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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  第ニ章 魔法少女と魔術師の違いって何?

2011年08月15日 19:31

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」


30 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 09:04:02.70 ID:x+3bL0DL0


    第二章
魔法少女と魔術師の違いって何?


『夏休み唯一のバカンス時間』

現在、わたくしこと上条当麻の学生寮の部屋には、
俺を含め5人が生活していた。
一体何事だ?
そう思うのは当然のことだろうな。
実は昨日。
めでたくジュエルシード捜索隊が出来上がったのだが、
なのはのお願いを聞いたことでこうなった。


本来、なのはたちは学園都市の人間ではないため、ホテルとか家を借りることはままならず、
なんと野宿だったことが発覚。
なのはのお願いとはすむところを提供……だったのだが。
俺も未成年でできるはずも無く、困っていたところ。
インデックスが「じゃぁ、とうまの部屋に来たら良いんだよ」などと言い。
俺は拒否しようとしたものの、なのはやフェイトのことを考えるとそれもできず。
結果。
なのは達3人も俺の部屋にきたというわけで。
ユーノは基本フェレットで居ることにしているらしく、
寝る場所は机をどかして布団を敷くことにより、フェイトとなのはの場所は確保。
インデックスは相変わらずベッドを占領。
俺とユーノは風呂場。


まぁ、気にしない気にしないっと。


こんな生活だが、意外と不幸ではない。
補習に明け暮れている俺だが、
朝はなのはとフェイトが起こしてくれるし、料理もしてくれる。
家事全般を彼女達が負担してくれており、
宿題も「なぜか」彼女達がやってしまい。
なぜできたか、疑問だ。
そして、暴飲暴食でもない。
あぁもう。
インデックスとは大違いじゃないか。
そしてまた、俺は小萌先生に驚きのことを告げられた。
実家のある海鳴市へ帰れとのことだった。
いきなり言われたことにも驚いたが、
一番は、海鳴市はなのはの実家がある場所だと言うこと。
チケットは2枚あり、インデックスと帰れとのことなんだろうが……


「どうしよう」



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「えっ、私ですか?」
「ああ」
「むっ。とうまはついにロリとかいうのに手を出すんだね?!」
「なんでなのはなの?」
「ああ、実はさ、行き先が海鳴市なんだ。だから、地理に詳しいし、実家があるんだろ? だからだよ」
インデックスの言うようにロリコンに走ったわけじゃない。断じて違う。
―――全身全霊で否定できるわけじゃないが。
「あれ? 実家のある場所なんですよね?」
あっ。
なのはの疑問はもっともだ。
俺が記憶喪失で、実家どころか両親の顔すら覚えていないことを、なのは達は知らない。
「でも、家に帰れれば、改めてここに来るときにIDの発行ができるからいいかもしれないね」
ユーノ。ナイスアシスト。


「つぅわけなんだけどさ。インデックスは部屋から出ないでくれ」
「了解なんだよ」
いつも通りなだけな気がしなくも無い。
「なのは。気をつけてね」
「フェイトちゃんも、ジュエルシードをよろしくね」
「うん」
おーい。出発は明日だぞー。

__________________


______________


________


「はい。どうぞ」
俺はタクシーに乗り、学園都市を後にした。
車内は暇すぎて寝てしまい、特に何もしていない。
「つきましたよ」
運転手に言われ、お金を払う。
「ん? 荷物多いですね。引越し?」
運転手の疑問に軽く頷き、タクシーが見えなくなって一息つく。
「……ごめんなさい。無駄に気を張らせちゃったみたいですね」
俺の隣にはいつの間にかなのはがいた。
瞬間移動?
いいえ、違います。
実は、タクシーにも乗っていた。
ただ、魔法で自分がそこにいるという存在を消していた為、見ることも触ることも話すこともできない。
学園都市にばれないか冷や冷やしたが何とか大丈夫だったらしい。


「懐かしいです」
俺の隣を歩くなのはが呟いた。
「何が?」
「この旅館。フェイトちゃんが敵だった頃に戦って、そして負けた場所なんです」
驚いた。
あそこまで仲が良い2人が敵同士だったとは。
「もう、10年も前の話なんですよ」
「へぇ……ん?」
10年?
「あっ」
口をふさぐなのはが視界に入る。


どう見たって小学生。
あっ。
いや、これはあれか。
「なのはもフェイトもあれか、成長しない病気的なやつ」
「へ? あっはい。そうなんです」
小萌先生だけかと思ったけど……って。
「いやいや、じゃぁなんで小学生の制服を?」
「アレしかなかったんです。一応買って頂いた服のおかげでアレだけっていうのではなくなったんですが」
そういや、ホームレス同様だったんだっけ。
まぁ、仕方ない。
年齢聞くのは駄目ですよ。的な言葉があるし聞くのはやめておくか。


「私は荷物置いたら、翠屋に行ってきます」
「ん。俺は部屋で親を待つとするよ」
旅館に着き、部屋に行くとなんともまぁ立派なところだった。
「じゃぁ、行ってきます」
なのはが出て行き、一人になった部屋。
俺の親か……どんな人なんだろう。
記憶喪失のせいで、どんな人かなんてしらない。
お坊さんだったり、サラリーマンだったり、闇企業の人……いやいや、ないない。
これが初対面なんだよな……。


暇すぎて外に出たときだった。
「……」
丁度すれ違うように、不思議な……まるでアニメの機械人形的なコスプレ? ―服装と言えるかは解らないが―の格好の女の人3人とすれ違った。
ウェーブがかった薄紫の長髪をした人や、大きな丸メガネの人、長い金髪の人。
外人さん……なのかな?
それ以外に何も無く、
いつになったらくるのかと、親を待っていたが、
暫くして、電話がきて、荷物を纏めるのに手間取って明日そっちにいく。とのことだった。


『敵襲』


「……お兄ちゃん。いい加減起きようよ。朝だよ?」
なのはの天使ボイス(俺が思うだけ)に起こされ、欠伸をする。
「やっと起きた。自分で起きれるようにならなくちゃ駄目だよ」
小学生の体系の子に起こされる俺。
俺ってたぶん今幸せだと思う。
「しかし、なのはって結構遅く寝るのに早く起きるよな」
疑問を口にする。
なのはは、大体1時から2時に寝て、5時6時にはもう起きていることが多い。
俺にも真似できることではない。


「あはは。教導官ともなるとみっともない姿を晒すわけにはいかないから」
きょーどーかん?
「みんな……」
なのはの憂鬱な表情が一瞬だけ見えた。
「……大丈夫。みんな元気なはずだ」
「うん……」
なのはが心配いているのは仲間達のことだった。
自分達が戻らないことで迷惑をかけているのでは? と。
なのはの頭に手を置き、軽く撫でる。
妹だ……。
などと浸っていると、電話で両親の到着が告げられた。


「お兄ちゃんの家族かぁ……」
なのはが嬉しそうな顔をしたと思ったら急に深刻そうな表情へと変わった。
「どうかしたか?」
「その……私達の関係。どうしたらいいのかなって」
「あっ」
そういえば、完全に忘れてた。
「恋人ってどう?」
なのはの無邪気な声が耳に届く。
俺を警察に連れて行く気ですか?
どうすれば……。
刻一刻と迫る対面の時間。
そして、あることを思いついた。


「預かってるってことにしよう」
「私を?」
「ああ。友達の妹で、たまたま友達が旅行に行くから、預かってるってことで」
「……う~ん。それでいってみよう」
なのははなぜか楽しそうだが、下手したら俺は誘拐か何かに間違われそうな気がしなくも無い。
幾分不幸なもので。


しかし、予想以上の不幸だった。


「こんにちは」
「えっ?」
「ここは、俺たちの部屋なんですが……」
前日に見た、不思議な格好の女性が部屋に入ってきたのだった。
「えっとぉ。あっちゃんといるじゃない」
眼鏡をかけた女の人が笑う。
その人は、なのはを見つめていた。
知り合い?
そう。思ったときだった。


「高町なのは一等空尉。エースオブエースの魔導師さん」
「っ……」
「なのは?」
「J・スカリエッティ。聞いたことあるでしょ?」
何の話をしてるんだ?
「F・A・T・Eの……発案者。指名手配中のマッドサイエンティスト……」
なのはが声が微妙に震えて聞こえた。
「貴女を殺しに来たわ」
「えっ?」
途端に、魔法だろうか?
それが、なのは目掛けて放たれた。


「貴女達は誰?!」
「ナンバーズ。FATEプロジェクトの最終形態よ」
何だ?
考えてる暇なんてない!!
なのはの前方にピンク色の魔法の盾らしきものが、攻撃を防いでいるものの、
いつまで持つか……。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「なっ?!」
右手で魔法を消し去り、敵が怯んだ隙に、なのはと共に部屋から逃げ出す。


「なのは、あれはなんなんだ?!」
「解らないよ……でも。敵ってことに変わりは無いかもしれない」
なのはが静かに呟いた。


「どうすればいいんだろう」
「さぁな」
俺たちはあの後闇雲に逃げ出し、どこかの公園に身を潜めていた。
「なんでこんなことに……」
「私のせいです」
「え?」
「あの人達は私を殺しにきたんです。私達の世界から」
なっ……
確かに、金髪の人が殺しに来たと言っていたけど……


「なんで?」
「理由は解らないけど。何か目的あってのことだと思う」
戦闘衣装に着替えたなのはが、武器を構える。
「お兄ちゃんはここにいて下さい」
「いや、そんなわけにいかねぇよ」
「貴方は一般人です。だからここにいて下さい」
「はぁい~。お二人さん」
俺となのはが話していると、声が聞こえた。
あの丸めがねの女の人と、金髪の子がいた。
なん―――で?


「あら。驚いてるわね。学園都市の監視衛星だっけ? アレって凄いわよねぇ。貴方達の居場所丸解りだもの」
学園都市?!
「なんで学園都市のこと……」
「教えてあげても良いわよ? そうね。貴方、上条当麻でしょ?」
丸眼鏡の人が言う。
俺の名前も知ってるだと?
「ふふ。だんまりってことはそうでしょ。ねぇ、知ってるかしら。絶対能力進化実験」
なっ……。
「2万人の御坂美琴という女のクローンを殺す実験。あれの発案者が、私達の生みの親であるJ・スカリエッティ」
ふざけやがって。
「あれで何人死んだと思ってやがる!! 御坂がどれだけ苦しんだかわかってるのか?!」
「そんなの知ったことじゃないわよ。実験に犠牲はつきものよ?」
「ふざけんな!! 犠牲はつきもの? そんな考えかたしかできねぇてんなら。まずはその幻想をぶっ殺させてもらう!!」
浅はかだったと思う。


「死んでね?」
金髪の少女がいつの間にか目の前に来ていた。
「お兄ちゃん!!」
瞬間、なのはが俺と少女の間に割り込み、魔法の盾を張ったものの、あっけなく打ち砕かれ
爪のような武器がなのはの腹を貫き、俺の目の前にまで来ていた。
「あっ。残念」
金髪の女はなのはの頭を掴み、爪を引き抜き俺に向かってなのはを投げてきた。
「ドゥーエ。ナイスアタック」
「クアットロ煩いわよ」
2人が笑うのが耳に届く。


「おい、なのは。無事か?!」
「あはは。防ぎきれなかったかな。やっぱり、この姿だときついなぁ」
なのはが今にも消えそうな声で言う。
「あぁ。そういえば、あんた達は10年前の姿になってるんだっけ?」
クアットロという女がクスッと笑う。
どういう意味だ?
10年前の姿って……。
「かわいそうな死にかけなのはちゃんにいいこと教えてあげる。フェイトちゃんもきっと死ぬだろうから、すぐに会えるよ」
?!
「どういう意味だ?!」
「そのままよ? 向こうにも暗殺者が向かっているということよ」
くそっ……。


「じゃぁ、2人仲良く。しんじゃってね」


女の声が聞こえると同時に俺は目を閉じて、なのはを抱きしめた。


『大変なのです』


「あれ?」
いつまで経っても、攻撃は来ず目を開けると、フェイトでもなのはでもない少女が立っていた。
「すまへんなぁ。なかなか手ごわい障壁やったんよ。やけど……まにおうたみたいで良かった」
「な、アンタなんで?!」
「うちのアシスタント舐めたらあかんよ。リインは最高の仲間なんやから」
「クアットロ!! どうする?!」
「どうするも何も……引くしか」
「逃がしはしない」
クアットロたちの後ろに、濃いピンク色の髪をポニーで束ねた女の人が立っていた。


「観念せぇよ。私の友達傷つけた罪は重いで」
「ちっ……」
俺の前に立つ少女が本を開いたと同時に、どこからとも無く声が飛んできた。
「全く、何してんだか。引き上げるよ!!」
その声が聞こえたと認識する頃には、さっきまでいたクアットロたちは消えていた。
「……逃げられました」
「言わんでも解るで。それは仕方ない。今はなのはちゃん達や」
茶髪の帽子かぶった少女が視界に入る。
同時に気が抜けたのか、俺はその場に倒れこんだ。

____________


_______


__


「……あれ?」
「ん? めぇさましたん?」
「御坂?」
ぼやけた視界に映る、茶髪+髪留めで連想し、聞く。
「ん~ちゃうよ。私は八神はやて。はやてでええよ」
徐々に慣れると、全然違う人だということに気づき、
思わず顔を伏せる。


「なんや、私の顔がみれんの? もしや一目惚れなんか?」
お茶らけて聞いてくる女の人を改めて見つめると、
丁度扉が開き、インデックスが入ってきた。
「とうま。平気?」
「ああ。怪我とかはしてないから―――」
そこであることを思い出し飛び起きるが、予想してたのか、はやてが制止して言う。
「なのはちゃんなら大丈夫や。ちょい貫かれただけやから」
「ちょい貫かれたって……」
「はやて。当麻?」
えっ誰?
俺の言葉の最中に金髪の長髪が綺麗と言えるお姉さんが入ってきた。
どこかで見たことがあるような気がしなくも無いが。


「おお。フェイトちゃん。やっぱりこっちのほうがしっくりくるわ」
ん?
はやては今、フェイトちゃんって言わなかったか?
「当麻。私のこと分かる?」
金髪の女性が俺に聞く。
「もしかして、フェイトか?」
「もしかしなくてもそうだよ」
フェイトの笑い方がまた違って見える。


「でも、なんで?」
「魔法で私となのはは10年前の姿にされちゃってたんだよ」
「じゃあ、それが本来の?」
「うん。これが本来の私」
……なんていうか。
俺の好みに合わせて作られたギャルゲーのキャラみたい。
「なのはに……会えるか?」
「うん。もう、意識も取り戻してるから大丈夫だよ」
「ほんなら、みんなで行こうか」
「はやてちゃーん!!」
どこからとも無く、甲高い声が聞こえたかと思うと、
十数センチくらいの女の子? が空を飛んでいた。
「な、なんなん?」
「なんなん? ではありませんよ。始末書。提出しに行きますよ!!」
後でいいやん。とかなんとか。とりあえず逃げようとしているはやてに軽く怒鳴り、
その小さい女の子ははやてと共にいなくなった。


「リインもはやても大変だね……」
フェイトの呟きが耳に入る。
どうやら、あのちっちゃいのはリインと呼ばれているらしい。
「フェイト、とうま。早くなのはに会いに行こうよ」
なぜかはしゃぐインデックスと共に、俺たちは廊下へと出て行った。
……あれ?
「ここどこ?」
普段通りカエル医者の病院かと思いきや、まるで違う病院だった。
「ここは、ミッドチルダの病院だよ。私やなのはが言った、私達の世界」
見渡してみると学園都市より、先に進んでいる技術ばかりで、
興味をそそられる物が多々あり、なのはの病室に着いたことを、
フェイトに呼ばれなければ気づかないくらいだった。


ノックをすると、少し大人びた感じのなのはの声が部屋から聞こえ、
中に入ると、微笑んでいた。天使が。
いや、まじで。
小学生なのはの笑顔もそりゃ天使さんだったが、大人なのはの笑顔はまた違った感じで天使だった。
もちろん、お姉さん的年齢で、姿ですのでロリコンではありませんのことよ。
「なのは。怪我は?」
「もう平気だよ。まぁ、完治まではもう少し時間かかりそうだけど」
「その……悪い!!」
なのはに対し、頭を下げる。
俺のせいで、なのはが怪我をした。
俺がもう少し冷静だったら……。


「私は大丈夫だよ。当麻」
「え?」
お兄ちゃんと呼ばれなかったことに少し寂しさを覚えるが、気にしない。
「これ以上のダメージを負った事さえあるんだから。気にしないで。私は当麻が無事だっただけで十分だよ」
「なのは。少し自分の体を大切にしないと駄目だよ」
「うん。今回は当麻を巻き込んだから……」
「なのは。でもだな……」
「当麻。なのはが大丈夫って言ってるから大丈夫だよ。それより……」
フェイトが何かを言いかけたときだった。
またあの小さい女の子が来て、今度は俺に向かって衝撃の言葉を言った。


「ごめんなさい。どうやら、地球には戻れなくなっちゃったみたいなのです」


時が止まった気がした。


『やれることを』


「どういうこと?」
「特殊なフィルタリングが施されてしまったのです」
「?」
「えっと、私達の世界が3次元だとすると、かみじょーさんのいた世界が3次元ではなく、4次元とか5次元とか。とりあえず違う次元に行ってしまったんですよ」
「はぁ。なるほど……ってえぇ?!」
いやいやいや。
理解させられたことを誇らないでそこの小さい人。
えっと、リインだっけ?
それ、笑えない冗談ですよ?


「リイン。それ本当なの?」
「冗談ではないのですよ」
「でも、なんで?」
「ロストロギアのせいなのです。ユーノさんが調査に行った理由はロストロギアでした。実は、それの発動が確認されたんです」
「なっ……そんな!!」
思わず、怒鳴りそうになった俺をインデックスが抑える。
「とうま。落ち着いて」
……みんなは?
「みんなはどうなるんですか?」
俺の問いに、少女は暫く黙り込み、答えた。
「一切分からないのです……ごめんなさい」
「そんな……」
愕然とし、そのまま倒れそうになったのをフェイトが支えてくれた……。
御坂や、御坂妹……白井や小萌先生……
まだ会ってない学校の友達や、両親……。
「畜生……」


「リイン。何とかできない?」
「なのはちゃん。私達としても調査したいんですが、魔力防壁があまりにも硬くて調査すらできないんです」
「私のスターライトブレイカーなら抜けるはず……」
「――無理や」
「えっ?」
病室のドアにはやてが寄りかかっていた。
「実はな、なのはちゃん。ついさっき、アルカンシェル発射許可が下りよったん。せやけど、無傷や。超高速再生やとしてもアルカンシェルなら貫ける算段やった。やけど……」
「全力ってわけじゃないよね? はやて……」
「全力どころか、150%の超威力での使用や」
さっきまで、まだ希望があると言うような表情のなのはやフェイトまでもが表情を曇らせたのが目に見えた。
アルカンシェルというのがどういうものかは分からないが、相当の物だって言うのが分かる。
そして、その魔力防壁と言うものも。


「――一番厄介なものがあるんや」
徐に、はやてが続きの言葉を言う。
「自動迎撃システム。そんな感じのもんが、あれにはついとるらしくて……もう何人も怪我してるんや」
はやて?
「あぁ、俺をそこまで連れて行くことはできないか?」
「……無駄だよとうま」
「なっ」
「確かに、とうまの幻想殺しならバリアを砕けるかも知れないけど、一瞬で再生するよ。核を潰さない限り消えはしない」
「……そっか」
なんでか、冷静になってきた。
人って絶望の絶望になるとこうも冷静になるんだろうか。


「くくっははははは」
「当麻!」
「……?」
なのはの白く柔らかく、暖かくて力強い手が俺の手を握っていた。
「私も、家族があそこにいる。でも、無事だって信じてる。今は、自分達ができることを精一杯やろう?」
「なのは……」
なにやってんだ。
一人で絶望してんじゃねぇよ。馬鹿。
なのはだって、家族がいるだろ。
「そうだな。でも、何ができるんだ?」
俺は魔術使えないし。
「当麻なら、防御面でのサポートが良いかな」
「イ、インデックス?」
「だって、物理以外なら強制終了できるから。これほど素晴らしい盾は無いんだよ」
……怒ってる。
「あの~」
「な に か な ? と う ま ?」
めちゃくちゃ怒ってる?!
「盾って……」
フェイトが少し驚いた表情で俺を見ていた。
そういえば、教えてないんだっけ。


「俺の右手は、異能の力ならかき消せるんだよ」
「あはは。冗談はあかんよ」
即却下?!
「ううん。はやてちゃん。それは本当だよ」
「あれ? 教えたっけ?」
「あの部屋で見せてくれたでしょ?」
ああ。
あの時か。
「あの部屋ってどういうことかな? 当麻」
「え?」
「うん。詳しく聞きたいかな。と う ま 」
な、なんで?
「なのはちゃんの男への幻想ぶち殺したんやね?」
「へ?」
な、なのはが頬染めてる?!
そのせいかー?!
「な、なんか勘違いなさってるんじゃないでせうか?」
「ほう。しらを切るつもりなんだね? と う ま 」
さっきから一々、インデックスが怖い!!


「「「問答無用!」」」


「ふこーだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


『?閑話休題?』


「でや。部隊なんやけど、星と雷どっちがええん?」



安価下2

1、星

2、雷

3、はやてと同じ場所


暫くしてなければ、>>1が勝手に決めます。


48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/04/29(金) 21:00:14.92 ID:MSgjIPnP0



49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 21:28:57.88 ID:PbRgPovxo
2




51 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/04/29(金) 21:46:36.31 ID:x+3bL0DL0
>>49
了解です。


『副隊長シグナム』


「じゃぁ、雷で」
「それはまたなんでなん?」
「いやぁ、雷ってかっこよくないですか?」
「それには同感なんやけど……」
目に見えて不安そうなはやて。
「えっと……なにか?」
「解ってないんならええ。ただ、もう少し人の気持ちとか理解できへんと取り返しつかんようになるで?」
「は、はぁ……。それで、俺は普通に呼び捨てにしちゃまずくないか?」
「まぁ、私らといるときはそれでええよ。チームの時とかは、隊長とか、リーダーとか。そう呼べばええ」
はやてって、なんかこう。
ふざけてるような雰囲気だけど、根は真面目なんだな。
こういうお姉さんが俺の好み……。


「そないな目で見てたらあかん。シグナムに半分にされても文句いえへんで?」
シグナム……?
「主はやて。上の人が呼び出しで……」
ガチャッと扉が開き、あの時にはやてと一緒に助けに来てくれた女の人が入ってきた。
へぇ、普段は騎士甲冑じゃないのか。
まぁ、当然か?
「了解。聊か面倒何やけど。シグナム代わりに……」
「リインフォースにどやされたくないので」
「せやな。しゃぁない。あっ。私は行くからゆっくりしててええよ。なんなら、シグナム。当麻の案内でもしてあげてくれへん?」
「はぁ、了解しました」
「じゃぁ、またあとでな~」
はやてはそう言って部屋を出て行く。
残された俺とシグナムさん。
あのぉ。
なんか、気まずいんですけど。
「どこか行きたい所があるのですか?」
「いえ……」
「「……」」
ばぁぁぁかぁぁぁやぁぁろぉ!!
話し終わっちまったじゃねぇか!!


「どこの隊所属に?」
「あぁ、雷です」
「私も同じ雷隊だ。自己紹介しておくと、先刻言われたとおり、シグナム。階級は副隊長。デバイスは、レヴァンティン」
デバイス?
「お、俺は上条当麻。階級は、無いです」
「デバイスは?」
「なんですかそれ」
あれ、なんで空気が重く?


「すまない。君は主と同じ地球からきたんだったな」
「あ、はい」
「そうだな。資料によると、魔力は0。体術戦闘向き。魔力がないとはな。私達、雷隊は疾風迅雷読んで字のごとくの部隊だ。意味は解るな?」
「速さがあるってことですよね?」
「ああ。君は空を飛べるか?」
「いや、無理です」
「……」
あ、哀れみの視線?!
「仕方ない。ついてきてくれ。戦闘補助の魔力なしで使う装備を選びに行くぞ」
「……はい」
シグナムってなんか大人だよなぁ。
二十歳は超えてるんだろうか。
というか、聞いたところによると、
なのは、フェイト、はやてって19歳らしいけど……
これはやっぱり夢だろ。
俺の好みそのまんまだろ!!

______________


______


__


「へぇ、沢山あるんですね」
「まぁな。君はナックル系だと聞いたが?」
「あっ。右手はそうなんですが……」
「ふむ。左手はあくのか?」
「はい……」
「なら、左手に剣、またはナックルの装備が理想的だな。どちらも魔力はいらないものがある。ただ、ナックルは機械的だから壊れやすい欠点もある」
……それは剣も同様な気がする。
けどまぁ……いいか。
「剣だと中距離でも戦えますし、そうですね。剣がいいです」


こうして、俺はシグナムと同じ剣を扱う戦い方を選んだ。
足はウイングロードという言葉で、空に道を作る特殊なローラースケートみたいなのを扱うことに。
これは魔力バッテリーらしく、右手で触れないという……。
とにかく、これで俺は魔導師もどきとして、戦うことになった。
インデックスは、戦闘向きじゃないとのことと、機械系もあんまり強くないとのことで、無限書庫とかいう、10万3000冊を超える本を貯蔵している場所でユーノの手伝いをするらしい。
なんだかんだで、馴染めるもんだな。


『ツンデレ少女は御坂で十分?』


「はぁ。不幸だ」
学園都市ではなく、ミッドチルダにいても俺の不幸は変わらない。
昨日のことだ。

______________


_________


____


「部屋のことなんやけどな?」
この一言から、全てが始まった。
というかそれでもう終わったに近いんだが。
「空き部屋がないんよ」
……え?
まじで?
俺どこで寝泊りすればいいの?
というか、空きが無いってどんだけ?


「じゃぁ、私達の部屋においでよ」
なのはの……
この時ばかりは悪魔の一声に感じた。
だって、こんな美少女……少女?
美人さん2人のお部屋ですよ?
行ける訳が無い。
けど、拒絶の言葉が出る前に、連行され、拒否できる雰囲気じゃなくなるし。
インデックス?
もう、そんなやつ構ってる余裕なんてないって感じですよ。
インデックスは年下だからど~でもいい。
とか考えて割り切ってたけど、
俺の好みストライクというかもう、なんていうか。
妄想から飛び出した女性的な2人ですよ?


理性消し飛びかけますよ。流石の上条さんも。
まぁ、懇願してベッドで3人は避けて俺はソファで早めに寝たんだが、朝起きたら、2人が下着姿。
うん。
俺死んだね。
だって、丁度インデックスが「おっはよ~」なんてきたんですもん。
はやては意地悪? 天然?
いや、わざと、インデックスに2人と同じ部屋と伝えなかったみたいで、
噛み付かれたという。

___________


________


__


そんなこんなで朝っぱらから不幸満喫でしたのよ。
と、ため息をついていると、2人の少女の声が耳に届いた。
「大丈夫。ティアと私なら絶対」
「はぁ……どこからそんな自信が湧くのかしらね」
へぇ……訓練生か。
「あの~」
俺はこの話しかけた行為を激しく後悔した。
「……なによ」
いきなりツインの女の子に睨まれた。
「いやっ、おの特に用事は……」
「なら話しかけないで。集中したいの」
「ご、ごめんね。貴方も訓練生?」
青い髪の子が俺に聞く。
こっちは大人しくてたすかったぁ。
「まぁ、そんなところ」


「私は、スバル・ナカジマ。こっちの無愛想な方gいたっ」
「誰が無愛想よ。ティアナ・ランスターよ」
十分無愛想だと思います。
っと心の中で呟きつつ、聞く。
「集中って、何かあるのか?」
「私達は昇格試験を受けるのよ」
昇格試験?
「あれ? 知らないわけじゃないですよね?」
不思議そうな顔をして、スバルが俺に聞いてきた。
適当に頷くと、話が続いた。


「今回は高町教導官の試験なんだぁ。だから絶対成功しようって―――」
へぇ、なのはが。
そういえば、教導官とかいってたな。
学園都市の時とは……。
学園……都市……
「何泣いてるんですか? 一体」
ティアナに言われ、目をこすると確かに手が塗れた。
「ははは。なんでだろ」
「ホームシック?」
「……いや。うん。そうかもな」
「どっちよ。はっきりしないわねぇ。ああもう。こんなやつの傍にいたら私達まで辛気臭くなっちゃう。行くわよ。スバル」
ティアナはそう言って俺の横を通る。
……。


「――はい」
不意に、目の前にハンカチが差し出された。
「私達のせいかって思うと集中できなくなっちゃうから。さっさと受け取りなさいよ!!」
「あっ、悪い」
「ったく。男の癖に泣かないでよね」
「あっティア……。実は本心では心配してくれてるんだよ」
「ス~バ~ル~早くしなさい!!」
「ごめん。また会えたらね」
スバルとティアナはいなくなった。
暫く受け取ったハンカチを見つめる。
「――なんか、ビリビリみたいな突っかかりかたしてくるやつだったな」
そう、呟いた。


『御坂がティアナで、白井がスバル?』


「動きが鈍い!!」
「す、すいませn」
「謝る余裕があるなら剣を振れ!! 動きを休めたら死ぬと思って動け!!」
「は、はい!!」
どうも。
上条当麻です。
拝啓、父さん母さん。
温泉はいかがでしょうか。
現在、俺は温泉ではなく魔法の光線の雨に晒されていた。
四方八方から来るため、幻想殺しだけでは対処しきれず、
左手に握る魔法衝撃に耐性のある剣を右手と共に扱わなければいけず、
かなり、集中力がいる。

_____________


_______


___


「ぜぇぜぇ……ぜぇ……」
「中々持ったと思うぞ」
「シグナムさん……厳しい」
「死んだら厳しくも優しくもされはせんのだ。この程度でねをあげるものじゃない」
シグナムさんが笑っているのが視界の隅に映った。
「おっ。早速しごいてんのか?」
え?
「ヴィータか。まぁな。中々期待できるぞ?」
「はっ。魔力無しに期待なんてできっかよ」
「あの~」
「ん?」
「なんで子供がここに?」
「……」


あれ?
なんか言っちゃいけないことでも?
「馬鹿だな」
え?
なんですかシグナムさん。
あれ?
「おいお前。前言撤回すれば許してやる」
「はい? 何カリカリしてんだ?」
三つ編みの少女? の頭に手を置き、軽く撫でる。
「ほぉ~。良い度胸だ。グラーフアイゼン!!」
いつの間にかハンマーのような武器が握られていた。
「死ぬ覚悟はいいな?」
「えっ?えぇぇぇ?!」
「死ねぇ!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ。不幸だぁぁぁぁぁぁぁ!!」
なんでこうなったぁぁぁぁぁぁ!!

______________


_______


__


「お疲れ様」
フェイトさんが飲み物を持ってきてくれた。
優しい人だぁ……。
「は、ははは。死ぬ」
「お前が撤回しないからだ」
「急に言われても困る」
どうやら、この三つ編みの少女はヴィータというらしいのだが、
シグナムさんと同じヴォルケンリッターという人たちらしい。
この二人以外に、シャマルさんとザフィ……? ザフィール?
あぁ。ザフィーラだ。
その2人もヴォルケンリッターらしい。
今度会ってみたいものである。


「おっ。ヴィータもきたん?」
のんきな声が聞こえ、倒れこんだままそっちをみる。
「ん? どないしたん? ボロボロ見たいやけど」
悪戯に笑うはやて。
うん。
知ってていってるなこいつ。
「そういえば、今日なのは監修の昇格試験を受ける無謀な挑戦者達がいるみたいなんよ。見に行く?」
「あれ? それってスバルとティアナのことか?」
「なんだ? 知り合いか?」
「一昨日出会ったんですよ」
「ほうほう。もう手回ししとるんやな?」
「おい、どういう意味だ」
はやては時々意味不明なことを言うから困る。
「……なのはのか。見に行くか」
シグナムとヴィータも行くらしく、俺も行くことにした。
ついでにハンカチを返せるしな。

______________


________


___


訓練場。


「って、終わってもうたんか」
「おいおい。時間間違えたのかよ」
「なにやってんだよーはやて」
ヴィータって駄々こねると小学生にしか見えない。
さておき……。
「あっ。当麻!!」
「……ほほう。私らもいるのに呼ぶのは当麻くんだけなんやね?」
なんだよはやて。
その意地悪な笑みは。


「あは。ごめんごめん」
「あー!! アンタ!!」
ティアナの俺に対する絶叫に近い怒鳴り声が響いた。
「よっ。ティアナ。どうだった?」
「あ、あああああアンタ一体何者なのよ……」
「あれ? 当麻の知り合いだったの?」
なのはの笑みが俺に向けられる。
うん。マジ天使。
「ま、まさか、なのはさんと貴方が知り合いだとは思わなかった」
スバル?
「あっ。で? どうだった?」
俺が聞くと、すっかり忘れていた小さい飛行物体ことリインフォースⅡは、
空中に浮かぶメモ帳的なものに記入を終えると、微笑んだ。


「……合格ですよ」
「おっ。おめでとう」
「べ、別に当然の結果よ!!」
「結構ギリギリだったよ。ティアが足くじい……ぐぇっ」
「余計なことは慎みなさい」
……んと。
御坂がティアナで、白井がスバル?
なんかそんな風に見えなくも無い。
「ん~丁度ええな。スバルとティアナは今日は戻ってええよ。後日ちょっとした話がある。お疲れ様」
はやてがどこか神妙な面持ちで告げると、2人は帰っていった。
「はやてちゃん。なんかあったの?」
「せや、とりえず会議室に行こうか。話はそれからや」
……?
なんだ?


俺たちははやてと共に会議室へと向かった。


『会議』


「そうだね。それがいいかもしれない」
「けど、メンバー的な問題はいいのか?」
「それなんよ。当麻くんのいうとおり、その特殊事項に戦闘面で対策できるほどの能力がある人がおらんのや」
「……なるほど。それであの2人を誘うつもりなんだね?」
「そうなんやけど……それを抜いて後4人ほど欲しいんよ。少なくとも」
俺たちが会議しているのは、
あの俺の世界への行き方についてもなのだが、
盗まれたジュエルシードが、ここ最近現れるようになった言う、
自動戦闘ロボ通称ガジェットに組み込まれていることが解った。
そのガジェットについての詳細は解っていないが、なんかしらの事件につながるかもしれないといわれている。


現在の議題は、
なのは、はやて、フェイトが昔から考えていた3人の3人による、事件への迅速対応のための組織。
機動六課の設立についてだった。
設立許可はいまだに下りてはいないものの、
いずれ必要になるだろうと考えたはやてが今の内にメンバーに組み込む予定の人たちに声をかけるのだが。
戦闘におけるメンバーが少ない。
俺、なのは、フェイト、シグナムさん、ヴィータ。
はやては総指揮官の為、前線に出ることはあまりできないらしい。
つまり。5人しか戦闘メンバーがいないのと同義である。


そこで、はやてはスバルたちはどうだろうか?
と、話していた。
それについては、本人の意志に任せるということになり、保留。
あとは、フェイトが2人ほどあてというわけではないが、
協力してくれそうな子を知っているとのことで。
「……どうやろか」
……もし、学園都市にいけたら、
御坂たちも協力してくれるのだろうか。
いやいや、こんな危ないことに首は突っ込んで欲しくないな。
「とりあえず、それでこの話は保留にしておく?」
なのはの言葉により、俺たちはそれぞれ解散した。

___________


_______


___


「もう寝る?」
「あっはい。今度あの格好って言うのは止めてくださいよ?」
「あははは。ごめんごめん」
なのはが笑いながら、ベッドへと潜っていく。
俺はというと、ソファで寝ることにしている。
俺がいる部屋には、フェイトとなのはが相部屋なので、
ベッド3人で。
などとできるわけが無い。理性的に考えて。
結果。ソファなのであるが、
俺の寮のベッドより寝心地がいいのはなぜだろうか。
フェイトが電気を消し、俺たちは互いにお休みの一言で寝る。
フェイトとなのはは静かな寝息を立てて夢でも見ている寝る。だが、
俺は、ただ横になっているだけの寝るだった。


学園都市。
いまでこそ、記憶はほとんど無く、
おもいでとしては、あの病院でインデックスをからかったあたりからしかない。
それも、波乱万丈な。
一刻も早く戻りたい気もするけど、
御坂に突っかかられることが無いって言うのが、良いな。
けどやっぱ、寂しい気もする。
そんな憂鬱な気分になってる時だった。
寝息に混じり、すすり泣くような声が聞こえてきた。


「?」
声の方へ近づくと、それの発信源はなのはだった。
思わず、なのはの頭を撫でる。
気丈に振舞ってはいたみたいだけど、
やっぱり……心配だよな。
みんなといる時は心配かけないようにと、黙っているんだろうな。
なのはは大人とはいえ、優しいから。
明日、気分転換に誘ってみるかな。
なのはがいつの間にか寝息だけにっていることに気づき、元のソファにまで戻る。
「寝るか」
俺はソファに横になると、今度こそ眠りについた。


『なのはと散歩』


どうも。
上条当麻でございます。
現在、俺はなのはとミッドチルダ敷地内と限られておりますが、
散歩中でございます。
昨夜、なのはが精神的に疲れていると感じた俺は、
なのはに気分転換でもどうだ? と発案。
即賛成してくれたのだが……
お金とか、店とか。
全然無いし知らないじゃん。
とかいう不幸に見舞われ、結局なのはにミッドチルダの案内をさせてるだけだった。


「悪いな、なのは。気分転換って言ったのに、案内させて」
昼をなのは達行きつけの場所で食べながら、俺たちは話していた。
「ううん。別に良いよ。どうせ今日は非番だったから」
「非番なら尚更だろ。誘わないほうが良かったよ」
そう言うと、なのはが少し寂しそうな表情になり、
俺に囁くように言う。
「それは、あれかな? 私とは嫌だったてことかな」
いやいや、滅相もございませんのことよ。
というか、俺から誘ったんだし。
「いやいや。誘ったの俺だろ」
「あははは。そうだけど、フェイトちゃんやはやてちゃんは非番じゃないから誘えなくて仕方なくって……」
「ちげぇよ。俺はなのはを誘ったんだ。非番じゃなくても予定を取り付けることはできるだろ? でも、それをせずに俺はここになのはといる。なのはじゃないといけなかったって証拠になるだろ」
正直なところ、なのはの地球の家族への心配。
あれを和らげてあげたいって言うのがある。
でも、連絡を取れたりするわけじゃなく、それは難しい。
だから、気を紛らわせてあげられたら。
それが俺の目的。


「当麻って、女の子の知り合い多いでしょ」
「はぃ?」
急な質問に、素っ頓狂な返事をしてしまった。
なんだ? 急に。
「自覚して無いだろうけど、駄目だよ。あんまり誑かしちゃ。本気にする子だっているんだから」
「……あの……なんのことでせうか?」
「もうっ。馬鹿」
へ?
なぜ怒られた?
俺なんかした?
なのはが怒るなんて……
笑ってるけど怒ってるよな。
「な、なのはその……ごめん」
「……なんで謝ってるのかな?」
「へ?」
「食べ終わったし、次の所にいこっ」
そう言い、食器を片付け終えたなのはが俺の腕を引っ張る。

_____________


________


___


気を紛らわせてあげることはできたのだろうか。
昼飯の後、訓練場を見たり、本来俺が泊まるべきだった宿舎。
デバイスのメンテナンス施設など。
勉強不足な上条さんには良く解らないものが多々あったが、
面白かった。
そして、夕方。
ベンチに2人腰掛ていて、思わずため息を吐いた。
「まじでごめん。なんかもう、俺が誘った意味が皆無だった」
「あははは。別に良いよ。私は当麻の楽しそうな表情が見れたし」
なんだかなぁ……。
「でも、そうだね――」
「ん?」
「また、誘ってくれると嬉しいな」
?!
な、なのは?


「肩に頭を乗せて寝る。久しくしたことなかったなぁ」
なのはが俺の方に頭を乗せて呟く。
「か、上条さんでよければいつでもどうぞ」
「うん。ありがと……」
……。
そのあと、暫く沈黙が続いた。
だが、不思議と嫌な感じではなく、むしろ心地良い感じだった。
なのは……。


「――ねぇ、当麻」
「ん?」
「私、やっぱり寂しいよ」
「……」
「やっぱり、怖いよ。このまま地球に二度といけなくなったりしちゃうんじゃないかって。心のどこかで不安が日に日に大きくなっていくの」
「……なのは」
やっぱりだった。
なのはは俺以上に不安だった。
俺の肩に頭を乗せているこの人は、静かに続けた。
「いつか会えると信じたい。でも怖いよ。怖いんだよ。お兄ちゃん……」
なのはが小学生の時の姿での呼び方……。
こういうとき、俺はなんていえば良い?
解らない。
なさけねぇ。
たった一言で良いんじゃないのか?
「――大丈夫。お兄ちゃんがついててあげますよ」
何言ってんだ俺。
自分の言葉に呆れていたが、なのはの小さな笑い声が耳に入った。
「うん。もう少し、このままが良いよ。お兄ちゃん」
なのはが囁いた。


で、夜になって戻ったら、インデックスに殺されかけた。
なんで?
それはもう。おきまりですよ。
また!! またとうまはそうやってインデックスを蔑ろにするんだね?
酷いんだよ と う ま 。
などと喚きながら豪快に何度も噛み付かれ、
噛み千切られるかと焦るほどだった。
フェイトとなのはがいなかったら……今頃墓の中かも。
「じゃぁ、お休み。フェイトちゃん。当麻」
なのはは呼び方がいつの間にか戻っていた。
あの時の「お兄ちゃん」という言葉は正直言って、かなりどきっとした。
今回は多分、なのはの気分転換が成功したかと思う。
特に何かしたわけじゃないけど、最後。
なのはが俺に言ったからな。
「ありがと。お兄ちゃんのおかげで少し……安心できた」
と。
俺。何したんだろうか。


そんなこんなで、俺たちの平凡な1日は幕を閉じた。


『フェイトと模擬戦』


「え?」
それを聞いた時、俺は思わず聞き返した。
「だから模擬戦だよ」
ヴィータが少しいらついた口調で俺に言う。
「いやいや。この面子の中から選ぶって言っても……」
選択できる対戦相手。
なのは、はやて、フェイト、ヴィータ、シグナム。
「これって勝ち目無くないか?」
「ええやんええやん。負けてもええやん、なぁ。お に い ち ゃ ん 」
「なんだよ。はやて」
「べっつにぃ。なんでもあらへんよ~。気にしすぎとちゃう?」
そんなわけが無い。


なぜかはやてが俺に対しお兄ちゃんと呼んでくることがある。
というか、今日の朝。会った時からお兄ちゃんと呼ばれた。
なぜ?
ただいま絶賛お兄ちゃんブームだとでも言うのだろうか。
ってそんなことはどうでもいい。
「戦わないって選択肢を要求する」
「却下だ」
シグナムさん!!
「解りましたよ。戦いますよ。で? だれと?」
「全員の時間は無いから1人だけらしいよ」
フェイトの言葉にほっと胸を撫で下ろす。


結局くじで決めたのだが……。


「ははは。お手柔らかに」
「うん。なるべ―――」
「フェイトちゃ~ん。手ぇぬいとったら恥ずかしい~写真をばらまくで」
「なっ?! はやて?!」
フェイトの恥ずかしい写真?
も、物凄く気になるんですが……
「えっと……ごめんね? 当麻」
フェ、フェイト?!
や、やばい。
し、死ぬ気がするよ。俺。


「ほな、戦闘開始や!!」


は~や~て~!!
「ハーケンフォーム」
「鎌……」
「構えて。怪我しないようにはするから」
「こうなったら、勝つ気で行く!!」
まぁ、無理だろうけど。
俺がそう言った瞬間、フェイトが軽く笑った気がした。
「どこ……見てるの?」
?!
さっきまで目の前にいたフェイトは後ろにいた。
「はやっ?!」
咄嗟に剣で防いだものの、女の人とは思えない攻撃の重さに思わずたじろぐ。
これが、隊長の力かよ?!


「目で追ってたら間に合わないじゃねぇかよぉぉぉぉぉぉぉ」
とっさに走りながら攻撃を避ける。
「逃げてないで戦え!!」
シグナムさん。まじで無理です。
避けるしかないです!!
「いつまでも。避けていられる?」
フェイトォ?!
「だぁぁぁぁ」
「闇雲に剣を振ってもあたらねぇぞ?」
ヴィータ。
解ってる。解ってます。解ってますよ!!
でも、冷静に狙ってる余裕なんてないんですよ!!


「バルデッシュ。ハーケンセイバー」
「飛び道具?! くっそぉ!!」
飛んできた黄色い魔法斬撃を幻想殺しで消し去る。
「やっぱり……ね? 本当だったでしょ?」
「せやな」
ま、まさか俺の幻想殺しを確かめる為に模擬戦を?!
「不思議な力だね。それ」
「フェイト。手加減をしてくれませんか」
「ごめん。はやてが何持ってるか知らないけど、嫌だから」
はやて!!
俺がはやてを睨むと楽しそうに笑っていた。
あのやろー!!!


「これで、終わり」
?!
一瞬だった。
目の前にいたフェイトが消えて背後に現れ、さっき以上の速度で武器を俺の首元につけた。
「なんや、詰まんない終わりかたやね」
「ざけんなぁぁぁぁ。なんだよ。死ねばよかったのか? はやて!!」
「それも、面白かったんやない?」
「はやてちゃん。……それは、いけないかな」
「な、なのはちゃん。じょ、冗談や。冗談やからその怖い笑顔を止めてくれへん?」
ん?
はやては何に怯えてんだ?


「お疲れ様。魔力を一切使えないにしては、良かったと思うよ」
「何言ってんだよフェイト。ただ逃げてただけじゃねぇか」
ヴィータ。逃げるだけで精一杯です。
「……そうだね」
「特訓はもう少し厳しくやるからな」
「は、はぃ」
もう駄目。
特訓だけで死ぬかもしれない。
あれ以上に厳しくなるなんて……。

____________


______


__


翌日
なのは、フェイト、当麻の部屋


「あれ? なのはは?」
「あっ……フェイト」
フェイトが目を擦って俺の前に座った。
「なのはなら、教導官の仕事でもう行ったよ」
今日は、フェイトは仕事が非番らしい。
なのはは仕事で早く起きて行った。
「そっか。起こしてくれればよかったのに」
「きっと休ませてあげようとしたんだろ」
「うん。なのはだからね」
いつもの制服もかっこいいけど、
部屋着だと大人のお姉さんって感じがする。


「昨日。あの後シグナムとずっと訓練だったんでしょ?」
「ですよ。本当に死ぬかと思った」
はははっと笑ってため息をつく。
「でも、これを乗り切れれば、私、負けちゃうかもしれない」
「ん? 無理だろ」
「……そうかな? 私も特訓しないと」
「それ以上強くなるのかよ?!」
「うん。強さに限りも余りも無いから」
へぇ……。
フェイトって大人な考え方するんだな……。
「……負けないからね?」
「何期待してんだよ」
「さぁ。なんだろうね」
フェイトの無邪気な笑みには何か裏があるように感じられた。
俺がフェイトに……ね。
夢物語だよ。絶対。
俺がははっと笑うと、フェイトもくすっと笑った。


うん。なのはもだけど、俺の好みの女性です。



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