江戸後期の実話
ある殿様が江戸城西の丸近くを通って登城しようとしたとき、外国人が乗馬で行列の前を横切った。
殿様は通訳に、「あの者の無礼を正して、その場で切り捨てよ」と命じた。
通訳は外国人に、「私の主人があなたの馬に乗る姿を見て、西洋の鞍が面白い、乗り方も見事であるので、鞍を拝見できないかと申しております。途中でお止めて申して大変失礼であるが、主人のたっての頼みなので、ぜひ見せて頂きたい。主人がカゴから降りてくるのが本筋だけど、あなたは乗馬が上手なので、カゴの前に来て見せて頂けないか。」
外国人は、得意になってカゴのそばに来て鞍を見せようと、下馬して脱帽し挨拶した。
通訳は殿様に、「この者は、誠に恐れ入りましたと言って、このように脱帽してお詫び申し上げております。なにとぞ、命だけはお許しを願いたい」と伝えたところ、殿様も「下馬して脱帽し、わびるなら許してつかわせ」と。
通訳は外国人に、「見事な鞍を拝見してありがたい。カゴの中から大変ご無礼ではあるが、誠にご苦労であったと厚くお礼申しております」と伝えると、外国人は恐縮し、「日本に来て、大名と直接話せたことは初めてで、大変名誉なこと」と喜び、再三脱帽した後で去って行った。
通訳が殿様に、「このように再三脱帽しておわび申しております」と伝えると、殿様は「苦しゅうない、苦しゅうない」と言ったそうな。
http://d.hatena.ne.jp/FourLeafClover/20100606/p1
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殿様は通訳に、「あの者の無礼を正して、その場で切り捨てよ」と命じた。
通訳は外国人に、「私の主人があなたの馬に乗る姿を見て、西洋の鞍が面白い、乗り方も見事であるので、鞍を拝見できないかと申しております。途中でお止めて申して大変失礼であるが、主人のたっての頼みなので、ぜひ見せて頂きたい。主人がカゴから降りてくるのが本筋だけど、あなたは乗馬が上手なので、カゴの前に来て見せて頂けないか。」
外国人は、得意になってカゴのそばに来て鞍を見せようと、下馬して脱帽し挨拶した。
通訳は殿様に、「この者は、誠に恐れ入りましたと言って、このように脱帽してお詫び申し上げております。なにとぞ、命だけはお許しを願いたい」と伝えたところ、殿様も「下馬して脱帽し、わびるなら許してつかわせ」と。
通訳は外国人に、「見事な鞍を拝見してありがたい。カゴの中から大変ご無礼ではあるが、誠にご苦労であったと厚くお礼申しております」と伝えると、外国人は恐縮し、「日本に来て、大名と直接話せたことは初めてで、大変名誉なこと」と喜び、再三脱帽した後で去って行った。
通訳が殿様に、「このように再三脱帽しておわび申しております」と伝えると、殿様は「苦しゅうない、苦しゅうない」と言ったそうな。
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