2010年06月04日 21:10
唯「学園都市!」
唯「学園都市!」
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/12(火) 22:30:30.85 ID:eq6RaPSW0
律「おーい、澪!システムスキャンの結果どうだった?!」
澪「レベル2の空力使いだったよ。ムギは?」
紬「私はレベル1の電撃使いだったわ。りっちゃんは?」
律「あはは!わたしは無能力だったよ!逆にわたしらしいよな!ははは」
律「唯!唯はどうだったんだよ!?」
唯「・・・・・・・」
律「・・・・唯?」
唯「どうしようみんな・・・・・」ワナワナ
唯「わたし・・・・・・・・」フルフル
唯「レベル5らしいんだけど・・・・・」ピラピラ
澪律紬「」
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唯「学園都市!」
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/12(火) 22:30:30.85 ID:eq6RaPSW0
律「おーい、澪!システムスキャンの結果どうだった?!」
澪「レベル2の空力使いだったよ。ムギは?」
紬「私はレベル1の電撃使いだったわ。りっちゃんは?」
律「あはは!わたしは無能力だったよ!逆にわたしらしいよな!ははは」
律「唯!唯はどうだったんだよ!?」
唯「・・・・・・・」
律「・・・・唯?」
唯「どうしようみんな・・・・・」ワナワナ
唯「わたし・・・・・・・・」フルフル
唯「レベル5らしいんだけど・・・・・」ピラピラ
澪律紬「」

律「お、おもしれぇーじょーだんだなぁーははは」
唯「冗談じゃないよ。みてよこれ。」
澪「どれどれ・・・・・」
能力名:絶対音感<ノイズキャンセラー>
レベル:5
その名の通り絶対音感。あらゆる音を聞き分け、その音がどこから発し、どのような経路をたどって聞こえてくるのかを知覚することが可能。
レベル5ともなると音波・周波数を自在に操り騒音、消音思いのままに操る。
律「・・・・・・・・」
律「・・・・・・」ビリビリ
唯「ちょ、ちょっと!りっちゃん!やぶんないでよ!!!」
律「みとめーーーーーん!!!」フンス
律「何がノイズキャンセラーだよ!名前のとおりなら騒音消すだけだろ!?」
澪「律。能力名は能力に直接関係ないよ・・・・
第一位の一方通行だって反射だけじゃなくてあっちこっちにベクトル変換できるらしいぞ?」
律「でも、唯が8人目だぜ?!あんな化けものたちとおんなじようなチカラを唯がもってるって?ギャグじゃん。」
唯「さすがにそれは失礼だよ!」ふんす
紬「ねぇ、唯ちゃん。ちょっと能力使ってみて?」
唯「ん~わかった。じゃあ、りっちゃんにだけ、騒音聞かせる」
律「のぞむところだ!」
唯「わっ」ボソッ
律「っっ~~~~~~~~!!!」ギイィィィィン
澪紬「?」
律「ほ・・・・ほんものだな・・・まだ耳鳴りがする」キンキンキン
澪「でも、レベル5になったら、生活がなんか変わってくるのか?」
紬「たしか、奨学金が増えるはずよ。ケタ違いに。」
唯「お菓子買い放題たべほうだいじゃん!!」キラキラ
澪(いい目をしている・・・・)
澪「・・・・そういえば、この能力説明のとおりに能力が使えるのだとしたら、この能力、
唯にとっては最高の能力かもしれないぞ??」
唯「たとえば?」
澪「いいか?音の周波数を変えられるってことはだ。
自分の出せる声は変えられなくても、出た声を変換して相手に聞かせられるってことだ。」
律「それがどおしたんだよ。」
紬「・・・・・それは確かに、唯ちゃん・・・・いえ、私たちにとって最高の能力ね・・・・」
唯「もったいぶらないで教えてよ~」
澪「簡単にいえば、だ・・・・・唯は能力を使えばどんな低い声にだって変えられるし、
どんな高い声にだって変えられる。歌えない曲はない、最高レベルの歌手になれるんだよ!」
唯「??!」
どうも、平沢唯です。
なぜか今回のシステムスキャンでレベル5の8人目になってしまいました。
それからの生活はちょっと変わっちゃって、レベル5を倒そうと喧嘩を振ってくる人たちや、身代金?目当てに誘拐を企てようと襲ってくる人たちが現れてきました。
でも、能力を使うと、みんな私の声を聞いて耳をふさぎながら白目を剥いて倒れます。
ちょっと爽快。
レベル5になって嬉しかったのは、能力のおかげでバンド活動に幅が出たことと、
不良に絡まれているところを助けてくれた超電磁砲の女の子と仲良くなれたこと。
今日はそれを少しお話しようかな。
平日の放課後。私はレベル5になった後の日常を今までと変わらず呑気に過ごしていた。
男A「じょうちゃんちょっとええかなぁあ?!」
唯「え、あ、な、なんでしょうか・・・・?」(ま、まただよぉ~・・・・)
これで何回目だろう。
レベル5になってからというもの、このようにちょっとこわい人たちや、見知らぬ方々にあまりかけられたくない方法で声をかけられることが増えてしまった。
なりたてほやほやのレベル5・・・・それくらいなら倒せるかも?
などと思われているのだと思う。でも、怖いので正直やめてもらいたい・・・・
私はビクつく心を抑えつつ能力を使うため息を思い切り吸い込み・・・・
唯「助けて!!」ギイィィィィィン
思いっきり叫んだ。
いったい私の声はどこまで響くのだろう。
そんな声を間近で聞いたことの男二人組は一体どうなってしまうのだろう。
一人はやはり白眼で気絶している・・・・が、
男B「ふぅ~・・・・いて・・・耳塞いでれば意外に耐えられるもんだな・・・・」
効いてなかった・・・・・もとい聞いてなったが正しいのかな?
それならもう一度・・・と私はさらに息を吸い込む。
目一杯肺に息が溜まったところで最大出力!
??「私の友達になにしてくれとんじゃこらぁあああああ!!!」
しようとしたところで、白くきれいなあしと、短パンが視界に飛び込んできた。
??「みことキィィィィィィック!!!」
ズガン!という効果音が似合いそうなとび蹴りが男Bにクリーンヒット。
顔面から血を噴き出し倒れるB。Aと比べるとどちらかといえばBのほうがひどい有様だった。南無。
??「ねぇ初春さん!大丈夫!変なことされなかった!?」
唯「ういはる?なにそれ?」
??「あれ?・・・・初春さんじゃない?声そっくり・・・・・」
どうやらこの娘はわたしと初春さんという人を間違えていたらしい。
よく見ると常盤台の制服を着ている・・・・お嬢様・・・・・
唯「ういはるさんがだれかはわかんないけど、助けてくれてありがとう。」
??「あ、あぁ。いいのよ!困っている人がいると助けないといられないタチなの!」
??「なにもされてなかったみたいでよかったわ!!」
唯「・・・・あの、名前を聞いてもいいかな?」
御坂「わたし?私は御坂美琴。常盤台中学2年。アンタは?」
唯「わたしは・・・・平沢唯。桜が丘高校2年だよ。」
御坂「?!」
御坂「年上でしたか!?なれなれしくすいませんでしたぁ!!」ペコペコ
唯「い、いいよいいよ!気にしないでよ!わたしそういうのどうでもいいから!」
御坂「あ、じゃあタメ口で良い?敬語はキャラじゃないのよ。」
唯(切り替え早いなぁ・・・)
御坂「しっかし、あんたも、なんでこんな真昼間からあんな男どもに絡まれてんの?」
唯「ケンカ売られちゃってて・・・・」
御坂「え?なんかしたの?ジュースこぼしちゃったとか?!」
唯「うんん?違うの。私、つい最近レベル5になっちゃったから・・・・」
御坂「レベル5ゥ?・・・・もしかして、噂の絶対音感ってアンタなの?」
唯「そうそう。絶対音感だよ。能力は便利だけど、こうケンカ売られてちゃ迷惑なんだよね!」ふんす
唯「こっちの身にもなってほしいよ!!」ぷんぷん
ここ数日を思い出す。む、やっぱりなんか腹が立ってきたよ!ぷんぷん!
御坂(なんか・・・・まともね。
レベル5はあの一方通行(糞男)と心理掌握(クソ女)しか会ったことないからわらんないけど・・・・
この娘、すごい普通だ。)
御坂「ま、まぁ・・・・なりたてはそんなもんよ。私なんて、今でもケンカ売られることあるもん。」
唯「・・・・・わたしも?」
御坂「あぁ、言ってなかったわね。私もあんたとおんなじレベル5。第3位<超電磁砲>よ」
唯「」
数日前。りっちゃんが興味本位で調べて教えてくれた噂話を思い出す。
いいか、唯。わたし、ちょっと興味本位でレベル5について調べてみたんだ。
そしたらさ、物凄い噂を入手しちまったんだよ!
え?聞きたいかって?まぁ、そう焦るなよ。いいか?
レベル5は全員で7人いる。私が調べることができたのは1位と3位だけ。
2位、4位、5位、7位は能力しかわからなかった。
6位に至っては存在するのかどうか怪しいくらい何の情報もなかったが・・・・
1位は問題ない。1位自らが目立って事件を起こした記録はない。ちょっかい出さなければいいだけの話。
しかし、問題は第3位だ。
まず、中学生という圧倒的幼い精神年齢。これが危険。少し挑発しただけでその猛威をふるってくるぞ。
一般人に向けて10億ボルトの電圧かましたり超電磁砲を放ったり・・・・
とりあえず、超電磁砲にはちょっかいだすな!しぬぞ!?
~回想終了~
唯「命だけは御助けを~~~!!」ガクガクブルブル
御坂「ちょっとどういう意味よ!!」
唯「かくかくしかじか」
御坂「四角いムーブってわけね。」
御坂「まぁ・・・・事実もあるから認めるけど・・・決して『一般人』には能力使ってないわよ?」
唯「ほんと?」ウルウル
御坂「ほんとほんと。むしろそいつ私より強いもん!」
唯「レベル5なの?」
御坂「それが面白いことにレベル0なのよ~。」
唯「ふーん。そんなすごい人もいるんだね。」
御坂「す、すごくなんかないわよ!だってあいつ!ウンタラカンタラ」
ここでスイッチが入ってしまったのか。御坂さんはその『アイツ』について散々と語ってくれた。
『アイツ』の話をしだした御坂さんは今日一番「いい顔」をしていた。
御坂「ウンタラ~~~~カンタラ」
唯「」ニコニコ
御坂「?なに?なんかおかしかった?!」アセッ
唯「ううん?『アイツ』って人の話してる御坂さん乙女みたいな顔してるなぁ~って」ニコニコ
御坂「お、乙女ってっててて!!////そ、そんなん違うわよ!断じて!///」
面白い。どんどん顔が赤くなっていく。かわいい。
唯「ね、ね。もっと続き聞かせてよ『美琴ちゃん』!」
御坂「・・・・しょうがないわね!ちゃんと最後まで聞きなさいよ!『唯』!」
りっちゃんのように活発で明るくて。
澪ちゃんみたいにロマンチストで。
ムギちゃんみたいにお嬢様で。
あずにゃんみたいにしっかり者で恥ずかしがり屋。
そんな人と、友達になりました。
レベル5になって2月ほどたった。ケンカ売られることもなくなってきて、今はとても平和になりました。
梓「おーい。唯先輩!途中までいっしょにかえりましょー!」
唯「うん、いーよ」
能力のおかげでバンドのほうも絶好調!今現在不満は全くない平沢唯16さい!
唯「あずにゃんはなんの能力だったっけ?」
梓「えー、忘れちゃったんですか?」
唯「っていうかモニターの前の人は知らないんだよ。」
梓「な、なにいってるんですか・・・?」
唯「」
唯「で、なんだっけ?」
梓「レベル1の発火能力です・・・・おしっこでそうになるまできばって、ライターレベルですが。」
唯「お、あそこに見えるのは・・・おーい、美琴ちゃん!!」
梓「聞いちゃいない・・・」
唯「そんなごついゴーグル着けてどこ行くの?」
ミサカ「?美琴ちゃんとはお姉様の事でしょうか?とミサカは質問文に質問で返答します。」
唯「!?」
ミサカ説明中
唯「へぇ。妹なんだ?じゃーミサちゃんって呼ぶね!」ギュッ
ミサカ「?!」ドキッ
梓「先輩、あんまり近づいたらダメですよ。先輩はその・・・アレなんですから」
ミサカ「アレとは何ですか?とミサカは尋ねます。」
唯「実は私のAIM拡散力場は異常に効果が強いらしくて、人体にまで影響が出ちゃうんだ。
ヒーリング音楽の逆って言えばいいかな?心がたかぶるんだって。」
ミサカ「にわかには信じられませんね」(今身を持って体験しましたが。)
唯「だから、この事を知らない人と一緒にいると・・・襲われちゃったりするんだよねぇ///」チラッ
ミサカ(こ、この人は・・・能力云々より、人として魅力的ですねとミサカは結論づけます。)
御坂「あ、アンタ!勝手にふらふらしないでよ!探したじゃない!・・・ん?唯じゃない。」
唯「美琴ちゃんおいっす〜」
御坂「おいっす〜・・・じゃなくて!早くいくわよ!
今日こそあのクレーンゲームのゲコ太とってやるんだから!」
ミサカ「能力使ってとりましょうよ、とミサカはいい加減毎日付き合わされるのも面倒になってきました。」
御坂「プライドが許さないわ!じゃあ、またね!唯」
唯「ばいばーい」
かえりみち
梓「いやー、にしても。あの二人そっくりでしたねー。双子でしょうか?」
唯「だとしたら性格は全くにてないよねー。」
あはは、うふふ
ドンッ
唯「あ、ぶつかっちゃった。ごめんなさ〜い。」
ユイ「いいよー。ユイの方こそ不注意だったしーってユイちゃんはきちんと謝れるいい子なの。」
唯「・・・・・ん?」
梓「」
唯梓「えぇぇぇぇぇ?!?!」
美琴SIDE
ミサカ「ちょっと待ってくださいとミサカはずんずん歩くお姉様に一旦停止を要求します。」
御坂「なによ?くだらない用だったら怒るわよ。」
ミサカ「下らなくありません。とても大事な事なのですとミサカは眼力で真剣さをアピールします。」キリッ
御坂「わかったわかった。んで、なによ?」
ミサカ「先程の女性、絶対音感平沢唯についてです。とミサカは話を切り出します。」
ミサカ「お姉様はミサカ達がどういった理由で造られたか覚えていますか?」
御坂「・・・いわせる気?」
ミサカ「結構です。とミサカは話を続けます。」
ミサカ「ミサカ達はアクセラレータに殺されるという目的で造られました。」
ミサカ「そして、そのどうしようもない運命から救ってくれたのが、あの方です。」
ミサカ「そして今、ミサカ達の技術を応用した、
『歌うこと』を目的としたクローンが開発されているらしいのです。」
御坂「歌うことって・・・・まさか!?」
ミサカ「そのまさか。放課後ティータイム平沢唯のことですとミサカは推測します。」
ミサカ「持って生まれたあの歌唱力。そしてレベル5(けた外れのチカラ)」
ミサカ「歌姫を量産する計画。それが今進行中なのですとミサカは淡々と告げます。」
ピラピラと御坂の眼前に出される数枚のレポート用紙。
そこには大きく「絶対音感量産プロジェクト」と書かれていた。
御坂「でも・・・歌姫量産なら、別に危惧すべき事態じゃなくない?」
ミサカ「御坂も先ほどまではそう思っていましたとミサカは正直に伝えます。」
ミサカ「しかし先ほど素体に直接会って確信しました。このままでは大変なことになると!
とミサカは力説します。」
御坂「もったいぶらないでいいからさっさと教えなさい!」
ミサカ「ミサカやお姉様からは微弱な磁場が形成されています。
これはAIM拡散力場が生み出すものです。わかりますね?」
ミサカ「念動力者なら念動力。発火能力者なら熱量といった具合にその属性にあったものが発せられるわけです。」
ミサカ「はいここで問題です。絶対音感の能力者なら何が発せられると思いますか?そう、音です。」
ミサカ「よくできましたお姉様とミサカはお姉様を撫で撫でします。」
御坂「/////・・・・ってやめい!」
御坂「だから早く核心を突きなさいよ!もったいぶらなくていいから!!」
ミサカ「おそらく絶対音感から放たれるAIM拡散力場はいわゆる『躁』の音であるとミサカは推測します。」
ミサカ「そして彼女のAIM拡散力場は異常なまでに効果が強いのです。」
ミサカ「それは女性であるミサカが手を握られただけでドキッとしてしまうほどです。
とミサカは思い出してまたドキッとします。」
御坂(唯に会った時のドキドキは能力のせい?恋じゃなかった?よかったー///)
ミサカ「このドキドキをもし、男性が長時間受けた場合はどうなるかわかりますか?お姉様。」
御坂「えーっと・・・唯のことが大好きになっちゃう?」
ミサカ「これだから少女趣味の方は困りますとミサカはお姉様のウブさに愕然として答えます。」
ミサカ「いいですか?彼女のドキドキを長時間受けた場合、その感情は・・・・」
ミサカ「性欲と勘違いされてしまうのです。」
御坂「せせせせせ性欲っててて!!!あんたぁぁぁ!/////」
ミサカ「何をうろたえているのですかお姉様。
人間たるもの性欲を催すのは至極当然のことですとミサカは悟ります」
御坂「ちょっと!こんな街中でそんなっ・・・!////」
「おい、あの双子性欲とか言ってんぞ?」「まぁ、最近の中学生ははしたない」「クスクス」「お兄さんが性欲発散させてあげましょうかってかぁww」「よく見たら、あれ、常盤台のれーr」
御坂「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダッシュ
ミサカ「引っ張らないで下さいとミサカは・・・グッ!くるし・・・ぃ」バタバタ
唯SIDE
唯「こ・・・これは・・・まさか・・・」
梓「唯先輩・・・落ち着きましょう。これはそう、あれです。いわゆる一つの・・・・」
唯「ドッペルゲンガー!」
梓「クローン人間!!ってえぇ?!」
唯「どうしようあずにゃんどっぺるげんがーにあっちゃったよわたしたぶんもうしぬんだあぁぁああライブが明後日に控えてるのにごめんバンドのみんなごめん憂ごめんおかーさーん!」
梓「おちつかんかい!!」
げんこつ!
唯「・・・・・・痛い」ウルウルサスサス
ユイ「大丈夫ーってユイちゃんは他人を心配できる良い子なの。」
梓「しかしこれは・・・どっからどう見ても唯先輩そのものですね・・・口調は可笑しいですが。
ねぇ、名前はなんて言うんですか?」
ユイ「ユイはねぇー。絶対音感量産化計画製造番号001番YUIだよ。
ってユイは自己紹介がきちんとできるえらい子なの!」
梓「おおぉーよしよし」ナデナデ
ユイ「にへへー!」ニコニコ
梓(かわいすぎて『自分だけの現実』が崩壊しそうだ。)
梓「絶対音感量産ってことは・・・唯先輩を大量に作っているってことですかね?
製造番号001ってことは最初に作られたモデルか・・・」
唯「レベルはいくつなの?」
ユイ「お姉様と初めて喋っちゃった!嬉しいなぁー!あ、レベルは3つだよ。
ってユイはきちんと指で3ができるの!」
唯「レベル3くらいならたぶん自分の声を自在に変えられるレベルだよ。」
梓「ってことはこのユイってのは世界初の人型ボーカロイドってとこですか?」
ユイ「おおー!あたまいいね!あなた!・・・えっと、ごきにゃん?」
梓「」ピクピク
唯「私言ってないからね!!」
梓「まぁ・・・・かわいいので許してあげるです。」
ユイ「ありがとう!ってユイはきちんとお礼の言える良い子なの!」
唯「何か歌歌える?放課後ティータイム。」
ユイ「お姉様の歌は全部インストールされてるよ!」
唯「じゃあふわふわ時間。大丈夫?」
ユイ「もちろん!ユイはやればできる子なの!伴奏は?」
唯「あ~・・・じゃあギー太だすよ。弾き語りバージョンでいこうかな。」
ユイ「あー!ギー太だ!生ギー太だぁあぁ!いーなーいーなーかーわいーなぁー!!」サスサス
唯(かわいすぎて『自分だけの現実が』崩壊してしまいそうだ。)
唯はその場にすわりこむ
コード進行をそのままストロークしただけの簡単なギターアレンジ。
そんな単純なギターストロークもユイが聞けば天使のハープ。
一度は会ってみたかったとずっと願っていたオリジナル。
それに今日出会えて、そして今自分のために弾いてくれている。
歌いだす・・・滑らかで艶めかしいユイの歌声は一人、また一人と、道行く人の足を止めさせる。
通行人だけでない。その歌声はたくさんの音楽を聴いてきた梓。後からやってきた御坂姉妹。
あろうことかオリジナルの唯までも魅了した。
ギターを弾きつつ、唯は思う。一緒に歌ってみたい、と。
二人で歌ったら、どれだけ気持ちいいだろう・・・その思いが頭をめぐる。
そしてついに唯は口を開く。ラストのサビ。
二人の歌姫が奏でるハーモニーは言葉では到底表せられない神々しさがあった。
曲の終り、アウトロ。唯が弾き終わると同時に町は大喝采に包まれた。
レベル5の絶対音感。そのクローン。二人はたった数分で一大ステージを作り上げてしまっていた。
鳴り止まない拍手喝采。飛んでくるおひねり。それを残らずキャッチしてブーイングを受ける梓。
その中で、ユイは一人涙を流していた。
ユイ「ユイ、生まれてから、初めて歌ったの・・・楽しかったの・・・はじめてがお姉様で本当によかったの・・・」ポロポロ
ぐしぐしぐし。涙を拭う。鼻水が付着する。しかしユイは気にしない。
ユイ「ありがとうなのお姉様!ユイはきちんとお礼の言える良い子なの!」
ユイ「お姉様のおかげでがんばれそうなの!本当に本当にありがとうなの!!」
そうしてユイは走り去っていく。どことなく儚い笑顔を残したまま。
ミサカ「大丈夫・・・でしょうか・・・と、ミサカは心配なのですが。」
あのユイとの出会いから2ヶ月が過ぎた。
量産絶対音感は正式に商品として売り出された。限定100体だ。
唯は2ヶ月が過ぎた今でもあの日のユイと一緒に歌った瞬間が忘れられないでいた。
部活が終われば街をふらつく日々。怠惰的ではなく、目的をもったこの無駄な散歩が唯の日課になっていた。
しかし、無情にも日常は些細な事がきっかけで崩れ去る。
美琴SIDE
御坂「な、なによこれぇ!」
美琴は愕然としていた。いつも通りパソコンの授業中に能力を使いプロテクトを無効化してニュー速VIPを徘徊して2Getしまくっていたところ、ある一つのスレッドに眼がいった。
スレタイは、【絶対音感】ユイちゃんテラカワユスwww【夜の部活動】
普段ならこの手のスレは要領落ち狙いの荒らしを繰り返す美琴だが、絶対音感と、ユイという言葉にえもいわれぬ不安感を覚えた。
リンク先にはられていたのは。
平沢唯の強姦動画だった。
バチッ・・・バチバチバチッッ!!
美琴の体からパソコンへ高圧電流が流れ込みパソコンは煙をあげた。
先生「御坂さん!あなた一体なにを・・・」
御坂「先生・・・」
無意識に放たれる相手の発言を征する怒気をはらんだ言葉。
御坂「気分悪いんで・・・早退します。」
許可を願う言葉ではなく予め決まっている事象を告げるかのような口調。
教師はなにも言えず黙って美琴を見送るしかなかった。
寮に帰ってかばんを置きすかさず寮を飛び出した。
美琴にはあの動画が平沢唯でないことはわかっていた。
平沢唯ならば、男性に襲われたとしても声を張り上げて気絶させられる。
本気でやれば音波の衝撃で上半身を吹き飛ばす事だって出来るはず。
しかし、動画の平沢唯は男にいいように弄ばれていた。つまり平沢唯ではない。
でも、姿形は完全に平沢唯そのものだった。
美琴には一人だけ、心当たりがあった。
2ヶ月前、唯と共に路上を沸かせたあの少女。
ミサカからきいた『ある実験』
御坂「量産型絶対音感ユイ妹達・・・」
気がつけば桜ヶ丘高校の前に美琴は立っていた。
ちょうど都合よく就業のチャイムが鳴り響く。それと同時に美琴は校内へ侵入する。
今まで唯に会うために何度も桜ヶ丘に来ていた美琴は校内でも、あまり奇異の目に晒されることはなかった。
廊下をずんずん歩き音楽室へ。
バンッ!
御坂「唯いる!?」
唯「うわわっ!み、美琴ちゃん?!どうしたの?何でいるの?」
御坂「説明している暇はないわ!ごめんみんな。唯借りてくね!」
唯「ひ、引っ張らないで~くるし・・・ぃ」
澪「今日のライブ遅れるんじゃないぞ!」
ツカツカバタンっ
律「・・・帰るか?」
紬「・・・そうね。」
美琴に連れられてやってきたネットカフェにて例の動画を見た平沢唯は絶句した。
青ざめた顔に溢れ出る涙を堪えもせず口に手を当てる。
唯「どうして・・・こんなこと・・っ!」
御坂「わたしは・・・・こんなことした奴を絶対に許さない・・・」
美琴の怒りの電圧がふつふつと上がっていく。
それは悲しみに打ちひしがれている唯にも感じたようで、唯はそんな美琴を見てコクコクとうなずいた。
御坂「唯・・・わたしはこれから能力を使ってこいつの発信元をつきとめてこいつを裁くわ」
御坂「アンタは・・・・今日のライブ、絶対成功させなさい」
唯「む、無理だよぉ・・・・こ、こんな気持ちで、演奏・・・・なんて・・・」
御坂はそんな唯に追い打ちをかけるかのように軽く平手打ちをする。パチンと小気味いい音が室内に響く。
唯は眼を見開いて美琴を見た。
御坂「前を見なさい・・・アンタは放課後ティータイムの平沢唯よ。ユイのことはわたしに任せなさい。
必ず・・・必ず・・・!助けて見せるから!第3位超電磁砲の御坂美琴を信じなさい!」
それ以上、何も言えなかった。
たったそれだけで、唯の心を奮い立たせられる訳ではなかったが、御坂の気持ちを汲み取り、泣きはらした目をごしごしとこすり、唯はうなずいた。
唯「わたし、がんばる・・・・だから、美琴ちゃん・・・ユイを・・・・助けて・・・・あげてっ・・・!!」
唯は美琴と別れた後、直ぐに桜ヶ丘高校へと戻った。今宵のライブの準備をするためだ。
絶対音感という能力がついてからというもの放課後ティータイムの名は学園都市内で知る人はいないのではないかというくらいの知名度になった。もちろん、ライブの規模もでかく屋外だ。
動員数も高校軽音楽部のそれを遥かに上回る。
そんなバンドのヴォーカル平沢唯は、先ほどの出来事を、なるべくなるべく思い出さないようにこれから始まるライブのために集中力を高めていく。そこでふと、彼女はあることを思い立ち、部長の田井中律に話しかけた。
唯「ねぇりっちゃん・・・・ちょっと、歌いたい曲があるんだ・・・・」
律「あ?どうしたよ、なんて曲だ?いきなり言われても演奏はできねぇぞ?」
唯「これなんだけど・・・・」
と、唯はその曲の歌詞カードを律に手渡す。律はそれを食い入るように見る。
律「・・・・・・まぁ、いいぜ。インストを後ろで流すだけになっちゃうけど・・・・いいか?」
唯「うん、充分。ありがとね、りっちゃん!」
そうして唯は踵を返し歩き出す。
律「唯・・・何があったかは、知らない。けど、これだけは忘れないでくれ。
わたしは・・・・わたしたち放課後ティータイムは5人で1つ。みんな唯の味方だからな?」
唯は律のその言葉に返答せず、ツカツカ歩みを進める。目に大粒の涙をためて。
御坂美琴はいまだにネットカフェにいた。
彼女の能力をもってすればネットカフェの端末から動画の発信元をたどることなどたやすいこと。
彼女は学園都市第3位の電撃使い。電脳の世界で彼女に不可能は恐らく、無い。
そして、突き止めた。
動画を発信している端末の位置情報は同じ第5学区の端っこ。
このネットカフェからも近く、今宵放課後ティータイムのライブが行われる会場からはたったの3キロ弱しか離れていない。そんな近い場所に、今回の元凶が潜んでいる。
もう、手遅れだろう。動画が配信されている時点でそうだ。すでにユイの体はこの動画のクソ男に汚されている。
それでも、それ以上、悲しみが増えないように、ユイを助け出すために。
学園都市第3位の超電磁砲は走り出した。
御坂(待ってなさい、ユイ。かならず・・・助けるから!)
ライブ開始までもう時間がない。
薄暗い部屋の中。
大いなる希望に満ちた未来を期待して生まれてきた量産型絶対音感の一人001号は、自分の心ではすでに受け止めることのできない絶望に打ちひしがれていた。
体にはいくつもの痣ができ、まだ未成熟な秘所からは赤いしずくが垂れている。
破瓜の血ではなく、乱暴に扱われた末に垂れてきたおぞましい血。
男「おやぁ~?いけないなぁ~ユイちゃん・・・・綺麗にしとけって・・・さっきいったのになぁぁぁぁ!!」
ユイ「ひぃっ!・・・も、お嫌なのぉ・・・辛いの痛いの・・・・」
男「だめだねぇ~・・・・君に拒否権はないんだよぉ~・・・
だって僕は君の”パートナー”だからねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
また、殴られる。ユイはそう思った。今まで何度も何度も、殴られてきた。でも、そのたびに耐えてきた。
たまの外出も、許されていた。2か月前。オリジナルと接触するまでは。
あの日から、外出まで許されなくなった。男の家畜として生きる日々。絶望しつくした。希望なんてない。
もう誰も助けにこない。男の平手がまたわたしの頬を襲う。痛い。痛いのは嫌だ。そう思った、その時。
ドッゴォォォォォォォォォン!!!
けたたましい破壊音はドアを何かがぶち破った音。その何かは音速の3倍で飛ぶコイン。
侵入するは1人の女子中学生。
御坂「ジャッジメントもどきですの~。ちょっとお話いいかしらぁ~!」
7人の最強の1人。超電磁砲がそこにいた。
律「唯。そろそろだぞ。一曲目。お前のリクエストだ・・・行って来い!」
バシン!と律は力強く唯の背中をたたく。
部長のそれは唯にとっては少々痛くむせてしまったが、心は強く、とても勇気づけられた。
唯「・・・・・・うんっ!」
ゆっくり、ゆっくりとスポットライトの当たるステージへと唯は歩みを進めた。美琴を信じ、ユイの無事を祈り。
唯は自分の戦場へと乗り上げる。
「こんばんわ!平沢唯です!!」
男「だ、だれだよお前・・・」
御坂「それはこっちのセリフよ。そこの子。わたしの友達の妹なの。だから返してよね」
男「は?お前知らないのか?これは量産型絶対音感だぞ?いわば、僕のおもちゃだよ。」
御坂「お、おもちゃですってぇ~~!!」
美琴の怒りの電圧がまた更に上がっていく、ビリビリバチバチと電気の余波がそこらじゅうに流れ出る。
男「うわわ!あっぶないじゃないか!」
御坂「あんたねぇ!その子たちだって生きてんのよ!歌うために生まれてきたって大義名分があるってのに!
アンタはそれでもその子をおもちゃというのか!」
男「これはしょせんクローンだよ。
変わりはいくらでもいるし、そもそも僕はこのユイちゃんには愛情を注いでいるつもりだよ?
ねぇ、ユイちゃ~んw」
ビクッっとユイの体が震える。
恐らく所有者である”パートナー”の人間には逆らえないようテスタメントでインストールされているのだろう。
ユイ「はい・・・・なの」
美琴の怒りの電圧がまた更に上がった。照明器具、電子レンジ、冷蔵庫。
美琴の漏電によって室内のすべての電気機器が機能を失っていく。夕闇に1人、美琴だけ自身で発光している。
御坂「しょせんクローン!?たかがクローン!?あの子たちもこの世に生れて命を授かっているのに!」
御坂「それを変えのきく命だと!?何体も作れるからだと!?ふざけるんじゃないわよ!」
御坂「あの子たちだって生きてるのよ!歌うために!産まれて生きて!楽しむ、悲しむ、笑う、怒る、喜ぶ!」
御坂「それをたかがあんたみたいなゲスの欲望を満たすために奪うというのか!」
男「うるさいうるさいうるさい!関係ないくせに口はさむな!がきんちょがぁぁぁぁ!!!」
御坂「もう何を言っても無駄みたいね・・・・
いいわ、アンタがあの子たちを自分のおもちゃとして好き勝手に扱っていいって思ってるんなら・・・・」
御坂「まずはその欲望をぶち殺す!」
「こんばんわ!平沢唯です!」
唯が律に頼んでセットリストにない曲をわざわざ入れてもらった。その理由。
ユイにこの歌声が届くように・・・・
美琴ちゃんに届くように・・・・・・
自分のため、ユイのために、体を張って助けに行ってくれている美琴のための応援歌。
イントロから少しずつ少しずつアップへアップへとテンションを上げていくビート。
おもわず、体が上下に揺れてしまいそうになるその曲。
御坂「こ、この曲は・・・・!」
唯「1曲目!!only my railgun!!」
ユイ「お、お姉さま・・・!お姉さまの声なの!」
局が聞こえてきて一番に異変を見せたのはユイだった。それまで、脅えて絶望に満ちていた瞳に光が差す。
希望を見つける。
ユイは一目散に部屋から飛び出していった。
男「あ、こら!なぜ!言うことをきかないんだ!」
御坂「唯の声が聞こえたからよ!」
美琴は右手を力いっぱい握り男へ鉄拳を放つ。
男「ぶへぇっ!」
御坂「アンタみたいなクズに能力すら必要ないわ!」
何度も、何度も何度も何度も何度も男を殴る。
返り血で拳が染まろうとも、常盤台の制服が朱に染まろうとも、何度も何度も。
男「くっそぉ・・・!くっそぉ!ブヘッ!この・・・ヒュー・・・このヘンテコな曲さえ!
グハッ・・・な、流れてさえいなければっ・・・」
御坂「この曲をバカにするな!わたしに対する応援歌よおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
さらに殴る。殴る。拳が割れ。自身の血がこべりつく。涙が流れてくる。
これは痛みなのか、悲しみなのか、怒りなのか。もはや美琴にはもう分らなかった。
しかし、男もしぶとい。苦し紛れに懐から取り出すのは、十数個の煙幕弾。
それらを美琴にめがけて一斉に放った。濃い煙幕が室内を覆う。
御坂「げほっ・・・けほっ・・・・っくそっ!」
美琴が視界を取り戻したとき、男はすでに室内から逃げていた。
御坂「お、おわなくちゃ!!」
ユイ「はっ・・・はぁ・・・・はぁっ・・・!」
夜道、まともな服も着ず、量産型絶対音感001号YUIは必死に走る。
レベル3程度の絶対音感のチカラをフルに使い。最短距離で唯のもとへ。
男「ユイちゃぁ~ん!まってよぉ~~!!」
ユイ「ひっ!・・・・」
男「速いだろぉ~!?僕はレベル4の空力使い。空を飛べるんだぜぇ~!」
ビクッっとまた、体が震える。冷静さを取り戻したユイはまた、この男の呪縛にハマってしまいそうになる。
必死に声を捻り出すユイ。
ユイ「いや・・・もう、嫌なの・・・来ないでほしい・・・・なの・・・ってユイちゃんは・・・
お願いしてみるの・・・っ」
男「ふふっ・・・・しょうがないなぁ・・・・だめに決まってんだろぉぉぉぉぉぉ!!!」
ユイ「いやっ・・・・いやぁぁぁぁぁぁ!!!」
男「ほらほら、もう少し!つーかーまーえー♪」
上条「たっ♪・・・・てか?」
見知らぬ男の右腕が男の肩をがしりとつかむ。
男「・・・・・・・はぁ?」
上条「んー、ライブを見に行こうかと思って夜道を歩いていたらまさか女の子を追いかけまわす男を捕まえてしまうとは上条さん予想しませんでしたよ?土御門さん」
土御門「いやぁー、かみやんが遅れたせいでええ席がとれんかったらどう落とし前つけようかとおもっていたがにゃー。まさかこんな場面に出くわすなんて、これは不幸中の幸いだにゃー?青髪ピアスさん」
青ピ「せやなぁー。唯ちゃんみるんも大切やけど、唯ちゃんにそっくりなこの子を助ける方がもっともっと大切なことなんかもしれへんなぁー。なぁ、上条さん」
男「な、なんなんだよおまえら!畜生放せ!僕はレベル4の!・・・・能力がでない!?」
上条「あ、俺ちょっと特殊な体質でさ。俺が触ってる間は能力でないから。」
上条「そこの子。行きなよ」
突然のことに話についていけないうえに突然声をかけられたユイはまたしてもビクッと震えた。
上条「急いでるんだろ?だったら早く行けよ。相手も、多分待ってるよ。」
ユイ「ありがとう、なの・・・ユイは、きちんとお礼の言える良いこなの・・・・・」
ペコっと頭をさげ、また、ユイは走り出した。
土御門「さぁーって!にがしたことだし!かみやんのそげぶの時間がやってきたぜぃ!?」
青ピ「うわぁー!生そげぶかいなぁ!やっとみれるんかぁ!僕感激やわぁー!」
上条「あ、あ゛ーごほん!・・・・それでは!」
少年はいったん右手を男から離す、とすかさず屈強なカラフル二人組が男を羽交い絞めにして離さない。
上条「てめぇが、逃げ回る女の子を追いかけまわして楽しんで、
それが本当にいいことだと思ってやってるってんなら!」
上条「まずはその幻想をぶち殺す!」
男「ひ、」
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
少年の無敵の右拳が炸裂した。
「2曲目!ふでぺん~ボールペン~」
2曲目は、まるで必死に走るユイに送るかの様な、応援歌。
ユイ「は、はぁ・・・・はぁ!」
ユイはまた、ひたすら走る。何度も何度も転ぼうとも何度も何度も起き上がり、唯の待つ会場へ。
そして、着いた、会場。
満身創痍の体を奮い立たせ、最後列から人波をかき分けかき分け、最前列へ。
唯とユイの目線が交差する。その時、唯の歌が止まった。演奏も止まる。観客がざわめく。
ざわ・・・ざわ・・・・ざわざわ・・・文句を言う客、ブーブー言う客も出てきた、そんな中で、
律「うるっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!黙ってみてやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
田井中律の雄たけびが会場を包み込んだ。鶴の一声により、会場は途端に静かになる。
律「唯。行け」
ありがとう、りっちゃん・・・・今日何度目かわからない部長に対する感謝の言葉を心の中で述べ、唯は観客席に飛び乗り、ユイを抱きしめた。
唯「ごべんねぇー!ユイぃ!わだじが!わだじがしっがりじないばっがりにぃ~!!」
グズグズと唯はユイの体に鼻水を押しつけながら号泣する。
今人気のガールズバンドのヴォーカルとは思えないその顔を見て、ユイももらい泣きをする。
今まで辛かった分、悲しかった分、すべてを吐き出すように。。。。。。ユイも唯も、お互いの胸の中で泣き続けた・・・・
能力使用中のため、泣き声のせいで近くにいる人間が何人か気絶したが、そんなこと二人には関係ない。
会場も泣き声で包まれ、何人もの人間がもらい泣きをした。事情も知らないままに。
そして、同じく事情を知らない女、田井中律は考える。このままではらちが明かない。
いくら感動的だからといって今はライブ中。演奏しなければ終われない。律は声を張り上げた。
律「野郎どもぉぉぉぉぉぉぉぉ!!次がラストだ!気合いれていけぇぇぇぇぇぇ!!!」
きーーーーーん!というマイクのノイズが走る。まず訪れたのは静寂。
そして次に訪れたのは我らが部長、田井中律に対するレスポンス!
うおおおおおおおおおお!!!と会場が三度沸く。
律「澪!リズム隊しっかりがんばろうぜ!」
澪「おう!まかせろ!」
律部長の部員に対する声掛けが始まる。
律「梓!おまえはリードギターだ!練習の成果みせてやれ!」
梓「やってやるです!」
それはまるで、軽音部の絆を確かめ合うようで。
律「ムギ!綺麗な音色!期待してるからな!」
紬「あいあいさぁ~♪」
放課後ティータイムを一つにまとめる。魔法の儀式。
律「そして唯たち!」
泣き顔を一斉に律に向ける。次の言葉を、待つように・・・・
律「何があったかは、わたしは知らない。でも、お前らは今二人揃ってここにいる。このライブ会場にいる。
だったら、お前らがすべきことはなんだ?いつまでも鼻水たらして泣き叫ぶことか!?違うだろ!
お前らはヴォーカルだ!いつまでもウジウジ泣いてんじゃねぇ!今この瞬間をこのライブのこの時を!
オーディエンスのみんなと今ここにいられる喜びを分かち合えよ!さぁ、歌え!
お前らのいるべき場所は観客席最前列じゃねぇ!お前らのすべきことはそこで泣き叫ぶことじゃねぇ!
お前らの居場所はここだ!ここはお前らのためのステージだ!!」
律の啖呵にオーディエンスが今日一番の盛り上がりを見せた!
そこらじゅうから聞こえる唯コール。
唯は、涙でグシャグシャになったユイの顔を拭い、そのまま自分の顔を拭う。
唯の目に、もう涙はない。もちろんユイも。二人は律の手を取り、トンッっと軽やかにステージに舞い戻った。
律「みんな・・・・唯たちが大好きだよ?」
唯「ありがとね・・・・わたし、ちゃんとするから・・・・すぅ~」
大きく息をすい。能力値最大。唯は会場、いや、学園都市中に響き渡るかの勢いで声を張り上げた。
「ラストっ!ふわふわ時間!!」
唯「いっくよぉ~!ユイ!」
ユイ「はいなの!お姉さまぁ!」
君を見てると~いつもはーとDOKI☆DOKI☆
上条「よかったぁ~!最後には間に合ったみたいだな!」
土御門「間に合わないかとひやひやしたぜぃ・・・・」
青ピ「かわいいなぁ~!唯ちゃん!」
揺れる思いはマシュマロ見たいにふ~わふわ♪
御坂「ったく・・・・まぁ、結果オーライっか・・・」
いーつもがんばーる!(いーつもがんばーる!)
ミサカ「さすが、良い歌声ですねぇ~と、ミサカはうっとりしながら鑑賞します」
キーミのよこーがーおっ!(キーミのよこーがーおっ!)
打ち止め「きゃはははは!すごいすごーいってミサカはミサカは歓喜にひたってみる~♪」
一方通行「静かに聞けねェのかガキが!」
ずーっとみてーてもーきーづーかーなーいーよね?
黒子「ったく・・・せっかく人が気持ちよくライブに行っていたというのに緊急出動要請だなんて・・・・
で、この男は一体何をしましたの?」
男「う・・・・が、は・・・・」
ゆーめのなかっな~らっ!(ゆーめのなかっな~らっ!)
ふーたりのきょ~~~りぃ~~~!!!
唯・ユイ「ちっぢめらーれーるーのーになぁー♪」
サビに入り、二人は思う。やっと、やっとまた二人で歌うことができた。しかも今は軽音部として。
いつか、二人で歌った時よりも何倍も何倍も大きな快感が二人を襲う。楽しい。とても楽しい。
二人の感情はただそれだけで、いつまでもいつまでも、この時間の終わりが来ないことを祈っていた。
楽しくて、楽しくて。今日一日でいろいろあった。辛いことも、悲しいことも。それでも今は楽しい。
二人は、打合せもなく、演奏終了後、うれし涙の光る瞳で、震える声で、同時に叫んだのだった。
唯・ユイ「けいおん!サイコーーーー!!!」
ユイ「なのーーーーーー!!!」
完
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 01:42:08.63 ID:KxE5UrijP
付き合っていただきありがとうございます。
これで「唯がもし学園都市にいたら?」っていう>>1の妄想は終わりです。
まぁ、一応澪編、紬編、も考えているのですが・・・・
なにぶん、今日はもう時間も遅いので就寝させていただきます。
SSは何度かいても飽きないし、難しいですね・・・・出直してきます。
このスレは好きに使ってください。もともと読み専の>>1なので誰かが何か書いてくれるととても嬉しい。
では最後に・・・・
絹旗と唯は俺の嫁。
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21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/12(火) 23:39:58.83 ID:GmWxe8mU0
佐天「あ!今の声初春?」
佐天「うーいっはる♪」
唯「え?」
佐天「あ、すみません間違えました…」
唯「あれ?澪ちゃん縮んだ?」
だれかこれやってくれよ…
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/14(木) 01:21:05.39 ID:DFm2hAvZ0
>>21の借りて
佐天「あ!今の声初春?」
佐天「う~い~は~る~♪」バサァッ
佐天「おー、今日は猫ちゃんか。しかも黒!初モノだね、こりゃ。」マジマジ
唯「…ぇ」
唯「ふぇえぇぇ??///」
佐天「あ、すみません間違えました」パサッ
テクテク…
唯「え?え?…なんなのあの人」
117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/14(木) 01:50:10.23 ID:DFm2hAvZ0
佐天「おやじぃ~やってるぅ?」パサァ
初春「佐天さああああああん///!!!屋台に来たみたいな感じで私のスカートめくるの止めてください!!」
104 :>>1はやくしろ:2010/01/13(水) 22:51:47.28 ID:w3fGM8m/0
唯「…」ポケー
ユイ「お姉様ー、こっちきてーなの。」
唯「ぅあ?」
ユイ「ほらほら、こっちなのお姉様。とユイは好期とばかりにお姉様の手を握っちゃうの!」
唯「なぁにー、ユイー?」ポテポテ
ユイ「お姉様、ほら、一緒に…」コショコショ
唯「んー…あ、そうだねー、ユイは優しいなー。偉いぞー」ナデナデ
ユイ「えへへ…ユイはお姉様に頭を撫でて貰うとすっごく幸せな気持ちになれる子なの。」
唯「じゃあユイいくかー。せーのっ」
唯&ユイ「保守ありがとう(なの)ー。」
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/13(水) 23:25:31.86 ID:w3fGM8m/0
規制なら今日はもう来ないか
ユイ「しりとりしようーなのー」
唯「おっ、いいねー」
唯「じゃあ、しりとりの『り』からね。りんご!」
ユイ「ごりらなのー!」
唯「の、の…野原!」
ユイ「らっぱなのー」
唯「のり!」
ユイ「リュックサックなの」
唯「の…、うー…のらいぬ!」
ユイ「ぬりえなの!」
唯「また、『の』かぁ…のらねこ!」
ユイ「ことりなの!」
唯「…のらたぬき!」
ユイ「きつつきなのー」
律「おい…あれツっこまないでいいのかよ…」
澪「野良じゃないたぬきはいるのか?」
律「そこじゃねーよ」
唯「のらあずにゃんー!」
梓「…先輩っ!もー!」
澪「…野良じゃないゴkむぐ」
律「ストップだ澪、それ以上はダメだ」
唯「冗談じゃないよ。みてよこれ。」
澪「どれどれ・・・・・」
能力名:絶対音感<ノイズキャンセラー>
レベル:5
その名の通り絶対音感。あらゆる音を聞き分け、その音がどこから発し、どのような経路をたどって聞こえてくるのかを知覚することが可能。
レベル5ともなると音波・周波数を自在に操り騒音、消音思いのままに操る。
律「・・・・・・・・」
律「・・・・・・」ビリビリ
唯「ちょ、ちょっと!りっちゃん!やぶんないでよ!!!」
律「みとめーーーーーん!!!」フンス
律「何がノイズキャンセラーだよ!名前のとおりなら騒音消すだけだろ!?」
澪「律。能力名は能力に直接関係ないよ・・・・
第一位の一方通行だって反射だけじゃなくてあっちこっちにベクトル変換できるらしいぞ?」
律「でも、唯が8人目だぜ?!あんな化けものたちとおんなじようなチカラを唯がもってるって?ギャグじゃん。」
唯「さすがにそれは失礼だよ!」ふんす
紬「ねぇ、唯ちゃん。ちょっと能力使ってみて?」
唯「ん~わかった。じゃあ、りっちゃんにだけ、騒音聞かせる」
律「のぞむところだ!」
唯「わっ」ボソッ
律「っっ~~~~~~~~!!!」ギイィィィィン
澪紬「?」
律「ほ・・・・ほんものだな・・・まだ耳鳴りがする」キンキンキン
澪「でも、レベル5になったら、生活がなんか変わってくるのか?」
紬「たしか、奨学金が増えるはずよ。ケタ違いに。」
唯「お菓子買い放題たべほうだいじゃん!!」キラキラ
澪(いい目をしている・・・・)
澪「・・・・そういえば、この能力説明のとおりに能力が使えるのだとしたら、この能力、
唯にとっては最高の能力かもしれないぞ??」
唯「たとえば?」
澪「いいか?音の周波数を変えられるってことはだ。
自分の出せる声は変えられなくても、出た声を変換して相手に聞かせられるってことだ。」
律「それがどおしたんだよ。」
紬「・・・・・それは確かに、唯ちゃん・・・・いえ、私たちにとって最高の能力ね・・・・」
唯「もったいぶらないで教えてよ~」
澪「簡単にいえば、だ・・・・・唯は能力を使えばどんな低い声にだって変えられるし、
どんな高い声にだって変えられる。歌えない曲はない、最高レベルの歌手になれるんだよ!」
唯「??!」
どうも、平沢唯です。
なぜか今回のシステムスキャンでレベル5の8人目になってしまいました。
それからの生活はちょっと変わっちゃって、レベル5を倒そうと喧嘩を振ってくる人たちや、身代金?目当てに誘拐を企てようと襲ってくる人たちが現れてきました。
でも、能力を使うと、みんな私の声を聞いて耳をふさぎながら白目を剥いて倒れます。
ちょっと爽快。
レベル5になって嬉しかったのは、能力のおかげでバンド活動に幅が出たことと、
不良に絡まれているところを助けてくれた超電磁砲の女の子と仲良くなれたこと。
今日はそれを少しお話しようかな。
平日の放課後。私はレベル5になった後の日常を今までと変わらず呑気に過ごしていた。
男A「じょうちゃんちょっとええかなぁあ?!」
唯「え、あ、な、なんでしょうか・・・・?」(ま、まただよぉ~・・・・)
これで何回目だろう。
レベル5になってからというもの、このようにちょっとこわい人たちや、見知らぬ方々にあまりかけられたくない方法で声をかけられることが増えてしまった。
なりたてほやほやのレベル5・・・・それくらいなら倒せるかも?
などと思われているのだと思う。でも、怖いので正直やめてもらいたい・・・・
私はビクつく心を抑えつつ能力を使うため息を思い切り吸い込み・・・・
唯「助けて!!」ギイィィィィィン
思いっきり叫んだ。
いったい私の声はどこまで響くのだろう。
そんな声を間近で聞いたことの男二人組は一体どうなってしまうのだろう。
一人はやはり白眼で気絶している・・・・が、
男B「ふぅ~・・・・いて・・・耳塞いでれば意外に耐えられるもんだな・・・・」
効いてなかった・・・・・もとい聞いてなったが正しいのかな?
それならもう一度・・・と私はさらに息を吸い込む。
目一杯肺に息が溜まったところで最大出力!
??「私の友達になにしてくれとんじゃこらぁあああああ!!!」
しようとしたところで、白くきれいなあしと、短パンが視界に飛び込んできた。
??「みことキィィィィィィック!!!」
ズガン!という効果音が似合いそうなとび蹴りが男Bにクリーンヒット。
顔面から血を噴き出し倒れるB。Aと比べるとどちらかといえばBのほうがひどい有様だった。南無。
??「ねぇ初春さん!大丈夫!変なことされなかった!?」
唯「ういはる?なにそれ?」
??「あれ?・・・・初春さんじゃない?声そっくり・・・・・」
どうやらこの娘はわたしと初春さんという人を間違えていたらしい。
よく見ると常盤台の制服を着ている・・・・お嬢様・・・・・
唯「ういはるさんがだれかはわかんないけど、助けてくれてありがとう。」
??「あ、あぁ。いいのよ!困っている人がいると助けないといられないタチなの!」
??「なにもされてなかったみたいでよかったわ!!」
唯「・・・・あの、名前を聞いてもいいかな?」
御坂「わたし?私は御坂美琴。常盤台中学2年。アンタは?」
唯「わたしは・・・・平沢唯。桜が丘高校2年だよ。」
御坂「?!」
御坂「年上でしたか!?なれなれしくすいませんでしたぁ!!」ペコペコ
唯「い、いいよいいよ!気にしないでよ!わたしそういうのどうでもいいから!」
御坂「あ、じゃあタメ口で良い?敬語はキャラじゃないのよ。」
唯(切り替え早いなぁ・・・)
御坂「しっかし、あんたも、なんでこんな真昼間からあんな男どもに絡まれてんの?」
唯「ケンカ売られちゃってて・・・・」
御坂「え?なんかしたの?ジュースこぼしちゃったとか?!」
唯「うんん?違うの。私、つい最近レベル5になっちゃったから・・・・」
御坂「レベル5ゥ?・・・・もしかして、噂の絶対音感ってアンタなの?」
唯「そうそう。絶対音感だよ。能力は便利だけど、こうケンカ売られてちゃ迷惑なんだよね!」ふんす
唯「こっちの身にもなってほしいよ!!」ぷんぷん
ここ数日を思い出す。む、やっぱりなんか腹が立ってきたよ!ぷんぷん!
御坂(なんか・・・・まともね。
レベル5はあの一方通行(糞男)と心理掌握(クソ女)しか会ったことないからわらんないけど・・・・
この娘、すごい普通だ。)
御坂「ま、まぁ・・・・なりたてはそんなもんよ。私なんて、今でもケンカ売られることあるもん。」
唯「・・・・・わたしも?」
御坂「あぁ、言ってなかったわね。私もあんたとおんなじレベル5。第3位<超電磁砲>よ」
唯「」
数日前。りっちゃんが興味本位で調べて教えてくれた噂話を思い出す。
いいか、唯。わたし、ちょっと興味本位でレベル5について調べてみたんだ。
そしたらさ、物凄い噂を入手しちまったんだよ!
え?聞きたいかって?まぁ、そう焦るなよ。いいか?
レベル5は全員で7人いる。私が調べることができたのは1位と3位だけ。
2位、4位、5位、7位は能力しかわからなかった。
6位に至っては存在するのかどうか怪しいくらい何の情報もなかったが・・・・
1位は問題ない。1位自らが目立って事件を起こした記録はない。ちょっかい出さなければいいだけの話。
しかし、問題は第3位だ。
まず、中学生という圧倒的幼い精神年齢。これが危険。少し挑発しただけでその猛威をふるってくるぞ。
一般人に向けて10億ボルトの電圧かましたり超電磁砲を放ったり・・・・
とりあえず、超電磁砲にはちょっかいだすな!しぬぞ!?
~回想終了~
唯「命だけは御助けを~~~!!」ガクガクブルブル
御坂「ちょっとどういう意味よ!!」
唯「かくかくしかじか」
御坂「四角いムーブってわけね。」
御坂「まぁ・・・・事実もあるから認めるけど・・・決して『一般人』には能力使ってないわよ?」
唯「ほんと?」ウルウル
御坂「ほんとほんと。むしろそいつ私より強いもん!」
唯「レベル5なの?」
御坂「それが面白いことにレベル0なのよ~。」
唯「ふーん。そんなすごい人もいるんだね。」
御坂「す、すごくなんかないわよ!だってあいつ!ウンタラカンタラ」
ここでスイッチが入ってしまったのか。御坂さんはその『アイツ』について散々と語ってくれた。
『アイツ』の話をしだした御坂さんは今日一番「いい顔」をしていた。
御坂「ウンタラ~~~~カンタラ」
唯「」ニコニコ
御坂「?なに?なんかおかしかった?!」アセッ
唯「ううん?『アイツ』って人の話してる御坂さん乙女みたいな顔してるなぁ~って」ニコニコ
御坂「お、乙女ってっててて!!////そ、そんなん違うわよ!断じて!///」
面白い。どんどん顔が赤くなっていく。かわいい。
唯「ね、ね。もっと続き聞かせてよ『美琴ちゃん』!」
御坂「・・・・しょうがないわね!ちゃんと最後まで聞きなさいよ!『唯』!」
りっちゃんのように活発で明るくて。
澪ちゃんみたいにロマンチストで。
ムギちゃんみたいにお嬢様で。
あずにゃんみたいにしっかり者で恥ずかしがり屋。
そんな人と、友達になりました。
レベル5になって2月ほどたった。ケンカ売られることもなくなってきて、今はとても平和になりました。
梓「おーい。唯先輩!途中までいっしょにかえりましょー!」
唯「うん、いーよ」
能力のおかげでバンドのほうも絶好調!今現在不満は全くない平沢唯16さい!
唯「あずにゃんはなんの能力だったっけ?」
梓「えー、忘れちゃったんですか?」
唯「っていうかモニターの前の人は知らないんだよ。」
梓「な、なにいってるんですか・・・?」
唯「」
唯「で、なんだっけ?」
梓「レベル1の発火能力です・・・・おしっこでそうになるまできばって、ライターレベルですが。」
唯「お、あそこに見えるのは・・・おーい、美琴ちゃん!!」
梓「聞いちゃいない・・・」
唯「そんなごついゴーグル着けてどこ行くの?」
ミサカ「?美琴ちゃんとはお姉様の事でしょうか?とミサカは質問文に質問で返答します。」
唯「!?」
ミサカ説明中
唯「へぇ。妹なんだ?じゃーミサちゃんって呼ぶね!」ギュッ
ミサカ「?!」ドキッ
梓「先輩、あんまり近づいたらダメですよ。先輩はその・・・アレなんですから」
ミサカ「アレとは何ですか?とミサカは尋ねます。」
唯「実は私のAIM拡散力場は異常に効果が強いらしくて、人体にまで影響が出ちゃうんだ。
ヒーリング音楽の逆って言えばいいかな?心がたかぶるんだって。」
ミサカ「にわかには信じられませんね」(今身を持って体験しましたが。)
唯「だから、この事を知らない人と一緒にいると・・・襲われちゃったりするんだよねぇ///」チラッ
ミサカ(こ、この人は・・・能力云々より、人として魅力的ですねとミサカは結論づけます。)
御坂「あ、アンタ!勝手にふらふらしないでよ!探したじゃない!・・・ん?唯じゃない。」
唯「美琴ちゃんおいっす〜」
御坂「おいっす〜・・・じゃなくて!早くいくわよ!
今日こそあのクレーンゲームのゲコ太とってやるんだから!」
ミサカ「能力使ってとりましょうよ、とミサカはいい加減毎日付き合わされるのも面倒になってきました。」
御坂「プライドが許さないわ!じゃあ、またね!唯」
唯「ばいばーい」
かえりみち
梓「いやー、にしても。あの二人そっくりでしたねー。双子でしょうか?」
唯「だとしたら性格は全くにてないよねー。」
あはは、うふふ
ドンッ
唯「あ、ぶつかっちゃった。ごめんなさ〜い。」
ユイ「いいよー。ユイの方こそ不注意だったしーってユイちゃんはきちんと謝れるいい子なの。」
唯「・・・・・ん?」
梓「」
唯梓「えぇぇぇぇぇ?!?!」
美琴SIDE
ミサカ「ちょっと待ってくださいとミサカはずんずん歩くお姉様に一旦停止を要求します。」
御坂「なによ?くだらない用だったら怒るわよ。」
ミサカ「下らなくありません。とても大事な事なのですとミサカは眼力で真剣さをアピールします。」キリッ
御坂「わかったわかった。んで、なによ?」
ミサカ「先程の女性、絶対音感平沢唯についてです。とミサカは話を切り出します。」
ミサカ「お姉様はミサカ達がどういった理由で造られたか覚えていますか?」
御坂「・・・いわせる気?」
ミサカ「結構です。とミサカは話を続けます。」
ミサカ「ミサカ達はアクセラレータに殺されるという目的で造られました。」
ミサカ「そして、そのどうしようもない運命から救ってくれたのが、あの方です。」
ミサカ「そして今、ミサカ達の技術を応用した、
『歌うこと』を目的としたクローンが開発されているらしいのです。」
御坂「歌うことって・・・・まさか!?」
ミサカ「そのまさか。放課後ティータイム平沢唯のことですとミサカは推測します。」
ミサカ「持って生まれたあの歌唱力。そしてレベル5(けた外れのチカラ)」
ミサカ「歌姫を量産する計画。それが今進行中なのですとミサカは淡々と告げます。」
ピラピラと御坂の眼前に出される数枚のレポート用紙。
そこには大きく「絶対音感量産プロジェクト」と書かれていた。
御坂「でも・・・歌姫量産なら、別に危惧すべき事態じゃなくない?」
ミサカ「御坂も先ほどまではそう思っていましたとミサカは正直に伝えます。」
ミサカ「しかし先ほど素体に直接会って確信しました。このままでは大変なことになると!
とミサカは力説します。」
御坂「もったいぶらないでいいからさっさと教えなさい!」
ミサカ「ミサカやお姉様からは微弱な磁場が形成されています。
これはAIM拡散力場が生み出すものです。わかりますね?」
ミサカ「念動力者なら念動力。発火能力者なら熱量といった具合にその属性にあったものが発せられるわけです。」
ミサカ「はいここで問題です。絶対音感の能力者なら何が発せられると思いますか?そう、音です。」
ミサカ「よくできましたお姉様とミサカはお姉様を撫で撫でします。」
御坂「/////・・・・ってやめい!」
御坂「だから早く核心を突きなさいよ!もったいぶらなくていいから!!」
ミサカ「おそらく絶対音感から放たれるAIM拡散力場はいわゆる『躁』の音であるとミサカは推測します。」
ミサカ「そして彼女のAIM拡散力場は異常なまでに効果が強いのです。」
ミサカ「それは女性であるミサカが手を握られただけでドキッとしてしまうほどです。
とミサカは思い出してまたドキッとします。」
御坂(唯に会った時のドキドキは能力のせい?恋じゃなかった?よかったー///)
ミサカ「このドキドキをもし、男性が長時間受けた場合はどうなるかわかりますか?お姉様。」
御坂「えーっと・・・唯のことが大好きになっちゃう?」
ミサカ「これだから少女趣味の方は困りますとミサカはお姉様のウブさに愕然として答えます。」
ミサカ「いいですか?彼女のドキドキを長時間受けた場合、その感情は・・・・」
ミサカ「性欲と勘違いされてしまうのです。」
御坂「せせせせせ性欲っててて!!!あんたぁぁぁ!/////」
ミサカ「何をうろたえているのですかお姉様。
人間たるもの性欲を催すのは至極当然のことですとミサカは悟ります」
御坂「ちょっと!こんな街中でそんなっ・・・!////」
「おい、あの双子性欲とか言ってんぞ?」「まぁ、最近の中学生ははしたない」「クスクス」「お兄さんが性欲発散させてあげましょうかってかぁww」「よく見たら、あれ、常盤台のれーr」
御坂「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダッシュ
ミサカ「引っ張らないで下さいとミサカは・・・グッ!くるし・・・ぃ」バタバタ
唯SIDE
唯「こ・・・これは・・・まさか・・・」
梓「唯先輩・・・落ち着きましょう。これはそう、あれです。いわゆる一つの・・・・」
唯「ドッペルゲンガー!」
梓「クローン人間!!ってえぇ?!」
唯「どうしようあずにゃんどっぺるげんがーにあっちゃったよわたしたぶんもうしぬんだあぁぁああライブが明後日に控えてるのにごめんバンドのみんなごめん憂ごめんおかーさーん!」
梓「おちつかんかい!!」
げんこつ!
唯「・・・・・・痛い」ウルウルサスサス
ユイ「大丈夫ーってユイちゃんは他人を心配できる良い子なの。」
梓「しかしこれは・・・どっからどう見ても唯先輩そのものですね・・・口調は可笑しいですが。
ねぇ、名前はなんて言うんですか?」
ユイ「ユイはねぇー。絶対音感量産化計画製造番号001番YUIだよ。
ってユイは自己紹介がきちんとできるえらい子なの!」
梓「おおぉーよしよし」ナデナデ
ユイ「にへへー!」ニコニコ
梓(かわいすぎて『自分だけの現実』が崩壊しそうだ。)
梓「絶対音感量産ってことは・・・唯先輩を大量に作っているってことですかね?
製造番号001ってことは最初に作られたモデルか・・・」
唯「レベルはいくつなの?」
ユイ「お姉様と初めて喋っちゃった!嬉しいなぁー!あ、レベルは3つだよ。
ってユイはきちんと指で3ができるの!」
唯「レベル3くらいならたぶん自分の声を自在に変えられるレベルだよ。」
梓「ってことはこのユイってのは世界初の人型ボーカロイドってとこですか?」
ユイ「おおー!あたまいいね!あなた!・・・えっと、ごきにゃん?」
梓「」ピクピク
唯「私言ってないからね!!」
梓「まぁ・・・・かわいいので許してあげるです。」
ユイ「ありがとう!ってユイはきちんとお礼の言える良い子なの!」
唯「何か歌歌える?放課後ティータイム。」
ユイ「お姉様の歌は全部インストールされてるよ!」
唯「じゃあふわふわ時間。大丈夫?」
ユイ「もちろん!ユイはやればできる子なの!伴奏は?」
唯「あ~・・・じゃあギー太だすよ。弾き語りバージョンでいこうかな。」
ユイ「あー!ギー太だ!生ギー太だぁあぁ!いーなーいーなーかーわいーなぁー!!」サスサス
唯(かわいすぎて『自分だけの現実が』崩壊してしまいそうだ。)
唯はその場にすわりこむ
コード進行をそのままストロークしただけの簡単なギターアレンジ。
そんな単純なギターストロークもユイが聞けば天使のハープ。
一度は会ってみたかったとずっと願っていたオリジナル。
それに今日出会えて、そして今自分のために弾いてくれている。
歌いだす・・・滑らかで艶めかしいユイの歌声は一人、また一人と、道行く人の足を止めさせる。
通行人だけでない。その歌声はたくさんの音楽を聴いてきた梓。後からやってきた御坂姉妹。
あろうことかオリジナルの唯までも魅了した。
ギターを弾きつつ、唯は思う。一緒に歌ってみたい、と。
二人で歌ったら、どれだけ気持ちいいだろう・・・その思いが頭をめぐる。
そしてついに唯は口を開く。ラストのサビ。
二人の歌姫が奏でるハーモニーは言葉では到底表せられない神々しさがあった。
曲の終り、アウトロ。唯が弾き終わると同時に町は大喝采に包まれた。
レベル5の絶対音感。そのクローン。二人はたった数分で一大ステージを作り上げてしまっていた。
鳴り止まない拍手喝采。飛んでくるおひねり。それを残らずキャッチしてブーイングを受ける梓。
その中で、ユイは一人涙を流していた。
ユイ「ユイ、生まれてから、初めて歌ったの・・・楽しかったの・・・はじめてがお姉様で本当によかったの・・・」ポロポロ
ぐしぐしぐし。涙を拭う。鼻水が付着する。しかしユイは気にしない。
ユイ「ありがとうなのお姉様!ユイはきちんとお礼の言える良い子なの!」
ユイ「お姉様のおかげでがんばれそうなの!本当に本当にありがとうなの!!」
そうしてユイは走り去っていく。どことなく儚い笑顔を残したまま。
ミサカ「大丈夫・・・でしょうか・・・と、ミサカは心配なのですが。」
あのユイとの出会いから2ヶ月が過ぎた。
量産絶対音感は正式に商品として売り出された。限定100体だ。
唯は2ヶ月が過ぎた今でもあの日のユイと一緒に歌った瞬間が忘れられないでいた。
部活が終われば街をふらつく日々。怠惰的ではなく、目的をもったこの無駄な散歩が唯の日課になっていた。
しかし、無情にも日常は些細な事がきっかけで崩れ去る。
美琴SIDE
御坂「な、なによこれぇ!」
美琴は愕然としていた。いつも通りパソコンの授業中に能力を使いプロテクトを無効化してニュー速VIPを徘徊して2Getしまくっていたところ、ある一つのスレッドに眼がいった。
スレタイは、【絶対音感】ユイちゃんテラカワユスwww【夜の部活動】
普段ならこの手のスレは要領落ち狙いの荒らしを繰り返す美琴だが、絶対音感と、ユイという言葉にえもいわれぬ不安感を覚えた。
リンク先にはられていたのは。
平沢唯の強姦動画だった。
バチッ・・・バチバチバチッッ!!
美琴の体からパソコンへ高圧電流が流れ込みパソコンは煙をあげた。
先生「御坂さん!あなた一体なにを・・・」
御坂「先生・・・」
無意識に放たれる相手の発言を征する怒気をはらんだ言葉。
御坂「気分悪いんで・・・早退します。」
許可を願う言葉ではなく予め決まっている事象を告げるかのような口調。
教師はなにも言えず黙って美琴を見送るしかなかった。
寮に帰ってかばんを置きすかさず寮を飛び出した。
美琴にはあの動画が平沢唯でないことはわかっていた。
平沢唯ならば、男性に襲われたとしても声を張り上げて気絶させられる。
本気でやれば音波の衝撃で上半身を吹き飛ばす事だって出来るはず。
しかし、動画の平沢唯は男にいいように弄ばれていた。つまり平沢唯ではない。
でも、姿形は完全に平沢唯そのものだった。
美琴には一人だけ、心当たりがあった。
2ヶ月前、唯と共に路上を沸かせたあの少女。
ミサカからきいた『ある実験』
御坂「量産型絶対音感ユイ妹達・・・」
気がつけば桜ヶ丘高校の前に美琴は立っていた。
ちょうど都合よく就業のチャイムが鳴り響く。それと同時に美琴は校内へ侵入する。
今まで唯に会うために何度も桜ヶ丘に来ていた美琴は校内でも、あまり奇異の目に晒されることはなかった。
廊下をずんずん歩き音楽室へ。
バンッ!
御坂「唯いる!?」
唯「うわわっ!み、美琴ちゃん?!どうしたの?何でいるの?」
御坂「説明している暇はないわ!ごめんみんな。唯借りてくね!」
唯「ひ、引っ張らないで~くるし・・・ぃ」
澪「今日のライブ遅れるんじゃないぞ!」
ツカツカバタンっ
律「・・・帰るか?」
紬「・・・そうね。」
美琴に連れられてやってきたネットカフェにて例の動画を見た平沢唯は絶句した。
青ざめた顔に溢れ出る涙を堪えもせず口に手を当てる。
唯「どうして・・・こんなこと・・っ!」
御坂「わたしは・・・・こんなことした奴を絶対に許さない・・・」
美琴の怒りの電圧がふつふつと上がっていく。
それは悲しみに打ちひしがれている唯にも感じたようで、唯はそんな美琴を見てコクコクとうなずいた。
御坂「唯・・・わたしはこれから能力を使ってこいつの発信元をつきとめてこいつを裁くわ」
御坂「アンタは・・・・今日のライブ、絶対成功させなさい」
唯「む、無理だよぉ・・・・こ、こんな気持ちで、演奏・・・・なんて・・・」
御坂はそんな唯に追い打ちをかけるかのように軽く平手打ちをする。パチンと小気味いい音が室内に響く。
唯は眼を見開いて美琴を見た。
御坂「前を見なさい・・・アンタは放課後ティータイムの平沢唯よ。ユイのことはわたしに任せなさい。
必ず・・・必ず・・・!助けて見せるから!第3位超電磁砲の御坂美琴を信じなさい!」
それ以上、何も言えなかった。
たったそれだけで、唯の心を奮い立たせられる訳ではなかったが、御坂の気持ちを汲み取り、泣きはらした目をごしごしとこすり、唯はうなずいた。
唯「わたし、がんばる・・・・だから、美琴ちゃん・・・ユイを・・・・助けて・・・・あげてっ・・・!!」
唯は美琴と別れた後、直ぐに桜ヶ丘高校へと戻った。今宵のライブの準備をするためだ。
絶対音感という能力がついてからというもの放課後ティータイムの名は学園都市内で知る人はいないのではないかというくらいの知名度になった。もちろん、ライブの規模もでかく屋外だ。
動員数も高校軽音楽部のそれを遥かに上回る。
そんなバンドのヴォーカル平沢唯は、先ほどの出来事を、なるべくなるべく思い出さないようにこれから始まるライブのために集中力を高めていく。そこでふと、彼女はあることを思い立ち、部長の田井中律に話しかけた。
唯「ねぇりっちゃん・・・・ちょっと、歌いたい曲があるんだ・・・・」
律「あ?どうしたよ、なんて曲だ?いきなり言われても演奏はできねぇぞ?」
唯「これなんだけど・・・・」
と、唯はその曲の歌詞カードを律に手渡す。律はそれを食い入るように見る。
律「・・・・・・まぁ、いいぜ。インストを後ろで流すだけになっちゃうけど・・・・いいか?」
唯「うん、充分。ありがとね、りっちゃん!」
そうして唯は踵を返し歩き出す。
律「唯・・・何があったかは、知らない。けど、これだけは忘れないでくれ。
わたしは・・・・わたしたち放課後ティータイムは5人で1つ。みんな唯の味方だからな?」
唯は律のその言葉に返答せず、ツカツカ歩みを進める。目に大粒の涙をためて。
御坂美琴はいまだにネットカフェにいた。
彼女の能力をもってすればネットカフェの端末から動画の発信元をたどることなどたやすいこと。
彼女は学園都市第3位の電撃使い。電脳の世界で彼女に不可能は恐らく、無い。
そして、突き止めた。
動画を発信している端末の位置情報は同じ第5学区の端っこ。
このネットカフェからも近く、今宵放課後ティータイムのライブが行われる会場からはたったの3キロ弱しか離れていない。そんな近い場所に、今回の元凶が潜んでいる。
もう、手遅れだろう。動画が配信されている時点でそうだ。すでにユイの体はこの動画のクソ男に汚されている。
それでも、それ以上、悲しみが増えないように、ユイを助け出すために。
学園都市第3位の超電磁砲は走り出した。
御坂(待ってなさい、ユイ。かならず・・・助けるから!)
ライブ開始までもう時間がない。
薄暗い部屋の中。
大いなる希望に満ちた未来を期待して生まれてきた量産型絶対音感の一人001号は、自分の心ではすでに受け止めることのできない絶望に打ちひしがれていた。
体にはいくつもの痣ができ、まだ未成熟な秘所からは赤いしずくが垂れている。
破瓜の血ではなく、乱暴に扱われた末に垂れてきたおぞましい血。
男「おやぁ~?いけないなぁ~ユイちゃん・・・・綺麗にしとけって・・・さっきいったのになぁぁぁぁ!!」
ユイ「ひぃっ!・・・も、お嫌なのぉ・・・辛いの痛いの・・・・」
男「だめだねぇ~・・・・君に拒否権はないんだよぉ~・・・
だって僕は君の”パートナー”だからねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
また、殴られる。ユイはそう思った。今まで何度も何度も、殴られてきた。でも、そのたびに耐えてきた。
たまの外出も、許されていた。2か月前。オリジナルと接触するまでは。
あの日から、外出まで許されなくなった。男の家畜として生きる日々。絶望しつくした。希望なんてない。
もう誰も助けにこない。男の平手がまたわたしの頬を襲う。痛い。痛いのは嫌だ。そう思った、その時。
ドッゴォォォォォォォォォン!!!
けたたましい破壊音はドアを何かがぶち破った音。その何かは音速の3倍で飛ぶコイン。
侵入するは1人の女子中学生。
御坂「ジャッジメントもどきですの~。ちょっとお話いいかしらぁ~!」
7人の最強の1人。超電磁砲がそこにいた。
律「唯。そろそろだぞ。一曲目。お前のリクエストだ・・・行って来い!」
バシン!と律は力強く唯の背中をたたく。
部長のそれは唯にとっては少々痛くむせてしまったが、心は強く、とても勇気づけられた。
唯「・・・・・・うんっ!」
ゆっくり、ゆっくりとスポットライトの当たるステージへと唯は歩みを進めた。美琴を信じ、ユイの無事を祈り。
唯は自分の戦場へと乗り上げる。
「こんばんわ!平沢唯です!!」
男「だ、だれだよお前・・・」
御坂「それはこっちのセリフよ。そこの子。わたしの友達の妹なの。だから返してよね」
男「は?お前知らないのか?これは量産型絶対音感だぞ?いわば、僕のおもちゃだよ。」
御坂「お、おもちゃですってぇ~~!!」
美琴の怒りの電圧がまた更に上がっていく、ビリビリバチバチと電気の余波がそこらじゅうに流れ出る。
男「うわわ!あっぶないじゃないか!」
御坂「あんたねぇ!その子たちだって生きてんのよ!歌うために生まれてきたって大義名分があるってのに!
アンタはそれでもその子をおもちゃというのか!」
男「これはしょせんクローンだよ。
変わりはいくらでもいるし、そもそも僕はこのユイちゃんには愛情を注いでいるつもりだよ?
ねぇ、ユイちゃ~んw」
ビクッっとユイの体が震える。
恐らく所有者である”パートナー”の人間には逆らえないようテスタメントでインストールされているのだろう。
ユイ「はい・・・・なの」
美琴の怒りの電圧がまた更に上がった。照明器具、電子レンジ、冷蔵庫。
美琴の漏電によって室内のすべての電気機器が機能を失っていく。夕闇に1人、美琴だけ自身で発光している。
御坂「しょせんクローン!?たかがクローン!?あの子たちもこの世に生れて命を授かっているのに!」
御坂「それを変えのきく命だと!?何体も作れるからだと!?ふざけるんじゃないわよ!」
御坂「あの子たちだって生きてるのよ!歌うために!産まれて生きて!楽しむ、悲しむ、笑う、怒る、喜ぶ!」
御坂「それをたかがあんたみたいなゲスの欲望を満たすために奪うというのか!」
男「うるさいうるさいうるさい!関係ないくせに口はさむな!がきんちょがぁぁぁぁ!!!」
御坂「もう何を言っても無駄みたいね・・・・
いいわ、アンタがあの子たちを自分のおもちゃとして好き勝手に扱っていいって思ってるんなら・・・・」
御坂「まずはその欲望をぶち殺す!」
「こんばんわ!平沢唯です!」
唯が律に頼んでセットリストにない曲をわざわざ入れてもらった。その理由。
ユイにこの歌声が届くように・・・・
美琴ちゃんに届くように・・・・・・
自分のため、ユイのために、体を張って助けに行ってくれている美琴のための応援歌。
イントロから少しずつ少しずつアップへアップへとテンションを上げていくビート。
おもわず、体が上下に揺れてしまいそうになるその曲。
御坂「こ、この曲は・・・・!」
唯「1曲目!!only my railgun!!」
ユイ「お、お姉さま・・・!お姉さまの声なの!」
局が聞こえてきて一番に異変を見せたのはユイだった。それまで、脅えて絶望に満ちていた瞳に光が差す。
希望を見つける。
ユイは一目散に部屋から飛び出していった。
男「あ、こら!なぜ!言うことをきかないんだ!」
御坂「唯の声が聞こえたからよ!」
美琴は右手を力いっぱい握り男へ鉄拳を放つ。
男「ぶへぇっ!」
御坂「アンタみたいなクズに能力すら必要ないわ!」
何度も、何度も何度も何度も何度も男を殴る。
返り血で拳が染まろうとも、常盤台の制服が朱に染まろうとも、何度も何度も。
男「くっそぉ・・・!くっそぉ!ブヘッ!この・・・ヒュー・・・このヘンテコな曲さえ!
グハッ・・・な、流れてさえいなければっ・・・」
御坂「この曲をバカにするな!わたしに対する応援歌よおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
さらに殴る。殴る。拳が割れ。自身の血がこべりつく。涙が流れてくる。
これは痛みなのか、悲しみなのか、怒りなのか。もはや美琴にはもう分らなかった。
しかし、男もしぶとい。苦し紛れに懐から取り出すのは、十数個の煙幕弾。
それらを美琴にめがけて一斉に放った。濃い煙幕が室内を覆う。
御坂「げほっ・・・けほっ・・・・っくそっ!」
美琴が視界を取り戻したとき、男はすでに室内から逃げていた。
御坂「お、おわなくちゃ!!」
ユイ「はっ・・・はぁ・・・・はぁっ・・・!」
夜道、まともな服も着ず、量産型絶対音感001号YUIは必死に走る。
レベル3程度の絶対音感のチカラをフルに使い。最短距離で唯のもとへ。
男「ユイちゃぁ~ん!まってよぉ~~!!」
ユイ「ひっ!・・・・」
男「速いだろぉ~!?僕はレベル4の空力使い。空を飛べるんだぜぇ~!」
ビクッっとまた、体が震える。冷静さを取り戻したユイはまた、この男の呪縛にハマってしまいそうになる。
必死に声を捻り出すユイ。
ユイ「いや・・・もう、嫌なの・・・来ないでほしい・・・・なの・・・ってユイちゃんは・・・
お願いしてみるの・・・っ」
男「ふふっ・・・・しょうがないなぁ・・・・だめに決まってんだろぉぉぉぉぉぉ!!!」
ユイ「いやっ・・・・いやぁぁぁぁぁぁ!!!」
男「ほらほら、もう少し!つーかーまーえー♪」
上条「たっ♪・・・・てか?」
見知らぬ男の右腕が男の肩をがしりとつかむ。
男「・・・・・・・はぁ?」
上条「んー、ライブを見に行こうかと思って夜道を歩いていたらまさか女の子を追いかけまわす男を捕まえてしまうとは上条さん予想しませんでしたよ?土御門さん」
土御門「いやぁー、かみやんが遅れたせいでええ席がとれんかったらどう落とし前つけようかとおもっていたがにゃー。まさかこんな場面に出くわすなんて、これは不幸中の幸いだにゃー?青髪ピアスさん」
青ピ「せやなぁー。唯ちゃんみるんも大切やけど、唯ちゃんにそっくりなこの子を助ける方がもっともっと大切なことなんかもしれへんなぁー。なぁ、上条さん」
男「な、なんなんだよおまえら!畜生放せ!僕はレベル4の!・・・・能力がでない!?」
上条「あ、俺ちょっと特殊な体質でさ。俺が触ってる間は能力でないから。」
上条「そこの子。行きなよ」
突然のことに話についていけないうえに突然声をかけられたユイはまたしてもビクッと震えた。
上条「急いでるんだろ?だったら早く行けよ。相手も、多分待ってるよ。」
ユイ「ありがとう、なの・・・ユイは、きちんとお礼の言える良いこなの・・・・・」
ペコっと頭をさげ、また、ユイは走り出した。
土御門「さぁーって!にがしたことだし!かみやんのそげぶの時間がやってきたぜぃ!?」
青ピ「うわぁー!生そげぶかいなぁ!やっとみれるんかぁ!僕感激やわぁー!」
上条「あ、あ゛ーごほん!・・・・それでは!」
少年はいったん右手を男から離す、とすかさず屈強なカラフル二人組が男を羽交い絞めにして離さない。
上条「てめぇが、逃げ回る女の子を追いかけまわして楽しんで、
それが本当にいいことだと思ってやってるってんなら!」
上条「まずはその幻想をぶち殺す!」
男「ひ、」
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
少年の無敵の右拳が炸裂した。
「2曲目!ふでぺん~ボールペン~」
2曲目は、まるで必死に走るユイに送るかの様な、応援歌。
ユイ「は、はぁ・・・・はぁ!」
ユイはまた、ひたすら走る。何度も何度も転ぼうとも何度も何度も起き上がり、唯の待つ会場へ。
そして、着いた、会場。
満身創痍の体を奮い立たせ、最後列から人波をかき分けかき分け、最前列へ。
唯とユイの目線が交差する。その時、唯の歌が止まった。演奏も止まる。観客がざわめく。
ざわ・・・ざわ・・・・ざわざわ・・・文句を言う客、ブーブー言う客も出てきた、そんな中で、
律「うるっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!黙ってみてやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
田井中律の雄たけびが会場を包み込んだ。鶴の一声により、会場は途端に静かになる。
律「唯。行け」
ありがとう、りっちゃん・・・・今日何度目かわからない部長に対する感謝の言葉を心の中で述べ、唯は観客席に飛び乗り、ユイを抱きしめた。
唯「ごべんねぇー!ユイぃ!わだじが!わだじがしっがりじないばっがりにぃ~!!」
グズグズと唯はユイの体に鼻水を押しつけながら号泣する。
今人気のガールズバンドのヴォーカルとは思えないその顔を見て、ユイももらい泣きをする。
今まで辛かった分、悲しかった分、すべてを吐き出すように。。。。。。ユイも唯も、お互いの胸の中で泣き続けた・・・・
能力使用中のため、泣き声のせいで近くにいる人間が何人か気絶したが、そんなこと二人には関係ない。
会場も泣き声で包まれ、何人もの人間がもらい泣きをした。事情も知らないままに。
そして、同じく事情を知らない女、田井中律は考える。このままではらちが明かない。
いくら感動的だからといって今はライブ中。演奏しなければ終われない。律は声を張り上げた。
律「野郎どもぉぉぉぉぉぉぉぉ!!次がラストだ!気合いれていけぇぇぇぇぇぇ!!!」
きーーーーーん!というマイクのノイズが走る。まず訪れたのは静寂。
そして次に訪れたのは我らが部長、田井中律に対するレスポンス!
うおおおおおおおおおお!!!と会場が三度沸く。
律「澪!リズム隊しっかりがんばろうぜ!」
澪「おう!まかせろ!」
律部長の部員に対する声掛けが始まる。
律「梓!おまえはリードギターだ!練習の成果みせてやれ!」
梓「やってやるです!」
それはまるで、軽音部の絆を確かめ合うようで。
律「ムギ!綺麗な音色!期待してるからな!」
紬「あいあいさぁ~♪」
放課後ティータイムを一つにまとめる。魔法の儀式。
律「そして唯たち!」
泣き顔を一斉に律に向ける。次の言葉を、待つように・・・・
律「何があったかは、わたしは知らない。でも、お前らは今二人揃ってここにいる。このライブ会場にいる。
だったら、お前らがすべきことはなんだ?いつまでも鼻水たらして泣き叫ぶことか!?違うだろ!
お前らはヴォーカルだ!いつまでもウジウジ泣いてんじゃねぇ!今この瞬間をこのライブのこの時を!
オーディエンスのみんなと今ここにいられる喜びを分かち合えよ!さぁ、歌え!
お前らのいるべき場所は観客席最前列じゃねぇ!お前らのすべきことはそこで泣き叫ぶことじゃねぇ!
お前らの居場所はここだ!ここはお前らのためのステージだ!!」
律の啖呵にオーディエンスが今日一番の盛り上がりを見せた!
そこらじゅうから聞こえる唯コール。
唯は、涙でグシャグシャになったユイの顔を拭い、そのまま自分の顔を拭う。
唯の目に、もう涙はない。もちろんユイも。二人は律の手を取り、トンッっと軽やかにステージに舞い戻った。
律「みんな・・・・唯たちが大好きだよ?」
唯「ありがとね・・・・わたし、ちゃんとするから・・・・すぅ~」
大きく息をすい。能力値最大。唯は会場、いや、学園都市中に響き渡るかの勢いで声を張り上げた。
「ラストっ!ふわふわ時間!!」
唯「いっくよぉ~!ユイ!」
ユイ「はいなの!お姉さまぁ!」
君を見てると~いつもはーとDOKI☆DOKI☆
上条「よかったぁ~!最後には間に合ったみたいだな!」
土御門「間に合わないかとひやひやしたぜぃ・・・・」
青ピ「かわいいなぁ~!唯ちゃん!」
揺れる思いはマシュマロ見たいにふ~わふわ♪
御坂「ったく・・・・まぁ、結果オーライっか・・・」
いーつもがんばーる!(いーつもがんばーる!)
ミサカ「さすが、良い歌声ですねぇ~と、ミサカはうっとりしながら鑑賞します」
キーミのよこーがーおっ!(キーミのよこーがーおっ!)
打ち止め「きゃはははは!すごいすごーいってミサカはミサカは歓喜にひたってみる~♪」
一方通行「静かに聞けねェのかガキが!」
ずーっとみてーてもーきーづーかーなーいーよね?
黒子「ったく・・・せっかく人が気持ちよくライブに行っていたというのに緊急出動要請だなんて・・・・
で、この男は一体何をしましたの?」
男「う・・・・が、は・・・・」
ゆーめのなかっな~らっ!(ゆーめのなかっな~らっ!)
ふーたりのきょ~~~りぃ~~~!!!
唯・ユイ「ちっぢめらーれーるーのーになぁー♪」
サビに入り、二人は思う。やっと、やっとまた二人で歌うことができた。しかも今は軽音部として。
いつか、二人で歌った時よりも何倍も何倍も大きな快感が二人を襲う。楽しい。とても楽しい。
二人の感情はただそれだけで、いつまでもいつまでも、この時間の終わりが来ないことを祈っていた。
楽しくて、楽しくて。今日一日でいろいろあった。辛いことも、悲しいことも。それでも今は楽しい。
二人は、打合せもなく、演奏終了後、うれし涙の光る瞳で、震える声で、同時に叫んだのだった。
唯・ユイ「けいおん!サイコーーーー!!!」
ユイ「なのーーーーーー!!!」
完
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/14(日) 01:42:08.63 ID:KxE5UrijP
付き合っていただきありがとうございます。
これで「唯がもし学園都市にいたら?」っていう>>1の妄想は終わりです。
まぁ、一応澪編、紬編、も考えているのですが・・・・
なにぶん、今日はもう時間も遅いので就寝させていただきます。
SSは何度かいても飽きないし、難しいですね・・・・出直してきます。
このスレは好きに使ってください。もともと読み専の>>1なので誰かが何か書いてくれるととても嬉しい。
では最後に・・・・
絹旗と唯は俺の嫁。

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/12(火) 23:39:58.83 ID:GmWxe8mU0
佐天「あ!今の声初春?」
佐天「うーいっはる♪」
唯「え?」
佐天「あ、すみません間違えました…」
唯「あれ?澪ちゃん縮んだ?」
だれかこれやってくれよ…
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/14(木) 01:21:05.39 ID:DFm2hAvZ0
>>21の借りて
佐天「あ!今の声初春?」
佐天「う~い~は~る~♪」バサァッ
佐天「おー、今日は猫ちゃんか。しかも黒!初モノだね、こりゃ。」マジマジ
唯「…ぇ」
唯「ふぇえぇぇ??///」
佐天「あ、すみません間違えました」パサッ
テクテク…
唯「え?え?…なんなのあの人」
117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/14(木) 01:50:10.23 ID:DFm2hAvZ0
佐天「おやじぃ~やってるぅ?」パサァ
初春「佐天さああああああん///!!!屋台に来たみたいな感じで私のスカートめくるの止めてください!!」
104 :>>1はやくしろ:2010/01/13(水) 22:51:47.28 ID:w3fGM8m/0
唯「…」ポケー
ユイ「お姉様ー、こっちきてーなの。」
唯「ぅあ?」
ユイ「ほらほら、こっちなのお姉様。とユイは好期とばかりにお姉様の手を握っちゃうの!」
唯「なぁにー、ユイー?」ポテポテ
ユイ「お姉様、ほら、一緒に…」コショコショ
唯「んー…あ、そうだねー、ユイは優しいなー。偉いぞー」ナデナデ
ユイ「えへへ…ユイはお姉様に頭を撫でて貰うとすっごく幸せな気持ちになれる子なの。」
唯「じゃあユイいくかー。せーのっ」
唯&ユイ「保守ありがとう(なの)ー。」
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/13(水) 23:25:31.86 ID:w3fGM8m/0
規制なら今日はもう来ないか
ユイ「しりとりしようーなのー」
唯「おっ、いいねー」
唯「じゃあ、しりとりの『り』からね。りんご!」
ユイ「ごりらなのー!」
唯「の、の…野原!」
ユイ「らっぱなのー」
唯「のり!」
ユイ「リュックサックなの」
唯「の…、うー…のらいぬ!」
ユイ「ぬりえなの!」
唯「また、『の』かぁ…のらねこ!」
ユイ「ことりなの!」
唯「…のらたぬき!」
ユイ「きつつきなのー」
律「おい…あれツっこまないでいいのかよ…」
澪「野良じゃないたぬきはいるのか?」
律「そこじゃねーよ」
唯「のらあずにゃんー!」
梓「…先輩っ!もー!」
澪「…野良じゃないゴkむぐ」
律「ストップだ澪、それ以上はダメだ」
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