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ハリーポッターと賭縛の黙示録

2009年12月31日 11:44

ハリーポッターと賭縛の黙示録

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 20:27:04.75 ID:HMiHXL1D0

ハリーポッターと賭縛の黙示録
Harry Potter and the Gambling Apocalypse

10年前に交通事故で両親が亡くなった後、
ダーズリー家に引き取られていたハリー・ポッターは、
おじ・おば(母親の妹ペチュニア)に半ば虐待され、
同い年の従兄ダドリー・ダーズリーにもいじめられる孤独な毎日を送っていた。

11歳を目前にしたとき、ハリー宛にホグワーツ魔法魔術学校から入学許可証が届く。
しかしペチュニアと夫のバーノン・ダーズリーはハリーに手紙を近づけず、
ハリーの魔法学校入学を阻止しようとする。
が、送り主は遠い逃亡先のホテルにさえも手紙を送ってきた。

そして、ダーズリー一家の前に、見知らぬ大男が現れる。

大男の名はハグリッド。ホグワーツの森番をしていた。
彼はダーズリー夫妻がハリーにひた隠しにしていた
ハリーの本当の生い立ちを告げる。

交通事故で亡くなったと聞かされていた両親は実は魔法使いで、
ヴォルデモート卿に殺害されていた。
ヴォルデモートは生後間もないハリーも殺そうとしたが、
何故か魔法が自身にはね返り、ハリーは生き残り、
ヴォルデモートは肉体を失って逃げ去った。

ヴォルデモートから唯一逃げ延びたハリーは魔法界で
「生き残った男の子」として有名だった。


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そして同じころ…遠く離れた日本でも同じように
異世界の扉をたたくものが居た。
カイジとのEカードから数年後のことである…。

利根川幸男は災難続きだった。
ずっと仕えてきたはずの
帝愛グループからは見放され
気がつけば誰にも相手にされなくなっていた。
家族はおらず、広い家が一段と寂しく感じる。

「こんなはずではなかった…」



利根川がいつものように車に乗ろうとすると
奇妙なマントをはおった集団が目についた。
利根川「近頃の若者のかっこうはなんだ…あれも流行なのか…」

しかし不思議なことはそれだけではない。
朝だというのにそこらじゅうをフクロウが飛びまわっているのだ。

利根川「いったい何だ!?なぜこんなところに野鳥がいるのだ?」

その夜。
以前とは違い、ただ意味のない書類をまとめるだけの仕事をこなして
利根川は帰路についた。

今日の夜は妙な胸騒ぎがする。
それも嫌な感じではなく少し楽しくなるような胸の高鳴り。

???「利根川…幸雄さんじゃな?」

利根川の背後にはどこからともなく紫のマントをはおった老人がたっていた。

利根川「そうですが…あなたは?」

老人「私はイギリスで学校の教師をしておるものじゃ」

利根川「ほう…それで、イギリスの教諭殿がわたしに何の用です?」

老人「失礼は承知の上じゃが、あなたの身辺を少し調査させてもらいましてな
   あなたは私どもの学校の風潮にぴったりあてはまるんじゃよ。
   それで、よかったらなんじゃが、あなたに教壇に立ってもらおうと思ってな」

利根川「??」

老人「もちろん、悪い条件ではない。
   それに、あんたはこの生活を変えたがっておったじゃろう?」

利根川「いったいだれに聞いたのです?私は世間一般に名の知れている様な
    人間ではございませんが」

老人「それはまだ秘密じゃよ。なあに学校のツテとでも言っておくかの。
   どうじゃな?
   ひとつ受け入れてくれんか?」

利根川「教壇に立つといっても、私は教員免許などはもってはいません。
    それに技術も…。第一私になにを教えろと?」

老人「それなら心配に及ばんよ。教える教科は”社会科”みたいなもんじゃ」

利根川「社会科!?そりゃ、世間一般の常識や仕組みくらいなら訳はないが…」

老人「ほっほっほ…。じゃあもうひと押しといくかの。
   その学校とは”ホグワーツ魔法魔術学校”イギリスでも名門の魔術学校じゃ」

利根川「私をからかっているのか?」

老人「からかってなどおらんよ。
   それと、わしはホグワーツの校長でな。
   わしはダンブルドア。アルバスダンブルドアじゃ」

ダンブルドアと名乗った老人は、少しでも興味がわいたら来るようにと

切符と手紙を手渡した。


”羽田空港 9と3/4番 10時20分発ロンドン行き”

「親愛なる利根川幸男様
 このたびホグワーツ魔法魔術学校非常勤教師枠に
 見事抜擢されましたことをこころよりお祝い申し上げます。
 新学期は9月1日に始まりますので、返事の方は7月31日の
 ふくろう往復便にてお願い致します。

 ホグワーツ魔法魔術学校 校長 アルバス・ダンブルドア」


利根川「…いたずらか?それにしては手の込んだ…」

利根川は今までの人生の中で他人を食い物にして生きてきた。
それが急にこのようなことになれば、はいそうですかと信じるわけにもいかない。

しかし、せめて相手の真意を聞こうと顔をあげたその時には
ダンブルドア校長の姿は見えなくなっていた。

その日、利根川は疑念が捨てきれず空港へ向かった。

帝愛絡みであれば自分はそれを受けるべきであるし

また受けなければならないと自負してもいた。

利根川「9と3/4…9と3/4…」

気がづいた時、利根川の目の前にはマントをつけた人々でごった返していた。

『魔法族の皆様、まもなく当機は出発いたします。
 御乗りの方は係員の指示に従い、速やかにご準備ください』

???「ああ、あんたが新任の先生かい?わたしはフリットウィック。
    ホグワーツでは呪文学を教えているものです」

利根川「え!!?」

利根川の目の前には耳のとがった見たことのない小さな生き物が立っていた。

フリットウィック「すみませんね、本来ならお迎えに行くのですが」

利根川に頭を下げると、教諭は鞄から数冊の本を取り出した。

フリットウィック「”すがたくらまし”なら一瞬なんですが、
         校長が飛行機の中でわれわれの文化に馴染んでもらえと」

利根川「…」

フリットウィック「では学校でまたお会いしましょう」

これを道中にお読みくださいと利根川に本をわたして

ポンっと音をたてて教諭は”すがたくらまし”した。

利根川はわけもわからぬまま飛行機に乗り込む。

利根川「(魔法族?魔法使い?魔法学校? わけがわからない)」

利根川は渡された本を確認する。

「魔法族と非魔法族その歴史 バチルダ・バグショット」
「非魔法族のための魔法世界の貨幣価値と為替レート (改訂版)」
「ホグワーツの歴史 」
「賭縛黙示録 カイジ」

いくらなんでもやりすぎだとばかりに一冊の渡された本を開く。

利根川「ふむ…29クヌートで1シックル…17シックルが1ガリオン…
    現在のレートで計算すると…現在1ポンドで223円ほど…
    とすると1ガリオンは1,140円位、1シックル67円位、1クヌートは2円ちょっと…」

利根川「~ヴォルデモートによって世界は闇に包まれた…
    しかしひとりの子供がその危機を救う…
    その子の名はハリー・ポッター…」

約12時間のフライトの間、利根川はずっと渡された本を読んでいた。

作り物だとは思ったが、それにしてはどれもやたら完成度が高い。

『当機はまもなくロンドンに到着します。
 シートベルトをご装着ください』

利根川「やっとついたか」

利根川はほかの魔法使いたちの後に続いてロンドンの町を歩いていた。

魔法使い「ここからダイアゴン横丁となります。
     ホテルは向かって左にございます。
     また商店街は正面奥となっております」

利根川はわけもわからぬまま歩きだした。

少年「見ろよ、このホウキ!!ニンバス2000だ!!超高速だぜ!!」

ショーウィンドウの前で子供たちが騒いでいる。

利根川「ホウキ?なんだ…ホウキとは」

???「ようやく会えた。まっちょったぞ、ミスター・トネガワ」

利根川「あんたは?」

利根川の前には見たこともないような大男が立っていた。

男「魔法魔術学校ホグワーツの森の番人をやっている、ハグリッドってもんだ」

利根川「また魔法か…」

ハグリッド「ほれ、ダンブルドア先生に使いを頼まれてな」

そういうとハグリッドと名乗る大男は利根川に手紙を渡した。

ハグリッド「なあに、難しいことはありゃせん。ちいとばかし頭を使ってくれりゃあ良いんだ。
      とりあえず、ホグワーツまで案内しよう」

利根川はハグリッドと名乗る大男に連れられ、

険しく狭い小道を進んでいた。

ハグリッド「ほれ、あれがホグワーツ魔法魔術学校だ」

やがて狭い道が急に開け、大きな湖のほとりにでた。

その奥には高い山がそびえ、そのてっぺんには大きな城が見えた。

利根川は神秘的な光景に素直に感動した。

ダンブルドア「利根川先生、よういらっしゃった」

利根川「いえ…」

先生という言葉を聞いて利根川は少し狼狽した。

今までの人生で自分に先生などとつける輩は

ろくな人間が居なかったからだ。

ダンブルドア「後で、わしのへやまできてくれるかのう?
       授業について話があるんじゃ」

フリットウィック「さあ、先任の教師の部屋まで案内しましょう」

利根川はフリットウィック先生のあとに続く。

フリットウィック「いやね、私も長年ホグワーツに務めていますが
         完全なマグルの先生がいらっしゃったのは初めてですよ」

利根川「(不思議なところだ)」

フリットウィック「さあ、ここです。ご自由におくつろぎください」

利根川はホテルの一室のような部屋に案内された。

それは魔法界でのストレスを少しでも緩和できるようにという

ダンブルドアからの配慮によるものだった。

利根川「これからどうなるのだ…」

これからの生活を考えると、利根川は久しぶりにわくわくした。

そして、新学期ははじまった。

この日、利根川のダンブルドアをはじめとした、
ホグワーツに対する疑念は完全に消え去った。

組み分けの儀式を終えてダンブルドアが立ち上がった。

ダンブルドア「おめでとう!!ホグワーツの新入生!!
       お帰り!!在校生!!!
       まずは食事じゃ!!それ!」

ダンブルドアの合図で各テーブルには食事が並んだ。

ローストビーフ、ベーコン、ステーキ
サラダにポテト…。

ロン「組み分けなんて簡単だったじゃないか!!フレッドめ!
   ウソついたな!!」

ハリー「うわあ…こんなごちそう見たことないよ」



食事も終わり、ダンブルドアが連絡事項を伝える。

ダンブルドア「管理人のフィルチさんから連絡じゃ。
       あれだけ注意してもかみつきフリスビーを使用する生徒がおる。
       これは持ち込み禁止であるため、教員が見つけ次第没収じゃ。
       あと、今年は先生が2人入れ替わった。
       けがしておったグランブリー・ブランク先生。魔法生物飼育学担当じゃ。
       それと、新任の利根川幸雄先生。利根川先生はマグル学を担当じゃ」

ぱちぱちと拍手が起こる。

マルフォイ「おい、みろよ。あいつは完全なマグルだそうだ。
      穢れた血が僕たちを教えるって?
      まったく…父上が聞いたらなんていうか…」

ダンブルドア「あと今年いっぱいは4階右側の廊下は出入り禁止じゃ」

パーシー「変だな…どこか立入禁止の場所があれば説明してくれるのに…」

ダンブルドア「さて諸君!就寝時間じゃ!!駆け足!!!」

ダンブルドアが叫ぶと生徒たちは一斉に動き始めた。

ハリーたち一年生は、パーシーに続いて大理石の階段を上がった。

マグゴナガル「利根川先生…このあとで例の打ち合わせがあります」

利根川「承知しました」

そうして、ハリーの魔法使いとしての生活がはじまった。

ホグワーツ特急で会ったロンとはすぐに仲良くなった。

ハリーは生まれて初めて出来た友達と充実した日々を送っていた。

スプラウト先生の不思議な植物の研究をする「薬草学」
マグゴナガル先生の魔法でものを変身させる 「変身術」
フリットウィック先生の魔法でものを動かしたりする「呪文学」など
始まった授業も興味深くて面白い。

もちろんスネイプ先生の「魔法薬学」など
つまらない授業もあったが…。

そして、とうとう新任の利根川先生の授業が近づいてきた。

ハリー「今日だね、あのマグルの先生の授業」

ロン「そうだね。どんな授業なんだろう…。
   君はマグルと暮らしてたんだからきっと得意科目になるよ」

そう口を切った瞬間、双子のウィーズリーと、
その親友リー・ジョーダンが入り込んできた。

フレッド「利根川!!なんとクールじゃないか!!」

ジョージ「クールを超えてるぜ!!」

F&J「超クールだ!!!」



我慢できないとばかりにロンが叫んだ。

ロン「早く行こうよ!!良い席がなくなる!」

そして2人は最前列の机の前に座った。

やがてコツコツとあしおとが聞こえてくる。

スーツを着こなし、この日、利根川は生まれて初めて教壇にたった。

”おいおい…見ろよ、あの恰好…マジでマグルだぜ?”
”実際マグルになんか教えてもらうことないって”

後方から生徒の声が聞こえる。
そんな声を無視し、利根川はつぶやいた。

利根川「そんなもの…しまってしまえ!!!教科書だ!!そんなものはいらん!」

それを聞くとロンは顔を輝かせた。

利根川「このたび、マグル学を担当することになった利根川幸雄だ。
    
    聞くところによると君たちはおおかた魔法使いではないものを
    マグルと呼称し自分たちよりも下に見ている。

    しかしそれは間違いである。
    いいか!?人間とは元来上も下もない。
    その上下の格差は生きていく上でつかみ取るのが正しいのだ」

マルフォイ「ふっ。なにをいうかと思えば。
      穢れた血のありがたいお説教じゃないか。
      これは御免こうむりたいね」

利根川「~で、あるからして、
    そのためにはまず意識を取り除かなければならない。
    
    このマグル学ではその壁を取り払って授業を行う。
    
    ただいまをもって、この部屋では魔法族・非魔法族の区別はしない。
    ただお互いに人間であるという認識さえもてばよいのだ」

利根川はそういうと、助手で連れてきた監督生に指示を出す。

利根川「手元の袋を見て頂きたい。
    その中には3枚ずつ3種類のカードが入っている。

    もう一度繰り返す。お互いに人間であると意識するのだ。
    いまから諸君らには、人間として生きる上で勝つということの実感をしてもらう」

生徒たちは袋の中のカードを確認する。

利根川「いいか!?生きることとは勝つことだ。
    負けて生きることは死んでいるも同然…!!

    ただそのことだけをお前たちに叩き込む!!
    生きることとは、ただ息をし食べて寝ることではない!
    勝つ者の道は開けるが、負ける者の道は閉塞するのだ!!
    
    若き君たちのために、ただ繰り返そう!!
    生きることとは勝つことだ!!!!」

利根川はハリーたちに限定じゃんけんの説明をはじめる。
3つの星の意味…。
3枚のカードの使い方…。
途中経過は問わないということ。

利根川「カードの残り枚数は監督生が施した魔法により常に板書される。
    カードや星のなくなったものは順に着席するように!
    これはいわば凝縮された人生だ!
    星は寿命!カードはチャンス!」

ピーというホイッスルが鳴り響き

ハリーたちの限定じゃんけんが始まる…。

がやがやと楽しそうにじゃんけんゲームに興じる生徒たち。

マルフォイ「マグルのレクリエーションだって?
      なんだかんだいいながら生徒の機嫌取りじゃないか」

マルフォイは馬鹿馬鹿しいとばかりに、

利根川にむかって聞えよがしに言った。

ネビル「どうしよう…ぼくこういうゲームやったことないんだ…」

ハーマイオニー「問題ないわ!あのカードの残り枚数をみて!
        あれの比率を見ながらやればこのゲームで
        負けることはないわ」

少し離れたところで2人は生徒を見守っていた。

パーシー「これは利根川先生のアイデアですか?」

利根川「いや、これを考えたのはまた別の人間…
    細かなルールのつけたしはしたがね…」



ネビル「返してよ、マルフォイ!」

マルフォイはネビルに詰め寄った。

マルフォイ「なんだ?先生がおっしゃったじゃないか。
      途中経過は問わないって」

マルフォイはカードをネビルにおしつけ星を奪い取った。

利根川「そこまでだ!!
    これはただのゲームではないのだ!
    人生が凝縮されたものだと思えといったではないか!!」

マルフォイ「そうですか、どうするんです?この後で書き取りの罰ですか?」

利根川「座っていろ!!おまえはゲームに参加する資格を今失った!!!」

パーシー「大丈夫だったかい?ネビル」

ネビル「ありがとう、パーシー」

そして、ゲームは終了する。

利根川「それでは最終結果を発表する。
    優勝者はグレンジャー。星を11個獲得した。
    よってグリフィンドールに10点加算する」

利根川は最後にカードなし、星3つ以上の勝者を並ばせた。

そして星の残数分だけ生徒に蛙チョコを配ると宣言する。

ハリー「やった!2人で7個も蛙チョコがあるよ!!」

ロン「ねえハリー、チョコあげるからカードをくれない??」

利根川「では勝者は解散したまえ。敗者には…居残り罰がある」

利根川先生はにやりと笑った。



利根川「では君たちにはこれから1週間強制的に労働をしてもらう!!」

ざわ…ざわとあたりが騒ぎ出す。

利根川「現在魔法界で決められた最低賃金は10シックル15クヌート。
    
    君たちにはこれからフィルチ管理人のもと、
    
    その10分の1の時給で毎日働いてもらう。
      
    時間は1日の自由時間のうち3時間。週合計で21時間である。
    
    これにより、わたしが支払った蛙チョコの代金を
    
    君たちが身を削って支払うのだ!!!」

利根川は生徒たちの不満の声に全く動じず淡々と喋った。

利根川「ただ、君たちの勉学の妨げになることはできるだけしたくない。
    私も教育者として、それはなんとか避けたい。

    そのため、労働の時間帯は定められていない。
    累計で1日の労働時間が3時間になればよい。
    だから諸君らが空きの授業や休み時間を利用することは認めよう。

    そのため労働時間の繰越は認めない。 
    1日にたとえ10時間働いたとしてもそれは3時間の計算とする」

マルフォイ「なんだって?奴隷労働をさせるのか!?」

ネビル「そんなあ…授業の予習もあるのに…」

利根川は生徒たちの不満を一言で否定する。

利根川「FUCK YOU ぶちころすぞ…ガキめら…」



利根川「最初に断言したはずだ。これは人生の凝縮であると。
    そして君たちは敗れたのだ。人生という荒波にのみこまれ
    沈んだのだ!!!
    
    しかし、この世の中には敗れたことに気づかず、
    そのまま見て見ぬふりをする奴が大勢いる。
    まだ大丈夫だと…。とんでもない誤解。
    敗れたことにきづかなければ、前進はない!!

    いいか!?まず敗れたら、敗れたことに気づかなければならない!
    敗北をみとめ、それを前向きに対処する!!
    それが正しい!そうせねばならんのだ」

生徒たちは利根川の言葉を静かに聞いた。

利根川「君たちはまだ若い。だからこそここで学ばねばならん。
    あのゲームは人生を模したものである。
    だからこそ敗者は責任を果たさねばならん!!
    これは社会に出ても同じこと。

    良いか!!!負けることは恥ではない!!
    負けてからが肝心なんだ!!
    負けてなおかつ前進すること!!!

    これは生きているからこそできることなのだ!!!」

翌日、利根川の叱咤激励を受けた生徒たちが、フィルチの指示の下で

学校の清掃活動に励んでいた。

マルフォイ「まったく、こんなこと生徒にさせることじゃない。
      もしこんなことを僕がしていると知ったら父上がなんというか…」

そうだそうだ、と腰ぎんちゃくのグラッブとゴイルが同意した。

ネビルは中庭の雑草を抜きながら考えた。

これは将来へ向けての練習なんだと。

負けることがいけないんじゃない。

生への欲望を捨てることがいけないんだと。

ロンとハリーはハグリッドの小屋に遊びに来ていた。

ハグリッド「くつろいでくれや」

2人はロックケーキを食べながらはじめての授業の話を

ハグリッドに聞かせた。

(ロックケーキは固かったけどおいしそうなふりをした)

ハリーは利根川の話をする。

ハリー「魔法の学校なのに、どうしてあんな授業があるの?」

ハグリッド「そりゃあ、ダンブルドア先生が決めなすったからだ。
      心配するな、大丈夫だハリー。
      ダンブルドア先生は常に正しい判断をなさる」

それから数か月の時が流れた。

ひょんなことからハリーはクィディッチの寮代表に選ばれ、

マグゴナガル先生からなんと新型のニンバス2000を与えられた。

マルフォイは妬んだが、一年生はほとんどハリーの活躍を心待ちにしている。

授業もどんどん難しくなり、呪文学では物をとばす魔法が始まった。

利根川先生の授業は相変わらずで、

普段の講義は勝つための人生を説いた”利根川理論”。

『いいか!?勝つためには穴を探せ!!どんなものにも抜け道がある!!』

そして、月に一度、テストの代わりに”人生を模した”というレクリエーションをさせた。

ハロウィーンの日。この日も利根川の授業は好評だった。

ロン「マルフォイのやつめ!!どうして僕にナインの相手をさせたのかわかったぞ!!」

ロンが教室をでてから憤慨した。

ロン「あいつ、グラッブを使って後ろから通しをしてたんだ!!
   おかげでこれから一週間も便所掃除だよ…」

ハリー「でもハーマイオニーは凄いね。まだ一度も”敗者の責任”を負ってないよ」

ロン「ヘンッ!だからあいつには我慢ができないっていうんだ!
   頭でっかちの…まるで悪夢だよ」

そのとき誰かがハリーにぶつかり、急いで追い越して行った。

ハリー「ハーマイオニーだ。今の聞こえたみたい」

ハーマイオ二―は次のクラスも、その次のクラスも出てこなかった。

そしてその日の夕食の時間。

クィレル教授が勢いよく部屋に駆け込んできた。

クィレル「トロールが…地下室に…お知らせしなくてはと思い…」

ダンブルドア「監督生よ、すぐさま寮生を各自の寮に引率するように!!」

利根川「…」

ガタガタと生徒が移動を始める。

利根川は疑念が捨てきれず、じっとその様子をうかがっていた。

そして見つける。生徒や教員の動きとは明らかに異なる動き。

すっと外に出たクィレルの姿を…。

利根川「ククククク…」

勘を働かせて相手の思考を読むのは利根川の得意分野だった。

利根川はホグワーツの歴史で読んだ、かくし通路でクィレルに先回りする。

立入禁止の廊下に駆け込むクィレル。

しかしそこにはもう一人先客が居た。

利根川である。

利根川「これはこれはクィレル教授。いったいどちらへ行かれるおつもりかな?」

クィレル「い…いや…わたしはその…そ…そう、こっちじゃなかった」

利根川「この状況から察するにあなたは何か隠しておいでのようだ」

クィレル「か…隠してなどと…そうだ…トロールを倒さなければ」

クィレルはそこから逃げるように飛び出すと、姿を消してしまった。

利根川「…」

???「どうやらあなたもお気づきになられたようですな」

利根川の背後から何者かが声をかけた。

利根川「あなたは…そうだ、スネイプ教授でしたな」

スネイプ「左様。どうやら我々は彼に対する認識を改めなければならなくなったと存じますが、どうですかな?
     できれば手をかして頂きたいのだが」

2人はスネイプの地下室へ来ていた。

現状を整理するために、お互いの見たことを話し合うためである。

スネイプは利根川に、賢者の石のことを踏まえ

クィレルの言動のことについて説明した。

スネイプ「ご理解いただけましたかな?これは魔法界を脅かすほどのデリケートな問題でしてな。」

そのころハリーたちは、ハーマイオニーを助ける為に女子トイレにいた。

大暴れするトロールに対し、ロンは物体浮遊呪文を用いトロールをノックアウトした。

そうしてハリーたちはハーマイオ二―を救うことに成功した。

共通の経験を通して仲良くなる。

そんな特別な経験はあるものだ。

トロールの騒動はまさしくそれだった。

それ以来ハーマイオニーは二人の友人となった。


そして、スネイプと利根川もその例外ではなかった…。


また数か月の時が流れた。

クリスマスが過ぎ、ハリーは生まれて初めてたくさんのプレゼントをもらった。

そして暖かい春の日、クィディッチでグリフィンドールは優勝し、生徒たちは熱狂していた。

ダンブルドア「君の健闘をたたえるよ。よくやったハリー」

ハリーはにっこりと笑った。

しばらくしてハリーはホウキを戻すため、1人で更衣室を出た。

そしてその瞬間、フードをかぶった1人の男が禁じられた森の方へかけていくのが見えた。

心をきめ、ハリーはニンバス2000に乗って空高く舞い上がった。

クィレル「ど…どうして…こ…こんな場所で君たちに…会わなければならないんだ…」

スネイプ「賢者の石のことを生徒諸君に知られてはまずかろうと思いましてな」

ハリーは身をかがめて聞き耳をたてた。

スネイプ「ハグリッドの猛獣は?出し抜く方法はわかったのですかな?」

クィレル「で…でもセブルス…わたしは…」

利根川「クククククク…」

利根川はクィレルに詰めよる

得体のしれない恐怖にクィレルはただ怯えるしかなかった。

利根川「ここからは私のやり方でやらせてもらう。
    聞くところによると君たちの拷問は肉体的刺激が強すぎるようだ。
    強烈な肉体的刺激を与えては吐くことはできない。

    精神的苦痛とちょうど良い肉体的苦痛こそ一番効果的なのだ。」

クィレル「き…きみは…まちがって…」

利根川「断っておこう。 わたしはその仮面が剥げ落ち真実が顔を出すまでやめない。
    しらぬ存ぜぬでは通さんのだ」



そういうと利根川はポケットから小さな機械をとりだした。

利根川「まずは聞き腕から…」

スネイプ「ほう…これは興味深い。
     マグルとは発想力に欠けると聞いたが間違いだったようだ」

利根川はクィレルにゆっくりと時間をかけて

”血のマニキュア”を施していく。

利根川「クククククク…何本でも…何本でも…クククク…必要ならば…2周目…3周目…ククク」

あたりには小一時間ほどクィレルの悲鳴が響き渡っていた。

ハリー「僕たちは正しかった!
    賢者の石を手に入れるのを手伝えって…
    スネイプと利根川がクィレルを拷問していた!スネイプはフラッフィーのことを聞いていたし…」

ハーマイオ二―「ということは、石を守るためにたくさんの魔法がかけてあるのね。
        たぶん、クィレルが闇の魔術に対する呪文をかけて…。
        石を手にするにはそれを破らなければならないのよ!」

ロン「ってこと石が安全なのはクィレルがスネイプたちに抵抗している間だけってこと?
   おいおい、それじゃ3日ももたないよ」

クィレルはハリーたちが思っていたよりもかなりの粘りを見せた。

身体的にも肉体的にもボロボロのように見えたが、とりあえず口を割ったようすはなかった。

やがてそれからまた何週間かが過ぎた。

その間に、ハリーたちはハグリッドのドラゴンをチャーリーに手渡した事が先生に見つかったため禁じられた森へ行くという罰則を受け、おまけにグリフィンドールを最下位に陥れてしまっていた。

また、ハリーはその時に森で見た光景を忘れることができずにいたが、時間は無常に過ぎ去っていく。

そして、とうとう期末試験の日がやってきたのだ。

うだるような暑さの中、期末試験ははじまった。

フリットウィック先生のテストはパイナップルをタップダンスさせること。

マグゴナガル先生のテストはネズミを嗅ぎ煙草入れに変えること。

スネイプ先生のテストは正確に忘れぐすりを作ること。

どの試験も難しかったが、利根川先生の試験はことさらだった。

利根川「マグル学を受講している全生徒はただちに西塔へ集合するように」

校内放送が鳴り響き、生徒たちは塔に集められた。

利根川「君たちの成績表はもう準備してある。
    しかし、その成績表を受け取る時間を制限した!」

利根川の言葉が塔に響いた。

利根川「成績表は西塔と東塔の間に建っている校舎の上においてある。
    また、時間以内に成績表を手にしていなかった場合、マグル学の単位を放棄したとみなす。」

マルフォイ「どういうことだ!?
      下らないゲームで誰かに勝たなきゃ単位はくれないってことかい?」

マルフォイが下らないとばかりに叫んだ。

利根川「違う!そうではない!
    いいか?今までお前たちは月に一度、限られた時間の中人生の意味を体感してきた。

    そのなかでお前たちは、相手の心理を読み取ろうと思考した。
    たぶん、相手はこう考えてこう動くだろうと予測して行動しただろう。
    しかし、その思考はお前たちが生み出したものである。

    言うまでもないが、お前たちは各自が生み出した思考に基づいて、行動したのだ。
    いわば勝負の相手は自分を映す鏡のようなものなのだ。
    つまり自分の思考を鏡で反映させ、行動していたのだ」

ロン「どういうことだろう…?」

ハリー「わからないよ」

利根川「だから、今回は自分と向き合い戦ってもらう!!!」

利根川はそう言うと塔の先からのびた何本もの鉄骨を指さした。

利根川「マグル学の学期末試験は…鉄骨綱渡り!!!!!!」  

利根川は鉄骨綱渡りの概要を説明する。

ハリーたちはただ静かに、それを聞いた。

ロン「でもさ…死ぬんじゃないの? こんな高さから落ちたら…」

ロンは利根川に質問する。

しかし、利根川は表情を全く変えずに断言した。

利根川「今回の試験について…質問は一切受け付けない」



地上30mの高さから塔と塔の間に置かれた鉄骨。

利根川の試験はただそれを渡るだけ。

そう今までのゲームに比べれば簡単に聞こえるが

実際はそう簡単にできるものではない。

これはおかしいとだれしもが口々に呟いた。

それに対し、利根川は静かに口を開く。

利根川「いいか?魔法界にしろ非魔法界にしろ、どの世界においてもも世間とはごく冷たいものなのだ。
    
    そして、それを具体的に表すとこの様な状況になる
     
    世間はお前たちの母親ではない。

    もしお前たちが社会にでたとき、誰かが勝手に1から10まで世話を焼いてくれると考えているなら、
    大間違いなのだ。

    実際は、怖くとも自分から第一歩を踏み出さない限り道は開けんのだ。

    そのためには、この程度の障害を軽く乗り越えられるくらいの強い精神を持っていなければならない。

    だからこそ今日ここで証明するのだ!!!
    自らの存在を!!価値を!!!能力を!!
    まさにいま、自分が生きているということを!!」

利根川の言葉を聞き、シェーマス・フィネガンは第一歩を踏み出した。

シェーマスの姿をみて生徒たちはぞろぞろと橋を渡りだす。

利根川はあえて、きちんとした救命措置がつけられていることを説明しなかった。

この鉄骨全体には魔法が掛けてある。

魔法は橋に足を乗せた瞬間に、橋から落ちないようにするもの。

そしてそれは何重にも施されていた。

しかしそんなことを生徒は知らない。

当然何人かは渡れないものもいる。

”無理だよ…こんなの…”

”…こんなの試験じゃない…”

それを見て利根川は声をかける。

利根川「ここで自分に負けるのか…そんなことでどうする…」

利根川「いいか!?自分に勝ちもせず生きることこそ論外なのだ。
    
    そんなことで人生が開けるか?泣き言で勝利が得られるか!?

    文句や愚痴などで道が開ければ誰も苦労はせんのだ。

    嘆くなッ!!!いまはそんなもの、不要だッ!!

    今お前らがなすこと…それは自分に勝つことだ!!!」 

しばらくすると止まっていた生徒がゆっくりと動き出した。

もう試験が始まって1時間がたとうとしていた。

足を踏み出したものは当然ながら誰一人落ちることなく成績表を獲得。

その様子をみて、怖気づいていた生徒も徐々にわたりだし、テストをパスした。

そして残っているのはただひとり。

グリフィンドールの男の子。

ネビル・ロングボトムだけとなった。

ネビルは利根川の言葉を思い出す。

   『若き君たちのために、ただ繰り返そう!!
    生きることとは勝つことだ!!!!』

ネビルは重い足をあげ鉄骨に足を乗せる。

コツコツとゆっくりだが確実にネビルは前に進み数分後にはゴール地点へとたどり着いた。

そんなネビルの姿をみて利根川は心なしか温かい気持ちになれた。

今まで奪うことしかしてこなかった利根川ははじめて人に何かを与え、伝えたのだ。

利根川「これにて今期マグル学の授業を終わりとする」

利根川は満足げに伝えた。

ハリーたちは試験を終え、草の上に大の字になりながら

ほーっと息をついた。

ロン「見たかい?ハリー。試験の時のマルフォイの顔。
   あいつ渡り終わるまでずっと顔がひきつってたんだぜ」

ハーマイオ二―「あら、そういうあなたは渡り切るまで20分はかかってたわ」

ロン「そういえばさ、テストは50分間だったんだよ。
   時間制限有りとかいってたのに時間を延長したネビルも単位をもらえたのって変じゃない?」

しかしハリーは返事をしない。

稲妻形の傷痕をおさえて言った。

ハリー「なんでだろう…ここのところ傷痕がずっとうずくんだ…」

その時ハリーはふと気づいた。

ハリー「ハグリッドに会わないと」

ハリーたちはハグリッドの小屋に来ていた。

そしてハグリッドが賢者の石を狙う者に三頭犬の対処方法を教えてしまっていたことを知る。

守りの秘密が漏れてしまったとハリーたち三人は、マクゴナガル教授に伝えようとするが、まともに取り合ってもらえない。

さらにはダンブルドアが緊急に魔法省に呼び出されて不在だということを聞く。

そのため校長がいないその夜こそ、スネイプと利根川が盗みに入るはずだと三人は考えた。

夕食ののち、3人は談話室で静かに時を待っていた。

ハリー「マントを取ってくるよ」

ハリーが立ち上がろうとしたその時

ハリーの肩を何者かがつかんだ。

ネビル「君たち、なにしてるの?」

ハリー「なんでもないよ。ネビル、何でもない」

ネビル「また外にでるんだろ!?」

ハーマイオ二―「出てなんかいかないわ。もう寝たら?」

ネビル「行かせないっ!!!
    また減点されたらグリフィンドールは大変なことになる。僕、きみたちとたたかう!!!」

ロン「馬鹿なことやってないで、どいてくれよ!」

ロンのかんしゃく玉が爆発した。

ネビル「いやだ!!!利根川先生が言ってたんだ!!負けて生きることは、しぬことだって!!
    自分に負けて生きるのは論外だって!!僕の心は立ち向かえと言ってる!!
    自分の心には勝たなくちゃいけない…戦うんだ!!」

ハーマイオ二―「ごめんなさい、ネビル…ペトリフィカストタルス!!」

ネビルはその場に倒れこんだ。

利根川「ククククク…動き出した…」

スネイプ「ダンブルドアにぬかりはないはずだが、闇の帝王が絡むと予想がつかない…」

利根川「その事なら問題はない。ダンブルドアには私から連絡を入れておいた。
    あとはあの生徒のことだが…」

スネイプ「ポッターの事ですかな?
     まさか死にに行くようなまねはせんでしょう。
     なにぶん父親に似て厄介な面もあるが…
     どちらにせよ、石は問題なかろう」

3人は賢者の石を盗み出そうとする内通者の後を追って、スプラウト教授の悪魔の罠、フリットウィック教授の空飛ぶ鍵などの仕掛けを突破しながら石が隠された一室へと迫る。

ロンは途中、マクゴナガル教授が仕掛けた巨大チェスと勇敢に戦うが、ハリーを勝利に導くために自分が犠牲になって気絶してしまう。

一方ハーマイオニーは、スネイプの罠である薬の論理パズルをみごとに解き明かす。

そしてついにヴォルデモート卿の内通者を発見する。

ハリーが見たのは、スネイプではなく、利根川でなく、クィレルだった。

しかし、クィレルの様子がおかしい。

なんと彼が想定していた賢者の石にたどり着くまでの試練がひとつ増えていたのだ。

それはマグル学教諭・利根川幸雄から闇の帝王へ向けての試練…。

それはかつて利根川に最大の屈辱を与えたEカードであった。

???「ククク…何をかたまっているんだか…クク…魔法使いだかなんだか知らんが…なるほど…2流だ…」

クィレルの目の前には、初老で白髪、鋭い眼をもつ男のゴーストが浮かんでいた。

ゴースト「さあ…これはどちらかの身の破滅を賭けた勝負…
     破滅か…生……ふたつにひとつ…」

常人とは違う雰囲気をもつそのゴーストは淡々と告げた。

世界を破滅にまで追い込んだ闇の帝王を相手に2流などと毒づくゴーストを前にしクィレルは絶望した。

クィレル「だめです…ご主人さま……負ければ死んでしまう…」

???「その子を使え…その子を…」

別の声がした。しかしその声はクィレル自身から出ている。

クィレル「ポッター、ここへ来い!」

ハリーはクィレルの方に歩いて行った。

クィレル「代わりにあのゴーストのゲームをやぶるんだ!」

ハリー「あなただったのですか…僕はスネイプだとばかり…」

クィレル「ふふふ…セブルスか?確かに彼はそんなタイプに見える…」

クィレルが手をパチッと鳴らすと、縄がどこからともなくあらわれ

ハリーを椅子に縛り付けた。

クィレル「これは忌々しいあのマグルからの試練。
     私たちの代わりに君がやるんだ」

クィレルはテーブルの上に置かれたカードの説明を始めた。

「奴隷と皇帝」のカードの意味。

3戦ごとに「皇帝側」と「奴隷側」を入れ替えて

再スタートし、計12戦を行うこと。

クィレル「やるんだ、ポッター!!!!」

ハリー「いやだ、やるもんか!!」

らちがあかないとばかりに、再び甲高い声が響いた。

???「わしが話す…直に話す」

クィレルがターバンをほどくと、もう一つの顔が現れた。

ヴォルデモート「…ハリー…ポッター…」

ヴォルデモートの顔があらわになった。

しかしそれを見たゴーストが何かに気づいたように静かにヴォルデモートに語りかけた。

ゴースト「残念だったな…どうやらタイムアウト…ククク…
     ダンブルドアってじいさんには止めろと言われたがこれならたぶん、この先心配もなさそうだ…
     これで先に進めないようじゃ…あんたはもう、終わってるさ」

その瞬間、バタンと大きな音がして何者かが部屋に入ってきた。

ヴォルデモート「くっそおおおおおおお!!」

ヴォルデモートはその姿を見たとたん、クィレルから離れて逃げ去る。

また魂の状態に戻ったのである。

クィレルはうなだれてその場にへたりこんだ。

ハリー「先生!!!」

ダンブルドア「もう安心じゃよ、ハリー」

利根川「ククククク…」

ゴースト「ククク…何を必死になってんだか…
     なんでもっとスカッと生きないのかね…」

ダンブルドアが礼を言うとゴーストは”別に”とだけ答えて消えた。

そして利根川はハリーを医務室へ運んだ。

ダンブルドア「マグルであるあなたにここまでさせるつもりは
       なかったんじゃが…礼をいわなければならんのう」

ダンブルドアは静かに利根川に頭を下げた。

これで利根川がホグワーツに呼ばれた本当の目的が

やっと果たされたのである。

魔法使いの罠や魔法はヴォルデモートに破られる恐れが十分ある。

ダンブルドアは考えた末、1人のマグルに賢者の石の守護の手助けを頼むことにしたのだ。

ヴォルデモートならマグルの仕掛けや罠を必ず軽んじる。

少なくとも事前に調べ、対処を試みることはないと考えたのだ。

そして利根川のそれはダンブルドアの期待を裏切るどころか予想以上の成果を上げることとなった。

こうして、利根川とハリーのホグワーツでの1年が終わった。

ダンブルドア「また、一年が過ぎた」

ダンブルドアから寮の点数が発表される。

ダンブルドアは本来ならば優勝であったのはスリザリンだが駆け込みの点数があり、グリフィンドールが首位だと宣言した。

スリザリンを除いた生徒たちは歓喜した。

ダンブルドア「最後の最後にマグルの身でありながらホグワーツの教壇に快くたってくださった、
       あのマグル学を担当してくださった
       利根川先生から挨拶があるようじゃ」

ダンブルドアは利根川にウインクすると檀上へ上がるように促した。

そんなこと聞いてなかったが、檀上へ上がり利根川は落ち着いた声で言った。

利根川「皆、承知のことと思うが、一応言っておこう。
    1年間、マグル学を担当させて頂いた、利根川幸雄です」

利根川「私は授業のはじめに、魔法族と非魔法族の差別は間違いであると宣言した。

    そして、それが無意味な差別批判の防止のためではなかったことが、三日前に証明された。

    マグルと呼ばれる私の策は、魔法界を震撼させた闇の魔法使いを破るにいたったのだ」

全生徒は、利根川の言葉に静かに耳を傾けた。

利根川「そして、それに従っていたクィレル氏は昨日投獄された。

    なぜ、彼はこの様な事をしたのか。

    その理由は皆が一番よく理解していると思う」

利根川「理由は言うまでもない。
    が、ここはあえて言う!自分に敗れたからだ!

    ポッターを見ろ!!ポッターが今、脚光をあび、誰もが賞賛を惜しまないのは…
    自分に勝ったからなのだ!!!
    勘違いするな!よくやったからではない!!!
    事故犠牲の末、自分に勝ったからなのだ!!!」

突然、自分の名前が出てハリーは少し戸惑った。
利根川先生は決して他人を褒めるタイプではなかったからだ。
    
利根川「その点、クィレル氏は自分に負け続けてきたから、闇の帝王に支配された。

    その結果、だれにも相手にされず…救われず…
    愛されることのない人生を送ることになった。

    だから、君たちは彼をみて…心に刻まなければならない!!
    自分の心に勝てなければ…そうなるのだ!!

    勝たなければ…勝たなければ…勝たなければ!!!」


利根川先生は最後に一礼をして着席した。

スネイプが苦々しげに笑みを浮かべ

利根川先生と握手をしているのが見えた。

その夜はハリーにとって一番素晴らしい夜だった。

クィディッチに勝ったことよりも

クリスマスの日よりも素敵だった。


そして翌日。

利根川はプラットホームを出るのに少し時間がかかった。

生徒たちがひっきりなしに利根川に話しかけてきたためである。

パーシー「来年は何年生の担当になるのですか?」

マルフォイ「焼き土下座ってなんですか??」

利根川は生徒たちに一言つぶやいた。

利根川「大人は質問に答えたりせん」

生徒たちは先生の今年最後の謎かけの答えを一斉に考え出した。

利根川「その理由は新学期におしえてやろう」

そういうと利根川はマグルの世界へもどっていった。

今までにない満足げな笑みをうかべて…。


おしまい。



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178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/18(土) 00:21:47.29 ID:6S5NJAfa0
ここまでよんでくださってありがとうございます。

利根川先生の物語も
あと3回のレスで終わりです。

この物語での利根川先生の言葉は
ほぼカイジのとおりですが、少し
表現を変えました。

よりわかりやすく
啓発的に聞こえるように。

これは原作の利根川の言葉を
自分なりに解釈して書いたものですが

もし共感し、心に響いたとあれば幸いです。


185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/18(土) 00:30:11.53 ID:6S5NJAfa0
現在、私は福祉について大学で勉強しています。

どうすればわかりやすく

誰かをその気にさせるのか。

自分なりに考えた答えがSSでした。

ハリーポッターも
福本作品も
誰かの心をひきつける作品です。

ならば、その作品を使ったSSで
だれかを啓発し、元気付けようと思いました。

福祉の根源は誰かに生きる勇気を与えることだと
メアリ・リッチモンドは言います。

この作品を読んだ皆さんが
生きることに少しでも
意欲的になればとお思います。


225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/18(土) 01:08:25.87 ID:6S5NJAfa0
試験終わってからなんで
早くても8月10日以降からかな。

前にTOYSTORY とカイジのやつ書いたので
暇つぶしにどぞ。

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