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唯「サイレンが鳴ってる・・・」 平沢唯&田井中律

2010年10月29日 12:13

唯「サイレンが鳴ってる・・・」

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/15(金) 23:58:22.82 ID:BPpZnIIJO

桜ヶ丘 喫茶店SDK
第二日
AM10:10:10

平沢唯
田井中律

──────────

あれから場所を一目のつかない喫茶店に移し、唯が買ってくれた缶コーヒーをゆっくりと飲みながら話し合った。

あの後保健室で寝ていたら巻き込まれていたこと。
多分……一度死んだこと。
そしてそれをやったのは憂ちゃんで……でも唯はそれを何か意図があってだと、要するに信じてるってわけだ。
妹を。

わたしも話した。
撃たれたこと。
その先で澪達に会ったこと。
そしたらまた元居た場所に戻っていたことなんかを……。

律「ってことは唯が生きてる人に会ったのは憂ちゃんとわたしだけってことか」

唯「うん。りっちゃんはみんなと会ったんだよね?」

律「……どうだろうな」

薄暗い喫茶店のカウンターに目を遣る。
       ・・
律「少なくともここじゃなかったよ。何て言うか……幻想的な世界だった。凄い田舎で田んぼとかがあったっけ」

唯「……そっか」

律「……他のみんなどうしてるかな?」

唯「わかんない…。視界ジャックは範囲が限られてるから…」

律「ああ、知ってる…」

そう言うと律は残り僅かになったコーヒーを一気に煽り、体に流し込んだ。

律「これからの話をしようぜ。唯はどうしたい?」

唯「わたしは……憂を助けたい」

律「憂ちゃんか……、今どこにいるのかわかるのか?」

唯「わかんない…」

律「……いそうなとことかは?」

唯「……」

律「はあ…。じゃあとりあえずみんなを探すついでに憂ちゃんを探すってことでどうだ?
  澪やムギや梓なら家に行けばいるかもしれないしさ」

唯「……封印を解かないと」

律「封印……?」

唯「うん。この世界を……抜け出す為に」

律「……唯、何か知ってるのか? この世界のこと」

唯「多分……わたしは知らない。けど…知ってる」

律「なぞなぞなんてしてる場合じゃないだろ?」

唯「りっちゃんだって思い当たる節があるんじゃない? その証拠にあいつらのことを屍人って呼んでた。
  何で知ってたの? そんなこと」

律「それは……ピューピュー」

唯「りっちゃん、多分わたしのやってることは憂やみんなを助けることになると思うんだ。
  ここで助けても多分結果は変わらない…」

律「……どういうことだよ」

唯「…見た方が早いかな。ついてきて」

律「お、おい!」

先に行く唯を焦って追いかける。

唯「あ、そう言えば知ってる? りっちゃん。ここの喫茶店の店長の話」

律「あぇ? え~となんか異界から帰ってきた~とか噂があるんだよな。ムギが言ってたっけ」

唯「うん。その人のハンドルネームを名前にしたんだってさ」

律「SDKねぇ……」

唯「もしかしたらその異界からって話……本当なのかもしれないね」

律「ん?」

カランカラン…

律「あ、待てよ唯~」

──

律「なんだよ……これ」

崖の下に広がる広大な赤い海。

唯「わたしも見たときはびっくりしたよ。多分……桜ヶ丘がそっくりそのままどこかへ行ったんじゃないかな…」

律「…どこかって?」

唯「それはわからないけど…」

律「わからないじゃないだろ!!! 何か知ってんだろ唯!!!」

律が唯の肩を掴み強く揺さぶる。

唯「いたいよりっちゃん…」

律「あっ……ごめん」

唯「何でこんなことになったのかわからない……けど……脱出の仕方はあるよ」

律「本当か!?」

唯「四つの封印を解いて……この世界を作っているやつを倒すんだよ」

律「?? よくわかんないけどそうすれば元の世界に戻れるんだな?!」

唯「多分……だけど」

律「……わかった。その封印とやらがされてる場所はわかるのか?」

唯「うん。これまた何でわかるのかがわからないんだけどね。目を瞑るとその位置がわかる気がするんだぁ」ニコ

律「唯……」

そうだ、不安なのはわたしだけじゃない。唯だってわたしと同じだ。
更に自分の妹に刺されたって言うのにわたしの気を遣ってまでくれてる…。

律「唯…」

唯「りっちゃ…ん?」

わたしは優しく唯を抱きしめた。

律「……こうするとさ、不安が弱まらないか?」

唯「うん……りっちゃんあったかい」

律「唯もあったかい」

人の暖かさが…不安や苦しみや絶望を和らげるんだ。
唯もこんな気持ちになってくれてるといいな。

律「憂ちゃん……助けような」

唯「うん。みんなもね」

律「よし、じゃあ行くか! 封印を解きに!」

唯「うん!」

終わらせるんだ……この絶望を。

唯「りっちゃん胸ちっちゃい」

律「ほっとけっ!」

ペシンッ


終了条件1 3つの封印を解く


律「さて、どこから行こうか」

唯「学校のはもうわたしが解除したよ。後はこの近くと~澪ちゃん家の近くと~ムギちゃん家の近くかな」

律「なるほど。じゃあ近くからの方がいいかな?」

唯「かもね。順番はりっちゃんに任せるよ」

律「そうだな~……」


1 この近くから行くか
2 いや! 澪が心配だ! 澪の家の近くから行こう
3 ムギの家の近くから行こう
4 急ごう…この風が止む前に

>>52



52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 00:58:59.90 ID:GiJ43dH50
2だろ



律「澪が心配だ……。澪の家の近くやつから行こう」

唯「わかった。ちょっと遠くなるけど……こっち」

律「おいおい、何言ってんだよ唯ちゃん」

唯「へ?」

律「ジジャーン!!!」

唯「そ、それは!?」

律「さっきの喫茶店の表に止まってた車の鍵! こんなこともあろうかとってさ」

唯「りっちゃん……車運転出来るの?!」

律「……」

唯「……」

律「できゅなぃ……」

唯「ですよね~」

律「まあ何とかなるだろ! 戻ろうぜ唯~」

唯「大丈夫かなぁ」



唯「唯と!」

律「律の~!」

唯&律「正しい車の乗り方講座~」

唯「まず車が来てないか左右を確認しよう!」

律「来てないみたい!」

唯「次にドアを開けて乗り込みましょう」

ガチャ、バタン

律「乗り込んだぞ!」

唯「えーと次に座席の調節をしましょう!
  りっちゃんは小さいから座席をめいいっぱい前に出した方がいいかも」

律「ちっちゃい言うな!」

唯「そしてルームミラー、サイドミラーを調節」

律「ちょちょいっと(わかんないから適当でいいや)」

唯「そしたらいよいよ……」

律「発進スタンバイってわけだな……!」

二人の額に仄かに汗が浮かぶ

唯「田井中君、じゃあエンジンかけてみて」

律「は、はぁい」

鍵穴にキーを差し込んで、回す!

ブゥンブウン……

車は軽快なエンジンを上げながら機動する。

唯「じゃあ次はシフトをDに入れて」

律「シ、シフト? D」

唯「これこれ」

運転席と助手席の間にレバーのようなものがある。

律「ああなるほど。これをDにして……」

ガチャリ

唯「じゃあサイドブレーキ外して発進してみようか」

律「サイド? あ、えっと……」

唯「君はもの覚えが悪いね~田井中君。その後ろにあるやつだよ」

律「すみましぇっん唯教官っ」

律「これを外して……」

スススス……

律「わわっ!!! 勝手に進み出した!!!?」

唯「心霊現象!?」

律「なんばんだぶなんばんだぶ」

唯「と、とにかくブレーキブレーキ!」

律「よっしゃあっ!!!」

ダンッ!

ブォォォッ──

唯「それアクセルだよりっちゃああああんっ!」

律「しまったあああああっ!!!」

唯「その隣のやつ!!! 早くぅっ!!」
律「これかぁっ!」

キキーッ

唯「ふう……」
律「止まった……」

唯「え~とさっきの現象は~……クリームだよりっちゃん!!」

律「美味しそうな現象だな……」

唯「きっと間違ってないよ!」

このままじゃ唯達が教習所で恥をかいてしまう!!!

正しい名称を教えてあげよう!

>>83




83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 01:49:44.91 ID:rDoIVyUPO
>>77-79

タカトラバッタみたいだな


84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 01:51:53.06 ID:j7qdqXaW0
クリープだよ


89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 01:56:50.24 ID:wMSAAF0rO

タカトラバッタ……

律「はっ! 唯! それはクリームじゃない! タカトラバッタだ!」

唯「タカトラバッタ……?」

律「ああ! タカトラバッタ現象だ!」

唯「うん……うん! 何だかわたしもそんな気がしてきた!」

律「今までわたし達を導いてくれたって言うかさ、後押ししてくれた何かがそう言うんだよな。
  タカトラバッタって」

唯「わたしもわたしも」

律「タカトラバッタ現象……恐ろしいな」

唯「サイドブレーキを外す時はブレーキしながらだねりっちゃん!」

律「だな!」

律「唯~発進するぞ~いいか~?」

唯「何か忘れてるような……」


1 シートベルトを忘れてるよりっちゃん!
2 漫画タイムキララの発売日だよりっちゃん!
3 壊れるほど抱き締めて、りっちゃん

>>94



94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 02:00:37.39 ID:K0648M0t0
サイレンにキメラが参戦!!


95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 02:01:08.72 ID:diDRIQf70
腐ってやがる…
(このスレに出すには)早すぎたんだ…っ


96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 02:01:19.64 ID:diDRIQf70
1


102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 02:04:51.51 ID:wMSAAF0rO

唯「シートベルト忘れてるよりっちゃん!」

律「おっといけないいけない」

カチャリ

シートベルトは命のベルト、みんなつけよう命のために!

以上、もしも異界に巻き込まれて車を使うようになった時の為のマニュアル

アーカイブ ダッシュボードに入っていた発進マニュアル


制限速度を守りつつ走行する。
自分達以外に車は走ってないので安全に走りさえすれば事故はなさそうだ。
ただし、突然出てきた屍人はそれに限った話じゃないが。

律「唯…、生き残ろうな……私達は。何があっても」

唯「うん……」

わたしだってバカじゃない。最悪想定はしている……。
でも……それでも……やっぱり無事でいてほしい。

澪……。

ようやく澪の家についた私達は。どちらからでもなく車から降りた。

律「澪……無事でいてくれよ」

唯「澪ちゃん……」


終了条件2 梓、澪を倒す。


──【ミオチャアン……】──

──【ププ……】──

──【ハチミツ……メープル……】──

律「見えるのは三人か……」

唯「もしかしてこの中に……」

律「ここからの視界ジャックじゃよくわからないな。中に入って確かめよう」

唯「うん…」

先に唯が行き、玄関から入ろうとするも、

律「さすがに玄関からはまずい、こっちだ」

澪の家を熟知していると言った感じで迂回して裏口に回る。

律「澪のお母さんはいっつもここ開けっ放しなんだよな」

そう言いノブを回してみると案の定と云った感じで勝手口のドアが開いた。

律「……」
唯「……」

二人とも無言になり屈みながら秋山家に潜入した。
既に視界ジャックを行っており、リビングでテレビを見ているのはわかっていたからだ。

そこから素早く二階に上がり澪の部屋を目指す。

唯「(あのちっちゃい羽根の生えてたのは…………)」

律「唯、早く来い! 置いてくぞ」ボソッ

唯「う、うん」

ゆっくり音を立てないように階段を上がる。

律「…………」

唯「…………」

二人とも、目は閉じない。ここまで来れば、いや、唯なら最初からわかっていたかもしれない。
視界ジャックをした時、生きている人間は緑色で表示される。自分は青、そして赤は…………。
律は静かに澪の部屋のドアを開けた。

澪「……」

律「澪、迎えに来たぞ」

唯「…………」

澪「リ…………ツ…………?」

律「そうだ、わたしだ。怖かったろう? もう大丈夫だからな」

律が優しく澪を抱き締める。

唯「……っ……うっ……」

唯はただただ溢れている涙を拭っていた。

澪「リツ……リツ……」

澪の目からは大量の血が流れている。それが律の制服に流れ紺色のブレザーが黒色に染まる。

唯「なんで……こんな……」

澪「リツ……リツ……」

律「わたしはここにいるからな……みお……みおっ」

律は声を震わしながら澪の名前を何回も呼んだ。

唯「りっちゃん……離れなきゃ……」

律「……いやだ」

唯「もうそれは澪ちゃんじゃないんだよ……りっちゃん、」

律「ヤダッ!!! やだやーだぁーっ! これは澪だもんっ! わたしの大事な友達で……幼なじみで……」

律も澪に負けないぐらいの涙を流している。違いは赤か透明かと言うだけだろう。

唯「わたしだって大切だよ! 澪ちゃんは軽音部の……大切な友達だよ……でも」

律「唯なんて澪を知ってから3年も経ってないだろっ!!
  わたしはずっとずっとずぅっと澪と一緒だったんだ……」

唯「…………りっちゃん」


1 澪ちゃんに抱きついてるりっちゃんをひっぺがし、叩く
2 そうだね……澪ちゃんだもんね……と同調する
3 しばらく二人にしてあげる

>>119



119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 02:46:23.80 ID:fO1pPja90



123 :お前らwwwwww さすがだ:2010/10/16(土) 02:53:05.27 ID:wMSAAF0rO

抱きついているりっちゃんを力ずくで澪ちゃんから引き剥がす。

律「あっ……」

切なげな顔をしたままのりっちゃんをわたしは力いっぱい叩いた。

唯「ばかっ!」

パシンッ──

律「ッ……」

唯「生き残るって言ったじゃない……りっちゃん」

律「……」

唯「おいていかないでよ……」

律「唯……でも……ほら、澪のやつ襲って来ないぞ? もしかしたら……」

唯「それは多分まだ死んでから間もないからだよ…。半屍人なんだ…。
  でも……次にサイレンがなって血の海を渡ったら……もう姿も形も澪ちゃんじゃなくなる…」

唯「りっちゃんも見たでしょ?! あの化け物達を! ここで死んじゃったら……ああなるんだよ」

律「そんな……ことって……あ、ああ、ああああああああああああああ……」

頭にフラッシュバックする。サイレンの音に導かれ赤い海を渡っていた。
じゃあ……わたしは何で今生きてるんだ?
唯も……どうして?
澪が死んで屍人になったと言うならわたしも唯もそうなっていけなきゃならない。

頭が爆発しそうだ……。

唯「りっちゃん……」

ただ、言えることは……

律「ああ……」

・・
ここではもう澪は戻って来ないってことだ……。

唯「攻撃して来ないのは本当にりっちゃんを思ってたからだと思うよ…。
  半屍人の行動はね…生前の生活がベースになってるから…」

律「そっか…。唯、澪を楽にしてやれる方法はないのか?」

唯「……屍人は死なないから…。何かを使えば浄化出来たんだけど…わからない」

律「そっか…。じゃあ今はそっとしておこう」

唯「うん…」

律「封印を解いて……必ず助け出してやるからな……澪。それまで待っててくれ…」

そうして二人が踵を返し、部屋を出ていこうとした時だった。

澪「リツ……リツウ……コッチニキテヨ……リツウウウウウウ」

エリザベスをネックから掴み上げ、振りかぶる。

唯「危ない!!!」

壁に当たりそうになったベースのエリザベスにわざと当たりに行く唯。

唯「つ……ぅ……」

いくら片手で持っていたとは言っても細く小さい唯の体には余りにもオーバーダメージだった。

律「唯!!! バカなにやってんだよ!!! 避けれたろ!!!」

唯「だって…あんな勢いで壁に当たっちゃったら……エリザベス……壊れちゃうから」

律「唯……バカ……バカっ…!」

唯もわかっていた。
自分が今こうしてると言うことは、もしかしたら澪もまた同じように戻れるのではないか? と。
その時にお気に入りのベース、エリザベスがバラバラだったら…澪は悲しむだろうと。
だから、飛び込んだ……自分を犠牲にしてでも守ったのだ。澪の気持ちを。

澪「リツゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥコッチニキテヨーーーーーー」

そんな気も知らず、今の澪はまたエリザベスを振りかぶり、、、

律「澪……ごめん」


わたしは引き金を……

1 引いた
2 引かなかった

>>135



134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 03:21:08.75 ID:JMGQ21re0
2^^


135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 03:21:10.95 ID:giel8allO
1


136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 03:29:11.82 ID:eRAoUaX30
さよなら澪


137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 03:29:18.60 ID:IRL9nt3HO
危なw


138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 03:31:34.92 ID:2kwzzvH0O
サイレンだから1


139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 03:31:53.62 ID:wMSAAF0rO

パァン───

澪「リ……ツ……」

一撃で心臓を貫いた銃弾は一時的にだが澪を安らかな眠りへと誘った。

律「…………」

目を伏せたまま口許を強張らせ静かに泣いている律。
仕方がないとは言え友人を撃ってしまった悲しみは、これからずっとついて回るだろう……。

唯「りっちゃん……」

優しく律の肩を抱く唯。

律「……今のうちにエリザベス……隠しておこう」

唯「うん……」

唯はエリザベスを拾うと、ケースに入れクローゼットの中に収納した。

律「行こう……唯」

唯「うん……」

そのまま二人は澪の部屋を後にした。

階段を降り、勝手口から律が出ようとした時だった。

唯「……りっちゃん、ちょっと先行ってて」

律「……ん、これ」

律が唯にもう一つの武器、金属バットを差し出す。

律「カッターナイフじゃ威力が足りないだろ。それとも左はわたしがやろうか?」

なんだ……知ってたのか。

唯「ううん、大丈夫。一人で出来るよ」

律「……そっか。じゃあ車で待ってる」

去り際に手をひらひらと二、三回振ると律は車の方へと歩いて行った。

バットを握りしめる。

唯「せめて少しぐらいは……いい夢を見てね。あずにゃん」

背後から忍び寄り……唯は二人の頭を砕いた。



ガチャ……バタンッ

唯が車の中に入ると、律は無言のまま車を出した。

律「……無事で良かったよ」

唯「うん……」

律「……辛かったな」

唯「うん……」

靴を脱ぎ、助手席で体操座りをしている唯。膝に目元を押し当て、必死に堪えている。

律「泣いていいんだぞ……唯」

唯「……う゛ん゛」

それがきっかけになったのか、唯は大声で泣き始めた。
律は左手で唯の頭を持つと、黙って自分の膝まで持ってくる。

律「……」

唯「うぇ…ぐすっ…」

その泣き顔を見ることもせず、ただただ左手で唯を優しく撫でた。
車は唯が言った秋山宅近くの公園に向かって行く。


終了条件2 達成


律「唯、ついたぞ」

唯「うん、ここで間違いないよりっちゃん」

律「って言ってもただの公園だろ? ここにそんな大それた封印? なんてもんがあるのか?」

唯「まあまあ、見てなさい」

落ち着きを取り戻したのかいつも通りにあどけて見せる唯。
良かった……。

車を降りて公園の中に入る。昔よく遊んだっけな……澪と。

唯「これだよりっちゃん!」

ビシッと指をさしたのはどこの公園でも設置されている様な水飲み場だった。

律「おいおい……いくらなんでもこれは」

唯「まあまあ。物は試しだよりっちゃん。これを全開まで捻ってみて」

律「はあ…わかったよ」

それは捻ると上に噴き出す型の奴、わたし自身確かにこれを全力まで捻った覚えはないけど……。

律「こうか~」

唯「もっとだよりっちゃん!」

更に捻り込む。

律「これでどうだああっ」

唯「もっと!! もっとだよ!! 天まで届かせる勢いで!」

律「バカ言うなよ! そんなこと出来るわけ…」

キュ、と、とうとうそれに限界は訪れた。
次の瞬間光が立ち上ぼり、空を覆っている雲を退けた。

律「……」ポカーン

唯「だから言ったでしょ!? 本当だって」

律「うん……まあ……わたしはびしょ濡れだけどな……!」

唯「(残り…二つ)」キリッ

律「どや顔すなっ!」



律「は~もう、酷い目にあった。次の封印は唯が解くんだぞ!」

風邪をひかないようにそこら辺りの民家に干してあるタオルを拝借して体を拭く。

唯「わかってるよぉ~りっちゃん」ニヤニヤ

律「こっちみるなぁ!」

唯「ふふ、次はどこの封印を解除しに行く?」

律「う~ん残り二つか。ムギの家はここから遠いしな」

唯「……でももしかしたら」

律「ああ、生き残ってるかもしれない。澪はギリギリ間に合わなかったけど…ムギは助けられるかも…な」

唯「うん!」


1 喫茶店SDKの近くの封印を解く
2 ムギの家の近くの封印を解く

>>156



156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 04:19:36.85 ID:fO1pPja90



161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 04:25:19.95 ID:wMSAAF0rO

律「近い方から行こう。車ならそう時間も変わらないだろうしな」

唯「うん、わかった。近代世界万歳だぬ!」カミッ

律「だぬ!」

唯「りっちゃん酷い~」

律「水浴びさせてくれたお礼だ!」

唯「もぅ」

そうやってほっぺたを膨らます唯が可愛くて、ついついからかってしまう。

せめて唯だけは……生き残って欲しい。

唯だけは……。


喫茶店SDK付近の川原──

唯「え~とね……」

律「また水難だけはご勘弁を……」

唯「多分変な石ころがあると思うんだ~。りっちゃんも探してみて~」

律「はあ…結局こうなるのか」

先に川の中に入ってじゃぶじゃぶしてる唯を見ながらわたしも靴を脱ぎ捨て靴下を脱ぎ、川の中に入る。

律「……」

太陽が届いてないせいか気温も秋後半ぐらいになっている為水も若干冷たい……。
って言うか……。

律「唯、これ大丈夫なのか? 赤いけど…」

唯「大丈夫だよ、多分」

律「多分って……」

ほんとに大丈夫かよ…。とにかく一刻も早くその石ころを探した方がいい…気がする。

律「唯~あったか~」

唯「ん~ない~」

律「そもそもどんな石ころなんだ?」

唯「炎の形をしたやつ……は違うか。なんかねー掴んでみてこれだっ! ってなるやつー」

律「なんじゃそりゃ」

唯「多分りっちゃんにもわかると思うよー」

律「わかるわけないだろ……」

唯「石ころさえもいとおしい……」

律「? なんか言ったか~?」

唯「う~うん、なんにも~」

律「こんなんで見つかるのかよ……」

ん……この感触……まさか……これはっ!?

1 封印の石ころだ! 間違いない!
2 多分封印の石ころ……かな?
3 封印の石ころのわけないよなぁ……
4 漫画タイムキララだ!
5 暇だから唯にちょっかいだそう

>>170


170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 04:44:29.98 ID:vzxPioLQ0
4


171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 04:46:05.24 ID:MrJKlg4G0
>>170ェ・・・



172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 04:51:32.09 ID:wMSAAF0rO

律「まんがタイムキララだ! しかも最新号!」

律「気になってたんだよな~キャラット」

赤い色が染み付いていて読めない……。

律「もうっ!」ポイッ

早く探さないと……。

律「早く探さなイト……」

ムンズッ!

こ、この感触は!

1 間違いない! 封印の石ころだ!
2 封印の石ころだったらいいなぁ……
3 封印の石ころなんて存在しないだろ……
4 喉が乾いたな……ちょっとだけなら……
5 暇だから唯にちょっかいだそう

>>174



174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 04:53:23.01 ID:WY1j8nub0
1


175 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:00:26.54 ID:wMSAAF0rO

律「このつるつるツベツベ感……そして手に馴染むフィット感……!
  まるでこれを持って生まれて来たんじゃないかと見間違ごうような……!」

律「これだああああああっ!!!」

それを天高く掴み上げた瞬間、光の矢が空へと放たれ、天空の霧を晴らしたもう。

唯「見つけたんだりっちゃん!」

律「おぅよ! 残りは後一つだな!」

唯「うん!(あと…一つ)」

ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ──────────

律「あの時聞いたサイレンの音……」

唯「12時になったんだ……(澪ちゃん…)」

律「唯、急ごう」

唯「うん」



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179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:11:45.65 ID:wMSAAF0rO

桜ヶ丘 琴吹邸
第二日
PM12:26:32

平沢唯
田井中律

終了条件1 最後の封印を解く
終了条件2 怪力屍人を倒す

───────────

律「ついた…ムギの家。多分ここであってると思う」

唯「そう言えばムギちゃんの家って来たことなかったよね」

律「だな。住所は知ってたけどやっぱり突然は押し掛けにくいっていうか…。
  一回家に電話はしたことあるんだけどな」

唯「へぇ~そうなんだ」

律「そしたら執事みたいな人が出てさ。ビックリしたよほんと」

唯「なんとなくそんな気はしてたけど…やっぱりお嬢様だったんだね、ムギちゃん」

律「別荘何個も持ってる時点でそうだとは思ってたけどな」

唯「でも……それを鼻にかけてたことなんて一度もなかったよね」

律「ああ。好奇心だけは人一倍あったけどな」

唯「そこがムギちゃんの可愛いところだよぉ」

律「だな」

唯「……封印はこの中だよ、りっちゃん。
  近くって言ってたけどこんなにもムギちゃんの家広いって思わなかったから」

律「まさか敷地内とは思わなかったか」

唯「そういうこと」

律「唯、先に言っとくよ。何があっても封印を解け、何があっても……だ」

唯「りっちゃん…それって…」

律「わたしはみんながいる世界がいい。一人も欠けてない…元の世界がいい」

律「だからその世界に、お前が導いてくれ。唯」

唯「…うん」

律「行こう。終わらせるんだ、この世界を」

唯「うん!」

車にあった役に立ちそうなものを一式持ってゆき、広大な敷地に足を踏み入れた。

律「……」

律が片目を閉じる。

律「多いな…執事とか使用人が屍人化したのか?」

律「唯、封印されてる場所は?」

唯「真ん中の中庭辺りかな?」

律「ならど真ん中を突っ切った方が早そうだ」

拳銃の弾の残りは後5発、それが切れたら後はバットで押すしかない。
唯は何故か車の中に入っていた火かき棒を新たな武器として持っている。

「ッラハギッ」「ラハギッ」「ギッ」

律「番犬の登場ってわけか!」

無駄撃ちは出来ない…。銃をスカートとおへその間にし舞い込むと両手で金属バットを握る。

律「唯!」

唯「うんっ!」

左右から攻めてくる犬屍人に対抗するため唯と背中合わせになりながら迎え撃つ。

「ギイイイッ」

律「なろっ!」

飛びかかって来た一匹目を平行にスイングして弾き飛ばす。

「ッギ!!!」

続けざまに襲って来る犬屍人。
こっちに二匹来てくれたのは都合がいいが後ろに唯がいるから避けるわけにもいかないっ!

律「くっ」

バットの端と端を持って壁を作り、

律「てやっ!」

なんとか押し返す。

唯「このっ! このっ!」

片目を閉じ、唯の視界をジャック。
火かき棒を振り回して何とか近づけさせてないようだ。
ちょっと可愛いな、なんて思ってたのは内緒。

「ッラハギッ!!」

律「来たか…!」

押し返した犬屍人が勢いをつけ、もう一度飛び込んで来る。
もう片方の目でも同じような光景が繰り広げられていた。

こうなったら…!

1 このまま迎撃だ!
2 唯を信じてしゃがみ、犬屍人同士の相討ちを狙う

>>196



196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:46:18.51 ID:WY1j8nub0
怪力屍人は簡単に言うとマツコ


197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:50:15.79 ID:wMSAAF0rO
2


198 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:51:18.80 ID:ZLAxZEhuO
おいwww


199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:51:26.41 ID:WY1j8nub0
タイミングが悪かった
すまん


202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 05:59:18.07 ID:wMSAAF0rO

ここは唯を信じて……!

律「そりゃっ!」

一気にしゃがむ……もし唯がここでしゃがまなかったら…。

唯「わわっ」

おおっ! さすが唯! わたしの意思を読み取ってくれたか!

「ギャンッ」「キャウンッ」

私達の上空で凄い勢いでぶつかり合う犬屍人達。
それぞれ明後日の方に弾き飛ばされたのを見て、一気に仕留めにかかる。

律「唯! そっち任せた!」
唯「う、うん! わかったよりっちゃん!」

弱っている犬屍人にわたしの必殺技が襲いかかる!
喰らえっ!

技名>>203



203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:01:51.99 ID:MJqd9Kcr0
はかいこうせん


204 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:03:25.52 ID:hdxRY8rJ0
をいwww


205 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:05:16.07 ID:wMSAAF0rO

律「はかいこうせん!!!」

「フクラハギッ」

律「決まった……」

打撃なのにこうせん? って質問は受け付けな、い、

唯「なんかちょっと触っただけで倒しちゃったよ~。あれ? りっちゃんなにやってるの?」

律「……反動で動けない」

唯「ふえ?」

律「恐ろしい技だ……」

犬屍人を撃破した私達はいよいよムギの家の中に潜入を開始する。

律「おじゃまします!」
唯「おじゃましませんよ~」

律「それ小さい時に澪ん家でやったやった」
唯「わたしも和ちゃん家でおじゃましま~すって言うと邪魔になるなら帰ってって言うからおじゃましませんよ~
  って言ってよぉ」

律「和は厳しいな~。あっ! そう言えば和から電話があったんだよ!」

唯「えっ?! いつ?!」

律「朝方だったかな。何でかわからないけど交番の電話から」

唯「う~ん……携帯も圏外でかからないはずなのにね」

律「謎だな…」

途端、体が震える。

律「唯! 伏せろ!!!」

唯「えっ?」

反応しきれていない唯の頭を掴んで無理矢理下げさせる。

チュインッ──

間一髪と言った具合にギリギリかわし、わたしと唯は左右に別れ、壁に隠れた。

律「唯、わたしが囮になるからお前は中庭の封印を解きに行け!」

唯「そんなの無茶だよ! 相手は銃を持ってるんだよ!? りっちゃんが死んじゃうよ…!」

律「唯…車で言ったろう!? 何があっても封印を解けって!」

唯「でも…やっぱりやだよ!! りっちゃんを置いてなんていけないっ!!」

駄々を捏ねるように首を振り拒否する唯。


1 それでも行くんだ、唯
2 全く…お前が死んでも知らないからな!

>>212



212 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:19:22.67 ID:ZLAxZEhuO



214 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 06:25:29.68 ID:wMSAAF0rO

律「全く……お前が死んでも知らないからな!」ニヤッ

唯「りっちゃん…」

律「わたしが銃を撃って間を作る。その間に唯は中に入って隠れるんだ。
  そして視界ジャックで様子を見て後ろを取れそうならそいつで一発頼む。くれぐれも無茶はするなよ!」

唯「了解でありますりっちゃん隊員!」

律「幸運を祈る、唯隊員!」

敬礼を交わし、りっちゃんの拳銃の音が合図になった。

パァン──

よーい…どん、まるでかけっこが始まる時の前みたいに緊張していて…
ちょっと転びそうになったりした、けど…!
何とか中に入ることに成功した。とりあえずすぐ側にあった部屋へ逃げ込む。

唯「わぁ…本がいっぱい」

律「唯は上手くやったか…」

弾は後一発…陽動に使うにしては勿体無い。
私は再びそれをスカートにし舞い込むと、機会を伺う。

バァン───
バァン──

律「くっ…」

鈍々しい音を上げながら玄関、いや、門の方が表現は正しいかもしれない。を削り取っていく。
撃たれるごとに自分の居場所が削り取られているみたいで悪寒が走った。

律「だけど…ここがチャンスでもある」

あの猟銃は古いのか弾が二発しか込められないようだ。
その証拠にどんな時でも二発撃つとその後若干間があった。

律「その間にわたしも飛び込めれば…!」

次だ…次に来たら飛び込む。出る振りをして陽動をかける、すると、
バァン──

律「(一つ…)」
すかさず陽動、
今度はギリギリまで行く。

バァン──

律「(二つ!!!)」

一気に飛び出し手短な部屋へと、

バァン──

律「なっ……」

ズウッ───

律「あ゛あ゛あ゛があああっ」

足を撃たれた……。
痛い……痛いよぉ……クソッ……何で三発目が…。
部屋に転がり込みながら片目を閉じ猟銃を持っている屍人の視界ジャック。

──【フエッヘッヘッ……】──

屍人は弾を一発だけ入れ、また狙いをつけている。
そうか……普段は一発づつにしておいて……わたしが出てこようとした時に素早く二発弾を入れたのか……
なんてリロードの早さだよ…。

それにこの知能……並みの屍人レベルじゃない。何だよ……こいつ!!!

律「クソ……立てよ…立てよわたし!!」

足から大量の血を流しながら、それでもバットを支え棒代わりにして立ち上がる。
幸い弾は貫通しているらしく、風通しはいい…かな。

──【死ね…殺してやる…幸せそうな面をしたやつなんてみんな死ね…】──

エントランスを降りてこっちに来ている…わたしを仕留めるつもりだろう。

律「な…ろうっ!」

バットを下手に持ち構える、唯だけはやらせない…!
相討ちになってでも倒す…!

ギリギリの所で視界ジャックか切れる、なるほど…体力がなくなると出来なく…なるのかな?

ただ扉に向かって走り、敵が見えたところでバットを大きく振りかぶる。

律「持っていけ!!!」

わたしの命と引き換えだ!!!

カチャリ……

コンマ数秒、多分テレビでよく言われてる百分の何秒ってやつ足りない。
このバットが当たる前に…やつは引き金を引くだろう。
そうわかっていてもわたしはもう逃げない。
この一発にはわたしだけじゃない、澪や梓…みんなの気持ちが込もってんだよ!!!

律「届けええええええええええええええええ!!!!」

バァン──


律「……」

「…………オゥ…」


唯「間に合っ…た?」
律「…………」

糸の切れた人形みたいに倒れ込む律。

唯「りっちゃん!!!!」

頬と足から血を流し、眠ったように倒れている。

唯「…り゛っち゛ゃん……」

律の頬にポタリと落ちる……

律「……」

鼻水。

律「やけにねっとりしてると思ったら鼻水かよっ! 視界ジャック損だよ!」

唯「りっちゃん!!! 生きてて良かったよぉ……」

律「ギリギリな。唯がなんか投げつけたおかげで射線がズレたみたい。てか何投げたんだよ?」

唯「火掻き棒!」

律「あの車に入ってたやつか……救われたな、火掻き棒に」

唯「だね!」

律「」ビクッ

律「唯、わたしは動けないから一人で封印を解きに行ってくれないか?」

唯「でも……りっちゃんの手当てしなきゃ!」

律「それぐらい自分でできらぁい。心配するなよ。人間頑丈に出来てるからこれぐらいじゃ死なないよ」

唯「……ほんとに?」

律「ああ。りっちゃん嘘つかない」

唯「…………うん、わかった。じゃあ行ってくるね! 封印解いたらすぐ戻ってくるから!」

走り去る唯の後ろ姿を見て、安心した。これでもう大丈夫だな。

律「さて……と。いるんだろう、ムギ。出てこいよ」

怪力紬屍人「オギャアァァァァァ……」

律「変わり果てちまったな……ムギ」

よっこらしょっと。
バットを杖がわりにして立ち上がる。このバットには本当世話になったな…。

律「今……楽にしてやるから」

ごめんな……唯。わたしは結局生きられる運命じゃなかったみたいだ。
でもここまでお前を守れて良かったよ。
あの時光る世界でしたみんなとの約束……守れたかな?

予告ホームランの構えでいい放つ。

律「りっちゃん甲子園、開幕だぜ」


唯、後、任せた。


──

唯「早く……早く封印を解いてりっちゃんの手当てを…」

ドアと言うドアを、扉と言う扉を開け、白色の光を追う。
まるで江戸時代の殿様みたいな絵面だなんて思いながら、ようやく中庭へ辿り着いた。

唯「この噴水を壊せば……!」

目に入った大きめの石の目の前でしゃがみ込み、

唯「ふんすぅぅぅぅぅぅぅぅいっぱああああああああああつぅぅぅぅぅぅぅぅ」

ありったけの力で持ち上げる。
よたよた歩きながら水を溜めてる要因となってる噴水の段差に上り、石を、

憂「やめて、お姉ちゃん……」

唯「憂……?」

──

律「どうしたよ!? そんなもんかぁ!? 今のりっちゃんは絶好調だぜ!?」

怪力紬屍人「アアアアアアアア」

なんとかキッチンまで誘導出来たのはいいけど……そろそろ立ってるのも限界くさいな。

ここに入って回してから数分……そろそろいいか。

律「どうしたよ! そんなもんか!?」

ひたすら煽る、もっと近づけないと……!

怪力紬屍人「ウキャアアアアアア」

中華鍋を投げつけてくるムギ。それを弾かずかわす……。

律「あっ……」

余程足に来てたのか避けた拍子に尻餅をついてしまった。
その間に距離を詰められ、

紬「シャランラァァァァァァァァァァ」

首を締め上げられたまま持ち上げられる。

なんて力だよ……、こりゃ後数秒持たずにへし折られるな。
他人事みたいに洞察した後、スカートとヘソの間にある拳銃を取り出す。

これで仕上げだ……。
・・
また、救えなかったな……ちくしょう。

でもまあ……いっか。
次こそは……必ず。

全員助け出すんだ……。

その時力を貸してくれよ……わたし。

意識が消える前に、引き金を、引いた。


ズオオオオオオオオオオオオオオオンンンンンンンンン

───────────


唯「憂……なんで」

憂「お姉ちゃん……。どうして諦めてくれないの?」

唯「諦められるわけないよ!!! みんながこんなことになる世界なんて……」

憂「それが現実なんだよ」

唯「違うっ! わたしの知ってる世界は……もっと希望に溢れてた!!!」

憂「絶望は希望、一緒なんだよ、お姉ちゃん」

唯「ちがうちがうっ! わたしは……わたしは……みんながいない世界なんて絶対に認めない!」

憂「……じゃあ私が消えてもいいの? お姉ちゃんは」

唯「えっ……」

憂「お姉ちゃん、私は……」



堕辰子なの──



唯「堕辰子…?」

憂「そう。この世界を作って、みんなを苦しめてる元凶なんだよ?」

唯「そんな……嘘でしょ…?」

憂「……嘘じゃないよ。その証拠に」

憂が何かを差し出して来る。
青い炎……。

唯「宇理炎……?」

憂「それで私を焼けばこの世界は終わる。安心して、お姉ちゃんは死なないから」

唯「……?」

憂「終わらせたいんでしょ? なら封印を解くなんてまどろっこしいことしないで私を焼けばいい」

唯「憂……」

私は……

1 宇理炎で憂を……
2 宇理炎で憂を……

>>253



254 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:45:16.55 ID:ZLAxZEhuO
おい


255 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:45:20.62 ID:wMSAAF0rO
ミス

>>256


256 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:45:29.72 ID:Z06KmN11O



257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 07:50:40.07 ID:wMSAAF0rO

唯「……焼かないよ」

憂「なんで……? お姉ちゃんを刺したり…みんなにいっぱい酷いことしてるのに!!」

唯「だったら怒る。めっ、そんなことしちゃダメでしょ!」

憂「なんで……なんでそんな優しいの……? お姉ちゃん」



唯「お姉ちゃんだからだよ。憂」

憂「…………」


唯「それに……憂を宇理炎で焼いても終わらないしね」

憂「!? なんで……そのことを」

唯「前はそれで失敗したから、もうしない。憂を助け出すから……必ず」

憂「お姉ちゃん……って呼んでもいいの?」

唯「いいに決まってるでしょ? 姉妹なんだから」

憂「お姉ちゃん……」

憂「うっ……あ……ああっ……」

唯「!?」

突然頭を抱えて苦しみ始める憂。

憂「お姉ちゃん……来ちゃ……ダメ……ああ……ああああああああああああああ」

ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ──────

間近で聴こえるサイレンの音、いや、違う……あれよりもっと獰猛的な……。
唸り声のような…………。

憂「お……姉ち……ゃん……」

憂の伸ばした手を、

唯「憂いいいいいっ」

わたしは、掴めなかった。

唯「憂……」

跡形もなくどこかへ消え去ってしまった憂……。

唯「どれだけ時間がかかっても……」

唯「どれだけ絶望したって……!」

唯「絶対に助けてみせるから……!!!」

だから待ってて、憂。

そう決意するのと、爆発の余波が来るのは、同時の出来事だった。

わたしはりっちゃんとの約束通り石を投げ入れ封印を解く。

光の塊が天へ穿たれ、最後の封印が解かれた。

唯「ここから始まる……」

でも、それはもうちょっと先になりそうだ。



終了条件達成



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平沢唯

───────────

「ウアアアアアアアアア」

「グギャアアアアアア」

「ギイイイイイイ」

唯「何匹でもおいで……」

右手には火掻き棒、左手には宇理炎。

唯「はあっ!!!」

宇理炎を掲げ、浄化する。

「ギイイイッ」 「ウオオオオオ」 「ヒイエエエエエエ」

唯「次こそは……絶対に」

今はただそのピースが揃うのを待とう。

この、煉獄で。


ジェノサイドEND



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273 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 09:51:11.07 ID:wMSAAF0rO

いよいよ次から真エンドに向かいます

今まで寝かせに寝かした伏線も全回収、そしていよいよ和ちゃんの登場!と見所目白押し

というわけで仕事してきます……保守任せた


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