・・・・俺は今、無防備だった・・・赤子・・・
    そう、ライオンの群れに放置された生まれたての鹿同然・・・・・・」
カイジ「なのにお前は見逃した・・・・・・お前も押したくないんだ・・・・・・!」

後ろ「ウルセェ・・・!押そうとしてたんだ・・・・・・!」
後ろ「俺には、俺には金が必要なんだ・・・・・・!!押そうとしてたんだ・・・・・・!!」 ボロボロ

カイジ「だったら・・・!!」
カイジ「だったら押せばよかっただろ・・・!!」 ボロボロ
カイジ「押せば助かってたじゃないか・・・・・・押せばよかったじゃねぇか・・・!!!!」 ボロボロ

後ろ「う、うう・・・・・・」

カイジ「押せねぇんだ・・・俺もお前も、誰かを落として前に進めないボンクラなんだよ・・・・・・!!!!」 ボロボロ

カイジ「押せる奴とは違うっ・・・!でも俺は、押せなくても生き延びて見せる・・・・・・!!」

アカギ「・・・ククク・・・醜いな・・・カイジ・・・・・・まるで太りすぎた芋虫・・・」

カイジ「うるせぇっ・・・!これが、これが俺の答えなんだよ・・・・・・!!」 ボロボロ

――カイジ、見事生存
――しかし当然配当は入らない。残ったのは大きな敗北感だけ・・・・・・!

カイジ「・・・・・・」

アカギ「・・・・・・」

――無言
――沈黙がカイジの心を傷つける

カイジ「・・・・・・俺は」
カイジ「俺は間違っちゃいない・・・・・・」

アカギ「・・・どうかな・・・」

カイジ「1位はどうせ取れなかった・・・なのに誰かを突き落とすなんて馬鹿げてるんだよ・・・・・・!」

アカギ「道はあったさ・・・・・・色々と・・・・・・」

カイジ「ああ、そうさ・・・!!最初にアンタのいう事を聞いてれば1位だっただろう!
    突き落としてれば1位だったかもしれない!!諦めて無ければ前の奴が勝手に落ちた可能性もあった!!」
カイジ「でも・・・・・・俺は・・・・・・やっぱり俺なんだ・・・・・・!
    いくら覚悟したって、根っこは曲げられないんだ・・・・・・・!!」

アカギ「・・・・・・ククク・・・」

カイジ「・・・笑いたきゃ笑え・・・
    俺は今、アンタの目には最高のピエロにでも映ってるんだろうな・・・・・・」

アカギ「違う・・・・・・その逆・・・・・・」
アカギ「『俺は俺』・・・・・・負けた人間がこんな状況でいえる言葉じゃない・・・」
アカギ「負けた時にずるずると負けを引っ張るのが弱者だ・・・・・・
    お前が引っ張るようなら手を切ろうとも考えたさ・・・・・・」
アカギ「だがお前は開き直れた・・・・・・そこは・・・・・・そこについては・・・評価する・・・・・・
    カイジ、お前を・・・・・・」

カイジ「・・・・・・アカギ・・・」

アカギ「それに・・・気を抜くにはまだ早い・・・・・・本当の勝負はきっとここから・・・・・・」

カイジ「・・・?・・・それはどういう・・・」

アカギ「すぐに分かるさ・・・・・・」

――順に部屋に通される勝者、しかし一向に賞金の払い出しは無い
――そして最後の組の生還者一名が通された直後、カイジはアカギの言葉の意味を知る

――勝者に手渡されたのは、チケット

佐原「ふざけんなっ・・・!賞金っつーのはすぐに渡すものだろうがっ・・・!!!!」

アカギ「・・・思った通りだ・・・・・・」

カイジ「・・・どういうことだ・・・?」

アカギ「こういう連中が勝者にすぐに金を渡すとは思えない・・・金持ちって言うのは卑怯な人間だ・・・・・・
    絞り取れる奴からは限界まで搾り取る・・・」
アカギ「たとえそれが・・・・・・命でも・・・」

カイジ「・・・・・・つまり」

アカギ「さっきの鉄骨渡り、まだ終わったわけじゃない・・・・・・
    むしろここからが本番だと思っていい・・・・・・」

カイジ「そ・・・そんな・・・・・・」

――黒服に導かれ、通された場所
――それは屋上

利根川「ここからが、真の『ブレイブメン・ロード』・・・・・・」

カイジ「・・・っ!」
カイジ「なんだよっ・・・これっ・・・!!」
カイジ「無茶苦茶・・・何もかも・・・・・・!落ちたら即死の高さ・・・鉄骨を流れる高圧電流・・・
    どれも無茶苦茶っ・・・・・・!!」

アカギ「・・・・・・なるほど・・・ククク・・・」

カイジ「これが、渡れるわけ・・・・・・」

アカギ「渡れるさ・・・さっきと何ら変わりない橋・・・・・・」
アカギ「長さが変わったわけでも、幅が変わったわけでもない・・・
    違うのは落ちてはいけないという一点だけ・・・・・・」

カイジ「その一点が狂ってるんだよっ・・・!!助かるのと助からないのじゃ違いは歴然・・・・・・!!」

アカギ「・・・でも・・・」
アカギ「こちらに有利な点もある・・・・・・」

カイジ「何・・・?」

アカギ「この鉄骨・・・先に待っているのは換金だけ・・・急いで渡る必要がない・・・・・・」

カイジ「つまり・・・落とし合いにはならないって事か・・・?」

アカギ「・・・・・・そうだ・・・」

アカギ「さっきのゲーム・・・・・・
    落ちた奴の半数以上は『落とそうとして自滅』か『落とされた』だった・・・・・・」
アカギ「つまりそれだけ、こちらの生存率が上がるというもの・・・・・・」
アカギ「・・・事実、お前も押される恐怖さえなければ渡り切れていた筈・・・・・・」

カイジ「・・・それじゃあ・・・・・・」

アカギ「これは・・・リスキーだが、勝ち目のない勝負じゃない・・・・・・」
アカギ「むしろさっきよりも勝ちやすい・・・勝てる勝負だ・・・・・・・・」

アカギ「死と隣り合わせという事を覗けば・・・・・・・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」ゴクリ

ざわ・・
               ざわ・・

アカギ「・・・ククク・・・狂気の沙汰だな・・・」
アカギ「大金を得るために先の見えない勝負に挑む・・・対価は自分の命・・・・・・もし俺が生きていれば・・・
    楽しめたんだが・・・・・・」

カイジ「問題ねぇっ・・・・・俺が代わりにやってやる・・・・・・」

アカギ「・・・やめておいたほうがいい・・・・・・今度は芋虫戦法でも許してもらえないぞ・・・・・・ククク・・・」

カイジ「ほざけっ・・・あれは押されないようにしていただけ・・・・・・」
カイジ「それに・・・・・・手にしなきゃならないのは俺も一緒・・・・・・金を・・・勝利をっ・・・!!」
カイジ「挑んでやる・・・・・・アンタの言う『狂気の沙汰』・・・・・・!」

――カイジ、地上43メートルの鉄骨渡りへの挑戦を決意・・・!
――そんなカイジに感化され、次々に参加者は増えていく

カイジ(他の参加者が増えた・・・?関係ない・・・・・・!)

カイジ(これは個人戦・・・要は自分が渡り切ればいい・・・・・・それだけ・・・・・・!!)

石田「カイジ君・・・!渡れるよね・・・!俺にも・・・・・・!!」

カイジ「大丈夫だ・・・・・・さっきの橋よりも簡単になってるんだ・・・・・・渡れる・・・
    俺達は・・・・・・!!」

――しかし、カイジ・・・この時まだ気づいていない
――この橋の本当の恐怖に

――次々に足を踏み出していく勇気ある者・・・
――そしてついに、カイジの番となる・・・・・・!

カイジ(大丈夫だ・・・押されないなら渡れる・・・・・・怖がる事なんか、無い・・・!!)

カイジ「!!」

――遂にカイジ、鉄骨の上へ・・・!
――瞬間カイジの体を駆け巡る、平常とは異なる感覚・・・

カイジ(・・・どういう事だよ、これ・・・・・・)
カイジ(見ているだけなら気付かない・・・・・・ただ、踏み出してみれば分かる・・・・・・)
カイジ(この橋・・・・・・さっきまでの物とは明らかに別物・・・・・・)

アカギ「・・・・・・気付いたかい・・・?」

カイジ「・・・なんなんだよこれ・・・・・・・・・・・・」
カイジ「まるで・・・濡れた手で心臓を掴まれたような感触・・・・・・これが・・・・・・」
カイジ「これが・・・命を賭けるってことなのか・・・・・・!?」

――カイジの中に芽生えたのは、恐怖・・・!

アカギ「・・・一歩目で気付けて正解・・・・・・・・・一歩目なら、自分で覚悟を決められる・・・」
アカギ「蛮勇だけで進んでいると、そいつに気付けない・・・・・・そいつが橋の途中で出てくれば・・・・・・・
    それこそおしまい・・・・・・」
アカギ「見失ってしまう・・・・・・自分を・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」 ゴクリ

アカギ「・・・進まないのか・・・・・・?」

カイジ「・・・・・・・・・・・・進んでやるさ・・・!」

――感情はすぐに他人へと伝染する
――それは恐怖とて例外ではない
――カイジが鉄骨のほぼ3分の1に到達しようかという時、とうとうそれは始まった・・・!

先頭「か・・・風だっ・・・!!」

カイジ「なにっ・・・!?」
カイジ(こんな所で風に吹かれれば・・・バランスを崩す事必至・・・・・!)
カイジ(何とかやり過ごせるか・・・?風の吹く数秒・・・数十秒・・・・・・)

アカギ「・・・とうとう始まった・・・・・・」

カイジ「・・・何がだ」

アカギ「・・・この鉄骨渡り・・・唯一の障害・・・・・・吹き続ける風・・・・・・」

カイジ「吹き続ける・・・・・・?分かる、のか・・・・・・そんなこと・・・・・・」

アカギ「・・・ククク・・・・・・何もわかっちゃいないな・・・」
アカギ「・・・・・・ここからはこいつとの戦い・・・・・・途端に止まる・・・・・・参加者の足・・・・・・」

カイジ「馬鹿言うなっ・・・!吹きやまない風なんてない・・・やむのを待てば・・・・・・!」

アカギ「・・・カイジ・・・・・・」
アカギ「・・・・・・吹いてるか・・・?・・・・・・風・・・・・・」

カイジ「!?」

ざわ・・
                 ざわ・・

カイジ(・・・そういえばおかしい・・・・・・風の力を・・・感じない・・・・・・)

カイジ「・・・・・・吹いて・・・ないのか・・・・・・?」

アカギ「正解は両方・・・・・・吹いてないけど吹いてるのさ・・・・・・」

カイジ「それ、どういう・・・・・・」

アカギ「・・・見てみろ・・・」

――アカギに促されるままカイジ、おもむろに顔をあげてみる
――そこに広がっていたのは異様な光景・・・!
――誰もが吹いているはずのない風から身を守り、縮こまっている・・・・・・!!

ざわ・・
                ざわ・・

カイジ「・・・・・・これ・・・」

アカギ「風なんて吹いてない・・・・・・ただ、先頭の奴が・・・引き金を引いてしまった・・・・・・
    呼び起こしてしまった・・・・・・」
アカギ「風という自分の命を狙うモノ・・・それに対しての、
    そしてこの橋に対しての・・・・・・恐怖・・・・・・!」

アカギ「いうなれば臆病風・・・風は風でも・・・臆病風・・・!」

カイジ「臆病風っ・・・・・・」

アカギ「こいつは厄介・・・・・・見えないだけに・・・対処のしようがない・・・・・・」
アカギ「しかもこいつは、そんじょそこらの風よりも無慈悲で強力・・・・・・・・・・・・!」

カイジ「・・・・・・・」
               ざわ・・

カイジ「・・・・・・どうすりゃあいい・・・」
カイジ「・・・こいつを乗り越えるには・・・・・・」

アカギ「簡単さ・・・・・・おびえなきゃいい・・・」

カイジ「それだけ・・・・・・?」

アカギ「・・・それだけ・・・・・・簡単だろ・・・?」

カイジ「・・・・・・馬鹿だった・・・・・・俺が馬鹿・・・」
カイジ「アンタに聞いた俺の馬鹿・・・・・・」

アカギ「・・・・・・そうかい?」

カイジ「もういい・・・・・・アンタと話してたら臆病な自分が馬鹿に思えてきた・・・・・・」

アカギ「ククク・・・それでいい・・・・・・」
アカギ「恐怖に支配されてなきゃ前に進める・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」

――カイジ、かろうじて持ち直す事に成功・・・
――しかし、かろうじて
――カイジの、渡る者たちの命は文字通り風前の灯・・・・・・!

――確かにカイジは持ち直した
――しかしそれはカイジだけであり、他の者たちは違う・・・
――恐怖は、確実に男たちの灯を消しにかかる

先頭「うわあああああああああああああああああああああ・・・!!」

―― 一人落ちれば、あとはもう連鎖
――まるで死神が男たちの頭上を飛び回り引き落としていくように、次々に落ちてゆく、奈落へ・・・!

カイジ「・・・ひでぇ・・・・・・これが・・・」

アカギ「そうさ・・・これが臆病風・・・・・・それに吹かれた男の末路・・・・・・」

カイジ「・・・こんなあっさり・・・おかしいだろ・・・・・・ありえていいのかよ・・・・・・!
    こんなの・・・・・・!!」

アカギ「通るさ・・・・・・向こうもこっちもルール通り動いてるだけ・・・・・・」

カイジ「だからって、こんな・・・・・・あんまり・・・・・・」 ボロボロ

アカギ「・・・・・・」

カイジ「・・・・・・ップだ・・・」

アカギ「・・・・・・何・・・?」

カイジ「もうヤメだ・・・!利根川・・・・・・!!ギブアップ・・・!!もう金は要らない・・・・・・!!!
    だから電流を切れ・・・切ってくれ・・・・・・!!」

アカギ「・・・・・・ククク」

利根川「・・・ククククククク」

カイジ「何がおかしいっ・・・!!笑ってねぇでさっさと切れ・・・電流を・・・・・・!!」

アカギ「・・・最悪・・・・・・まったく分かっちゃいない・・・」

利根川「何故切らなければならん・・・電流を・・・」

カイジ「聞こえなかったのか・・・!!もう金は必要ないんだ・・・だから・・・・・・!!」

利根川「愚図が・・・・・・忘れたか・・・ルールを・・・・・・」
利根川「渡り切るか・・・死ぬか・・・・・・このゲームにはそれしかない・・・・・・」

カイジ「・・・そんな」

アカギ「無意味だ・・・・・・理は向こうにある・・・何を言っても勝ち目はない・・・・・・」
アカギ「生き延びたいんなら・・・・・・渡り切るしかない・・・」

カイジ「・・・くそっ・・・くそっ・・・・・・貴様等それでも人間か・・・・・・!!」 ボロボロ

利根川「ククク・・・酷い言われようだな・・・」

アカギ「それに俺は幽霊だ・・・・・・もう人間じゃないのさ・・・・・・」

カイジ「うるせぇっ・・・黙りやがれ・・・・・・!鬼っ・・・!悪魔っ・・・・・・!!」
カイジ(渡り切ってやる・・・・・・あの鬼・・・渡り切って・・・殺してやる・・・・・・!!)

――カイジ、前を向きなおす
――しかしそれは、あまりにも遅い復活・・・
――見渡せば、そこにはもう三人。カイジ、石田、佐原の三人だけ

石田「カイジくん・・・・・・もう、もう・・・終わりだ・・・・・・!!」

カイジ「・・・・・・石田さん・・・前を向こう・・・・・」
カイジ「大丈夫だ・・・渡り切って、見返してやるんだ・・・鬼を・・・・・・!!」

石田「・・・・・・違う・・・そうじゃないんだ・・・・・・」

カイジ「何・・・?」

石田「・・・・・・言う事を聞かないんだ、もう、足がっ・・・・・・!!」 ボロボロ

カイジ「っ・・・!」
カイジ「大丈夫だ・・・!前を向いて、俺を見ててくれ・・・・・・!
    渡り切ろう・・・・・・二人一緒に・・・・・・!!」
カイジ「俺が渡って見せる・・・石田さんは俺に続いて・・・・・・」

石田「・・・もう、限界なんだ・・・・・・」 ボロボロ

カイジ「駄目だ・・・!臆病風に吹かれたら死んじまう・・・・・・!!
    気を強く持つんだ、石田さん・・・・・・!!」

石田「・・・・・・俺は、俺は・・・・・・」
石田「・・・俺は進めない・・・・・・臆病な・・・駄目な・・・男なんだ・・・」 ボロボロ
石田「これ・・・・・・受け取ってくれ・・・」

――突き出されたのは、石田の持っていた1000万チケット

カイジ「駄目だっ・・・・・・!あの船からも生きて帰れた・・・二人とも・・・だから今回も・・・・・・!!」

石田「カイジくんっ・・・!」

カイジ「!!」

石田「何も言わずに・・・・・・受け取ってくれ・・・・・・頼む・・・・・・」

カイジ「・・・・・・石田さん・・・」 ボロッ
カイジ「俺に・・・これは・・・!」

アカギ「・・・・・・受け取れ・・・カイジ・・・・・・」

カイジ「・・・!!」
カイジ「アカギ・・・!!!!!」
カイジ「この非常時に・・・貴様・・・・・・まだ言うか・・・!!
    俺は石田さんを見捨てないっ・・・・・・!!」

アカギ「・・・ならばなおさら・・・貰ってやれ・・・・・そのチケット・・・」

カイジ「・・・何・・・」

アカギ「そいつは・・・・・・もうこれ以上持たない・・・・・・今持ち直しても・・・いずれ落ちる・・・
    ・・・奈落へ・・・・・・」

カイジ「・・・・・・信じられるか・・・!そんな世迷言・・・・・・!!」

アカギ「・・・・・・そうか・・・じゃあ・・・見捨てるわけだ・・・お前は・・・・・・この男を・・・・・・」

カイジ「違う・・・俺は見捨てない・・・・・・!!」

アカギ「違うね・・・お前は見捨てるんだ・・・・・・」
アカギ「この男を・・・この男の覚悟を・・・・・・」

カイジ「・・・!」

アカギ「べつに構わないさ・・・それでも・・・・・・」
アカギ「俺は邪魔しない・・・・・・見てるだけだ・・・」

カイジ「・・・・・・・・・・・・・くそっ!!」

石田「・・・カイジくん・・・早く・・・・・・!」

カイジ「分かった・・・・・・受け取る・・・!受け取ればいいんだろ・・・・・・!!!」 ボロボロ
カイジ「ただ、石田さん・・・・・・諦めるんじゃない・・・戦い抜こう・・・最後まで・・・!!!」

石田「・・・・・・」
石田「・・・ああ・・・」 ニコッ

カイジ「それじゃあ・・・俺の背中をよく見て進むんだ・・・・・・!
    大丈夫・・・俺は落ちない・・・・・・石田さんも・・・!!」

石田「・・・・・・」
石田「ありがとう、カイジくん・・・・・・最後の最後で・・・俺は救われた・・・・・・」

アカギ「・・・」

石田(落ちる・・・落ちる・・・・・・終わるんだなぁ・・・俺の人生・・・・・・)
石田(結局何も残さず・・・終わっちまった・・・・・・)

アカギ「いや・・・アンタは残したさ・・・」

石田(・・・?・・・・・・君は・・・・・・)

アカギ「・・・・・・心配するな・・・後は俺とカイジでやっておく・・・」

石田(・・・・・・そうか、カイジくんの友達か・・・それなら安心だな)

――

カイジ「ほら見ろ・・・進める・・・・・・!簡単だ・・・進めるんだ・・・!!石田さん・・・・・・!!」

アカギ「・・・カイジ」

カイジ「見ろアカギ・・・どうだ・・・・・・俺達は進めてる・・・なぁ、石田さ・・・・・・」
カイジ「・・・・・・え・・・?」

アカギ「・・・」

カイジ「な・・・んで・・・・・・」

カイジ「い、石田さん・・・・・・!!!!石田さん!!!!」
カイジ「そんな・・・!まさか・・・!!嘘だ・・・!!嘘だ・・・!!!そんな・・・・・・・!!!」
カイジ「石田さんっ・・・!!!」

――夜空に響き渡る・・・カイジの慟哭・・・

カイジ「馬鹿な・・・どうして・・・・・・戦うって言った・・・・・・約束したのに・・・・・・」

アカギ「・・・やはり・・・」

カイジ「・・・」

アカギ「・・・・・・まるでわかっちゃいないな・・・伊藤開司・・・・・・」

カイジ「何・・・!?」

アカギ「・・・あのおっちゃんは戦ったさ・・・・・・お前を前に進めるためにな・・・・・・」

カイジ「何を根拠に、そんな・・・・・・」

アカギ「さぁな・・・自分で考えてみろ・・・・・・それくらい・・・」
アカギ「・・・ただ・・・・・・」
アカギ「立派に戦った・・・・・・それだけ・・・・・・」

カイジ「・・・死なないって・・・・・・言ったのに・・・・・・」

アカギ「・・・それくらいで止まるのか・・・女々しいな、救いようもなく・・・」
アカギ「・・・・・・ククク・・・進まないんならお前も落ちるか・・・・・・?」
アカギ「ひきつった叫び声でも上げながら・・・・・・」

カイジ「・・・・・・アカギ・・・テメェ・・・・・・!」
カイジ「・・・えっ・・・・・・?」

カイジ(そういえば・・・石田さんはいつ落ちた・・・・・・?まったく気付かなかった・・・・・・)
カイジ(まさか石田さん・・・押し殺したのか・・・・・・!?悲鳴を・・・・・・!!)

カイジ「石田さん・・・・・・石田さん・・・・・・」 ボロボロ

アカギ「どうした・・・落ちないのか・・・?」

カイジ「・・・・・・落ちるかよっ・・・!落ちてたまるか・・・!!」

カイジ「石田さんは戦ったんだ・・・・・・恐怖と・・・死の恐怖と・・・・・・」

カイジ「だったら俺も戦う・・・・・・戦ってやる・・・・・・!」

カイジ「恐怖じゃなく・・・あいつらと・・・・・・こんなバカげたゲームを企んだ利根川とっ・・・・・・!!」


アカギ「・・・ククク・・・・・・」


カイジ「渡り切ってやる・・・・・・こんな橋っ・・・!!」


――カイジ、決意・・・!!真っ直ぐにゴール、向かいのビルを見つめる・・・!

――しかしアカギ、この時まったく別の物を見つめていた・・・

アカギ(・・・・・・いない・・・)
アカギ(利根川と呼ばれていた男・・・ゲームマスター・・・・・・)

アカギ(・・・・・・)

アカギ(何故居ない・・・・・・興をそがれたか・・・)

アカギ(・・・ここまでは奴らの思い通りの筈・・・・・・移動する理由がない・・・)

アカギ(・・・・・・つまり・・・ここからは見なくても結果は変わらないという事か・・・?)

アカギ(ここからは見なくても落下と分かったから・・・か・・・・・・)

アカギ(・・・それともどうでもよくなったか・・・)

アカギ(・・・ククク・・・・・・面白い・・・決まり切ってるわけだ・・・あいつらの中ではもう・・・
    この後の展開は・・・)

アカギ(だったら俺の・・・・・・俺とカイジのやる事は一つ・・・)

アカギ(ひっくり返す・・・このゲーム・・・・・・!)

佐原「・・・・・・っははっ・・・!!やった・・・!やったぞカイジ・・・!!届いたっ・・・!!
   掴んだ・・・・・・!!」

アカギ(・・・・・・あれは)

アカギ「なるほど・・・・・・ククク・・・・・・やはり金持ち・・・損をする気はないのか・・・・・・」

カイジ「やった・・・!やりやがったあいつっ・・・!!生還だ・・・!!佐原・・・・・・!!」

アカギ「・・・・・・カイジ・・・」

カイジ「ははっ・・・!なんだ・・・?どうせ俺も進めっていうんだろ・・・わかってる、今・・・・・・」

アカギ「・・・・・・ククク」

カイジ「・・・・・・何か、おかしいのか・・・?」

アカギ「・・・今まで、一体なにを見てきた・・・・・・?」

カイジ「・・・・・・」

アカギ「周りをよく見るこった・・・・・・」

――言葉に従い、目を凝らすカイジ
――ドアの奥を捉えた時、カイジの背中を得も言われぬ感覚が走る・・・

カイジ「・・・・・・なんだ、あの・・・人の山・・・・・・」
カイジ「異様・・・もの凄く不自然・・・まるで・・・・・・」
カイジ「まるで佐原を・・・嘲笑う・・・・・・」
カイジ「・・・!!」
カイジ「佐原・・・!!下がれっ・・・戻れ・・・!!」

佐原「・・・ん?・・・あいつ、この期に及んで何を・・・・・・・・お、空いたっ・・・これで・・・!」

――吹き抜ける、強烈な風・・・!!

カイジ「佐原ぁ~~~~っ!!!!!」

カイジ「あ・・・・・・ああ・・・・・・」

アカギ「・・・・・・」

カイジ「・・・なんだっていうんだっ・・・!佐原は・・・!!渡り切ったじゃねぇか・・・!!!」
カイジ「・・・なのに・・・・・・なのに・・・・・・!!!!」 ボロボロ

アカギ「・・・違う・・・・・・」

カイジ「・・・何・・・?」

アカギ「・・・・・・忘れたか、カイジ・・・利根川の話・・・・・・」
アカギ「あいつは一度も・・・この鉄骨の先がゴールとは言ってない・・・」

カイジ「なっ・・・!」

ざわ・・
            ざわ・・

カイジ「じゃあ・・・・・・ゴールは・・・・・・?」

アカギ「・・・・・・そこさ」

――アカギ・・・すっと指を指す
――そこは何と・・・佐原の開けたドアの、真上・・・!

カイジ「・・・あそこは・・・・・・」
カイジ「上・・・・・・上がなんだっていうんだ・・・?」

アカギ「鉄骨の先はゴールじゃない・・・しかし利根川は向かいのビルと言った・・・・・」
アカギ「となると考えられるのは一つ・・・・・・」

カイジ「別の階・・・!?」

アカギ「・・・ククク・・・・・・そう、見てのとおりさ・・・キチンと居やがる・・・上の階にも・・・人」

カイジ「・・・あっ・・・!!」

――薄明かりに照らされた、ゴールの真上の階・・・
――そこには・・・確かにあった・・・・・・人影・・・!!

カイジ「・・・・・・ひでぇ」
カイジ「腐ってやがる・・・性根が・・・根性がっ・・・!!」
カイジ「辿りつけるはずがない・・・あんなとこ・・・・・・空でも飛べなきゃ・・・!」

アカギ「・・・・・・違う・・・」

カイジ「何・・・!?」

アカギ「これはゲーム・・・・・・フェアな勝負だ・・・・・・あるのさ・・・方法が・・・」
アカギ「恐怖ではなく・・・勇気を振り絞って立ち止まった者だけが理解できる・・・
    ・・・空中への離脱法・・・・・・勝利の道・・・勇気の道・・・
    ・・・まさしく『ブレイブメン・ロード』・・・・・・」

ざわ・・
                  ざわ・・

アカギ「前もダメ・・・後ろもダメ・・・・・・下もダメ・・・・・・」
アカギ「・・・・・・残ってるのは・・・・・・」

カイジ「横・・・」
カイジ「でも・・・横には何も無い・・・それこそ飛べでもしない限り・・・」

アカギ「・・・よく見てみな・・・・・・その眼を開いて・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」
カイジ「!?」

――空中、月明かりに照らされて浮かび上がったのは

カイジ「・・・・・・道・・・なんだこれ・・・・・・」

――そう。透明な足場、上の階へと通じる、第三の通路・・・

カイジ「・・・これ、あったのか・・・今まで・・・・・・」

アカギ「・・・ククク・・・・・・・気付いちまえば勝ち・・・・・・・・・・・・だが・・・」

カイジ「気付けない・・・横なんて見るはずがない・・・・・・!」
カイジ「盲点・・・・・・こんなものが・・・こんなものが存在していたなんて・・・・・・」

――恐る恐る、足場に移ってみる
――揺らがぬ足場・・・カイジ、空中への離脱に成功・・・!

カイジ「・・・・・・落ちない・・・落ちない・・・・・・つまり・・・・・・」

アカギ「ああ・・・正解さ・・・・・・この道こそが・・・真の活路・・・・・・」

カイジ「・・・・・・やったのか・・・俺・・・・・・生き延びたのか・・・・・・」

アカギ「ああ・・・生存・・・・・・しかし、まるで意味の無い生存・・・・・・」
アカギ「・・・踊らされていたのさ・・・・・・最初から最後まで・・・・・お前は・・・
    主催者の手のひらの上で……」

カイジ「・・・・・・どういう、事だ・・・・・・」
カイジ「意味がない訳がない・・・・・・俺は生き延びた・・・掴んだ・・・・・・勝利を・・・・・・」

アカギ「ククク・・・・・・勝利・・・それこそ夢想・・・いいように操られてるだけ・・・・・・」

カイジ「馬鹿言うな・・・!ここを進めば勝ちっ・・・!!」

アカギ「・・・知りたいのか・・・・・・?」
アカギ「この勝負・・・もう負けてるのさ・・・・・・お前は・・・お前達は・・・」

ざわ・・
                        ざわ・・

カイジ「なに言ってやがるっ・・・!」

アカギ「・・・・・・鉄骨だ・・・」

カイジ「何・・・?」

アカギ「触ってみろ・・・鉄骨に・・・・・・」
アカギ「そうすれば分かるさ・・・嫌でも・・・・・・」

カイジ「・・・っ・・・!忘れたかアカギ・・・!!触れば死・・・高圧電流に身を焼かれ・・・・・・!!」
カイジ「何人もそのせいで死んだっ・・・!触れるわけが・・・・・・」

アカギ「ああ・・・死んだ・・・・・・今までは・・・・・・流れてたさ・・・」
アカギ「しかし、今はどうだろうな・・・・・・?」
アカギ「唯一の生き残りのお前は活路を発見してそちらに移った・・・・・・」

カイジ「・・・まさか」
カイジ「切れてるのか・・・これ・・・・・・」

アカギ「・・・切れてるさ・・・・・・・・・もう確認されても痛くもかゆくもないからな・・・・・・」

アカギ「お前がこっちに渡った瞬間に電流を切ってる可能性が高い・・・・・・」
アカギ「ただ・・・あの男はこういうさ・・・」

アカギ「『お前らの言うとおり・・・途中で電流は切っていた・・・・・・ギブアップは成立していた・・・』」
アカギ「『だから・・・・・・賞金の換金・・・そんなものあるはずがない・・・・・・』」
アカギ「『確かめてみるかね・・・?もう電流は流れてないぞ・・・・・・』・・・ってな・・・」

アカギ「たとえ今切ったばかりとしても・・・こういう・・・・・・」

カイジ「そ・・・・・・そんな・・・・・・・・・・・・・」
カイジ「・・・・・・じゃあ・・・」 ボロッ
カイジ「じゃあなんで・・・・・・皆は・・・・・・!」 ボロボロ
カイジ「皆はっ・・・!石田さんっ・・・!佐原はっ・・・・・・!!」 ボロボロ

アカギ「まんまとしてやられたわけだ・・・・・・あの男・・・利根川に・・・・・・」

カイジ「くそっ・・くそっ・・・・・・!!!」 ボロッボロッ

――カイジ、再び生還・・・・・・
――しかし、賞金は手に入らない・・・アカギの推測通り・・・・・・

――そして始まる・・・新たなギャンブル
――次にカイジの通された場所は、プレイルーム・・・
――敵は・・・・・・

利根川「・・・・・・なぜならこのEカード、お前の相手は・・・・・・私・・・・・・」

カイジ「・・・利根川っ・・・・・・!」

ざわ・・
                       ざわ・・

カイジ(巡ってきた・・・・・・復讐の時・・・!)
カイジ(殺す・・・ここでこいつを・・・・・・利根川を・・・・・・!)

アカギ「・・・面白いな・・・・・・」

カイジ「・・・!?」

アカギ「このゲーム・・・何かあるぜ・・・・・・」

カイジ「どうして・・・そんな事が・・・・・・」

アカギ「ククク・・・単純な事さ・・・・・・」
アカギ「銃の得意な人間は人を殺すときは銃で殺す・・・・・・そういうこと・・・」
アカギ「つまり・・・これは・・・・・・お前を殺すために用意された利根川の得意ゲーム・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」

           ざわ・・

利根川「それでは始めよう・・・一回戦・・・・・・カイジ君が皇帝を持つ・・・一回戦・・・・・・」
利根川「・・・・・・何ミリ賭けるかね?」

カイジ「・・・10」

利根川「おいおい、いいのか・・・?そんなに賭けると・・・・・・」

カイジ「うるせぇっ・・・・・・!10だ・・・・・・」

利根川「ククク・・・・・・じゃあいいさ・・・10・・・3回で破滅の距離・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」 ゴクリ

利根川「それでは・・・・・・始めようか・・・」

―― 一回戦
――カイジ、難なく皇帝を通す事に成功

利根川「ほぉ~~っ・・・これはこれは・・・・・・一本取られた・・・私の負けだ・・・」

カイジ「御託はいいっ・・・!だせ、金を・・・・・・」

利根川「焦るな焦るな・・・・・・ほら、100万だ・・・・・・」

カイジ「ふん・・・・・・」

カイジ(・・・簡単だ・・・意外と・・・・・・思っていたより・・・・・・)
カイジ(勝てる・・・勝てるぞっ・・・・・・この勝負・・・・・・!)
カイジ(このままこの流れに乗って・・・・・・勝ち続ける・・・!!)

利根川「・・・さて、二戦目・・・賭け金は、どうするかね・・・・・?」

カイジ「変わらずだ・・・・・・10ミリっ・・・!」

――二回戦
――これもカイジ、皇帝を通す事に成功・・・
――だが・・・

利根川「・・・ククク・・・・・・」
利根川「見えてきた・・・カイジ君の心・・・・・・」
利根川「あと少しだ・・・・・・!」

カイジ「・・・なに・・・?」

――そして三戦目
――カイジ、変わらず10ミリ・・・
――しかしここで変わる・・・場の空気が・・・・・・!

カイジ(次からは勝ちにくい奴隷・・・ここでもう一度勝っておきたい・・・・・・)
カイジ(この皇帝・・・・・・通れば300万・・・・・・!)
カイジ(・・・来い、市民・・・・・・!!)

利根川「・・・・・・ククク」
利根川「・・・『来い、市民』・・・・・・か」

カイジ「なにっ・・・!?」

――看破される・・・カイジのカード・・・

カイジ(なんだ・・・こいつ・・・・・・読んだのか・・・?心を・・・・・・)
カイジ(まさか・・・そんなはずない・・・・・・!!)

利根川「ククク・・・残り20ミリだ・・・どうするね、カイジ君・・・・・・?」

カイジ(あるとすればイカサマ・・・ガンカード・・・・・・)
カイジ「・・・・・・顔を洗って来ても・・・」

利根川「ああ、構わんよ・・・・・・」 ニヤニヤ

――

カイジ「・・・・・・ガンカードじゃない・・・どこにも印なんか・・・・・・」
カイジ「じゃあ、本当に読んだのか・・・?利根川は・・・心を・・・・・・」

アカギ「出来ると思うのか・・・?そんな事が・・・・・・」

カイジ「しかし、そうでもないと説明つかない・・・この事態は・・・・・・!」

アカギ「ククク・・・駄目だな・・・目暗もいいとこ・・・・・・」
アカギ「理を捨てて勝てるもんじゃない・・・ギャンブルは・・・・・・」

カイジ「じゃあお前には分かるのかよっ・・・!利根川が俺のカードを看破した理由っ・・・・・・!!」

アカギ「さてね・・・・・・」

カイジ「そうとしか説明つかないだろ・・・少なくとも今は・・・・・・!
    少なすぎる・・・情報が・・・・・・!」

利根川「ようやく帰ってきたか・・・どうだ・・・ガンカードはあったか・・・?」

カイジ「・・・・・・いや・・・」

利根川「そうか・・・じゃあ少し、こちらにそのカードを渡してくれ・・・
    そちらが仕掛けた可能性もある・・・・・・」

カイジ「・・・あ、ああ・・・・・・」

カイジ(読めるのか、心が・・・・・・)
カイジ(だとしたら・・・勝ち目無し・・・この勝負・・・・・・)

アカギ「おいおい・・・焦りは何も生まないぞ・・・?」

カイジ「うるせぇっ・・・」

利根川「どうやら何もないようだな・・・安心したよ・・・・・・カイジ君がイカサマをしてなくて・・・・・・」

カイジ「当たり前だ・・・誰がするかっ・・・そんな事・・・・・・!」

カイジ(しかし、アカギの言うとおりだ・・・焦っちゃダメ・・・・・・)
カイジ(あり得るわけがない・・・読心なんて・・・・・・)
カイジ(きっと何か仕掛けがあるはず・・・!)

利根川「それでは、再戦と行こうか・・・・・・さて・・・・・・何ミリ賭けるかね・・・・・・?」

カイジ「・・・・・・」

カイジ(奴隷側、一発当たれば大きいが・・・今は様子見が必要・・・・・・)
カイジ(読心の謎を解くため・・・・・・ここは10なんて張れない・・・・・・)

カイジ(半分の5・・・いや、もっと落として3か・・・?)

アカギ「1だ・・・」

カイジ「・・・!?」

アカギ「欲を見せれば破滅は必至・・・10なんて出さなくて当たり前・・・・・・」
アカギ「ここは見・・・・・・徹底的に見に努める・・・・・・だから1・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」
カイジ「・・・・・・駄目だ」
カイジ「1なんて賭けてたら2000万なんて到底たどり着けない・・・・・・夢のまた夢・・・・・・」
カイジ「多少の犠牲を冒しても・・・100万は取っておきたい・・・」

カイジ「2だ・・・2ミリ」

アカギ「・・・・・・それもいいさ・・・」
アカギ「・・・クク・・・」

利根川「それでは、始めようか・・・・・・」

――四回戦、五回戦
――カイジは知らず知らずのうちに呑まれてしまっていた、利根川に
――結果、三連敗・・・・・・

――そして始まる、六回戦
――カイジ、ここで何と10ミリを賭ける事に・・・!!

利根川「ほお・・・いいのかカイジ・・・・・・・?逃げ場がなくなるぞ・・・・・・・」

カイジ「言ってろっ・・・!追い詰めてるのは・・・・・・俺だ・・・」

利根川「・・・・・・なるほど・・・負けられないな・・・」

カイジ(そうさ・・・負けられない・・・・・・ここで俺を取り押さえられなきゃ逃げられちまうんだ・・・
    俺に・・・・・・)
カイジ(俺からの宣戦布告とも取れるこれに、会長の叱咤・・・)

カイジ(生まれた・・・利根川に恐怖が・・・・・・!!)

アカギ「・・・・・・」

―― 一枚目・・・両者市民!

利根川「・・・ふん」

カイジ(ほらみろ・・・・・・先出しの皇帝を避けた・・・)
カイジ(これだ、この流れだ・・・・・・勝てる・・・・・・!!)

アカギ「・・・・・・終わった」
アカギ「・・・もうカイジは逃げられない」

――続く二枚目、カイジ、すぐにセット・・・

カイジ(二枚目・・・ここでは出ない)

カイジ(俺は四回戦、五回戦と2枚目で市民を出してきた・・・・・・)
カイジ(だから、利根川は出せない・・・2枚目で皇帝を・・・・・・)
カイジ(まさかとは思いながらも、恐れてしまう・・・奴隷を・・・・・!)

カイジ(だから、市民・・・!利根川が出すカードは・・・!!)

――ほどなくして、利根川・・・カードをセット・・・

――そして、カードオープン・・・!

カイジ「・・・な・・・」

利根川「クククククククク・・・・・・!!」

カイジ「そんな・・・そんな・・・・・・!」

――利根川のカードは・・・皇帝・・・!!

利根川「君の考えはある種の定石のような物・・・・・・」
利根川「定石・・・・・・・・・それこそがギャンブルでは最も危険・・・・・・!!」

――カイジ、全敗で鼓膜破損決定・・・!

カイジ「どうして・・・どうして・・・・・・!」

アカギ(カイジは途中で投げ出した・・・疑う事を・・・・・・)
アカギ(それは自分から棺の中に入るのと同じ・・・)
アカギ(・・・定石という名の棺に・・・・・・)

――追い詰められたカイジ・・・
――ここからは書くに及ばない
――負け、負け、負け・・・勝ちやすい皇帝側で2敗・・・とうとう皇帝側最終戦・・・・・・!

カイジ(ダメだ・・・勝てない・・・勝てない・・・・・・勝てない・・・・・・・!!)
カイジ(利根川には・・・分かっているんだ・・・俺のカード・・・俺の思考・・・
    心の移り変わり・・・・・・!)

―― 一枚目・・・両者市民

―― 二枚目

カイジ(市民だ・・・皇帝側で市民は絶対に安全・・・!早い段階で勝負に行くのはまずい・・・・・!
    勝負は四枚目・・・2度目の後出し・・・!!・・・いや、逆に、二枚目に皇帝なのか・・・・・・?
    もし利根川が俺の思考を呼んでいるとすれば・・・皇帝を出すべき・・・!?)

――利根川、セット
――それを受けてカイジ・・・皇帝を手に取る

アカギ「・・・ククク・・・」

カイジ「!?」

アカギ「・・・・・・」

カイジ(・・・・・・アカギが・・・笑った・・・?)

アカギ「まるで白痴だな・・・・・・伊藤開司・・・」

カイジ(どうして・・・・・・今まで口出ししなかったアカギが・・・なんで今になって・・・・・・)

アカギ「もう忘れたのか・・・?俺がお前に言い続けた事・・・・・・」

カイジ(周りをよく見ろ、って言いたいのか・・・?)
カイジ(・・・もしかしてアカギ・・・お前・・・・・・)

アカギ「・・・まったく分かっちゃいない・・・・・・・・・」

アカギ「利根川のカードは『奴隷』だ・・・ここで死ぬのか・・・・・・?カイジ・・・」

ざわ・・
                           ざわ・・

カイジ「それ・・・どうして・・・・・・」

アカギ「・・・ククク・・・・・・自分で考えてみな・・・」

カイジ(アカギは・・・嘘はつかない・・・)
カイジ(半日程度の付き合いだが・・・・・・こいつは信頼に足る・・・・・・)

――カイジ、皇帝に伸ばしていた指を市民へと移し、そちらをセット・・・

――利根川・・・セットしていたカードはアカギの宣言通り『奴隷』

――カイジ、生還!かろうじて生還・・・!!

カイジ(・・・アカギは・・・・・・周りをよく見ろ、と伝えたかったはずだ・・・)

カイジ(俺の知らない何かが・・・まだ隠されている・・・?)

カイジ(アカギはそれを理解して・・・そして逆に、利根川のカードを看破した・・・・・・)

カイジ(まさか・・・・・・これ・・・イカサマ・・・なのか・・・・・・!?)

利根川「・・・いくらだ、カイジ・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」

カイジ(アカギには分かった・・・・・・イカサマのからくり・・・・・・)

カイジ(なんだ・・・何をしていやがる・・・利根川はっ・・・・・・!)

利根川「聞こえないか・・・カイジ・・・?」

カイジ「・・・なんだ・・・!」

利根川「今度は貴様の奴隷側だ・・・さっさと言え・・・賭け金を・・・・・・!」

カイジ(こいつ・・・会長に叱られた途端に口が悪くなりやがった・・・・・・)

カイジ(そりゃあ・・・負けられない勝負で負けちまったら・・・・・・口の一つも汚くなる・・・)

――利根川の口調の変化を皮切りに、カイジの頭に浮かびあがる、数々の不自然

カイジ「・・・1だ・・・・・・」

カイジ(負けられない勝負・・・確かにそうだが・・・いくらなんでもさっきの会長はおかしすぎる・・・・・)

カイジ(負けられない勝負だからと言って・・・確実に勝てるって訳じゃない・・・・・・
    何せ利根川は不利な奴隷・・・)

カイジ(なのにあの叱咤・・・・・・運否天賦のこの勝負で、なぜあんなに激昂する・・・・・・?)

カイジ(つまり・・・あるんだ・・・・・・やはり・・・!
    必勝法・・・・・・会長でも理解できる必勝法・・・・・・!!)

カイジ(読心なんかじゃねぇ・・・もっと卑劣な方法が・・・・・・!)

カイジ(・・・しかし・・・ここまでじゃ、憶測・・・まだ足りない・・・・・・)

カイジ(問題はその方法・・・・・・それが分からなくちゃ・・・対処できない・・・・・・)

カイジ(アカギは・・・さっきそれに気付いていた・・・・・・)

カイジ(笑ってたのは・・・俺に対する嘲笑・・・・・・『まだお前には見えないのか』
    という・・・嘲笑・・・・・・!)

カイジ(つまり・・・確実存在するんだ・・・・・・この部屋・・・このゲーム台の中に・・・・・・
    俺のカードを知るすべが・・・・・・!!)

――利根川・・・カードをセット
――カイジもセット・・・・・・一戦目は、当然両者市民・・・・・・

カイジ(ガンでもない・・・覗いてる奴がいるわけでもない・・・鏡なんかもない・・・・・・)

カイジ(この場で俺が出すカードを知っているのは俺だけ・・・・・・)

カイジ(!!)

カイジ(つまり・・・・・出しているのか・・・?俺が・・・・・・合図を・・・・・・!?)

――カイジ、二枚目のカードを選出・・・

カイジ(あり得ない話じゃない・・・・・・俺自身が知らず知らずのうちに合図を送っている・・・)

カイジ(利根川はただそれを受け取り・・・・・・選ぶだけ・・・・・・カードを・・・!)

カイジ(つまり利根川は今、俺から情報を・・・・・・)

――カイジの考えとは裏腹に、利根川・・・時計を見続ける・・・・・

カイジ(時計を見ている・・・・・・やっぱり・・・違うのか・・・・・・この仮説・・・・・・)

カイジ(・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、まて・・・なんで今時計を見る必要がある・・?)

カイジ(時間を気にしなきゃいけないのは俺の方・・・なんで利根川が気にしなきゃならない・・・)

カイジ(つまり・・・時計だ・・・・・・あの時計が・・・受信機・・・・・・
    俺の出すカードの・・・・・・!!)

――カイジ、二枚目をセット

カイジ(ならばあるはずだ・・・送信機・・・・・・俺の近くに・・・・・・)

カイジ(・・・・・・簡単だ、そんなの仕組めるの一つしかない・・・・・・)

カイジ(こいつ・・・この耳の鼓膜を破るための機械・・・・・・!)

カイジ(こいつが・・・こいつが送信機・・・・・・!!)

――利根川、セット・・・オープン
――カイジ、奴隷・・・・・・利根川、市民・・・・・・・・・利根川の勝利・・・!




―トイレ

カイジ「・・・こいつだ」

アカギ「・・・・・・」

カイジ「この耳の機械が送信機・・・俺の・・・心の震えを送る・・・」

カイジ「たぶん、俺の心拍数なんかを感知して、届けてる・・・・・・利根川に・・・・・・違うか・・・?」

アカギ「・・・へえ・・・・・・」

カイジ「そこまでは分かった・・・ただ・・・・・・」
カイジ「対処方法がない・・・これには・・・・・・なんせ生理現象・・・心拍数を隠すのは無理・・・・・・」

アカギ「隠せないんじゃない・・・隠そうとしてないんだ・・・・・・」

カイジ「・・・馬鹿かお前・・・!心拍数を隠すなんてできるわけがない・・・!」
カイジ「死なない限り・・・鼓動を消す事なんて・・・・・・不可能・・・!」

アカギ「・・・じゃあ死ねばいい」

カイジ「なに・・・!?」

アカギ「死ねば勝てるなら死ねばいい・・・」

カイジ「お前・・・それ本気でいってるのか・・・・・・・!?」

アカギ「ククク・・・死に体でなお戦う・・・それがギャンブル・・・・・・」
アカギ「それ・・・・・・」
アカギ「きっと送信機・・・カイジが言うように・・・・・・」
アカギ「だったら外せばいい・・・・・・」
アカギ「外せば消える・・・お前の脈拍、お前の思考・・・」

カイジ「・・・話になんねぇ・・・」
カイジ「聞いてなかったのか・・・?さっきの話を・・・・・・!」
カイジ「無理に外そうとしても分かるんだ・・・・・・その事は・・・向こうに・・・・・・!」

アカギ「・・・だったら外さなかったらいい・・・」
アカギ「・・・・・・耳から外さず・・・取り払えば・・・」

カイジ「なに言ってやがる・・・!お前の言ってる事は滅茶苦茶っ・・・!
    支離滅裂もいいとこっ・・・・・・!!耳から外さずにこの機械を取り外すなんて・・・・・・!」

アカギ「・・・ククク・・・・・・まだ分からないか、俺の言いたい事・・・」

カイジ「なにっ・・・?」

アカギ「それが取り付けられているのは耳・・・耳だけ・・・」
アカギ「だったら・・・・・・」

アカギ「千切ればいい・・・その耳・・・・・・」

カイジ「・・・っ・・・!?」

ざわ・・
                ざわ・・

カイジ「・・・そんな・・・・・・そんな事・・・・・・」

アカギ「確かに・・・並の神経じゃこんな事出来ない・・・・・・」
アカギ「でも間違っては無い・・・耳を切り落とせば隠せる・・・・・・カイジのカード・・・」
アカギ「そして勝てる・・・利根川のカードが見えているという勘違い・・・その隙をつけば・・・・・・」

カイジ「・・・・・・だけど・・・」

アカギ「・・・カイジに勝つ道は、これだけ・・・・・・あの男を地まで落とせる唯一の方法・・・・・」

カイジ「・・・!」

アカギ「流すか・・・・・・この方法を・・・?」

カイジ「・・・・・・くそっ・・・!!」

―――

  ガシャン!!
               ガシャン!!!!

   ドタバタ

男「な、何やってるんですか・・・!カイジさん・・・!!」

カイジ「うるせぇっ・・・止めるな・・・・・・!!」
カイジ「忘れてた・・・・・・恐怖で・・・・・・本当の目的・・・利根川殺し・・・・・・!!」
カイジ「討たなきゃならなかったんだ・・・仇を・・・皆の・・・・・・!」

男「駄目です・・・やめてください・・・!落ち着いて・・・落ち着いて・・・・・・!!」

カイジ「勝たなきゃ・・・・・・いけねぇのに・・・!!」

   ガシャン!!
                      ガシャン!!

アカギ「外まで騒ぎが聞こえたのか・・・・・・丁度いい・・・・・・」

カイジ「くそっ・・・・・・!」

アカギ「カイジ・・・どうする・・・・・・息を乱すだけじゃ勝てない・・・・・・」

カイジ「分かってる・・・!・・・分かってる・・・!!」

――カイジ、鏡の破片をとり・・・

男「うわあああああああああああああぁ・・・!!!!」

―――

利根川「・・気付いたのか・・・・・・」

利根川「という事は・・・賭けに来る・・・・・・カイジは」

利根川「2ミリだろうと張れば100万・・・勝てるという慢心が欲を生み・・・・・・勝負に出る・・・
    無謀な勝負に・・・・・・!」

利根川「・・・・・・殺せる・・・カイジを・・・!!」

――カイジ、帰還・・・
――その身体はズタボロ・・・頭から血を流し、その血をタオルで押さえつけて止血をしている

利根川(・・・ククク、やはり・・・そう来る・・・・・・暴れて興奮状態を作り出す・・・)
利根川「ずいぶんと荒々しいトイレだったようだね・・・・・・」

カイジ「うるせぇっ・・・黙ってろ・・・」
カイジ「それよりも、幾つだ・・・?」

利根川「・・・あ・・・?」

カイジ「耳までの距離・・・幾つまで賭けられる・・・・・・・・・・・・」

利根川(こいつ、まさか・・・・・・)
利根川「45だ・・・時と場合によっては心臓に取り付けることもあるのでね・・・・」

カイジ「・・・・・・18」

利根川「なに・・・?」

カイジ「18だ・・・限度ぎりぎり・・・・・18ミリ・・・!!」

利根川(こ、こいつ・・・死ぬ気か・・・・・・ここで・・・・・・)
利根川(息を荒げた程度で勝てると信じ込んでいるのか・・・・・・私に・・・)

利根川「馬鹿はよせ・・・!鼓膜は破れても治る・・・しかしその先・・・内耳は・・・!」

会長「良いではないか・・・利根川・・・・・・カイジ君の言う事を聞いてあげれば・・・・・・」
会長「忘れたか・・・?これは慈悲・・・慈悲の心で行っているギャンブル・・・・・・」
会長「カイジ君がそれを望むのであれば叶えてやらんとなぁ・・・それがたとえ・・・勝ち目のない・・・
   命を賭けた勝負でも・・・・・・」

カイジ「関係ないっ・・・!死ななければ勝ち・・・・・・!!」
カイジ「どうした・・・・・・逃げるのか・・・あ~~ん・・・?」

利根川「・・・・・・ククク・・・」
利根川(屑が・・・塵が・・・挑発なんぞしおって・・・・・・気付けてない・・・・・・
    絶体絶命はどっちか・・・)

利根川「いいだろう・・・そこまで言うなら受けてやる・・・18ミリ・・・・・・」

会長「・・・ククククククク・・・・・・面白い・・・面白い・・・・・・!!」

――十一回戦

利根川(あれだけ息巻いておきながら・・・単純な事に気付いていない・・・・・・
    少しはできるかと思ったが・・・・・・)

カイジ「どうしたっ・・・・・・!はやく出せ・・・・・・!!」

利根川「・・・落ち着きたまえ・・・カイジ君・・・・・・・・・・・・
    まだ時間はたっぷりあるんだ・・・・・・・」

利根川(そう・・・時間はある・・・・・カイジ君の呼吸が落ち着く程度の時間は・・・)
利根川(失望したよ・・・この程度の男だなんて・・・・・・)

――利根川、猶予時間5分を惜しまず使ってカードセット・・・
―― 一方カイジ、すぐにセット・・・・・・
――両者市民・・・・・・

利根川「さぁ・・・君の番だ・・・・・・」

――カイジ、迷わずセット

利根川「早いな・・・・・何をそんなに急いでるんだ・・・?」

カイジ「うるせぇっ・・・さっさとしやがれ・・・・・・!」

利根川(ようやく気付いたか・・・?・・・ゴミが・・・)
利根川(しかし・・・気付いた所でもう手遅れ・・・・・・)
利根川(暴れて計器を惑わすという作戦はもう瓦解しているんだ・・・・・・もうお前の心は筒抜け・・・!)

カイジ「どうした・・・なにをぐずついてやがる・・・!!」

利根川(心にぶれが無い・・・という事は十中八九市民・・・・・・)
利根川(まあ・・・何が隠されてるか分からんし・・・一応念には念を入れて・・・・・・)

――利根川・・・1枚のカードをカイジに提示・・・

カイジ「!?」

――それは市民・・・カイジの奴隷を殺せる・・・市民のカード・・・・・・

利根川「・・・・・・ククク・・・」
利根川(少しも心が揺れない・・・これは市民・・・・・・確定・・・)
利根川「では・・・・・・死ね・・・カイジ・・・!!」

――利根川・・・皇帝を提出

アカギ「・・・あーあ・・・・・・」

利根川「!?」
利根川「誰だ、貴様・・・!どうしてここに・・・!!」

アカギ「ククク・・・分かっちゃいない・・・自分で言っていた事なのに・・・」

利根川「なにっ!?」

アカギ「今までもいたんだろう・・・興奮状態で帰ってきて、博打をした奴ら・・・・・・?」
アカギ「だから・・・気付けない・・・・・・」
アカギ「目の前の異常をいつもの事・・・定石としか見れない・・・・・・」

利根川「くっ・・・いきなり出て来てなにを・・・」

カイジ「どこ見てやがる、利根川・・・・・・!」
カイジ「目をそむけるな・・・地に落ちる・・・・・・現実からっ・・・!!」

利根川「・・・なにを・・・」

――カイジのカードは・・・奴隷・・・・・・!!

利根川「・・・・・・な・・・」                            ぐ
利根川「馬鹿な・・・馬鹿な・・・!」                         に
利根川「確かに今・・・・・・時計にはなにも・・・!!」                ゃ
利根川「奴隷・・・奴隷・・・!?どうして奴隷のカードが・・・・・・!?」       あ
利根川「あり得ない・・・勝負カードを出して平然としているなんて・・・・・・!!」   ~ ・・・

アカギ「・・・・・・間抜けな面だな・・・利根川・・・・・・」

利根川「うるさいっ・・・うるさいっ・・・」

アカギ「勝利を確信して・・・不敵に笑って・・・・・・最後の最後まで気付けなかった・・・
    カイジの策に・・・・・・」

利根川「策だとっ・・・!?ふざけるな・・・・・・!!あの機械を出し抜けるわけがない・・・・・・!!」
利根川「止められる人間が居るか・・・!?発汗を・・・呼吸を・・・脈を・・・・・・!!!」

アカギ「・・・ククククク・・・・・・」
アカギ「・・・止められないな・・・確かに・・・・・・でも・・・」

アカギ「止められないなら止められないで・・・・・・・方法はある・・・・・・」

利根川「・・・まさか、カイジ・・・・・・貴様・・・・・・!!」
利根川「タオルを取れ・・・!カイジ・・・・・・!!」

――一見頭の止血のために施していたタオル・・・なんとそれがまやかし
――本当の目的は、そう・・・・・・

カイジ「遅い発見だったな・・・・・・利根川っ・・・!!」

――機械ごと取り払った耳を隠すための隠れ蓑・・・・・・!

利根川「・・・・・・くそっ・・・くそっ・・・!!」 バニッ…バニッ…

カイジ(手に入れた・・・900万・・・)

カイジ(でもまだだ・・・)

カイジ(こんな金じゃあ皆が救われない・・・・・・!)

カイジ(なんとか利根川を出し抜いて・・・・・・もう一度勝利・・・・・・
    手に入れなくては、金を・・・・・・!!)

カイジ(でも、どうやって・・・?)

カイジ「・・・痛っ・・・・・・!」
カイジ「だれか、タオルを・・・!」

カイジ「!!」

――流れる血・・・場に残っている使われた二枚のカード・・・
――カイジの脳裏に組み上がる、もう一つの勝利への道・・・!

カイジ「・・・利根川・・・」

利根川「なんだっ・・・!?」

カイジ「汚名返上のチャンスをやるよ・・・もう一回だ・・・」

カイジ「変わらずの18ミリ・・・もう一度・・・勝負だ・・・・・・!!」

利根川「・・・なんだとっ・・・!?・・・狂ってるのか・・・・・・もうさっきのような小細工は・・・・・・」

カイジ「言っただろ・・・お前の命まで搾り取るって・・・・・・・・・それに・・・」

アカギ「ククク・・・」

利根川「耳を切り捨てるだと・・・・・・あの屑の・・・どこにそんな胆力が・・・・・・!!」

アカギ「見誤ったのさ・・・利根川・・・・・・お前は・・・・・・・」

利根川「・・・!?」

アカギ「カイジの覚悟を・・・実力を・・・・・・そしてまた見誤る・・・・・・」

利根川「・・・『また』見誤るだと・・・!?ふざけるな・・・・・・もうカイジは勝負には・・・・・・」

アカギ「・・・ほら・・・見誤った・・・・・・」

カイジ「・・・利根川・・・」

カイジ「汚名返上のチャンスをやるよ・・・もう一回だ・・・」
カイジ「変わらずの18ミリ・・・もう一度・・・勝負だ・・・・・・!!」

利根川「・・・なんだとっ・・・!?」
利根川(乗ってきた・・・どうして・・・!?これ以上何をする気だ・・・!!)
利根川「・・・狂ってるのか・・・・・・もうさっきのような小細工は・・・・・・」

アカギ「・・・・・・どうやらお前はカイジだけじゃなく・・・
    ギャンブルの本質も見誤ってるみたいだな・・・・・・」

利根川「・・・・・・!?」

アカギ「いいか、利根川・・・ギャンブルってのは・・・・・・」


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           『 狂 気 の 沙 汰 ほ ど 面 白 い も ん だ ・・・ !!』
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――カイジ、利根川・・・最終戦・・・
――カイジは耳の内側18ミリ・・・命を賭けた勝負・・・・・・負けられない
――しかしそれは利根川とて同じ事・・・
――会長の前・・・負ければ終わる・・・全てが・・・・・・


カイジ「さぁ・・・始めようか・・・・・・利根川・・・・・・!」

カイジ「正々堂々・・・互いの命を賭けた・・・・・・」

カイジ「俺とお前の最終勝負・・・・・・!!」

利根川(ふん・・・ほざけ・・・・・・!!自力の勝負だろうと・・・負けるわけがない・・・・・・)

利根川(こんなカスに・・・私が・・・・・・!!)

――始まる・・・運命を賭けたEカード・・・・・・!!

カイジ「アカギ・・・一つ頼みがある・・・・・・?」

アカギ「・・・手を組もう・・・とでも言うのか・・・・・・」

カイジ「違う・・・その逆・・・!」
カイジ「鉄骨・・・Eカード・・・どちらも俺が生き残ったのは・・・・・・アカギ、お前の力・・・・・・」
カイジ「・・・でも」

カイジ「こいつだけは・・・利根川だけは・・・・・・俺の手で渡す・・・引導を・・・・・・」
カイジ「それが弔い・・・死んでいった奴らへの・・・・・・」

カイジ「だから・・・・・・今回は・・・」
カイジ「何があっても・・・口を出さないで欲しい・・・」

アカギ「・・・その様子だと・・・・・・あるみたいだな・・・秘策・・・」

カイジ「・・・正直・・・・・・確率は五分・・・」
カイジ「ただ・・・利根川なら・・・あるいは・・・・・・」

アカギ「運否天賦・・・ククク・・・・・・それも悪くない・・・」

カイジ「・・・悪いな・・・・・・ここまで世話になっておいて・・・」

アカギ「忘れたか・・・カイジ・・・・・・俺が最初に言った事・・・・・・」

アカギ「俺はお前の邪魔をしない・・・絶対にな・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」

―― 一枚目・・・利根川セット
――それを受けてカイジセット
――やはり図ったように両者市民・・・一枚目引き分け

――利根川・・・後出しの二枚目
――カイジ躊躇せずにセット
――ここで利根川・・・ある事に気づく・・・

利根川(・・・なんだ・・・・・・あれは・・・)

利根川(・・・・・・血・・・先ほどの・・・血痕の拭き残し・・・!?)

利根川(という事は・・・これは・・・・・・11戦目で使われた・・・市民か奴隷・・・・・・!!)

――二枚目・・・またも両者市民

利根川(くっ・・・取り損ねたか・・・・・・しかし・・・)
利根川(別のカード・・・もう一枚・・・それが奴隷・・・・・・!)

利根川(・・・・・・まてよ・・・しかし・・・)

――三戦目・・・

利根川(残っているのか・・・奴隷にも・・・そんな都合よく・・・・・・血痕が・・・・・・)

――利根川、またも此処は保留・・・
――三戦目・・・三度引き分け

――そして再び・・・利根川の後出し、四枚目
――カードには・・・

利根川(おおおおおおおおおおおおお・・・!!!!)
利根川(あった・・・あったっ・・・!血痕・・・・・・!血痕っ・・・・・・!!)
利根川(確定・・・これが奴隷・・・カイジの生命線・・・・・・!!)

――利根川・・・当然市民を選択・・・そして・・・・・・

利根川(クククククク・・・勝者・・・勝者・・・!私が・・・儂が・・・俺が・・・・・・!!)
利根川(グズめ・・・・・・!死ね、死ね、死ね・・・!奴隷っ・・・・・・!!)

――市民をセットしようとし

                              ざわ・・

利根川「・・・っ!?」

――手を引く・・・!

利根川(待て・・・気付かんか・・・?この血痕に・・・カイジは・・・)
利根川(確かに耳の傷は深い・・・しかし・・・・・・)
利根川(見落とすか・・・?命のかかったこの勝負で・・・・・・こんな致命的なミスに・・・)
利根川(思い出せっ・・・こいつは何か仕込んでいないか・・・?)
利根川(これは100%奴隷か・・・・・・!?)

――記憶をたどる利根川・・・
――そして、ある事を思い出す

利根川(・・・・・・そう言えばあの時・・・・・・!!)
利根川(私があの白髪の青年と話していた時・・・・・・カイジは・・・・・・)

利根川(持っていなかったか・・・?もう一枚カードを・・・・・・)
利根川(・・・すり替えていたのか・・・!カードを・・・・・・!!)

ざわ・・
                       ざわ・・

カイジ「どうした利根川・・・置かないのか・・・それ・・・」

利根川(・・・こいつ・・・・・・最後の最後で仕込みおった・・・毒・・・!)
利根川(この執念、ここにきてのこの執念・・・・・・蛇・・・まさに毒蛇・・・・・・)
利根川(しかし・・・)

利根川「カイジ・・・」

カイジ「なんだ・・・?」

利根川「クズといった事は訂正しよう・・・・・・だが・・・」
利根川「私を出し抜くには至らなかった・・・」
利根川「服毒には至らなかったぞ・・・・・・お前の盛った毒・・・・・・!!」

カイジ「・・・・・・」

――利根川、出したのは・・・・・・皇帝・・・!

利根川「お前の負けだ・・・しかしお前は良くやった・・・・・・誇って死んでゆけ・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」
カイジ「・・・ククク・・・」

利根川「どうした・・・めくれ、そして・・・・・・」
利根川「・・・・・・・・・・・・まさか」


カイジ「ああ、そのまさかさ・・・・・・」


――カイジのセットしていたカードは


カイジ「・・・・・・いいか、利根川・・・・・・奴隷は・・・」


――なんとっ・・・!

カイジ「二度刺す!!」


――奴隷!!


利根川「・・・・・・」          ――奴隷っ!!

会長「・・・・・・」    ――奴隷っ!!

アカギ「・・・・・・」                       ――奴隷っ!!

カイジ「・・・・・・」                 ――奴隷っ!!!!

利根川「・・・・・・何故だ・・・・・・」
利根川「入れ替えたんじゃなかったのか・・・あの瞬間・・・!手に持っていたカードと・・・!!」  バニッ!!

カイジ「いや・・・入れ替えてなんかいない・・・・・・」
カイジ「確かに俺は右手に市民のカードを握っていた・・・・・・でも、それだけ・・・」
カイジ「そのままそのカードは戻した・・・つまり・・・血が付いていたのは紛れもなく奴隷と市民・・・・・・」

利根川「馬鹿か貴様はっ・・・!・・・もし・・・!!」
利根川「もし私が気づかなかったらどうするつもりだったんだっ・・・!!
    お前の右手に・・・すり替えにっ・・・・・・!!何故・・・どうして・・・・・・!!」

利根川「どうしてすり替えなかった・・・・・・!!カイジっ・・・!!!」 バニッバニッ!!

カイジ「・・・・・・気付くさ・・・」

カイジ「・・・アンタは賢い・・・・・・会長はああ言ってるが、
    少なくとも俺の出会ってきた人の中では一番・・・だったら・・・気付く・・・・・・」
カイジ「だって俺はアンタよりはるかに格下・・・クズ・・・カス・・・そんな奴には負けられない・・・・・・」
カイジ「アンタは考える・・・裏が無いかと・・・・・・」
カイジ「そして気付く・・・・・・俺の動作・・・・・・・すり替えの動作・・・・・・」

利根川「・・・くっ・・・・・・」 バニ…

利根川「くぅうううううううぅぅぅ・・・・・・」 ボロッボロッ

――決着は下った・・・
――カイジ・・・利根川に、勝利・・・・・・!

――続く勝負の余韻

??「ククク・・・」

――それを打ち破ったのは・・・

会長「流石・・・流石・・・カイジ君・・・・・・伊達に生き抜いておらん・・・限定ジャンケン・・・
   鉄骨渡り・・・・・・!」

会長「まさか本当に・・・こやつを・・・・・・利根川を降してしまうとはのぉ・・・・・・
   いや愉快愉快・・・・・・」

会長「さて利根川・・・・・・今度はお前の番じゃ・・・・・・」

              ざわ・・

会長「カイジ君は宣言通り勝った・・・圧倒的不利の状況から、おぬしに・・・・・・」

会長「ならばおぬしも宣言通り・・・・・・動いてもらう・・・・・・!」

会長「カイジ君はたしかこう言っておったな・・・・・・『地へ落ちろ・・・全てを失って・・・・・・』・・・」

会長「落ちてもらうぞ・・・・・・全てを失い・・・・・・地底・・・奥深くに・・・・・・ククク・・・・・・」

ざわ・・
                             ざわ・・

――手を叩く会長・・・その音に反応する・・・・・・黒服達・・・

会長「連れて行け・・・地の底に・・・・・・」

――黒服に掴まれ・・・運ばれていく利根川・・・

カイジ「ちょっと待て・・・!一体・・・あいつは・・・・・・利根川はどこに・・・・・・?」

会長「あ~~~・・・?
   ・・・ククク・・・お望み通り地の奥深くじゃ・・・・・・今まで積み上げてきたすべてを失っての・・・」

カイジ「それって・・・どういう・・・・・・」

――カイジ・・・思い出す
――それは、限定ジャンケン・・・敗者の部屋で聞いた話
――地下で行われる・・・償いの強制労働・・・・・・

カイジ「まさか・・・そんな・・・・・・!」

会長「ほお・・・・・・勘がいいのう、カイジ君・・・きっと思っている通り・・・・・・」
会長「働いてもらう・・・・・・言っておったろうカイジ君も・・・『命まで搾り取る』・・・と・・・・・・!」
会長「ククククク・・・・・・」

――重くのしかかる、勝利の現実・・・
――勝利は・・・常に敗者の上に存在している・・・・・・

カイジ「利根川・・・・・・」

利根川「歩ける・・・自分で歩ける・・・・・・!掴むな・・・!!」

――固まるカイジ・・・ただ、背を見つめることしかできない・・・・・・

利根川「覚えていろ・・・伊藤開司・・・・・・!」

カイジ「・・・!?」

利根川「今回は私の負け・・・認めてやる・・・・・・!全てを失い・・・地下へ行こう・・・・・・」

利根川「だが忘れるな!!次は勝つ・・・・・・!勝って全てを取り戻す・・・!!」

利根川「その時までせいぜい・・・首を洗って待っていろ・・・・・・!」

カイジ「・・・・・・あ・・・」

――気付かぬうちに流れ出す、涙・・・・・・
――カイジが必死に生きようとしたように・・・利根川もまた・・・生きようとしていた・・・
――そしてカイジの心に現れたのは・・・

カイジ(・・・許せねぇ・・・)

――憤怒・・・!

カイジ(利根川も俺と一緒、娯楽の駒の一つだった・・・!)
カイジ(それが今・・・容赦なく切り捨てられた・・・それだけ・・・・・・)
カイジ(真に悪いのは利根川じゃない・・・・・会長・・・アイツだったんだ・・・!!)



―トイレ

男「止血、きつくないですか・・・?カイジさん・・・・・・」

カイジ「ああ、だいぶ楽になってきた・・・・・・」

男「そうですか・・・よかった・・・・・・」

カイジ「・・・なぁ・・・」

男「はい・・・?」

カイジ「・・・すこし・・・一人にしてもらえるか・・・?」

男「え・・・・・・いいですけど・・・・・・」

カイジ「・・・悪いな・・・」

―――

アカギ「・・・どうだ、狂気の沙汰は・・・」

カイジ「・・・悪くない・・・・・・それ自体は悪くない・・・ただ・・・後味が悪すぎる・・・・・・」
カイジ「利根川は・・・駒・・・・・・あいつは指示を受けていただけなんだ・・・・・・」

カイジ「アカギ・・・頼みがある」

カイジ「俺と一緒に討ってくれないか・・・会長を・・・」

アカギ「・・・・・・ククク」

カイジ「・・・無茶だって言うのは分かってる・・・・・・でも・・・」
カイジ「なんとかひと泡吹かせてやりたい・・・傍観を決め込んでいた・・・あの男に・・・・・・!!」
カイジ「外の奴らと手を組むのも考えた・・・でもそれは駄目・・・・・・」
カイジ「あいつらは信用できない・・・金さえもらえば・・・裏切る・・・・・・俺を・・・・・・」

アカギ「・・・染みついてるな・・・負け犬根性が・・・・・・」
アカギ「一泡吹かす・・・・・・勝てるわけがない・・・・・・それじゃ・・・」

カイジ「なっ・・・」

アカギ「ギャンブルは殺し合い、奪い合い・・・どちらかが完全に倒れるまで続く・・・・・・」
アカギ「勝負の後は・・・」
アカギ「骨も残さない・・・・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」

               ざわ・・

アカギ「賭けられるか・・・カイジ・・・・・・その命・・・・・・」

ざわ・・
                  ざわ・・

カイジ「・・・・・・俺は・・・」
カイジ「賭けたくねぇ・・・命なんか・・・・・・・・・あんな思いはもうこりごり・・・
    出来るなら一生したくない・・・でも・・・・・・!」
カイジ「賭けなきゃならない時に賭けるなら・・・・・・別・・・!!」

アカギ「・・・命を賭けたくない・・・・・・とんだ甘ちゃん・・・」
アカギ「しかし・・・」
アカギ「悪くないな・・・敵討ち・・・・・・」

カイジ「・・・!じゃあ・・・・・・!!」

アカギ「乗ってやる・・・一度だけ・・・・・・お前の賭け・・・・・・」

カイジ「・・・恩に着る・・・」

アカギ「それよりも、先に一ついいかい・・・?」

カイジ「・・・なんだ・・・?」

アカギ「賭けの内容だ・・・・・・・・・」
アカギ「十中八九・・・会長とか言う奴は乗ってくる・・・難癖付けながら・・・・・・」
アカギ「その時にやることが決まってませんでした、じゃあ許されない・・・・・・」

カイジ「・・・そうか・・・・・・」
カイジ「まったく考えて無かった・・・・・・それを・・・・・・・」

アカギ「決めておくべきだ・・・サマの打ちにくい・・・尚且つ勝敗をあやふやにされないものを・・・・・・」
アカギ「向こうから提案されるものはダメ・・・・・・こちらに主導権のあるもの・・・・・・」

カイジ「・・・・・・ポーカー」

アカギ「・・・カイジ・・・」

カイジ「普通のポーカーじゃない・・・!」
カイジ「インディアンポーカーなんてどうだ・・・!?」

――インディアンポーカー・・・!
――お互いの頭につけたカードを見て、自分のカードとの大小を予想し戦う、変則的ポーカー・・・!!

アカギ「・・・勝ち目は・・・?」

カイジ「無い・・・高くとも五分・・・・・・」
カイジ「ただ、これなら・・・ガンカードだろうと関係ない・・・最初から敵の手は見えてるんだから・・・!!」
カイジ「競うのは互いの運・・・それだけ・・・!!」

アカギ「・・・・・・」

カイジ「加えてこれはこちらに有利・・・!
    アカギが俺のカードを覗いて教えてくれれば勝敗なんてすぐに着く・・・・・・!」

アカギ「・・・確かに良い・・・イカサマのしようがない・・・・・・でも・・・」
アカギ「俺は覗かない・・・・・・正々堂々・・・骨身を削り合う・・・」

カイジ「・・・わかった・・・」




会長「おお・・・お帰り・・・・・・長くかかったな、意外と・・・」

カイジ「少し、考え事をしてたんだ・・・・・・」

会長「ほう・・・まあ悩む事もあるじゃろう・・・・・・借金を返しても残り一千万・・・・・・
   何に使うか・・・」

カイジ「違う・・・」
カイジ「その金、俺は受け取れないかもしれないんだ・・・・・・」

ざわ・・
                     ざわ・・

男「そんな・・・カイジさん・・・!一体なにを・・・・・・!!」

会長「・・・罪悪感でも生まれたか・・・?この期に及んで・・・・・・」

カイジ「違う・・・それもあるが・・・もう少ししたいと思ってね・・・ギャンブル・・・・・・」
カイジ「ダメか・・・?会長・・・」

会長「・・・・・・ほう、それもいいやもしれんな・・・しかし・・・」
会長「もう夜は開ける・・・狂宴は終い・・・・・・聞き入れられん・・・そんな願い・・・・・・」

カイジ「時間はとらせない・・・!すぐに終わるゲームだ・・・!!」
カイジ「それに俺が賭けるのは・・・この2000万だけじゃない・・・・・・」

会長「ほお、ではなにを・・・?」

カイジ「・・・・・・命だ・・・」

会長「ほお~~~~~~・・・」

カイジ「俺が負けたら・・・好きにすればいい・・・煮るなり・・・焼くなり・・・・・・」

会長「・・・ク」

カイジ「・・・・・・」

会長「クククククク・・・ケケケケケ・・・!キキキ・・・!!コココ・・・!!カカ・・・!!!」
会長「面白い・・・実に面白い・・・!その提案・・・・・・!」 バニバニ
会長「ならば儂が君を降してここで殺してもいいと・・・?」

カイジ「・・・構わない・・・・・・」

会長「ククク・・・眠気が・・・吹き飛んだ・・・・・・!!」 ギンギン
会長「始めようか・・・インディアンポーカー・・・!!」

カイジ「その前に・・・いいか・・・・・・?」

会長「おほ・・・?なんじゃ・・・まだあるのか・・・?」

カイジ「賭け金だが・・・・・・こっちは2000万、それに命も張る・・・・・・」
カイジ「それ相応の額を賭けてほしい・・・・・・ダメか・・・?」

会長「ふむ・・・・・・それもそうじゃな・・・」
会長「では・・・1億でどうかな・・・?」

カイジ「・・・・・・!」
カイジ「・・・・・・・・・・・・上等だ・・・」

こっからアカギの指示でカイジが喋ってる部分は『』で括られます

――

カイジ(ここまでは漕ぎ着けた・・・・・・!)
カイジ(これでいいんだな・・・?アカギ・・・・・・)

アカギ「ああ、あんたの言うとおり・・・ここまでは上等・・・」
アカギ「そしてここからは、俺・・・・・・・・・」

―――

会長「カードはこちらで用意しておいた・・・文句は無いな・・・?」

カイジ『・・・ああ・・・』

会長「ルールは以下の通り・・・」


・山はお互いでシャッフルする
・カードは選んだあと相手に見せてはならない、見せた場合はその瞬間に負けとする
・袖は上げておく・・・万一のためのイカサマ対策に・・・


会長「問題は・・・?」

カイジ『・・・ない』

会長「では、トランプを持ってこさせよう・・・!」

カイジ「待ってくれ・・・」

アカギ「・・・?」

会長「ん、なんじゃ今度は・・・・・・」

カイジ「一応・・・無いとは思うが確証が欲しい・・・」
カイジ「トランプは使用する未開封の物1セットと・・・俺の確認用に1セット・・・」

会長「・・・・・・」

カイジ「・・・ダメか・・・?」

会長「それはそれは・・・正々堂々勝負するつもりでまったく抜け落ちておったわ・・・
   ガンカードの可能性・・・!」
会長「いいじゃろう・・・持ってこさせよう・・・!」

カイジ「・・・すまない・・・」
カイジ(正々堂々だと・・・?・・・どの口がほざきやがる・・・・・・!!)

カイジ(・・・・・・でも・・・これも成功・・・)
カイジ(アカギは怪しんでるかもしれないが・・・確実に勝つためだ・・・・・・)

――カイジの元に届けられる、二組のカードの山
――カイジ、それらを一枚一枚確かめて行く・・・!

カイジ「・・・・・・ガンはなさそうだな・・・」

会長「当たり前・・・これは紳士のゲーム・・・・・・正々堂々・・・!」

カイジ「ほら、ありがとうな・・・」

黒服「・・・はい」

会長「では、そろそろ・・・」

アカギ「止めろ、カイジ」

カイジ「えっ・・・!?」

会長「・・・・・・まだ何かあるのか・・・?」

アカギ「制約書だ・・・」
アカギ「逃げ場をなくさなきゃ・・・反故にされる・・・」

カイジ「・・・そうか・・・・・・忘れてた・・・」
カイジ『会長、念のため一筆頼めるか・・・?俺が勝てば支払うっていう・・・』

会長「・・・かあ~~~~、いちいちいうかそんな事・・・!払わんと思うか・・・?儂が・・・・・・」

カイジ『これも念のため・・・悪いが・・・命がかかってるとなると安心できなくてな・・・・・・』

会長「ふん、分かったわい・・・」

『伊藤開司が勝った場合・・・賭けた物にふさわしい対価を会長が支払う
 会長が勝った場合・・・伊藤開司の賭け金2000万+命を貰う』

カイジ『これでどうだ・・・?』

会長「貸せ・・・!・・・・・・ふん」

――会長、数か所訂正を入れたのちすぐにサイン・・・

カイジ『何を書き換えた・・・?』

会長「名前じゃ・・・どうせこの後言うんじゃろう・・・・・・
  『名前が違うと反故にされたら・・・』などと・・・・・・!」
会長「ぐずぐずしておったら夜が明けてしまうわ・・・!」

カイジ『そうだな・・・じゃあ始めようか・・・・・・』

――始まる・・・狂気の夜の最終章・・・!

カイジ『それじゃあまず、自分のカードの山をシャッフルだ・・・』

――勝つのは・・・

カイジ『交換・・・次は相手のカード・・・これ以降、山札の交換は認めない・・・』

会長「ああ・・・分かっとる・・・」 ニヤニヤ

カイジ「・・・・・・」

――どっち・・・!?

会長(ククク・・・まったく気付いておらん・・・・・・可能性に・・・)
会長(今ので防いだ気でいおる・・・儂の・・・・・・イカサマ・・・・・・・!)

――そう、会長はこの時すでに張っていた
――インディアンポーカー用の罠・・・!

会長(例え一方にイカサマが無いとしてもう一方にイカサマが無いとどうして言える・・・?)
会長(抜けておる・・・そう言ったところ・・・・・・だから死ぬ・・・)

――そう、カイジが確認したものは・・・正規のカード
――そして、今使っているのはイカサマ用
――こういう時のためのイカサマ用・・・詰み込んである・・・片方には大数が、片方には小数が・・・!

会長(向こうにはいっているのは7より・・・そしてカイジ君の方には7以下)
会長(ククク・・・もぎ取ってやる、一回で・・・勝利を・・・・・・!!)

―――

カイジ「・・・・・・」
カイジ「後は・・・引くだけ・・・・・・俺の勝ちになるカードを・・・!」
カイジ「引けっ・・・!引けっ・・・!!」
カイジ「・・・・・・大丈夫だ・・・勝てる・・・勝てる・・・・・・!!」

――カイジの鼓舞を無視し、アカギ、カードを引く・・・!」

カイジ「・・・・・・」
アカギ「引けなきゃその場で負けだ・・・こういう時は・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」

――両者、引いたカードを自分たちにだけ見えるようにオープン・・・!

カイジ「・・・・・・これ」

アカギ「顔に出すな・・・・・・」

カイジ「・・・ああ」

会長「ほぉ~~これはこれは・・・」

――会長が取りだしたカイジの勝負カード・・・7!!

会長(この土壇場でこいつに当たるとは・・・持っておる・・・強運を)
会長(しかし、ダメ・・・・・・!!)
会長(ククク・・・前準備を怠った・・・だから負け・・・・・・!!!)

カイジ『・・・さて、額につけるか・・・・・・』

会長「そうじゃの・・・まぁインディアンポーカーじゃし、一応・・・・・・」

会長(最もそんな必要は最初からない・・・これは勝ち試合・・・・・・!)

カイジ『さて、コールか・・・?ドロップか・・・?』

会長「・・・・・・厳しいあたり・・・これは難しい・・・・・・」
会長「しかし・・・・・・儂の運に賭けてみよう・・・・・・」
会長「コールじゃ・・・・・・!!」

カイジ『そうか、じゃあ・・・・・・』
カイジ『コールさせてもらうぜ・・・こっちも・・・・・・』

会長(かかった・・・!罠に・・・!!)
会長(ククク・・・どうやって殺そう・・・こいつ・・・・・・!やはりさっきの耳の奥45ミリか・・・!?)
会長(それとも・・・働かせるか・・・?地下で・・・一生・・・・・・?)
会長(・・・・・・ククク・・・弾む・・・胸がはずむ・・・・・・!!こうも楽しいものか・・・・・・!)

カイジ『じゃあ・・・オープンと行こうか』

会長「ああ・・・・・・そうじゃな・・・・・・」

――両者、オープン・・・!!

――カイジの勝負カードは・・・7

会長「・・・な・・・・・・」

――会長の勝負カードは・・・・・・

カイジ『残念だったな・・・・・・兵藤和尊・・・』

会長「ななな・・・・・・なぁ・・・!!」

カイジ『俺達の勝ちだ・・・!』

――なんと1・・・!
――詰み込まれているはずの無い最弱のカード・・・1・・・!!

会長「・・・・・・サマ・・・!」
会長「イカサマじゃ・・・!!通らんわ・・・イカサマなぞ・・・・・・!!」

カイジ「何言ってやがる・・・」

会長「何故1・・・出るわけがない・・・そんなクズカード・・・!!出るなら・・・お前らの方・・・!!」

カイジ「・・・・・・ククク・・・まったく、的外れな事を言うな・・・・・・」

会長「なにっ・・・!?」

カイジ「・・・出るだろう・・・普通に勝負をしていれば・・・1くらい・・・・・・13分の1の確率で・・・」
カイジ「それを・・・存在しなかった筈の1が出たみたいにわめきやがる・・・!」

会長「・・・ぐぐぐ・・・」

カイジ(やっぱりやってやがったか・・・イカサマ・・・・・・)
カイジ(正解・・・こちらも詰み込んで置いて正解・・・・・・)

――カイジ・・・イカサマが来るだろうと予測し・・・打っていた・・・対策を・・・!!

――カードを確認する際、渡された山から数枚の弱いカードを抜いておく・・・
――もちろんカードを返す時・・・箱とカードの間に隙間があきすぎると怪しまれる・・・
――そこでカイジ・・・使った・・・トイレにおいてあったペーパータオル・・・
――誤差は出るが・・・0,何ミリ・・・見破れるものはまずいない・・・!
――そして、会長のデッキから数枚引き抜き・・・素知らぬ顔で混ぜた・・・!!

――結果的に・・・場に残るカードに誤差無し・・・
――普通にやっているのなら何の問題もない・・・
  詰み込んである事に気付けばそれすなわち会長側が詰み込んでいるという証拠・・・
――そう、会長がバラす事の出来ないイカサマを・・・やってのけた・・・・・・!!

カイジ『さぁ、次の勝負だ・・・・・・』

兵藤「・・・阿呆か・・・!続けるわけが無かろう・・・・・・!」

カイジ『何間抜けな事を言ってやがる・・・まだ夜は明けてないぜ・・・・・・?』

兵藤「一回限り・・・!決まっておろうが・・・・・・!」

カイジ『・・・・・・ククク・・・』
アカギ「クククククククク・・・・・・・・・・・・」

兵藤「だ、誰じゃ・・・お前・・・・・・いつからそこに・・・・・・」

アカギ「知らなかったのか・・・インディアンポーカーのルール・・・」
アカギ「インディアンポーカーは・・・12回戦」

兵藤「・・・・・・!!」

アカギ「紳士のゲームなら逃げられない・・・・・・勝負を反故になんてできない・・・・・・」

兵藤「・・・・・・く・・・・・・調子に乗りおって・・・この白髪・・・」

アカギ「さて、2回戦・・・」
アカギ「と、その前に・・・・・・」

アカギ「やっとかないとな・・・・・・賭け金と、支払い金の計算・・・」

兵藤「・・・なに?」

アカギ「まずは俺達の勝ち1億・・・」
アカギ「それを全額賭け金につぎ込んで賭け金が1億2000万・・・・・・」

兵藤「な、なんじゃと・・・!?」

アカギ「ククク・・・誓約書をよく読んでみろよ・・・・・・兵藤和尊・・・」

兵藤「なに・・・・・・?」
兵藤「・・・!!」

『伊藤開司が勝った場合・・・賭けた物にふさわしい対価を会長に支払う』

アカギ「賭けた物・・・・・・つまりこの場合賭け金と命・・・・・・」
アカギ「この誓約書には賭け金が指定されてない・・・・・・」
アカギ「つまり・・・青天井・・・底なし・・・・・」

兵藤「ぬ、ぬかせ・・・!そんなたわごと・・・・・・!!」

アカギ「通るさ・・・アンタの言ったルールに何も反して無い・・・」
アカギ「それに通らないとすれば・・・・・・約束は守ってもらう・・・」

兵藤「約束、じゃと・・・?」

アカギ「その紙・・・裏をよく見てみな・・・・・・」

『なお、このルールに従わない場合・・・死をもって償う」

兵藤「・・・な・・・な・・・」  ぐにゃぁ~~
兵藤「ここここ・・・こんな・・・!」

アカギ「破らせはしないぜ・・・?」
アカギ「誓約書にはお互いゲーム開始から触っていない・・・・・・それはここにいる全員がみている・・・」
アカギ「それに兵藤・・・アンタがサインをしているのもな・・・・・・」

兵藤「くっ・・・・・・!」

アカギ「さぁ、どうする・・・?1億上乗せで2回戦か・・・死か・・・?」

兵藤「くそっ・・・!!くそっ・・・・・・!!殺す・・・殺してやる・・・!!」
兵藤「儂をコケにしおって・・・!殺す・・・!!この場で・・・・・・!!」

アカギ「ククク・・・面白い・・・・・・」

カイジ(アカギ言うとおりだ・・・・・・反故にしようとかかって来やがった・・・・・・)

アカギ「あぶねぇ・・・・・・用意しておいて間違いじゃなかった・・・こいつ・・・・・・」
アカギ「ククク・・・しかし驚いた・・・・・・幽霊なのに持てるんだもんな・・・・・・物が・・・・・・」

カイジ(あ・・・)
カイジ(だからあいつ、取ったのか・・・カード・・・・・・)
カイジ(躊躇せずに取ったから、おかしいと思った・・・・・・何故知っているのか・・・
    物が持てるという事実・・・・・・)
カイジ(試していたんだ・・・トイレで・・・・・・!)

――狂気は、終わらない・・・!

――続く、互いの命を賭けたギャンブル・・・!

――2回戦、3回戦、4回戦

――続く勝負・・・
――カイジ・・・引く・・・引く・・・引く・・・!!
――引くカード引くカード、全て詰み込んだもの・・・
――異常・・・イカサマを知るカイジ、兵藤からすれば異様な光景・・・!

カイジ(・・・半信半疑・・・今の今まで・・・)
カイジ(でも・・・ここまで・・・こんな豪運見せつけられちゃ・・・信じざるを得ない・・・・・)
カイジ(アカギは・・・赤木しげる本人・・・・・・!)

――気付けばカイジの仕込んでいたカード以外引くことなく・・・12回戦終了

アカギ「・・・・・・全敗だから、2048億・・・用意してもらおうか・・・」

兵藤「・・・ぐ、ぐぐぐ・・・・・・」
兵藤「・・・・・・・・するか・・・」
兵藤「用意するかそんなもん・・・!無し・・!無し・・・・・・!!」
兵藤「こんな勝負自体無し・・・なかった・・・存在しませーん・・・!!」

アカギ「・・・・・・醜いな兵藤・・・」

兵藤「・・・ぐぐぐ・・・知るか・・・!!払わん・・・儂は・・・!払ってたまるか・・・・・・!!」

アカギ「・・・ククク・・・どうする、カイジ・・・・・・」

カイジ「・・・・・・いい・・・」
カイジ「・・・そんな金もらっても困るだけだ・・・」

アカギ「・・・そうか」




アカギ「よかったのか・・・カイジ・・・それだけで・・・・・・」

カイジ「・・・いいさ、2000万あれば石田さんの奥さんを救える・・・耳も治せる・・・
    借金も、綺麗にとは言えないが、返せる・・・」
カイジ「それにあそこまで叩いておけば・・・・・・立ち直れないはずだ・・・・・・」

アカギ「・・・どうかな・・・・・・あの手の男はしぶとい・・・死ぬまであのまま・・・」

カイジ「死ぬまで関わるつもりはない・・・今朝までだけで一生分だ・・・」

アカギ「・・・ククク・・・」

――

カイジ「・・・・・・・俺」
カイジ「・・・生還・・・したんだよな・・・」

アカギ「信じられないか・・・まだ・・・・・・」

カイジ「まぁな・・・」

アカギ「直に湧くさ・・・生の実感・・・・・・」

カイジ「・・・・・・そうか」

――カイジ生還
――そしてこれが、後に有名になる
――『赤木しげるを継ぐもの』・・・伊藤開司の誕生の瞬間であった・・・・・・!!

                  , ‐ァ                   _、‐-、, -‐z._
            -=ニ _ ̄Y´ ´ ̄≧                 > ` " " ′.<
           ,  '' ´        ヽ              / " " " " ゙ ゙ ゙ ゙ \
         ∠-ァ             ゝ               7 " " ",.",ィ バ ,゙ ゙ ヾ       r‐ ' _ノ
          /            i              ! " " /-Kl/ Vlバ.N     _ ) (
          ,' /    ∧         l              | "n l =。== _ ,≦ハ!      (⊂ニニ⊃)
          / '.i´   人 ヽ.∧Nヽ r‐、l             |."しl|  ̄ ,._ ∨       `二⊃ノ
           l /l  /\バ/。  !ヒl l ヽ            | " ゙ハ  ー--7′       ((  ̄ 
           |' l/|,ヘ ゚ 〉 ~i ~ノ ゙l,ノ^ト ≧‐- 、_       r'ニニヽ._\. ¨/           ;;
               ヘ~/ _ 、 -‐、 |  l ヽ    ヽ     r':ニニ:_`ー三`:く._           [l、
              , ‐〉<ニ-‐  ̄l/ヽ 、}  }       /: : : : : : :`,ニ、: :_:_;>      /,ィつ 
            ,. '  l ヘヒニニフ  ,l. ,'. /     .   /: : : : : : : : / : : : ヽ\     ,∠∠Z'_つ 
            イ    l  \ ´/ /l / /        : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ.   / .r─-'-っ
           / .',   ヽ < `´ヽ l l/|ノ      .    .:.:.:.:.:.:.:.,' ''" ̄: : :l: : : :l   /  ):::厂´
            /  ヽ   ヽ \ 〉 |/|' _,, -‐ '"      :.:.::.:.:.:l -─-: : /:_:_:_:_l / ̄`Y´
         /ヽ   ヘ.    `iヘ/ V|  「      .   ::.:.::.::l.__: : : :/::: : : : :l/⌒ヽ: :〉
        /  \  ト -- ―l ヽ l  !         :.:::.::.::l: : : : : : /:::: : : : : |: : : : ゙/  
        /    ヽ ',    l  ',ノ  |    _,,
       /`、     人     !  Ц  l-‐''' ´
        /  ヽ、_  /  lヽ、 _.l       !      
       ,', -‐- 、  ソ   ',   !ヽ     ヽ      
       {   _  `く    ヽ  | ヽ     ヽ_,, -       ― お わ り ―
゙` ''‐- 、,,_! / _ノ^'^\、  l ヽl  \     ヽ   ,  
       V ,ノ    、ヽヽ  、 |   〉、    ヽ r'⌒
       `l   、\ ヽ」ノ ゙̄` ''‐- 、,,_ /⌒⌒  ̄`ヽ
        \\\ )、_}          / /´// ,ィ ノ
          ` ‐`^              `´ /_/_//ノ´



963 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/07/31(金) 05:08:36.80 ID:yAxHUCjn0

無理です
構成ゼロの状態からじゃあここまでが限界です
許して下さい
もう責めないで下さい
今度はちゃんと考えてスレ乗っ取ります
ごめんなさい
許して下さい
涯の再販期待してます
黒沢結構好きです
落ちなんて考えてません
銀さんはかっこよすぎます
許して下さい


長時間保守とか支援とかどうもありがとうございました
ね、駄スレだったでしょ?
時間の無駄ですね・・・後悔してください

それではお付き合いいただき本当にありがとうございました

これからテストです(^p^)


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解説


935 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/07/31(金) 04:04:58.41 ID:kQLQ9H9w0
1が5枚もあれば不自然だろ・・・


936 :誤字 兵頭→兵藤  焼き土下座五回目・・・![sage]:2009/07/31(金) 04:08:05.13 ID:yAxHUCjn0
>>935

説明すると

カイジ側の山札・・・兵藤の勝負カード54枚(7から上のみで構成)
兵藤側の山札・・・カイジの勝負カード54枚(7以下で構成)

つまりカイジのイカサマ摘発するためにデッキを暴けば、山札には13が8枚とか入ってるわけだ


937 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/07/31(金) 04:09:09.51 ID:Y/ENJ9Tp0
>>935
それを確認しようとしたら会長がイカサマしてたこともバレちゃうんじゃね?


233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/07/27(月) 20:19:35.91 ID:nKu53kRXO

さっきまでボーボボ読んでたせいか

押せ!

ボーボボ「俺は…押さない…
     ドーン!」

首領パッチ「ギャー!!」

ボーボボ「首領パッチー!」


なんてことを考えてた


248 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/07/27(月) 21:22:19.89 ID:qphqGQP60
アカギならむしろ飛ぶだろうな


256 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/07/27(月) 21:41:55.27 ID:wJjdzSi10
>>248

鷲巣「ククク・・・コココ・・・キホー・・・キホー・・・!!かかったな赤木しげる・・・儂の作戦・・・・・・!!」

鷲巣「押してやる、落としてやる・・・・・・!!キキキ・・・コココ・・・」

アカギ「ククク・・・まるで白痴だな・・・・・・鷲頭巌・・・・・・」

鷲巣「何・・・!?」

――アカギ、まさかの跳躍
――その上、まさかの飛行

――アカギ、ここにきて羽を生やす事に成功。鷲巣を大きく引き離す

鷲巣「くぅ~~~~~~・・・!」 バニッバニッ!!


292 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/07/28(火) 01:28:21.28 ID:nUtUt7MN0
くまの子が見ていたかくれんぼ・・・
お尻を出した子が一等賞になるはずだった・・・が
否・・・!!
何と夕やけ小やけになって勝負はまた明日・・・!!

いい・・・人間って・・・いい・・・
美味しいおやつに・・・
ほかほかご飯・・・!
子供の帰りまで待っていやがるっ・・・!!
俺も帰りたい・・・!
出来る事なら・・・あの家へ・・・
だから・・・GOだ・・・!!!
俺はでんぐり返しをする・・・!!!
ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・


293 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/07/28(火) 01:44:51.64 ID:R56LGIznO
あ・・・? 松虫がないているだとっ・・・!?
ちんちろ・・・!ちんちろ・・・! ちんちろりんっ・・・!

え・・・? 鈴虫まで泣き出しやがった・・・!
りんりん・・・! りんりんりっ! りいんりんっ・・・!

この秋の夜長を鳴き通すっ・・・!
嗚呼面白れぇっ・・・! 虫の声ってやつはよ・・・っ!


596 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/07/29(水) 21:06:50.66 ID:4k+ggnQj0
カイジ「倍プッシュだ」
利根川「なっ・・・・!」

―カイジ、躊躇なく50ミリを選択・・・!―

アカギ「ククク、狂気の沙汰ほど面白い・・・!」


NGシーン

532 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/07/29(水) 16:15:48.04 ID:j0KyZi5i0

カイジ(そう・・・・・・言われてみればそう・・・・・・)
カイジ(こいつらに慈愛の心なんか存在しない・・・・・・だったら・・・・・・)
カイジ(対等なはず無い・・・このゲームも・・・・・・!)

アカギ「不利・・・逆境・・・しかし・・・・・・」
アカギ「だからこそ・・・面白い・・・・・・」

カイジ(・・・だからどうした・・・)

アカギ「得意ゲーム・・・という事はそれだけ慢心してる・・・・・・」
アカギ「となれば・・・・・・」

カイジ「やってやるさ・・・・・・利根川・・・」

カイジ「今度はお前の番だ・・・・・・」
カイジ「地に落ちろ・・・・・・全てを失ってっ・・・!」

利根川「ククク・・・・・・いいだろう・・・」
利根川「それでは始めよう・・・一回戦・・・・・・カイジ君が王を持つ・・・一回戦・・・・・・」
利根川「・・・・・・何ミリ賭けるかね?」

カイジ「・・・15」

利根川「おいおい、いいのか・・・?そんなに賭けると・・・・・・」

カイジ「うるせぇっ・・・・・・!15だ・・・・・・」

利根川「ククク・・・・・・じゃあいいさ・・・15・・・2回で破滅の距離・・・・・・」

カイジ「・・・・・・」 ゴクリ

利根川「それでは・・・・・・始めようか・・・」

一回戦

利根川―市民
カイジ―王

利根川「ほぉ~~っ・・・いきなり強く出たな・・・・・・一本取られた・・・私の負けだ・・・」

カイジ「御託はいいっ・・・!だせ、金を・・・・・・」

利根川「焦るな焦るな・・・・・・ほら、150万だ・・・・・・」

カイジ「ふん・・・・・・」

カイジ(なるほど・・・アカギの言うとおりだ・・・・・・)
カイジ(ならば勝てる・・・・・・この勝負・・・・・・!)



―ゲーム開始前 トイレ

カイジ「・・・・・・」 バシャバシャ
カイジ「全てが敵の手中・・・・・・」
カイジ「・・・勝ち目のない勝負・・・・・・」

アカギ「でも・・・完璧じゃない・・・・・・そこを突けばいいだけ・・・・・・」

カイジ「軽く言ってくれるな・・・・・・それができれば苦労はしないさ・・・・・・」

アカギ「・・・・・・確かに、お前は抜けてる・・・・・・」
アカギ「詰めを失敗するのが落ち・・・・・・」

カイジ「・・・・・・だろうな・・・俺じゃ無理・・・俺は抜けてる・・・・・・」
カイジ「・・・だがアカギ・・・・・・お前は違う・・・・・・」

アカギ「・・・ほお・・・・・・」

カイジ「・・・・・・俺は、復讐したい・・・石田さんの・・・佐原の・・・皆の・・・・・・」
カイジ「頼む・・・・・・ここ一度・・・何度もとは言わない・・・
    ・・・この勝負だけ・・・力を貸してほしい・・・・・・」

アカギ「・・・・・・」

カイジ「都合のいい・・・馬鹿げた願い・・・・・・分かってる・・・そんな事・・・・・・」
カイジ「ただ・・・・・・」
カイジ「負けられないんだ・・・・・・皆のために・・・・・・!」

アカギ「・・・・・・・ククク・・・」
アカギ「ずいぶん調子のいい頼み事だな・・・・・・カイジ・・・」
アカギ「さんざ人に邪魔するなと言っておいて・・・・・・手伝いだけは求める・・・・・・」
アカギ「・・・自分勝手・・・我儘・・・・・・」

カイジ「・・・」

アカギ「だけど・・・・・・」
アカギ「あいつを地獄へ叩き落としたい、その点では・・・俺もお前も違いない」

カイジ「じゃあ・・・!」

アカギ「交渉成立・・・乗ってやる・・・俺も・・・・・・」

カイジ「・・・・・・すまない・・・恩に着る・・・」

アカギ「そんなことより、いいのか・・・?長引けば何をしかけられるか分からないぞ・・・」

カイジ「そうだな・・・そろそろタイムリミット・・・」
カイジ「行くぞ・・・アカギ・・・・・・」

アカギ「ククク・・・・・・ああ・・・・・・」




利根川「さぁ、2回戦だ・・・・・・どうする、カイジ君・・・?次も15か・・・・・・?」

カイジ「・・・・・・25」

利根川「・・・・・・何・・・?」

カイジ「聞こえなかったか・・・・・・?25ミリ賭けるって言ったんだ・・・!」

利根川「な・・・!?」

ざわ・・
                 ざわ・・

利根川(こいつ・・・・・・何を企んでいる・・・)
利根川(皇帝側だからと言って・・・25ミリ・・・・・・これは異常・・・・・・明らかに変・・・!)
利根川(何か仕掛けたか・・・イカサマを・・・・・・)

カイジ「どうした利根川・・・!怖気づいたかっ・・・・・・!!」

利根川(分からん・・・何を考えてる・・・・・・)
利根川(使うか・・・?時計・・・・・・)
利根川(いや・・・・・・駄目・・・!使えない・・・まだ・・・・・・)
利根川(カイジは今、軽い高揚状態にある・・・・・・さっきも心拍数や血圧に変化が見られなかった・・・)
利根川(あいつをビビらせるまで・・・この時計はただの時計でしかない・・・)

利根川「馬鹿が・・・・・・命知らずの愚図・・・もっと骨のある男かと思えば・・・・・・後先考えぬ・・・
    愚者・・・・・!」

カイジ「口だけか・・・!・・・お前は強いんじゃないのか・・・!?
    それとも勝てないのか、俺みたいな屑に・・・・・・!!」

利根川「ぐっ・・・・・・!・・・・・・いいだろう・・・受けて立つ・・・・・・25ミリ・・・・・・!」

カイジ「どうしたっ・・・!お前が先出し・・・さっさとしろっ・・・・・・!!」

カイジ(トイレから帰る道すがら・・・・・・アカギの出した指示は2つ・・・・・・)
カイジ(まずは賭け金・・・・・・出来るだけ高く張る・・・イカサマをおびき出すため・・・・・・)
カイジ(そして出すカード・・・高く張っているうち・・・怪しい動きをするまでは一発目に皇帝を出す・・・)

カイジ(25・・・負ければ後戻りはできない・・・・・・)

――利根川、カードをセット

カイジ(しかし・・・・・・)

――カイジ、躊躇せずにカードをセット

カイジ(迷うな・・・・・・迷えばそこで終わり・・・・・・!)

利根川「・・・」 チラッ
利根川(・・・・・・かすかにだが、揺らいだ・・・これはきっと皇帝・・・・・・)
利根川(ならば・・・)

利根川「ククク・・・・・・・・・」

カイジ「余裕だな・・・・・・でも・・・笑ってられるのも今のうちだ・・・」
カイジ「搾り取ってやる・・・・・・テメェの全て・・・命まで・・・・・・!」

利根川「余裕なんじゃない・・・嬉しいのさ私は・・・・・・久しぶりに・・・君のような強い男にあえて・・・」
利根川「最近の若いのは軟弱だからな・・・・・・とてもとても、カイジ君のようにはいかない・・・」
利根川「10ミリを超えるベットをすることもできないし・・・
    ・・・2回連続で皇帝を頭出しする事もできない・・・」

カイジ「何っ・・・!?」

ざわ・・
                  ざわ・・

利根川(ククク・・・揺らいだ・・・・・・ハッキリと・・・・・・丸見え・・・
    心の底までさらけ出した・・・・・・!!)

カイジ「・・・・・・」

利根川「どうかしたか・・・?驚いてるみたいだが・・・・・・」

カイジ「・・・いや・・・」
カイジ(何故分かった・・・!?今、したのか・・・イカサマを・・・・・・)

利根川(・・・揺れろ、揺れろ・・・もっと・・・・・・それだけお前は破滅に近づく・・・・・・)

利根川「不思議か・・・?私がカードを言い当てた事が・・・」

カイジ「なっ・・・そんな事は・・・・・・」

利根川「ククク・・・驚く事は無いさ・・・・・・カイジ君と会うのは三度目・・・ともなれば見えてくるのさ」
利根川「カイジ君の考えている事くらい・・・容易に・・・!」

ざわ・・
                      ざわ・・

利根川「ともあれ我らは慈悲深い・・・最初の二回くらいは無償で勝たせてやってる・・・」
利根川「それが生き残った者への礼儀・・・・・・」

――利根川のカード、平民・・・!当然カイジの勝利・・・

利根川「しかしそれもここまで・・・ここからは私も本気だ・・・・・・!」

――カイジ、既に400万を手に入れた
――だが・・・

利根川「さあ・・・3回戦だ・・・どうする・・・?」

カイジ「・・・・・・」

利根川(ククク・・・もう隠せない・・・一気に冷静になったな・・・カイジ・・・・・・)

カイジ「・・・・・・」

利根川「どうした・・・さっきの勢いはどこへ行った・・・・・・そんなんじゃ命は搾り取れんぞ・・・・・・?」

――場の空気は一転、利根川の支配下に・・・・・・!

カイジ「・・・・・・くそっ」
カイジ「タイムだ・・・・・・!」

利根川「ククク・・・・・・認めよう・・・」

カイジ「カード・・・持っていくぞ・・・・・・」

利根川「どうぞご自由に・・・・・・ククククク」

――席を立つカイジ、向かうはトイレ

カイジ(信じられない・・・・・)
カイジ(ここまでアカギの作戦通り・・・先ほど説明された通りの流れ・・・・・・)

――アカギとの作戦遂行のため

カイジ「・・・・・・」

アカギ「・・・・・・どうだ・・・?言った通りだったろ・・・・・・」

カイジ「・・・凄いな・・・まさかこれ程とは・・・アカギ・・・・・・」

アカギ「このくらい少し考えれば辿り着く・・・単純明快・・・・・・」

カイジ「・・・・・・しかし、これからどうするんだ・・・・・・見たところガンカードじゃない・・・」

アカギ「それは分かり切った事だ・・・
    お互いにカードを交換して使うゲームにガンカードは向かない・・・・・・」

カイジ「じゃあ一体・・・利根川は何をしたんんだ・・・・・・あいつは、カードを言い当てた・・・」

アカギ「一回だけなら偶然という線もある・・・」
アカギ「でも、あの男は狡猾・・・・・・きっと張られている・・・罠・・・・・・」

カイジ「じゃあどうする、ここからの勝負・・・肝心の罠が分からなければ対処のしようがない・・・!」

アカギ「・・・・・・出来るさ」

カイジ「・・・・・・!」

アカギ「・・・・・・罠が分からないなら・・・こちらも罠を張るまで・・・」

カイジ「なっ・・・!?」

ざわ・・
                         ざわ・・

カイジ「罠を張るなんて簡単に言ってるが・・・・・・それは土台無理な話・・・・・・」
カイジ「地の利もルールも・・・アカギの言うとおり罠が張ってあるなら俺の出すカードも・・・
    全て敵の手中・・・・・・そこに罠なんて、あまりに現実離れしすぎてる・・・・・・」

アカギ「・・・関係ない・・・そんな事」

カイジ「へっ・・・・・・?」

アカギ「単純に・・・罠を張り・・・その罠で敵の罠を暴き・・・
    敵の罠を逆に利用する・・・・・・・・・それだけ・・・」

カイジ「聞けっ・・・!人の話を・・・・・・!!そんなことができれば苦労なんかしない・・・!
    罠を暴く罠なんてどうすれば・・・・・・」

アカギ「簡単さ・・・」
アカギ「あいつはさっき罠の予防線を張っていた・・・・・・『考えている事くらい容易に分かる』と・・・」
アカギ「そこを崩し、判断する・・・・・・」

アカギ「平打ちしてるんなら、予想が外れる事くらいはある・・・」
アカギ「だが、完璧にこちらの手を理解できる罠を張っていて外れたとなると・・・
    どんな反応をするだろうな・・・」

カイジ「・・・・・・なるほど、それならあるいは・・・暴けるかもしれない・・・・・・罠の存在・・・」
カイジ「しかし、崩すって・・・・・どうやって・・・」

アカギ「深く考えること無い・・・ただ入れ替えればいい・・・・・・役物である皇帝・奴隷のどちらかを・・・
    市民に・・・・・・」

カイジ「つまり・・・・・・イカサマしろって事か・・・・・・この場で・・・・・・」

                          ざわ・・

利根川「ようやく帰ってきたか・・・どうだ・・・ガンカードはあったか・・・?」

カイジ「・・・・・・いや・・・」

利根川「そうか・・・じゃあ少し、こちらにそのカードを渡してくれ・・・
    そちらが仕掛けた可能性もある・・・・・・」

カイジ「・・・あ、ああ・・・・・・」

カイジ(イカサマ・・・・・・カードの入れ替え・・・・・)
カイジ(カードの枚数は限られてる・・・やるなら初回・・・・・出来るなら・・・
    俺の先手がのぞましい・・・・・・)
カイジ(しかし・・・ばれずにできるか・・・・・・)
カイジ(無理・・・ごまかせるはずがない・・・・・・!)

利根川「どうやら何もないようだな・・・安心したよ・・・・・・カイジ君がイカサマをしてなくて・・・・・・」

カイジ(こいつ・・・・・・!いけしゃあしゃあとのたまいやがる・・・・・・!!)

利根川「さて・・・次はカイジ君の先出し・・・・・・始めよう・・・・・・」

カイジ(くそっ・・・どうする・・・一か八かやってみるか・・・!?)

アカギ「一か八かの賭けに出るのか・・・・・・?」
アカギ「まったく、頭が使えてないな・・・・・・カイジ・・・・・・」

カイジ「なにっ・・・」

アカギ「振り返るな・・・お前はただ俺の言った通りに動いてくれればいい・・・・・・」

カイジ『ひとついいか、利根川・・・』

利根川「・・・なんだ・・・・・・ここにきて怖気づいたか・・・?・・・・・・ククク」

カイジ『俺の出すカードが容易に想像できる・・・そう言ったな・・・・・・?』

利根川「それがどうかしたか・・・・・・なにもおかしな事じゃないだろう」

アカギ「カイジ・・・皇帝と市民・・・・・・1枚ずつ出せ・・・・・・」
カイジ(ああ・・・!)

カイジ『なら・・・』

――カイジ、アカギの言葉に従い皇帝、市民の二枚を選出
――利根川にも見えるよう机に並べておく・・・

カイジ『次に俺が何を出すか・・・・・・この時点で分かるか・・・・・・?』

利根川「どうだろうな~~~・・・カイジ君は今、1枚目に皇帝を出すを2回続けてる・・・
    確率でいえば次は市民・・・・」
利根川「しかし・・・裏をかいて、もう一度皇帝でくるかもしれないな・・・・・・」 ニヤニヤ

カイジ『そうか、じゃあ・・・・・・』

――カイジ2枚をシャッフル、その後1枚を手に取り確認しその場にセット

カイジ『この回も俺の勝ち・・・・・・10ミリだ・・・!』

利根川「・・・・・・ほほう・・・」
利根川(見える・・・見えるぞカイジ・・・お前の心・・・お前の恐怖・・・・・・)
利根川(虚仮脅しでどうにかなると思ったのか・・・・・・馬鹿めっ・・・!!)

利根川「・・・・・・そうかそうか・・・よく分かったよ・・・・・・」
利根川「『俺の勝ち』・・・・・・精一杯虚勢を張って、恐怖を打ち消そうとしている・・・・・・」
利根川「だがな・・・・・・」

――利根川、セット・・・オープン

利根川「奴隷だ・・・・・・討ち取らせてもらおう・・・カイジ君の・・・・・・皇帝・・・・・・」

アカギ「ククク・・・やっぱりね・・・」
アカギ「引っかかった・・・見事に・・・・・蜘蛛の糸・・・幼稚なイカサマに・・・・・・」
アカギ「見せてやれ、カイジ」

カイジ「・・・・・・ああ・・・!」

――カイジ・・・オープン
――カードは・・・・・・市民・・・!

利根川「・・・・・・なに・・・!?」

カイジ「勝ち・・・100万だ・・・・・・」

利根川「ど、どうなってる・・・!今・・・確かに・・・・・・!!」

カイジ「確かに・・・?どういう事だ・・・・・・」
カイジ「その口ぶりじゃあまるでわかってたみたいじゃないか・・・俺が皇帝を出そうとしてた事・・・・・・」

――アカギの使ったトリックはこう

――まずは2枚を利根川に見えるように机の上に提示

――利根川に見えるようにシャッフル

――セット・・・この時点で机の上にあったのは紛れもなく皇帝のカードである

――そして、利根川が時計を確認・・・

――勝負はその一瞬で起きていた

――カイジ・・・左手に持っていた市民のカードを視線が外れた間に机の下で右手に持ち変える

――そしてオープンの際、市民のカードを皇帝のカードの下に潜り込ませ、カードを上から抑えていた人差し指でそっと皇帝を自分の服の袖に差し込む

――そのまま人差し指と親指だけで市民のカードをひっくり返し、右手を机の下に降ろし、左手で皇帝を回収

――そう、それは単純なすり替えトリック・・・・・・!



697 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/07/30(木) 03:20:48.54 ID:JVqO4tp30
ここまで書いといてなんだけど原作どおりでやり直しちゃダメ?
なんかやればやるほどストーリーが見えなくなってくる


698 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/07/30(木) 03:24:57.89 ID:RlJBloI6O
好きな方でいいだろ


699 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/07/30(木) 03:33:13.97 ID:HCIP2PQy0
自分のやりたいようにやるのが正解なのは確定的に明らか


700 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/07/30(木) 03:38:21.00 ID:2AxJZSWoO
でもこのトリックだと時計でばれるんじゃ?


702 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/07/30(木) 03:40:34.34 ID:JVqO4tp30
>>700
本当に勢いだからそこまで考えてない

とりあえず>>532、Eカード開始からやり直させてもらいます
迷惑掛けてごめんなさい


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