なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  第一章 死神と天使と幻想殺し

2011年08月14日 20:08

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」


とある魔術と科学クロスのなのはです。
基本、とある魔術で進む予定。

魔術は、インデックス事件後から開始します。
なのはの時期はStrikerSで、ティアナやスバル達と会う前を予定。
時々安価を出しますのでその時はよろしくお願いします。
途中からオリストやオリキャラ等入る可能性もあります。


2 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 00:39:50.65 ID:x+3bL0DL0


『プロローグ』


【親愛なる上条当麻へ。禁書目録の件は一時は、イギリス本国へ至急連れ戻せ。とのことだったんだが、彼女にかかっていた魔法について問いただした所、手のひらを返したように保留となった。君と馴れ合うつもりはないし、礼を言うつもりも無い。以上だ】

とある病院の病室に居るツンツン頭の青年は、手紙を読み終えると物思いにふけったような表情で窓の外を見ていた。
彼の名前は、上条当麻(かみじょうとうま)。
とある高校の1年生。彼は―――
扉をノックする音が、当麻の耳に届いた。
「とうま。入っていい?」
声からして、訪問者は少女のようだ。
当麻が「どうぞ」というと、声の主であり、先の手紙に書かれていた禁書目録(インデックス)という、
不思議な名前の少女が入ってきた。


「どなた……ですか?」
「えっ?」
当麻の言葉に禁書は小さな悲鳴のような声を漏らした。
少女の瞳には、瞬く間に水が溜まっていく。
「わ、私はね? 禁書目録って言うんだよ?」
「不思議な名前ですね?」
「と、とうまはね? 偽名じゃねーかって怒鳴ったんだよ?」
「俺が? 人違いじゃ、ありませんか?」
「っ?!」
禁書の瞳に溜まった水は、川の氾濫のように溢れ出し、頬を伝っていく。
その時だった。


「くっ……くくくく。あははははは」
「えっ?」
突然響いた笑い声は、当麻のものだった。
突然のことに、頭が付いていかない禁書が、
驚いて当麻を見つめると、笑っていた。
「なんつー顔してんだよ。なんで? そんな顔してるから教えてやるけど、光の羽って言うのは魔術だろ?」
「あっ……」
「そう。つまり、魔術のダメージなんだから。右手で触れれば元通り」
「あっ、じゃぁ……」
「そう。記憶喪失なんてモーマンタイ」
当麻がそう言った途端、
禁書の歯がキラッと光る。
「あっとぉ……俺。病人―――」
「知らない!!」
その後すぐに、当麻の悲鳴が病院の音を掻き消した。


音を立てて扉が閉まる。
同時に、医者が入ってきた。
「本当に良いのかい?」
「ええ」
「本当は何も覚えていないというのに……」
「これで良いんですよ。手紙の内容が、全て事実。そうは思えないけれど。あの子にだけは泣いてほしくないそう思ったんです」
当麻が、小さな笑みを浮かべる。
「――案外。覚えてるのかもしれませんね」
「思い出が残っている? いったいどこに?」
「決まってるじゃないですか。心に。ですよ」


彼、上条当麻は、記憶を失ってしまった。
それも、思い出だけを。
それは、彼が魔術と言う非科学の世界に足を踏み入れ、禁書目録という少女を助けるための代償だったのかもしれない。
しかし、これはほんの些細な出来事だったのかもしれない。
彼は魔術を知ったことで、本来知りえなかった、聞くことは無かった、遭う事は無かった事件。
会うことは無い人と、出会うことになった。


それは、退院してから数日後のことだった。



←ブログ発展のため1クリックお願いします
    第一章
死神と天使と幻想殺し


『ツインの少女』


「くっそぉ!! 不幸だー」
わたくしこと上条当麻は、
8月という、夏休み中旬になりかけの日。
補習から帰宅途中といった状態にあった。
というのも、
どうやら俺は、7月中の補習を理由はどうであれ、サボったらしい。
らしいっていうのは、人から聞いた話だからである。


「ちょっと!!」
「ん? なんだよ」
「勝負よ。勝負!!」
公園で黄昏ていた俺に、常盤台の制服の女子中学生が話しかけてきた。
否、勝負を仕掛けてきた。
勘弁してほしい。
俺は手元に戦えるモンスターは居ない。
よって、目の前が―――
目の前に閃光が迸り、咄嗟に右手を出すと光は消え、少女がこっちを睨んでいた。
「まったく、厄介な能力ね。それ」
少女は悪態をつく。
急になんのつもりだ!!
などと叫びたかったが、それは叶わなかった。
突如、世界が灰色に覆われ、目の前の少女が消えたのだった。


「えっ?」
灰色の世界?
あの女の子も、突然消えた。
一体なんだ?
公園をでて歩いていくと、1人の少女が居た。
栗色の髪をツインにした少女。
何か獣みたいなのと戦ってる?
俺が近づこうとした時、
少女が手にもつ杖らしきものから光が放たれ、眩しさに目を閉じる。
目を開けたときには獣は消えて、少女も居なくなっており、
灰色だった世界は、普通の世界に戻っていた。
「……?」
なんだった今の。


「あっ。あんたねぇ!!」
「えっ? ビリビリ?!」
「はぁ?! 私には、御坂美琴って名前が!!」
「ちょっ……」
御坂の周囲がバチバチと光る。
やばくないか?!
「不幸だー!!」

___________


_____


__

学生寮。当麻の部屋

「とうま?」
「……」
「なんで、そんな死にかけているの?」
「不幸……だからだ」


「はぁ……」
昨日同様、俺は補習を受けていた。
「上条ちゃん。ちゃんと聞いてますか?」
「きいてまぁす」
「だめじゃないですかぁ。ちゃんと聞いてくれないと。上条ちゃんの為だけの、補習なんですから」
現在俺は、この高校の名物教師、ロリ・小萌。こと、月詠小萌の個人補習を受けていた。
理由は、前言ったとおりである。


「でも、こんなの学んだところで、能力が使えるわけじゃないし……」
そう。
俺は無能力者なのだ。
しかし、手紙にもあったのだが、俺の右手は幻想殺しという異能の力を消し去る代物であり、
これのせいで、能力が使えないんじゃないか?
「もう、努力努力ですよ? あの常盤台の御坂さんだって、レベル1だったんですから」
「へぇ、アイツがねぇ……」
「知ってるんですか?」
「いや、まぁ……」
ビリビリより、あの女の子の方が気になる。
テレポーターなのかな?

_____________


________


____


公園


「ま、またか」
「何よ。今日はアンタが遅れてきたでしょーが」
俺は、いつもの公園に来たのだが、特に用事があるわけじゃなく、
ただ単純に帰宅途中にあるだけ。
そこでまた、あのビリビリ中学生とであった。
退院してから、ここを通るたびに出会っていた。
そして、毎日補習なのだから、
もういっそ、待ち伏せされてるんじゃないだろうか。
なんて考える。
不幸だ。


「まぁ、良いや」
ビリビリを無視して、
自販機にお金を入れる……が。
「あれ?」
反応しない?
嘘だろ?
あろうことか、表示金額は0円だった。


すると、ビリビリが笑いながら近づいてきた。
「お金呑まれた?」
「……」
「いくら?」
「2千円」
自分で言ってて、馬鹿らしくなった。
そんな、絶滅危惧種レベルのお札なんかを使えばこうなるのは目に見えていたはず。
「まぁ、取り返してあげる」
ビリビリはそう言い、自販機に電流を流す。

______________


_______


___


「はぁはぁ。な、んで。逃げるのよ」
「当たり前だろ」
俺とビリビリはベンチに座っていた。
2人の間には大量の不気味なタイトルのジュースの缶。
俺が逃げたのと、この缶の山には関係がある。
実は、ビリビリが電気を流した瞬間、
自販機が煙を噴き、缶を歯止め無く吐き出した。
だから、逃げた。
結局、俺の二千円は蘇るどころか、人殺し専用缶ジュースとなって生まれ変わった。
どうすんだよ……これ。
苺おでんとか……新手のいじめか?


「アンタさぁ。一々逃げ腰になんないでよ」
「なんだよ急に」
「アンタはこの超電磁砲こと、御坂美琴に勝ったのよ? そのアンタがそんなだと、私がその程度ってことになるじゃない」
……勝った?
なにで?
ま、まさか、喧嘩でこいつをぼこぼこにしたとかじゃ、ないよな?!
それだったら、俺サイテーじゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁ。
「何悶えてんのよ」
「――あら? お姉さま」
「うげっ。黒子……」
ビリビリの視線を追うと、ビリビリ同じく常盤台の女の子がいた。
でも、あれ? この子……。


「ま、まさか。お姉さま。殿方と密会する為に?」
「違うわよ!!」
ビリビリと俺との間に、そのツインの少女が、割り込んできた。
「初めまして、殿方さん。わたくし、美琴お姉さまの露払いをしている白井黒子と申しますの」
へぇ、白井黒子……ねぇ。
「お姉さまにちょっかいを―――」
でも、服装とかも違うし……。
遠くでよく見えなかったけど。
髪留めが同じっぽいしなぁ……。


「だから違うって、いってんでしょーがぁぁあ!!」
ついにビリビリが痺れを切らし、白井に電撃を放つ。
けど、消え……
「ですわよねぇ。わたくしのお姉さまに限って」
いつの間にか、街灯の上に居た。
空間転移(テレポート)?!
まさか。
「なぁ、白井」
「……」
「お~い」
「気安く名前呼ばないで欲しいですわ」
「じゃぁ、ツインテール」
「串刺しにしてよろしいですの?」
じゃぁ、なんて呼べと?


「で? 何ですの?」
「お前昨日……変な杖持って獣と格闘してたか?」
「げっ、あれをご覧になられたんですの?! いますぐ忘れなさい!! あれは、白井黒子の人生の汚点ですのよ!!」
「いや、俺的にはちょいかっこよかった気もしなくも無い」
「そんなわけありませんわ。兎に角。お忘れにならないと言うなら、この鉄針を頭の中に転移して……」
なんて、物騒な。
まぁ、忘れるか。死にたくないし。
白井は俺を睨むとまた、テレポートで消えた。


「アンタ、昨日黒子に会ったの?」
「いや、会ったと言うより、目撃したってだけ」
「そう――」
「――お姉さま?」
またか?!
――あれ?
二度目の「お姉さま」に、声の主を見ると、
それは、ビリビリと瓜二つの少女だった……


『もう一人の御坂美琴』


「ふた……ご?」
「いえ。ミサカは、妹です。と、貴方の疑問系に答える形で言います」
妹?
瓜二つの?
やっぱ、双子か。
ってか、喋り方―――
「アンタ!! 一体何してるのよ!!」
ぐわぁぁぁ。耳が……
「研修中です」
「なに、カリカリしてんだよ。お前。同じ顔で喧嘩とかやめてくれよなー」
「う、煩いっ」
ビリビリはそういうと、妹を引っ張り、歩いて行った。
複雑な、ご家庭?
つぅか、何この缶ジュース!!
くっそぉぉぉぉぉぉぉ。

______________________


___________


___


まぁ、捨てるわけにもいかない上条さんは、
家に持ち帰ると言うわけで……
って。
「あぶねぇ」
俺の歩く先に、野球のボール。
ふふふ。
甘いな。
アレを踏んで転ぶ?
そんな展開にはなりませんよーだ。


俺は避けた。
そう。
避けたんだ。
なのに、風で動いたボールは……
「うわぁぁぁ」
はい。
展開ありましたー。
動いたボールは、俺が置こうとした足の真下で止まり、
見事に踏みつけ転倒。
俺はジュースをぶちまけた。


「不幸だ……」
「必要ならば、手を貸しますが?」
「え?」
ビリビリ?!
かと思ったら、右手にゴーグルを持っていた。
そういえば、なんかごついゴーグル持ってたな。御坂妹。
「どこに持っていけば、よろしい―――」
なんか、姉妹の区別のつけ方が、良く解った気がする。

___________


_____


__


家に帰る。
というより、寮の俺の部屋の階につくと、部屋の前に白い塊がいた。
いた。というのは、それが俺の知り合いで人間だからである。
「お前、何してんだ?」
「えっとね、スフィンクスに、ノミがいたんだよ?」
「はぃ?」
「だ~か~ら~ノミ」
二度言わなくても解っておりますとも。
「ノミ……ですか?」
「えっ?」
御坂妹が猫に手をかざすと、パシッと何かが弾ける音が鳴り、
猫の体から小さい生物―つまり、ノミ―が落ちていった。


「特殊な電磁波で、害虫のみを殺害しましたと、ミサカは報告します」
「あ、ああ。ありがとう……」
「それでは、用が済みましたら―――」
御坂妹は、そういうと寮から出て行った。


『もう一人の白井黒子?!』


そしてまた翌日。
俺は補習を終えて帰宅していると、ビリビリが黄昏ていた。
いや、どっちかというとさびしそうなというか、なんというか。
「よっ。なぁに黄昏てんだよ」
「あぁ。アンタか」
俺が話しかけるが、いつもの覇気が無かった。
まぁ、いつもと違うのは、やっぱり調子が狂うわけで。
互いに言葉を発することは無かった。


「なんか、あったのか?」
「……どうして?」
「いつもと違うだろ?」
「そんなのが解るくらい親しいんだっけ?」
ビリビリが自嘲気味な笑みを浮かべた。
「いつものつっかかりがねぇだろ」
「私だって、毎回あんなことはしないわよ」
「俺が知る限り、毎回なんだがな」
「あはは。っまぁ、気にしない気にしない」
そう言うと、ビリビリは歩いて行った。
なんだ? 一体。
そして、帰ろうとした矢先、また。
また、灰色の世界が訪れた。
「また?」
周りを見渡していると、すぐ近くで爆発が起きた。
走っていくと、そこに居たのは白い服に身を包んだ白井だった。


「ふぅ。レイジングハート。お願い」
白井がそう言い、掲げた杖が英語で何かを喋ると、
光を発して何か宝石みたいなのを取り込んだのが見えた。
「ユーノくん。おわっ―――」
白井が振り返り、俺と目があった。
やべっ。
忘れろって言われたのに……殺される!!
白井が黙っているのが、不気味だ。


「――えっと、今の見ちゃいました?」
「い、いや、み、見てない」
「……いや、嘘はいいから」
不意に少年の声が聞こえ、声の方向に目をやると、居たのは小動物。
あれ?
今……
「ユーノくん。出てきたら……」
「見られたし、別に良いよ」
やっぱり。
喋っているのはフェレットだった。
もしかすると、肉体変化の能力者?
けど、人間からフェレットって。
「で、見ちゃったの?」
「し、白井。えっと、そのあれだ。すまん。不可抗力ってやつだ」
こんなことで殺されたくは無い。
などと考えて言った言葉は、すぐに疑問系で返された。
「白井って誰ですか?」
「えっ?」
「私、なのは。高町なのはです」
「あれ?」
「君は誰と勘違いしてるんだ? まぁ、それは良いけど、このことは黙ってて欲しい」
「なんで?」
俺が聞くと、フェレットは驚きの言葉を口にした。


「科学の学園都市に、魔術なんてあったら笑いものだからさ」
魔……術?
「うん。私は、魔法少女なの」
白い少女こと高町は、何の恥ずかしげも無く、魔法少女といった。
満面の笑みで。
まぁ、このくらいの歳の子なら、別に問題なく可愛いなんて思えるけど……。
「なのは。多分、魔術って信じてないよ」
「えっ? あ。まぁ、信じる方が凄いと思うけど」
「じゃぁ、なのはは凄いんだね」
「いやぁ、あの状況で信じないのもどうかなぁって」
まさか、学園都市で、
インデックス以外で魔術って言葉を聞くとは。
それも、わりと冗談ではなく。


「その魔術って言うのを見せてくれないか?」
「え?」
「いや、ちょっと、言葉だけじゃ信じられないと言うか……」
「じゃぁ、今さ。周りに人は居ないよね?」
フェレットが急に喋りだした。
「そういえば、灰色の世界になってから、人が……」
「ここはね、魔法で作られた別次元の学園都市。敵と戦う際に周りに影響が無いようにって僕が張った結界の中なんだ」
フェレットが軽く説明して、軽く呼吸したかと思うと、一瞬にして世界が色を取り戻し、
周りには人がたくさん居た。


「どう? 信じてくれた?」
「え? あれ? 服装が……」
高町の服装は微々たる変化をしており杖も消えて、代わりにに真紅の宝石みたいなものを持っていた。
「あれは、バリアジャケット。戦闘用の衣装みたいなものなの。ベースがこの学校の制服だから、同じに見えるけどね」
そう言って、高町がくるっと回った。
「まぁ、魔術を信じるって言うのには、聊か情報が足りないって言うのもある。例えば、幻覚を見せる能力だってあるし」
「そんなこと言ったら、私達が出会ったことさえ幻覚ってこと?」
「あ、いや。それは……」
上目遣いで見るな!!
身長的に仕方ないが、やばいから!!


「まぁ、信じるよ。少しだけは」
「全部信じて欲しいけど、お兄ちゃん次第だし。でも、このことは内緒だからね?」
「あ、うん。解った」
「じゃぁね、お兄ちゃん。また会えるといいね」
高町はそう言うと、歩いて行った。
……お兄ちゃん。か。
「……何考えてんだ。俺は!!」
突然大声をだしたことにより、冷ややかな視線を浴びることになった俺であった。


『妹達』


暫く歩いていると、視界に飛び込んできたのは、
黒猫にパンをちらつかせているミサカ。
一難去って、またミサカ……
「昨日はサンキューな」
っと、声をかける。
「謝礼が目的ではありませんと、ミサカは返答します」
ミサカ妹って……猫好き?


などと考えていると、
「私に餌を与える事は不可能なので、貴方が与えなさいと、ミサカは促します」
「なんで、不可能なんだ?」
「ミサカの体は常に、微弱な磁場を形成します。人に感知できなくても他の動物には影響があるようです」
見ると、確かに黒猫は震えていた。
「と言う訳で――」
何度かちらっとこっちを見てくる。
これはつまり、あれか?


「結局か……」
当麻は黒猫を抱きかかえ歩いていた。
「こいつの名前。お前が決めろよ? お前の猫なんだから」
「……ミサカの猫?」
「そう。お前の」
暫く考えているのか、黒猫をじぃっと見つめていた。
そして。


「いぬ」
は?
「いぬ。と、ミサカは命名します」
ふふっとミサカが笑う。
「も、もっと威厳あるやつに――」
「では、徳川家康と」
「偉すぎ」
「では、ケルベロスと」
「怖い!」
……ん?
そうだ。


「ちょいと本屋よるわ」
「?」
「正しい知識をあのシスターに入れないといけないからな。と言う訳で」
猫を差し出す。
「承諾しかねます。先刻もうしあg――?!」
抵抗するミサカ妹に黒猫投げる。
はん。
「フツーに触れんじゃんか」
そう言って当麻は、店の中へ入っていった。


本屋に行くと、
これまた異様な服装の金髪少女が居た。
黒いスカートとかで、ああ。夏だな。って感じの涼しそうな服装。
で、なぜかマントに鎌。
な? 異様だろ?
しかも、本を見にきたって感じには見えないし。
ここは、アレだな。
話しかけよう。
そう思うのが遅かったのか、少女は消えた。
テレポーター?
なんか、黒い服装で鎌で、金髪。
いや、金髪は関係ないか。死神みたいだったな。
……。
結構かわい―――いや、ロリコンではない。断じて。
自身に言い聞かせて目的の本を買い、店を出ることにした。


しかし、猫は居るのに御坂妹は居なかった。
「どこ行ったんだ?」
猫を抱えあげて呟くと、猫がただ一点を見つめているのに気が付いた。
それは、路地裏。
時間があれだけど、まだ夕方。
けど、そこは洞穴のように暗かった。
俺は慎重に路地裏に入る。
路地裏=スキルアウトっていうわけではないが、全否定できるわけじゃない。
悪いやつらに脅されて連れて行かれた。
それだけでも、悪い予想だったのにも関わらず、現実はそれ以上に酷かった。


あたりに迸った赤い液体。
赤に彩られた路地裏に転がる見たことある服装の“何か”
「み……さか?」
そう思いたくは無い。
だが、頭にゴーグルをつけ常盤台の服装で、茶髪の少女。
それは紛れも無い、御坂妹だった。
いそいで、路地裏から飛び出して警備員に通報する。


____________


______


__



暫く経って警備員が到着し、一緒に中へと向かった。


―――が。


「い、ない?」
御坂妹も、赤い液体も。
何もかもが消えていた。
「そんなはずは―――」
警備員に呼び止められるのも無視して奥へ奥へと向かう。
信じたくない。
死んでいたと言うことが、幻であった。
そういうことなら、受け付ける。
けど、そうは思えなかった。
あの匂い、あの吐き気。
あの液体に触れた感触。
すべて、現実のものだった。


奥まで行くと、白い寝袋を背負った少女が居た。
「御坂妹……」
「ご心配おかけして申し訳ありませんでした。と、ミサカは即座に謝罪します」
「良かった……生きてたんだな? 今の今まで、お前が危ない目にあってるんじゃないかと……」
「申し訳ありませんが、貴方の言動には理解しがたい部分があります。ミサカはきちんと死亡しましたよと、ミサカは報告します」
えっ?
何言って……
思わず、後ずさる。
さらに、背後に人の気配をかんじて振り返るとそこに居たのも御坂妹だった。
「なっ……」
そして周りからも、ぞくぞくと御坂妹が出てきた……


『熊のぬいぐるみ』


「なんなんだよ……」
俺は、バスに乗って呟いていた。
あのあと、御坂妹たちはこういった。


「私達は、学園都市に七人しかいないレベル5。その超電磁砲の量産軍用モデルとして作られた体細胞クローン。“妹達”ですよ」


……御坂。お前は全部知ってたのか?
バスが、常盤台中学学生寮前に到着したことを告げる。。
バスを降りた俺の前には、御坂達常盤台の学生寮が聳え立っていた。


「ここに、御坂が……」
入ろうとした時だった。
突然背中を叩かれ、ビクッと体が震えた。
「ご、ごめんなさい。ここまで驚くなんて……」
振り向くと、いたのは魔法少女の高町だった。


「どうしてここに?」
「え?」
「常盤台学生?」
服装的にありえないが念のため聞く。
「いえ、ちょっと探し物をしてるんです。あっち関係で」
あっちというのは、魔術関係。
もしかして、あの時に回収してた宝石みたいなもののことか?
疑問はくちにせず、「気をつけないと危ないからな?」と言い、高町とは別れた。
一旦帰るふりをして引きかえして、寮に入る。


御坂の部屋番号を見つけて、呼び出しボタンを押すところで躊躇した。
会ってどうする?
御坂妹達は実験だと言っていた。
御坂のクローンとも……
状況から考えて、美琴は実験に素材を提供した協力者という事になる。
協力?
人一人簡単に殺す実験に?
あいつは本当に解ってたのか?
自分が何をやっているか。
妹達が何をやらされているのか。
もし、全て承知の上だとしたら?
何を話せば良い?


迷った挙句、俺はボタンを押した。
「はい?」
インターホンから流れる声は、御坂のそれとは違っており、
間違えたかと謝罪すると、
「いえ、相部屋ですので。間違ってはおりませんわ」
そう声が聞こえたかと思うと、玄関から寮内へ行く扉が開いた。
「どうせなら、中でお待ちくださいな」
そこで、声は途切れた。
女子寮であり、金持ち少女達が住まうと思うと緊張する。
けど、今はそんなことを気にしている余裕は無い。
御坂の部屋へ行きノックをすると、中に居たのは白井黒子だった。
「あら、貴方でしたか」
「……」
「どうかなさいまして? まさか、わたくしをみて欲情なさっているわけではありませんわよね?」
「いや、ちょっと考え事を」
そうかえすと、つまらなそうに睨んできた。
「どうせ、欲情したとかいうと蹴りいれてきたりするんだろ?」
「あら、読まれていましたの? 予知能力者ですの?」
クスッと嫌味な笑みを浮かべ、白井が笑う。
にゃろう。


「で? 何の用ですの? 聊か深刻そうな面持ちでしたわよ?」
「あ、いや。別に」
「そうですの? どうもそうは思えませんが、本人が言えないようですし、詮索は―――」
瞬間、白井が黙ったかと思うと、足音が響く。
「みs――」
「寮監様ですの」
へ?
「寮監の巡回のようですの。面倒なのでテレポートを……?」
「悪い。俺の右手のせいで転移できないんだと思う」
「ああっもう」
かなりの睨みをきかせた目で俺を一瞥すると、ベッドのしたへ俺は押し込まれた。


ん?
背中に何かが当たって―――?!
思わず叫びそうになった口を押さえる。
暗いというのが見事にマッチし、
ベッドの下に押し込まれた熊のぬいぐるみは、まるでホラーだった。
そしてその熊は、財宝を隠し持っていた。
御坂妹の言っていた実験。
絶対能力者進化実験の資料。
パンドラの箱と言えなくも無いそれを、俺は手にとって読んだ……。

______________

________

___


「何やってんだよ……」
「別に良いじゃない。私はレベル5だし、夜遊びくらい」
「ちげぇよ」
「?!」
俺がポケットから取り出した資料を見て、御坂が驚く。
「それで?」
御坂が口元だけで笑う。
「アンタは私が心配だとおもったの?それとも許せないと思ったの?」
その言葉を聞いた俺は、今までなんで悩む必要があったのかと、自分に怒鳴り、御坂に言う。
「心配に決まってんだろ」


「……」
御坂は黙ったままだが、少し表情が変わった気がした。
「部屋に勝手に入ったことは謝る。けど、この資料。まともな手段で手に入れたようには見えないし、この地図のマークこれは―――」
「撃墜マークよ?」
なっ……
驚く俺をよそに、御坂は淡々とした口調で続ける。
「研究所の機材は、一台数億とかするでしょ? 私はネットを介してそれを破壊して回った。そうすれば、研究続けられなくなるし、研究の永久凍結。なんて考えてたけど。自分の安易な考えに呆れてものが言えないわよ。研究機関なんていくらでもある。1つ潰しても、また他のところが拾う。エンドレスなのよ」
言い終えた御坂が自嘲気味に笑う。
「クローンは違法だろ? この資料を警備員とかに――」
「持って行く? 無駄よ」
「なん……」
「学園都市は常に監視されてるのよ? なのにも拘らず、問題にならないのはなぜ? 上が黙認しているからよ」
……何も言えなかった。


どこかへ向かうかのように少しだけ歩き、御坂が振り返った。
「でね? 考えたのよ。妹達の2万回に及ぶ殺害は、私が38回殺されれば、レベル6へ進化できるって言う基盤の元に出た演算結果。でももし、私にそれだけの価値が無かったら?」
なっ。
御坂……
まさか、お前は……
「死ぬつもり……なのか?」
「だとしたら?」
「そんなことはさせない」
御坂が黙って俺を睨む。でも、そんなこと知らない。
「例えお前が言う通り、それ以下の強さだったとしても、再計算されたら……」
「それは大丈夫。上は黙っているみたいだけど、樹形図の設計者は2週間前に地上からの謎の攻撃で撃墜されたわ」
「……行かせない」
御坂の進行方向に、俺は立ちはだかって言う。


御坂の周囲がバチバチと音を発し、電撃が俺に向かって放たれ、真横の地面に直撃した。
「……どきなさいよ。妹達を救うには―――」
「それでも、どかない」
「へぇ、アンタはあの子達がどうでも良いっていうことね。……だったら力ずくで止めにきなさいよ!!」
どうでも言いわけが無い。
短くて小さな係わりだけど、それでもあいつらと居たことには変わりない。
御坂の細かい電撃が襲いに来る中、俺は両手を広げてただ立つだけ。
「戦いなさいよ!! アンタが無抵抗でも今の私は撃ち抜くわよ?!」
「――戦わない」
「アンタ……死ぬわよ!!」
やべぇ。こわっ……。
でもな、御坂。
「戦えって言ってんのよ!!」
特大の落雷が俺に落ちた。
意識が飛びそうだ。
本当に死ぬかも。
倒れこみ、また立ち上がる。
「戦わない。そう言ったろ?」


「他に方法が無い? なんでお前が死なないといけない?」
「煩い!! 私のせいで1万の妹達が死んだ。ううん。私が殺したのと変わらない。そんな、悪党が―――」
「御坂が悪党? お前は本気で俺を攻撃すると言いながら、無意識のうちに手加減してる」
「て、かげん?」
「お前の本気の電撃だったら生きてるわけ無いだろ。気づいてんじゃねぇのか? この方法では救われないって」
俺は、そんな。
そんな、誰かが死ななきゃいけない……
「お前が死んで助かった妹達が、それでお前に感謝するとでも思ってんのか?」
「……よ」
「お前が助けたかった妹達ってのは、そんなちっぽけなもんじゃねぇだろ?!」
「止めてよ!! さっさとそこをどきなさい!! じゃないと――」
「どかない」
俺が言った瞬間、さっきの落雷以上の一撃が……俺に直撃した。


『死神と怪物』


「もう終わりかァ?!」
……。
不味いな。
ユーノとなのは。早く来てくれないと。
……先に出ちゃった方が良い?
早くしないとあの人がころされちゃうかもしれない。
ごめん、独断専行許して!!


「バルディッシュ、サンダースマッシャー」
あの人は不思議な魔法を使ってる。でも……
「あァン? 何だァお前?」
気づかれた……このまま!!
直撃できた?!
……。
え? なんで?
「おィおィ。ンなもンきかねェよ」
弾いてる?
いや、違う?
バリアじゃなく、反射?
私の攻撃を受けながらこっちに歩いてくるなんて……


「なンだァ? その露出狂みてェな格好はよォ」
「っ?!」
いつの間に後ろに?!
振り返ると、誰も居ない。
っえ?
「ばァか。前だよ前」
さっきまで見ていた方向から声と同時に激痛がお腹の辺りに走った。
なんで?
ありえない。
そのまま私は吹き飛び、コンテナに直撃した。


後ろから声がした。
転移魔法?
ううん。
もとから……私の攻撃を受けることですら、魔力は感じられていない。
何?
一体、何だって言うの?
「っはぁ……はぁ……」
「ほゥ。今ので骨が砕けたはずなんだがなァ。肉体強化? いや、超電磁砲みてェなの使ってたなァ。多重能力者かァ?」
ジュエルシードで暴走……本当にしているの?
暴走しているにしては攻撃が冷静だし、言葉も。
「あ、貴方は自分が誰だかお分かりですか?」
「あン? 馬鹿かてめェ。あたりめだろォが」
やっぱり。
暴走してない。


「ンで? そろそろ殺されてくれるかなァ」
「そういうわけには、いきません」
だとしたら、本気でかからないと、私には勝てない。
逆に殺される。
まずは、戦いながらあの人の不思議な力を見る……
「バルディッシュ、ハーケンセイバー」
そう言い、射出された三日月型の刃が敵である青年めがけて飛ぶ。
……。
じっと見つめる。
見逃しちゃ駄目。
力の発動。
あれは故意?
それとも自動?
自動だとしたら、相当厄介なものになる。
けど、もしかするなら。


「あはははははhっ。きかねェつってンだろォがァ!!」
弾かれた?!
しかも、戻ってきてる。
自動反射?!
「貴方の力は反射ですか?」
「あァ? 能力の情報教えて下さいってかァ?」
「……気になっただけです」
「はっ。まァ冥土の土産に教えてやる。俺の能力は一方通行。ベクトル変換だ」
ベクトル?
向き?
っていうことは。
うん。解った。
これなら対抗できるかもしれない。


「なァに笑ってやがンだァ?」
「教えてくれて有難うございます」
「あァ?」
「バルディッシュ、プラズマランサー」
数本の短剣のような黄色い光が宙に浮かぶ。
「はっ。何度やったって同じことだ」
「……射出!!」
私の考えが正しければ、彼に攻撃が通せるはず。
これで決められなければ、二度通じることは無いかもしれない。
放たれた光の短剣は、一方通行目掛けて飛んでいく。


「くっだらねェ。こンなのはんsy―――?!」
反射したはずの攻撃が、一方通行を襲う。
……通った。
でも。浅かった。
「てめェ……。なにしやがった」
「何でしょうか。教えてしまうと、対処されるかもしれないので」
反射が発生した瞬間にターンを入れる。
瞬間的な動作だから難しかったけどできた。
「まァ。あンな直線攻撃。動いてればあたらねェけどなァ!!」
まずっ……。
油断した。
自分の攻撃が通ったことに油断してしまい、気づけば敵は目の前に居た。
「ゲームセットだなァ。クソガキ」


―――なのは


『vs一方通行 終結』


「がっ……」
一方通行が真横に吹っ飛ぶ。
「大丈夫か?」
「えっ?」
間に合った。
というよりは、この子が戦っててくれたおかげか。
「サンキューな。後は任せてくれ」
「あっ……」
どっかで見たことあるが、今はアイツに集中だ。


「ってェ……何なンだァ、てめェ」
「実験を止めに来た」
「あァ? 関係者か? いや、ちげェな。誰だァ? あのクローンどもじゃねェな。オリジナルに頼まれたかァ?」
こいつ……
向こうで倒れてるのが御坂妹か……
「なぁ」
「え?」
「あそこで倒れてる子を頼めないか?」
「え? 貴方はあの人に対抗できるんですか?」
「ああ。みただろ? 俺ならあいつに触る事ができる」
女の子は少し考え、「気をつけてください」というと、御坂妹の方に走っていった。


「おもしれェ。ぶっ殺してやるよ」
ただ立っているだけの一方通行が、
足を地面に置いた瞬間、
反射で強力な飛石となり、俺に向かって飛んできた。
「ぐっ……」
「おィおィ。よけらンねェのかァ?」
不敵な笑みを浮かべる一方通行が線路のレールに触れると、それも俺に向かって飛んできた。
なんとか2本はかわしたものの、背後に突き刺さったレールに衝突し、よろける。
やっぱしつぇぇな。くそ。
学園都市第1位。
一方通行。
「何か手は……」
一瞬下を向いただけだった。
「余所見たァ。よゆうだなァ!!」


空にとん――
「ンなにしにたきゃ殺してやるよォ!!」
空から落ちる勢いを利用し、一方通行の蹴りが……
辛うじて俺は避けたものの、
一番下のコンテナがさっきの蹴りで壊れ、積み重なってたコンテナが雨のように降り注いだ。
ぐっ……
「危ない!! にげ―――」
少女の声が聞こえた……が。
「おせェよ」
一方通行がにやっと笑った瞬間。
爆発。
粉塵爆発というものが起きた。
「がぁ…はぁ。はぁ」
「おィおィ。どうしたんですかァ? イイ加減楽になれ」
一方通行が、近づいてきてる……
やっべぇ……
「一か八か!!」
俺の適当に繰り出したこぶしは……


「がァ?!」
一方通行が後ろに飛ぶ。
「オマエはァ!!」
俺のこぶしは、2度3度と、一方通行に当たっていく。
そうか。
こいつは……
「能力は確かに強い。けど、普通の喧嘩は弱い」
ぼそっと呟く。
これなら―――
しかし、優勢は長くは続かなかった。
無風だったこの戦場に。風が吹く。
瞬間。
突風が吹き付け、俺は抵抗することすらできずに、天空へと舞い上がった。


「くくくかかかかきくここけかけ――」
なん……だ?
「目の前のクソをブチ殺すタマが。ここにあンじゃねェか」
吹き飛ばされた俺はコンテナの上に落ち、反動でまた、落ち……
血だらけになって倒れこんだ。
くそ……
「空気を圧縮…愉快なこと思いついた。何だ何だよ何ですかァそのザマは!!」
痛くて動けねぇ……。
なんてざまだよ。畜生。


そしてそこに、声が響いた。


「一方通行!!」
な……御坂?
「動かないで」
あの馬鹿……
御坂が俺を見て、微笑む。
「ごめん。勝手かもしれないけどさ。私はアンタに生きてて欲しいんだと思う」
御坂がレールガンの体勢に入る。
馬鹿やろう……
俺だって、お前には生きてて欲しい。
「え?」
御坂が驚いて声を漏らす。
「高電離気体(プラズマ)?!」


「吹っ飛ぶぜェ?」
一方通行のそれが、俺目掛けて放たれようとしたときだった……。
「ディバイィィィィィン……バスタァァァァ!!」
遠くから聞いた声が耳に入る。
それと同時に、ピンク色の閃光がプラズマを消し飛ばした。
「なっ?!」
一方通行が一瞬怯んだのが見えた。
痛む体を必死に動かし、一方通行に近づく。
「歯を食いしばれよ最強(さいじゃく)……」
それに気づいたのか、俺の方に一方通行が襲い掛かってきた。
「俺の最弱(さいきょう)はちっとばかし響くぞ?」
俺は、右手で相手の手を弾き、もう一度右手で一方通行を殴り飛ばした。


『魔法少女と科学と魔術』


____________


________


___



「……」
病……院?
周りを見ると、もはや見慣れてしまった病室だった。
「いっそ、君用の部屋を用意したほうがいいかい?」
「……お世話になってます」
「全くだよ」
横には、カエル医者が立っていた。
「ははは。すみません」
「聞きたいんだがいいかい?」
「なんですか? この子達は小学生だよね? 妹かい?」
医者に聞かれ、来客用のイスを見ると、
ツインテールの少女と金髪の少女が寄り添うように眠っていた。


「いえ、妹ってわけでは……」
「ふむ。親御さんには電話したのかな?」
「いや、解んないです」
そういえば……
「御坂達は?!」
「彼女達は無事だよ。妹の方は検査を受ける必要があると言っていたけどね」
良かった……。
「そういえば、御坂美琴くんはさっき来ていたはずだが?」
来てたっけ?
覚えが無く周りを軽く見渡すと、机の上に小包が置いてあった。
小さな手紙も添えてあり、


【単なるお礼。勘違いしないでよね!!】


などと書かれていた。


「ははははは。どう勘違いするんだか」
「……明後日退院だから、今日は安静にしてるように。解ったね?」
「はい」
医者が部屋から出た後、暫く高町を見ていた。
最後のプラズマを打ち消した砲撃は高町が撃ったものなんだろうか?
魔法使い……こんな小学生が……。
って、この金髪の子も?!
思えば、普通の能力者が一方通行と対峙している訳が無い。
もしかして、この子も魔法少女だったり?


「んっ……あっ。寝ちゃった?」
金髪の少女が薄目を開けて呟く。
「お、おはよう」
じっと見つめていたことに焦り、上ずった声で言う。
「あっおはようございます。……怪我は平気ですか?」
イスから立ち上がり、ベッドのそばに来た少女が聞いてきた。
「この通り、麻酔で首から上しか動かせないけどな」
「そうですか。あっ。私はフェイト。フェイト・テスタロッサ・ハラオウンです」
長い名前だな……。
「外国の子?」
「はい。そんな感じです。貴方のお名前は?」
「俺は上条当麻。当麻でいいよ」
「……見られたから聞きますが、なのはが言う、目撃した青年というのは貴方で間違いありませんか?」
え?


「言い方が変でしたね。魔術について、ご存知なのは貴方ですか?」
やっぱりか。
この子も魔法少女ってやつか。
「えっとテスタロッサは……」
「フェイトで構いませんよ。私も当麻って呼び捨てにしてしまいますから」
な、なんか小学生って思えないんだけど。
見た目は子供、精神は大人。とか言うやつ?
「ああ、一応知ってる」
「やっぱり。なのはが話していたツンツン頭の高校生くらいの男の人。貴方でしたか」
ツンツン頭……。
「ふわぁ……おはよ……」
「あっ。なのは。それにユーノ」
高町が起きると、影からフェレットが出てきた。


「お兄ちゃん。平気?」
寝ぼけ眼で高町が聞く。
なんかこう……ドキッとするよなぁ。
「ああ。平気」
「ところで、聞きたいことがある」
?!
フェレットがいつの間にか少年になっていた。
やっぱり、能力で?
それとも魔術?


「聞きたいこと?」
「貴方はどうやってジュエルシードを破壊したんです? 普通壊れる代物じゃないんですが……」
「ジュエルシード?」
「ユーノ。やっぱり偶然だと思う。当麻も気を失なっちゃってたし」
ユーノってこの元フェレット少年のことか?
「偶然で済む気がしないんだけど」
困った表情を浮かべるユーノ。
その時、病室の扉が開き、暴飲暴食居候ニートの禁書目録が入ってきた。
「あれ? 知らない人がいるね」
「インデックス?」
「とうま。夕食、朝食を抜きにするとはいい度胸だねぇ?」
歯を光らせて俺に近づいてくる居候。


「えっと、貴女は?」
「私? インデックスっていうんだよ」
「インデックスさん? 私は高町なのはです。よろしくね。なのはって呼んでね」
「私はフェイト・テスタロッサ・ハラオウンです。フェイトでいいですよ」
「僕はユーノ。ユーノ・スクライア。ユーノでいいよ」
……俺と高町以外全員外国名だな。
「で、高町。ジュエルs――」
「なのはで良いよ。お兄ちゃん」
うぐっ。
破壊力が……。


「で? 当麻、何か聞きたいことがあるの?」
「そうそう。そのジュエルシードって言うのは魔術的なものか?」
「そうだね。高濃度の魔力を溜め込んだ宝石だよ」
あー。
じゃぁ、俺の右手のせいだな。壊れたのは。
「魔術?」
「え?」
「なのは達って魔術師なの?」
「う~ん。同じようなものだけど、魔法少女ってやつかな」
フェイトが答える。
「ジュエルシードって、ロストロギアだよね?魔法科学で生み出された結晶体であり手にしたものに幸運を呼び、さらに持ち主の「望み」を限定的にかなえる力がある。っていう……」
「どうしてそれを?!」
ユーノ?
「私の頭の中の10万3000冊のなかにそれが載っていたんだよ。でも、それは架空の話のはず。詳しく聞かせてもらいたいかも」
俺の病室が魔法に占領されそうだ……。

_____________


_________


___


「へぇ、調査でねぇ」
「ただ、連絡とかも取れなくて困ってるんだよ」
なのはとフェイトは、盗まれたジュエルシードを取り返す為に、
ユーノは、地球で微かに感じられたロストロギアとかいうものを確認の為に、
態々、無限書庫とか言う所から出てきたらしい。
それほど、ロストロギアっていうのは危ないのだろうか。
しかし、転送魔術とやらでここにきたは良いものの、
なんかしらの障害により、仲間との連絡が取れないし、戻れなくなってしまったらしい。
「私は海鳴市に行けたら良いんだけど、ジュエルシードがまだこの都市内部に潜んでるから、蔑ろにできないの」
「名前で思ったけど、やっぱり日本人なんだ」
「はい。フェイトちゃんとユーノくんは外国だけどね」
……う~ん。
「俺達も手伝おうか?」
「えっ?」
「だって、人数居た方が良いだろうし。な?」
「とうまはまたそうやって首を突っ込む。でも、私も賛成かな」
インデックス……。
「でも……」
「気にすんなって。困った時はお互い様ってことだよ」
こうして、俺とインデックス。なのはとフェイトとユーノ。
は、協力してジュエルシードという宝石を集めることになった。



←ブログ発展のため1クリックお願いします
スポンサーサイト


コメント

  1. 名無し@まとめいと | URL | -

    Re: なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  第一章 死神と天使と幻想殺し

    >なのはの時期はStrikerSで、ティアナやスバル達と会う前を予定。
    なのは達が小学生なのはアニメA's(二期)までだけどいきなり予定変更したの??

    なのは世界の「魔法」はSF世界の超技術の総称の様なもので奇跡や祈願型の「魔法」とは違うはずだから注意した方がいいと思うけど、もしかして手遅れ?

  2. 名無し―ネームレス― | URL | -

    Re: なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  第一章 死神と天使と幻想殺し

    ダイジェスト過ぎてSSとしては糞だなあ
    2章以降はちゃんとSSになってることを期待

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://kannki.blog39.fc2.com/tb.php/2805-3bf0581f
この記事へのトラックバック



アクセスランキング ブログパーツ レンタルCGI
/* AA表示 */ .aa{ font-family:"MS Pゴシック","MS PGothic","Mona","mona-gothic-jisx0208.1990-0",sans-serif; font-size:16px; line-height:18px; }