上条「DIOォォォォォォォォッ!!!」 その16

2010年02月12日 21:31

上条「DIOォォォォォォォォッ!!!」

115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/06(土) 05:16:53.95 ID:fVoz1cyz0

保守がてら登場人物紹介(このSS内での設定)

禁:とある魔術の禁書目録の登場人物(とある科学の超電磁砲も含む)   J:ジョジョの奇妙な冒険の登場人物


正門から突入する陽動組

空条承太郎(くうじょう じょうたろう) 
J ジョセフの孫である高校生。身長195cm。
口癖は「やれやれだぜ」で常に帽子と厚手の学ランを身に着けている。
至近距離から発射された銃弾を指で摘んで止めることもできる程のパワー、スピード、精密動作性、視力、動体視力を持つスタンド スタープラチナ(星の白金)を使役する。
陽動組のリーダー。
ジョジョの奇妙な冒険第3部<スターダストクルセイダース>の主人公


上条 当麻(かみじょう とうま)    
禁 学園都市の学生寮に住む高校1年生。身長168cm。
能力は右手の手首から先で触れた魔術・超能力など、それが異能の力であれば打ち消す事ができる幻想殺し(イマジンブレイカー)。
生まれたときから右手に宿していて、ジョセフは幻想殺しも波紋の一種であると考えている。
敵スタンド アヌビス神が宿っていた三日月刀を武器にしている。
とある魔術の禁書目録の主人公。


佐天 涙子(さてん るいこ)      
禁 レベル0であることにコンプレックスを持っている中学1年生。長い黒髪に白梅の花を模した髪飾りを着けている。
この物語は佐天がDIO(?)に肉の芽を植えつけられるところから始まった。
肉の芽は既に上条の手によって消え去っている。
上条に恩を返すためジョセフのもとで波紋の修行をし、実戦レベルには及ばない程度にしかできなかったもののこれを修得しエジプトの砂漠で往生していた上条達に追い付き、参戦。陽動組に治癒役として参加。
初春という親友がいる。


イギー                  
J スタンド使いの犬で非常に高い知性をもつ血統書付きのボストン・テリア。
コーヒー味のチューインガムが大好物。砂を操る変幻自在のスタンド ザ・フール(愚者)を使役する。
陽動組では佐天を守る役目。



裏門から突入した本命組 (現在穴に落ちたメンバー:一方通行、打ち止め、花京院 と 上に残ったメンバー:美琴、アヴドゥル、ポルナレフ にわかれてしまっている )

一方通行(アクセラレータ)      
禁 学園都市最強の超能力者。身長は168cmで髪や肌は白く、瞳は赤色に近い。好物は缶コーヒー。
上条と一度交戦し敗北した。
能力は体表面に触れたあらゆるベクトルを操ることができる一方通行(アクセラレータ)。
脳に損傷を受けており、ミサカネットワークを利用した演算補助デバイスを使用して補助しなければ能力を使えない。さらにネットワークと接続する電極のバッテリーの関係上能力の使用時間は15分から30分程度に制限されている。
とあるゲームセンターでは生きる伝説のドライバーと呼ばれている。武器として銃を使う。本命組のリーダー。


打ち止め(ラストオーダー)      
禁 見た目は10歳前後の女の子だが、ミサカシスターズの上位個体にしてミサカネットワークの管理者。
頭頂部に大きなアホ毛がある現在、一方通行の演算能力は彼女を管理者とするミサカネットワークで補っている。
能力は欠陥電気(レディオノイズ)。レベル3相当。
外見年齢相応の我侭や悪戯で一方通行を振り回す一方、シリアスな場面では彼に対する絶対的な信頼や親愛、それに理解と献身を示す。


花京院典明(かきょういん のりあき)
J 承太郎の通っている高校に転校してきた高校生。アヴドゥルやポルナレフ同様に生まれつきのスタンド使い。
チェリーが好物。
体を人型から紐状(実際は帯状に近い)に分解することができる遠隔操作型のスタンド ハイエロファントグリーン(法皇の緑)を使役する。
射程距離は広く、100m以上あるが単純なパワーは高くはない。
宝石型のエネルギー弾を発射する「エメラルドスプラッシュ」という必殺技を持つ。


御坂 美琴(みさか みこと)      
禁 学園都市の名門お嬢様学校の常盤台中学に通うレベル5(第3位)の14歳。超電磁砲(レールガン)の異名を持つ。
身長は161cm。能力は電撃使い(エレクトロマスター)。
レールガン、光速の電撃の槍、落雷、電気信号を介したハッキング、警備ロボの操作、ネットを介した遠隔破壊攻撃、砂鉄や鉄骨を自在に操る電磁力、水を電気分解しその水素により飛行など汎用性の高い特技を持つ。
その中でも異名通り、物体(主にコイン)に電磁加速を加えて放つ超電磁砲が十八番かつ決め技。
カエルをモチーフとしたキャラ「ゲコ太」のグッズが好き。上条に恋愛感情を抱いている。


ジャン=ピエール・ポルナレフ    
J フランス人。身長185cm(髪の毛込みで193cm)。生まれつきのスタンド使い。
中世騎士のような甲冑にレイピアを武器として携えた人型のスタンド シルバー・チャリオッツを使役する。
DIOとの戦いに敗れ、哀れにも肉の芽によってDIOの手先にされた。
香港で一行に近づき、タイガーバームガーデンでの決闘を申し入れたが、インデックスを含む全員分の会計をまかされ(恐らく支払い切れなかったため)逮捕された。後に承太郎達と共に味方として参戦した。


モハメド・アヴドゥル          
J 身長188cmのジョセフの昔からの友人で職業は占い師。生まれつきのスタンド使い。
猛禽類の頭部と逞しい人型の胴体を持ったスタンドマジシャンズレッド(魔術師の赤)を使役する。
鉄をも溶かす灼熱の炎を自由自在に操り、単純な格闘能力も非常に高い。


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122 :前スレからの続き:2010/02/06(土) 10:41:56.84 ID:xVeRFbcS0

承太郎「オラァッ!」

星の白金が、襲いかかって来た一人の男を殴り飛ばし、そして次の瞬間には別の一人を吹き飛ばす

飛ばされた男が建物内部の棚にぶつかり、ドサドサと派手な音を立てそこから書物が落下をし出す

既に最初の三人はおろか、物音に気が付いた別の敵も既に足元へと転がっている。陽動の作戦は必要以上の成果を挙げている

男「こ―」

別の男が口を開くのと同時に、顔面をへこませて壁へと殴り飛ばされて、壁に穴を開けてしまう

上条「何てパワーだ・・・!」

―今のは左手で殴った・・・のか・・・!?少し見えてきた・・・!

承太郎の背後から襲いかかろうとする男の、その腕ごと肩へとかけてアヌビスの刀で斬り飛ばし、悲鳴を上げるその顔面に蹴りを叩きこむ

しかしその視線と意識は、変わらずに目の前の承太郎を追い続けている

そして、既に攻撃してくる者の姿は無くなっていた

二人の力、というよりも承太郎の力による所が大きい

多数の男に囲まれながらも、その圧倒的な力で捻じ伏せ、彼らの攻撃をほぼ全て一手に引き受けていた

敵の中には銃を持つ者も居た。しかし放たれた弾は全て彼のスタンドによって弾き返されてしまっていた

恐らく能力者も居たのかもしれない。
しかしそれすらも圧倒的なスピードとパワーで、発動するよりも早く倒されてしまった為に分からない

佐天「す・・・ご・・・」

崩れた砂のシェルターから姿を表わせた少女が、放心するように呟くのも無理は無い。
それほどまでに圧倒的であった

全ての敵が地に倒れたのを確認して、息を整える

佐天「・・・あ、二人とも怪我してませんか?」

目に見える傷は無いとは言え、それが自分の役割である

彼らの元へと安堵の笑みを浮かべながら駆け寄る

しかし、それは油断ということでもあった

男「テメェだけでもォォォォォォッ!!」

気絶を装っていた、上条によって片腕を斬り飛ばされた男が立ち上がり、背後から少女へと襲い掛かっていた

―遅い・・・ッ!

この戦いでずっと見ていた彼と比べると、まるで止まっているかのような動き

考えるよりも早く本能が彼を動かし、男の手が少女の身体を引き裂くよりも早く、その身体を殴り飛ばす

承太郎「その傷でまだそれだけ動けるって事はテメーはDIOと同じ吸血鬼か・・・」

男「ヒッ!」

倒れこむ男の前に、大男が立ち塞がる。およそ2mほどあるその身体が、それよりも大きく見えてしまう

承太郎「それじゃあその吸血鬼の不死身度を参考のため、おもいっきり試してみるかな・・・」

構える。そして

承太郎「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!!」

激しい拳の嵐を受け、男の身体が柱を数本砕きながら勢い良く吹き飛ばされる。
常人であれば間違いなく死んでいるだろう

―今のは・・・12発・・・ッ!一瞬で12発も・・・!?

一回瞬きをするよりも早くそれだけの数を撃ち込むというのも、このパワーも全てが上条当麻には驚異的であった

丈太郎がゆっくりと男の元へと歩みより、その胸倉を持ちあげて生きている事を確認する

承太郎「・・・なるほど不死身だな」

ドゴン!

スタンドが壁を殴りつけ、そこに穴を開ける

男「ひ、ヒィッ!案内しています!案内していますよぉぉぉっ!!」

怯えた男が、彼らを先導する。例え不死身でも恐怖は感じるらしく、承太郎の一挙一動に対して異常なまでに過敏な反応を示す

承太郎「ガタガタうるせぇぞ!」

―ちっ、そろそろ時間か・・・

穴を開けたのは陽の高さを確かめる為であった。既に空は赤く染まり、もう少しすれば陽も落ちてしまうだろう

男「ひゃ!ひゃいぃっ!もーすぐです!もーすぐDIOさ・・・あ、いやDIOの元へと到着しますぅぅぅっ!」

この過剰な反応が、彼の神経を逆撫でている事を知ってか知らずか、更に怯え案内を続けている

男「あっ!承太郎様!足元に瓦礫がありますよ御注意して下さいぃぃっ!」

―おのれェェッッ!ジョースターどもがァッ!DIO様が必ずや貴様らを殺してくれるッ!

上条「・・・何だこれ、DIOの肖像画か何かか・・・?」

男「ささ承太郎様!この先にある階段を昇った先にある部屋にDIOはいますよ!」

もはや男には承太郎以外の姿は見えていないらしい。しかしそんな事は今はどうでも良い。
黙って二人と一匹が彼らの後へと続く

「DIO様を裏切るつもりか貴様ァァァァ・・・ッ!」

上条「え・・・?」

突如響く怒気を含んだ男の声。そして目の前の吸血鬼の身体が、片腕だけを残し

消滅していた

残された吸血鬼の腕の傍に、それは居た

口からは唾液を撒き散らし、上半身だけが宙に浮かんでいるかの様な姿。その口の奥に別の男の姿が見える

承太郎「・・・この男をどうした・・・?」

殺すつもりで打った、自分のスタンドの猛攻を受けても死なない男。その男が一瞬で目の前から消えていた

男「粉微塵になって死んだ・・・DIO様に刃向かおう等という思い上がった考え・・・
  このヴァニラ・アイスが裁いてやったのだ・・・」

上半身だけのスタンドが、下に落ちている腕を拾い上げ、唾液塗れの口の中へと入れると、その腕の先から消滅していく

ヴァニラ「私のスタンドの口の中は、どこに通じているのかは知らんが暗黒の空間になっている・・・
     吹き飛ばしてやったのだ・・・」

上条「・・・吸血鬼って奴は死なないんじゃなかったのかよ・・・!」
―吹き飛ばす・・・奴も白井と同じテレポーターか・・・?

ヴァニラ「ひとりひとり・・・順番に順番に・・・このヴァニラ・アイスの暗黒空間にバラまいてやる・・・ッ!」

そう言い残し、男の姿が目の前から消えた

承太郎「オラァッ!」

ヴァニラの姿が消えるのとほぼ同時に、星の白金が敵が居た位置を殴りつけようとする

承太郎「・・・ッ!?」
―ヤベェ・・・!何かは分からんが、ヤベェ気がする・・・ッ!

咄嗟に拳を止め、身を翻す

次の瞬間、承太郎の居た背後にある壁に奇麗に抜き取られたかのような、丸い穴が開いていた

そしてその穴から覗く、先の部屋から

ヴァニラ・アイスがこちらを見ていた

上条「この部屋に居るのは危険だ!」

そう叫び、全員が逃げる様に部屋を後にする

承太郎「恐らくあのスタンドは、触れた物を消滅させる能力だ・・・
    まさか自分の姿まで消す事が出来るとは思わなかったがな・・・ッ!」

走りながら分析した事を伝える。触れれば即死となれば、承太郎の能力では太刀打ちが出来ない

例えどんなにパワーがあっても、結局のところそれは拳の攻撃である。
かといって石つぶて等で倒せる様な相手とは思えない

承太郎「やれやれ・・・上条、てめーの能力で何とかできねーか?」

上条「・・・せめて触る事が出来れば・・・!どこを狙っているのかだけでも分かれば・・・!」

恐らく彼自身も理解しているのだろう。承太郎も上条も触れる事が出来なければ、どうしようもない能力であると

佐天「ま、まって!二人とも待って!きゃっ!」

少し遅れて、二人の後を追いかけていた少女がその場で転んでしまう

その直後に佐天の頭のあった奥の壁に、丸い穴が開く

数m先でカランと音を立て、壁に掛けられていた肖像画が端を削り取られその場に落ちる

ヴァニラ「DIO様の肖像画が・・・ッ!?」

突如再び姿を見せた男が、それを見て血相を変える

ヴァニラ「・・・額縁だけか・・・!」

ふぅと一息を付いて、再び彼らを睨みつけると同時にその姿を消してしまう

上条「くそ・・・っ!」

佐天「・・・上条さん、場所が分かれば良いんですよね・・・?」

意を決した少女が声を出す

そして走り出す。迂回こそしている物の、その先は間違いなくヴァニラが姿を消した地点

承太郎「おいっ!あのアマ何を・・・!」

少女が肖像画を手に取る

佐天「DIO様DIO様って、初春が見たら喜ぶだけで、気持ち悪いのよ!こんなものこうしてやるんだから・・・!」

ヴァニラ「貴様何をッ!?」

少女の声から、何をするか感じとった男が姿を現す。そして

力いっぱい床に叩きつけ、額縁ごと肖像画を破壊した

佐天「ど、どどど・・・どうよ!く、悔しかったら・・・こここっちに・・・!」

強がってはいるものの、息は荒く顔色は蒼白。両目に涙を溜め、脚は震えている

ヴァニラ「このクソアマがァァァァッ!!よくもDIO様をォォォッ!!」

佐天「きゃあああああああ!!」

悲鳴をあげ、今にも転びそうな格好で少女が逃げ出す。
恐らく無我夢中なのだろう、共に来た少年達と大きく離れる様に

もはや他の連中の事などどうでも良い。まずはこの女から殺すと決めた

少女が逃げる方向から、どの部屋へと向かうのかは既に予想はついている

姿を消し壁を抜けて、その部屋へと先回りをする

狙い通り少女が部屋へと足を踏み入れるのを、しっかりと見届け

―即死させてしまっては気がすまん・・・!まずは逃げられぬ様にその足からだ・・・ッ!

そして、スタンドが何かを抉り取るのを感じた

自分の姿をその場に出し、それを確認をする

両膝から下を失い、目の前で倒れている哀れな少女の姿を

佐天「あ・・・!」

ずりずりと身体を引き摺りながら、両手を使い前へ前へと進む少女

その左腕に足を置く

佐天「や、やめて・・・!」

ヴァニラ「キサマが悪いんだッ!わたしを怒らせたのはキサマだッ!」

その言葉でついに怒りが頂点へと達する。もはや何も見えない。もはや何も聞こえていない。
ただただ怒りだけが男を支配していた

柔らかく、硬い感触が足の裏から伝わり

ブチッという音と共に、力の限り踏み抜く

佐天「う、うでが・・・!わたしの・・・うぁ・・・うでがぁぁぁぁ・・・っ!!」

悲鳴があがるが、男には聞こえていない。残ったもう片方の腕も、同じ様に力の限り踏み抜く

そして、既に事切れてしまったのかもしれない。両腕両足を失った少女の身体がぴくりとも動かなくなった

ヴァニラ「思い知れッ!」

そしてうつ伏せに倒れている少女の腹部に足をかけ、全力で

その腹部を蹴破った

ヴァニラ「ハァ・・・ッ!ハァ・・・ッ!!まずは一人・・・!」

「わたしのおなかがぁぁぁ!わたしの・・・ぷ・・・っ!」

ヴァニラ「ーッ!?貴様何故ッ!」

背後から突如声があがる。その声の主は間違いなく今自分が仕留めた少女

佐天「ぷく・・・っ!ぷぷ・・・っ!わたしの・・・!わたしの・・・あはははははっ!もーだめ!
   もう我慢出来ない!」

背後で爆笑をし始める少女の姿を見て、足元のものを確認する

ヴァニラ「これは・・・砂・・・!?」

バサァと音を立てて、少女の姿をしていたそれが一気に砂に戻る

愚者の能力で少女の姿を模していただけの人形

佐天「って、お腹を突き破られた死んじゃうか!あはははは!いつまでも気が付かないんだもん!」

ヴァニラ「き、キサマ・・・!私を騙したな・・・!」

佐天「ぷぷぷ・・・ねぇこんな年下の女の子に馬鹿にされてどんな気分?」

―もうこんな安い挑発になど乗るものか・・・!予定通りスタンドで始末してくれる・・・ッ!

そして彼のスタンド『クリーム』を展開し、姿を消そうとする

佐天「・・・駄目か、仕方がない。ねぇねぇこれ見て!」

にこにこと笑う少女が、足元を指差す

―犬コロが何かを咥えて・・・?ーッ!?

ヴァニラ「それはまさか・・・ッ!!」

犬が持ってきた物を足元へと落とす。そしてその上にまたがり

ヴァニラ「やめろォォォォォォォォッ!!」

佐天「やっちゃえイギーちゃんっ!!」

持ってきた物は砕けた肖像画の一部分。そしてそれを目掛けてイギーが

小便を掛けた

ブチンッ

もはや先程とは比較にならない。マグマの様な憤怒が身体を包み込む

ヴァニラ「このクソ共がァァァァァァッ!!」

腹を抱えて笑う少女の顔面に向けて、全身全霊を込めて拳を振るう

佐天「しまっ―」

あまりの速さに追い付けていない。恐らくこの砂で防壁でも作るつもりであったのであろう

上条「佐天ッ!」

追い付いた少年が、少女を押し倒す。
目的を失ったその腕は、突如別の拳によってあらぬ方向へとへし折られてしまう

承太郎「・・・なるほどな。これなら殴りやすそうだ」

ヴァニラ「く・・・!まだだ!」

咄嗟にスタンドを展開して、自らの姿を消そうとする

上条「させるか!」

姿が消えるよりも僅かに早く、少年の手がヴァニラの身体に触れる。その瞬間にクリームが解除されてしまった

佐天「ジョセフさんが言ってましたよ!ええと、
  『戦いで敵が勝ったと思った時、相手は既に負けている』・・・だっけ?」

承太郎「ところでさっきテメーは、『裁く』だとか言ってたな」

男が身構える。それを見てヴァニラは咄嗟に腕を構えガードの姿勢を取る

承太郎「オラオラオラオラオラオラオラァァァッ!!」

承太郎「裁くのはッ!」

ヴァニラ「ガ・・・っ!」

激しいラッシュを受け、ヴァニラが大きな亀裂を入れ壁へとめり込む

上条「俺達だァァァッ!!」

―クッ!スタンドが間に合わないッ!

正面に立つ少年が、その額を目掛けて

迷いなく、刀を突き刺した

ヴァニラ「DIO様ァァァァァァァァッ!!」

それが後押しをし、壁が崩れさる

そして、沈みかけていた陽の光を浴び、ヴァニラ・アイスという吸血鬼は灰と化した




アブドゥル「・・・そっちにも一人、あちらの方向には二人いる様だ」

ポルナレフ「あいよっと」

生命を探知する魔術師の炎で敵の姿を探し出し、それをポルナレフの戦車が暗殺をする

洗練された疾風の様な動き。一人だった敵は気が付かないうちに絶命をしてしまう

本来であれば、承太郎達に気を奪われた敵を潰して行き、あわよくばDIOもとも考えてはいた。
しかし、その前に戦力を分断されてしまった為にこのスタイルを通している

ポルナレフ「本当は正々堂々やりてぇんだけど、DIOの手先相手にそんな事言ってらんねぇよな・・・大
      丈夫かいお嬢ちゃん」

先程から物言わぬ少女を振り返る。聞けばまだ15にも満たないというこの少女に、この環境は酷であろう

そう思っていた

美琴「・・・え?」

声に反応して少女が顔をあげる

アブドゥル「・・・二人いた敵が倒れている・・・!?」

美琴「あんなの相手にもならないわよ。とっとと次行きましょ」

ポルナレフ「・・・日本人って、女までビジネスライクなのかね?」

どこかで、壁の崩れる様な大きな音がした




黒子「・・・ありがとうございますわジョセフさん」

付きっきりの甲斐あってか、少女は目を覚まし、既に腕も動かせる程度には治っている

それでも、その顔が浮かないのは恐らくは怪我のせいではなく、彼らの心配

ジョセフ「・・・今日はDIOの屋敷の戦力を出来るだけ削ぐのが目的じゃよ。
     DIO本人に出会ったら一目散に退く様に言ってある」
―聞くかどうかは怪しいが、信じるしかあるまい

とは言ったものの、心配であることには違いない。
特にポルナレフ辺りは迷わず突撃するのではないかと、どうしても考えてしまう

部屋の扉が開く。そこから現れたのは、大きな箱を持ったゴリラと、姫神秋沙

姫神「ジョセフさん。言われた通りに。テレビを買ってきました」

ジョセフ「おお、ありがとう。
     やはりワシも心配だからの、今頃奴らがどうしているかちょいと覗かせて貰うとしようか」

隠者の紫をテレビに巻きつける。目まぐるしくチャンネルが変わり始め、何やらメッセージを伝えようとしている

姫神「・・・これは。何?」

ジョセフ「まぁ見ておれ。DIOの奴が何を考えているか透視してやろうってだけじゃよ」

『ガガ―』

『ピーッ』

『・・・の』

黒子「何か言っておりますわね」

ジョセフ「静かにっ」

『中に・・・』

『ガガ―』

『・・・裏』

『ギ』

『り』

『者が』

『ガガガ―』

『い』

『る』

この中に裏切り者がいる。確かに、今そう聞こえた



パチ パチ パチ

上条「誰だッ!?」

突如、階段の上から手を叩く音が聞こえる。その階段の先にある部屋は、先程の男が言っていた―

「おめでとう。数々の困難を乗り越え、ついに私の元へと辿り着いたと言う訳だ・・・」

佐天「あ・・・あぁ・・・っ」

心臓を鷲掴みされるかのような冷たい感覚。生きている気がしないという言葉そのものだろう

その姿を見ただけで、犬を抱えたまま少女は膝を付き、二人の少年は冷や汗を浮かべる

上条「お前が・・・ッ!」

承太郎「テメーが・・・ッ!」

二人『DIOかッ!!』

薄暗い階段の上に立つ男、その男こそがこの旅の目的。この旅の終わり。そしてこの旅の最後にして最大の障害

闇の帝王

DIOが



ジョセフ「おいッ!どういうことだ!裏切り者だと!?誰だ!言えッ!!」

『名前は―』


DIO「一つチャンスをやろう・・・この場で私に忠誠を誓えば私の仲間にしてやろう。方法は問わん。
  仲間を殺しても良いし、そこから一歩下がっても認めてやろう・・・」

承太郎「ふざけてんのかテメーは・・・!」

怒りを露わに承太郎が突っ撥ねる。その背後で上条が無言でアヌビスの刀を構える


『名前は・・・』
『ジョ』
『ウ』


一方通行「てめェら無事かッ!」

アブドゥル「こ、この男は・・・ッ!」

DIOの元へと、全ての仲間が集まった

承太郎「この人数相手に勝てるとでも思ってるのか・・・!」

突如、承太郎の持つ通信機からジョセフの声が響く。全員の視線が彼に集まる

DIO「ククク・・・ジョセフ、見ているな・・・!」

ジョセフ「気を付けろ承太郎ッ!!その中に裏切り者がい―」

背後から殺意を感じ、咄嗟に身体を逸らすが遅かった

ドス

美琴「・・・え・・・?なん・・・で・・・?」

貫かれた承太郎の右腕から血が噴き出す。傷そのものは大きくは無い。
しかし、そのダメージは全員の精神へと深刻な被害を生み出していた

花京院「どういうことだこれはッ!」
佐天「幻・・・じゃ・・・なかった・・・」

絶望と混乱、そして恐怖がその場を支配する

アヌビスの刀を構えた少年が、承太郎の腕を突き刺していた


『裏切り者の名前は』
『カミジョウ・トウマ』


DIO「ク、ククク・・・!そうか、そんなにこのDIOの仲間になりたいか小僧!」

承太郎「ク・・・ッ!」

スタンドが上条の身体を殴り飛ばす。怪我をさせるつもりも無い、ただその刀を引き抜く為に

ポルナレフ「野郎!既にこいつにも肉の芽が―」

アヴドゥル「いや、彼の額には何も見えなかったッ!」

ゆっくりと、刀を持った少年が立ち上がる。何か呟いているが、それが何かまでは誰にも分からなかった

一方通行「あの刀がまたか・・・ッ!?」

しかしその望みすら断たれてしまう。彼の右手は力強く刀を握っている

そして、その全身からは殺気が溢れていた

ポルナレフ「ならば仕方ない!可哀想だが再起不能にさせてもらうッ!」

甲冑を纏ったスタンドが、刀を握る少年へと襲い掛かる

何とか応戦しようとはしているものの、片やその武器と間合いを特化した能力。
片や素手よりはマシだからと握っている少年

本気ではないとは言えその力の差は歴然。
致命傷を避けるように凌いではいるものの、斬り傷が次第に増えて行き、反撃をする機会すら与えない

ポルナレフ「終わりだッ!」

騎士のレイピアが少年の腕を斬り飛ばそうとする瞬間

ポルナレフ「うが・・・ッ!?」

激しい衝撃が騎士を襲い、その持ち主である男が吹き飛ばされ血を吐く

美琴「当麻に・・・!当麻に何すんのよ・・・っ!」

彼女の放った、音速まで加速されたコインが、騎士の胸を正確に捉えていた

ポルナレフ「が・・・っ!」
―甲冑を着けていなかったら、即死していた・・・ッ!

銀の戦車の装備していた甲冑が、コインが胸を貫く事だけは防いでいた

しかしその衝撃は凄まじく、その場に倒れ込んでしまう

美琴「・・・消えろ・・・!」

少し離れた男の頭に狙いを正確に定め、躊躇う事もなくコインを放つ

動く事も出来ず、弾き返す事も既に不可能。甲冑を来たスタンドならまだしも、生身の状態では間違いなく即死

アヴドゥル「ムゥンッ!」

魔術師の赤が二人の間でコインを一瞬にして溶かす

もしそうでなければ、恐らく彼はここで死んでいた

花京院「今、明らかに殺す気だったぞ・・・!エメラルドスプラッシュッ!」

狙いは少女の腕と足。彼のスタンドが、いくつものつぶての様なエネルギー弾を放つ

手加減など出来ない。目の前の少女は恐らくポルナレフを殺すつもりでいるであろう

ここで手足を貫いてでも止めなければならない。この青年は咄嗟にそう判断をした

少女の目はポルナレフに次なる一撃を加えようとしていた。もはや回避など出来ないタイミング

一方通行「させっかよォォォォォッ!!」

その直線状に、白髪の少年が割り込む。エメラルドスプラッシュが文字通り四散をし、周囲の壁を破壊する

一方通行「てめェらァァ・・・ッ!必要だってンなら、先に相手してやらァッ!」

懐から銃を構え、自らの、自分たちの意志を示す

一方通行「上条ォォォッ!てめェもふざけてる場合じゃねェだろォがァッ!」

打ち止めが、満身創痍となった少年を庇うように立ち塞がる

花京院「邪魔をするなッ!」

法皇の緑が、白髪の少年を殴りつける

一方通行「カッ!自爆してろッ!」

反射した衝撃が、彼のスタンドへと伝わるその瞬間、紐状となりその衝撃を全て受け流してしまう

花京院「衝撃は消えはしないッ!その衝撃がどこへ伝わったと思うッ!」

いつの間にか、白髪の少年の足元へと導火線の様に紐が伸ばされていた

全力で殴りつけた衝撃、さらにそれがベクトルを付与することによって高められ伝わって行く

一方通行「・・・チックショォォォッ!」

咄嗟に衝撃のベクトルを変えようとして気が付く
もし、この膨れ上がった衝撃を反射すれば上条か、美琴か、それとも打ち止めか

そのいずれかに直撃してしまうかもしれない。それほどまでに計算をされた行動

衝撃を真上へと飛ばす。最初の攻撃とは比較にならない程の威力が天井へと伝わり、大穴を開ける

闇と共に崩れて来た天井の瓦礫が、一方通行へと降り注ぐ

一方通行「ブッ潰れやがれェッ!」

その瓦礫のベクトルを操作し、花京院の元へと飛ばす

花京院「く、この質量は・・・ッ!」

―法皇の緑では弾き返せないッ!

アヴドゥル「させんッ!」

巨大な瓦礫が花京院にぶつかる寸前、業火が一瞬にしてそれを溶かす

美琴「まだだぁぁぁぁぁっ!!」

溶けた瓦礫を熱避けにしたコインが更に迫り来る。それを銀の戦車が弾き飛ばす

一方通行「・・・こいつら・・・ッ!」

花京院「彼らは・・・ッ!」

―強い・・・ッ!

既に互いに互いの隙を窺う状況、一触即発

少年を狙い、そして守る為に

目の前の相手の、その首を狙うが為に

再び瓦礫が、電撃が双方へと飛び交う

承太郎「やめねぇかテメーらッ!」

佐天「やめてよぉっ!みんなもうやめてってばぁ・・・っ!何で仲間同士で殺そうとするの・・・!?
   おかしいよ!」

承太郎が瓦礫を砕き、愚者によって守られた少女が電撃を受け止める

美琴「・・・!」

ポルナレフ「・・・ッ!」

DIO「クックック・・・もう見世物はお終いか・・・?」

静かに、そして心底楽しそうな声。そう、もはや身内で争っている場合などではなかった。ないはずであった

DIO「貴様ら全員、このDIOへの手土産に仲間の首を取ろうとしてくれるとはな・・・
   嬉しい限りじゃないか、フフ・・・!」

上条「う・・・あ・・・あぁ・・・!」

千鳥足の様にふらふらと刀を握った少年が承太郎の元へと歩みより、刀を振り下ろそうとした瞬間

承太郎「オラァッ!」

刀をへし折り、更にみぞおちに一発入れてやる。それが最後の引き鉄となり、少年が気を失う

DIO「この私に恐怖を覚えたのか?
   そして、このDIOよりも弱い相手と戦う事で仮初めの安心でも得ていたつもりか?」

アヴドゥル「ーッ!」

確かに、平時であれば考えられない行動。
しかし事実として、この男と向き合うよりも、仲間同士で戦っていた時の方が―

承太郎「一度退くぞッ!行けッ!」

天井の大穴を見上げる。既に陽は沈んでしまっていた

これ以上は、いやもう既に遅いのかもしれない

DIO「ふ・・・一晩チャンスをくれてやろう・・・私の元へと降る準備の時間だ・・・」

一方通行「・・・あァッ!?ンだとォッ!?」

DIO「私は貴様らを追いもしない・・・そして逃げもしない・・・必要無いからだ・・・」

見下す様な口調。実際に見下している。そう、これも全て余興の一つ

承太郎「・・・その判断、後悔するんじゃねーぞ・・・!」

気絶した上条当麻を抱え、その場を後にする

その姿を見て、一人、そしてまた一人と、ジョセフの待つホテルへと撤退を始めた

戦わずして、彼らはDIOに敗北を喫しまっていた―



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