2010年10月29日 20:42
唯「サイレンが鳴ってる・・・」
321 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 19:16:28.00 ID:wMSAAF0rO
私がその事を知り、愕然としたのはちょっと前のこと。
塾が終わり、桜ヶ丘行き、帰りのバスに乗り込みうとうとしていた私は突然の急ブレーキという派手な起こし方により強制的に意識を覚醒させられた。
桜ヶ丘への通行が全面封鎖───
不可解、としか言いようがない。
桜ヶ丘一帯にだけ強烈な地震が襲いかかるという現象。
隣町の私が揺れさえ感じなかったのだからこれはもう珍事なんて言葉じゃ済まされないだろう。
更に不可解なのは桜ヶ丘の住人は一人を除き全て……消息不明と言うことだ。
当然、桜ヶ丘に住んでいた私の幼なじみ……平沢唯もその例外ではない。
隣町 避難所
PM18:14:32
真鍋和
────────────
和「……唯」
国が一時的に用意した避難所で昨日は一日を過ごした。
すぐにでも唯達を探しに行きたかったけれど街は封鎖されている為入れない。
和「……」
テレビに目を向けると、恐らくどのチャンネルでもやっているだろう桜ヶ丘についてのニュース。
桜ヶ丘怪奇現象なんて面白半分のタイトルをつけられた特集番組が視聴率を集めてると思うと無性に腹がたった。
少女「和お姉ちゃん……」
和「ん? どうかしたの?」
少女「私達……お家に帰れるのかな?」
和「大丈夫よ。きっとすぐ帰れるから。心配しないで」
そう言って頭を優しく撫でると不安がっていた顔がゆっくりと笑顔に変わって行く。
少女「うんっ!」
そのまま私の膝にちょこんと座ると安心しきった猫の様に一緒にテレビを見始める。
私はすぐさまテレビの番組を楽しそうな童話の話に変えるとその女の子は嬉しそうにテレビを見始めた。
和「……」
私にもこれくらいの妹がいた。弟も……、勿論両親も。
今じゃ消息不明なんて言う勝手のいい言葉に握り潰され、生きてるのか死んでいるのかさえわからない。
そして、この子の両親も……。
そもそも地震が起きて消息不明とはどういうことなのだろう。
死体さえ発見されないと言うのはどう考えたっておかしい。
世論では集団失踪やら桜ヶ丘地盤沈下等々勝手に盛り上がっているがこれはどう考えたって現実から逸脱している。
何かが起きているのだ、あの街で。
和「……」
ただ、どうすればいいのか……。街に行ったところで私みたいな学生は門前払いだろう。
もし上手く入り込めたとしても、国が何百人体制で探しているのに見つからない人達を私が見つけられるとは思わない。
和「八方塞がりね……」
少女「はっぽ~ふさがり? ってなぁに和お姉ちゃん」
和「どこに行っても出口が見つからないな~って意味よ」
少女「怖いね……」
和「そうね…」
和「でもほら、あの仔猫はちゃんとお母さんのところへ帰れたでしょ?」
テレビを指さすと丁度母猫と仔猫が仲良く抱き合っているシーンで、少女も安心したのか「良かったね!」と笑顔を取り戻した。
和「そう……出口のない迷路なんてない」
ここでこのまま何もせず、ただ時が過ぎるのを待つなんて出来ない。
どう動いていいかはわからない……けど、必ず唯達や家族を見つけ出してみせる。
隣町 図書館
第二日
AM9:00:00
真鍋和
───────────
次の日から私は唯達を助ける為に動き出した。
世論のように現実的に捉えても埒が明かないと思い別の観点から物事を見ることにしてみる。
過去に同じ象例がなかったか調べ、その事件との関連性がないかを調べてみる。
少しでも関わりがありそうなものはファイリングし、コピー、ないしは書き写す。
それを何時間も行った結果たどり着いたのが……。
和「羽生蛇村土石流災害……?」
和「今から27年前…か」
村全体が土石流災害に合い…死体も出てこなかったと言う点では今の桜ヶ丘で起きている事と合致する…。
和「当時はこれを自然災害として処理…ね」
多分このまま行けば桜ヶ丘の件もこうやって風化していくのだろう。
和「実際に行って確かめた方が早いかしら」
いや、その前に桜ヶ丘にも足を運びたいわね。何か見落としてることがあるかもしれない……。
和「……」
1 桜ヶ丘へ行く
2 羽生蛇村へ行く
>>343
343 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:50:28.64 ID:OTzzc2tFO
2
344 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:55:04.39 ID:wMSAAF0rO
和「羽生蛇村へ行きましょう。何かわかるかもしれない」
善は急げと云う言葉に従い荷物をまとめると、私はすぐさま羽生蛇へと向かった。
──羽生蛇村跡地
和「地図だとこの辺りだけど……」
思ったより近く夕方になる前につけた。
和「立ち入り禁止……か」
村全体を襲った土石流災害なんて……ちょっと出来すぎてるわよね。
中に入ろうかとも思ったけれど、入口は土に埋もれて入って行けそうもなく……仕方なく引き返すことにした。
和「無駄足だったかしら……」
とりあえず現場を見れただけでよしとしておこう。
──
それからも色々調べてみたけれど……結局有力な情報は得られなかった。
それから時間はあっという間に過ぎて行き……桜ヶ丘の立ち入り禁止が解かれたのは、事件発生から1ヶ月後のことだった。
とは言ってもまだ住めると言うレベルにはほど遠く、ただの一時的な帰宅が許されただけだ。
和「地震があったにしてはあんまり変わってないな……」
1ヶ月振りに見た自分の家。勿論……誰もいなかった。
唯の家にも行ってみた。本当は盗難防止の為に自分以外の家には入ってはいけないのだけれど……
見つかっても幼なじみだと言えば疑われはしないだろう。
やっぱり二人はいなかった。
写真やアルバムなどを見つけ出してはどうしてこんなことになったのかと悲痛に嘆くしかなかった。
階段を上がり、右の部屋に入る。
和「唯の部屋……懐かしいわね」
部屋の片隅に置かれてあるギターの埃をはらうと大事にギターケースの中に収納する。
和「全く……世話が焼けるわね……ほんと」
あんなに……大切にしていたギターを置いて……どこに行ったのよ……唯。
和「このまま置いといたら唯が帰って来る前にボロボロになっちゃうわね……」
ギターケースを肩に背負う。
和「これは私がちゃんと預かっておくから。ちゃんと取りに来るのよ、唯」
そう言い残し私は平沢家を出た。
──
その後も澪の家や律の家何かに言ってみたけれど……やっぱり誰にも会うことは出来なかった。
ムギの家は交通機関がストップしてる中では時間的に行けそうにない為断念することにした。
和「そろそろ帰ろうかしら……時間もないし」
生徒会の人達と良く行った大手スーパーを横切り、交番を通った時だった。
ジリリリ……ジリリリ……
和「えっ……」
電話が……鳴ってる
まだ復旧してない筈の電話が何故か鳴っている。まるで私が通るのを見越していたかのように。
和「……」
交番に中に入るとその音の主、今の時代で型遅れな黒電話の受話器を……ゆっくりと耳元へ持って行く。
もしもし、なんて流暢な返しも忘れ……ただあっちが喋るのを待った。
「悪いな、射殺される前に撲殺したよ」
いきなりそんな物騒な言葉を吐き捨てる相手、しかし私はその声の主を知っていた。
和「もしもし!? その声もしかして律!?」
律「えっ……もしかしてその声……」
あっちも同様に驚いたのかさっきと声色が変わる。
「ちっ……追ってきたか!」
パァンッ──
何?! あの音……銃声?
「ッ! 銃持ってるやつもいんのかよ! やっぱりあの魚潰しとくんだったな…」
和「もしもし!? どうなってるの!? 無事なの!?」
銃と云う単語に一気に不安感が高まる。
「悪い、話してる場合じゃないみたいだ」
和「律!!!」
「じゃあな、和」
そう言い残し、電話は切れてしまった。
和「律……」
かけ直すことも出来ず、またかかって来る可能性もあの様子だと薄いだろう。
和「でも……」
これで確信出来た。
律達は消えてなんかいない。生きている……どこかで。
それから避難所に帰宅し、物事を整理する。
和「律達が生きてるとして……どこにいるのかしら」
ヒントは律が撲殺なんて仄めかす程の治安……
銃がどうこうと言うのと掛け合わせると益々危険な場所に身を置いているのがわかる。
和「あ~もうっ! なんでどこにいるのかぐらい言ってくれないのよ! 全く律はいつもいつも……」
三年間全ての書類を忘れに忘れただけのことはある。
和「変わってないわね…ほんと」
律が生きていると言うことは唯や憂、私の両親に弟や妹、他のみんなも生きている可能性は高いだろう。
希望は見えてきた。後はみんながどこへ行ったのか…と言うことだけだ。
次の日、私はまた桜ヶ丘に一時帰宅をした。
数少ない生存者だからか二度目の帰宅に対してあれこれ言われることもなかった。
今日は昨日行けなかったムギの家に行ってみる。
和「大きいわね……」
唯から合宿した別荘のことやチェーン店を展開しているなどムギの話は聞いていたけれど……
まさかこんなにもお嬢様だとはさすがに思わなかった。
和「門から玄関までがこんなに長い家初めて見るわね……」
ようやくたどり着いた入口の扉を開け、中に入る。
解放感あふれるエントランスに圧倒されながらも一部屋一部屋回ってみる。
和「あんまりいい趣味じゃないわね……他人の家にづかづか上がり込んで物色なんて」
いくら手がかりを掴むためとはいえさすがに気が退ける。
最後にここを見たら帰ろうと、扉を開けてみた時だった。
和「本……それも凄い数ね」
ムギのお父様かお母様か、それともムギ自身が勉強家だったのか。
その本の数は並みの図書館なら凌ぐほどだった。
和「……」
その中の、たった一冊に目が行く。
それを手に取ると、タイトルを読み上げてみる。
和「羽生蛇村異聞……」
内容は、異界に取り込まれた人達が色々な思惑を抱いて繰り広げられる群像劇のようなものだった。
多分羽生蛇村の事件をネタに書いたフィクションだろうけど……何故か無視出来なかった。
和「異界……まさか……そんなわけ……」
もしも、律達もこれと同じような状況にあるとしたら?
和「……非科学的過ぎるわ」
それでも、律からの電話はもうこの可能性しかないと告げてくれた。
和「…………」
パタン。
和「ムギ、ちょっとこれ借りて行くわね」
やっと、やっと繋がった。それは紙よりも薄い可能性だけれど…………もう、これしか考えられない。
唯達は何らかの影響で異界に取り込まれたのだ……。
──避難所
和「これでよし……」
準備は整った。後はもう信じるしかない。
自分がたどり着いたこの結論に。
少女「和お姉ちゃん……またどこか行くの?」
和「……ごめんね。お姉ちゃん大切なお友達を助けに行かなきゃいけないの。だからまた今度遊ぼうね」
優しく撫でる、けれど不安な色は消えていない。多分この子も何となくわかっているのかもしれない。
私が今からどれだけ危険なことをするのかを。
和「大丈夫。お姉ちゃんは生徒会長なんだから」
少女「生徒会長……?」
和「そう。みんなを守る力が備わってるの。だから心配しないで」
少女「……うん」
ゆっくりと立ち上がり、少女に背を向ける。
和「じゃあ……」
ほんとに何でもないことのように。まるでちょっと散歩に行くような気軽さでこう告げる。
和「じゃあ、私羽生蛇村に行くね」
少女「??」
今はわからないだろう。でももしいつか……覚えていてくれたら。
こんな変なお姉ちゃんが居たなって思い出してね。
それが、私達が確かにここに居た証になるから。
羽生蛇村 入り口付近
PM23:54:49
真鍋和
───────────
ギリギリの終電に飛び乗った甲斐あって何とか今日中にたどり着けそうだ。
繋がる可能性が一番高そうなのは異聞にあったサイレンが鳴る時間帯。6時12時18時0時だろう。
元々万に一つに賭けた可能性だが少しでも上げておきたい。
和「ギターって結構重いのね…」
背中に背負った唯のギターのせいでだいぶ体力を消耗させられた。唯にあったらいっぱい文句を言ってやろう。
真っ暗闇の静寂の中、私の足音だけが周りを支配する。
風に揺れる葉の音はまるで私を拒むかのように叫びをあげている。
ようやく入り口にたどり着こうと言うところで、不気味に浮かび上がる人型のシルエットを眼孔が捉えた。
和「誰か……いる」
私が言えた義理じゃないがこんな時間にこんな山奥にいる人など正気の沙汰ではないだろう。
私は警戒心を強め、ゆっくりと近づき……、声をかけた。
和「あ、あの…」
「和先輩……こっちにいたんですね。良かった」
和「あなたは確か……」
純「梓と憂の同級生の鈴木純です。ここにいるってことは先輩も皆さんを助けに来たんですね…」
和「こっちとかあっちとか…詳しく説明してくれるかしら? 鈴木さん」
純「純でいいですよ。ただ時間がないですから、詳しい話はあっちでしましょう」
和「あっちって…」
純「簡単に言えば異界……ですか」
和「それじゃやっぱり唯達は!!!」
純「先輩、時間がありません。この柵を登ってください」
そう言うと純は簡易的に置かれたであろう鉄の柵をよじ登った。
幸い高さは全くなく、ただここから先は立ち入り禁止という目印だけに置かれたのだろう。
私も後に続き鉄の柵を登り、上に立つ。
純「先に言っておきます。行きはよいよい帰りは怖いです」
和「?」
純「一度入ったら最後、抜けるのは奇跡でも起きない限り不可能ってことです。その覚悟は先輩にありますか?」
和「……あなたにはあるの?」
純「質問を質問で返さないでよ~」
和「そうね、ごめんなさい」
純「って梓によく言われました」
和「……そう」
純「わたしにはあります。その覚悟。絶対に助け出してみせる……梓が私を助け出してくれたみたいに」
和「……じゃあ行きましょうか」
純「聞かないんですか?」
和「詳しくはあっちで……でしょう?」
覚悟なんてとっくに出来ている。あの日みんなを失った日から……!
純「……はいっ!」
腕時計に目を落とす純。
純「00:00:00になったと同時に飛び込んでください! いいですか?」
和「わかったわ!」
5.4.3.2.1...
00:00:00時になったと同時に柵の上から飛び出した。
唯、みんな……待っててね。
今迎えに行くから。
その瞬間世界は暗転し、耳をツン裂くようなサイレンの音が体を駆け巡った。
ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ──────
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321 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 19:16:28.00 ID:wMSAAF0rO
私がその事を知り、愕然としたのはちょっと前のこと。
塾が終わり、桜ヶ丘行き、帰りのバスに乗り込みうとうとしていた私は突然の急ブレーキという派手な起こし方により強制的に意識を覚醒させられた。
桜ヶ丘への通行が全面封鎖───
不可解、としか言いようがない。
桜ヶ丘一帯にだけ強烈な地震が襲いかかるという現象。
隣町の私が揺れさえ感じなかったのだからこれはもう珍事なんて言葉じゃ済まされないだろう。
更に不可解なのは桜ヶ丘の住人は一人を除き全て……消息不明と言うことだ。
当然、桜ヶ丘に住んでいた私の幼なじみ……平沢唯もその例外ではない。
隣町 避難所
PM18:14:32
真鍋和
────────────
和「……唯」
国が一時的に用意した避難所で昨日は一日を過ごした。
すぐにでも唯達を探しに行きたかったけれど街は封鎖されている為入れない。
和「……」
テレビに目を向けると、恐らくどのチャンネルでもやっているだろう桜ヶ丘についてのニュース。
桜ヶ丘怪奇現象なんて面白半分のタイトルをつけられた特集番組が視聴率を集めてると思うと無性に腹がたった。
少女「和お姉ちゃん……」
和「ん? どうかしたの?」
少女「私達……お家に帰れるのかな?」
和「大丈夫よ。きっとすぐ帰れるから。心配しないで」
そう言って頭を優しく撫でると不安がっていた顔がゆっくりと笑顔に変わって行く。
少女「うんっ!」
そのまま私の膝にちょこんと座ると安心しきった猫の様に一緒にテレビを見始める。
私はすぐさまテレビの番組を楽しそうな童話の話に変えるとその女の子は嬉しそうにテレビを見始めた。
和「……」
私にもこれくらいの妹がいた。弟も……、勿論両親も。
今じゃ消息不明なんて言う勝手のいい言葉に握り潰され、生きてるのか死んでいるのかさえわからない。
そして、この子の両親も……。
そもそも地震が起きて消息不明とはどういうことなのだろう。
死体さえ発見されないと言うのはどう考えたっておかしい。
世論では集団失踪やら桜ヶ丘地盤沈下等々勝手に盛り上がっているがこれはどう考えたって現実から逸脱している。
何かが起きているのだ、あの街で。
和「……」
ただ、どうすればいいのか……。街に行ったところで私みたいな学生は門前払いだろう。
もし上手く入り込めたとしても、国が何百人体制で探しているのに見つからない人達を私が見つけられるとは思わない。
和「八方塞がりね……」
少女「はっぽ~ふさがり? ってなぁに和お姉ちゃん」
和「どこに行っても出口が見つからないな~って意味よ」
少女「怖いね……」
和「そうね…」
和「でもほら、あの仔猫はちゃんとお母さんのところへ帰れたでしょ?」
テレビを指さすと丁度母猫と仔猫が仲良く抱き合っているシーンで、少女も安心したのか「良かったね!」と笑顔を取り戻した。
和「そう……出口のない迷路なんてない」
ここでこのまま何もせず、ただ時が過ぎるのを待つなんて出来ない。
どう動いていいかはわからない……けど、必ず唯達や家族を見つけ出してみせる。
隣町 図書館
第二日
AM9:00:00
真鍋和
───────────
次の日から私は唯達を助ける為に動き出した。
世論のように現実的に捉えても埒が明かないと思い別の観点から物事を見ることにしてみる。
過去に同じ象例がなかったか調べ、その事件との関連性がないかを調べてみる。
少しでも関わりがありそうなものはファイリングし、コピー、ないしは書き写す。
それを何時間も行った結果たどり着いたのが……。
和「羽生蛇村土石流災害……?」
和「今から27年前…か」
村全体が土石流災害に合い…死体も出てこなかったと言う点では今の桜ヶ丘で起きている事と合致する…。
和「当時はこれを自然災害として処理…ね」
多分このまま行けば桜ヶ丘の件もこうやって風化していくのだろう。
和「実際に行って確かめた方が早いかしら」
いや、その前に桜ヶ丘にも足を運びたいわね。何か見落としてることがあるかもしれない……。
和「……」
1 桜ヶ丘へ行く
2 羽生蛇村へ行く
>>343
343 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:50:28.64 ID:OTzzc2tFO
2
344 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:55:04.39 ID:wMSAAF0rO
和「羽生蛇村へ行きましょう。何かわかるかもしれない」
善は急げと云う言葉に従い荷物をまとめると、私はすぐさま羽生蛇へと向かった。
──羽生蛇村跡地
和「地図だとこの辺りだけど……」
思ったより近く夕方になる前につけた。
和「立ち入り禁止……か」
村全体を襲った土石流災害なんて……ちょっと出来すぎてるわよね。
中に入ろうかとも思ったけれど、入口は土に埋もれて入って行けそうもなく……仕方なく引き返すことにした。
和「無駄足だったかしら……」
とりあえず現場を見れただけでよしとしておこう。
──
それからも色々調べてみたけれど……結局有力な情報は得られなかった。
それから時間はあっという間に過ぎて行き……桜ヶ丘の立ち入り禁止が解かれたのは、事件発生から1ヶ月後のことだった。
とは言ってもまだ住めると言うレベルにはほど遠く、ただの一時的な帰宅が許されただけだ。
和「地震があったにしてはあんまり変わってないな……」
1ヶ月振りに見た自分の家。勿論……誰もいなかった。
唯の家にも行ってみた。本当は盗難防止の為に自分以外の家には入ってはいけないのだけれど……
見つかっても幼なじみだと言えば疑われはしないだろう。
やっぱり二人はいなかった。
写真やアルバムなどを見つけ出してはどうしてこんなことになったのかと悲痛に嘆くしかなかった。
階段を上がり、右の部屋に入る。
和「唯の部屋……懐かしいわね」
部屋の片隅に置かれてあるギターの埃をはらうと大事にギターケースの中に収納する。
和「全く……世話が焼けるわね……ほんと」
あんなに……大切にしていたギターを置いて……どこに行ったのよ……唯。
和「このまま置いといたら唯が帰って来る前にボロボロになっちゃうわね……」
ギターケースを肩に背負う。
和「これは私がちゃんと預かっておくから。ちゃんと取りに来るのよ、唯」
そう言い残し私は平沢家を出た。
──
その後も澪の家や律の家何かに言ってみたけれど……やっぱり誰にも会うことは出来なかった。
ムギの家は交通機関がストップしてる中では時間的に行けそうにない為断念することにした。
和「そろそろ帰ろうかしら……時間もないし」
生徒会の人達と良く行った大手スーパーを横切り、交番を通った時だった。
ジリリリ……ジリリリ……
和「えっ……」
電話が……鳴ってる
まだ復旧してない筈の電話が何故か鳴っている。まるで私が通るのを見越していたかのように。
和「……」
交番に中に入るとその音の主、今の時代で型遅れな黒電話の受話器を……ゆっくりと耳元へ持って行く。
もしもし、なんて流暢な返しも忘れ……ただあっちが喋るのを待った。
「悪いな、射殺される前に撲殺したよ」
いきなりそんな物騒な言葉を吐き捨てる相手、しかし私はその声の主を知っていた。
和「もしもし!? その声もしかして律!?」
律「えっ……もしかしてその声……」
あっちも同様に驚いたのかさっきと声色が変わる。
「ちっ……追ってきたか!」
パァンッ──
何?! あの音……銃声?
「ッ! 銃持ってるやつもいんのかよ! やっぱりあの魚潰しとくんだったな…」
和「もしもし!? どうなってるの!? 無事なの!?」
銃と云う単語に一気に不安感が高まる。
「悪い、話してる場合じゃないみたいだ」
和「律!!!」
「じゃあな、和」
そう言い残し、電話は切れてしまった。
和「律……」
かけ直すことも出来ず、またかかって来る可能性もあの様子だと薄いだろう。
和「でも……」
これで確信出来た。
律達は消えてなんかいない。生きている……どこかで。
それから避難所に帰宅し、物事を整理する。
和「律達が生きてるとして……どこにいるのかしら」
ヒントは律が撲殺なんて仄めかす程の治安……
銃がどうこうと言うのと掛け合わせると益々危険な場所に身を置いているのがわかる。
和「あ~もうっ! なんでどこにいるのかぐらい言ってくれないのよ! 全く律はいつもいつも……」
三年間全ての書類を忘れに忘れただけのことはある。
和「変わってないわね…ほんと」
律が生きていると言うことは唯や憂、私の両親に弟や妹、他のみんなも生きている可能性は高いだろう。
希望は見えてきた。後はみんながどこへ行ったのか…と言うことだけだ。
次の日、私はまた桜ヶ丘に一時帰宅をした。
数少ない生存者だからか二度目の帰宅に対してあれこれ言われることもなかった。
今日は昨日行けなかったムギの家に行ってみる。
和「大きいわね……」
唯から合宿した別荘のことやチェーン店を展開しているなどムギの話は聞いていたけれど……
まさかこんなにもお嬢様だとはさすがに思わなかった。
和「門から玄関までがこんなに長い家初めて見るわね……」
ようやくたどり着いた入口の扉を開け、中に入る。
解放感あふれるエントランスに圧倒されながらも一部屋一部屋回ってみる。
和「あんまりいい趣味じゃないわね……他人の家にづかづか上がり込んで物色なんて」
いくら手がかりを掴むためとはいえさすがに気が退ける。
最後にここを見たら帰ろうと、扉を開けてみた時だった。
和「本……それも凄い数ね」
ムギのお父様かお母様か、それともムギ自身が勉強家だったのか。
その本の数は並みの図書館なら凌ぐほどだった。
和「……」
その中の、たった一冊に目が行く。
それを手に取ると、タイトルを読み上げてみる。
和「羽生蛇村異聞……」
内容は、異界に取り込まれた人達が色々な思惑を抱いて繰り広げられる群像劇のようなものだった。
多分羽生蛇村の事件をネタに書いたフィクションだろうけど……何故か無視出来なかった。
和「異界……まさか……そんなわけ……」
もしも、律達もこれと同じような状況にあるとしたら?
和「……非科学的過ぎるわ」
それでも、律からの電話はもうこの可能性しかないと告げてくれた。
和「…………」
パタン。
和「ムギ、ちょっとこれ借りて行くわね」
やっと、やっと繋がった。それは紙よりも薄い可能性だけれど…………もう、これしか考えられない。
唯達は何らかの影響で異界に取り込まれたのだ……。
──避難所
和「これでよし……」
準備は整った。後はもう信じるしかない。
自分がたどり着いたこの結論に。
少女「和お姉ちゃん……またどこか行くの?」
和「……ごめんね。お姉ちゃん大切なお友達を助けに行かなきゃいけないの。だからまた今度遊ぼうね」
優しく撫でる、けれど不安な色は消えていない。多分この子も何となくわかっているのかもしれない。
私が今からどれだけ危険なことをするのかを。
和「大丈夫。お姉ちゃんは生徒会長なんだから」
少女「生徒会長……?」
和「そう。みんなを守る力が備わってるの。だから心配しないで」
少女「……うん」
ゆっくりと立ち上がり、少女に背を向ける。
和「じゃあ……」
ほんとに何でもないことのように。まるでちょっと散歩に行くような気軽さでこう告げる。
和「じゃあ、私羽生蛇村に行くね」
少女「??」
今はわからないだろう。でももしいつか……覚えていてくれたら。
こんな変なお姉ちゃんが居たなって思い出してね。
それが、私達が確かにここに居た証になるから。
羽生蛇村 入り口付近
PM23:54:49
真鍋和
───────────
ギリギリの終電に飛び乗った甲斐あって何とか今日中にたどり着けそうだ。
繋がる可能性が一番高そうなのは異聞にあったサイレンが鳴る時間帯。6時12時18時0時だろう。
元々万に一つに賭けた可能性だが少しでも上げておきたい。
和「ギターって結構重いのね…」
背中に背負った唯のギターのせいでだいぶ体力を消耗させられた。唯にあったらいっぱい文句を言ってやろう。
真っ暗闇の静寂の中、私の足音だけが周りを支配する。
風に揺れる葉の音はまるで私を拒むかのように叫びをあげている。
ようやく入り口にたどり着こうと言うところで、不気味に浮かび上がる人型のシルエットを眼孔が捉えた。
和「誰か……いる」
私が言えた義理じゃないがこんな時間にこんな山奥にいる人など正気の沙汰ではないだろう。
私は警戒心を強め、ゆっくりと近づき……、声をかけた。
和「あ、あの…」
「和先輩……こっちにいたんですね。良かった」
和「あなたは確か……」
純「梓と憂の同級生の鈴木純です。ここにいるってことは先輩も皆さんを助けに来たんですね…」
和「こっちとかあっちとか…詳しく説明してくれるかしら? 鈴木さん」
純「純でいいですよ。ただ時間がないですから、詳しい話はあっちでしましょう」
和「あっちって…」
純「簡単に言えば異界……ですか」
和「それじゃやっぱり唯達は!!!」
純「先輩、時間がありません。この柵を登ってください」
そう言うと純は簡易的に置かれたであろう鉄の柵をよじ登った。
幸い高さは全くなく、ただここから先は立ち入り禁止という目印だけに置かれたのだろう。
私も後に続き鉄の柵を登り、上に立つ。
純「先に言っておきます。行きはよいよい帰りは怖いです」
和「?」
純「一度入ったら最後、抜けるのは奇跡でも起きない限り不可能ってことです。その覚悟は先輩にありますか?」
和「……あなたにはあるの?」
純「質問を質問で返さないでよ~」
和「そうね、ごめんなさい」
純「って梓によく言われました」
和「……そう」
純「わたしにはあります。その覚悟。絶対に助け出してみせる……梓が私を助け出してくれたみたいに」
和「……じゃあ行きましょうか」
純「聞かないんですか?」
和「詳しくはあっちで……でしょう?」
覚悟なんてとっくに出来ている。あの日みんなを失った日から……!
純「……はいっ!」
腕時計に目を落とす純。
純「00:00:00になったと同時に飛び込んでください! いいですか?」
和「わかったわ!」
5.4.3.2.1...
00:00:00時になったと同時に柵の上から飛び出した。
唯、みんな……待っててね。
今迎えに行くから。
その瞬間世界は暗転し、耳をツン裂くようなサイレンの音が体を駆け巡った。
ウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ──────

??? ???
第三日
AM00:00:01
平沢憂
────────────
和ちゃん…来てくれたんだ。和ちゃんならきっと来てくれると思ってた。
お姉ちゃんを……助けてあげて。
お願い……
私に出来るのはもう……ここまでみたいだから……。
羽生蛇村
第三日
AM00:15:15
山中さわ子
────────────
さわ子「ここは……羽生蛇村!?」
気づけばいつの間にかアスファルトは土に、ビルや家は木や森に変わっていた。
さわ子「ついにここまで来た……ここまで来たんだわ!」
逸る気持ちを抑え、冷静に分析する。
さわ子「宇理炎がない状態じゃ死に損ね……。先回りしてどちらかが持って来てくれるのを待つとしましょう」
そう言い、屍人の巣を目指す。
さわ子「頑張ってね、唯ちゃん。みんな」
それが最後の教師である山中さわ子の言葉だった。
羽生蛇村
第三日
AM00:30:00
斎藤
終了条件1 琴吹紬を探し出す
────────────
斎藤「全く……たらい回しとはこのことか」
ま~た戻って来ちまった。まあ慣れ親しんだ土の道が俺には合ってるがな。
斎藤「紬……いるのか」
ドス黒い雲に覆われている空を見上げる。
本来なら全く光など入らないであろうはずなのに、不自然に四つぽっかりと穴が開いている。
斎藤「あの時と同じか……急ごう」
斎藤「探すっつってもどこをどう探せばいいのやら」
薄暗い田んぼ畑をただ闇雲に走り回ってみたが、人っ子一人いやしねぇ。
いると言えば……。
「ウヒャヘハッホ~イ」
斎藤「化け物ばかりか」
猟銃を構え、躊躇いなく頭を吹き飛ばす。
斎藤「死にたくても死ねないか」
懐に入っているこいつを使えば楽にしてやれるんだろうが……。
斎藤「悪いな。まだ使うわけにはいかないんでね」
そうしてまた当てのない探し物を捜し始めた。
──
真っ暗だった。どうしてここにいるかもわからない。どうして生きているのかもわからない。
どうして私がりっちゃんを……。
記憶にこびりついた焦げを振り払ってみるが一向に消える気配はない。
もう嫌だ……帰りたい……。みんながいたあの世界に……。希望が溢れていたあの世界に…。
絶望したくない…。
これ以上私を苦しめないで…。
紬「お願い……誰か助けて……」
「何やってるんだよ、お嬢」
紬「その声は……」
斎藤「よっ、やっと見つけた」
紬「斎藤……っ!!!」
紬「来ないでっ!!! まだ殺し足りないの!? あなたって人は!!!」
斎藤「なにいってんだよお嬢。帰ろうぜ、屋敷に」
斎藤から差しのべられた手を紬は容赦なくはらい飛ばす。
斎藤「なっ……」
紬「この化け物!!! なんで……なんで守ってくれなかったの……。
そしたらこんな結末にはならなかったのかもしれないのに……」
泣きながら項垂れる紬に対して、斎藤はただ黙って隣に座り込んだ。
紬「……」
斎藤「お前が落ち着くまで隣にいるから。なんかあったら言え」
紬「えっ……」
ぶっきらぼうだがいつもの彼とは全く違ったやり方に紬は目を丸くした。
紬「あなた……ほんとに斎藤なの?」
斎藤「ああ、多分な」
紬「でも……全く雰囲気が…」
斎藤「何言ってんだよ、紬」
紬「!!」
この一言で確信する。あの人に無関心な男が人を馴れなれしく呼び捨てしてくるわけがない。
だったら……これは誰?
紬「あっ……ああ……」
頭の中に入ってくる記憶の欠片。
何で今まで忘れていたんだろう……そうだ……私は、私達は……ここへ来たことがある。
でも……それでも、私は彼女じゃない。それだけは確か。
紬「ごめんなさい……斎藤。あなたの言っている琴吹紬と……私は違うの」
斎藤「は? 何言ってんだよお嬢。冗談も大概に……」
バァンッ───
斎藤「伏せろ!!!」
紬「きゃっ」
斎藤が紬を守るように覆い被さる。
斎藤「ちっ! どっからだ!」
暗闇の向こう側から放たれた弾丸、その持ち主を探すように目を見開く。
斎藤「あんたはここにいろ、いいな」
紬「待って!! 斎藤っ!!!」
終了条件2 斎藤を倒す
とりあえず紬に流れ弾が当たらないようにその場を走って離れる。
斎藤「オラオラこっちだ!」
後は陽動に猟銃をぶっぱなしておけば……
バァン──
斎藤「っとおっ」
ノックが返ってくるわけよ。にしても究極的に視界が悪い……。敵の位置もわかんねぇし……。
斎藤「さてどうすっかな」
思案にふけこもうとすると、
バァン──
バァンッ───
耳元を鉄の塊が通過する。
斎藤「やろう見えてやがるな……」
どんなテクを使ってるのかは知らないがどうやらこっちの位置はバレバレのようだ。
自分だけ目を瞑ったまま喧嘩をするようなもんか……。
斎藤「おもしれぇ」
1 弾が飛んで来た方へ走り込み、姿を確認したところで猟銃で仕留める
2 弾幕を張り、物陰に隠れながら進み、仕留める
3 男なら特攻あるのみ! 駆け抜けて猟銃で殴りつける
>>464
464 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:20:06.57 ID:Bgjp3FAhO
2
468 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:26:04.40 ID:QaUct9MlO
斎藤「さすがに相手が見えないんじゃ突っ込むのは分が悪いか……」
しゃあねぇ、弾幕張ってチマチマ進むか。
物陰に隠れては撃ち、そしてまた安全マージンを確保するのをひたすら繰り返す。
斎藤「……」イライライライラ
斎藤「……追ってもあっちが離れてるからいつまで経っても追い付けねぇな……」
しゃなあない。
1 大和魂見せてやるよ!
2 チマチマ行くか……
>>470
469 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:26:24.98 ID:xN5QCiaL0
>>2
470 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:26:32.18 ID:CJPEowte0
屍人となってるのは過去の世界の斎藤で
ムギを守ってるのは本来ムギたちがいる
現代の斎藤ってことか?
471 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:28:02.76 ID:HZHfJ2Du0
1
473 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:35:13.90 ID:QaUct9MlO
斎藤「大和魂見せてやるよ!!!」
一気に物陰から隠れると畳み掛ける。
多分その先にいると思われる敵目掛けて全力疾走する。
バァンッ──
バァンッ───
斎藤「っと!!!」
ギリギリをかすれて行く銃弾。
斎藤「今お前怖いだろ!!!! 銃に向かってくる人間なんてそうそういねぇもんな!!!」
そう叫んでやる。あっちにわかるかどうかは不明だが狂人は常人を行動だけで喰らう。
その異質な動きが相手を震わせる、ありえないと。
斎藤「捉えた……!!!」
闇の中に浮かぶ人型をついに眼中に捕らえる。
斎藤「っ……と」
二人同時に構える──
斎藤は走りながら──
もう一人は止まりながら──
一発目、互いに当たらず。
二発目、相手の攻撃はほぼ直撃コースだったが斎藤の天性の勘で撃たれる僅か0.コンマ何秒に首を振り、それを回避。
斎藤も避けるのに必死だった為に二発目を外してしまう。
決着はリロードの早さによって決まることとなった。
もう一人の斎藤のリロードの早さは律のお墨付きで、人間の速度ではないとまで言われていた。
この勝負どう考えてももう一人の斎藤が勝つ、筈だった。
カチャ──
弾倉を開き、そこに、
斎藤「ぺっ」
さっき口にくわえさせた弾を寸分の狂いなく吐き捨てる。
斎藤が構えた頃にようやく弾を込め終えたと云った感じで顔を上げると、斎藤と視線がぶつかる。
斎藤「おせーよ」
バァンッ────
終了条件2 達成
──
紬「……」
斎藤「よっ」
紬「その調子だと勝ったのはあなたの方だったみたいね…羽生蛇村の斎藤さん」
斎藤「勝ち名乗りありがとよ、桜ヶ丘の琴吹紬」
紬「……わかったの?」
斎藤「あぁ。あいつとあんたを見てな。
そしてどうして俺があっちに飛ばされりこっちに戻ったりしたのかも大体な」
紬「……多分繋がったのね異界同士が」
斎藤「俺にはよくわからんがそういうことみたいだな」
紬「……あなたの探している琴吹紬は……多分もう……」
斎藤「言うなよ。泣いちまうだろ……」
紬「ごめんなさい……」
斎藤「いけよ、やることがあんだろう。もう一回、次こそは繰り返すなよ……紬お嬢様」
紬「もう助けてくれないの?」
斎藤「二度は助けない主義なんでね、紬以外」
紬「そう。うん……それじゃ行ってくるわね…斎藤」
斎藤「ああ。倅が迷惑かけたな」
闇の中へ消えていく紬をただ黙って見送る斎藤。
斎藤「やることなくなっちまったな」
ドサリとその場に寝転び、星空も見えない夜空を眺める。
斎藤「さようなら、お嬢様」
っと、後一つだけ役割があったな。それまで寝てるとしますか。
そうして目を閉じた、何も見えない暗闇が即座に広がった。
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347 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:56:40.69 ID:2kwzzvH0O
アーカイブ
【毎○新聞・羽生蛇村土石流災害】
○○県○○郡の羽生蛇村付近において○日未明、大規模な吐瀉災害が発生した
生存者は絶望的であり、救助隊による懸命な捜索が行われたが、見つからず、災害から3日経った昨日未明、現在唯一の生存者である四方田春海(8)が救助された
365 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:41:09.02 ID:2kwzzvH0O
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【羽生蛇村集団失踪事件奇考】
羽生蛇村の災害時、住人が行方不明になっていた事実や、生存者H・Yが病院で話したと言われる話、そして実物は紛失してしまっているが、外部に残された羽生蛇村の独自信仰や神話から考察される真実…
これは世にオカルトと言われるものになるのだろうが、私は自身の調査結果として書き残しておこうと思う
まず、失踪者はどこに消えたか、ということだが、おそらくは別の…『黄泉の世界』や『天国』と言える場所に導かれたのではないだろうか?
~中略~
つまり、信仰の対象とされる神に対する奉納がなんらかの理由で失敗した結果、多くの住人を巻き込んだ災害を引き起こしたのではないだろうか
そして導かれた場所は、生と死の概念があやふやになっている、H・Yの言う狂気の異界なのではないだろうか?
なぜ彼女は生還出来たのか?
異界にはまだ生存者はいないのか?
まだ不明な点は多いが…私の手にした資料ではここまでの考察、いや、妄想しかできない
願わくば、この奇考が真実ではなく、せめて彼らが安らかに眠っていればと思う
378 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:57:51.72 ID:2kwzzvH0O
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【羽生蛇村集団失踪事件奇考作者の末路】
昨日深夜、買い物に出たジャーナリストの○内○雄さんが何者かに刃物で刺された所を発見され、病院に運ばれましたが、まもなく死亡しました
体内からは毒物が検出され、凶器に毒物を塗り込んでいたものとみられます
警察では計画的な犯行として調査を進める見通しです
425 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 23:17:23.29 ID:2kwzzvH0O
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【海送り】
羽生蛇村に古来から伝わる民族行事。
旧暦の大晦日に、黒装束に身を包み眞魚川に身を沈め、一年の罪やけがれを祓い清める。
この後に行われる儀式は海還りと呼ばれている。
元々は、水辺を現世と常世の境目であると見立て、現世の穢れを水に洗い流し常世の神の恩恵を願ったのが始まりとされている。
常世とは、古来より海の向こうにあると信じられていた永久に変わらない不老不死の理想郷である。
【海還り】
羽生蛇村に古来より伝わる民族行事。
旧暦の大晦日から年明けまでの間、眞魚川に身を沈めていた人々が年明けと同時に岸辺に上がる。穢れを洗い清めた人々は、常世の神の恩恵を受けたとされ村人のもてなしを受ける。
SIRENより抜粋
401 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:33:17.39 ID:2kwzzvH0O
サイレンやった後コンビニ行くために外に出たら屍人出そうな雰囲気ありすぎて笑った
402 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:36:36.18 ID:pGAooiF00
>>401
おい、お前うしr ・・・・!!!!
403 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:39:42.68 ID:WY1j8nub0
>>402
お前、上に羽屍
404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:39:48.78 ID:2kwzzvH0O
>>402
(( 'A`)?
(↑('A` )
( ↑ω↑)('A` )
405 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:41:26.52 ID:mW41gBRiO
>>404 wwwwww
( ↑ω↑)これいいなwww
407 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:46:29.77 ID:9eb8kG5fO
>>404
上手いwww
第三日
AM00:00:01
平沢憂
────────────
和ちゃん…来てくれたんだ。和ちゃんならきっと来てくれると思ってた。
お姉ちゃんを……助けてあげて。
お願い……
私に出来るのはもう……ここまでみたいだから……。
羽生蛇村
第三日
AM00:15:15
山中さわ子
────────────
さわ子「ここは……羽生蛇村!?」
気づけばいつの間にかアスファルトは土に、ビルや家は木や森に変わっていた。
さわ子「ついにここまで来た……ここまで来たんだわ!」
逸る気持ちを抑え、冷静に分析する。
さわ子「宇理炎がない状態じゃ死に損ね……。先回りしてどちらかが持って来てくれるのを待つとしましょう」
そう言い、屍人の巣を目指す。
さわ子「頑張ってね、唯ちゃん。みんな」
それが最後の教師である山中さわ子の言葉だった。
羽生蛇村
第三日
AM00:30:00
斎藤
終了条件1 琴吹紬を探し出す
────────────
斎藤「全く……たらい回しとはこのことか」
ま~た戻って来ちまった。まあ慣れ親しんだ土の道が俺には合ってるがな。
斎藤「紬……いるのか」
ドス黒い雲に覆われている空を見上げる。
本来なら全く光など入らないであろうはずなのに、不自然に四つぽっかりと穴が開いている。
斎藤「あの時と同じか……急ごう」
斎藤「探すっつってもどこをどう探せばいいのやら」
薄暗い田んぼ畑をただ闇雲に走り回ってみたが、人っ子一人いやしねぇ。
いると言えば……。
「ウヒャヘハッホ~イ」
斎藤「化け物ばかりか」
猟銃を構え、躊躇いなく頭を吹き飛ばす。
斎藤「死にたくても死ねないか」
懐に入っているこいつを使えば楽にしてやれるんだろうが……。
斎藤「悪いな。まだ使うわけにはいかないんでね」
そうしてまた当てのない探し物を捜し始めた。
──
真っ暗だった。どうしてここにいるかもわからない。どうして生きているのかもわからない。
どうして私がりっちゃんを……。
記憶にこびりついた焦げを振り払ってみるが一向に消える気配はない。
もう嫌だ……帰りたい……。みんながいたあの世界に……。希望が溢れていたあの世界に…。
絶望したくない…。
これ以上私を苦しめないで…。
紬「お願い……誰か助けて……」
「何やってるんだよ、お嬢」
紬「その声は……」
斎藤「よっ、やっと見つけた」
紬「斎藤……っ!!!」
紬「来ないでっ!!! まだ殺し足りないの!? あなたって人は!!!」
斎藤「なにいってんだよお嬢。帰ろうぜ、屋敷に」
斎藤から差しのべられた手を紬は容赦なくはらい飛ばす。
斎藤「なっ……」
紬「この化け物!!! なんで……なんで守ってくれなかったの……。
そしたらこんな結末にはならなかったのかもしれないのに……」
泣きながら項垂れる紬に対して、斎藤はただ黙って隣に座り込んだ。
紬「……」
斎藤「お前が落ち着くまで隣にいるから。なんかあったら言え」
紬「えっ……」
ぶっきらぼうだがいつもの彼とは全く違ったやり方に紬は目を丸くした。
紬「あなた……ほんとに斎藤なの?」
斎藤「ああ、多分な」
紬「でも……全く雰囲気が…」
斎藤「何言ってんだよ、紬」
紬「!!」
この一言で確信する。あの人に無関心な男が人を馴れなれしく呼び捨てしてくるわけがない。
だったら……これは誰?
紬「あっ……ああ……」
頭の中に入ってくる記憶の欠片。
何で今まで忘れていたんだろう……そうだ……私は、私達は……ここへ来たことがある。
でも……それでも、私は彼女じゃない。それだけは確か。
紬「ごめんなさい……斎藤。あなたの言っている琴吹紬と……私は違うの」
斎藤「は? 何言ってんだよお嬢。冗談も大概に……」
バァンッ───
斎藤「伏せろ!!!」
紬「きゃっ」
斎藤が紬を守るように覆い被さる。
斎藤「ちっ! どっからだ!」
暗闇の向こう側から放たれた弾丸、その持ち主を探すように目を見開く。
斎藤「あんたはここにいろ、いいな」
紬「待って!! 斎藤っ!!!」
終了条件2 斎藤を倒す
とりあえず紬に流れ弾が当たらないようにその場を走って離れる。
斎藤「オラオラこっちだ!」
後は陽動に猟銃をぶっぱなしておけば……
バァン──
斎藤「っとおっ」
ノックが返ってくるわけよ。にしても究極的に視界が悪い……。敵の位置もわかんねぇし……。
斎藤「さてどうすっかな」
思案にふけこもうとすると、
バァン──
バァンッ───
耳元を鉄の塊が通過する。
斎藤「やろう見えてやがるな……」
どんなテクを使ってるのかは知らないがどうやらこっちの位置はバレバレのようだ。
自分だけ目を瞑ったまま喧嘩をするようなもんか……。
斎藤「おもしれぇ」
1 弾が飛んで来た方へ走り込み、姿を確認したところで猟銃で仕留める
2 弾幕を張り、物陰に隠れながら進み、仕留める
3 男なら特攻あるのみ! 駆け抜けて猟銃で殴りつける
>>464
464 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:20:06.57 ID:Bgjp3FAhO
2
468 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:26:04.40 ID:QaUct9MlO
斎藤「さすがに相手が見えないんじゃ突っ込むのは分が悪いか……」
しゃあねぇ、弾幕張ってチマチマ進むか。
物陰に隠れては撃ち、そしてまた安全マージンを確保するのをひたすら繰り返す。
斎藤「……」イライライライラ
斎藤「……追ってもあっちが離れてるからいつまで経っても追い付けねぇな……」
しゃなあない。
1 大和魂見せてやるよ!
2 チマチマ行くか……
>>470
469 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:26:24.98 ID:xN5QCiaL0
>>2
470 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:26:32.18 ID:CJPEowte0
屍人となってるのは過去の世界の斎藤で
ムギを守ってるのは本来ムギたちがいる
現代の斎藤ってことか?
471 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:28:02.76 ID:HZHfJ2Du0
1
473 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/17(日) 00:35:13.90 ID:QaUct9MlO
斎藤「大和魂見せてやるよ!!!」
一気に物陰から隠れると畳み掛ける。
多分その先にいると思われる敵目掛けて全力疾走する。
バァンッ──
バァンッ───
斎藤「っと!!!」
ギリギリをかすれて行く銃弾。
斎藤「今お前怖いだろ!!!! 銃に向かってくる人間なんてそうそういねぇもんな!!!」
そう叫んでやる。あっちにわかるかどうかは不明だが狂人は常人を行動だけで喰らう。
その異質な動きが相手を震わせる、ありえないと。
斎藤「捉えた……!!!」
闇の中に浮かぶ人型をついに眼中に捕らえる。
斎藤「っ……と」
二人同時に構える──
斎藤は走りながら──
もう一人は止まりながら──
一発目、互いに当たらず。
二発目、相手の攻撃はほぼ直撃コースだったが斎藤の天性の勘で撃たれる僅か0.コンマ何秒に首を振り、それを回避。
斎藤も避けるのに必死だった為に二発目を外してしまう。
決着はリロードの早さによって決まることとなった。
もう一人の斎藤のリロードの早さは律のお墨付きで、人間の速度ではないとまで言われていた。
この勝負どう考えてももう一人の斎藤が勝つ、筈だった。
カチャ──
弾倉を開き、そこに、
斎藤「ぺっ」
さっき口にくわえさせた弾を寸分の狂いなく吐き捨てる。
斎藤が構えた頃にようやく弾を込め終えたと云った感じで顔を上げると、斎藤と視線がぶつかる。
斎藤「おせーよ」
バァンッ────
終了条件2 達成
──
紬「……」
斎藤「よっ」
紬「その調子だと勝ったのはあなたの方だったみたいね…羽生蛇村の斎藤さん」
斎藤「勝ち名乗りありがとよ、桜ヶ丘の琴吹紬」
紬「……わかったの?」
斎藤「あぁ。あいつとあんたを見てな。
そしてどうして俺があっちに飛ばされりこっちに戻ったりしたのかも大体な」
紬「……多分繋がったのね異界同士が」
斎藤「俺にはよくわからんがそういうことみたいだな」
紬「……あなたの探している琴吹紬は……多分もう……」
斎藤「言うなよ。泣いちまうだろ……」
紬「ごめんなさい……」
斎藤「いけよ、やることがあんだろう。もう一回、次こそは繰り返すなよ……紬お嬢様」
紬「もう助けてくれないの?」
斎藤「二度は助けない主義なんでね、紬以外」
紬「そう。うん……それじゃ行ってくるわね…斎藤」
斎藤「ああ。倅が迷惑かけたな」
闇の中へ消えていく紬をただ黙って見送る斎藤。
斎藤「やることなくなっちまったな」
ドサリとその場に寝転び、星空も見えない夜空を眺める。
斎藤「さようなら、お嬢様」
っと、後一つだけ役割があったな。それまで寝てるとしますか。
そうして目を閉じた、何も見えない暗闇が即座に広がった。

347 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 20:56:40.69 ID:2kwzzvH0O
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【毎○新聞・羽生蛇村土石流災害】
○○県○○郡の羽生蛇村付近において○日未明、大規模な吐瀉災害が発生した
生存者は絶望的であり、救助隊による懸命な捜索が行われたが、見つからず、災害から3日経った昨日未明、現在唯一の生存者である四方田春海(8)が救助された
365 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:41:09.02 ID:2kwzzvH0O
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【羽生蛇村集団失踪事件奇考】
羽生蛇村の災害時、住人が行方不明になっていた事実や、生存者H・Yが病院で話したと言われる話、そして実物は紛失してしまっているが、外部に残された羽生蛇村の独自信仰や神話から考察される真実…
これは世にオカルトと言われるものになるのだろうが、私は自身の調査結果として書き残しておこうと思う
まず、失踪者はどこに消えたか、ということだが、おそらくは別の…『黄泉の世界』や『天国』と言える場所に導かれたのではないだろうか?
~中略~
つまり、信仰の対象とされる神に対する奉納がなんらかの理由で失敗した結果、多くの住人を巻き込んだ災害を引き起こしたのではないだろうか
そして導かれた場所は、生と死の概念があやふやになっている、H・Yの言う狂気の異界なのではないだろうか?
なぜ彼女は生還出来たのか?
異界にはまだ生存者はいないのか?
まだ不明な点は多いが…私の手にした資料ではここまでの考察、いや、妄想しかできない
願わくば、この奇考が真実ではなく、せめて彼らが安らかに眠っていればと思う
378 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 21:57:51.72 ID:2kwzzvH0O
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【羽生蛇村集団失踪事件奇考作者の末路】
昨日深夜、買い物に出たジャーナリストの○内○雄さんが何者かに刃物で刺された所を発見され、病院に運ばれましたが、まもなく死亡しました
体内からは毒物が検出され、凶器に毒物を塗り込んでいたものとみられます
警察では計画的な犯行として調査を進める見通しです
425 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 23:17:23.29 ID:2kwzzvH0O
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【海送り】
羽生蛇村に古来から伝わる民族行事。
旧暦の大晦日に、黒装束に身を包み眞魚川に身を沈め、一年の罪やけがれを祓い清める。
この後に行われる儀式は海還りと呼ばれている。
元々は、水辺を現世と常世の境目であると見立て、現世の穢れを水に洗い流し常世の神の恩恵を願ったのが始まりとされている。
常世とは、古来より海の向こうにあると信じられていた永久に変わらない不老不死の理想郷である。
【海還り】
羽生蛇村に古来より伝わる民族行事。
旧暦の大晦日から年明けまでの間、眞魚川に身を沈めていた人々が年明けと同時に岸辺に上がる。穢れを洗い清めた人々は、常世の神の恩恵を受けたとされ村人のもてなしを受ける。
SIRENより抜粋
401 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:33:17.39 ID:2kwzzvH0O
サイレンやった後コンビニ行くために外に出たら屍人出そうな雰囲気ありすぎて笑った
402 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:36:36.18 ID:pGAooiF00
>>401
おい、お前うしr ・・・・!!!!
403 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:39:42.68 ID:WY1j8nub0
>>402
お前、上に羽屍
404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:39:48.78 ID:2kwzzvH0O
>>402
(( 'A`)?
(↑('A` )
( ↑ω↑)('A` )
405 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:41:26.52 ID:mW41gBRiO
>>404 wwwwww
( ↑ω↑)これいいなwww
407 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/16(土) 22:46:29.77 ID:9eb8kG5fO
>>404
上手いwww
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