小萌先生「アカギちゃん、補習です」 VS小萌

2010年03月06日 21:16

小萌先生「アカギちゃん、補習です」

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/26(金) 22:58:07.94 ID:m9E8YIkC0

上条「ああ……また補習かよ……しかも『すけすけ見る見る』だなんて、いつ帰れるんだ……」

上条「このままじゃまた夕飯に遅れてインポッシブルに噛みつかれる……」

※すけ見る…目隠しポーカー、10連勝できるまで帰れない

アカギ「死ねば助かるのに」

上条「えっ」


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上条「アンタ、誰だ? うちの学校の生徒じゃ……」

アカギ「赤木。赤木しげる」

上条「……高校生、か?」

アカギ「13」

上条「見えねえな……」
上条「アンタ、透視できるのか?」

アカギ「いや、全然」

上条「じゃあどうして、すけ見るを分かったようなことを……」

アカギ「気配」

上条「えっ」

アカギ「気配が死んでいた……。ただ帰りたいという欲に囚われて、勝つことが見えていない。
    あんたはただ、怯えている」

――このとき、上条にある予感

上条「頼む、俺の代わりに補習を受けてくれないか」

上条「感じるんだ、お前から。俺を家に帰してくれる実力、計り知れない容量……っ!」

アカギ、これを承諾……ッ!

小萌先生「あらら上条ちゃん? 補習に助っ人ですか? ずるいですよ~?」

上条「何とでも言ってください。今日こそは、5時前に帰ります」

補習が行われる生徒指導室……っ!
目の前に置かれた一つの長机、立ちはだかるロリ教師……っ!

アカギ「ククク……要はこいつからむしればいいんでしょう、上条さん……」

上条「ああ、頼んだぞアカギ。勝てば小萌先生がふぐ刺しを奢ってくれる」

アカギ「フフ……これは楽しめそうだ……」

小萌「勝手に私の財布から報酬をねじり出さないでほしいのです、上条ちゃん」

このとき、アカギは1分前に上条からすけ見るのルールを教わっただけで、役など一切知らない
ど素人以前の状態であったという

小萌「不公平、だとは思いませんか? アカギちゃん」

アカギ「?」

小萌「これで私が負ければふぐ刺し、アカギちゃんが負ければ上条ちゃんが居残りです」

小萌「あなただけ何のリスクもない……」

アカギ「何が、言いたい?」

小萌「補習一カ月です……っ!」

ざわ……

小萌「あなたがうちの学校の生徒じゃないことはお見通しです……っ! しかしそんなことは関係ない……っ!
   学生にとって宝ともいうべき自由時間……っ! それをごっそりいただきます……っ!
   よろしいですね……っ!」

アカギ「フフ……同じならいい」

小萌「同じ?」

アカギ「ふぐ刺しなどいらない。俺が勝った時、あんたが1カ月サービス残業に応じるなら、それでいい」

小萌「く……っ!」

上条(やはりこいつできる……っ! 
   すけ見る前にプレッシャーをかけて透視能力と勘を鈍らせる小萌先生の常套手段を、
   あっさり撥ね退けやがった……っ!)

アカギ「さ、始めましょうか。小萌先生」

小萌「ぐぐ……」

小萌から差し出されるアイマスク……っ!
アカギの視界を覆い隠す、巨大な黒……っ! 暗闇……っ!
この状態でのポーカーなど、通常の神経では考えられない……っ!

狂気の沙汰……っ!

構成を期すべく、トランプのシャッフルは上条
イカサマがないよう、小萌の目が光る……っ!

上条(俺にはイカサマをできるほどのテクもない……っ! 頼むぞ……っ! アカギ……っ!)

チェンジは1回
極めてオーソドックスなポーカーである

アカギに5枚、小萌に5枚。手札が配られる――

上条(麻雀なら盲牌で手牌までは分かる……っ! しかしこれはポーカー……っ! 
   チェンジの枚数すら、普通では決められない……っ!)

アカギにアイマスクが授けられているがゆえの必然。小萌は余裕のばかりに手札を机に広げている
それは、上条の動揺を誘うものでもあった……っ!

上条(いきなりキング3枚にクイーン2枚のフルハウス形……っ!? なんて豪運……っ!)

小萌「ノーチェンジ、なのです」

アカギ「クク……」

上条(アカギの手は……)

覗き込む上条……そして、絶望……っ!

上条(ワンペアすらできていない……っ!)

アカギ「3枚チェンジだ……っ!」

アカギ、平凡な3枚チェンジ……っ!

上条(ワンペアはできていると踏んで、
   そこからスリーカード……あわよくばフルハウス狙いなんだろうが、残した2枚はバラバラ……っ!)

上条(だめだ……っ! やはり駄目……っ! 勝てるはずがない……っ! 
   またインセクター羽賀に頭をガジられる……っ!)

ボロ……ボロ……
上条……っ! 涙……っ!

アカギが切ったのは、すべてスペードの 1 7 9……っ!
残されたのは、ハートの1と、クラブの3……っ!

上条(唯一の目だったフラッシュも消えた……っ!一敗目は確定的……っ!)

しかし次の瞬間、上条は目を疑う――

アカギがひきこんだ3枚
2 4 5 ……っ!
ストレート……っ!

上条(こいつ……この臭いを嗅ぎつけていたのか……? しかし、小萌先生の手はフルハウス……)

小萌、アカギに手が入ったことを察知
教師歴○×年、磨きに磨かれたポーカーの腕は、並みの博徒とは比べ物にならない

小萌(アカギちゃんにも大物手がはいったようですね……
   でも、キング・クイーンのフルハウスには勝てませんよ……?)

アカギ「クク……手ができたかどうかは分からねえが、これでどうだ?」

上条「くっ……!」

小萌「アカギちゃんはストレート……、よくできましたとほめてあげたいところですが……っ!」

小萌「フルハウスです……っ!」

アカギ、痛恨の一敗目……っ!

アカギ「あらら……」

上条「くっ……! アカギ、ここはやはり俺が……」

アカギ「何言ってんの、上条さん。勝負はここからでしょう」

上条「し、しかし」

小萌「そうですよ。途中で打ち手がかわって、どうするんですか……っ?」

アカギ「そうこなくちゃ。話がわかるぜ、ロリ先生」

小萌(しかし……このアカギちゃん、侮れない……っ!)

小萌(あのゴミ手からストレートを仕上げる嗅覚……っ! 引き……っ!)

小萌(まぎれもなく天性の博徒……っ!)

小萌(油断していると、危ないかもしれませんね……っ!)

二回戦目――

小萌(何の変哲もないワンペアですか……、そう上手くはいきませんね……っ!)

小萌(ここは普通に3枚チェンジを狙うところですが、相手はアカギちゃん……)

小萌「5枚チェンジです……っ!」

ざわ……

上条(馬鹿な……っ! 定石の3枚チェンジを破って、5枚……っ!? 理解不能……理解不能……)

アカギ「フフ……なるほどね……」

小萌が引いてきた手はブタ……っ! 最悪……っ! 底辺の配牌(札)……っ!

小萌「フフ……『オリ』を宣言します……っ! アカギちゃん……っ!」

上条「な、そんな手を……っ!」

※オリ……すけ見るにおける特殊ルール。通常のオリとは違い、連勝中の側のみが宣告できる
手札を晒し、引き分け以下だった場合、その勝負をノーゲームとできる。連続宣言は2度まで

小萌(この試合、あなたがどんな手を晒してもノーゲームは確定しているのですよ、アカギちゃん……っ!)

アカギ「フフ……安全を追った考えか……」

アカギ「凡夫、か」

狙いを察知したアカギ、ノーチェンジで手を晒す。
ワンペア……っ!

ノーゲーム……っ!

三戦目……っ!

上条(相変わらずアカギに流れはない……っ! ワンペアすらない、ブタのゴミ手……っ!)

上条(勝利側(俗称:親)ならオリ宣言が有効だが、その権利は今、小萌先生……っ!)

上条(ダメだ……っ!)

小萌(ふふ~ん、今度はいい手が入りましたよ~)

小萌の手、ハートのフラッシュ……っ! イーシャンテン……っ!

小萌「一枚チェンジですっ!」

叩き出されるスペードの2……っ!

上条(頼む、ハートを引かないでくれえ……っ!)

しかし、不幸に好かれた上条の祈りは……無為に終わる……っ!

ハートのエース……!

上条、戦慄……っ!

ぐにゃあ……

そしてアカギ……っ!

ハート467
ダイヤ K Q

上条(狙えるのは、またもストレート……っ!)

上条(しかし、ストレートではフラッシュに勝てない……っ!)

上条(フラッシュにせよ、絵札を中心に抱えた小萌先生のハートフラッシュには勝てない……っ!)

上条(8は使われているから……ハートの5と3を引きこんでのストレートフラッシュ……
   これしか勝ち目はない……っ!)

紙のように薄い確率……っ!

小萌(がぜん、面白くなってきましたね……)

生徒の前ということも忘れ、懐から取り出したタバコに火をつける小萌……っ!
狩人の表情……っ!

小萌(むしる……っ! 格の違いを見せてやるのです……っ!)

アカギ「上条さん」

上条「な、なんだアカギ」

アカギ「2枚チェンジ」

差し出される2枚の札。ダイヤの2枚……っ!

上条(ストレートフラッシュを狙うつもりなのかアカギ……っ? いくらなんでも、それは……っ!)

アカギに手渡される2枚のカード……っ! 一枚目は……っ!

ハートの5……っ!

上条(ここでこのカンチャンを埋めてくる……得体の知れない才気……やはりこいつ……)

上条(しかし、2枚目は……っ!)

天才といえど、実らず……っ!
スペードのクイーン……ッ! とどのつまり、アカギのこの手……っ! ブタ……っ!
ストレートフラッシュの眼前まで上り詰めた手が……無力……っ!
虫けら同然……っ! クズ手……っ!

上条(だめだ……)

ボロ…ボロ…

ぼろ……ぼろ……

アカギ「フフ……小萌先生、タバコを一本、もらえませんか?」

差し出されるアカギの右手……っ!
かすかにこわばる小萌の表情……っ!

小萌「博徒としては受けてあげたいところですが……
   教師として、アカギちゃんのためを思って断らせてもらうのです……っ!」

アカギ「へえ……じゃあ上条さん、タバコ持ってませんか?」

上条「え……っ? 俺はそんなもの……っ!」

アカギ「あらら……残念だ」

小萌「いいから手札をオープンするのです」

アカギ「クク……何ができてるかは分からねえが……」

アカギ「オープンだ……っ!」

一枚ずつ、机に並べられていくアカギの手札……っ!
ハートの4 5 6 7 ……っ!
最後の一枚……っ!

上条(ダメだ……っ! ラス札はスペードのクイーン……っ! ブタで終了……っ!)

掲げるラス札の側面、絵札特有の派手な模様が見える……っ!

上条(ああ……っ! クイーン……っ!)

しかし、場は凍りつく――
机に舞い降りた一枚は、ピエロ……っ! 踊る道化師……っ!

オールマイティのジョーカー……っ!

小萌「ストレートフラッシュ!? ありえないのです!」

アカギ「へえ……? そんな役ができてたなんて、驚きだな……」

アカギ、一勝……っ!
しかし……っ!

上条(なぜ? あのピエロは……ジョーカーはどこから来たんだ……!?)

上条、混乱――

疑問の答えは、アカギの背後にあった……っ!
トランプの空き箱……っ! そこに入っていた、予備のジョーカーが消えている……っ!
考えもなしに上条が置いていたそれを、アカギは見破っていた……っ!

上条(こいつ……っ! なんて大胆なことを……っ!)

しかし、新たな疑問。
小萌ほどの博徒の目を、いかにしてアカギは破ったのか。

小萌(やってくれましたね……アカギちゃん……捨て札拾いに見せかけてのすり替え……)

そう、アカギがタバコを求めた時。小萌もイカサマに神経を張り巡らせていたのだ

しかしそれはジョーカーではなく、卓上の捨て札に対してであった……っ!
タバコに伸ばした手を捨て札の上で止めることにより、小萌の視線を釘付けにする……っ!

悪鬼の戦術……っ!

上条(あれ、消えた札はそういえばどこに……あ)

上条にタバコを要求した時の手……っ! それが、最後に触れた場所……っ!

卓下……っ!

上条、スペードのクイーンを回収……っ!
もしこの後、ジョーカー2枚が発覚しても……っ! それは単なるミスとしてすまされる……っ!
とどのつまり……バレなければ、証拠がなければイカサマでないのだ……っ!

小萌(フフ……私相手にサマを使ってくるとは、上等なのですよ。アカギちゃん)

アカギ「これで俺が親。フフ……、悪いが、一気にいかせてもらうぜ」


四回戦目……っ!


上条(流れは……)

アカギの手、淀みのないスリーカード……っ!

上条(来ている……っ!)

流れを物にしたアカギはひるまない。決して手を曲げることなく、順当な2枚チェンジ。
親権を盾にし、小萌にオリすらさせない。

アイマスクをしていることなど微塵も感じさせない強さ。

アカギ「さて、これでどうだ?」

フォーカード……ラス札を引きこんだ、鬼の一手……っ!

対する小萌は、凡手……っ!

通常の人間は、流れに乗っても案外にそれを生かせない。
しかし、ことアカギに限ってそれはない。
流れに身を任せ、五・六・七回戦と快勝を続ける――

上条(やった……っ! これで今日は帰れる……っ! トキハインダストリーの歯から逃れられる……っ!)

小萌(上条ちゃんのあの緩んだ顔……っ! 気に入りません……っ!)

小萌(忘れていませんか……っ? これはあくまで『10連勝』を競う勝負なんですよ……っ?)

小萌(たとえ9連勝しようが、最後で負ければ無為……っ! それが……っ!)

すけすけ見る見る……っ!

小萌(ベテランの技、見せてあげるのですよ……っ!)

アカギには弱点がある……っ!
アイマスクをしているという事実……っ! 手札への感性がいくら優れていようとも、盲目に違いはない……っ!
イカサマへの対処は、当然のごとく……ゼロ……っ!

小萌(マークすべきは上条ちゃんの目のみ……節穴どうぜんなのです……っ!)

今、小萌が仕掛けようとしているイカサマ。それは、オールチェンジ。
5枚チェンジなどという生易しいものではない……っ!
自分の手札をすべて入れ替えるという、ポーカーにおける最強のイカサマ……っ!強力無比……っ!

小萌の取り出したタバコケース……っ! 二重構造、上条の死角……っ!
取り出した5枚……っ!

ロイヤルストレートフラッシュ……ッ!

小萌(このサマの危ないところは……相手が同じカードを持っていた時に発覚の危険性があるということ……っ!)

小萌(しかし……っ!)

上条が机の中心に5枚ずつカードを置く。アカギよりもさきに、音もなく小萌が手を伸ばす
自らの手札をとるように見えた手はわずかに前方へ滑り、しかし何の違和もなく手札を取り終える

小萌(アカギちゃん……受け取るのです……っ!)

小萌(私からの贈り物です……っ!)

アカギの手札……っ! それは……っ!

ロイヤルストレートフラッシュ……ッ!

この時小萌の手札……っ! アカギ・小萌がもともと貰うはずだった10枚を抱えている……っ!
しかし、立会人は白痴の上条……っ! 素早く回収し、卓下に5枚を隠せば何ら問題ない……っ!

小萌(さあ……っ? どうしますか……っ?)

アカギ「……」

アカギもこの手札の強力さは感じているはず。そして同時に、不信感を……っ!

小萌(私には……アカギちゃんがオリに回ろうと攻めに回ろうと、刺せる準備があるのです)

アカギに渡したのはダイヤのロイヤルストレートフラッシュ……っ!
そしてもう一組……っ!
小萌が隠し持つのは……っ!

格上……っ! スペードのロイヤルストレートフラッシュ……ッ!

アカギがオリれば本来の手札を、勝負に来ればサマの手札を。
どちらに回ろうと刺せる……っ! 必殺の配置……っ!

小萌(まあ、もっとも)

小萌(ここまで乗ってきたいい流れ……っ! 断つのは容易くない……っ! 
   十中八九、オリない。勝負にくる……っ!)

小萌はスペードのロイヤルを構える。
アカギは勝負に来る、そう確信している……っ!

上条(アカギの手……っ! なんて手だ……っ! しかし……)

上条(小萌先生がまだ手札を伏せたまま……っ! なぜ……っ!)

小萌(フフ……私の手札を見た上条ちゃんの反応がないのも、
   とっくにアカギちゃんなら気付いているでしょう……っ!)

小萌(もっと疑うのです……っ! そして私の手札に刺され……っ! 流れを失うのです……っ!)

小萌(毒水に溺れ……っ! 疑心暗鬼に陥り……っ! 敗北……っ!)

アカギ「ふう……参ったな」

勝負に来る、そう思っていた小萌……っ! 半分までロイヤルに手をかけたその時……っ!

アカギ「オリだ」

アカギが手札を伏せたまま宣言する

上条(なっ……馬鹿な! ロイヤルストレートフラッシュだぞ! アカギ……っ! これでオリなんて……っ! 
   もはや負けは確定……っ! 今までの連勝が……っ! 水泡……っ!)

ボロ……ボロ……

小萌(へえ……この流れを敢えて捨てますか、アカギちゃん)

小萌(その感性、ほめてあげましょう。ですが、かといって容赦はしないのです……っ!)

ロイヤルストレートフラッシュから手を引く小萌……っ!

小萌(アカギちゃんの手札はダイヤのロイヤルストレートフラッシュ……)

小萌(私の手札にダイヤ、かつロイヤルの構成札があれば、最悪無効を宣言されかねません……っ!)

小萌(私の元来の手札、アカギちゃんの元来の手札。
   これを探って、それらを含まない下等役を作ればいいだけの話……っ!)

小萌(見張りはアホの上条ちゃん……っ! 話にならぬ……っ!)

しかし、小萌に電流走る――

小萌(ちょっと待ってください……っ! なぜ、アカギちゃんはチェンジをしなかったのですか……?)

小萌(普通に考えれば、単純明快……っ! 見えていないから……っ!)

小萌(ですが、ここまできたアカギちゃんに限ってそれはない……っ! 
   当然、手札の怪しさも感じ取っているはず……っ!)

小萌(それなのに、敢えて手札をチェンジしなかった……っ?)

アカギ「ククク……どうしたんだい、先生」

小萌(考えられる可能性……っ! ロイヤルストレートフラッシュに何か別の札を仕込み、ブタにした……っ!)

小萌(もしくはもう一つ……っ!)

小萌(深読みした私がスペードのロイヤルストレートフラッシュで勝負し、自爆すること……っ!)

小萌(アカギちゃん、なんて真似を……っ!)

一転、追いつめられる小萌……っ!

小萌(普通に考えて、遥かに有力なのは、ブタにすること……っ!)

小萌(間違っても死なない……っ! 連勝確保……っ! 万全の保険……っ!)

小萌(ロイヤルにしても、悪戯に危険を増やすだけ……っ! 
   私がスペードのロイヤルを出さなければ、死……っ!)

この勝負、小萌にとってはひどく簡単なことのように思える。
とりあえず、何を出しても負けはしないのだ。連勝を増やすことにはならない、足止めとしては理想的……っ!

しかし、それはあくまで数字上のこと。

アカギ、小萌、両者ともに感じている。ここが勝負の分岐点だということを。
互いに顔を水に浸している……っ! ここでアカギが凌ぐか……っ! 小萌が刺すか……っ!
負けた方が、顔を上げざるを得ない……っ!
そして、勝負から逃げ出した者に……っ! 勝ち目は……っ! 勝利の女神は……っ! 微笑まない……っ!

小萌、10枚の手札を開く……っ!
至って普通……っ! スリーカードと……っ! ワンペア……っ!

小萌(考えるのです……アカギちゃんがどちらの選択をしたか……)

小萌(普通ならばどう考えてもブタ……っ! ですが……アカギちゃんなら……っ!)

やりかねない……っ!

熟考の末、小萌はついに5枚の手札を開く……っ!

上条「なっ……!」

ロイヤルストレートフラッシュ……ッ! スペード……ッ! アカギの格上……っ!

小萌(アカギちゃんの考えは読めています……っ!)

小萌(ブタでやりすごしたところで、勝負の波を変えるような事態にはならない……っ!)

小萌(ダイヤのストレートフラッシュでやりすごしてこそ、勝利を奪える……っ!)

小萌(ですが、それはあまりにリスクが大きい……っ!)

小萌(だから、万全の策で来るはずなのですよ……っ!)

小萌(私がスペードのロイヤルを出す……っ! ここまではアカギちゃんの予想通り……っ!)

小萌(そしてこの時点で、何がどう転ぼうと私がアカギちゃんを刺す可能性はなくなりました……っ!)

小萌(ブタとダイヤのロイヤル、どちらを出そうが、ノーゲームは確定です……)

小萌(ここまでは、アカギちゃんの計略に乗っかってあげた形……っ!)

小萌(私の狙いは……アカギちゃんに『ブタ』でやりすごさせること……っ! 
   流れを曲げ、妥協策で場をつぶすこと……っ!)

小萌(潮は引かざるを得ない……っ! 私に流れが来る……っ!)

小萌(そして、アカギちゃんの手は読み切っています……っ!)

アカギ「それじゃ、俺の手も開けるぜ」

小萌「待ってください。アカギちゃん」

アカギ「……?」

小萌「上条ちゃんが開けてもらえますか?」

小萌(あの場で最初からロイヤルを出すのは、リスクが大きすぎる……っ!)

小萌(私が手札を晒したあと、有無を言わせず開いてしまえばそれまでですから……っ!)

小萌(アカギちゃんの狙いは、『ブタ』を出しつつも、私の手札次第で伏せ札を入れ替えること……っ!)

小萌(つまり、今のアカギちゃんは、ロイヤルの構成札を一枚抱えている状態……っ!)

小萌(それを場に戻させは……しないのです……っ!)

アカギ「フフ……どうしてですか、先生」

小萌「アカギちゃんが警戒に値する生徒だと認めたということなのですよ……っ!」

アカギ「ククク……そういうことか」


上条「えーっと、何かよくわかんないけど、俺が開ければいいんだな?」


小萌(アカギちゃん……大人気ないと思うかもしれませんが、これが教師というものなのですよ……っ!)

小萌(思春期に増長しがちなガキどもの鼻っ柱を一度叩き折って、
   その後また大きく伸ばすのが教師の仕事なのです……っ!)

小萌(楽しかったですが、これで終わりなのです……っ!)

上条がカードをめくっていく。
現れるのは、ダイヤのロイヤルストレートの構成札。
10 J Q K
残るは一枚……っ!

小萌(エースはアカギちゃんの手の中……っ! 最後の一枚はデタラメな札……っ!)

アカギ「小萌先生……アンタは博打を誤解している……」

小萌「?」

アカギ「死ぬ時が来たら、ただ死ねばいい」

返される最後の一枚……っ! 見開かれる小萌の両眼……っ!

エース……ッ!

光り輝く、巨大なクリスタルの絵柄……っ! まごうことなき……っ! ロイヤルストレートフラッシュ……ッ!

小萌「ば、馬鹿な……っ! そんな……っ! どうして……っ!」

小萌の視界が歪む……っ! まるで、抜け出せぬ迷宮に閉じ込められたかのような……っ! 錯綜……っ!

小萌「私の読みが……外れた……っ? どうして……っ、勝ちを目指す人間なら誰だって……っ!」

アカギ「あんたの『勝ち』は生き残ることだ。所詮、保身のギャンブル……確実な勝利しか拾いに行かない。
    生きるために死すら厭わない不合理……それがギャンブル」

机に倒れ伏す小萌。同時、卓下に隠していた手札が音とともにこぼれおちる。

上条「……っ! 先生、これは……っ!」

アカギ「ククク……」

伝説の放課後は、終わった――

――いや、これがその始まり

上条「やった……っ! これで帰れる……っ! 
   インターナショナルグローバリゼーションさんをどうにかできる……っ!」

ボロ……ボロ……

アカギ「……? 何を言ってるんだ? まだだ、まだ終わらない」

上条「えっ」

アカギ「今の小萌先生の負け分、一か月分の残業代。それに上条さんの一か月分の食費を上乗せして、もう一度」

アカギ「倍プッシュだ……っ!」

上条「やめろアカギ! 引き際を知ってくれ! 頼むから!」

黄泉川「まあいいじゃんよ、アカギ。それまでにしとくじゃん」

上条「えっ、いきなり何っすか黄泉川先生」

黄泉川「なあに、こういう機会は何度でもセッティングしてあげるじゃん」

上条「俺は絶対関わりあいたくないんですけど、マジでどうしたんですか」

アカギ「……ああ、分かった」

上条「誰か助けてくれ……この空気からの解放……誰でもいい……悪魔でも……っ!」

小萌「うう……っ ぐぐ……っ」


――闇に舞い降りた天才、赤木しげる

死すら恐れないその透明性。
学園都市がその名を知るのは、これから3日後……



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58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/26(金) 23:53:21.14 ID:BzWXsfUY0
一方(能力でパチンコの動きを操作すれば・・・!簡単に当たるだろぉ・・・!)
だが・・・「沼」・・・微動だにせず・・・・・・!
一方(どうなってやがる・・・?なんで・・・?なんで・・・?)
一条「お客様・・・どうなされましたか・・・?
一方「あァ・・・?おい・・・!どういうことだ・・・!これ・・・!」
一条「ああ・・・これですか・・・フフ・・・イカサマ防止のため・・・能力を打ち消すような作りになっております・・・

      それが・・・       なにか・・・・・・?」
一方ぐにゃ~


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