上条「DIOォォォォォォォォッ!!!」 その8

2010年02月03日 21:39

上条「DIOォォォォォォォォッ!!!」

166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/25(月) 14:45:48.68 ID:rXMTlFyP0

男「ねぇパピルス買わない?パピルスは紙の起源ね。エジプトの有名な職人が描いた貴重な」

佐天「ああもう!いらないってば!みんなとはぐれちゃったじゃないの!」

コム・オンポに彼らは到着していた。DIOのいるとされているカイロまで残り僅か800km

しかし、船を降りると激しい押し売りラッシュに逢ってしまい、少女は彼らとはぐれてしまった

佐天「ど、どうしよう・・・」

佐天涙子は、言うなれば衛生兵であり、自身の戦闘力は皆無にも等しい

もしここで敵の能力に襲われてしまえば、ひとたまりもないだろう

佐天「はぁ・・・白井さん達、見つけてくれるかなぁ・・・」

取りあえず目に着いた大きな遺跡の柱に、小さな背を預ける

丘の上に陣取るここからであれば、先程の場所を一望出来るし、向こうからも簡単に見つけられるだろう

自分でもそう悪くは無い判断だと思う

―うう・・・あの押し売りおじさん達が悪いんだもん・・・私のせいじゃないもん・・・私足手纏いなんかじゃないもん・・・!

男「我が名はチャカ・・・」

佐天「え・・・?とう・・・じゃない。誰?」

考え事に没頭しすぎていたせいか、声をかけられるまで気が付かなかった

ふと顔を上げると、目の前には精悍な顔つきをした青年が立っていた

ただ、男の手には一本の刀剣が握られていた

チャカ「冥界の神『アヌビス』を暗示するスタンド・・・」

佐天「え・・・?え・・・?」

チャカ「女、お前の命・・・貰い受けるッ!」

佐天「ええええええええっ!!?うっそぉぉぉぉぉぉっ!!」


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悲鳴をあげながら少女は男から逃げ惑う

―なんでっ!?なんでこんな時に!
佐天「はぁ・・・っ!はぁ・・・っ!」

遺跡内にある、1本の柱の陰に身を隠して男が諦めるのを待つ

自分の力では、あの敵には敵わない。そもそもただの大人相手に勝つ事すら無理である

逃げ回っても、自分の足では追い付かれてしまうだろう

こうなったら根競べしかない。皆が気付いてくれるまで待つしかない

そう判断した

佐天「何で私・・・こんなにも無力なんだろう・・・」

悲痛な呟き。足から力が抜けて行き、そのままずるずると座りこんでしまう

瞬間

後ろの柱が中央で真っ二つになる。先程の少女の胸があった位置

巻き込まれた自分の髪の切っ先が視界に映る。映ってしまった

もし、座りこんでいなければおそらくああなっていたのは自分

佐天「あ・・・あぁ・・・っ」

突然の出来事に軽いパニックを起こしかける

そして気持ちを静めて理解すると、今度は恐怖が少女を襲った

チャカ「かくれんぼはもう、終わりかな・・・?」

男が腰を抜かしている少女の前に、ゆっくりと現れる

佐天「あ・・・やだ・・・こないで・・・」

男の影のせいだろうか、少女の目の前の世界が急速に色褪せて行く

目から熱い物が流れ出てくる。慌てて立ちあがって逃げようとしても、身体が竦んでしまい立つ事も出来ない

佐天「やっぱり私は・・・皆の役に・・・は・・・」

―違うっ!諦めちゃ駄目!まだ何か出来るかもしれない。弱点があるかもしれないっ!

男がゆっくりと刀を振り上げる

佐天「じゃくてん・・・!じゃく・・・弱点・・・っ!」

チャカ「これで一人ッ!死・・・ッガァァァァァァァァァァァァァァッ!!!?」

この世のものとは思えない絶叫を上げ、その場に倒れ込む男

精一杯振り上げた少女の足は、男の股間を正確に、そして全力で蹴りあげていた

佐天「今だ・・・っ!」

ガン

手元にあった人の頭程の瓦礫を両手で持ち、うずくまり股間を抑えている頭にまっすぐ振り下ろす

チャカ「・・・カハ・・・ッ!?」

男はそう言って、今度こそ地に大の字でうつ伏せの形で倒れる

佐天「あ・・・死んで無いよね・・・?」

男の胸に手を当て、まだ生きている事を確かめて安心する

そして、胸の内から込み上げてくる感情に身を任せる

佐天「私が敵をやっつけたんだ・・・!足手纏いなんかじゃなかったんだ・・・!!」

少女はやったーと、可愛らしい、それでいて心の底からの鬨の声を上げた

上条「佐天!どこだ佐天!?」

一方通行「敵に襲われてンじゃねェだろうなアイツ・・・!」

突如、背後から少年達の声がする。どうやら自分を探しに来てくれたらしい

佐天「おーい!二人ともー!佐天涙子はここですよー!」

元気いっぱいに声を出す。少年達も気が付いたらしい、こちらに近づいてくる足音が聞こえる

佐天「・・・っと、そうだ。この刀は危ないから没収します!」

目の前で倒れている男の傍に転がる、刀に手を伸ばした

伸ばしてしまった

佐天「・・・ここですよ」

柱の陰から、ぬっと姿を現した少女を見て、二人の少年達は安心する

上条「・・・あぁ、良かったっ!もし佐天に何かあったらどうしようかと・・・」

言いながら少女に近付く

一方通行「・・・ッ!?おいィ!ちょっと待て様子がおかしイッ!」

上条「え・・・?何を言って・・・」

何を言ってるのか分からないと言いたげに、少年が背後の白髪の少年を見る

背後からとてつもない殺気がした

理解ではなく反応、とっさに少年は後ろに下がる

少女の振るった刀が、先程まで少年が立っていた空間を斬り裂く

衝撃波が少年の右手を浅く切り裂き、血が滴る。それが彼女の殺意が嘘ではないと物語る

上条「え・・・?佐天・・・?嘘だろ・・・?」

少女の半身は柱の陰で見えなかった。そしてその手には既にこの刀が握られていた

一方通行「このガキィ・・・!敵の手先だったのか・・・ッ!」

上条「違うっ!絶対に違う・・・っ!佐天は敵じゃない!!」

右手から血を流しながら少年が否定をする

理由ならある。少年は目の前の少女を信じていた。それだけである

それでも、少年にとってそれはとても大きな理由。それだけで十分であった

佐天「ほらほらァ~?来ないならこっちから殺しに行っちゃいますよォォォッ!?」

少女はそう言うと少年達に向かって走る。そして振り下ろす

ザクッ

佐天「え・・・?あ・・・」

少女の肩口から血が噴き出す。傷自体は浅いが、しかし

―おかしい、確かに斬ったのは敵の・・・

一方通行「マジで殺す気だったじゃねェかコイツ・・・!」

上条の前に立ち塞がる様に立つ白髪の少年は、そう吐き捨て目の前の少女を強く睨み付けた

上条「ま・・・っ!待ってくれ!違う!今のは違うんだ!違うって言ってくれ佐天!!佐天ッ!!」

少年の呼び掛けに応えない少女。しかし、その小さな身体が絶望的な答えを返す

佐天「うアああアアアアああああァァァァぁぁアァァァッ!!」

素人の様に闇雲に刀を振り回す。しかしその手は決して武器を離さないとガッシリと握り締められていた

その手の中からも血が流れている。力を入れ過ぎているのだろう

一方通行「・・・チッ・・・!」

白髪の少年も何か違和感を感じていた

少女を殺さない様、深手を負わさない様に攻撃を反射し続ける

それでもダメージは少しずつではあるが返り、その度に少女の腕を、身体を刻んでいく

佐天「ア・・・ッ!アあァァぁ・・・ッ!やめ・・・うアあぁァッ!めて・・・っ!」

声にならない叫びを上げながら少女は更に攻撃を続ける

しかし二人は気が付いていた

この少女は確かに今、「やめて」と言った

この少女は確かに今、涙を流して泣いていた

上条「佐天・・・まさかあの時のがまだ・・・!」

あの時を思い出す。目の前の少女が肉の芽に操られ、一人の少女を殺そうとしていたことを

この少女が、眩しい位の笑顔をする、自分の肩を支えてくれた、そして自分の命を救ってくれた・・・

―そうだ・・・!やっぱり佐天はそんな事をする子じゃない・・・ッ!彼女は俺を救ってくれた・・・!敵じゃない!

上条「あの子を助ける・・・!手伝ってくれ!」

もう一人の少年に声をかける

一方通行「・・・何かァ、種があるんだな?」

何も聞かずに答える。分かっていた、この少女が何かに操られている事に

そして、後ろの少年が彼女を助ける事が出来るのだと、分かっていた

佐天「うあアァぁぁァアあアぁァぁァぁァぁッアアァあァっ!!」

よろけながら少女が刀を振るう

ドン

佐天「・・・ア・・・ぁ・・・?」

一方通行「上条ォォォォッ!!後はこいつを任せるぞォッ!!」

加速した白髪の少年の拳が、少女のみぞおちに入っていた

少女を気絶させてやるくらい思いっきり、それでいて少女をこれ以上傷つけない様繊細に

佐天「・・・ぁり・・・が・・・・・・う・・・」

持った刀が、するりと少女の手から落ちて、カラランと静かに音を立てる

少女は涙を流しながらゆっくりと身体を倒して

意識を失った

上条「佐天!」

駆け寄り少女を抱え起こす。そして彼女の肉の芽を探す

上条「ない・・・っ!?まさか今度は身体に・・・!?」

慌てながら少女の身体を調べるが見当たらない

「違ェよ」

上条「え・・・?」

一方通行「そのガキを操っていたのは、DIO様の肉の芽じゃねェ・・・!」

上条「・・・うそだ・・・なんで、お前が・・・」

一方通行「俺は刀に取り憑いたスタンド能力!!俺がそのガキの身体を操っていたんだよォォォッ!!」

刀を手にした白髪の少年が、そう答えた

一方通行「おらァァァァァッ!!どうしたどうしたァァァッ!!」

白髪の少年の振るう凶刃が少年を襲う

ギリギリの所で切っ先をかすめてはいるものの、その度に少年に赤い筋が走る

少年はもうこれ以上傷付けない為に少女の傍を離れ、そして追い込まれていた

上条「目を覚ませ!」

少年は必死に呼びかける。だが反応はない

一方通行「無駄だァッ!さっきの糞アマはあまりにも貧弱過ぎて使いものにならなかったが・・・!」

一方通行「このガキァ最っ高だッ!出力全開でッ!死ぬまで手放さねェェェッ!」

こいつが死ぬまでだけどな、と付け加えて、そして大笑いをする

一方通行「追い込んだぜェェェッ!そしてもう、貴様の動きは見切ったッ!次の一撃は絶対・・・ッ!」

一方通行「絶対絶対絶対絶対!ずぇ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ったいに!!
     外さな」

上条「くっ!」

気付かれないうちに、左手に取った瓦礫でまだ何か言おうとしている少年の頭に殴りかかる

破れかぶれの行動。気絶とまではいかなくても、一瞬だけでも目を奪えれば良い

ガン

上条「な・・・あ・・・?まさか・・・これは・・・ッ!」

左腕を押さえる少年。今起こった事が信じられないとばかりに目の前の少年を見上げる

一方通行「ク・・・ッ!クハハハハッ!凄ェ!良く分からんけど凄ェぞこのガキィッ!!」

一方通行、彼の能力が少年の攻撃を無効化して

反射していた

―強い・・・っ!もし、もしコイツがこのまま皆の元へ行ったら・・・っ!

こうなればもう、一つしか手は残されていない

奴はあの刀に取り憑いた能力だと言った。
つまり、あの刀に幻想殺しが触る事が出来れば、解除することが出来るかもしれない

しかし、あの刀自体は本物であるという事であり、幻想殺しは刀自体を消す事は出来ない。

それが意味する事は、つまり

上条「・・・いいだろう、お前のそのふざけた幻想、俺が今!ここでぶち壊してやるっ!!」

―それでも、俺は助けたい・・・例え

ゆっくりと立ち上がり、目の前のアヌビスを睨みつける

一方通行「クハハッ!覚悟を決めたか!ならば死ねぃッ!!」

振り下ろされる刀に向けて、右手を伸ばす

上条「後は任せたぞ!アクセラレェェェタァァァッ!!」

―例え、自分がこの旅を続けられなくなったとしても

「やめてェェェェェェッ!!」

突如少女の声が暗い遺跡の中に響き渡る

振り下ろされた刃は、少年の右手をスレスレの所で掠め、大理石の床に突き刺さっていた

一方通行「あ・・・なンだ・・・これは・・・・ッ!?」

急に頭を抱え出す少年。しかしその右手は刀から手を離さない

打ち止め「やめてよ・・・!喧嘩しないでよ二人とも・・・とミサカはミサカは今凄く悲しんでみる・・・!」

損傷をしている少年の脳は、ミサカネットワークの補助がなければ、満足に会話することすら出来ない

そしてこの打ち止めと呼ばれている少女は、仲間を手に掛けようとしている少年の姿を見て、その機能を停止させた

その瞬間、少年の頭に激しい痛みが襲いかかった。もしかすると、一方通行自身も反発をしていたのかもしれないが、アヌビスにも分からない

一方通行「・・・ぐ・・・ォォ・・・!ねェ・・・!テメェなんざに・・・くれてや・・・ッ!」

上条「今だ・・・っ!」

少年の幻想殺しが、刀に触れる

そしてその瞬間、アヌビスと呼ばれるスタンドはこの世界から、完全に消滅をした

打ち止め「彼はわたしが見ているから、あっちのお姉ちゃんを・・・
     とミサカはミサカは彼を心配しながら、二人きりにして欲しいと伝えてみる」

上条「あ・・・そうだ佐天・・・!佐天は・・・!こっちは頼んだぞ・・・っ!」

言い終わるや否や少年は駈け出した。彼女に任せておけば、こっちは大丈夫だとも分かっていた

上条「佐天!佐天・・・!」

別れた時と同じ格好で、少女は冷たい大理石の床の上で意識を失っていた

佐天「・・・あ・・・かみじょ・・・さん・・・?上条さん・・・!?」

抱え起こすと、少女が意識を取り戻して目を開ける

佐天「上条さん!私・・・敵を!敵がいて!それで私・・・!私が・・・っ!」

起こった事を思い出したのか、少女は混乱しながら、少年の胸に泣き付き始めた

上条「大丈夫だ・・・っ!もう大丈夫だから・・・っ!」

少年は少女の、見た目よりもずっと、ずっと小さく見える、震える柔らかい身体をしっかりと支えてあげた

自分がこの少女に、支えて貰ったように―

佐天「・・・と、ところでかみじょうさん・・・」

震えの収まった少女が、少年に一つ問いかける

佐天「私・・・何でこんな恰好なんでしょうか・・・?」

上条「え?・・・ってうわっ!?」

思わず身体を離して、少女を見る。今の少女の格好を一言でいうのであれば、下着一枚であった
それも上は完全に裸で下の方も少しずり下ろされている

そう言えば、先程は夢中で気が付かなかった
少女の身体にある肉の芽を探すべく、少女の衣服を剥ぎ取りながら調べていた事と、その重大さを

佐天「って、やだ!見ちゃ駄目っ!駄目ですよーっ!!」

少女が顔を真っ赤にして、抱き抱える様に少年の顔を柔らかな胸に押し付けた

美琴「・・・お楽しみのところ、たいっへん!申し訳ないんですけどねぇ・・・ッ!」

黒子「・・・ご説明頂けますでしょうか・・・でも、その前に・・・!」

上条「う、うああああああああああああああああああああああああっ!!!!!」

少年達を探しに来た、二人の鬼の手によって、あの時の「アレ」が再開された

その時はまだ、誰も気が付いていなかった

少年の腕に出来ている、小さな小さな蚊に刺されたかのような出来ものの存在に



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