上条「DIOォォォォォォォォッ!!!」 その7

2010年02月02日 23:11

上条「DIOォォォォォォォォッ!!!」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/24(日) 03:06:10.74 ID:UfEMTXxL0

上条「ジョセフさん、2.3日でこっちに人送ってくれるってさ・・・」

ぼろぼろのセスナ機内で、老人との電話を終えた少年が皆に伝える

上条「西は砂漠、東は海。これじゃどうしようも無いし、当分はこの機内で待機するしかないな」

美琴「・・・ごめん、またアタシが余計な事をしたから・・・」
申し訳なさそうに答える少女。これで自らも搭乗する飛行機を落としたのは二度目である

一方通行「てめェじゃねェ。この女が原因だってんだろ・・・」

ミドラー「ひっ、もう許して下さい・・・!」
ミドラーと名乗った若い女が、白髪の少年に怯えながら答える

あれから目を覚ました上条達に、女は全てを話す
自分が金で今は亡きエンヤに雇われていた事を。あの機内で少年達を殺そうとした事。そして一方通行に負けた事

しかし肝心なDIOに関する話を振ると、恐怖を顔に浮かべ、口を噤んでしまう。
白髪の少年が脅しても堅く口を閉じていた

上条「・・・もういい、許してあげてくれ。ミドラーさん、腕貸して下さい。
   包帯だけでも巻いておいた方が良いですよ」

女の顔に浮かぶただならぬ恐怖に何かを感じ取り、少年が彼女を庇いながら腕に包帯を巻く

ミドラー「あぁ・・・!ありがとうございます・・・!ありがとうございます上条様・・・っ!」
涙を浮かべ、嬉しそうに少年に抱き付く女

上条「えっ!うわわ、ちょっとミドラーさんっ!?むっ、胸が・・・ッ!」

突然の事に顔を真っ赤にしてうろたえる少年
カミジョー属性は止まる事を知らず、ついに敵の女までも陥落させる

その場にいる誰も知らなかったが、何を隠そう彼女は少年の好みのタイプに近かった

―何でこの程度で済ませたのかしらあのロリコン・・・
―上条さんにばれないうちに、海のど真ん中に送っても問題無さそうですわね・・・

心のうちで結託する少女達。その心中は穏やかなものではなかった


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上条「うーん・・・しかし缶詰の食事は飽きてきたな・・・」

あの連絡から二日。セスナの外で携帯用コンロで火を焚き食事を取る少年達

美琴「贅沢言わないの。明日の朝には人が来てくれるんでしょ?」

ミドラー「ごめんなさい上条様。私のせいでこんな事に・・・」

少年の隣に座る女が心から申し訳なさそうに謝り、少年が慌ててそれを否定する

美琴「・・・でも、確かに今日はいつもより格別美味しくない気がするわねぇ・・・!」

黒子「・・・あら、お姉さま奇遇にも黒子も今そう思っておりましてよ・・・っ!」

上条「・・・や、やっぱり夜の砂漠は寒いな・・・今日は特に・・・」
あまりにも突然の寒気に、思わず敵の攻撃じゃないかと心配してしまう

ミドラー「お寒いのですか、上条様。今機内から毛布をお持ち致します、お待ち下さい!」

女が立ち上がり、夜露に濡れたセスナへと駆け出した

突然であった

ミドラー「きゃァァァッァァァァァァァッ!!」

女の胸から真っ赤な血が噴き出し、崩れるようにゆっくりとその場に倒れる

一方通行「敵かッ!?」

銃を構え周囲を見渡す白髪の少年

上条「くっ!ミドラーさん!!」

突如少年が女の元へと走り出す
ミドラーはピクリとも動かない、もう既に事切れているのかもしれない。まだ敵がいるかもしれない
しかし少年にはそんな事は些細な事で、目の前の救える命を放っておく事など出来なかった

女の身体を抱え起こして、愕然としてしまう

上条「そん・・・な・・・今そこで・・・一緒に話していたのに・・・こんなの、呆気なさすぎる・・・」

医療に詳しくない少年でも分かる程の致命傷

女の胸から背に掛けて、大きく深い傷。後10数㎝もあれば真っ二つであっただろう

上条「また俺は・・・ッ!ちくしょおおおおおおおおおおおおッ!!」

涙を流し、女の亡骸を抱え吼える少年。その時、女の傷口から噴き出る血が変化を遂げ少年に襲いかかる

美琴「・・・ッ!当麻っ!!」

上条「え・・・っ!?」
少女の声に咄嗟に反応して咄嗟に身体を逸らし―

ドスッ
上条「・・・あ・・・」

遅かった。女の血に化けた何かが、少年の胸を突き刺す

突き刺したその凶刃は、少年を胸から背中へと貫き、その先から真っ赤な血が噴き出す

ドサッ

全てがスローモーションの様に見えて

少年が力無く倒れこむ姿を少女達は見ていた

美琴「え・・・?とう・・・ま・・・?とうま・・・?とう・・・ま・・・?」

黒子「うそ・・・こんなの・・・うそですわよね・・・?なんで・・・へんじをし・・・て・・・」

うつ伏せに倒れ込み返事をしない少年。その下からは真っ赤な液体が流れ出ていて

黒子「かみ・・・じょうさん・・・?かみじょうさん・・・!かみじょうさぁぁぁぁぁぁぁんッ!!!」

美琴「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」

少女達の慟哭が、夜の砂漠に響き渡った

一方通行「てめェらァ!そうじゃねェ!今こいつの為にやる事は違ェだろォォォッ!!」

白髪の少年が泣き叫ぶ少女達の我に返す

一方通行「この敵を倒さなきゃ、あいつを助ける事もできねェンだぞッ!分かってンのかよッ!!」

―敵・・・

美琴「・・・ころ・・・す・・・ころして・・・やる・・・殺してやるッ!!!!」

全力でレーダーを展開して敵を探知する少女

あまりの激しさに大気が震え、周囲にバチンバチンという音を立てる

もはや周囲の事など見えていない。敵を殺すという思考が彼女の脳を支配し、今起こった出来事を脳裏から追いやる

打ち止め「お姉さま怖い・・・っ!ミサカはミサカは怯えながらあなたにしがみつきます・・・っ」

一方通行「おっ!おいィ!落ちつけ!それじゃ敵の思う壺だぞォッ!」

既に少女の背後から、少年の血と一体化した敵が静かに忍び寄っていた

美琴「お前がァァァッ!お前が当麻をォォォォォォッ!!殺してやるッ!!殺してやるゥゥゥッ!!」

その僅かな動きを感知をした少女が、その場に電撃を叩きこむ

雲一つ無い夜の砂漠に、空から巨大な閃光が走る

ドゴォォォォッ

轟音が響き渡り、周囲に砂煙が立ち込める

まるで小さなクレーターの様に抉れた砂漠から、少年の血となった敵は居なくなっていた

美琴「・・・イル・・・マダ・・・イキテル・・・コロシテナイ・・・ッ!」
肩で息を付き、少女が何かに取り憑かれた様に呟く

一方通行「・・・いくらなンでもやり過ぎだ・・・ッ!!」
衝撃に吹き飛ばされそうになる打ち止めを抱えた少年が、額に汗を浮かべる

打ち止め「・・・ねぇ・・・黒子お姉ちゃんはどこへ行ったの・・・?とミサカはミサカは声を震わせて・・・」

慌てて周囲を見渡す白髪の少年

だが、白井黒子の姿は彼の視界に映ることはなかった



男の名前はンドゥールと言う

彼のスタンド、大地神『ゲブ』は水と一体化することで初めて発現し、それを媒介にして動くものであった

彼自身盲目であり、スタンドもまた音に反応しか出来なかったが、その精度は目を見張るものがあった

少年達に気がつかれない様に、静かにスタンドを飛行機に忍ばせ、最初にやってきた裏切り者の女を始末する

そして、それに釣られてきた馬鹿な少年、上条当麻の胸を貫いた

流石と言うべきか、咄嗟の反応で心臓こそ外したものの致命傷であることには違いない

この設備の無い砂漠で、治療も出来ない少年は既に長くは無い

少年は、じきに死ぬ

―DIO様・・・!ジョースターの小僧を始末しました・・・ッ!

心の中で、忠誠を誓う男に勝利の報告を上げる

そして、次に大きな声を上げる少女に狙いを定めた瞬間―

目の見えない彼にも分かる程、激しい閃光が走り

彼の右腕が、炭化していた

ンドゥール「ぐ、ぐあああああッ!!」

最初は分からなかった。痛みすら感じなかった

しかし自分の右腕が崩れさる気配を感じて、そこで気がついた瞬間、抑えきれない激しい痛みが彼を襲った

―まさか!私のスタンドが!?

水を殴る事は出来ない、水を斬る事は出来ない、水を掴む事は出来ない

男も少年も知らないが、例え一方通行の反射を用いたとしてもゲブにダメージが通る事はない

目が見えないというとてつもないハンデを負ってなお、それこそが彼の持つ絶対の自信の根源であり、そしてこれまで破られる事の無い無敵の能力であった

しかし、彼のスタンドは右腕と共に消滅してしまった

ンドゥール「止むを得ない・・・ッ!ジョースターの小僧はもう助からん・・・!
      それだけでも右腕を無くす価値はあった・・・!」

痛みに耐え、残る左腕で杖を取り、報告すべく主の元へと男は歩き出し始めた

瞬間、彼の顔を激しい痛みが襲い、後ろへと大きく倒れこむ

ンドゥール「なっ・・・!?馬鹿な・・・ッ!こんなに離れた距離からの足音を私が聞き逃すはずが・・・ッ!!」

―先程の落雷の時に・・・!いや、私自身の声で聞き逃したか・・・ッ!

例えそうであったとしても、気が付かないなどありえないが、そうとしか考えられない

少年達から数100m離れた先に、男は座っていた。
そして彼自身もスタンドを使わずとも数10m程度の距離であれば足音を聞きわける事は出来る

黒子「・・・すぐに・・・」

ンドゥール「・・・ッ!?」

背後から声がする。今度こそ彼の耳には足音は聞こえなかった

近寄って来たのは二人なのかとも考えたが、背後の少女が立つ位置は先程自分が居た位置である

右腕、スタンドに続き彼の絶対の聴覚への自信までもが砕け散る

黒子「すぐに・・・楽にしてさしあげますわ・・・ッ」

少女のその小さな手が、男の肩に触れる

ンドゥール「・・・!?うっ!うおおおおおおおおおっ!!」

次の瞬間、男に浮遊感と、下から吹き上げてくる風が襲いかかる

2秒・・・3秒・・・まだ男の落下は止まらない

既にスタンドを失った男には、例えスタンドがあったとしても、もう彼に助かる術はない

黒子「・・・こんなことをしても・・・っ!」
―上条さんは・・・絶対に喜ばないですわ・・・でも・・・っ

闇夜に浮かぶ星々と、足元に広がる広大な砂漠だけが少女が犯した咎を見ていた

この日

この夜

白井黒子という少女は

初めて人を

殺した



美琴「当麻・・・っ!当麻・・・っ!!当麻ぁ・・・っ!!」

黒子「神様でも悪魔でも何でも良い・・・・っ!上条さんを・・・っ!助けて下さいまし・・・っ!!」

少女達は半壊したセスナの中で、精一杯の環境を作りその上で横たわる少年を見守っていた

シートを倒して毛布と持ち合わせの衣類を重ねて作った堅いベッドも、奇麗にそれでいてしっかりと巻いた包帯も、それが精一杯の処置であった

黒子は戻ってくるなり、彼らに伝えた

敵はもう、襲って来ないと

その意味を聞く者は誰も居らず、血の池の中に倒れる少年の手当てを始めた

急所は避けたのだろうか。少年は酷く弱々しい息ではあるものの、まだ生きていた

だが、顔に付いた血を、奇麗に拭きとってあげた上条の顔はゆっくりと、それでいて確実にに土色へと変化していた

生きているのが不思議な程の出血量と、深い傷

二人とも口にこそ出さなかったが、分かっていた

少年の命の灯火が、今にも消えてしまいそうなことに

それでも、少女達は祈り続けていた。それ以外には何も出来なかった

長い、長い夜が終わりを告げた―

夜が明け、太陽が夜風に冷えた砂漠の気温を急上昇させる

しかし少年の身体は、以前として、それ以上に冷たくなり始めていた

美琴「とうま・・・とうま・・・」

虚ろな目で少年の手を握る少女。自分の無力さをこんなにも恨めしく思った事は無い
―何がレベル5だ・・・っ!好きな人一人も救えないじゃないの・・・ッ!

黒子「・・・なんで・・・なんで・・・」
何度も何度も何度も何度も何度も試しても、少女の能力では少年を病院へとテレポートさせることはできなかった

いっそ右腕を切り離してでも連れて行こうかとも考えた

しかし、少年にはもうそれだけの体力が残っていない事は明らかであった

ブロロロロロロ

突如周囲に鳴り響く爆音に、咄嗟に顔を上げる少女達

一方通行「・・・やっとおいでになりやがったか・・・!」

最後に残された、唯一の可能性

もし彼らの持ってきた荷物の中に、何か少年を救えるものがあれば
それが何かは分からない。何でも良い、少年の命を救ってさえくれるのであれば

ヘリから一刻も早く降りてきて貰い、何か医療道具は無いのかと財団の男達に問い詰める
しかし彼らは少年の様子を見て、静かに首を振った

美琴「う・・・そ・・・でしょ・・・?ねぇ何かあるんでしょ!?助けてよ!当麻を助けてよッ!!」

黒子「そ、そうですわ!ヘリで・・・!ヘリで近くの病院まで搬送を・・・っ!」

分かっていた。不安定なヘリに少年を乗せる事がどれ程危険な事であるのかは

それでも、一縷の可能性に掛けるしかなかった

「良く寝たなぁ・・・って、怪我人がいるの!?早速私の出番到来!?」

聞き覚えのある明るい声が、ヘリの中から聞こえて来る

そして見覚えのある少女が、彼らの前に現れた



怖い夢を見ていた

自分の身体が少しずつ消えて何も感じられなくなって、夢の中なのに意識が遠くなって

ああ自分は死ぬんだな、と無意識の内に考えてしまって、でもそれを何となく仕方ないのだと納得してしまう夢

突然、薄れて行く意識の中で、もう既に無くなってしまっていたはずの、両手が温かくなっていった

そして胸の奥底から何かが沸き上がって来るのを感じていた

もう思い出せないけれども、とても大切な何かがあった

とても大切な人との、とても大切な

―俺は・・・約束をした・・・っ!!



上条「・・・あ・・・」

美琴「とう・・・ま・・・?当麻ぁっ!当麻ぁぁぁぁっ!!」
黒子「起きてくれましたの・・・帰ってきて・・・くれましたの・・・」

涙を流しながら少年に抱き付く少女達

少年には、何故自分がベッドで寝ているのかも、何が起きたのかもさっぱり分からなかった

それでも何故か分かっていた。自分が何を言うべきか

この、自分の眠るベッドに寄り添う、目の下に隈を作っていた少女達に何を言うべきなのかを

上条「・・・ただいま・・・二人とも」

二人の少女が、声にならない声で、うんうんとひたすらに頷く

その時、病室のドアが開いた。そうここは病院

佐天「やっほー!佐天涙子先生の定期診断の時間だよー・・・って、遂に起きましたかー!」

天真爛漫以外に言い様のない声で、見覚えのある少女が部屋に入って来た

上条「そうか・・・俺はもう3日間も寝た切りで・・・」

美琴「と言っても、当麻が病院に運ばれた時点ではもう安定してたそうよ」

信じられないが、本当の事である

佐天と呼ばれる少女が少年の傷口に触れると、嘘の様に少年の顔に血の気が戻り、息がしっかりとしてきたのだと言う

上条「え・・・っと、君は確か・・・」

あの時、自分が寄生する肉の芽を除去し助けた少女が目の前にいた

佐天「その節はお世話になりました!」

上条が言い終わる前に、勢いよく頭を下げる少女

上条「いや、そんなことは良いんだ。それより、佐天さんって相当なレベルの治癒の能力があるんだね」
こちらこそありがとう、と頭を下げる少年

それをきょとんとした顔で、頭を下げられた本人が見ている

佐天「あはは、嫌ですねえ上条さん!私も上条さんと一緒で・・・レベル0の無能力者ですよー・・・」

途中から声のトーンを落とし、少女は少年に答えた

上条「・・・へ?」
佐天「・・・えっ?」

互いに意味が分からないと言わんばかりに顔を向ける二人であった

上条「え・・・?だって死にそうな俺を助けてくれたって事じゃないのか・・・?」

先程の話に対する自分の認識がおかしいのだろうかと思い、再び尋ねる少年

佐天「あ、それは私です。私が助けました」

それに対し即答をする少女

上条「ええと・・・能力者でもなんでもないのに、今にも死にそうな上条さんを助けた・・・と?」
―意味が分からないぞ・・・!

佐天「あ、違いますよ!?幻想御手なんてもう手を出しませんよ!ストップ薬物!!」

黒子「もう・・・きちんとまた最初から説明してあげてくださいまし・・・」

呆れた顔で助け船を出す黒子。このままでは今度は少年の頭が危篤状態になってしまいそうである

佐天「えー・・・またするのー・・・」

げんなりした顔をしつつ、少女が少しずつ語り始めた―



黒子が学園都市を出発した日、ジョセフの前から消えた後

初春と佐天の二人はジョセフの泊まる宿を後にし、帰路についていた

初春「それにしても白井さん、流石っていうか何と言うかですねぇ・・・おーい、佐天さーん?」

何やら考えていたらしく、親友が反応を示さない事に気が付き声をかける

佐天「・・・ごめん、初春。ちょっとジョセフさんの所に忘れ物しちゃったから先帰ってて!」

言い終わると同時にダッシュをする少女

初春「えぇっ、ちょっとさて・・・!?」

既に少女は声の届かない距離まで走り出していた

初春「・・・無茶はしないで下さいね・・・」



佐天「ジョセフさぁぁぁん!」

ノックもせずに、勢い良く部屋のドアを開ける少女

ジョセフ「Noooooo!!!OH MY GOD!!」

突然の事に、老人は片腕で飲んでいたティーカップをぶちまけてしまう

ジョセフ「なっ、なんじゃ佐天君か。せめてノックくらいせんか!」

佐天「お話が!お願いがあります!!」

老人の言葉に華麗なスルーを決めつつ、言葉を続ける少女

佐天「私にも・・・!私にも何かお手伝い出来る事はないでしょうか・・・!」

佐天は、普段お調子者の彼女とは思えない程真面目な顔付きをしていた



ジョセフ「・・・で、助けてくれた彼に何かお礼がしたい・・・と」

片腕で髭を撫でながら呟くる老人

ジョセフ「気持ちはありがたいが・・・帰って来た時にクッキーでも焼いて行ったらどうかのぉ」
手料理は男へのポイント高いぞと呟くジョセフ

佐天「お願いします!裏方でも雑用でも何でもいいです!だからお願いします!」

頭を下げ続け懇願する少女

ジョセフ「はぁ・・・どうせ君も白井君同様ガッツの持ち主なんじゃろぉ・・・?モォヤダヤダ・・・!」

諦めさせる事を、半ば諦めていたジョセフの脳裏にはその時一つの考えがあった

ジョセフ「一つ、賭けをしてみないかの・・・?」

腹に一物も二物も抱えながら、ジョセフは目の前の少女に提案をした

あの件以降、ジョセフは彼女や上条少年の周辺人物のことを徹底的に調べていた

そしてその中には、当然彼ら自身も含まれている

この都市で「能力」と呼ばれるものと、自分達が「スタンド」や「波紋」と呼ぶものは根底は同じものであるとジョセフは考えていた

確かに、高レベル能力者と呼ばれたり、スタンドを発現したりするにはある程度の素質が必要であるとは思っている

では、能力は選ばれた人間にしか使えないのか、というとそれは違うと老人は考えていた

この都市のカリキュラムにある、能力開発の途上で力の使い方を知る人間もいる

そして、上条当麻の右手や若かりし頃の自分の様に、生まれつき何となく使い方を知っているだけという人間もいる

要は何かしらのきっかけが必要なのであると、老人はそう考えていた

どんな人間も、習得することは可能であると考えていた。そして偶然にもそれはこの都市の考え方そのものであった

しかし、今から取る方法は既に何かしらの能力に目ざめている人間に対しては、彼ら自身の力が妨げとなってしまう危険性はある

しかし、目の前のこの少女なら

まったくの無色のレベル0、無能力者である彼女であれば開花する切っ掛けを作る事が出来るかもしれない

ジョセフ「では・・・ゆくぞ・・・っ」

佐天「は、はいっ!お願いしますジョセフさん!」
緊張した面持ちで二人が向かい合う

ジョセフ「パウッ!」

老人は、人体のツボの一つであり、生体エネルギーを活性化させる場所を正確に突いた

佐天「んっ・・・んあァっ・・・!身体が熱い・・・な、なにこの身体の奥底から沸き上がるものは・・・っ!」

ジョセフ「・・・まさか、本当に成功するとは思わんかったのぉ・・・」

そして彼女は極めて微弱ながらではあるが

人の持つ、最も純粋な生命エネルギー『波紋』を使う事が出来るようになった

佐天「ジョセフさん!私、今日から頑張りますよ!」

それから毎日、彼女は老人の元で力の使い道を学んでいった

才能は全くなかった。呼吸法を覚えるのが精一杯という有様。
自分でまとまった量の波紋を練り出す事すら出来ていない

しかし、少女は気合いとやる気と諦めの悪さは人一倍で、コントロールだけは非常に高い水準を維持していた

佐天「ジョセフさん!お二人がいらっしゃいましたよ!」
佐天「ジョセフさん!これ見てください!言われた通りに水を波紋でかた・・・ってあぁっ!!」
佐天「ジョセフさん!お茶淹れました!どうぞ!」
佐天「ジョセフさん!狙った場所に流せる様になってきましたよ!・・・ちょっとですけど・・・」

時間が無いということもあったが、到底実戦レベルには及ばない程微弱な能力

しかし、少女は自分に出来る事を一生懸命やろうとしていた。泣きごとなんて、決して言わなかった

そして、ついにジョセフは結論を下した

ジョセフ「佐天君・・・この数日の君を見て、決めたよ」

佐天「・・・っ!ま、待って下さい!確かに戦う程の力は出来ませんでした・・・!でもっ!でも・・・っ!」

分かっていた。自分にはあまりにも才能が無いということが

初めて能力らしきものに触れて、そして痛感してしまっていた

しかし諦めたくは無かった。どんな形でもいい、彼らの手伝いをしたかった

そして、薄れ行く記憶の中に残る、あの少年に言いたい事があった。聞きたい事があった

佐天「お願いします!戦いたいなんて大それた事は言いません!掃除でも洗濯でも良いです!だから私にも・・・!
   私にも何か・・・!」

ジョセフ「君には、彼らの元で治癒役を担当してもらう」

佐天「え・・・?」

想像とは違う言葉が、少女の耳に届く

そして、嬉しくて。ただ、嬉しくて彼女は両目に涙を浮かべた

ジョセフ「彼らは今日、エジプトの砂漠で飛行機事故を起こして往生しているらしい。
     追い付くのであれば今しかないじゃろう」

ジョセフ「それに、何も言っていなかった辺り、大した事は無いじゃろうが怪我人がいるかもしれんぞっ」
お茶目な言い方をする老人

そして佐天は、財団のヘリに同行して彼らの元へと旅立っていった



佐天「・・・と、言うわけです」

掻い摘んだ説明だが何となくわかった

上条「ええと・・・波紋ってのは能力とみなされてないのか・・・?」

軽い疑問を少女にぶつける。だが、同じ無能力者と呼ばれている上条当麻にとってはそれなりに気になる点であった

佐天「うっ・・・!」
言葉に詰まる少女。まさか、あまりにも弱すぎてレベル1になるかすら危ういとなど、誰が言えようか

上条「あ、いや・・・それにしても、凄いんだな。そんな事が出来るなんて」
何かを感じ取り、咄嗟に話題を逸らす

佐天「うぅっ・・・!そ、それは、出かける間際にジョセフさんに渡されたこの水のお陰なんです・・・」

ポーチから小瓶を取り出す。中に白く濁った水が入っている

佐天「この水、生命エネルギーの伝導率を飛躍的に高めてくれるらしくて、私の・・・微弱な・・・能力でも、
   怪我の回復の補助くらいは出来るそうです」

佐天「これからの上条さん達の旅には私もご一緒させていただひ・・・いたらひ・・・いただきまひゅ!痛っ!」

敬語には慣れていないのか、それとも緊張をしているのか。舌をかむ少女
その姿がなぜか面白くって、そしてちょっとだけ可愛らしく見えて

上条「タメ口で良いぞ、呼び捨てでも良い。よろしくな、佐天」

佐天「本当?助かったぁ・・・私ほんとそういうの苦手で・・・!よろしくお願いしますね!かみ・・・当麻!」

満面の笑みを浮かべ、少女が彼らの旅に加わった

佐天「さて、早速ですが当麻。今日の治療と、その代金を頂戴いたしますよっと」

ベッドの上に横たわる少年の上に馬乗りになる少女

上条「え!?ちょ、何を?ちょっと佐天さーんっ!?」

慌てて周囲の少女二人にヘルプの視線を送る少年

美琴「・・・何よ、鼻の下伸ばしちゃって嬉しそうにしちゃってさ・・・」
黒子「・・・やっぱり胸なのですわね、上条さんもおっぱいが好きなのですのね・・・」

この数日で見慣れた光景であるとは言え、二人の心中にはドス黒い何かが渦巻いていた

佐天「はいはいっ、パジャマ脱ぎ脱ぎしましょうねー!」

上条「えっ?ちょ!何を!イヤァァァァァァァァァァッ!!」
まだ上手く身体が動かせず、年下の少女にあっと言う間に上着を脱がされてしまう

上条「ヤメテッ!ヤメテーッ!キャァァァァァァァッ!」

佐天「うへへへへー、良いではないか・・・良いではないかぁー・・・」

美琴「・・・アタシ、ちょっと外の空気吸ってくるわ・・・!」
黒子「・・・お姉さま、黒子もお供いたしますわ・・・!」

静かに席を立ち、部屋から出て行く少女達

佐天「さてっ!じゃあ本当に治療始めますから大人しくして!」

上条「イヤァァッ・・・え?って、冷たっ!」

小瓶の水を少年の胸の傷に塗り始める少女

そして手を置き集中し始める

上条「・・・!?これは・・・っ・・・!」

身体の奥底から力が沸き上がる。
―この感覚・・・さっきの夢・・・の・・・?

佐天「・・・ふぅ・・・これで今日の分の治療は終わりです」

―そう言えば、さっき治療の代金がどうとか・・・

上条「あ、あぁ・・・ありがとう・・・所で佐天・・・さん・・・先程のあの、代金のお話なのでせうが・・・」

佐天「勿論頂きますよ。ほら、右手を出して」
―俺が手を出す側なのか?

首を傾げながら右手を大人しく差し出す

その右手を、眼の前の少女の小さな両手が包み込んだ

そしてそのまま馬乗りは崩さず、祈る様な格好で少女は彼の手を自分の胸元へと誘った

上条「え、えっと・・・さてんさーん・・・?」
少年の手に、柔らかい両手と、その下にある柔らかい球体が触れる

佐天「・・・静かに」
両手で少年の手をしっかりと包み込み、集中している少女は少年の発言を抑止した

良く分からないが、真剣そのものの表情に圧されて少年もそれに合わせる

5分・・・10分・・・どれ程の時間が経ったであろうか、少女は静かに顔を上げる

佐天「・・・はい。確かに頂戴いたしました」

上条「え・・・?」

佐天「お恥ずかしい話、私波紋を自分で上手く作り出せなくて・・・だから」
先程までの態度はどこへ行ったのか。本当に恥ずかしそうに顔を赤らめる少女

佐天「一番私に近い波紋を持った当麻の右手に、毎日触って分けて貰うようにってジョセフさんに・・・」

佐天「・・・ねぇ、上条さん・・・何で・・・」

佐天「・・・私だったんですか・・・?」

上条「え・・・?」

突如病室のドアが開いた。美琴と黒子が戻って来たのだ。しかし様子がおかしい

二人の目線の集まる先へと少年も目を伸ばして・・・彼の右手が、少女の胸の上に置かれていた

上条「ちっ、ちがっ!誤解なんだ・・・っ!ふ、不幸だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」




ドッグォォォォン

一方通行「・・・俺ァ・・・知らねェぞ・・・」

白髪の少年を中心に爆発が起こった

石油を運ぶ車が、少年の近くで突如横転、そして少年にぶつかってきたのだ

騒ぎになる周囲。敵の攻撃だろうと、ただの事故だろうと、どちらにせよ関わると面倒になる

そう確信した少年は、その場から気付かれない様に離れる

―早い所、薬買って帰らねェとな・・・

今起きた事を忘却の彼方へと消し去り、通りへと歩き出す




男「・・・何故だ・・・ッ!?」

それを影から、兄弟が見ていた

弟の名前はボインゴ、兄の名前はオインゴ

ボインゴはマンガにこれから起こる事を預言する、書物の神『トト』

オインゴは自らの顔を好きに変化させることが出来る、創造の神『クヌム』

トトの能力で、少年が大爆発をするという預言を見て、クヌムがそれに合わせて動いた

しかし白髪の少年は生きていた。そう、預言の書には彼の死までは書かれていなかった

オインゴ「次だッ!次の預言で・・・!」

ボインゴの持つ本に次のページが浮かぶ



打ち止め「つまんないなぁ・・・とミサカはミサカはホテルのベッドの中で一人ごろごろしてみる」

本当は彼と一緒に買い物に行きたかったのだが、どうも夜の砂漠で身体を冷やしてしまったらしく、風邪気味であった

へっちゃらだと言い張っても、彼が外出を許可してくれず、今日はここで寝ているようにとの事であった

一方通行「よう、ただいま!」

打ち止め「あ、おかえりなさいってミサカはミサカはベッドから飛び起きてみたり・・・ととっ」

着地の瞬間ふらふらとしてしまう。やはり熱が酷い様だ

一方通行「ああ、俺のいない間良い子にしてたかい?」

―まずはこのガキからか・・・!

一方通行の姿に模したオインゴが心の中でほくそ笑む

預言の本に書いてあったのは間違いなくこの少女だろう

この少女が外で、落雷に逢って再起不能の重傷を負うと書いてあった

そしてオインゴは少女を連れ出すべく、少年に変装して彼女の泊まるホテルへと侵入していた

打ち止め「・・・んん?とミサカはミサカは違和感をあなたに覚えてみる」
熱で顔を赤くした少女が少年をじっと見る

一方通行?「・・・ッ!な、何がだい?いつもの優しい俺じゃないか・・・!」

内心ビクビクしながら少女の問いに答える
―落ちつけ・・・!落ちつけオインゴ・・・!預言は絶対だ、弟を信じないで勝利などありえん・・・!

打ち止め「んんんんんー・・・あれ、そのセンスの無い服どうしたのとミサカはミサカは興味を持ってみる」

一方通行?「なっ、何を言ってるんだよ!この喋り方と服は今エジプトの流行最先端なんだぜっ!!」

オインゴは知らなかったが、確かに一方通行はそういった面にも強い

―しつけぇガキだッ!ガキは大人しく眠ってりゃ良かったんだよッ!そうすりゃ楽に・・・!

打ち止め「うーん・・・あれれ・・・何だか頭がクラクラしてきたよぉ・・・とミサカはミサカは・・・きゅう」

突如少女が目を回し、ベッドにぱたりと倒れ込む

―ラッキィィィィッ!!やはり預言は当たる!後はこいつを外に連れ出して・・・!

一方通行「おいィ、薬買って来たぞ。ちゃんと寝てたンだろうなァ?」

―ナァァァァニィィィィィィッ!?

ドアの外で、自分の変装している少年の声が聞こえた

ガチャ

一方通行「寝てンのか?」

少年がドアを開けると、そこには文字通りベッドの上で眠っている少女と―

脇の椅子で座っている上条当麻の姿があった

一方通行「・・・何やってンだてめェ・・・」

上条?「い、いや!この子が体調悪いって言うから慌てて飛んで来たんだよ!いやー、やっと寝てくれたよ!
    まいったまいった!」
―ゲェェェェェッ!!こいつはさっきの化け物じゃねぇかッ!いや、こいつと戦うなんて書いて無かった・・・!大丈夫だ落ちつけ・・・!

慌てて少年が言い訳をする。だがそこは問題ではない

一方通行「いや、てめェの方が重傷患者だったろォが・・・もう退院してきて良イのか?」

佐天の治療によって、既に容態が安定しているとは聞いている
しかし、退院するのなら連絡の一つもあって良かっただろう

―そ、そうなのか・・・?コイツ入院してたのかよ・・・ッ!
上条?「え?あ、あぁ・・・!実は俺抜け出して来ちゃってさぁ!いやー早く戻らないと・・・!」

急ぎ部屋を後にしようと、ドアノブに手を掛ける

一方通行「待ちやがれッ!」

白髪の少年が、オインゴを呼びとめる

―ま、まさか・・・!?バレたのか・・・!?

一方通行「コイツをこの格好でベッドの上で放置してたら、ますます悪化するかもしンねェだろォが・・・ッ」

白髪の少年が、掛け布団すらかけずにベッドの上で眠る少女をきちんと寝かせてあげる

上条?「あ、あぁ・・・悪い・・・!
    実は俺もまだ熱が引いてなくて判断力が・・・そ、そうだもう戻らないとなぁーッ!」

その言葉を最後に一気に部屋の外へと走り出す少年

一方通行「・・・あの野郎、風邪も引いてたのかよ・・・」
―後で打ち止めの分のついでに果物でも買って行ってやるか・・・

まぁあの元気なら大丈夫だろうと、白髪の少年は全力で駆け出す少年の姿を見て考えを改めてしまった

上条?「アッブッネェェェェェェェェェェッ!!!もうバレたかと思っちまったぜッ!」

オインゴはホテルを飛び出し、人通りの少ない通りへと逃げ出した

上条?「よくよく考えたら、自然災害なんだッ!俺がわざわざ何かをしなくても、預言は変わらないんだッ!」
―あのガキは勝手にあの後外へ飛び出して雷に打たれるんだッ

上条「おっ、おい佐天!良いってば!一人で歩けるって!」

佐天「ほらほら当麻ったら、まだ足元がふらふらだよ!
   私は皆の治療しに来てるんだから甘えて良いんだってばっ!」

足元がフラフラなのは、先程美琴と黒子の「アレ」によるものなのだが、たまたま「アレ」の時に席を立っていた少女はそんな事は知らない

とりあえず少年に言わせると、死ぬ方がマシな位の恐怖のフルコース状態であったらしい

上条?「なっ!?ゲェェェェェッ!?」

再び自分が姿を変えた相手が、目の前へと迫っていたのに気が付きパニックに陥る

佐天「ん・・・?あれれ?」

少年の肩を支えながら歩いていた少女と、それに支えられて歩いている少年が、こちらに気が付いた

上条「う、うわあああああああああっ!!みみみみみミシャカさぁんっ!?」
目の前に現れた少女を見て、咄嗟に先程の「アレ」を思い出してしまう

佐天「えっ、あっ!ちょっと当麻っ暴れないで・・・きゃあっ!?」

―助かったッ!

少年達が身体を崩した瞬間、美琴に扮していたオインゴは全力で走り道端に止めてある大きな作業車の陰に身を潜める

佐天「かかかかっ!上条さんっ!そ、そこは・・・っ!中触ってる!入ってるからっ!」

上条はやがて訪れるであろう電撃と「アレ」への恐怖で、顔を真っ赤にしている佐天の言葉も耳に入らない

目はぎゅっと閉じ少女の華奢な身体にしがみついて、身体を震わせる

歳に見合わぬ少女の豊満な胸に顔をうずめていることにも気が付いていない。
傍から見たら、暴れている少女を無理矢理抑えつけている悪漢状態である

佐天「か・・・ハッ・・・かみじょうさ・・・ぁ・・・ん・・・ハァ・・・ッ!」

上条「・・・あれ・・・?」

電撃が来ない。背後を見ると既に彼女の姿は見えない。安心して顔を上げた数10m先に

鬼の様な形相をした、美琴と黒子の姿が見えた―

とある漫画の戦闘民族よろしく、全身に凄まじいオーラを放ちながら発光する少女が辺りに構わず落雷を呼び寄せ

やがて、オインゴの隠れている作業車の巨体に一筋の光が落ちた

ボインゴ「おおおっ、お兄ちゃん!!しっかりして!」

オインゴ「う・・・うぅ・・・」

彼は死んでこそいないものの、間違いなく重傷とわかるほどの火傷を負っていた

ボインゴ「ぼっ、僕は・・・僕一人でも・・・お兄ちゃんの仇を取ってやるんだ・・・っ!」

遠くなる意識の中で、オインゴは自らの弟の成長に、今の雷よりも胸を撃たれていた

―強くなったな・・・!ボインゴ・・・ッ!

ボインゴ「さぁ・・・!次の預言は・・・!!」

ページを捲る少年。既に少年とは思えない程の真剣そのものな顔であった

しかし、次第にその顔が青ざめ、そして赤くなっていった

ボインゴ「ちっくしょォォォォッ!何をやっても僕の負けだとォォォッ!ふざけるな!ふざけるなよっ!」

怒りにまかせ、力いっぱい持っていた本を放り投げる

グシャ
少年「なァッ!?」

通りすがりの少年の持っていた袋に直撃する。果物でも入っていたのだろうか、中から透明な液体が流れ出てくる

一方通行「・・・おいィ・・・そこのてめェ・・・ただで済むと思ってンじゃねェぞ・・・」

怒りに肩を震わせた、先程の化け物がこちらを見ていた

ボインゴ「おっ、お兄ちゃん!僕怖い・・・ッ!!」


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黒子「・・・こんなことをしても・・・っ!」
―上条さんは・・・絶対に喜ばないですわ・・・でも・・・っ

闇夜に浮かぶ星々と、足元に広がる広大な砂漠だけが少女が犯した咎を見ていた

この日

この夜

白井黒子という少女は

初めて人を

殺した



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56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/24(日) 11:59:53.08 ID:4c9Q+l9h0
黒子「フゥゥー…初めて……人を殺めてしまいましたの……
   でも想像してたよりなんてことないんですのね」
  「そして上条さんに危害を加えるモノは」
  「もうこれで誰一人として居りませんわ…」

黒子の顔…まるで「10年」も修羅場をくぐりぬけてきたような
スゴ味と…冷静さを感じる「オンナ」の顔をしている…
たったの数分でこんなにも変わるものか…

美琴「こいつに小細工は通用しねぇ!」


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コメント

  1. 名無し―ネームレス― | URL | -

    Re: 上条「DIOォォォォォォォォッ!!!」 その7

    まさかの佐天さんが波紋修得www
    初春涙目www

  2. 名無し―ネームレス― | URL | -

    Re: 上条「DIOォォォォォォォォッ!!!」 その7

    敵スタンド使いはいい加減一方通行の能力ぐらい
    知っててもおかしくないんじゃね?

  3. 名無し―ネームレス― | URL | -

    Re: 上条「DIOォォォォォォォォッ!!!」 その7

    あいかわらずゴリ押しwww

  4. 名無し―ネームレス― | URL | -

    Re: 上条「DIOォォォォォォォォッ!!!」 その7

    なんか敵の扱いが悪くてちょっと可哀想

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