ノエル「ランサーですね?殺らせて頂きます」

2010年11月22日 22:20

ノエル「ランサーですね?殺らせて頂きます」
ノエル「ランサーですね?殺らせて頂きます」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/01(木) 11:10:26.46 ID:MPvLnPks0

ノエル「初めましてマスター。お会いできて光栄です」

凛「ようこそ。あなたのマスターとなる遠坂凛よ。あなたは…見るからにセイバーのクラスかしら?」

ノエル「いかにも」

凛「やったわ。まずはあなたの真名を教えてもらえる?」

ノエル「悲願を遂げるため参上しました、七英雄のノエルと申します」

凛「七英雄…?聞いたことがないわね」

ノエル「以後お見知りおきを」

凛「悲願と言ったわね、何をあなたは望んでいるの?」

ノエル「…復讐を」

凛「復讐?まあ英霊たるもの復讐の一つや二つはあって当然か」

ノエル「深くは聞かないのですね」

凛「優先順位としてはずっと下だからよ」

凛「当面の行動は情報収集よ」

凛「『彼を知り己を知れば百戦して殆うからず』という言葉があるわ。
  一つは既に現界しているサーヴァントとそのマスターの

把握。もう一つはあなたの自身の強さを知る必要がある。」

ノエル「畏まりました。具体的に私はどうすれば?」

凛「とりあえずはこの屋敷を中心に半径5キロの哨戒をお願いするわ。
  魔力反応があるようならすぐに連絡を。すぐには戦わないで」

凛「まずは容姿等からクラスを仮定する。それから確実に仕留める策を練りましょう。
  怪しいものがなければ帰ってきて頂戴、

お茶でも飲みながら今後のことを話し合いましょう」

ノエル「畏まりました。では…」シュバッ

凛「ついてるわ…。倉庫に眠っていた黒い鎧を媒体にしてよかった、本当にセイバーが出てくるなんて」

凛「知性も高そうだし、いいパートナーとなってくれそうね」

ノエル(マスター。反応を確認しました)

凛「ッッ…!まさか本当にもう配置されてるなんてね…。召喚の魔力反応を気取られたか…!」

凛「いいわ、敵の情報を教えて頂戴」

ノエル(反応は山の中からです。敵は弓を持った男です)

凛「弓?それなら間違いなくアーチャーね。敵に動きは?」

ノエル(監視以外に動く様子はありません。あちらも密偵である可能性が高いでしょう)

凛「そう…。敵の後をつけることはできそう?」

ノエル(できないことはありませんが、アーチャータイプの探知能力はかなりのものです。
    尾行となると私の本分ではありません、敵に気取られる可能性が高い)

凛「ただでさえこちらにサーヴァントが現界したことは知られているわけだしね…」

凛「いいわ、一度帰ってきて。こちらは『何も見なかった』ことにしましょう」

ノエル(ただちに…)


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アシタカ(士郎、哨戒の途中で英霊の召喚反応を確認した)

士郎「ア、アーチャー!?見ないと思ったらそんなことをしていたのか?」

アシタカ(そなたが聖杯戦争に否定的であることは理解できる。しかしそれならばそれで出来る事があるはずだ)

アシタカ(戦わずとも身を守ることはできる。そのためには敵を知りたい)

士郎「わかった、わかったから…。でももう夕飯だ、キリのいいところで帰ってきてくれ。
   今日は桜が作ってくれてる」

アシタカ(もう少し周りを見てから、帰るとしよう)



凛「敵にこちらの動きを見られている以上、派手な動きはできなくなったわね」

凛「セイバー、アーチャーに対しての優位性は?」

ノエル「正直なところ得意とするクラスではありません。が…」

ノエル「たかが人間出身の英霊、相手にすらならないでしょう」

ノエル(あの皇帝のように、数千年の知識と技術でも持ち得ない限り…。)

凛「…大した自信の程ね。というかあなたは人間じゃないの?」

ノエル「こう見えても私は数多の武人を飲み込んできました」

凛(飲み込んだ?奥義でも奪って回ったというの?)

ノエル「弓が相手では剣が届かない、という理屈は成り立ちません」

カランカランカラン

凛「!トラップの音よ!正面から突っ込んでくるなんてドコの馬鹿よ!」

ノエル「こちらは現界が遅かったようですね。丁度いいでしょう、マスター」

ノエル「自身の手駒の力、しかとご覧頂きましょう」シュバッ

凛(敵は小柄…槍を持っている。ランサーか)

凛「いいわ、どちらにしろ侵入者には死あるのみよ!思う存分にやりなさい、セイバー!」

ノエル「…御意」

ノエル「止まりなさい、サーヴァント」

ランサー「戦争だ、まさか挨拶というわけもあるまい」

ノエル「ランサーですね?殺らせて頂きます」

ランサー「鎧化(アムド)!!」

ノエル&凛「!?」

ノエル「なるほど、その槍は鎧を圧縮させたものでしたか」

ランサー「どうした、貴様は抜かないのか」

ノエル「抜くまでもないということですよ」

ランサー(嫌な構えだ…。あの天地魔闘の構えに似ている…。)

ノエル「こないのならこちらから行きましょう」

ボッ!ボッ!

凛「蹴り!?あいつセイバーを名乗りながらなんで抜かないのよ?」

ランサー(速い…が!)

ランサー(ダイやラーハルトより数段劣るッ)

シュババババ!

ノエル「ほう」

凛「あっ何足止めてんのよ!やられるわよ!」

ヒュンケル「地雷閃!」

ノエル「…」ニヤリ

[カウンター]カッカッ!

ヒュンケル「ウグッ!?」

ノエル「若いですね、ランサーの青年。」

ヒュンケル(これでは飛び込めん…!)

ノエル「…」

凛「あいつ…剣を使っていなくてこの強さなの?」

凛「閃光にしか見えないあの槍技をカウンターで返すなんて…」

じりじり…時間が過ぎて行く

ノエル「そろそろやめにしませんか」

凛&ヒュンケル「!?」

ノエル「聖杯戦争もまだ始まったばかりです、死に急ぐこともないでしょう」

ヒュンケル「ふざけるなッ…!」

ノエル「こちらは予行演習だ、我がマスターへある程度の技量が伝わればいい。」

ヒュンケル「黙れッ!…これなら!アバン流槍殺法、虚空閃!」

ノエル「どうやら引く気はないようですね」

[ヒートハンド]

凛「ちょっとアンタ!何よその光!?まさかこんなタイミングで宝具なんて使わないでよ!?」

ノエル「少し灸を据えるだけですよ…」

ヒュンケル(なんだこの禍々しい熱は…!?)

ノエル「サラマンダークロー!」

ヒュンケル「うお、うおおおおおお!」

左上半身の鎧がはじけ飛び、肉の焼けただれる臭いが辺りに漂う。

凛「ッこのバカ!こんな序盤から宝具を使おうとするなんて!」

ノエル「言ったでしょう、灸を据えただけだと。奥の手は残してあります」

ノエル「先程のアーチャーも未だ観測を続けているはずですしね」

ヒュンケル「…!」

ノエル「これ以上は共に利益にはならない。」

ノエル「こちらはあなたを倒すことができても、手のうちを全て晒すわけには行きません」

ノエル「もう一度いいましょう、引いてはもらえませんか?」

ヒュンケル「…」

ヒュンケル「後悔しろ。必ずお前は殺す」

ヒュンケル「手のうちを見せたくないのが自分だけだと思うな」ブンッ

凛「行ったか…」



イリヤ「あなた、何しに行ってきたの?」

ヒュンケル「…」

イリヤ「私はマスターとサーヴァントを殲滅しなさいと命じたの」

ヒュンケル「…」

ヒュンケル「あの場にいたのはセイバーとアーチャーだけじゃない」

ヒュンケル「あれだけ派手な技を出したんだ、残る恐らく全てのサーヴァントは気づいている」

イリヤ「聖杯戦争もついに始まるのね」

ヒュンケル「あそこで全ての技を出すわけには行かなかった。しかしあいつは、セイバーは俺が必ず殺す」



士郎「アーチャー、もっとたくさん食べろよ」

アシタカ「いや、私はもう十分だ、それより…」

士郎「何言ってんだ、桜が男二人にはいつものじゃ足りないってバカみたいな量作ったんだ。
   俺一人じゃ食べられない」

アシタカ「士郎。食べながらでいい、聞いて欲しい」

士郎「…なんだよ?」

アシタカ「先程報告したセイバーの拠点に、ランサーのサーヴァントが攻撃を開始した。」

アシタカ「そこのマスターは士郎の学校の女生徒の制服だった。」

士郎「ブッ!?」

アシタカ「何か覚えはあるか?…
     正義の味方になりたいというのならば、自分の友人くらいは守るつもりはあるのか」

士郎「…」

士郎「…それはどこらへんだ?」

アシタカ「丘の上の高級住宅地。大きな洋館だ。」

士郎「ッ遠坂!…多分それは遠坂の屋敷だ」

アシタカ「聖杯戦争などというものに士郎を巻き込むつもりはない。
     しかしまた、士郎が後悔する姿も見たくない」

士郎「クソッ、様子を見るだけだからな!遠坂ん家へ行くぞ!」



士郎「遠坂の家はここを突っ切ったところだ…ってなんか煙上がってるじゃないか!?」

アシタカ「一応視覚結界は張っているようだな。魔力を持たない者にはあの煙は見えn…」

士郎「んなことどうだっていい、いくぞ!」

「こんな深夜に女の子の部屋に向かうなんて無粋だなぁ」

アシタカ「誰だ!どこにいる!?」

「俺は、ここさぁ…!」

聞こえたかどうか、という瞬間。前を通った車の下から、アシタカの首めがけて鋏が飛ぶ。

咄嗟に右腕を出し首を庇うアシタカ。
その腕から真っ黒くぬるぬるとした「何か」が刃を通させない。

アシタカ「…そなたが今回のアサシンか」

士郎「アサシンッ…!?今、走っていた車の下から出てきたのか…?」

アサシン「レイルトレーサーって言えば、アメリカじゃそれなりに有名なんだがな」

アサシン「しっかし何が英霊だ、お前、随分気持ちの悪い腕をしているじゃないか」

アシタカ「そなたこそ凡そ一般的な人間とは同じようで何もかもが違うようだが」

アサシン「へえ、わかるのか。ま、俺は特別だからな」

士郎「おい、そこの赤毛!」

アサシン「ん…?」

士郎「こっちに戦う意志はない。迷惑なんだ。聖杯なんてくれてやるから邪魔すんな!」

アサシン「お前、面白いのに飼われてるんだな」

アシタカ「…」


※出典書いたんでアサシンはクレアで表記します


クレア「俺はお前の都合なんて気にしないよ、だからお前も気にするな」

士郎「ッッ!」
ゾクリとする笑い。

アシタカ「士郎ッ!跳ぶぞ!」

素手で人を千切ることのできるアサシンの手から士郎を抱き、そのまま山の中へ逃げるアシタカ。

アサシン「あいつー…速いな」

アシタカ「士郎、もう戦いは避けられない。安心しろ、そなたは必ず守る」

士郎「くっ…。しかしあいつはなんだ?見た目は人間でも、とても人の動きじゃないぞ」

アシタカ「そもそも英霊とは人間ではない。どれも似たりよったりだ」

アシタカ「アサシンは飛び道具を使うようだが、これだけの距離を離せばこちらの間合いだ」

士郎「でも住宅街からかなり離れたぞ?こんなところから弓矢なんて届くのか?」

アシタカ「私も英霊だからな」

士郎「どうした包帯を外して…アシタカ!?なんだその、黒いのは」

アシタカ「これは、死そのものだ。あまり見るな」

ギリギリギリ…蠢く蟲の塊のような腕で、アシタカは弓を引いていく。

ヒュッ

瞬間、映画で見るような爆発が遥か遠くで起きた。

アシタカ「これが、タタリ神の呪いだ」



クレア「おー、おー、おー、やってくれるじゃないの」

怪物クレア・スタンフィールドの手であっても、矢を素手で受け止めようとすれば少なくとも上半身は吹っ飛んでいた。

クレア「それでもな…」

クレアは近くで吹き飛んだ5キロ程度の石を手に取ると、正面に位置する山の中腹に向かって投げた。

ッドン!

アシタカ「なっ…」

クレア「俺ならここらにあるものでも十分世界最強だ。」

クレア「いいだろう、狙撃戦に付き合ってやる」

ドンッ!ドンッ!ドンッ!

士郎「狙撃戦どころじゃない!これじゃまるで砲撃戦だ」

士郎「しかしここまで派手にやると、警察が動かないはずがない」

アシタカ「士郎、そなたはそろそろ意識を変えるべきだ」

ヒュッ!話しながらアシタカも応戦する。

アシタカ「これは聖杯戦争。あちらのマスターが視覚結界を用意しないわけがない」

アシタカ「警察どころか付近の住民すら気づいていない。それに警察が出てきたところでどうにもならない」

士郎「くっ…!」



凛「…私たち以外も始めたみたいね」

ノエル「片方は先程のアーチャー。片方は…
    クラスは容姿から判断しにくいのですが、アーチャーの射撃で発生した瓦礫を投げているようです」

凛「投げっ…?どこの脳筋よそいつは。まさかバーサーカー?」

ノエル「細身の身体ながら、滲み出る狂気はそれに近いと言って差し支えありません」

ノエル「それから、アーチャーのマスターはあなたと同じ学校の制服を来ていました」

凛「それを早く言いなさい!特徴は?」

ノエル「短髪の少年です。やや体格は小柄でした」

凛「…」



アシタカ「士郎!呪いをあまり見るな!」

士郎「…見るとそれは移るのか?」

アシタカ「そなた、何を考えている…」

ガッ!

アシタカ「ッッ!士郎!呪いに触れるな!」

士郎「やっぱり移るんだな?」

ぞわぞわぞわぞわ…タタリ神の呪いが士郎の右腕を蝕んでいく

士郎「アシタカ、腰に剣を挿しているけど、それは使えるのか?」

アシタカ「士郎ッ!!」

士郎「大丈夫、弓には少し自信があるんだ。それにもう俺の腕も呪いで真っ黒だ」

士郎「アシタカ、剣を使ってアサシンを倒すんだ。俺が援護する」

士郎「いくら被害が出ていないからって、いつかは誰か死ぬ。
   町の人間が死ぬくらいなら、戦争をおっぱじめる馬鹿を倒すほうがマシだ」

アシタカ「…いいだろう」



クレア「何だ、弾切れか?マヌケだな。」

『アサシン。もういい、十分だ。一度帰還しろ』

クレア「…マスターか。嫌だね」

クレア「勘違いするなよマスター。マスターだとかサーヴァントだとか関係ない。俺は俺で唯一無二なんだよ」

クレア「どうしても帰って欲しければ、その三回しか使えない令呪とやらを使えばいい」

クレアのマスター「…」

クレア「使い切った途端に俺は自由だ。ま、今も十分自由だがな」

クレア「うお!?」

風とともに山を降りたアシタカがアサシンに斬りかかる。
スウェーバックでアシタカの横薙ぎを避けたアサシン。

クレア「そっちから降りてきてくれたのか。手間が省けるぜっ…な!?」

ドンッ!ドンッ!ドンッ!
続いて降り注ぐ支援射撃。先程までと変わらない威力だ。

クレア「オイオイオイちょーっと待てよ」

クレア「アーチャーがここにいるのに何で矢がまだ飛んでくる?」

アシタカ「…」

ヒュ!ヒュンヒュン!アシタカは構わず切り続ける。

クレア「ったく、どいつがアーチャーでお前は何なんだ?」



ノエル「マスター、戦況が変わりました」

凛「どうなってるの?」

ノエル「先程のアーチャーが山を降りて前に出た。しかし何故か砲撃は続けられている、山の中からです」

凛「どういうこと…?
  アーチャーと思っていたのはアーチャーでなく、それにもう一人のサーヴァントと組んでいるのか」

凛「もしくは自動で山から砲撃を続ける宝具…?」

凛「セイバー、確認できる?」

ノエル「支援者は先程のアーチャーのマスターです。しかし魔力反応がありません。
    もしくはごくごく微量であるか。」

凛「…どういうこと?魔力使用なしでこの威力なんて、ありえない」

凛「どうみてもサーヴァント級の威力じゃないの…!」

凛「しかもそれがうちの学校の生徒…。」

凛「セイバー、準備しなさい!出るわ!」

ノエル「助太刀ですか?」

凛「相手のマスターを確認する必要もあるわ。それにここで一人数を減らしておくのも悪くない」

ノエル「意外ですね。てっきり漁夫の利を狙うものかと思っていましたが」

凛「あっちのマスター次第では、恩を売っておく意味だってあるわ」

凛「目標はスーツ姿のサーヴァント!私も援護するわ。」

凛「4対1、一気に片付けるわよ!」



クレア「まあ何でもいいか。とりあえずその鬱陶しい右腕」

ヒュ!ヒュンヒュン!
アーチャーの剣戟を避けながら器用に話し続ける。

クレア「その気持ち悪いのが力の源なんだろう?じゃ切り落としてしまおう」

ポケットから取り出したメスを手に、アーチャーの肩口から腕を切り落とそうとするアサシン。

ノエル「終幕には些か早過ぎるようで」

ボッ!

クレア「!」

遠心力をかけた後ろ回し蹴りがメスだけを落とす。

ノエル「…腕ごと落としたつもりでしたが…」

アーチャー、アサシン、セイバー、三人の動きが止まる。

クレア「ようやく聖杯戦争らしくなってきたじゃないか。お前はさっきのセイバーだな」

ノエル「いかにも」

アシタカ「…」



士郎「あれは…見えにくいが遠坂のセイバーじゃないか?助太刀してくれるのか?」

凛『そういうことよ』

士郎「わっ、遠坂!?」

士郎「何だ?頭の中から聞こえてくるぞ?」

凛『念話魔術よ。対象の魔力の周波数がわかれば通じるわ』

士郎「周波数なんて、どうして…?」

凛『うちのサーヴァントに特徴を聞いて、まずあなたの呑気な顔が浮かんだわ』

凛『こんなご時世よ。一応学校の生徒全員と半径5キロいないの周波数は調査済みよ』

凛『その黒い腕のことを聞きたいところだけど、まずはあのサーヴァントをやるわよ』



サーヴァント二人、ノエルの足技とアシタカの剣を捌きながらべらべらと話すアサシン。

クレア「そっちの色黒はどれだけ『喰った』?腹の中がグチャグチャだぞ」

ノエル「すっかり消化しているつもりでしたが。よくおわかりですね」

ボッ!ボッ!
ヒュン!ヒュン!

尚も涼しい顔をしてアサシンは続ける。

クレア「似たようなのを知っててな!」

怒鳴りながらノエルのソバットをソバットで叩き落す。



凛『衛宮君は威嚇射撃でなく、スーツ姿のサーヴァントを直接狙いなさい』

士郎「難しいな、アーチャーとそっちのセイバーに当たるかもしれない」

凛(やはりあれはアーチャーで間違いないのね)

凛『あの二人と私でサーヴァントの動きを止める。衛宮君は止まった標的を射抜くだけよ』

凛『あのサーヴァント、かなりやるみたいだけど。
  英霊二体だけでもこちらが有利な上、衛宮君は何故か英霊級の攻撃を使える。』

凛『私の援護も加えれば負けはないわ。期待してるわよ、弓道部のエース!』

凛『聞いてたわねセイバー?ヒートハンドの使用を許可するわ』

凛『でも最後の手はまだよ。サラマンダークローまで。』

ノエル『御意』

凛『そっちのアーチャーも、そのサーヴァントの足を止めるような攻撃があると嬉しい』

アシタカ『そなたは士郎の友人か』

凛『そうよ、後でお茶でも出すわ、存分にやりなさい』

士郎『お前、うちの英霊にまで…』

凛『何か言った?…合図は私が出すわ、後は祈りなさい!』

クレア(何を狙っている…?)

ノエル「考え事とは余裕がお在りのようですね。ヒートハンド!」

ノエルの手が紅蓮に染まり、ノエルの身長を越す程の火柱を上げる。

クレア「へえ、手品まで使えるのか、色男」

アシタカも無言で右手の包帯を外す。浮かび上がる無数の黒い蛇。

クレア「そっちの優男もか。何だ、俺が一番まともなんじゃないのか?」

凛『今よ、仕掛けなさい!』

ノエル「サラマンダークロー!!」

クレア(俺なら問題ない…!)

煉獄に燃えるノエルの右手がアサシンの目を貫こうかという寸前。
クレアはリーチを活かして、ノエルの二の腕を後ろ回しで蹴り上げる。

アシタカ「…!」

アシタカも同時に黒蛇の巻きつく剣がクレアの首をはねようとした、その太刀をメスでただただいなす。

凛『何なのコイツ…サーヴァント二人を相手に!…でも!』

凛『奴の足が止まった!衛宮君!』

凛が合図をかける前に、士郎は矢を放っていた。それこそサーヴァント二人の攻撃とほぼ同時に。
そして数瞬遅れて矢は対象へ到達する。

クレア「それもわかってんだよお!」

確実にアサシンの喉元を捉えた直線。
それも死の呪いにより放たれた矢であり、胸から上は消失してもおかしくない。
それを、アサシンは口で止めた。

士郎&アシタカ&ノエル「なッッ…!?」

クレア「こそこそと裏で喋りやがって。小物臭い。」

ここまできてようやく、アシタカもノエルも彼の異常さを認めざるを得なかった。

サーヴァント級三人の攻撃を同時に浴びながら、そのことごとくを払い落としたのだ。
なんの宝具も使わないまま。

クレア「言ったろ?俺が世界最強なんだって」

凛「それはこの世界から誰もいなくなってからドブ吐くべきセリフだわ」

クレア「…裏でこそこそ指示出してたのはお嬢ちゃんか」

凛「サーヴァント級三人を相手に無傷なのは見事としか言いようがないわ。」

凛「でも少しばかり、足元が疎かだったんじゃないかしら」

クレア(?…足が動かない)

凛「あなたはまんまとフィニッシュが山からの狙撃だと思ってくれた」

凛「念話傍受こそできなくとも、少なくとも意図は読まれていると思っていたわ。」

凛「だから私は行動順を変えた。私は二人と同時に攻撃するつもりだったけど。」

凛「フィニッシャーは私よ。十八番の宝石の呪いはいかがかしら?」

対象に呪いを与える凛のガンドはクレアの足を止めた。

クレア「お嬢ちゃん、意外といい女だな。シャーネの次にいい女だ」

凛「誰だか知らないけど。随分余裕ね、あなたにはもう後がないのに」

クレア「俺はこの状態からでもお前ら全員を殺せるよ。俺が言うんだから間違いない」

凛「…」

凛「もういいわ、セイバー、やって頂戴」

士郎「遠坂!何も殺さなくても」

凛「衛宮君、あなた本当にマスターなの?」

凛「この世界の倫理観を聖杯戦争に持ち出すなんて馬鹿も甚だしいわ」

凛「サーヴァントの死は一時的なものよ。
  彼らはすぐさまこの時空から消え、そしてまたどこかの世界どこかの時空で呼び出されるの。」

士郎「…」

凛「さあセイバー。」

ノエル「御意。」

ノエルの右腕から再び火柱が高く上がる。

クレア「…」

ノエル「サラマンダークロー!」

士郎「くっ…!」

目を瞑る士郎。さすがの凛もこの時ばかりは顔を背けた。

しかし直視しなかった二人の目の前で、アサシンの心臓の位置が眩く光る。

『令呪実行による強制離脱を行ないます』

クレア「へーへー、好きにしなよ。今夜は十分楽しめた」

凛「令呪!?くそっ、やられた!」

士郎「何だ、何が起こってる!?」

辺りに静寂が戻り、一帯はどこにでもある高級住宅地に違いなかった。

凛「悔しいけど、仕方ないわね。あっちも最初から情報収集のつもりだったのかな」

アシタカ「あのアサシン、おそらくはまだあれで全力でない」

士郎「…あれで?サーヴァントってのは皆ああなのか?」

ノエル「聖杯戦争では…というより戦いでは自分の力はできるだけ相手に見せずに勝つほうがいい。」

ノエル「そういった意味ではまだほとんどのサーヴァントは全力とは言えないでしょう」

凛「さあ、私たちも帰りましょう。もう遅いわ、今夜はうちへ止まっていきなさい」

士郎「!?ばっ…遠坂お前俺を何だと思ってるんだ?人を何だと…」

凛「衛宮君に私をどうにかできるなんて思えないわ。それに、セイバーを乗り越えてこられるとも」

士郎「ぐっ…」

凛「そっちのアーチャーとも約束したしね。お茶でも飲んでいきなさい」

凛「それに、早急にこれからのことを考えなければならない。
  衛宮君、今回あなたの味方をしたのはただの損得勘定よ」

凛「次に会えば敵かもしれない。でもできるだけそうなりたくはない」

凛「そうならないために、あなたたちのスタンスを知っておきたい」

士郎「わかったよ、遠坂…」

凛「じゃあ向かいましょう。うちはすぐそこ…って知ってるわよね、煙上がってたし」

凛「これにて聖杯戦争第一夜は終了よ、遅くまでお付き合いありがとう」



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前スレ(dat落ち)
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1277950226/

前回までの登場
セイバー:ノエル 主:遠坂凛
アーチャー:アシタカ 主:衛宮士郎
ランサー:ヒュンケル 主:イリヤ
アサシン:クレア・スタンフィールド

セイバー:ノエル/ロマンシング・サガ2
アーチャー:アシタカ/もののけ姫
ランサー:ヒュンケル/ダイの大冒険
アサシン:クレア・スタンフィールド/BACCANO! -バッカーノ!-


-教会-

言峰綺礼「凛、それにアーチャーのマスターよ、よく来られた」

言峰「それではマスター着任の報、並びに昨夜の顛末を報告して欲しい」

凛「私は昨夜自宅にてこのセイバーを聖杯の導きに従い召喚、契約したわ」

凛「自宅周辺をセイバーに見回らせ、その後にここに報告に来るつもりだった」

凛「そこにランサーの襲撃を受け、こちらも応戦。
  落ち着きを得たと思っていたところに今度は別の戦いが起こった」

凛「当事者のアーチャーのマスターは私の友人の可能性があったわ。結果はこの衛宮君だったわけだけど」

凛「あなたへの報告を後回しにしてでも確かめる必要があった。合流の後は一時衛宮組と共闘」

凛「一夜明けて、今に至るわ」

言峰「聖杯戦争への参加、マスター着任の報告は優先事項だ」

言峰「アーチャーとサーヴァントの戦いに首を突っ込む前に、こちらへ来てほしかったが」

凛「兄弟弟子のよしみでしょうが、そのくらい目を瞑りなさいよ」

言峰「重大な違反者には教会としてペナルティを与える。そのつもりでいろ」

凛「しないわよ、そんなこと」

言峰「聖杯戦争の詳細については必要ないな?」

凛「誰に言ってるの?衛宮君にでもしてあげれば?」

士郎「いや、俺はこの前聞かされて後悔したところだ」

凛「まあ…普通一般人には訳わかんないわよね」

言峰「気がついているだろうが、お前が最後の召喚者だ、凛」

言峰「この町は聖杯を巡り、戦場となる。一般人への配慮は教会が率先して行う」

言峰「勝者は制限無き奇跡を得ることができる」

言峰「二人の白き子羊に神の祈りが届かんことを私も祈ろう」



凛「ああー、ホント暗い奴!こっちまでジメジメしてくるわ」

士郎「遠坂…学校で猫かぶってたのか」

凛「?ああ、そりゃそうよ。『常に優雅たれ』が遠坂家の家訓よ」

士郎「今、この時点で『常』じゃないけどな。まあいいや、急ごう、遅刻するぞ」


-学校:昼休み-

柳洞一成「おい衛宮、お前遠坂と付き合っているのか?」

士郎「ブッ!?」

柳洞「人の交際にまで文句を付けるつもりはない。しかし狐と付き合うこともなかろう」

士郎「ゲホ…一成、お前遠坂と何があったんだよ?」

柳洞「俺のことはいい。それより他に女などいくらでもいるだろう?少なくとも」

凛「『少なくとも俺のほうがいい』?ボーイズラブは男子トイレでやってもらえないかしら、柳洞君」

士郎&柳洞「ブッ!!?」

凛「それに女性のカゲグチだなんてそれこそいい趣味じゃないわよ?」

柳洞「この女狐…言わせておけば」

凛「そんなことより衛宮君、借りるわよ」

士郎「どうした?」

凛「昨日のことでちょっとね」


学校・屋上

凛「校舎の至るところに魔力の残りカスがあるわ」

士郎「残りカス?」

凛「クドすぎる香水みたいなものよ。かなりわざとらしいわ」

士郎「それはつまり、どういうことだ?」

凛「挑発されているのよ。こちらが聖杯戦争参加者と知っててね」

士郎「俺たち、もうそんなにバレてるのか」

凛「昨夜あれだけ派手にやったからね。私たちが同盟を組んでいることも承知でしょう」

凛「それでいて挑発してくるんだから、相手はかなりの自信家ね」

士郎「それで俺達はどうするんだ?」

凛「誘いに乗るわ。例え罠でも、こちらはサーヴァントが二体に私。
  更に衛宮君はサーヴァント級の攻撃ができるわ」

士郎「それなんだけどな、遠坂」

凛「うん?」

士郎「俺には期待しないほうがいい。
   今朝起きてから何度か試してみたけど、昨日の晩みたいに蛇が出てこないんだ」

凛「なんですって?」

士郎「それにアーチャーの腕には蛇の痕が残っているんだけど、俺にはそれがないんだ」

士郎「どうも今は普通の腕みたいだ」

凛「…そう。それならそれでいいわ。」

凛「聖杯戦争が終わるまで黙っていようかと思っていたけど、あれは私が使う呪いとは比にならないレベルよ」

凛「それも太古の神々が与えるくらいの禍々しさよ。大した魔力も持たないただの人間が負うには有り余るわ」

士郎「アーチャーは『死』そのものだって言ってた。
   …ある程度のダメージは覚悟してたんだけど、何でそれが消えたんだ?」

凛(…ありえない。あんなのしようと思っても解呪できる呪いじゃないのに…)

凛「呪いの譲渡を軽々しく行う衛宮君にも驚きだけどね。まあ消えた理由自体はいいわ。」

凛「今夜、学校で落ちあいましょう。敵は必ず待ち受けているはず」

士郎「こっちは作戦とかなんかあるのか?」

凛「特になにもないわ。というより」

凛「ここまで馬鹿正直に挑発されると、もう罠だとも思えないわ」

凛「魔力のカスを残すくらいなら、夜襲をかけたほうが余程効果的よ。」

凛「これほど自分の存在をアピールしたいのは相当の騎士道精神溢れる奴か…」

凛「さっき言ったとおり、かなりの自信家よ。」

凛「あっちがどれくらいの軍勢かは知らないけど、サーヴァント三体以上だとは考えにくい」

凛「多くともこちらと同じ二体。私たちみたいに同盟を組む例ね」

凛「それもかなり珍しい例よ。誰がいつ寝返るともわからない聖杯戦争で同盟を組むなんてことはね」

凛「単純に二対一の関係なら、私たちが間違いなく勝つ。」

士郎「でも昨日のサーヴァントはこっちのサーヴァント二体を抑えて、力を余してるって言ってたぞ」

凛「力を温存してたのはこっちも同じよ。衛宮君のアーチャーもね」

凛「二体二でも最悪互角。あとは純粋な力と頭の勝負よ。そうなったら私に任せなさい」

凛「あなたも聖杯戦争を出来る限り早く終わらせるのが望みなら、全力でサーヴァントを使役しなさい」

凛「まずは今夜、一人消すわよ」


-学校・校庭:夜-

士郎「来ないな…」

凛「宮本武蔵でも気取っているつもりかしら…」

キーン…コーン…カーン…コーン…

士郎「もう0時か…」

凛「ッッ!?こんな時間にチャイムがなるわけが…」

思わず校舎の時計台を見ようと、顔を上げてしまう。

『ライティング!!』

その瞬間、真夜中の空は昼より明るく白く輝く。
二人はその下で目を開けていることは不可能だった。

士郎「ぐあっ…!」

凛「ッ…!」

辺りが再び暗闇に包まれる。

凛「…?なんだったの今のは…」

凛「衛宮君?」

後ろにいたはずの士郎がいない。

凛「やられた…!」

キャスター「自信家っていうのは当たりだけど、あたしは勝つための努力は怠らないのよ、覚えておきなさい」

暗闇の中そう言った者のシルエットは、小柄な少女に見える。

凛『衛宮君?聴こえる?今どこにいるの?』

念話魔術を試みる。しかし士郎からの声は帰ってこない。

キャスター「いくらやっても無駄よ。」

キャスター「英霊二体を相手になんて、いくらこの超天才美少女魔道士のあたしでもしないわ。
      でもそれなら引き剥がしちゃえばいいだけよ。」

凛(ジャミング…!くそ、まさかこんなあっさり分断されるなんて…)

凛「わざわざ分断させるなんて。どうやら組んでいるのは私たちだけじゃなかったみたいね」

キャスター「どこの誰だかしらないけど、あんたには絶対的に経験値が足りないらしいわね。
      戦場で可能性を捨てる事程甘いこともないわ」

凛「ッ…!」

キャスター「さあお喋りは終わりよ」

キャスター『すべての力の源よ 輝き燃える紅き炎よ 炎に燃ゆる精霊達よ 盟約の言葉により 我が手に集いて

力となれ』

キャスター「炎の矢 (フレア・アロー)!!」

燃え盛る炎の矢が何本も凛を目がけて飛んでいった。



24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/03(土) 23:44:50.85 ID:D7VTDWob0
まさかのリナ・インバース


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/03(土) 23:48:43.17 ID:UVlfJTdT0
>>24
ご名答。
当ててもらえたので名前表記リナでいきます


士郎「…ツツ、ここは…校舎裏の森、か…?」

「こんなところで何をしている、衛宮」

後ろを振り返ると、背が高くスーツを着た男が立っている。

士郎「先生?葛木先生か?」

葛木「…こんな時間に学校へ何か用事か?」

士郎「いや、違うんだ先生、これには…」

士郎「いや…先生、あんたこそこんな時間に森で何していたんだ?」

葛木「…質問に質問で返すのはよくないな、衛宮」

葛木「聖杯がそんなに欲しいのか」

士郎「!?…先生、それは洒落になんないよ…」

葛木「…若いうちから夢の願望機に頼る等、怠惰に他ならない」

士郎「先生もサーヴァントを連れているのか?遠坂はどこだ?」

葛木「…」

じり。体側を士郎に向けて縦に脚を開き、すり足で近づく。

士郎「先生ッ!」

長身の男は左腕を鞭のようにしならせ裏拳を放つ。

士郎「アーチャーッ!」

士郎の側で小さな光の球となっていたアシタカが姿を現す。

アシタカは葛木の繰り出した裏拳を、逆に左腕ごと切り落とそうと剣を振る。

葛木「…!」

その左腕を引っ込めたかと思えば、また同じ左腕で今度は直線軌道の拳を繰り出す葛木。

アシタカ「ッ…!」

拳が顔面に当たるスレスレで避け、後ろへ跳びアーチャーは距離を離す。

士郎「先生、コイツは英霊だ。人間の敵う相手じゃない。引いてくれ!」

葛木「…」

アシタカ(この男、カタギではない。ただの格闘技ではない、これは暗殺術だ)

鞭のように、槍のように、左腕一本で葛木は器用に攻撃を分ける。

ひゅんひゅん!ひゅ!ひゅ!ひゅんひゅん!

アシタカ(この…やりにくい!)

剣と左手で葛木の拳を捌く。

士郎「英霊を人間が圧倒するなんてそんなこと…あるのか?」

アシタカ(しかし…見切った!)

曲線と直線の軌道を見切り、ついにアシタカは葛木の左腕を掴んだ。

脇腹の隙と引換に。

葛木の眠らせていた右腕がついに動いた。見事なまでにアシタカの左腹部を捉え、叩き込んだ。

アシタカ「ぐっ…!」

拳の形にアシタカの脇腹の肉が消える。

士郎「アシタカッ!?」

葛木はその拳にサーヴァント、リナ・インバースの魔術により魔力を通わせていた。



35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/04(日) 00:31:57.43 ID:PG/B0sPb0
そんなことできたっけ?


36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/04(日) 00:39:17.12 ID:k+Zjd3wN0
>>35
魔皇霊斬 (アストラル・ヴァイン)という魔法で無機物に魔力を通わせることができるそうです。
無機物じゃないけど応用みたいな感じで攻撃力うpみたいな。
原作のキャスターも葛木の拳を硬質化させてたので、それくらいしてあげようかと。


アシタカ(この威力…人間の技だけではない。)

アシタカ「大丈夫だ士郎、この程度なら動くには差し支えない」

アシタカ「士郎、すまない。知り合いのようだが力を使わせてもらう」

そう言うとアシタカは包帯をゆっくりと外し始める。

葛木「…!?」

アシタカの腕からは半透明で無数の黒い蛇が浮かび上がる。

アシタカ「もう加減はできないぞ…!」

葛木「…」

この男も相当に自信があるのか、加減しないと言うサーヴァントに向かって先程と同じように跳びかかる。

鞭のようにしなり軌道の捉えづらい左を叩き込もうとすると、葛木は瞬時に左の肩口から掴まれ、投げられた。

右腕一本で投げられた葛木は固い木の幹に叩きつけられる。

葛木「ぐ…」

アシタカ「…引け、人間。言ったとおりだ、もう加減はできない」

立ち上がり再び「蛇」の構えを取る葛木。

アシタカ「人間、引くんだ」

ダメージを感じさせない動きでまた曲線と直線を混じり合わせた拳撃を放つ。

当然のようにそれが当たることはなく、アシタカは葛木の足元に潜り込み、そのまま頚動脈を押さえる。

アシタカ「聞け、人間」

アシタカ「ただちに英霊の令呪をこちらに渡し聖杯戦争から降りるんだ」


-一方その頃、校庭-

リナ「爆煙舞 (バースト・ロンド)!!」

リナ「烈閃槍 (エルメキア・ランス)!!」

リナ「雷撃破 (ディグヴォルト)!!」

ノエル「くっ…!」

対近接格闘に特化したセイバークラスはキャスターと相性が悪い。特にノエルという英霊はその傾向が強かった。

凛「セイバーが近づけない…!さすがキャスター、ケタ違いの魔力だわ」

リナ「風牙斬 (ブラム・ファング)!!」

リナ「ほらほらほらどうしたのォ!?」

リナ「これしきで英霊だなんて笑っちゃうわッ」

リナ「奇跡を叶える聖杯よ!?
   この超美少女天才スレンダートレジャーハンターの私が見逃すわけ無いじゃないッ」

凛「く…なんか好き勝手なこと言われてるし!」

凛「セイバー!あんたもなんとかなさい!」

ノエル「…もちろんです」

ノエルは腰に挿さる剣を手に取り、その刀身を抜く。

リナ「魔竜烈火咆 (ガーヴ・フレア)!!」

ノエル「フンッ!!」

リナ・インバースから放たれる炎の壁を、音速の剣が切り裂く。

リナ「!?…何よ、ちょっとはできるんじゃないの」

リナ「抵抗してこないから、聖杯戦争ってのはただで聖杯を頂けるモンかと思ったわよ」

ノエル「調子に乗るのもそこまでですよ、お嬢さん」

凛(キャスターのクラスは豊富で強力な魔術を使える代わり、
  防御力や体力なんかの身体能力は他のサーヴァントとは比べ物にならない)

凛(魔術を抑えるか…耐えるかすれば勝機は十分にあるわ)

ノエル「もうみね打ちでは済みませんよ…」

リナ「そっちこそ黒焦げになる覚悟はできてるんでしょうねえ?」

ノエル「…」

リナ「…」

先に動いたのはキャスターの方だった。

リナ「地撃衝雷 (ダグ・ハウト)ッ!!」

普段学生が走る校庭の地面が盛り上がり、土の槍となりセイバーを襲う。

それを中に飛んで避けたセイバーは、

ノエル「カマイタチ!」

無数の真空の刃を放ち周囲のものを切り裂いてゆく。

リナ「空断壁 (エア・ヴァルム)!」

風を遮断する魔力の結界を張り、カマイタチをやり過ごす。

ノエル「まだまだッ」

リナ「調子に乗んじゃ無いわよ!」

凛(セイバーに集中してる今なら…!)

凛『衛宮くん!?聴こえる?衛宮くん?』

士郎『遠坂か!?無事か!?』

凛『通じた!』

凛はリナが張っていたジャミングを解除し、念話魔術を試みていた。

凛『まだなんとかね。そっちは?誰に襲われたの?』

士郎『こっちは葛木先生と戦っていたところだ。今しがた逃げられたんだけどな…』

凛『葛木って…あの葛木先生?まさか彼が聖杯戦争に参加していたなんて…』

凛『って生身でアーチャーと戦っていたの?』

士郎『アーチャーが呪いの力を使うまでは互角以上だった。』

士郎『それより遠坂、今どこだ!?加勢するぞ!』

凛『こっちはまだ校庭でやってるわよ!早く来なさい!』

士郎『校庭だな、すぐ向かう!』



ノエル「生前の最盛期がその年齢だとすれば、末恐ろしいものですね。キャスター」

リナ「あんたこそ体内に何を隠してるの?魔王の一匹や二匹食らったかのような力を感じるわ」

ノエル「あながちそうでもないとは言い切れませんね…。」

ノエル「さて、こちらのマスターの話だと、あなたのマスターは引いたようだ。あなたはどうするのです?」

リナ「見逃してくれるの?なんてね、そんなのお断りよ」

リナ「葛木は私のマスターでもなんでもないわ」

リナ「この際だから教えてあげる。私にはもう令呪なんてないわ」

凛&ノエル「!?」

リナ「私のマスターはもうとっくに殺されてるわ。…私がじゃないと言って信じるかどうかはどうでもいいけど」

リナ「あれとは利害が一致したけよ。私は私のために聖杯を欲するの」

凛「そんな、それじゃあなたはどうやってマスターからの魔力供給なしにこの世界に留まっているの…?」

リナ「世の中にはあんた達の知らない理で溢れてるってことよ。」

士郎「遠坂ッ!」

リナ「チッ、戻ってきちゃったか。葛木ももうちょっと頑張りなさいよね」

リナ(強がってみたけど、分が悪いことに変わりはないか…)

凛「せっかくここまで追い詰めたのよ、こっちこそ逃がしてやるもんですか」

アシタカ「…」

ノエル「…」

リナ(あっちのは呪い持ちか…さて、どうする…?)

凛「セイバー、さっきはよかったわ、続けなさい。」

凛「アーチャーは私と援護を。」

リナ「やっぱり引かせてもらおうかしら…なんてのはダメ?」

凛「女に二言はないわ。…これまでよ!」

リナ「ちょっちょちょ、ちょっとくらい待ちなさいよ!詠唱の時間くらいくれたって…」

凛「馬鹿言うんじゃないわよッ」

凛「行くわよッ!」

凛が号令を掛け、二体のサーヴァントと魔術師が一斉に攻撃を仕掛ける。

リナ「ひいっ!?」

『どいつもコイツも馬鹿ばかりよッ!!!』

突然の落雷。辺りに黒雲の気配はなく、雷など落ちようはずがなかった。

凛&士郎&ノエル&アシタカ「ッ!!?」

「どいつもコイツも武技の闘いの美学を理解できぬ馬鹿ばかり!」

「この儂が性根をたたき直してくれるわッッ」

落雷の跡にはただ一人、紫色の道着を纏った男が立っている。

凛「くっ…せっかくのチャンスだったのに…」

士郎「奴も…今回のサーヴァントなのか…?」

「いかにもっ!」

東方不敗「今聖杯戦争ライダーの称号を与えられし英霊、東方不敗マスターアジアとは儂のことよッッ!!」

凛「なっ…クラスと真名を自分から言うなんて…」

東方不敗「そこいらの雑魚と同じにするでないわッ」

東方不敗「我れ世に出せども恥じる名など持ちあわせておらぬわッ」

東方不敗「ましてやそこから漏れる弱さなど、皆無!」

リナ「あ、暑苦しいおっさんが出てきたわねー…」

東方不敗「キャスターとやら!助太刀するぞ!」

凛&リナ「!?」

リナ「同情のつもりならいらないわよ?オッサン」

東方不敗「なァに、年寄りの気まぐれとでも取ってもらって結構よ!」

東方不敗「聖杯までの道筋は、決して貴様らが描く一筋だけではないわッ」

リナ「まあ悪くない申し出よ。あたしとしてはアンタを含めたあたし以外が共倒れすれば一番なのよ」

東方不敗「減らず口を…!」

軽口を応酬するリナと東方不敗。敵を前にしながらも、二人の顔には軽く笑みが浮かぶ。

東方不敗「あの浅黒い女はもらおう」

腰に巻かれていた白い帯状の布を解き、両手で鞭を持つように構える。

ノエル「丁度いい。女性を相手に殺しあうのは気が引けていたところです」

リナ「ちぇー、私の獲物だったのに…仕方ないわね」

リナ「そこの割と地味なアンタ!私が相手してあげるわ!」

アシタカ「…」

リナ『浮遊(レビテーション)!』

リナ「ついて来なさい!」

屋上へ向かうリナを追い、アシタカも校舎の壁を伝い登っていく。

東方不敗「はああああぁぁぁぁ!」

自身がマスタークロスと呼ぶ布で、不規則な動きの連撃を放つ。

ノエル(この御仁…速い!)

東方不敗「どうしたどうしたどうしたどうしたぁ!?」

ノエル「しかし…カウンター!」

東方不敗「狙いが見えすぎだというのにッ!」

カウンターに繰り出した右手を逆にマスタークロスに縛られる。

東方不敗「そらそらそらそらァ!」

東方不敗の拳に黒い鎧が無残にも形を消していく。

凛「セイバー!この…ガンドッ!あたれッ」

凛の殺気を察知した東方不敗は深く息を吸い込んだ。

東方不敗『喝ァァァァッッ!!』

凛の手から放たれた宝石魔術を「気合」で跳ね返す。

凛「なっ…!?」

東方不敗「女がだてらになどとは言わん」

東方不敗「しかし聖なる闘いの場に第三者が脚を入れるとは何事だァッ!!」

凛「…これは聖杯戦争でしょうが!アンタの…」

東方不敗「理屈なんぞどうでもいいわッ!」

東方不敗「己が牙と爪で勝ち取った勝利にこそ意味があるのよ!」

東方不敗「他人の力を借りて栄光を掴もうなどと、武闘家の恥と知れェッ!!」

凛(私は武闘家でもないし、サーヴァントのくせに聖杯戦争そのものを否定してんじゃないわよ…!)



119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/04(日) 15:55:26.62 ID:k+Zjd3wN0
出しで申し訳ないですが散歩行ってきますノシ


120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/04(日) 16:01:08.45 ID:dPoP2+ZM0
>>119

続きを楽しみにしてる ノシ


121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/04(日) 16:04:01.29 ID:He4x7QIf0
行ってらっさい
まあそれでも早めの続きがあるとうれしい


122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/04(日) 16:05:39.20 ID:FEKCvsYl0
マスターアジア登場とか予想外すぎるww
確かにライダーだけどさ


123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/04(日) 16:50:40.02 ID:lk/QQERI0
マスターアジアが出てきた瞬間にガチで烏龍茶吹いたwwwwwwwwwwww


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