2011年01月15日 19:06
グラハム「私の妹がこんなに可愛いわけがないっ!」
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 02:51:21.52 ID:Q5SLxTCE0
彼の乗る蒼いMSは既に金属異性体に侵食されつつあった。
もはや長い時間戦うことは出来ないだろう。それでも彼は阿修羅のように戦場を舞う。
この戦いの先に未来があることを信じて……
「少年!!」
巨大な球体状の金属異性体の本体を前にして、切り札の超大型ビームサーベルを拡散され
次の一手を思案している青と白の機体に届くように彼は言った。
「未来への水先案内人は、この私グラハム・エーカーが引き受けた!」
赤い流星となった彼――グラハム・エーカーと愛機ブレイヴは巨大な球体状の金属異性体の裂傷に向かって、血反吐を吐きながら、しかし、その顔には笑みを浮かべながら一直線に駆け抜ける。
「これは死ではない!!人類が生き残るための…!!」
そうこれは犬死などでは無い。
きっと少年は彼の押し開けた最後の扉を進み
その手に未来を掴むだろう。
この世界においてのグラハム・エーカーはその人生を一分の後悔無く全うした。
しかし、生と死の交わる狭間、彼の意識はまだ消えてはなかった。
幸か不幸かグラハム・エーカーの物語はまだ終わってはいなかったのである。
『私の妹がこんなに可愛いわけがないっ!』
←ブログ発展のため1クリックお願いします
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/23(木) 02:51:21.52 ID:Q5SLxTCE0
彼の乗る蒼いMSは既に金属異性体に侵食されつつあった。
もはや長い時間戦うことは出来ないだろう。それでも彼は阿修羅のように戦場を舞う。
この戦いの先に未来があることを信じて……
「少年!!」
巨大な球体状の金属異性体の本体を前にして、切り札の超大型ビームサーベルを拡散され
次の一手を思案している青と白の機体に届くように彼は言った。
「未来への水先案内人は、この私グラハム・エーカーが引き受けた!」
赤い流星となった彼――グラハム・エーカーと愛機ブレイヴは巨大な球体状の金属異性体の裂傷に向かって、血反吐を吐きながら、しかし、その顔には笑みを浮かべながら一直線に駆け抜ける。
「これは死ではない!!人類が生き残るための…!!」
そうこれは犬死などでは無い。
きっと少年は彼の押し開けた最後の扉を進み
その手に未来を掴むだろう。
この世界においてのグラハム・エーカーはその人生を一分の後悔無く全うした。
しかし、生と死の交わる狭間、彼の意識はまだ消えてはなかった。
幸か不幸かグラハム・エーカーの物語はまだ終わってはいなかったのである。
『私の妹がこんなに可愛いわけがないっ!』

「この中だと私はこの娘が一番のお気に入り!」
『妹と恋しよっ♪』のパッケージを見せつけながら妹はそう言った。
「やっぱね黒髪ツインテールじゃないと駄目だと思うの。清楚で大人しい娘ってこう守ってあげたくなると言うか
ぎゅっと抱きしめてあげたくなると言うか……へへ……良いよねぇ」
君は茶色の髪をしているし、自分で自分を貶めるのは止めた方が良い。
「そうだな。私もMSならば抱きしめたくなるようなMSを所望する」
「は?何で急にMSの話になんのよ」
チィッ、自分のフィールドで話を展開はさせて頂けないと言う事か!
仕方あるまい、もう少々この話には付き合わねばならないようだ
「しかし、解せないのは。何故君がこういったゲームに興味を持ったのかと言う事だ。
どちらかと言えば、これは男性向けであると判断せざるを得ない。そして言うまでも無く18歳未満には禁止されているものだ
どういった理由があるのか、私は興味を抱いている」
「そ、それはその……」
ほう、動揺が見て取れるようだぞ!
「わ、わかんないっ!」
「あのね…あのね…自分でもわかんないの……」
恥らいつつそんな事を言う。普段からは想像出来ない姿だと言わざるを得ないだろう。
「しかし、それは君自身の事だ!」
「だ、だって…しょうがないじゃん!ホントにわからないんだから……。何時の間にか好きになってたんだもん……」
フッ、今の気弱な態度ならば君の好きな妹キャラと言っても過言ではないかもしれないな。
「あたしだって……こういうのが普通の女の子趣味じゃないって判ってる……だから今まで隠してたんだもん!
でも、判ってても好きだからネットでググちゃって体験版とか落としてるうちにあーもう買うしか無いって気持ちになっちゃって!
この可愛さがあたしを狂わせるの!買わせようと毎日情報を更新する情報サイトが悪いのっ!」
その姿に私はガンダムを日々追いかけていた自分を重ねていた。ガンダムの姿に心惹かれて狂わされていた頃の私。
妹の姿に心惹かれて狂わされている桐乃。似たようなものではないか?何?全然違う?そんな道理!私の無理でこじ開けるっ!!
「ねぇ、あたしさ……どうしたら良いと思う。やっぱお父さんとかお母さんにも話した方が良いのかな……」
「その行動を否定するっ!何がなんでも否定するっっ!!それは勇気では無く無謀と言うものだ。違いは弁えた方が良い」
「そっか……そうだよね……じゃ、やめとく」
「それが懸命だ。特に父上にはバレ無い方が良いだろう」
堅物な親父殿のことだ。この光景を見た際には、阿修羅が降臨するだろう。
「やっぱ……拙いよね……バレたら……」
「それは肯定しよう。……そして私としてもその展開は見たくは無い故にここに君に協力することを宣言しよう」
「きょ、協力……?いいの……?」
「言ったはずだ。男の言葉に訂正は無いと
何か有ったら、私を頼るが良い。どんな問題も私の無理でこじ開けて見せるさ」
「逆に不安なんですけど……マジで……」
私の心強い言葉で何故か不安そうな顔をする妹。
どうやら照れているようだ。フッ、隠そうとしても無駄な事だ。
しかし、もう少し素直に感情を表現しても良いものだと思うのだがな。
久しぶりに話した「兄」に対してはこれが限界という事だろうか
「遠慮する事は無い!」
「うん……まぁ……気持ちだけは受け取っておくわ」
何故かやや引き気味な妹を部屋に残して私は部屋に戻る事にした。
妹の不安も取り除いた。これにて取り敢えずの人生相談は完了だろう。
フッ……ガンダムを相手にするのと同様にままらない相手だが
たまにはこうして付き合うのも悪くは無いだろう。それでは今度こそ私は寝るッ!
「……フラッグ……ガンダム……スサノオ……ブレイヴ……お前達が私の翼だ……」
パァン!
「なんとっ!!」
本日2度目の頬への衝撃で私は再び甘美な夢から現実に引き戻される。
そこに居たのは数時間前と全く同じ構図で私を見下ろす妹であった。
「人生相談……つづき」
どこまでも私の安眠を妨げてくれる。
しかし、つい先ほど私は宣言してしまっている。
私を頼れと。仕方あるまい。男の言葉は簡単には曲げられはしないものなのだから。
【GN妹と恋しよっ♪】
今、私の目の前のパソコン画面にはそう表示されている。
この手のゲームは初めてだが……上手くやってみせるさ。
グラハム「うわっ……し、しおり……」
私のベッドですやすや眠るしおりを、私は…
1.抱きしめたいなしおりッ!!!
2.起こさぬように、君の服の一部でも貰っていくっ!
ニア3.問答無用!!切捨て御免ッ!!! ピッ
グラハム「ここで何をやっている!切捨て御免ッ!!」
ドガッッ!!
「何やってるのよあんた!!」
横からの突如の攻撃に私の反応が間に合わないとはっ!
ゲームをしている間に不意打ちとは卑怯だぞ桐乃ッ!!
「そういう君こそ何をしてくれるっ!」
「信じられない!無邪気に寝てる可愛い妹をぶった切ろうとするなんて!」
「その言葉!甘美な夢から私を覚醒させた君にそっくりお返しするッ!!」
しおり「ごめんね ごめんね お兄ちゃん」
ゲーム画面からは先ほど私が切り捨てようとした妹の謝罪が聞こえてくる。
「ほら!しおりちゃん謝っちゃってるじゃない!可哀想だとは思わないの!」
「先手必勝!まずは私の存在を心に刻む必要があった!」
「ま、また分けわかんない事を~~~!もう!さっさとマウス持ってつづき!」
倒れた椅子を起こしながら私は疑問を妹にぶつける
「ところで、何故私がこのゲームをプレイする必要があるのか問いたい」
「はぁ!?遠慮するなって言ったじゃん!」
迂闊な言葉だったか……あれは私としては秘密がバレないようにという意味だったのだが
このような受け取り方をされるなどとは……やはり一筋縄ではいかないようだな。
「必要なことなの!私はこのゲームの客観的な感想が欲しいの!」
個人的には中々選択肢は好みだったと言わざるを得ないだろう。
「しかし、そういうのは私ではなく、友に聞くべきと思うのだがな」
「良いから!さっさとつづき」
「良いだろう!ならば!今日の私はエロゲすら凌駕する存在だッッ!!」
この後、そういったシーンが出てきたので素直に私が感想を述べると我が妹は真っ赤になってノートPCと一緒に私を部屋の外に放逐した。
「これ宿題だからね!!ちゃんとコンプしておいてよ!」
運命の女神は私に随分と面倒な宿題を出してくれたものだな。
私の『高坂京介』としてのミッションはまだ始まったばかりのようだ。
第1話完
130 : ◆TYIbS5r7nc :2010/12/23(木) 22:49:22.90 ID:Q5SLxTCE0
次回 『私が妹とオフ会に行くわけがないっ!』
ご期待ください。
明日になると思うけど
と言うかアニメ1話分って結構分量あんね。
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『妹と恋しよっ♪』のパッケージを見せつけながら妹はそう言った。
「やっぱね黒髪ツインテールじゃないと駄目だと思うの。清楚で大人しい娘ってこう守ってあげたくなると言うか
ぎゅっと抱きしめてあげたくなると言うか……へへ……良いよねぇ」
君は茶色の髪をしているし、自分で自分を貶めるのは止めた方が良い。
「そうだな。私もMSならば抱きしめたくなるようなMSを所望する」
「は?何で急にMSの話になんのよ」
チィッ、自分のフィールドで話を展開はさせて頂けないと言う事か!
仕方あるまい、もう少々この話には付き合わねばならないようだ
「しかし、解せないのは。何故君がこういったゲームに興味を持ったのかと言う事だ。
どちらかと言えば、これは男性向けであると判断せざるを得ない。そして言うまでも無く18歳未満には禁止されているものだ
どういった理由があるのか、私は興味を抱いている」
「そ、それはその……」
ほう、動揺が見て取れるようだぞ!
「わ、わかんないっ!」
「あのね…あのね…自分でもわかんないの……」
恥らいつつそんな事を言う。普段からは想像出来ない姿だと言わざるを得ないだろう。
「しかし、それは君自身の事だ!」
「だ、だって…しょうがないじゃん!ホントにわからないんだから……。何時の間にか好きになってたんだもん……」
フッ、今の気弱な態度ならば君の好きな妹キャラと言っても過言ではないかもしれないな。
「あたしだって……こういうのが普通の女の子趣味じゃないって判ってる……だから今まで隠してたんだもん!
でも、判ってても好きだからネットでググちゃって体験版とか落としてるうちにあーもう買うしか無いって気持ちになっちゃって!
この可愛さがあたしを狂わせるの!買わせようと毎日情報を更新する情報サイトが悪いのっ!」
その姿に私はガンダムを日々追いかけていた自分を重ねていた。ガンダムの姿に心惹かれて狂わされていた頃の私。
妹の姿に心惹かれて狂わされている桐乃。似たようなものではないか?何?全然違う?そんな道理!私の無理でこじ開けるっ!!
「ねぇ、あたしさ……どうしたら良いと思う。やっぱお父さんとかお母さんにも話した方が良いのかな……」
「その行動を否定するっ!何がなんでも否定するっっ!!それは勇気では無く無謀と言うものだ。違いは弁えた方が良い」
「そっか……そうだよね……じゃ、やめとく」
「それが懸命だ。特に父上にはバレ無い方が良いだろう」
堅物な親父殿のことだ。この光景を見た際には、阿修羅が降臨するだろう。
「やっぱ……拙いよね……バレたら……」
「それは肯定しよう。……そして私としてもその展開は見たくは無い故にここに君に協力することを宣言しよう」
「きょ、協力……?いいの……?」
「言ったはずだ。男の言葉に訂正は無いと
何か有ったら、私を頼るが良い。どんな問題も私の無理でこじ開けて見せるさ」
「逆に不安なんですけど……マジで……」
私の心強い言葉で何故か不安そうな顔をする妹。
どうやら照れているようだ。フッ、隠そうとしても無駄な事だ。
しかし、もう少し素直に感情を表現しても良いものだと思うのだがな。
久しぶりに話した「兄」に対してはこれが限界という事だろうか
「遠慮する事は無い!」
「うん……まぁ……気持ちだけは受け取っておくわ」
何故かやや引き気味な妹を部屋に残して私は部屋に戻る事にした。
妹の不安も取り除いた。これにて取り敢えずの人生相談は完了だろう。
フッ……ガンダムを相手にするのと同様にままらない相手だが
たまにはこうして付き合うのも悪くは無いだろう。それでは今度こそ私は寝るッ!
「……フラッグ……ガンダム……スサノオ……ブレイヴ……お前達が私の翼だ……」
パァン!
「なんとっ!!」
本日2度目の頬への衝撃で私は再び甘美な夢から現実に引き戻される。
そこに居たのは数時間前と全く同じ構図で私を見下ろす妹であった。
「人生相談……つづき」
どこまでも私の安眠を妨げてくれる。
しかし、つい先ほど私は宣言してしまっている。
私を頼れと。仕方あるまい。男の言葉は簡単には曲げられはしないものなのだから。
【GN妹と恋しよっ♪】
今、私の目の前のパソコン画面にはそう表示されている。
この手のゲームは初めてだが……上手くやってみせるさ。
グラハム「うわっ……し、しおり……」
私のベッドですやすや眠るしおりを、私は…
1.抱きしめたいなしおりッ!!!
2.起こさぬように、君の服の一部でも貰っていくっ!
ニア3.問答無用!!切捨て御免ッ!!! ピッ
グラハム「ここで何をやっている!切捨て御免ッ!!」
ドガッッ!!
「何やってるのよあんた!!」
横からの突如の攻撃に私の反応が間に合わないとはっ!
ゲームをしている間に不意打ちとは卑怯だぞ桐乃ッ!!
「そういう君こそ何をしてくれるっ!」
「信じられない!無邪気に寝てる可愛い妹をぶった切ろうとするなんて!」
「その言葉!甘美な夢から私を覚醒させた君にそっくりお返しするッ!!」
しおり「ごめんね ごめんね お兄ちゃん」
ゲーム画面からは先ほど私が切り捨てようとした妹の謝罪が聞こえてくる。
「ほら!しおりちゃん謝っちゃってるじゃない!可哀想だとは思わないの!」
「先手必勝!まずは私の存在を心に刻む必要があった!」
「ま、また分けわかんない事を~~~!もう!さっさとマウス持ってつづき!」
倒れた椅子を起こしながら私は疑問を妹にぶつける
「ところで、何故私がこのゲームをプレイする必要があるのか問いたい」
「はぁ!?遠慮するなって言ったじゃん!」
迂闊な言葉だったか……あれは私としては秘密がバレないようにという意味だったのだが
このような受け取り方をされるなどとは……やはり一筋縄ではいかないようだな。
「必要なことなの!私はこのゲームの客観的な感想が欲しいの!」
個人的には中々選択肢は好みだったと言わざるを得ないだろう。
「しかし、そういうのは私ではなく、友に聞くべきと思うのだがな」
「良いから!さっさとつづき」
「良いだろう!ならば!今日の私はエロゲすら凌駕する存在だッッ!!」
この後、そういったシーンが出てきたので素直に私が感想を述べると我が妹は真っ赤になってノートPCと一緒に私を部屋の外に放逐した。
「これ宿題だからね!!ちゃんとコンプしておいてよ!」
運命の女神は私に随分と面倒な宿題を出してくれたものだな。
私の『高坂京介』としてのミッションはまだ始まったばかりのようだ。
第1話完
130 : ◆TYIbS5r7nc :2010/12/23(木) 22:49:22.90 ID:Q5SLxTCE0
次回 『私が妹とオフ会に行くわけがないっ!』
ご期待ください。
明日になると思うけど
と言うかアニメ1話分って結構分量あんね。

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