唯「まじーん、ごー!」 第四話 目覚めよ、勇者 開け、魂の扉

2010年11月05日 20:05

唯「まじーん、ごー!」
唯「まじーん、ごー!」

162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/19(火) 15:22:47.47 ID:ixCLVIvB0


 第四話


「目覚めよ……勇者……目覚めよ……勇者!」

 佐世保 とある中学校

一橋ゆりえ「あのね、光恵ちゃん、怒らないで聞いてほしいんだけど……」

四条光恵「なに、どうしたの、ゆりえ?」

ゆりえ「私、神様になっちゃったみたい……」

光恵「はぁ!? 神様って何の神様よ」

ゆりえ「それはわからないんだけど……ずっと声が聞こえるんだ……目覚めよ……とか、神に……とか」

光恵「それは普通に幻聴じゃない? 病院行ったほうがいいわよ」

ゆりえ「そうかなぁ……?」

三枝祀「いいえ、それは一橋さん、それは本当にあなたが神様になったのよ!」

光恵「さ、三枝さん、どうしたの、いきなり……?」

祀「一橋さん、私が来福神社の巫女だってことは知ってるわよね」

ゆりえ「う、うん」

祀「その私が言うんだから間違いないわ! あなたは神様になったのよ! 神様ゆりえちゃんよ!」


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 中学校 屋上

ゆりえ「やっぱり無理だよぉ。神様なんて……」

祀「まあまあ、とりあえずやってみてよ。
  本当にゆりえちゃんが神様になったんなら、これで洗礼を受けられるはずだから」

ゆりえ「うぅ~ん、でも神様を呼ぶなんて、どうすればいいの……?」

祀「えっとね、とりあえず神様としての言葉を決めてくれればいいかな。
  もし成功すれば何かしらの形で答えてもらえるから」

ゆりえ「神様としての言葉ってどんなの……」

祀「う~ん、適当って言っちゃおかしいけど、まあ、神様としてのゆりえを象徴するような言葉かな」

ゆりえ「私を象徴するような言葉って……私、勉強も運動もできるわけじゃないし……」

光恵「だったら、中学生の神様でかみちゅでいいじゃない」

祀「いいわね、それ!」

光恵「結構、適当に言ったんだけどね……」

祀「いいじゃない。中学生の神様でかみちゅ! うんうん、これで我が神社は安泰ね」

ゆりえ「うぅ~……」

祀「さぁさぁ、ゆりえちゃん、思い切って言っちゃいなさい」

ゆりえ「う、うん……」

 ゆりえは目を閉じた。空の音がよく聞こえる。そして、それに混じって声がゆりえの耳に届いた。

「勇者よ……神を……呼ぶのだ……目覚めよ、勇者!」

ゆりえ「(この声……あなたは誰……私に呼びかける声……)

「妖魔帝国が来る……目覚めよ……勇者……目覚めよ……」

ゆりえ「か~み~ちゅ~っ!」

「ラァァァァァァァァァイディィィィィィィィィィィィィィィン!」

光恵「な、なに!? 今のでかい声!」

祀「あ、あっち、海のほう!」

 祀が指差した沖には巨大な渦が巻いていた。

ゆりえ「え、えぇぇ~!」

「勇者よ……ライディーンは目覚めた。フェード・インするのだ」

ゆりえ「ふぇ、フェード・イン……?」

「妖魔帝国はすぐそこまで迫っている……ライディーンとフェード・インしてラ・ムーの星を守るのだ……」

ゆりえ「て、手が光って……」

祀「な、なにか来るわ!」

 海に出来た渦のさらに向こう側、二本の触手を生やした奇妙な飛行物体がいくつもこちらに向かってくる。

「フェード・インするのだ。勇者!」

ゆりえ「ら、ライディーン! フェェェェェェド・イン!」

 唱えた直後、ゆりえの体が屋上から消えた。

光恵「ゆりえ!?」

祀「ど、どこに行っちゃったの?」

 ライディーンの中

ゆりえ「こ、ここは……」

「勇者よ……妖魔帝国と戦うのだ……」

ゆりえ「よ、妖魔帝国って……きゃぁぁぁぁ!」

 ここが海に出来た渦の中だと気づいたとき、飛行物体がビームを撃ってきたのだ。

ゆりえ「ら、ライディーン? ここはライディーン、あなたの中なの?」

 びゅぃぃぃぃぃぃぃ! どうやらこの無数の飛行物体はゆりえが乗るライディーンを狙ってきているようだ。

ゆりえ「きゃあぁぁぁぁぁ! ライディーン、私はどうすればいいのぉ!?」

「ゴッドブレイカーを使うのだ……唱えるのだ」

ゆりえ「ゴォォォォッド・ブレイカァァァァァァ!」

 ライディーンの右腕の装甲が伸び、剣となる。

「飛ぶのだ……勇者」

ゆりえ「と、とぉーっ!」

 ゆりえが渦の中から飛び出したことで、ライディーンの姿が日の下に晒された。
 そして近くにいた飛行物体、妖魔帝国の戦闘機ドローメ

にぶつかった。

ゆりえ「えーいっ!」

 ずばぁっ! ゴッド・ブレイカーの一撃でドローメは砕け散った!

ゆりえ「ラァァァァイディィィィィィィィン!」

 パッパラーパララパッパパーパララパッパパー
 ラララーラララー ライディーン ライディーン
 マブシイソラヲーカガヤクウミヲー ワタセルモンカーアクマノテーニハー
 ミンナノネーガーイー カラダニウーケーテー
 サーァーヨミガーエレー ライディーン ライディーン


 佐世保 此花学園

 突如海に現れた渦と飛行物体に男子禁制の女子校も落ち着きをなくしていた。

天使ヒカル「早く、急ぐんだ! 春風、蛍、氷柱!」

立夏「早く早く! うっひゃぁ、マジヤヴァイ!」

春風「ちょ、ちょっと……ヒカルちゃん、立夏ちゃん、足速すぎ……」

蛍「はぁはぁ……」

氷柱「ホタ姉、大丈夫?」

蛍「う、うん、なんとか……」

 遠く離れたところでは、ゆりえの乗ったライディーンが戦っているが、この天使家十九人姉妹の三女から七女の五人はもちろんそんなこ

とは知らない。

 ただ、いきなり発令された警報にランチを中止して一斉に生徒会室に向かって走ったのだ。

ヒカル「はぁはぁ……霙姉は何かあったらここに来いって言っていたけれど……」

春風「ひ、ヒカルちゃん、これ、通信機が光ってる」

 生徒会長の机の隣にある通信機。ヒカルは躊躇うことなくそれを手にした。

霙『やぁ、ようやく取ってくれたか。春風か、それともヒカルか?』

ヒカル「ひ、ヒカルです。霙姉」

霙『そうか、まあそんなことは宇宙の塵のようにどうでもいいことだが、これから話すことは大事なことだ』

ヒカル「な、なんですか?」

霙『うむ、とりあえずは生徒会長の机の引き出しの一段目と三段目を取り出してくれ』

 この緊急時にいったい何をと思いながら言われたとおりにヒカルは姉妹に引き出しを出させた。

 ごごぉん……! すると、地鳴りがして、応接用のテーブルの下に階段が出てきた。

立夏「何コレ!? 隠し階段ってやつ!? ヤヴァイッ!」

霙『どうやらちゃんと作動したらしいな。その後は簡単な話だ。
  その下にある二つのものに乗って、此花学園を守ってくれ。そうだな、ヒ

カルと立夏がいいだろう。今日は氷柱はツライだろうからな。洒落じゃないぞ』

 ちらりと氷柱の方を見ると、お腹を抱えてソファに青い顔で座っていた。
 一緒に住んでいるとはいえ、何で霙姉はそんなことを知っていたのだろうかとか考える余裕はなかった。

霙『私と海晴もそっちに向かっている。たぶん、海晴のほうが早く着く。まあ、それまでは頑張ってくれ』

ヒカル「ちょ、ちょっと、霙姉!? ……切れた」

立夏「お、お姉ちゃん、ヤヴァイッ!」

 勝手に階段を下りていた立夏の声が聞こえてきた。急いでヒカルが後を追うと、そこは格納庫のようだった。

ヒカル「こ、これは……」

 そこには二体のロボットが立っていた。先鋭的なフォルムで黒いカラーリングが施されている。

立夏「お姉ちゃん、これゲシュペンストだよ! 連邦の新兵器のパーソナルトルーパー!」

ヒカル「まさか、霙姉はこれに乗れと言ってたのか……ってこら立夏!」

 ヒカルが姉の真意を確認したときには立夏はツインテールを振ってエレベーターに乗っていた。
 いや、既にゲシュペンストのコクピットにもぐりこんでいた。

立夏「ヨーシッ! 立夏がゲシュペンストで悪者をやっつけてやる。この星の明日のためのスクランブルだー!」

ヒカル「あ、あのバカ!」

 急いでヒカルももう一体のゲシュペンストのエレベーターに乗った。

ヒカル「立夏! せめて私が乗るまで待ってろ!」

立夏「えぇーっ!」

ヒカル「じゃなきゃ今日のおやつは抜きにするぞ! 春風の特製ホットケーキをちびたちにやってしまうぞ!」

立夏「げげっ! それはイヤーッ!」

 おやつ抜きが効いたのか、立夏はおとなしくヒカルが乗り込むのを待った。

ヒカル「いいか、立夏。霙姉と海晴姉が来るまで時間を稼げばいいんだからな」

立夏「わかってるってばー!」

 此花学園でも必修ではないが、機動兵器の講習がある。
 電源の入れ方からカメラの点け方、操縦の仕方までまるっきり習ったとおりだったため、二人ともすぐにゲシュペンストを動かすことが出来た。

ヒカル「よし、立夏。順番に出るぞ」

立夏「オーッ!」

 ゲシュペンスト頭上の天井が開く。ヒカルは家族を守る強い男役になりたかった。
 それが出来ることがうれしかった。

ヒカル「ゲシュペンスト、発進!」

立夏「ゲシュペンスト! エヴリウェイユゴー!」

 勢いよく二機のゲシュペンストが空に飛んだ。力強い太陽の光りが待っていたように感じられた。

 コノホシノーアシタノタメノースクランブルダー
 マモレトモヲ タオセテキヲ シュツゲキスーパーロボットタイセンダー
 ココロモヤシテータチムカーエバー ヤミヲキーリサーイテーカガヤケールゼー
 ホコリタカーキー ハガネノキョタイー キボウノセテトベヨニジノカナーター ダダッダッシュ 

珠姫「エレ様! 戦いを、戦いを止めさせてください! ここは地上です!」

エレ「先ほどから、ドレイク軍の戦艦、ウィル・ウィブスと交信を求めていますが、返事がありません」

チャム「なによ! こんな状況でも戦うっていうの!?」

珠姫「それなら、とにかくこちらは全軍を撤退させてください! 地上で争ってはいけません!」

エレ「わかりました。全機を帰還させなさい」

エイブ「はっ!」

 ドレイク軍旗艦 ウィル・ウィブス

ドレイク「ゴラオンの軍勢が退いていくか……」

ショット「おそらく、タマキがそう言ったのでしょう」

ドレイク「ここは地上だというのは本当なのか?」

ショット「はい、まず間違いありません」

ドレイク「しかし、ここでゴラオンを逃がす手はあるまい。
     きゃつらさえ黙らせておけば、地上の軍とは後はどうとでもなる」

ショット「正しいご判断です」

ミュージィ「ショット様! 空から別の戦艦が降りてきます!」

ショット「なんだと!?」

ドレイク「地上の軍と鉢合わせてしまったのだろうな」

 大気圏を抜けたホワイトベースは、偶然にも佐世保の上空に来ていた。

シノン「あの巨大な戦艦はいったい……」

パオロ「…………」

シノン「艦長? パオロ艦長!?」

 返事のないパオロにシノンは慌てて駆け寄った。だが、パオロの顔からは既に血の気が失せていた。
 何度揺さぶって声をかけても、彼は返事をしなかった。

シノン「そんな……艦長……」

 ブリッジにいる者は皆沈痛に目を塞いだ。やがてシノンはポケットから白いハンカチを出すと、パオロの顔に乗せてから、ことさらに大きな声を張り上げた。

シノン「総員、第一種戦闘配置! まずは味方と思われるゲシュペンストの援護をするわよ!」


 佐世保 海上

海晴「あれは……ホワイトベース」

シノン「ヴァイスリッターの天使海晴少尉ですね。私はホワイトベース艦長代理の香月シノンです」

海晴「はいはい、こちらヴァイスリッターですよ。艦長さんはどうしましたの?」

シノン「パオロ艦長は……大怪我で臥せっておられましたが、先ほどの大気圏突入時のショックで……」

海晴「あぁ、ごめんなさい。それでは、今ホワイトベースの指揮はあなたが?」

シノン「はいっ! 半年ほど前から士官候補生としてサイド3に配属されていました」

海晴「そんなにかしこまらなくていいのよ。とりあえず、そちらの部隊に合流させてもらっていいかしら?」

シノン「それはこちらもお願いしたいところですが、あの巨大な戦艦はいったい何でしょう?」

海晴「それがわからないから、私たちも困っているのよねぇ。とりあえず合流しましょ」

シノン「了解しました」

海晴「さてさて、ヒカルちゃんと立夏ちゃん、話はわかったかしら?」

ヒカル「は、はい。ところで、あのロボットはどうするんですか? 敵ではないみたいですけれど……」

海晴「敵じゃないなら味方でしょう? じゃあ大丈夫よ」

立夏「わーい、お姉ちゃん、タンジュンメイカーイ!」

ゆりえ「私、どうすればいいんだろ……」


 ウィル・ウィブス ブリッジ

ドレイク「どうする、ショットよ」

ショット「いきなり地上の軍と争うのは得策ではありません。
     しかし、ここで我々が退いてはゴラオンに地球軍を接収される恐れがあります」

ドレイク「そんなことはわかっておる。そこから先の意見を聞いておるのだ」

ショット「それならば申し上げます。ゴラオンとともにこの一帯を破壊しつくすのです」

ドレイク「ふん……故郷を捨てる選択を出来る男だったとはな」

ショット「私の故郷はここより遥か東にあります。そしてその東の国は地上で最大の権力を持っています。
     ゴラオンを潰し、全ての証拠をなくしてゴラオンに罪をなすりつければよいのです」

ドレイク「可能なのか?」

ショット「まずはここを。交渉は必ずや成し遂げてみせましょう」

ドレイク「よし、攻撃を再開させよ」

ミュージィ「かしこまりました!」

ショット(地上に出て不安になっているな、ドレイク。それでも気高き野心を燃やしている。
     うまくすれば、利用できるな)


 ゴラオン

エレ「ウィル・ウィブスを渦巻くオーラ力が邪悪なものに変化してきます。攻撃されてしまいます!」

紀梨乃「うーん、やな予感がするねー。地上に戻ってこれたのはよかったけど……」

チャム「キリノ! タマキが、タマキが倒れちゃったよ!」

紀梨乃「にゃんだってぇ!?」

チャム「ゴラオンについたらすぐにばったりしちゃったの! 目が覚めないの! 死んじゃったの!?」

エレ「おそらく、オーラロードを開くために珠姫様のオーラ力を大量に消費してしまったのでしょう」

エイブ「エレ様! ウィル・ウィブスのオーラバトラーが攻撃を再開しました! 
    地上の軍にも向かっておるようです!」

エレ「ただちにオーラバトラー隊を出して防衛しなさい。地上への攻撃も許してはなりません!」

紀梨乃「わ、私もタマちゃんのダンバインで出るよ!」

エレ「いいえ、紀梨乃様は地上の戦艦へ向かってください」

紀梨乃「ほえ?」

エレ「グラン・ガランがいなくなり、珠姫様が倒れてしまった今、地上の方とお話ができるのは紀梨乃様だけです。どうか彼らに私たちバイストン・ウェルのことと、ドレイク・ルフトの野望をお伝えしてください」

紀梨乃「そうだね……うん、わかったよ!」


 佐世保湾岸

 佐世保上空の海晴たちはホワイトベースと合流をする前にドレイク軍の猛攻に遭っていた。

 霙とアルトアイゼンが立つ基地のほうにもオーラバトラーは仕掛けてきていた。

霙「ちっ、いきなりこちらにも攻撃を仕掛けてくるとは……空を飛んでいる上に小さくて機動性も高い」

ドレイク兵「あんなでかい寸胴の兵器、ドラムロで!」

霙「見た目どおりの重さだとは思わないことだ」

 アルトアイゼンの赤い角が光る。膝がぐっと下がった瞬間、強襲用試作型パーソナルトルーパー、アルトアイゼンは驚異的な瞬間爆発力をフルに発動して跳躍した。

ドレイク兵「な、なんだ、うわぁぁぁぁ!」

霙「フッ、伊達や酔狂でこんな頭をしている訳ではないぞ」

 ズバァッ! 灼熱のヒートホーンがドラムロを一瞬で切り裂いた。ヴァイスリッターのように長い間の飛行と湾曲な機動力は持たないが、直線での瞬発力は他の追随を許さないアルトアイゼンは加速上昇の過程で三体のドラムロを葬った。

霙「私たちは共に等しく宇宙の塵だ。塵は塵らしくぶつかり合って散ろうではないか」

 霙は終末主義者でこの世の終わりの前には全ての者が等しく宇宙を漂う無数の塵のように無価値であると思っている。
 でも、そんな塵同士が小さな箱の中で電子のように激しくぶつかりあうのを見るのはなかなか好きなのだった。

 時代錯誤な設計思想ゆえに無価値な古い屑鉄と名づけられたアルトアイゼンは彼女にとっては興味深い箱舟だった。

霙「スクエア・クレイモア――当たるも八卦、当たらぬも八卦だ」

 ズ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ッ! アルトアイゼンの両肩が開き、四十もの砲口から一倉で八発の鋼鉄ベアリング弾を秒速で全て発射する――合計で三百二十発の鉄球が扇形にばら撒かれ、装甲の薄いドラムロの羽に穴が空き、ボトボトと海へ墜落していった。

霙「おや、意外とやわいな。まあ、胴体を貫通はしていないようだし、パイロットが乗っていても生きてはいるだろう」

 地面に着地したアルトアイゼンの傍にゲシュペンストが一機飛んでくる。

立夏「霙オネーチャン!」

霙「おや、立夏じゃないか」

立夏「海晴オネーチャンに霙オネーチャンのほうに行けって言われちゃった。やっぱりリッカじゃオネーチャンたちの足手まといなのかな?」

霙「そういうわけじゃないだろう。あいつらは陸上にも攻撃を仕掛けているからな。私と一緒に陸を守れということさ」

立夏「うん、わかったよ、オネーチャン」

霙「それに、本州のほうの各研究所からスーパーロボットが来るらしい。歓迎の出迎えは多いほうがいいだろう?」

立夏「ワオ! ウワサのマジンガーZに会えちゃうの!? コン・バトラーVとゲッターロボも!?」

ドレイク兵「うおぉ! もらったぁぁぁ!」

 ガシュイィィィィン! 立夏の後ろを取ったドラムロがリボルビング・ステークの一撃で粉砕された。

霙「あぁ、きちんと迎えるためにも、舞台は綺麗に掃除しておかないとな」

立夏「ウンッ!」

 ホワイトベースからはドラグナー1型と3型となのはが出撃し、飛行能力のないガンダムと砲撃戦主体のドラグナー2型は艦上からドラムロと戦っている。

シノ「必殺! ドラグナー三枚おろし!」

ドラムロ兵「う、動きが速い!? うわぁぁぁ!」

なのは「ディバイーン・シューター!」

ドラムロ兵「あ、あんなガキに……!」

 ウィル・ウィブス

ドレイク「地上の軍はやるようだな。ハイパーオーラキャノンの準備を急がせろ!」

ミュージィ「ダンバインが出てきました! 地上の戦艦に接触する模様です」

ショット「ダンバインはトッドに任せろ!」

 ホワイトベース

シノン「一機、こちらに向かってくる!?」

オペレーター「白旗を持っています。攻撃の意思はないようです」

シノン「受け入れましょう。ガンダムと2型で援護して」

 戦闘空域を紀梨乃とチャムの乗った白旗を持ったダンバインが一直線に飛んでいく

紀梨乃「よかったー、どうやら受け入れてもらえそうだね」

チャム「大丈夫かなぁ、キリノ、だまし討ちとかされるんじゃない?」

紀梨乃「それはあちらさんを信じるしかないよー」

チャム「……っ! キリノ! 下から来るよ! ダンバインだぁ!」

トッド「行かせるかよぉ、ダンバイン!」

 ガキィィィンッ! 二体のダンバインの剣が空中でぶつかりあう。
 しかし、機体の性能は同じでも紀梨乃オーラ力ではトッドのものには劣ってしまう。

トッド「ここでケリをつけてやるぜ、ジャップ!」

チャム「正面!? 当たっちゃうぅ!」

紀梨乃「耳元で怒鳴るにゃー!」

 ガッ、ガキィンッ! トッドの剣が何度も紀梨乃に叩きつけられる。
 どうにか受け止めるが、トッドの強いオーラ力が紀梨乃のダンバインに負担をかける。

トッド「このオーラ力、タマキじゃねえな! ならば雑魚に用はねぇ! 沈みやがれ!」

 パキィィィィン! ついに紀梨乃の剣が折れてしまった。

紀梨乃「にゃんとーっ!」

チャム「だめぇ! やられちゃうぅ!」

 トッドが剣を大きく振り上げた。だが、

アリア「どすこーい!」

 ドドォン! ドラグナー2型の肩部にあるキャノン砲が火を噴いた。

トッド「ちぃっ! 邪魔をしやがって!」

ショット「トッド、戻れ!」

トッド「何だとォ! ダンバインをやれるんだぜ!?」

ショット「ハイパーオーラキャノンを撃つ。ゴラオンと地上の戦艦をまとめて沈める。死にたければそこにいろ」

トッド「ちぃっ、運が良かったな、ダンバイン!」

紀梨乃「あれ、下がっていく?」

チャム「ち。違うよ、キリノ……」

紀梨乃「どうしたの、チャムちゃん?」

チャム「来るよ……大きな強い、憎しみを生む力が……!」


 ゴラオン

エレ「き、来ます……ドレイクの悪しきオーラ力が……!」

エイブ「エレ様!?」

珠姫「は、早く逃げて……っ!」

エイブ「タマキ殿!? まだ動いては!」

エレ「ここからでは間に合いません……避けられたとしても、後ろにある地上の戦艦に当たってしまいます」

珠姫「くっ……」

エレ「私の霊力で、可能な限り軽減させてみせます。皆の者は後方へ避難せよ」

エイブ「そ、そんなことをしては、エレ様が!」

エレ「しかし、これしか方法がありません」

 ゴラオン付近の空

レイジングハート「(前方の暫定敵戦艦の主砲に魔翌力と思しき力が凝縮されています)」

なのは「えっ、どうなっちゃうの?」

レイジングハート「(十二秒後、強力な砲撃がホワイトベース及びもう一隻の戦艦に当たります。
          一撃で両艦共に撃墜されるでしょう)」

なのは「そんな、どうすればいいの?」

レイジングハート「(あなたの魔翌力を可能な限り引き出させていただきますが、よろしいですか?)」

なのは「うん、オッケーだよ、レイジングハート!」

レイジングハート「alllight my muster」

 なのはは一気に上昇してゴラオンとウィル・ウィブスの間に割って入った。
 射線上にいきなり白い少女が現れたことで、二隻の艦長は当然驚いた。

エレ「地上の方!? 危険です、お下がりください!」

ミュージィ「いかがいたしますか、ドレイク様?」

ドレイク「ここは戦場だ。ハイパーオーラキャノン、撃て!」

なのは「レイジングハート、全力全開!」

レイジングハート「wide aria protection」

 ギュオォォォォォォォォッ! ウィル・ウィプスの主砲、ハイパーオーラキャノンが発射された。
 ウィル・ウィプスに取り付いていたオーラバトラーなどが全て焼き消されていく。
 そして熱き塊りがゴラオンに迫るが、ゴラオンを大きく包み込むほどの魔翌力の壁がハイパーオーラキャノンを受け止めていた。

なのは「くっ、くぅぅぅぅぅ!」

エレ「地上の方が私たちのゴラオンを守ってくれている……」

ドレイク「何なのだ、あの小娘の力は……オーラ力ではない……おのれ」

 拡散され無力化していくハイパーオーラキャノンだが、ドレイクの強い野心がオーラ力を増幅させていく。

なのは「ち、力が……強くなっている……!? でも、逃げちゃダメ……!」

エレ「あの方の力はとても善き波動を持っている……私の霊力を重ねることができれば……」

 エレは指を組み、自分の霊力で新たな壁を作った。それを少しずつ広げていき、なのはの魔法と合わさった。

なのは「これは……あの戦艦の中の人から?」

エレ「地上の方……力をお貸しします。私はエレ・ハンム、バイストン・ウェルのラウの国の女王です」

なのは「ば、ばいすとん……うぇる?」

エレ「詳しいお話は、あのドレイク・ルフトを退けてからいたしましょう。彼はこの地上をも脅かす危険な存在です」

なのは「はい、わかりました!」

ドレイク「な、なんだ……小娘の力が……これは、エレ・ハンムか!?」

エレ「悪しきオーラ力よ……ドレイク・ルフト、去りなさい!」

なのは「えぇぇぇぇい!」

 シュパァァァァッ! なのはの魔翌力とエレの霊力が合わさり、ハイパーオーラキャノンはかき消された。

ドレイク「むぅぅ、地上の軍がこれほどとは……」

ショット「申し訳ありませぬ、ドレイク様。私が知っていたときよりも地上の軍は変わっていたようです」

ドレイク「だが、物量ではまだ勝っている。
     どうやら小娘もエレ・ハンムも先ほどと同じ力を引き出すことは出来まい。
     再びハイパーオーラキャノンを撃つ時間を稼ぐことができれば、勝機はワシらにある」

ショット「かしこまりました。第三陣、発進用意をさせよ!」


 佐世保 陸地

立夏「霙オネーチャン! またいっぱい出てきたヨ! ヤヴァイ!」

霙「口を動かす暇があったら機体を動かせ、立夏。性能差ではこちらは負けん」

立夏「うん、オネーチャン! ニュートロンビームッ!」

 マシンキャノンとスプリットミサイルをガンガン発射していく霙、その足下の海面には落としたドラムロが大量に浮かんでいる。

霙(とはいえ、この数はさすがに不利というか、カバーしきれないな、弾数も少なくなってきた)

 だが、そのときドラムロとは違うオーラバトラーが立夏のゲシュペンストに接近してきた。

バーン「地上人よ、遊びはここまでだ。バーン・バニングスとレプラカーンが相手をしよう!」

 黄褐色のオーラバトラーはその速度はドラムロとは一線を画していた。
 実戦経験に乏しく、単調な戦闘をしていた立夏の目には全く止まらなかった。

霙「立夏!」

立夏「げげっ!?」

 ズバァッ! 一刀の下に立夏のゲシュペンストは左肘と左踝を切られてしまった。

立夏「キャァァッ! バランスが崩れるぅ~!」

バーン「とどめだ! 地上人!」

霙「それ以上、立夏には近づかせん!」

 急発進したアルトアイゼンがリボルビング・ステークをレプラカーンに突きつけた。
 だが、まるで幻想を掴むかのようにレプラカーンは消えてしまっていた。

バーン「貴様の動きは既に見切っている!」

 ドッ、ドシュッ! レプラカーンの左腕のフレイボムが発射される。
 それらをヒートホーンで叩き落すと、剣を掲げたレプラカーンが目の前に来ていた。

バーン「落ちろっ!」

 ガキィィンッ! 刃を受け止めたステークが断ち切られてしまった。

霙「くうっ!」

バーン「ここで私の一撃をかわすとはな、だがそれまでだ!」

唯「光子力ビーム!」

 ビィィッ! バーンがとどめの剣を振り下ろそうとした瞬間、アルトアイゼンの後ろから飛んできた光が剣を弾き落した。

バーン「ぬうっ、地上の援軍か!」

唯「悪者めー! マジンガーZが来たからにはもう好きにはやらせないぜー! ふんす!」

バーン「ドラムロ隊よ、奴らを始末してしまえ!」

夕映「ゲッタァァァァァ・ビィィィィィィィム!」

翠星石「超電磁・スパァァァァァク!」

 湾岸にはいつの間にかゲッターロボとコン・バトラーVもいた。
 それぞれ得意の攻撃で上陸しようとしていたドラムロを撃破していく。

バーン「ぬぬぬ……地上人どもめ……っ!?」

 握りこぶしを震わせていたバーンにひやりとした悪寒がよぎった。レプラカーンの肩に何者かが接触していた。

海晴「オクスタンランチャーのBモード。かなり痛いわよん?」

 そして、バーンの正面にはヒカルのゲシュペンストがプラズマカッターを構えていた。

ヒカル「私の家族を傷つけた罪は重いぞ」

バーン「ぐ、ぐぐっ……舐めるなよ。地上人ども! このバーン・バニングス、貴様らに与する舌など持たん!」

 バーン・バニングスは激情で自らのオーラ力を増幅させ、一気に外へ解き放った。
 その目に見えない力は確かな質量を伴って彼を取り囲む機体を吹き飛ばした。

海晴「きゃっ!」

ヒカル「な、なんだ!?」

 自由になったレプラカーンはすぐに身を翻してウィル・ウィプスへと戻っていった。

バーン「地上人どもよ! 我らは誇り高きバイストン・ウェルの戦士だ。
    身は引いても志までは退かぬ! 次こそは打ち倒してみせようぞ!」

 ウィル・ウィプス

ドレイク「第三陣が五分ともたずに潰滅か……」

ショット「よもやあのような兵器が開発されていようとは……」

 ショットはオーストラリアで重労働に課せられていたときにジオン軍のブリティッシュ作戦で落ちてきたコロニーの衝撃でバイストン・ウェルへ飛ばされていたため、一週間戦争、ルウム戦役などの連邦とジオンの争いを知らない。

ショット「ドレイク様、ここは退いて我が故郷へ向かいましょう」

ドレイク「ふむ」

ショット「我らにはトッドもいます。彼は元々は我が故郷の兵士でした。交渉は成功します」

ドレイク「よし、全機帰還させよ。ウィル・ウィプスはショットの故郷へ向かう」

ミュージィ「はっ!」

トッド(おふくろ……俺はバイストン・ウェルから帰ってきたぜ。ジオンの連中にやられてないだろうな)

 ドレイク軍が佐世保から去っていった後、連邦基地に少女達は集まった。

シノン「とりあえず集まってもらったけど、改めて一人ずつ自己紹介してもらいましょう」

唯「はーい、桜ヶ丘高校軽音部、平沢唯! マジンガーZに乗ってます」

澪「同じく桜高軽音部、秋山澪です。アフロダイAに乗ってます」

律「軽音部部長、田井中律だぜ、ボスボロットに乗って大活躍中だわさ」

梓「戦闘に間に合ってすらいないじゃないですか……」

紬「琴吹紬です。光子力研究所のスポンサーをしています」

憂「平沢憂です。お姉ちゃんのお世話をしています」

梓「あれ、私は何でここにいるんだろう?」

唯「もちろん、私たちを癒すためだよ、あずにゃん~」

梓「ふにゃあぁぁぁぁぁ!」

ハルナ「それじゃあ、次は私たちね、三人でゲッターロボのパイロットをやっているわ、
    私は早乙女ハルナ、気軽にパルでいいわよ」

夕映「ゲッター1のパイロット、綾瀬夕映です」

のどか「ゲッター2のパイロットのー……宮崎のどかですー……」

翠星石「それじゃあ、コン・バトラーVですぅ。翠星石は翠星石ですよぅ。
    コン・バトラーVは翠星石と蒼星石その家来どもが操っているですぅ」

真紅「その口を縫い付けてやるのだわ」

雛苺「なのー」

金糸雀「かしらー」

蒼星石「えっと……僕らはローゼンメイデンっていう人形で……かくかくしかじか」

なのは「高町なのはです。えっと、いろいろ事情がありまして……魔法使いをしています」

立夏「ワオ! ホンモノの魔法使い!?」

ヒカル「夕凪が見たらどう反応するか……」

リュウ「リュウ・ホセイだ。コア・ファイターに乗っている」

すずか「つ、月村すずかです。ガンダムに乗っています」

アリサ「アリサ・バニングスよ。今はホワイトベースの通信士をやっています」

紬「あら、ひょっとしてバニングス家の方ですか?」

アリサ「そうですよ、琴吹家のことは私も知っています」

紬「父が一度コンタクトを取りたいと言ってましたのよ」

唯「おおぅ、なんだかすごくレベルの高い会話が!」

シノ「次はD兵器の私たちだな。天草シノ、ドラグナー1型のパイロットだ」

アリア「七条アリアよ、2型のパイロットをしています」

スズ「萩村スズです。3型のパイロット。高校生です! IQ180あります! 16歳です!」

シノ「そんなに力説しなくても……我々は三人とも桜才学園の生徒会役員だ」

ランコ「畑ランコと申します。元桜才学園の写真部。今は天才扇情カメラマンですムッハー」パシャパシャ

澪「ひえっ、と、撮らないで~……」

ランコ「ムッハー、美少女ぞろいですがとびっきりムッハー」パシャパシャ

紬「あらあら、七条家の人まで……」

アリサ「なかなかカオスね……」

ゆりえ「えっと、一橋ゆりえです。ライディーンに乗せられちゃいました……?」

律「なんで疑問系……」

ゆりえ「わ、私もよくわからないんです……ライディーンに呼ばれる声がして、気がついたら……」

シノン「よくわからないって言ったら、こっちの人たちもそうだからね……」

エレ「申し訳ありません、地上の方々、私たちが混乱を招いてしまったようで……」

シノン「いえ、そう責めている訳ではないんです。バイストン・ウェル……でしたっけ?」

エレ「はい、海と大地の狭間にある魂の故郷、それがバイストン・ウェルです」

エイブ「我々は地上の聖戦士と呼ばれる強いオーラ力を持つ者を使って世界を我が物にしようとするドレイク・ルフトの野望を阻止しようとしていたのです。こちらのキリノ殿とタマキ殿はドレイク軍から我らに力を貸してくれた方たちです」

紀梨乃「私とタマちゃんは剣道部だったんだけど、他にも部員が三人、たぶんバイストン・ウェルに残っているんだ」

チャム「今はナの国のシーラ・ラパーナ様と一緒のグラン・ガランに乗ってクの国と戦っているのよ」

シノン「あの、こちらの小さい方は、人形ではなく……?」

チャム「私は人形じゃないわよ! ミ・フェラリオなんだから!」

シノン「ご、ごめんなさい」

澪(……かわいい)

ヒカル「やはり川添さんだったのか」

珠姫「えっ?」

ヒカル「覚えてないか、一度剣道の試合をさせてもらったことがあるのだが……」

珠姫「あっ、えっと……あれ???」

ヒカル「……覚えてないのか」

珠姫「すみません」

ヒカル「いや、いいんだ」

霙「フッ、私たちはしょせん誌上企画にすぎないのだからな、知っている人が少ないのも無理はない」

立夏「霙オネーチャン、何のことを言ってるの? またウチュウのハナシ?」

霙「フフッ、そうだな、宇宙の外の話だ。私たちには到底どうしようもできない世界の力の話だ」

海晴「はいはい、アブない話はそこまでね、霙ちゃん。それじゃ私たちの番ね。
   連邦軍所属、プロジェクトATXチームでヴァイスリッターのテストパイロットをしています。
   天使海晴少尉です」

霙「天使霙曹長だ。アルトアイゼンのテストパイロットをしている」

ヒカル「あの、海晴姉、私と立夏はどうすれば……」

海晴「うんとね、出来れば、このままあのゲシュペンストに乗ってくれるとうれしいんだけど……」

立夏「ホントに!? ヤッター!」

ヒカル「し、しかし、正規の連邦兵器に私たちが乗るなんて……」

海晴「あら? あのゲシュペンストが連邦の兵器なんて誰が言ったの?」

ヒカル「えっ?」

霙「あれはママが個人的に所有している物だ。
  正確には、ママがATX計画の初期段階で造らせた新型パーソナルトルーパーの実験機だ」

立夏「ワオ! 霙オネーチャンがママって言うの初めて聞いたヨ!」

霙「そ、それはこの家のルールだからだな……
  じゃなくて、あの二機を元にアルトアイゼンとヴァイスリッターが造られたんだ」

海晴「ヒカルちゃんが乗ったのが強襲型タイプSの実験機で、立夏ちゃんが乗ったのが砲撃戦型タイプRの実験機。
   だからそれぞれ微妙に使い勝手が違うのよ」

ヒカル「確かに、立夏が使っていたビーム兵器は私のほうにはなかったな」

霙「代わりにプラズマカッターの出力が高く、ジェットマグナムという接近兵器を搭載している。
  さらに、私が考案した究極のアタッカー・モーションがある」

立夏「何ソレ! なんかヒカルオネーチャンのほうズルイ!」

海晴「あら、私のゲシュちゃんにもちゃんとついてるから、大丈夫よ、立夏ちゃん」

立夏「ホントに? ワーイ!」

律「しっかし、モビルスーツにメタルアーマーにパーソナルトルーパーって、連邦軍内で統一できてないんだな」

シノ「そうだな、この佐世保基地はパーソナルトルーパー中心の基地だから、
   D兵器の登録解除はできないと言われてしまった」

紬「たしか……連邦が惑星探査・コロニー自警用に開発されたのがPTゲシュペンストだったわね」

スズ「そうですね、ただし、ゲシュペンストは重力上での活動が前提にされていたので、
   無重力化ではその性能の半分も発揮できません。
   それに対してジオン公国は戦術使用を目的としたモビルスーツ・ザクを開発。
   ミノフスキー粒子の発見でゲシュペンストを含めた従来のレーダーはまるで役に立たなくなったところを一週間戦争でやられてしまった訳ですね」

シノ「おぉ、スズが賢く見えるな」

スズ「当然です。私はIQ180なんですから!」

唯「おぉ~」

スズ「そして、ジオン公国に密かに資金援助をして、代わり技術支援を受けたギルトール将軍がメタルアーマーを開発して、ギガノス帝国を打ち立てた。メタルアーマーは航空兵器としての特性を強く残し、人型による汎用性を追及したモビルスーツとはまた違う機動兵器として、ギガノス軍の主力になっています」

海晴「それに対抗して連邦軍が取り組んだのが、「PT・MS・MA開発と運用を前提とした新造戦艦の開発」それが「V作戦」よ」

霙「そして生まれたのが、モビルスーツ・ガンダム、メタルアーマー・ドラグナー、そしてゲシュペンストの改良機であるアルトアイゼンとヴァイスリッター、戦艦ホワイトベースだ」

シノン「そして、先ほどレビル将軍からホワイトベース宛に指令が届いたわ」

アリア「あら、何かしら?」

シノン「『ホワイトベース隊は第13独立部隊として地上においてジオン・ギガノス連合軍基地に対して陽動作戦を展開し、ジャブロー本部への注意を逸らすように』とのことです」

アリサ「何よそれ! 要はオトリってことじゃない!」

シノン「そうね、紛れも無くこれは囮作戦だわ。それに、補給は極東支部での民間施設より行えとあるわ」

紬「それは大方に言えば私の実家や、各スーパーロボット研究所でっていうことかしら」

霙「レビル将軍がこのようなずさんな指令を出すとは思えないな。確かにジャブローは連邦最大の基地ではあるが、その防衛能力は堅牢でむしろ引きつけさせてジオンを攻めさせる作戦を取ったほうがいい。臨機応変に打って出れば他の基地と連携して挟み撃ちにできる」

梓「ジャブローのモグラ……ですね」

唯「なにそれ、あずにゃん?」

紬「ジャブローには連邦のエリート高官がたくさんいるんだけど、彼らが表に出てくることはほとんどない。    ジオンのザビ家はそんな彼らをジャブローのモグラと軽蔑したの」

海晴「一応、軍法会議ものになっちゃうから、連邦軍の中ではあまり言わないでね」

霙「この指令は暗にジャブローに敵を近づけさせるなということだ。
  レビル将軍が前線で指揮をしてヨーロッパ方面を戦う間にアジア、北米方面を我々に引きつけさせ、
  ジャブロー高官の私兵と化した戦力を温存しようというのだろう」

律「ホントに気にくわねーなお偉いさんの考えることは」

シノン「それでも、命令ならば私たちは従うしかないわ。
    ただ、民間のスーパーロボットなどはこの限りではないから、無理に私たちについてくる必要はありません」

夕映「いえ、私たちは何か手伝えることがないかと思ってここまで来たのです」

リュウ「そう言ってくれるのはありがたいがな、
    この日本だってドクター・ヘルやキャンベル星人なんていうやつらに狙われているんだろう?」

ハルナ「だからといって、あまり戦力を集中させても危険なのよね。
    極東支部自体の防衛力はそんなに高くはないのだから」

シノン「都合のいい話ではあるけれど、あなたがたスーパーロボットは民間協力者として極東支部管理下の都市を防衛してもらいつつ、必要に応じて臨機に私たちの作戦に参加してもらう。ということでよろしいかしら?」

唯「お~け~でーす」

澪「ノリが軽い……」

ハルナ「私たちもオーケーよ」

翠星石「しゃーねーですから、翠星石もオッケーしてやるですよぅ」

真紅「不本意だわ」

蒼星石「真紅、そろそろKYだよ」

ゆりえ「私は……う~、学校の成績が下がったらどうしよう~」

律「いいじゃな~いの、この緊急時に学校なんてあってないようなもんだぜ~」

ゆりえ「そ、そんなこと言われたって~、私、神様になっちゃったし……なんかそのお仕事もあるって祀ちゃんに言われたし……」

律「なに、神様って?」

ゆりえ「あ、私、神様になったみたいなんです」

律「ロボットが戦って、魔法少女が出てきて、異世界の扉が開いて、おまけに神様かよ。随分ダッシュな話だな、おい」

エレ「気になるのはドレイクの動きです。あの後、どこへ行ったのか……」

シノン「ドレイク・ルフトとウィル・ウィプスね……たしか、地上の人も乗っているのよね」

紀梨乃「そうだね、ショット・ウェポンとトッド・ギネス。他にも何人かの地上人がドレイクに従っているよ」

珠姫「二人はアメリカ人なので、きっと北米大陸に向かったんじゃないでしょうか?」

シノン「たしかに北米大陸へ針路を取っていたわね。まずいわね……北米大陸にはジオンの地上部隊の主力が集結しているわ。もしもドレイクとジオン軍が手を組んだらジャブロー方面の圧力は強くなるわ」

律「いいんじゃねーの、そうすりゃお偉いさん方も少しはわかってくれるだろーし」

霙「たしかにジャブローの連中を刺激する意味ではいいかもしれないが、オーラバトラーはモビルスーツの半分程度の大きさで小回りもきく上に数も多い。下手をすると電撃作戦でジャブローを落とされてしまう可能性がある」

紬「ジャブローが落とされてしまうと、地上戦の形勢は一気にジオン・ギガノスに傾いてしまいますね……やはりドレイク軍の動きはほうっておけませんね」

リュウ「だが、アジア大陸のほうも今は厄介だ。資源採掘地帯はほとんどジオン・ギガノス連合に占拠されちまっている。奴らもほうっておくとどんどん資源を宇宙に運び出しちまう」

ヒカル「なんだか、大変な役回りばかりやらされているな……」

海晴「そうね。でもアジア方面に行けばレビル将軍の部隊もいるし、太平洋を渡るよりはやりやすいと思うわ」

シノン「はい。幸いこちらには戦艦がホワイトベースとゴラオンの二つあります。どちらかを牽制している間にもう一方をスーパーロボットを投入して叩くことができれば、戦力差はカバーできると思います」

エレ「それならば、我がラウの国のゴラオンでドレイク軍を引きつける役をやらせてはもらえませんか、ドレイク軍は私たちバイストン・ウェルの人々の責任でもありますし、ゴラオンならばある程度多くの物資を積むことが出来ます」

シノン「私もそれがいいと思っていました。それではエレ様、お願いできますか?」

エレ「お引き受けしましょう」

シノン「それと、なのはちゃんとすずかちゃん」

なのは「はい、なんでしょう?」

すずか「なんですか?」

シノン「二人はゴラオンのほうに移ってもらっていいかしら。ジオンとギガノスはガンダムとD兵器の両方を狙っているみたいだから、二つにわけたほうが敵の戦力も分散することができると思うの」

なのは「はい、私は大丈夫です」

すずか「わ、私も大丈夫です」

シノン「そう、ありがとう、二人とも――」

アリサ「ちょっと待ってください。二人が移るなら、私も行かせてください!」

なのは「アリサちゃん……」

シノン「そうね、アリサちゃん、二人のこと、お願いするわ」

アリサ「はい! まかせてください!」

すずか「ふふ、ありがとう、アリサちゃん」

シノン「リュウさんも、ゴラオンのほうにお願いできますか?」

リュウ「了解だ」

シノン「それでは、改めて指令を出します。スーパーロボット各機は極東支部の都市防衛をお願いします」

唯・他「ラジャー!」

シノン「ダンバインを初めとするオーラバトラーとなのはちゃん、すずかちゃん、アリサちゃんはゴラオンに搭乗し、北米大陸の向けて陽動作戦を行ってください」

エレ「わかりました」

シノン「D兵器の三機、パーソナルトルーパー四機はホワイトベース隊として、アジア大陸の基地を攻撃、制圧します。最初の目標は上海で連邦軍と合流しギガノス軍に占領された重慶基地です」

シノ・他「了解!」

シノン「皆さん、ここにいる理由は様々だと思います。自分の意思で軍に在籍する人。数奇な運命でパイロットに選ばれた人。自分の家族や世界を守りたいと思うゆえに戦うことを選んだ人。立場や故郷は違えど、私はここに集った皆さんを頼もしく思います。私たちは力を合わせ、この戦争を一刻も早く終わらせることができるよう、戦いましょう」


 第四話 目覚めよ、勇者 開け、魂の扉 完



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 遅れましたが、参戦作品の紹介 宇宙編もあわせて
 「機動戦士ガンダム×リリカルなのは、灼眼のシャナ」「機甲戦記ドラグナー×生徒会役員共、涼宮ハルヒの憂鬱」
 「銀河旋風ブライガー×らきすた」「勇者ライディーン×かみちゅ」「バンプレストオリジナル×Baby-princess」
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