フィリップ「放課後ティータイム!」唯「なーに?」

2010年10月08日 18:57

フィリップ「放課後ティータイム!」唯「なーに?」

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/05(火) 17:42:39.87 ID:+nxDQYSh0

…フワフワターァイム、フワフワターァイム

亜樹子「ちょ、ちょっとちょっと! 何か外まで音漏れてるんだけど何なのこの爆音!?」

翔太郎「…あー、亜樹子かぁ…? お前からも何か言ってやってくれ」

亜樹子「何かって」

翔太郎「フィリップにだ。フィリップに…」

亜樹子「またぁ? やれやれ、フィリップくんにも困ったもんだ! ちょっとー! フィリップくん! もう少し音抑え…」ガチャリ

フィリップ「あ~あ~神様お願い~二人~だ~けの~」

亜樹子「歌ってます…! って、そんなことより!」

ガチャリ

?「…あ、あの、すみません。ここって探偵事務所であってましたか…?」


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亜樹子「うるさいってばー! おーい!」

フィリップ「~♪ 素晴らしい…放課後ティータイム」

フィリップ「ここまで人を魅了する曲を作るとは…ふふ、感慨深い」

亜樹子「だめ、完全に自分の世界の中…」

翔太郎「お前が2、3日留守にしてた間ずっとこうなんだよ」

亜樹子「フィリップくん…そっか、私がいない寂しさに耐え切れずに」

翔太郎「ははは、馬鹿言ってんなよな」

亜樹子「おい! 傷つくなぁ…まぁ、いいや。とりあえず音量下げよ…」ス

翔太郎「あ、まて! むりやり音量下げようとするとっ」

ピピッ

フィリップ「やめてくれぇっ!!」バッ

亜樹子「ちょっ!」

翔太郎「って、なるんだ。あいつああ見えて滅茶苦茶集中して聴いてんだよ…」

?「あのー…」

亜樹子「じゃあどうしろってのよ!」

翔太郎「…ったく。おら、フィリップ! そろそろいい加減に…」

照井「左」

亜樹子「!! りゅ、竜くん」

翔太郎「照井! お前いつの間に上がり込んで来たんだ」

照井「…さっきだ」

照井「それより、お前達に依頼人が来ているようだが」

翔太郎・亜樹子「依頼人?」

?「あ…や、やっと気づいてくれた」



Kの訪れ/ランキングブレイカー



翔太郎・亜樹子「放課後ティータイム!?」

照井「何だそれは?」

亜樹子「ほら、今フィリップくんが大音量で聴いてるじゃん」

照井「あれか…」

翔太郎「最近、風都中で流行ってるだろ? 噂で聞いた事ないか? 突如現れた天才女子高生バンド」

亜樹子「出す曲出す曲がほぼ毎回ランクインしてるの。ニュースとかでも聞いた事あると思うんだけど」

照井「知らないな。生憎、最近はテレビをゆっくり見ている暇がない」

?「あ、あの、続き話しても…」

亜樹子「あ、ごめんなさい! …ていうか、あなた! 放課後ティータイムの…秋山澪…だよね!?」

澪「あ、えっと…は フィリップ「何だって!?」

澪「ひっ!」

翔太郎「フィリップ!」

フィリップ「あなたが秋山澪! …ああ、確かに本物だ! 変装していて気づけなかったよ…!
      感激だ。ようこそ鳴海探偵事務所へ」グッ

澪「え、え、えっと、えっと…」

亜樹子「はいはい、少し落ち着こうねー」グイッ

フィリップ「ああっ! せっかく本人が訪ねてくれたんだから色々と話を…」

翔太郎「まずは依頼内容を聞いてからにしろって。…話を遮って悪かった。それで?」

澪「あ、はい」

澪「…私たち、放課後ティータイムはひょんなことからデビューしました。
  ですけど知っての通り、なぜか風都中で出すCDがほとんどが売れちゃってて…おかしいですよね?
  プロ程の歌唱力も演奏もない私たちがですよ!?」

亜樹子「…え、それってダメなことなの?」

照井「続けてくれ」

澪「だ、だって…私たち、インディーズにしてもド素人ですよ…。
  それが最近の売り上げランキングを見るとプロを追い越してかなり上位の位置にいるんです!
  そんなこと…誰かが裏で何かをしていたりでもしてなきゃ絶対にありえません…そんなの私…私…」

フィリップ「いや、しかしあなたたちの曲はどれも全て名曲揃いだ。それにメンバーは皆、揃って美少女。
      一人一人の個性も豊かだし…僕はこのランキングの結果には納得がつけると思いますよ」

澪「び、美少女…」

亜樹子「…んまぁ、可愛いよね。私にはちょーっと及ばないけど」

フィリップ「中学生なアキちゃんは少し黙っていてもらえるかな?」

亜樹子「りゅ、竜く~ん!!」

照井「気にするな、所長。君は…美しい」

翔太郎「(若干タメがあった…)まぁ、メンバーの一人がこう言ってるんだ。一応調査はしてみようか」

澪「あ、ありがとうございますっ」

照井「ところで」

亜樹子「竜くん?」

照井「他のメンバーはこの件について何も言っていないのか?」

翔太郎「照井! お前勝手に人の依頼人に…」

澪「…何も言ってません。むしろ喜んでます」

翔太郎「まぁ、当然の反応だろうな」

フィリップ「ああ。もしかして…何か納得がいかない理由が他にあったりとか?」

澪「…私たち、バンドを組むときにみんなで約束したことがあるんです」

フィリップ「それは興味深い…続けて」

澪「みんなで武道館でライブをしようって。自分達の実力でいつか上まで登りつめて…」

亜樹子「はぁー、それはまた大きな夢ですこと」

翔太郎「ふっ、嫌いじゃないぜ。でっかい夢抱えてでっかいもんに挑むってのはな」

澪「でも…」

澪「こんなの…私たちの実力なんかじゃない」

亜樹子「でもCDはあなたたちが出したんでしょ?」

澪「…はい。ポニーキャニ○ンさんが全面的にバックアップして」

翔太郎「ていうことは、既にスカウトは来てたわけか。それならあんたたちの実力が」

澪「絶対にそんなことありえません。私たちはただの女子高生です」

澪「最近、事務所から武道館でのライブの話も上がってきてます…
  でもこのままじゃ、私たちダメなんじゃないかと思って…」

照井「それでここを尋ねた、と。複雑な話だな。左」

翔太郎「理由はどうでもいい。だが、俺たちを頼ってくれてんだ。期待には精一杯答えるさ。
    だから安心してくれ、澪さん」

澪「はいっ」

フィリップ「…僕には分からないよ。どうしてこんなにも素晴らしい曲が売れることに疑問を感じるのか…」

翔太郎「フィリップ」

フィリップ「…ああ、分かってる。依頼はしっかり達成するさ」

・・・

亜樹子「で、聞き込みに出たのはいいけど、当てなんてあるの? 翔太郎くん」

翔太郎「こういう流行みたいなのは若い奴に聞くのが一番なんだよ…おし、いた」

エリザベス「きゃははは! でねでねぇ~」

クイーン「マジなんだー? あ、でもー」

亜樹子「あいつらか…」

翔太郎「よう、お二人。今日も元気にギャルギャルしてんなぁ」

エリザベス「あ、翔ちゃんじゃん!」

クイーン「てか今のちょーおっさん臭かったんですけど」

翔太郎「やかましい! …そんなことより。お前ら、放課後ティータイム知ってるだろ?」

エリザベス・クイーン「お気に入りのウサちゃん抱いて~ぇ」

翔太郎「今夜もーおーやすみ…よし、知ってるな!」

亜樹子「うわぁ…」

クイーン「知ってるも何も、風都中で今大人気じゃん」

エリザベス「ウチらもよくカラオケで歌ってるよ~」

翔太郎「そうか、それでだな。放課後ティータイムっていつから流行りだしたか分かるか?」

エリザベス「えー? いつからだっけ?」

クイーン「最近は最近なんだけど…確かファーストシングルのふわふわ時間が出てすぐに流行り出してたよね」

エリザベス「あ、でもあたしの友達でCD出す前からあのバンドのこと気に入ってた子とか結構いたかも」

亜樹子「学生たちの間じゃ、前から知ってる人もいっぱいいたのかもね」

翔太郎「ああ。…んー……」

翔太郎(どうも事件性が感じられないというか…
    フィリップも言っていたが、確かに彼女たちの曲はどれも魅力的だ。おまけにメンバーもと来たもんだ。
    売れない理由が見当たらない…)

亜樹子「翔太郎くん? どうしたのボーっとして」

翔太郎「え? あ、いや…」

クイーン「私たちそろそろ行くね~」

エリザベス「ばいばーい♪」

翔太郎「ああ、時間取らせて悪かったな」

翔太郎「さーて…次はどこに当たるか―――」

「きゃー!!! 放課後ティータイムの律よー!!」

「わーわー!」「きゃー! 眩しいーっ」

翔太郎「何だ?」

亜樹子「あっちの方みたいだよ。行ってみよう!」

「律ー!」「りっちゃまー!!」

律「あははは、サインならそこに並んで~」キラーン

翔太郎「あれは!」

亜樹子「放課後ティータイムのメンバーの一人、田井中律ちゃんだね! たしかドラム担当だっけね」

翔太郎「んなことは知ってる! ちょうどいい時に現れてくれたな。よし、話聞きに行くぞ。亜樹子」

亜樹子「あいあいさー!」

「きゃーきゃー!」グイグイッ

翔太郎「はいはい、ちょっと通ります…っと。あんたが田井中律だな?」

律「あ、こらこら! ダメじゃんお兄さん! ちゃんと並んでくれなきゃ」

翔太郎「あ、ああ、悪い」ス

亜樹子「素直に並んでどうすんねん!?」スパーン

翔太郎「いってぇ!?」

律「?」

律「え? 急に人気が出て疑問に思わないのかって?」

律「いや、別にー。ていうか素直に喜ぶでしょ、普通は」

翔太郎「ま、まぁ…そうなんだが」

律「ていうか何でそんなことを…はっ、まさか!
  人気が出すぎた私たちに、嫉妬したアーティストたちが蹴落とそうと何か…!」

律「…まぁ、そんな筈ないか」

翔太郎「…?」

亜樹子「でもすごいね。高校生のバンドでここまで有名になれるなんて」

律「うん! 私たちもビックリでさぁ…あはは、これなら武道館でライブも目じゃないね~。
  ていうか、もう事務所からそんな話が上がっちゃってたり」

亜樹子「そういえば澪ちゃんもそんなこと言ってたっけ…」

律「え、澪?」

翔太郎「こらっ、馬鹿! 不用意に依頼者の名前出してんじゃねぇ」

律「澪がどうしたの?」

翔太郎「いや、何でもないんだ。邪魔したな」

律「ま、待ってよ! お兄さんたち、結局何なんなのさ? 理由があってこんなこと聞いてきたんだろ?」

亜樹子「ほ、ほんとになんでもないのっ! じゃあねー!!」グッ、タタタ…

翔太郎「おい! 襟引っ張るなって! うおおっ」タタタ…

律「……」

梓「律せんぱーい」

「きゃー!Azunyanよー!」「ちっちゃーい!わああ~!」

梓「こんなところで何道草食ってるんですか。これから仕事だっていうのに」

律「あ、ああ…ちょっとなー」

梓「ほら、行きますよ?」

律「うん」

ズンズン♪ズチャズチャ♪

翔太郎「どこのレコード店でも放課後ティータイムのCDが置いてあるんだな」

亜樹子「こんなところに来て手がかりなんて見つかるの?」

翔太郎「ふっ、甘いな。亜樹子…手がかりってやつは思わぬところに潜んでいるもんなんだよ」

亜樹子「ふーん…にしても色んな歌手がいるもんだ…何々…うわっ、これ名前からしてやばそう!」

翔太郎「んー、どれどれ? DEATH DEVIL…」

亜樹子「ね?」

翔太郎「バカやってないでさっさと店員に訊きこむぞ」

亜樹子「思わぬところにって自分で言ったじゃん。…へー、結構前に解散しちゃったんだ。
    名前聞いてことなかったし、インディーズ止まりだったのかな。
    やっぱりプロになるのは大変なんだねー…うおっ、ボーカルの人…中々美人…」

・・・

真倉「ふんふーん♪ …あ!」シャカシャカ…パシッ

照井「勤務中に音楽を聴いているとはいい度胸だな」

真倉「か、課長!? いや…これはですねぇ…あはは」

キミヲミテルト~

照井「…ん? これは」

真倉「お、課長も知っていらしたんですかぁ! そう、放課後ティータイムのふわふわ時間ですよ~」

照井「ああ…」

刃野「まったく…最近、こいつはこればっかり聞いてんですわ。
   まぁ、いい曲だってのはわかる気もしますがねぇ」

照井(ここでも放課後ティータイムか)

照井「…どうやら俺は今まで世間への視野が狭すぎたようだな」

刃野・真倉「はい?」

照井「まぁ、好きな物に夢中になることは構わないが…仕事は仕事だ。真面目に頼む」

真倉「へへ…すんません。課長」

真倉「最近課長、随分丸くなりましたよねぇ」ヒソヒソ

刃野「いんやぁ、俺は分かっていたさ。あの人は良い人なんだって、な」ヒソヒソ

照井「…刃野刑事まで不真面目では困るぞ」

刃野「あー! いやぁ! あははは、すぐに真面目モードに切り替えますよっ!」

照井「…ところで真倉刑事」

真倉「は? なんでしょう?」

照井「俺もその放課後ティータイムとやらに興味がある。すまないがCDを貸してもらえないか?」

刃野・真倉(こいつは予想外…!)

・・・

亜樹子「今のところ手がかり掴めずだねー」

翔太郎「こんな依頼、前代未聞だからな。まぁ、なるようになるさ」

翔太郎「とりあえずこういう情報はウォッチャマン辺りに当たって…」

シュッ…ドォン!

翔太郎「危ねぇっ!」バッ

亜樹子「わきゃあ!?」

ドーパント「ちっ、はずしたか!」

亜樹子「どどどドーパントぉ!? 何でいきなり!」

翔太郎「そんなことどうでもいいっ。おい、フィリップ!」prrr

フィリップ『もしもし、翔太郎? どうしたんだい?』

翔太郎『変身だ。ドーパントに襲われてる!」

フィリップ『ドーパント? わかった』サイクロン!

シュィィン

翔太郎「いきなりなんだってんだ!」ジョーカー!

ドーパント「わあああぁ!!」ダダダ

翔太郎「変身!」

サイクロン!ジョーカー!

ダブル「はぁっ!!」ドン

ドーパント「! お前は…!」

ダブル「亜樹子ー! こっちはさっさとでかしちまうから、お前はさき行ってろ」

亜樹子「わ、わかった」タタタ

ダブル「おら、かかってきな! とおりゃっ!!」ガシガシ

ドーパント「っくぅ…」

ダブル「どんどん攻めるぜっ」ヒート! ヒート!ジョーカー!

ドーパント「くそぉっ!! なんだっての!」

ダブル(HJ)『翔太郎! 敵の能力が分からないうちに攻め込めこんでいくのは危険だ」

ダブル「いいや! このまま一気に叩いちまおう!」ゴオォ

ダブル「おおぉっ!」グッ

パシッ

ダブル「何!?」『ほら、言わんこっちゃない!』

ドーパント「この距離なら…お前はもう…私の物」シュゥゥ…

ダブル「なんだっ、奴の体から煙のような…」『ま、まさかこいつ…!』

『まずい翔太郎! この攻撃は危険だっ、避けろ!」

ダブル「!」

ドーパント「もう遅いっ!」グオォォオン

ダブル「うわあああぁぁああ!?」『翔太郎ぉ!』

ダブル「ああああああ!!」『くそっ!!」ドンッ

ドーパント「っ! …ふふ、もうお前は私の手の中も同然」

ダブル「はぁ、はぁ、はぁ……?」『大丈夫かい!?』

ダブル「あ、ああ…無事だ。ていうかなんともないぜ」『何だって…?』

ドーパント「ふふふ」

ダブル「野郎、しくじりやがったんだ! このままいくぜ、フィリップ!」メタルゥ! ヒート!メタルゥ!

ダブル『しくじった…? だが奴の様子からは…』「うおおぉぉりゃっ!!」ブンッ

ピタッ…

ダブル『…ど、どうしたんだ翔太郎? なぜ攻撃を止めたんだ?』「……!」

ドーパント「ふふふ…ふんっ!」ガンッ

ダブル「あぐっ…!」

ドーパント「おらおらおらぁっ!」ドカバキィッ

ダブル「うぐっ、ああぁあ!!」ズサー『翔太郎! 何をしているんだ!? 早く反撃を!』

ダブル「…できねぇ」『何…? 何を言ってるんだ!』

ドーパント「あっはははは!」ズン

ダブル「俺には…攻撃できない! あうっ」『なんだって!? …まさか、これが奴の」

ドーパント「あーあ、これで終わりぃ? 大口叩いておいて大したことない奴…それじゃあ」シュゥゥ…

ドーパント「お前もこのまま放課後ティータイムに…くっくっく」グオォォオン

ダブル「うわあぁあああ!!」『くそっ、このままでは…ん?』

ダブル(奴は今、放課後ティータイムと言った?)

ダブル「はぁ、はぁ…うぐっ…」

ドーパント「あっははは! この調子でもっとこのメモリの力を活用して…!」

?「やあぁっ!!」ザンッ

ドーパント「何!?」

アクセル「ふぅんっ! どうした? 左!」

ダブル『照井竜! こちらはおそらく奴の精神攻撃をうけた! 翔太郎が…』

アクセル「…とにかく、奴のメモリをブレイクしてしまえば問題ない!」アクセル!マキシマムドライブ!

アクセル「振り切るぜ! やああぁああああっっ!!!」シュッ…ズガァンッ!!

アクセル「…やったか!?」

ダブル「『うわあああぁああああああ!!?』」ドカーン

アクセル「何ぃ!? ど、どういうことだ!」

ダブル「…や…やめろ…てる…いぃ……このひとを…こうげき…するんじゃ、ねぇっ」フラフラ…ヒュゥン

翔太郎「 」バタリ

ドーパント「あっははは!! じゃあね!」タタタ

アクセル「ま、待てっ! …っく、左!」

・・・

翔太郎「……」

澪「…あ…あ」

亜樹子「とりあえず傷の手当てはしたけど…」

照井「あれはどういうことだ、フィリップ。なぜ左は俺のマキシマムから奴を庇った?」

フィリップ「さっきも言ったとおり、恐らくは奴の精神攻撃の影響だ。
      以前のオールドメモリのときと状況は似ている」

亜樹子「翔太郎くんがおじいちゃんになっちゃったときだね」

照井「ということは精神系攻撃が効かない俺があのドーパントを倒してしまえばいいというわけか」

フィリップ「ああ、頼めるかい?」

照井「俺に質問す…「ごめんなさいっ」

「…?」

澪「ごめんなさい…まさか、こんなことになっちゃうだなんて」

フィリップ「あなたが気に病むことはない。これは僕達が奴に油断した結果なんだから」

亜樹子「そうだよ。翔太郎くんが無茶しなきゃよかっただけなの」

澪「…でも」

ポン

照井「大丈夫だ。君は自分の依頼だけを心配していればいい」

澪「そんな…」

ガチャリ

?「あ、澪ちゃーん! いたいたー!」

「?」

唯「探したんだよー? インタビューの記者さんが来るってのに楽屋に来てなかったから」

澪「唯…」

フィリップ「唯だって!? あの平沢唯!?」

照井「平沢…ああ、うんたん♪の平沢唯…」ウンタン!

亜樹子「竜くん…?」

照井「真倉刑事からそう教わったんだが…違ったか? 所長」

亜樹子「う、ううん! 違わない違わない!(すっげぇ違和感…)」

澪「どうしてここが?」

唯「りっちゃんが多分ここにいるって」

澪「り、律がか…?」

フィリップ「ふふ、素晴らしい光景だ。興味深い」バット…カシャ、カシャ

唯「あ、写真撮るのはお断りですよー!」

フィリップ「おっと、申し訳ない。つい手が滑ってしまって」

唯「そうなの? じゃあ仕方がないよぉ」

亜樹子「いいのかよ!?」

唯「ふぇ?」

亜樹子(あ…ダメだ。私とこの子はなんか噛み合わない気がする)

澪「唯…後で私も行くからお前はさきにみんなのところへ行っててよ」

唯「え、でもりっちゃんが澪ちゃんのこと連れてこいって言ってるんだよ?
  連れて帰らなきゃ私が怒られちゃう…」

澪「そ、そっか…」

照井「…帰りたくないのか?」ヒソ

澪「……」コク

唯「困ったよぉ…どうしよう」

フィリップ「澪さん。僕が口出しするのも違うとは思うけど…一応自分の仕事には責任を持った方がいい」

澪「…そうですね」

澪「でも私…あの件をどうしても解決したいんです! 今すぐに!」

「!」

澪「放課後ティータイムが有名になってから…みんなあの頃と変わっちゃって…律もムギも梓も…」

澪「私、今のみんなが怖いっ」

唯「わわわ、私も!?」

澪「唯は…どうなんだろう…」

唯「嫌いになっちゃいやだよぉ~!!」バタバタ

亜樹子「あははっ」

亜樹子「大丈夫だよ、澪ちゃん。きっとみんな元通りになるから!」

澪「でも…」

亜樹子「そのために私たちを頼ってここに来てくれたんでしょ?」

照井「ふふっ…」

唯「そうなの?」

澪「…うん」

亜樹子「大丈夫! 私たち鳴海探偵事務所に全部任せなさいよ。
    所長の私とお供3人がパパッと解決しちゃうから!」

フィリップ「お供…は納得がいかないけど、僕もあなた達放課後ティータイムの為なら全力で行動するさ」

照井「ドーパントが出てきたというのなら黙ってはいられないしな。任せておけ」

翔太郎「……」

亜樹子「ほら、翔太郎くんもなにわの美少女お供その一として精一杯働くって!」ガシッ

翔太郎「……」カクカク

澪「…あはは、ふふふ」クス

唯「澪ちゃんが笑った~」

唯「最近澪ちゃん全然笑顔になってくれなかったから私も嬉しいよ」

澪「え? そ、そうだった?」

唯「うんっ、私心配したんだからね!」

フィリップ「こうやってあなたを心配してくれる人もいる…澪さん。あなたはけして一人じゃない」

澪「そう…ですね」

翔太郎「……ん」ピクッ

亜樹子「お、翔太郎くんが起きた」

翔太郎「1、2、3、4、GOHAN!!」

亜樹子「…は?」

唯「あ、ごはんはおかずだ!」

照井「左、いきなりどうした?」

翔太郎「…お、おい! お前ら…なに平然としてるんだっ」

照井「何?」

翔太郎「こんなところに放課後ティータイムのメンバーが二人もいるんだぞ!?」

フィリップ「? 確かに喜ぶべきことだけど…今さらそれがどうかしたのかい?」

翔太郎「分かってねーなぁ! フィリップ!」

翔太郎「唯ちゃん! 澪ちゃん! サイン下さい! サイン!」

唯・澪「へ?」

翔太郎「あっ、まずった…色紙持ち合わせてなかったよ! とりあえずこの帽子にお願いします」ス

亜樹子「しょ、翔太郎くんどうしたの? 急にっ」ペチペチ

翔太郎「あいたたっ、なにしやがる亜樹子!」

フィリップ「アキちゃん待って」

亜樹子「え?」

照井「フィリップ」

フィリップ「ああ、もう症状が現れたみたいだ」

照井「さっきのドーパントのものか」

澪「だ、大丈夫なんですか…」

フィリップ「見ての通り、特に体に被害があるわけじゃない…ただ」

照井「放課後ティータイムという存在に魅了されているわけか」

亜樹子「な、なにそれ…」

唯「みりょー?」


園咲家

フデペーンフッフー

流兵衛「はっはっはっ」

若菜「お父様も放課後ティータイムですか」

流兵衛「若菜。そうだ、放課後ティータイム! いいじゃないか。はっはっはっ」

若菜「風都中放課後ティータイム、放課後ティータイム…異常よ」

流兵衛「まぁ、そう言うな。若菜、お前も一度じっくり聴いてみるといいよ。なぁ、ミック」

ミック「にゃー」

流兵衛「ときにわかにゃん」

若菜「や、やめてください」

流兵衛「はっはっはっ!」



翔太郎「うんたん! うんたん!」

亜樹子「つまりこの異常なまでの人気は」

フィリップ「奴の仕業かもしれないね。断定はできないが」

澪「そいつが私たちを…」

唯「ねぇねぇ、何の話?」

澪「…唯、お前なぁ」

澪「最近の私たちの人気、ちょっとおかしいだろ? あんまりにも行き過ぎてるだろ?」

唯「おぉ、そういえばそうだね! でも私は嬉しいよぉ~」ニコニコ

唯「ちょっとみんなが神経質になっちゃってる以外は…」

澪「唯…」

亜樹子「ていうことは唯ちゃんも薄々何か感じてたんだ?」

唯「うー…でも私バカだからまだイマイチ状況が…あはは」

照井「気にすることはない。とにかく左を正気に戻すためにも奴を探し出そう」

フィリップ「そうと決まれば検索してみようか。キーワードは…」

?「唯ちゃん、澪ちゃん?」

照井「ん?」

唯「あ、ムギちゃーん」

翔太郎「ムギちゃん!?」

紬「はい?」

亜樹子「堪えて堪えて」ガシッ

翔太郎「こ、このっ、離せ亜樹子!」グイグイ

フィリップ「キーボード担当、琴吹紬…驚いた。メンバー三人目までこの場に現れるなんて」

紬「えっと…」

澪「律に頼まれて私たちを呼びにきたのか?」

紬「うん」

唯「あちゃー…帰ったらりっちゃんからこっ酷く叱られちゃうよぉ…」

紬「りっちゃんも梓ちゃんも心配してたよ? 帰りが遅いって」

唯「ごめんねぇ、すぐに戻るよ」

澪「あ、ああ」

亜樹子「澪ちゃん大丈夫なの?」

澪「はい。ここは皆さんを信じて一旦みんなのところへ…」

亜樹子「そっか、わかった。それじゃあね」

フィリップ「今度はメンバー全員で尋ねてくれることを願ってるよ」

唯「また遊びに来ますね~!」ガチャリ

翔太郎「いいなぁ…俺も行きたいぜ」

照井「左、情けないぞ」

亜樹子「意気込んで検索してみたものの…」

照井「メモリの所持者が分からないのならどうしようもないな」

亜樹子「こういうとき肝心な翔太郎くんがこんなだし」

翔太郎「ふわふわタァーイム♪」

フィリップ「敵のメモリはチャーム。目的はやはり…」

翔太郎「やっぱり放課後ティータイムは最高だな! フィリップ!」

照井「彼女たちの熱狂的ファンを無差別に増やしているのか」

フィリップ「…しかしチャームのメモリでここまでのことができるのか?
      ましてや街中の人間を洗脳するだなんて大掛かりな事、そう簡単には…」

照井「黙って待っていても仕方がない。左はこのままここに置いて行動を起こそう」

亜樹子「でもどうするのさ?」

フィリップ「簡単な事さ、アキちゃん」



唯「ふいー、疲れたぁ」

梓「…色々聞かれちゃいましたね」

律「それだけ私らが有名になったってことだよ。これぐらいでヘタってちゃ後が持たないぞー」

唯「うへー…」

澪「……」

紬「次のお仕事までお茶にしよっか」

唯・律「さんせー!」

さわ子「みんな、御苦労さま」

梓「先生こそ、私たちの為に色々と」

さわ子「気にしなくていいのよ。あなたたちは私の誇りなんだから」

律「くーっ、言うねぇ! さわちゃん!」

紬「さわ子先生もお茶とお菓子をどうぞ♪」

さわ子「……」

さわ子「ムギちゃんっ!!」

紬「!」ビクッ

さわ子「次の仕事までもう時間がないのよ!? そんなに悠長にしている場合じゃないの!」

律「そ、そうだ…そうだった」

紬「ご、ごめんなさいっ」

梓「…すぐに支度しちゃいましょうか」

さわ子「さぁ、いそいで! すぐに移動するから!」

律「みんな急ぐぞ」

唯「う、うん…」

紬「はぁ…」

澪(違う…こんなのやっぱり私たちじゃないよ…)

さわ子「…そういえば澪ちゃん」

澪「は、はい?」

さわ子「あなた…勝手に私たちに黙ってここから離れていたそうね?」

澪「す…すみませんでした…」

さわ子「次からはそういう勝手な行動は控えて頂戴。いいわね」

律「頼むぞ、澪。メンバー一人でも欠けていたら私たちは放課後ティータイムじゃないんだからな」

澪「…うん」

スタスタスタ…

唯「澪ちゃん…」

澪「…大丈夫だよ、唯」



「きゃーきゃー!」「こっち向いてくれ~!!」

さわ子「はいはい、どいてどいて! 邪魔よ!」

梓「また出待ちの人数が増えてきてる…」

紬「梓ちゃん足元気をつけて」

ワーワーキャーキャー!

唯「うー…うるさいよー…」

さわ子「ほら、はやく車に乗り込んで…」

?「放課後ティータイムて実際そんな大したことないよねー」

?「まったくだな。こんな甘ったるい曲の何がいいのか理解できん」

?「あんなバンドよりいいのなんてそこらへんで一杯転がってんのにさぁ。だよね?」

?「知らん、俺に質問するな」

「おいお前らさっきから黙って聞いてりゃ…いい気になるなよ!!」

「ぶっ殺されてぇのかっ!! あ!?」

「どこのもんだてめぇ~!」

?「俺に質問するな」

?「おー、こわっ! いこいこ」

「おい! 逃げんのかおらぁっ!」

?「…振り切るぜ」

タタタ…

さわ子「……」

梓「さわ子先生? どうしました?」

さわ子「! え、あ…なんでもないわ。さぁ、早く乗って」

梓「は、はい」

・・・

亜樹子「放課後ティータイムびみょー」

照井「同感だ」

「……」

照井「…心が痛むな」

亜樹子「こ、ここは耐えて! 竜くんっ」

照井「あ、ああ…」

?「あなたたち」ザッ

「!」

?「放課後ティータイムのどこが気に入らないのかしら」

照井「ようやくお出ましか」

亜樹子(ほ、ほんとに現れた! フィリップくんの読み通りだよ!)

?「あなたたちの感性を疑うわ」

亜樹子「ひ、人の好みなんて勝手でしょ! そっちこそなんなのよ!」

照井「……」

?「…まぁ、いいわ。どうせあなたたちも…」ス

フィリップ「彼女たちの母校の教師もしている上に、
      放課後ティータイムのマネージャーも務めているようですね。あなたは」

?「…誰よ」

亜樹子「フィリップくん!」

フィリップ「…山中さわ子」

?「!」

フィリップ「あなたがチャームメモリを使って彼女たちの人気を後押ししてる…違いますか?」

さわ子「……」

さわ子「…あなた達が澪ちゃんが依頼したという探偵なのかしらね。さすがと言ったところかしら」

照井「マネージャーが犯人だったとはな」

亜樹子「…? あの人の顔、どこかで見たことあるような…」

フィリップ「今ならまだ間に合う。こちらにメモリを渡すんだ」

さわ子「お断りよ! あの子たちを導いてあげるのは私なの! そのためにもこれは絶対に渡さない!」カチッ チャ~ム!

チャームドーパント(さわ子)「あなたたちもすぐにファンの一人にしてあげるわ」

照井「変…身っ!」アクセル!

フィリップ(翔太郎…変身ぐらいは可能なはず…)

フィリップ「翔太郎! ファングジョーカーだ!」ファング!

翔太郎『なんだ? ドーパントか!? 任せろっ』ジョーカー!

チャーム「くらいなさい!」グォッ、プシュゥゥゥ

アクセル「ふんっ、はあっ!!」ザッ

チャーム「え!? くぅっ…お、おかしい…確実に煙を浴びたはずよっ」

アクセル「…生憎俺にはその類の攻撃は効かん。残念だったな」

チャーム「なっ…」

アクセル「今度こそ…メモリブレイクさせてもらう!」アクセル!マキシマムドライブ!

アクセル「ああぁぁあああぁっっ!!!」

ダブル(FJ)『うおおぉぉぉっ!!!』ドカンッ

アクセル「なにっ!? うぐっ…」ズサー

亜樹子「翔太郎くん!? フィリップくん!? どうしたの!?」

ダブル「ダメだっ…! 翔太郎に掛ったチャームの効力で…! 翔太郎ぉ! 気を確かに持ってくれ!」『照井ぃっ!!! 許さねぇ!』

チャーム「ふふっ、前に能力を使っておいたあいつね。助かったわ」

亜樹子「も、もしかしてピンチ…?」

ダブル『止めるなフィリップ…うおおおぉぉぉ!!』「落ち着けと言っているんだ! 僕の言うことを聞いてくれ!」グググ…

ダブル「い、今だ! 照井竜っ…! 僕が翔太郎を抑えているうちにっ…ま、マキシマムを!」

アクセル「了解したっ。いくぞ…もう一度だ!」アクセル!マキシマムドライブ!

チャーム「ちっ…!」

アクセル「うおおおぉぉっ!!!」

ビート!

?「ふぅんっ!」ドゴンッ

アクセル「うわあああぁぁ!?」ゴロゴロゴロ…ヒュゥーン…

照井「う…ぐっ…」

亜樹子「竜くん!?」

チャーム「あ、あなた…っ」

ビートドーパント「……」ズンズンズン♪

チャーム「どうしてここに…」

ビート「さぁ、逃げようっ」ガシッ

ザッザッザッ…

ダブル「ま、待てっ!」

照井「…く、くそ…はぁ、はぁ、はぁっ…う、うぐぅ…」

亜樹子「竜くんしっかり! 竜くんっ」

ダブル「しょ、翔太郎…変身を解くよ…」ヒュウーン…

フィリップ「はぁ、はぁ…もう一体ドーパントがいただなんて…」

亜樹子「それより竜くんをはやく事務所に運ぼう! なんかまずそうだよ!」

フィリップ「あ、ああ…」


Kの訪れ/輝け、少女達


照井「うぐっ…」

亜樹子「竜くん…」

フィリップ「あのドーパントはビート。ありとあらゆるもののリズムを操ることができる力を持っている」

照井「はっ、はっ、はっ…」グググ…

フィリップ「奴は照井竜の心臓の鼓動のリズムを操り、狂わせた」

フィリップ「見たところは鼓動が速くなっているだけ…
      うんと長い距離を全速力で駆け抜けた後の状態だと考えていいね」

亜樹子「それでも十分辛そうだよっ、竜くんもやられちゃったし…翔太郎くんもあいかわらずだし…はぁ」

翔太郎「おいどうした! なに暗くなってるんだよ? そんなときは…」カチャ

トーンデイーッチャエ

フィリップ・亜樹子「はぁ…」

ガチャリ

唯「さっそく遊びに来ちゃいました!」

澪「ど、どうも」

亜樹子「唯ちゃん、澪ちゃん!」

キミノモトヘーワターシノ ピュアピュアハート

翔太郎「おぉ! また来てくれるなんて感激だぜっ」

唯「えへへ…って私たちの曲だぁ! ほら、澪ちゃんの声だよっ」

澪「…///」

照井「うぐっ…が…」

澪「ど、どうしたんですか!?」

亜樹子「ちょ、ちょっとね。澪ちゃん達は気にしないで!」

唯「う、うわぁ~んっ! お兄さぁ~んっ!!」ガシッ

照井「だ…だいじょ…っぐ…!」

亜樹子「りゅ、竜くん無理しないで」

唯「しんじゃいやだよぉ…」

照井「お…俺は…ふ、ふじみだ…安心して…くれ」ポンポン

澪「も、もう嫌…どうしてこんな…」

翔太郎「お、おいおい! だから暗くなるなって言ってるだろっ」

翔太郎「な? ほら、この曲を聴いて元気出せよ!」

澪「こんな…こんな無理矢理歌わせられたような曲で…元気になれるわけありませんっ…」

翔太郎「!!」

亜樹子「…どうする? フィリップくん」

フィリップ「少し、考えさせてくれ。アキちゃん」

亜樹子「う、うん。…翔太郎くん?」

翔太郎「……」

照井「すまない…フィリップ…こんなときにっ」

フィリップ「仕方がないさ。まさか敵がもう一体いただなんて誰が予測できたんだい?」

唯「私たちのせいでお兄さんたちがぁ…澪ちゃん…」

澪「…うう」

翔太郎「……」

・・・

?「だ、大丈夫だった?」

さわ子「もうっ、無茶しないで! 怪我でもしたら大変だったじゃない!」

さわ子「…お願いよ。汚れ役は私一人だけで十分なのっ、あなたまでそんなものを使う必要はないのよ!」

さわ子「本当に…お願いよ…りっちゃんっ」ギュッ

律「…さ、さわちゃん」

律「やめてよさわちゃん…私、知ってるんだぞ…
  ここまで私たちが上がってこれたのはさわちゃんのお陰なんだって…知ってるんだぞ…っ」

さわ子「違うわ…私のお陰なんかじゃないっ、全部あなたたちの実力なんだから…」

さわ子「あなたたち、放課後ティータイムはようやく世間に認めてもらえたのよ…
    そうよ、放課後ティータイムはこんな風都なんて狭い場所で終わってはダメ…
    もっともっと…大きくなって頂戴…」

律「……」

律(違う…違うよ。さわちゃん…私たちは…)

紬「…梓ちゃん」

梓「はい?」

紬「私たち…これで本当にいいのかな」

梓「…だめなんですか」

梓「だめなんですか!? これじゃだめなんですか!?
  世間に認められて! チヤホヤされて! 出す曲全部がヒットして!」

梓「そ、それじゃだめなんですか…?」

紬「…わからないの。私」

紬「突然こんなにも私たち有名になれて…その…何が何だかわからないの」

紬「正直言うと…何も楽しくないの…面白くないの」

梓「ムギ先輩…」

紬「どうしよう、どうしよう梓ちゃん…私っ、私…」

・・・

翔太郎「フィリップ」

フィリップ「…何だい、翔太郎」

翔太郎「行くぞ」スッ

フィリップ「行くって…いったいどこへ?」

翔太郎「唯ちゃんたちのマネージャー、山中さわ子のところへだ!」

亜樹子「しょ、翔太郎くんどうしたの? とつぜん…」

フィリップ「まさかチャームの効力が取れたのか? いや、まさか…」

翔太郎「ごちゃごちゃ言ってる暇はねぇぞ。フィリップ」

翔太郎「この子たちの涙も拭えないようじゃ、この先俺たちは風都すら守り抜くこともできねぇ」

翔太郎「俺はこの子たちに作り笑顔で演奏なんてしてほしくないし、歌ってほしくない。
    まだ子供じゃねぇか…輝き続けて欲しいんだよ! 夢を追いかけ続けて欲しいんだよ!」

澪「え…」

唯「…ゆ、夢?」

翔太郎「こんなところで終わらせたくないっ、だから…フィリップ!」

フィリップ「ふっ…ああ。行こう、翔太郎!」

唯「行っちゃったよぉ…」

亜樹子「大丈夫だって! あの二人、結構頼りになるんだよーあれで」

澪「わ、私は信じてます! 二人を! きっとなんとかしてくれるって…」

亜樹子「よしよし、それでよい! うんうん」

唯「うー…澪ちゃん!」

澪「え?」

唯「私たちも行こう!? これってきっと私たちの問題でもあると思うんだ!」

澪「そ、そうだな。そうだよなっ…行こう、唯! 私たちも!」

唯「うんっ!」

ガチャ、バタン

照井「…強いな、彼女たちは」

亜樹子「そうだね」

照井「もちろん、所長…君もだがな」

亜鬼子「竜くん…」

照井「所長…」



律「さわちゃん…あのさ。もうこんなこと」

さわ子「……」

?「チャームドーパント…いや、山中さわ子!」

さわ子・律「!」

翔太郎「どうしてあんたは、彼女たちの輝きが失せた表情に気付いてやれなかった」

フィリップ「妙に臭い台詞だねぇ」翔太郎「…ほうっておけ」

さわ子「なんですって…」

翔太郎「彼女たちから自由を、輝きを奪ったのはあんただ、山中さわ子」

さわ子「そ、そんなはず…ないでしょ? 私はこの子たちの為にと思って…ね、ねぇ…りっちゃん?」

律「さわちゃん…」

フィリップ「自分のワガママを教え子に押しつけるのは感心できないね。
      あなたは知らないうちに彼女たちの夢を叶えさせるつもりが、逆に夢を奪ったんだ」

さわ子「ち、ちが…ちがうわ…そんな…」

律「こ、これ以上言わないでやってくれよ! さわちゃんをいじめんなよ!」

翔太郎「…君だって薄々気づいていたはずだ。このままじゃいけないんだって」

律「……」

翔太郎「…デビュー前のときのような自分たちが満足できる音楽がない。違うか?」

律「そ、そんなこと…最初から覚悟してたもん…音楽業界ってほら…難しいし…」

翔太郎「やる音楽じゃない、やらされている音楽だ」

律「っ!」

さわ子「り、りっちゃん…? さっきから…何なのよ! あんたたちは私たちとは関係ないでしょ!!」

フィリップ「それがあるみたいだよ、翔太郎には」

翔太郎「この街で泣いている奴がいるのなら…誰だろうと関係ねぇ…救うさ、この仮面ライダーがな!」

さわ子「仮面ライダー? はっ、なにを馬鹿げた事を!
    どうしても邪魔立てするというのなら…容赦しないから!!」カチッ チャ~ム!

翔太郎「っ…ふぃ、フィリップ! やってくれ…っ、はやく!」

フィリップ「わかってるよ。…本当にこれで大丈夫なのかな」グルグルグル…ギュッギュツ

律「な、なにやってんだ? …目隠し?」

チャーム「空回りしてイカレちゃったのかしら!? ははっ!」

フィリップ「やれやれ、本当に型破りだよ。君は」ファング!

翔太郎「…貴様のドーパント体に魅了されているってのなら…
    ようはてめぇの姿が俺の視界に入らなければいいだけだ。いくぜ!」ジョーカー!

チャーム「馬鹿ね、ほんとに馬鹿…
     どっちにせよ、片方の視界が見えないというのなら随分とやりにくいんじゃないかしらねぇ?
     最後に…私たちのことを好き勝手言った罪、大きいわよ。覚悟なさい!」ゴゴゴ

ダブル(FJ)「おっと、俺たちも最後にお前に言うことがあるんだよ。たった一つな」

ダブル「『さぁ、お前の罪を数えろ!』」

チャーム「馬鹿言ってるんじゃないわよぉっ!!」グワッ

ドカーン!

ダブル「ふっ!」『うおっ、とと…くそ、バランスが上手く取れねぇ』「肉体のコントロールは僕に任せてくれればいい。君はできるだけ音で敵を感知するんだ!」『へっ、お前も無茶苦茶言ってくれるぜ』

チャーム「ゴチャゴチャと何を! やあぁっ!!」ズンッ

アームファング!

ダブル「はぁっ!!」ザンッ

チャーム「あうっ!?」

ダブル「やあああぁっ!!」ズバッ!

チャーム「あああぁっ」

ダブル「翔太郎! マキシマムだ! いけるかい!?」『任せとけ、感覚でお前とは連携がとれる』

チャーム「はぁはぁ…っく」

律「さ、さわちゃん…だめだ。やめろ…さわちゃんにこれ以上手を出すな!!」ビート!

ダブル「あのメモリは…」『くそっ、さっきのドーパントはりっちゃんだったのかっ』

ビート(律)「うわああああ!!!」ズンズンズン♪ ゴゴゴ…

ダブル「まずいっ」『フィリップ! ショルダーで牽制だ!』

ショルダーファング!

シュッ、ブゥゥンッ!

ビート「くっ…!」

ダブル「しかし、同時に二体か…いけるかい? 翔太郎」
『やってみるだけさ。それにこっちだって二人だろ?』
「…まったく君は…」

唯「お兄さ~ん!」

澪「翔太郎さん! フィリップくん!」

ダブル『あいつら…! なんで』

チャーム「唯ちゃん…澪ちゃん…」

ビート「……」

唯「さわちゃんだよね…ううっ」

チャーム「できればこんな醜い姿、見せたくなかったわ」

澪「だったら最初からこんなことっ」

ビート「さわちゃんもさ…色々考えてこうしちゃったんだよ」

唯「り、りっちゃん!?」

澪「う…嘘だろ…律まで…そんな…」

ビート「お前たちはそっち行ってろよ。悪いけど私らはこいつを倒さなきゃいけないみたいなんだ…」

ダブル『本心なんかじゃないだろうに…馬鹿野郎』「…メモリブレイクだ、翔太郎」

チャーム「もう一度、チャームの力を使って完全に溺れさせてあげるわ…
     今度は視覚に入らなくても飛びついてきちゃうぐらい強力な…」プシュー…

ダブル「翔太郎、次にあれを受けたらアウトだ」『言われなくても分かってる! しかし迂闊に近づけなくなったぞ…どうするんだ』

?「俺が仕留めれば問題ないだろうっっ!!」

エンジン!マキシマムドライブ!

アクセル「…すまんな。振り切るぜ!!」

チャーム「なっ―――――」

アクセル「うおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」ズウゥッッッン!

チャーム「ああああああ!!?」

ドカーン

ビート「さ、さわちゃんっ!?」

ファング!マキシマムドライブ!

ビート「ひっ――――」

ダブル「『ファングストライザー!!』」シュンシュンシュン…ズオオォォォンンンッッッ!!


ドカーン…


―――……


さわ子「ちょ、ちょっと待ってよ! 解散って…そんないきなり…」

「いい加減私たちも現実見ようってことだよ」

「そうそう。いいじゃん、CDまで出すことできたんだしさ」

さわ子「たった2枚じゃない!? それも全く売れてない!」

「だから現実見ろって言ってんのよ。だいたい今の時代デスメタルなんて流行ると思う?」

さわ子「は、流行るもん!! ほんとよ!? そ、それに…私、頑張るし…」

「キャサリン…ううん、さわ子…あのね、いくら頑張っても、辿り着けないものもあるんだよ?」

さわ子「そんなことないっ!! 全力でやればいつか―――」

「いつかっていつよ! いい加減にして!」

さわ子「…っ」

「そういうことだからDEATH DEVILは今日、ここで解散…じゃあね」

さわ子「ま、待って! みんな行かないで!! 待って!!!」


……――――


さわ子「行かないで……!」バッ

唯「あ、さわちゃん起きた!」

律「さわちゃん!」

澪・紬・梓「さわ子先生っ」

さわ子「みんな…」

翔太郎「あんた、随分とうなされていたぜ。悪い夢でも見てたのか」

さわ子「夢…そうね、馬鹿な女がだだをこねる夢を見ていたわ」

さわ子「無謀と知ってなお、夢を追い続けた馬鹿な女の夢…ふふふ」

フィリップ「それは興味深い…是非詳しく」

翔太郎「フィリップ」

フィリップ「…わかってるよ」

さわ子「ふふ…」

澪「…さわ子先生、どうして先生はここまで私たちの為に尽くしてくれたんですか?」

さわ子「あら、可愛い教え子の為に頑張ったことに理由が欲しいの?
    …違うわね、本当はあなたたちの為じゃない…私の為だったのかもしれない」

梓「先生のため?」

唯「もしかして有名人になりたかったから?
  あれ、でも全然さわちゃん表に出てないからそこまで有名人ってわけじゃ…」

さわ子「ふふ、違うわ。唯ちゃん」クスッ

さわ子「…私もね、昔はあなたたちの様にプロを夢見てひたすらギターを弾いていた時代があったの。
    まぁ、あなたたちとは音楽の方向性は違ったけどね。でも目指したものは同じ…」

紬「それって…前に唯ちゃんが部室で見つけた…」

唯「えぇ~!? あの女の人ってさわちゃんだったのー!?」

律「あ…ああ、あれか」

さわ子「そう、DEATH DEVIL」

さわ子「まぁ、結局夢は叶うことなく終わって、今はこの通りよ。しがないただの一教師」

唯「…でも私、さわちゃんが先生で良かったと思うよ」

さわ子「! …そう、それは良かった。でもね、私今でもすごく後悔してるのよ…
    どうしてあそこで諦めてしまったんだって」

さわ子「それである日ね、チャームのメモリを見つけたの。
    メモリを手にしたときこう思ったわ…これは神様がくれた私への最後のチャンスだと」

フィリップ「……」

翔太郎「…なるほどな」

さわ子「あとは知っての通りよ。私はあなたたちをプロの道に連れて行き、
    頂点に立たせることが全てだと思って行動してきた。
    どんなことをしてでも上にいかせる…そんな自分が間違ってるだなんて微塵にも思ってなかったわ」

律「さわちゃん…」

さわ子「今さら言ったってどうしようもないとは思うけど言わせて……ごめんなさい。みんな」

さわ子「ガイアメモリの力で…こんなことであなた達をドブに捨てる様な事をして…
    謝って許されることではないのに…ごめんなさい、ごめんなさい…」

「……」

梓「それじゃあ今まで私たちがやってきた曲は…そんなぁ…」

律「仕方がないって、私たち…実際そんなに上手い方じゃないし」

紬「はぁ…」

フィリップ「…チャームメモリの魅了能力だけで放課後ティータイムが売れただなんて僕には到底思えないな」

翔太郎「ああ、俺もだ。ファンの中にもちゃんと君たちの良さを理解して好きになってくれた奴がいるはずさ。
    絶対に」

フィリップ「そのファンの中には僕と翔太郎が入るね」

翔太郎「おいフィリップっ、勝手に…はははっ、参ったな」

唯「…本当?」

フィリップ「ああ、大好きさ。ね、翔太郎?」

翔太郎「まぁ、な」

唯「わあぁ~~♪ 大好きっ! 二人とも大好きぃっ!!」ギュゥゥ

翔太郎・フィリップ「なっ!?」

「唯(ちゃん・先輩)!?」

唯「嬉しいよぉ! やったよぉ~!! うわぁぁ~~んっ」

律「お、おいおい! そんなにはしゃぐなよ~あはははっ」

紬「ふふ…うふふ…あはははは!」

梓「なんだか、いつもの放課後ティータイムに戻れたみたいですね」

澪「ああ…そうだな!」

さわ子「ふふっ」クスッ

さわ子「……あと少しでこの笑顔を私が壊すことになっちゃうところだったのね…」

翔太郎「それに気づくことができたんだ。あんたはもう前のあんたじゃないよ」

翔太郎「…あとは今までの罪を時間を掛けて償うだけだ」

さわ子「…そうね」

澪「…え」

照井「左、署と連絡が取れた。すぐに刃野刑事たちが来る」

翔太郎「ああ」

澪「ま、待ってください! さわ子先生を…逮捕するんですか…?」

照井「…理由はどうあれ、彼女は犯罪を犯した。警察として見逃すわけにはいかない」

紬「そんな…!」

唯「や、やだよぉっ!! さわちゃん逃げてよっ」

律「そ、そうだよ! はやく逃げろ!」

さわ子「酷いことしてきたのに…庇ってくれるっていうの? …本当にあなたたちってば…」

ギュッ

さわ子「…お人好しで、優しくて………」

唯「さわちゃん、やだよぉ…行かないでよぉ…」

翔太郎・フィリップ「……」

さわ子「私もね、あなたたちの…放課後ティータイムのファンの一人だから…
    ずっと、いつまでもよ………さよならは言わないわ。その代わりに」

さわ子「…お前らにまた会える日をおおおぉぉぉぉ!!! 楽しみに待っているぜえええぇぇぇぇ!!!」


「   」


…こうして、放課後ティータイムを巡る寂しくも温かな事件は幕を閉じた。

今回の事件の犯人、山中さわ子は事件の後、風都署内留置場にて罪を償っているはずだ。
彼女はきっとやり直せる。あんなにも素晴らしい教え子たちが待っているんだからな。

放課後ティータイムといえば、突然表から名前が消え、熱狂的人気も薄くなったにも関わらず、彼女たちなりに頑張って活動を続けているらしい。…まぁ、部活という題目でらしいが

なんでもお茶を飲み、菓子を食べ、青春を謳歌しつつ…うんたらかんたら…

翔太郎「軽音楽部ねぇ…」カタカタカタ…

亜樹子「なに? 翔太郎くんも入りたくなったの?」

翔太郎「いや、あんなに有名になった後であいつらが部活なんかで収まるのかどうか…ってな」

亜樹子「もともとあの子たちにはそっちの方が合ってたのかもよ」

フィリップ「ところで翔太郎、彼女たちから新曲のテープが送られて来たよ。ほら」

翔太郎「テープかよっ、…えーと、なになに~……タイトルは…ぷっ、ははは。
    見てみろよほら…゛けいおん!゛だとよ。今のあいつららしいぜ」

フィリップ「はは、ここは僕たちも彼女たちに負けずにバンドでも組むとするかい?」

亜樹子「そんなことしちゃったら私の人気がまた上がっちゃうじゃな~い! きゃー」

翔太郎・フィリップ「ないだろ」「ないね」

亜樹子「バッサリだぁ~!!」


お わ り !



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