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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」  アフター

2011年08月29日 19:19

なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」

350 :◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 19:15:02.93 ID:8HXZtbTk0


『幻想殺しじゃ殺せない』


「当麻、ほら。起きないと遅刻するよ?」
「あっうん……」
俺こと、上条当麻は現在。
高校の寮ではなく、一軒家に住んでいる。
というのも、先刻の声の主、フェイトが買った。
いや、まじで。
先週、俺はフェイトと再会した。
特に変わった様子も無い。
聞くところによると、みんな元気にもとの職場に戻っただけとの事。


俺は現在、学園都市にいる。
一応高校生だったりするわけですよ。
授業的には遅れているのだが、まぁフェイト式勉強法で後ろからついて行っている感じだ。
で、なんで学園都市に一軒家?
って聞いたところ、学生寮じゃ一緒に居られないだろうから。との事。
ご丁寧にインデックスはイギリスへ強制送還。
したかった。
のに。
だめだった。
この家には俺とインデックスとフェイトが暮らしている。
フェイトは自分の仕事用の部屋と生活用の部屋。
分けているみたいで、仕事用の部屋にはミッド直結の転送装置がある。


「おはよ。フェイト」
「おはよ。当麻。学校の宿題とかは?」
「終わってる。昨日やったよ」
「忘れないで持っていけるよう私が準備するから、当麻はご飯食べてて」
「あ、ああ……」
今一慣れない同居生活。
インデックスと暮らしていたりしたが、そんな比ではない。
仕事があるというのに、家事の殆どをやってくれている。
料理も手作り。
そういえば、フェイトは俺の不幸体質を知っている。
だから、宿題入れたはずなのに、ねぇぇ?!
とならないようフェイトが学校の用意をしてくれるし――
「ご馳走様。洗い物はやっとくよ」
「うん、ごめん。お願い」
部屋の置くからフェイトの優しい声が聞こえる。
洗い物、歯磨き、洗顔、着替え。
全てを終えて、フェイトに告げる。


「じゃぁ、いこっ当麻」
フェイトが微笑む。
インデックスはまだ寝てる。
まぁどうでも良いよね。
フェイトと共に、黒いスポーツカーに乗る。
――俺が不幸体質で事故らないよう、車で送ってくれる。
帰りは流石に、フェイトは仕事で無理だ。
というか、こうやって一緒に居られることですら珍しいことだ。
「お弁当作れなくてごめんね?」
「ん、良いよ。フェイトだって忙しいだろ?」
「え? ありがとう……じゃぁ……えっと」
学校の前に着き、車が止まる。
フェイトが少し恥ずかしそうに声を漏らす。


「ん?」
「その、今日、明日、明後日って会えないから……」
「あっ、そっか」
「ごめん」
「いいよ。無理はしないでくれよ?」
俺はそう言って、フェイトとキスをして車を降りる。
フェイトは車のドアを閉める前に小さく手を振っていた。
「行ってきます」
俺はそう言って学校の中へと入っていった。


フェイトは俺より3つ年上で、お姉さん。
なのだが、
意外と寂しがり屋、恥かしがり屋と、お姉さんという感じがしない。
もちろん、仕事の時とかはちゃんとしている。
俺といる時にしか見せない素顔だ。
さっきのキスもフェイトの提案で、「暫く会えない時は寂しいから」。などと言って頼んできたことだ。


「カ~ミや~ん」
「騒がしい!! なんだよ」
教室の扉を開けた瞬間の青髪ピアスの突進をかわして、聞く。
「宿題わs―――」
「やった。持ってきた。忘れてない。だから補習はありえない」
「「「「えーっ??????!!!!!!」」」」
なんでクラス全員の悲鳴が上がるんだよ。
おかしいだろ。
俺が忘れること前提か。
「留学中になにがあったんだにゃー?」
「ん? 真面目さを学んだ」
土御門に対し答える。
言ってなかったが、俺は行方不明ではなく留学していたことになっている。
申請し忘れて学園都市を出てしまった。とミスしたことになっていたりする。


「は~い。せきついてくださ~い」
俺の担任、小萌先生の声が耳に届いた。
今日は11月20日。
もう今年も終わりに近い。
「先生!!」
「ねんですー?」
「上条君が宿題やってきました!!」
青髪ピアス。
お前は俺を何だと思ってやがる。
「え゙?!」
先生!! なんで驚いた?!
「せっかく、補習プリントを―――」
「忘れること前提かよ?!」
不幸?
言うわけが無い。
俺にはフェイトという幸運の女神がついている。
幻想殺しじゃ殺せない。
だって、それは現実であって幻想じゃないからな。


さぁて、今日も一日……頑張るか!!



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『とある任務の初期微動』


「上条くん、では、病気のという意味を持つ英単語を――」
「ill。ですか? sickですか?」
「?!」
俺は一応勉強しているのだ。
なのはが優しく教えてあげるね?
と言われたのだが、
フェイトが、自分でやらないと駄目。調べても解らなかったら質問。頑張って。
と、言うので自力で頑張った。
結果、英語なら、単語は2700ほど覚えた為、みんなに劣ることは無く、
国語も古文とかなにそれ状態だった俺は、優秀なレベルまでできるようになった。
それもこれもフェイトといる為だったりする。
俺は高校を出たら、ミッドに移ろうかと考えていたりする。
それなら向こうの勉強も。
それはもちろんしている。
けど、高校を卒業できなきゃ意味ないし、
フェイトの彼氏である以上、みっともない成績など取りたくない。
それが本心だ。


「気をつけー礼」
授業が終わり、一息つくと一人の女子が寄ってきた。
「上条当麻。ずいぶんと変わったみたいね」
「別に、ただ真面目になったらこうなっただけだよ」
「そうは思えない。何か変化の材料でもあったんでしょう?」
俺に話しかけてきているのは吹寄制理。
クラスのトップ的な人だが、別にクラス長ってわけでもないらしい。
俺は夏休みのインデックスと病院で出会い、一方通行をぶっ飛ばしてから今まで。
ミッドチルダにいた為、学園都市の情報は無に等しい。
麦野達アイテムのメンバーや、御坂に聞いたが、
特に良い情報は無い。


この吹寄や、青髪ピアス。土御門など、
俺は名前こそ知っているものの、俺との関係性は知らない。
浜面に調べてもらった情報では、青髪ピアスと土御門とは仲が良く、
3バカと1括りにされたりすることもあるらしい。
「変化の材料……な」
俺は吹寄の言葉とともに外を見る。
「色々あったからな……色々」
「なんや、カミやん。恋か?」
「黙れエセ関西人」
「エ、エセ?!」
「俺は本物の関西人知ってるから。お前とは全然違うぞ?」
「んなっ……連れてこんかい、その人を。勝負したる」
「馬鹿言え。忙しい人だから無理だ」
はやてを連れてこれるわけ無いだろ。
忙しいって言うのもあるけど、連れてきたらお前らが粗相を働きかねない。


「そういえば、カミやん」
「なんだ土御門」
「あの黒い車。誰が運転してたんだにゃ?」
み、見られてた?
いやまぁ、見られるだろうけど
「知り合いだよ。たまたま――」
「ほう、金髪しか見えなかったけど、外人さんとお知り合いなのかにゃ?」
どこかしらに怒気の篭った声が鼓膜を揺らす。
「お前だって金髪だろうが」
「まぁ、そうだが」
「そういうことだ」


フェイトとの関係が知れたら大変なことになりそうだ。
「残すところ後二時間だにゃ」
「だな、さっさと終わらせて家に帰らないと」
「そういえば、なんで寮から出た?」
うぐっ……。
次から次へとぉ!!!
「親戚がこっちに来たんで同居を……」
「今度遊びに行ってええ?」
「それは無理だ。重要な機材―転送装置―があるから」
「そうか、残念だけど諦めるか」
授業の始まりということもあり、土御門たちは部屋へと戻っていった。

_____________


______


__


「カミやん、帰ろうぜ」
「ん? あ――」
返事をしようとした時に、携帯が振動した。
えっと……はやて?!
何故に?!
{もしもし?当麻?}
{ちょっと頼みたいことがあるんよ}
{できることならなんでも}
{絹旗の保護観察頼んでええ?}
……はぃ?
{なんでまた?}
{歳も近いやろ? で、明日から当麻のクラスに通ってもらう事になった}
……まじで?
{アイツって中学生じゃ……}
{こっちの方で少し手を回したから年齢の部分は問題ないで。ほな頼むで}
はやてはそう言い、一方的に電話を切った。


頼むって……。
「どうしたん?」
「ああ、電話。まぁ帰ろうぜ」
俺たちはそう言って下駄箱へと向かった……のだが。
「超いつまで待たせるんですか」
はぃ?
彼女がそこにいた。
「青髪?」
「超違います。私が用事あるのは貴方です。当麻」
「なん……やて? カ~ミや~ん。シ・ケ・イ・カ・ク・テ・イ・ネ・?」
「絹旗、逃げるぞ!!」
「ちょっ……」
俺は絹旗の腕を掴んで夢中になって走った。


後ろから怒りパワー全開の青髪ピアスが迫ってきていた。
「超なんなんですかあの人」
「非リア充はリア充に見えるやつに対してはみんなああなんだよ!!」
「私達、超普通――」
「態々女の子が「いつまで待たせるんですか?」なんてくるのが普通か?!」
これから1時間。
ずっと逃げ続け、何とか撒いた。


「はぁ……超苦しいです。飲み物奢って下さい」
「ほいよ」
言われるだろうと、先に自販機で買ってあったオレンジジュースを渡す。
「超助かります。スープカレーとか来ると思いました」
「そんなことしねぇよ。するy―――」
「主に浜面が超してきます。前に私の超レモンティのペットボトルの中身を、超薄めたスープカレーと入れ替えてました」
なんだそれ……。
「飲んだのか?」
「吐きました」
「ですよね……」
「超屈辱でした。ごくって飲んだら、おえって……浜面を超殺そうかと思うくらいに」
絹旗の目が一瞬暗くなる。


「大丈夫か?」
「ええ。貴方がくれたのは超オレンジジュースですから」
……
会話がねぇ!!
どうすれば……。
「そういえば、私の保護観察人が貴方に決まったことを伝えようと……」
「ああ、はやてから電話で聞いた」
そう言うと、じぃっと、絹旗が見てることに気づき、視線を逸らす。
「隊長さんを超名前で呼び捨て……ですか」
「え?」
「超良いご身分ですねってことですよ」
あぁ……。
確かにな~。
深く意識してねぇし、はやても気にしない様子だったからなぁ。


「いつも超呼び捨てだったんですか? 隊長さん」
「ん? そうだな」
「注意されなかった?」
「あぁ。向こうは特に気にしてなかったぞ?」
「……苗字を超呼ぶ人と、名前で呼ぶ。その差は超何なんですか?」
「ん~。話しやすさというか、親しみやすさ?」
「……超どうでもいいです。明日から登下校よろしく超お願いします」
え?
俺に有無を言わせず、絹旗は立ち去った。
登下校?
まじで?
俺は悩みを抱えたまま帰宅することとなった。


『フェイトのいない1日目』


「インデックス、起きてくれ」
「まだ食べる~」
くっそぉぉぉぉぉぉ!!
幸せな寝言言いやがって!!!!
俺は学校だから洗濯物とかを頼もうと思ったのに!!
駄目だ。典型的なニートだ。
よし、今までは俺の金だったから良くは無いけど我慢してきた。
けどな、インデックス。
今度からはフェイトの金なんだ。
あのフェイトが働いて手に入れたお金なんだ。
俺の支援金なんて安っぽいものじゃぁ無いんだよ。
だからな、働かざるもの食うべからずだぁ!!


そんな時に、インターホンが鳴る。
「あっ……そういえばそうだった」
慌てて家を出ると、やや怒った絹旗が睨んできた。
「超殴らせてください。100以上なら何発でも良いので」
「勘弁してくれ」
「まぁ、良いです。超立派な2階建ての一軒家ですね」
「ああ、フェイトの―――」
「超同居……ですか?」
「え? ああ、そうだけど」
って、学校行かないと。


「執務官とは超どんな関係ですか?」
「は?」
「気になっただけです。超無視してくれて構いません」
なんだ?
少し様子が変というか……。
「なんかあったのか?」
「いえ、ただ貴方が私の保護観察者というのが超気に食わないだけです」
超あるじゃねぇか。
気に入らないとか……。
俺、なんかしたっけ?

______________


______


__


結局学校まで無言……。
くそ。
俺、何やったんだ?
昨日のオレンジジュース嫌いだったとか?
「カミやん? 今日誰と登校してた?」
「……」
「カミy――」
「は~い席ついてくださ~い」
小萌先生の中々に高い声が、俺を思考の海から救い出した。


「今日から新しいお友達ですよ~」
そう言って入ってきたのはやはり絹旗だった。
まぁ、聞いていたから……。
はやて、何で俺を選んだ?
嫌われてるんですけど。
「どうも、絹旗最愛です。超よろしくお願いします」
「あれ、あれって今朝カミやんが……」
「見てたのかよ」
「……」
土御門?
黙り込む土御門の表情はかなり厳しかった。


1間目終了後、
「……絹旗」
「……超関係ありません。私達はすでに「元」であり、ただのなじみでの集まりですから」
2人のヒソヒソな話し声がギリギリで聞こえた。
そういえば、絹旗達がアイテムって組織なのは聞いたけど、
土御門もグループという暗部の一員らしい。
ちなみに、浜面情報。
まぁ暗部だとかそういうのは良く解らないからどうでも良い。
どうでも良いといえば、学園都市の統括理事長が変わったらしい。
誰に、どんな理由で。それは知らない。


「で、あるから。で―――」
現在6限目。
絹旗は学校に来てから一度も口を聞いて来ない。
もしかしたら、昨日の追いかけられたやつを気にしているのかと思い、
放課後まで俺も話しかけることは無かった。
誰もいなくなった教室で、俺たちは対面した。
「あの青髪の人と超はなれてくれませんか? 話し難いんですが」
予想通りだった。
帰り道、不意に質問が飛んだ。
「昨日みたいに追い回されたくないので、話すのを控えましたが、超ちょっと寂しかったですか?」
「別に、お前と話すことは基本珍しいの分類だし、今に始まったことじゃ―――」
「超いら付く解答ですね。まぁいいです。確かに今に始まったことじゃありませんから。それと、ここまでで良いです」
プイっと方向を変えて歩いていく絹旗を見送る。
なにカリカリしてんなだよ。あいつ。
普通のこと言っただけだろうに。


「ただいま」
「おっそいんだよ……と う ま !!」
「あっぶねぇ?!」
「きゃぁぁ」
あっ。つい避けてしまった。
俺は六課で鍛えていた為、
不意打ちに対しても、反応できるようになっていた。
「わ、わるい。平気か?」
「避けるなんて卑怯なんだよ」
「避けないと噛み付くだろうが」
「解ってて手を差し出したんだね? とうま」
しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。


「いてぇ……って、なんでこんな散らかってんだ?」
「誰も何も作ってくれないから適当に漁って食べたんだよ」
フェイトが常に綺麗にしていたキッチンは一夜。いや、数時間でゴミ溜めになっていた。
とうぜん、洗濯物をやっておいてくれては居らず。
「もう、インデックス飯ぬいて良いか?」
隠してきた本音がつい、漏れる。
「え?」
「いや、何にもしないで食べるだけ食べるの止めろよ。住んでるのは俺とお前だけじゃないんだぞ」
「後でやろうと……」
「ああ、良いよ。俺が帰ってきたから俺がやる。余計なことしなくて良いから」
俺はミッドに行く前にインデックスと病室で出会う。それ以前の記憶を失くす前から、インデックスを養っていたんだろうか。
俺は、今の俺は……それを続けていける自信が無い。


部屋を片付けて、学園都市製高性能洗濯機に洗濯と乾燥を任せ、
料理を作り、洗い物をし、風呂に入り、ベッドに飛び込む。
フェイト……無事かな。
携帯を見ると、着信が入っていた。
フェイトからだった。
3時間前……今は向こうは昼か。
多少の時間のずれが、ミッドと学園都市にはあり、
俺たちのここが今、21日の22時。
ミッドは、今、同日の13時くらいだ。
電話をかけなおすと、フェイトが出てくれた。


{もしもし、フェイト?}
{あっ、当麻? ご飯とか平気?}
{ああ、大丈夫。俺だって作れるよ}
{そうだね……あのさ}
{ん?}
{一緒に居られなくてごめんね?}
{いやいや、それはこっちの台詞ですよ。寂しくないか?}
{とっても寂しい}
フェイトの嬉しそうな声が受話器から流れる。


{フェイト、明後日戻ってくるんだっけ?}
{うん。明日もしg――「フェイト執務k――」あっティアナ}
ティアナ?
懐かしい声が割り込んだと思ったら。
フェイトがティアナに待つように言う声が、かすかに漏れる。
{仕事中だった?}
{お昼食べてた}
{くぅ。俺は購買だった}
{帰ったら暫く休暇だから、作ってあげるよ}
マジで?!
やった。

{楽しみに待ってる}
{当麻}
{ん?}
{大好き}
?!
この人は平然と……。
まぁ。
{俺もだよ}
そういうと、くすっと笑う声が聞こえ、
{顔、真っ赤だよ?}
{え?! 見えて―――}
{ううん。ただの勘}
{恐ろしい勘だな}
{じゃぁ。またね}
{ああ。みんなにもよろしく}
{うん}
互いに軽い会話を終え電話を切る。


「もう……寝るか」
俺はすぐに、眠りに付いた。


『フェイトのいない2日目』


「……インデックス」
「んむ~」
「インデックス!!」
「ひゃい?!」
「いい加減起きてくれ」
「え? でも……」
思わず怒鳴ってしまった……。
俺は馬鹿だな。


「昨日言ったろ? 住んでるのは俺とフェイトとお前。俺やフェイトが学校なり仕事なり、家事なりとやってるのに、お前は遊んでるだけだろ」
「えっと……」
「料理をしろとは言わない。操作手順に従ってやれば洗濯はできる。掃除もできる。食べたら片付ける。できるな?」
「う、うん」
「働かざる者食うべからず。じゃあ、俺学校行って来るから」
「……」
俺は家を出て、絹旗と合流する。
まぁ、初日だしある程度ミスしても大目に見るっきゃないな。
だけど、インデックスにもそろそろ家事とか負担してもらわないと、働いてて家事までやるフェイトが可哀想だ。
俺も積極的に家事をやるようにしよう。


「超考え事の顔ですね。どうかしたんですか?」
「いや、つまらないことだよ」
「そうですか? 私でよければ超手伝うんですが」
「家事を手伝えってインデックスにな。まぁ初めての家事だから多少の失敗は大目に見ようかなって」
「私なら家事ごときで超失敗することは無いですけど。っていうか、初めて?」
そうなんですよ。
まともに家事なんてしたこと無いんですよ。実は。
記憶を失くしてから一方通行と戦うまで、俺が家事を担ってた。
まぁ夏休みだったし補習があったけど、午前中だけだったから苦ではなかった。
インデックス……いつも何してんだろ。


「世の中には超ゆとり。なんて言葉がありますが当てはまってますね」
「まぁな。働かずして金が手に入ってる俺らが言えた口じゃないけどな」
「そうですね。流石にミッドでの生活を超体験すると、自分達がどれだけ恵まれてたか超呆れてしまいますよ」
「お前らも仕事してたの?」
「一応、バイトしてました。魔法が無いので低レベルの超庶民バイトでしたが」
「お疲れ様だな。俺は時空管理局の民間協力者でやってた」
互いにミッド時代の話で盛り上がっていると、あっという間に学校へと辿り着いた。
そして、青髪ピアスと土御門に……会ってしまった。
「カミやん、女連れやんか」
「カミやんが? ほうほう、贅沢な登校だぜぃ」
「その心は?」
俺が聞くと、2人は隙間ない笑顔を見せていった。


「「殴らせろ」」


「だが断る!!」
「ちゃんと超時間までには来て下さい」
「見捨てるな絹旗ぁぁぁぁぁぁ」
「面倒は超嫌ですよ」
絹旗は俺をおいて教室へと向かう。
くそぅ。注意を怠った結果がこれだよ!!
うわぁぁぁぁぁぁぁ。
「「「「リア充殲滅じゃぁぁぁぁぁ」」」」
ふ、ふえたぁぁぁぁ?!
いつの間にか騒ぎを聞き、リア充撲滅推進会の面々が俺を追いかける人に加わっていく。

____________


______


__


「上条君。平気?」
「え? 誰?」
「うぐっ……姫神秋沙」
「他クラスなら戻った方が……」
「ここの一員。9月1日から転入してきた」
あぁ……じゃぁ知らない。
というか誰一人知らなかったんだけどな。
「あぁ、で? なに?」
「さっきまで。走り回ってたみたいだから」
「あぁ、平気だよ。このくらいなら全然疲れない」
そう言うと、不思議そうな表情で俺を見ていた。


「みんな。ばてばてなのに?」
「俺は鍛えてたから」
「そう。あ。小萌が来た」
姫神が言うと、小萌先生が扉を開けて入ってくる。
絹旗に目をやると、「お疲れ様」と言っていた。
なぁにがお疲れ様だ。
心にもないことを言いやがる。
で、放課後。
結局、俺と絹旗は青髪ピアスと土御門とともに帰る事となった。
「で、どういう関係?」
「青髪ピアスに言う必要ない関係」
「超恋人です」
?!
なっ……。
「絹旗?!」
「なんや、カミやん。隠さんでもええで?」
「ちが――」
「青ピ。俺たちはお邪魔だにゃ~」
「非リア充は毒されないんやで~」
2人はそう言って無邪気に笑いながら、走り去って行った。


「絹旗」
「……」
「絹旗」
「……」
「絹旗!!」
「超なんですか。怒鳴らないでくださいよ」
「ふざけてんのか?」
「超言ってる意味が――っ?!」
絹旗の胸倉を掴み引き寄せる。
「超なんですか? 貴方に触れられていては窒素装甲も超無意味。ただのか弱い少女の私を……超殴りますか?」
絹旗……。


「なんで恋人なんて嘘ついた?」
「困るんですか?」
「っ……」
「私に優しくしたのが超いけないんですよ。私は……暖かさが欲しかった」
え?
「ミッドで、超電磁砲の妹に抱かれた時、暖かくて、嬉しくて、超泣きそうでした。貴方の言葉は、
声は……同じくらい超暖かい。同居中の執務官とはなんでもないんですよね? なら良いじゃないですか」
絹……旗?
「ええ、馬鹿です。碌に知りもしない貴方を、なぜか私は超好きです。暖かいんです。貴方のくれたオレンジジュースの味が解らない位に。
貴方が苗字で私を呼び、執務官や隊長を名前で呼ぶのが超とても嫌だった。いっそ話しかけることすら嫌で、話しかけるのをやめて、一人で帰ろうとも考えて、
でも教室に貴方は残っていて。超最低ですよ。話しかけられなくて超寂しかったのは私です。貴方から来てくれないのかなって、超馬鹿みたいに期待して、
話しかけないのがいつも通りみたいなこと言われて……そうです。そうですけど、私はそんな普通は超嫌です。貴方と話したい、一緒にいたい」
「絹旗……どうs――」
「あの家が執務官の家だって聞いて超悲しくて、ならなんで私の観察者が貴方になったんだと管理局に超問い合わせました。
歳が近い? 学園都市を知ってる? 超ふざけるな。私が貴方を好きになってしまったじゃないですか。超どうしてくれるんですか?
執務官と同居するような超関係なんですよね?」


絹旗……。
「俺とフェイトは付き合ってる」
「そうですか、超どうすれば良いですか? 貴方を誘拐? 執務官を殺害? 陵辱? 超冗談じゃない。
私は奪った笑顔なんて嫌。私を超好きになってください。私なら、執務官みたいに離れることなく一緒にいられるんですよ?」
「そんなこと……できるわけない」
俺はただ、走らせたことに罪悪感があって、
浜面の悪戯が酷いなと思って……。
「執務官が超好きですか?」
「え?」
「執務官も私も超処女です」
え?
な……。
場の空気のせいで顔が赤くなることはない。


「私、今からスキルアウトに超レイプされてきます」
「は?」
「貴方が超好きになってくれないのなら、私は暖かさが得られない。それは超嫌ですから。聞けばレイプされれば超精神崩壊するって話です。超良いじゃないですか」
絹旗……。
「絹旗!!」
「なんですか、やっぱり私を……」
「どうしたんだよ急に、最初は普通だっただろ?」
「……超もう良いです。帰ります」
「絹旗?!」
「スキルアウトに会いに行きませんから超安心してください。貴方が付いてきたりしたら超行くかもですけど」
絹旗……。
俺は、そのまま絹旗を見送ることしかできなかった。
追いかけられず、ただ立ち尽くしただけだった。


『オレンジジュース』


「……朝?」
今日学校あるじゃんか。
起きないと……。
俺はゆっくりと上体を起こして、時計を見る。
いつもより一時間早い起床だった。
寝汗が酷い。
絹旗の声が続々と頭の中で反響する。
絹旗……。


おれはさっさと準備し、家を飛び出した。
絹旗の家は一応知っている。
道行く人が少ないこの時間。
普段は聞こえない自身の吐息が耳に響く。
「き……ぬはた」
絹旗が借りているらしいマンションの部屋はごく普通の部屋だった。
インターホンを鳴らす。
10秒、20秒、30秒。
それだけ待ってもう一度鳴らそうとすると、鍵が開く音が響き、俺は咄嗟に扉を引いた。


「きゃぁ?!」
出てきたのは、歳相応な可愛らしいパジャマに身を包んだ絹旗だった。
「絹旗、お前……何にもされてないよな?!」
「はぃ? 超言ったじゃないですか。スキルアウトには会いに行かないと」
けど、だけど……
「まさか、そんなことが超心配で?」
絹旗が鼻で笑う。
「そんなことでだよ。何か文句―――」
「超大有りです。馬鹿みたいに世話やいて楽しいですか? 超満足ですか? そうやって私を甚振って、さぞかし超楽しいんでしょうね」
絹旗……


「何が―――」
「私はそんな優しさが欲しい。私だけに超欲しい。でも。貴方は執務官が超好きなんですよね?」
「あ、ああ……」
「じゃぁ、超何でこんなことするんですか?」
「え?」
「はっきり言って、好意が無い女に超優しくしないで欲しい」
「は?」
「それとも……」
絹旗……?
「お前……どうかしたのか? 絶対に変だろ」
「何を言うかと思えば……超少し待っていてください。許可無く入ってきたら超ぶっ飛ばします」
絹旗が出てくるのを待つ。
20分ほどで、制服に着替えて出てきた。


「登校しましょう。超学校ですし」
「あ、ああ。そうだな」
……。
無言の登校時間。
不意に口を開いたのは絹旗だった。
「貴方には私が超どう見えますか?」

質問。
その答えは……。
「女の子」
「超つまらない回答ですが、まぁ良いです。私には、貴方が超暖かい光に見えます」
人じゃないのかよ。
なんてツッコミを入れたくなる言葉だ。


「まぁ、昨日言った通り、私にとって貴方は超暖かいんです」
あれ……?
なんか昨日とかと雰囲気が変わってる気がする。
「絹旗?」
「冗談はさておき、私、ちょっと頭超おかしくなっちゃってました」
立ち止まった絹旗が頭を下げた。
「はぃ?」
「さっき部屋に戻ったら、超冷静になって何言ってたんだろうって」
え~と?
つまりなにが?


「ニュース、超見てませんね?」
「へ?」
「さっき、部屋に戻って準備しようとテレビつけたら、超面白いこと言ってたんですよ。オレンジジュースに薬物混入とか」
……はぃ?
意味解らないんですが。
「オレンジジュースに、媚薬的効果のある薬が超紛れ込んでたらしいんですよ」
「で?」
「効果継続時間は3日程度。私が貴方にオレンジジュースを貰ってから3日と少し。超意味解りましたか?」
え?
じゃぁ、なに?
あれって全部薬のせい?


「全部が全部薬のせいってわけじゃない。貴方の優しさが暖かいって言うのは超本音です」
「じゃぁ、好きって言うのは?」
「超薬のせいです。私は貴方に興味はありませんから」
「良かった……」
ほっと胸を撫で下ろす。
絹旗が軽く睨んできたが、すぐに視線を逸らして微笑む。
「――学校。超ちこくしますよ?」
んな゙?!
確かに不味い。
「私が昨日言った言葉は超全て忘れてください。いや、本当に超お願いしますから」
走りながら絹旗が言う。
「まぁ、覚えていたくない言葉ばかりだったけど……しないよな?」
「スキルアウトで喪失するのは真っ平超ごめんです」
そう言い笑う絹旗。
元に戻った……のか?


あれ?
でも、あれ?
部屋に戻って冷静になった?
タイミングよ過ぎる気も……。
というかオレンジジュースに薬物ってんな馬鹿な。
まぁ、本人がそう言ってるし気にしないでおいた方が良いか。
今日からフェイトがまた戻ってくる。
よっしゃぁ……さっさと学校を終えて帰る!!

無駄に意気込む当麻だった。


『フォロー? よしその幻(ry』

授業中、ふと携帯を見ると、メールが一件来ていた。


To.フェイト
Re.ただいま
【今家に着いたよ。学校にちゃんと行けたよね? 宿題とか平気だよね?
色々な報告とみんなから伝言貰ってるし。今日は迎えに行くよ】


……ちゃんと学校行けた? って、俺はそこまで子供じゃねぇよ。
まぁ、フェイトの場合、俺が事故ったりしていけなかったとかを心配して言葉だろうけど。
思わず、笑ってしまう。
笑うといってもにやけるに分類される方だが。
「きりーつ。れー」
「「「「さよ~なら」」」」
そんなこんなで一日もあっという間にすぎた。
絹旗の不明な言動の薬物の件だが、
吹寄達も同じニュースをみたらしく、それで盛り上がっていた。
なんかヤンデレとかツンデレとか、性格が変わるやつだったとか。
絹旗は……変わってたけど、なんていう性格なんだか。


「カミやん、今日はデートd――げふぁ?!」
「超死ね。超殴らせろォピアス」
もうすでに殴ってるというツッコミを入れずに、絹旗とともにさっさと学校を出る。
校門の前にはフェイトの車が……って。
絹旗のこと良いのかな。
「お帰りフェイト」
「あっ、ただいま当麻。絹旗については聞いてるから。2人とも乗って」
「超甘いです」
「「?」」
運転するフェイトの隣に俺が座り、後部座席に絹旗が座っていた。
「そういえば、報告って? これ、道的に家に向かってないし……」
「この道順、超普通にアイテムの隠れ家への道です」
はぃ?


「みんなの保護観察人が決まったから、会わせとこうかなって」
「ああ、超そういうことですか。っていうか、私の観察が上条とか、超いじめですか? なにされるか……」
「しねーよ。俺にはフェイトがいるからな」
「はぁぅあ?!」
「フェイト?! ハンドル。ほっぺじゃ無くてハンドル握ってくれ!!」
「皮肉ですら超甘い言葉に……超恐るべきたらしの言霊」
なんだよ。恐るべきたらしの言霊って。
意味解らないから。
「ってフェイト~、現実に帰ってきてくれ~!!」

___________


_____


__


「正直、超死ぬかと思いました」
「ご、ごめん。つい、嬉しくて」
「つい。で走行中にハンドルから手を超放さないで下さい。超死んでしまいます」
俺たちはまぁ、危なかったが事故ることなく、アイテムの隠れ家に辿り着いた。
聞けば、ここはすでに隠れ家として使われておらず、麦野たちが生活空間の一部として使っているらしい。
「やっと来たって訳よ」
車から降りると同時に、家から2人の人影が飛び出した。
「フレンダとヴィヴィオ?」
「フェイトママに当麻パパ!!」
俺が疑問系で名前を呼ぶと、ヴィヴィオも呼ぶ。
ぐっ……。
そう呼ばれると、俺とフェイトの子供みたいじゃねぇか。


「あっ、フェイトちゃんに当麻。絹旗ちゃんも一緒に来たんだ」
なのは……だと?
「なのは。久しぶりだな」
「うん。本当に、私はフレンダちゃんの保護観察人としてきたんだよ?」
フレンダの性格矯正がおこなわれるんですね、悪い方向に(魔王的な意味で)
「へぇ、フレンダに超教官殿ですか。麦野には?」
「私なのです」
「一々甲高い声出さないでくれ。耳が痛い」
げっ。
麦野にリイン?!
っていうか、肩にリイン乗せた麦野とか……。
「俺にはコイツだよ」
部屋の奥から、浜面とザフィーラ(犬ver)が出てきた。


「浜面? 超何でここにいるんですか?」
「何?! 俺だってアイテムの―――」
「下っ端だろぉが。しゃしゃんな」
「麦野さん。口調が荒っぽいですよ~?」
「う、うるせ……煩いな。私は元からこういう口調なんだ……です」
「む、麦野が……超イメージ崩壊していきます!!」
腹を抱えて笑う絹旗を攻撃しようとする麦野を何とか抑える。
「む、麦野……た、滝壺は。滝壺はどうした?」
「あぁ? ああ……そういえば、観察人誰だっけ? 電波電波……あぁ。観察人は隊長だぞ。確か」
へ?
隊長?
ってことは、はやてか?


「みんな、ごめんなぁ。待たせてもうたなぁ」
「はやてが寝坊した」
話していると、はやてと滝壺が走ってきた。
「この時間まで寝てたのかはやては!! って言いたいけど、はやてって仕事きついだろうしな」
「そ、そうなん―――」
「昨日、スーパークエスト対戦Ⅷ空と大地と呪われし機怪獣を徹夜でやってたの知ってる」
滝壺さ~ん。
俺のフォローを掻き消さないで。
「まぁ、そいでな? 全員面識あるんやろうけど、一応、誰が誰のバディかを覚えとくように。誰々の観察不行き届きなど、連絡を私に……」
「徹夜ゲームで寝坊した隊長さんに言うのか?」
「む、麦野さん。本音は閉まって下さい」
「リイン……ちょっとフォローになってないと思うよ?」
「あは。あはは……あははははははは」
「はやて?!」
本音を言う麦野をリインが注意し、なのはがリインに言い。
はやてが、ずっと苦笑い。
もうだめじゃね?
チラッとフェイトに視線を送る。


「きょ、今日は解散しようよ。みんな。はやても具合わるそうだし」
「フェイトちゃん……」
「まぁ、それも結局徹夜ゲームのせいってわけよ」
「超だらしないです。超直すべきです」
「もう嫌や……うわぁぁぁぁん」
「大丈夫だよ、はやて。生活習慣が狂ってるとしても、私はそんなはやてを応援してる」
フォロー出来てないってばぁぁぁぁぁ!!
その後各々解散となり、それぞれ帰っていった。

___________


_______


__


「みんな元気だったな」
「ミッドから戻ってまだ2週間程度だよ? もう懐かしいの域?」
「ん~。そうだな。あの場の空気って言うは懐かしいよ」
「うん。そうだね」
フェイトが料理をしながら話しかけてくる。
俺はフェイトの隣で手伝い。
あれ?
なんか……新婚っぽくない?
「ちょっと味見して?」
フェイトが作ったおかずを差し出す。
「フェイトの料理に失敗は無いだろ」
食べてそう言うと、フェイトが料理に戻って言う。
「そうかな? でも、当麻好みにしたいから」
フェイト!!
何でそんなに可愛いんでせうか?!
お姉さんキャラじゃないよ?!
それがまた素敵なんですがね。
「……」
「インデックス?」
「……別に。なんでもないんだよ」
こっちをじぃっと見ていたインデックスが視線をテレビに戻す。
なんだ? 一体。


そのあとは普通にフェイト作の料理を平らげ、風呂に入って互いに言葉を交わして寝る。
え? 寝室?
一緒ですよ。
ただ、フェイトはすぐ寝ちゃうけどな。
仕事の帰りだったから疲れてたんだろうし。
「さて、寝るか……」


『 ゆ う え ん ち 』


土曜日。それは月曜から金曜までを生き抜いた戦士の休息の日。
現在時刻は9時。
「フェイト……まだ寝てる」
朝になってもフェイトの寝顔を見れることは、まず無理に近い。
フェイトは朝が早く、俺が起こされずに起きる時間の1時間近く前には起きている。
が、この土曜日とかは彼女も休日……ということは少ないが、暫く非番らしくゆっくりしてるみたいで。
すぅすぅと小さく柔らかい寝息を立てていた。
そして、布団に隠されて入るフェイトの体を見る。
……。
「執務官も私も超処女です」
絹旗のその言葉が蘇り、真っ赤になる。
いや、流石にそれは……え? でも……。
フェイトが経験ないとか……事実なのか?
って、何を考えてやがる俺はぁぁぁぁぁぁぁ!!!
髪をくしゃくしゃに掻き乱していると、
フェイトの起きる寸前の色っぽい声が漏れる。


「あっ……当麻。起きてたの?」
「わ、悪い。起こしたか?」
「ううん。平気。逆に寝すぎちゃって少しだるいかもしれない」
「大丈夫か?」
「ふふっ。平気。心配性だね、当麻」
「フェイト程ではないかな」
朝の一幕。
俺たちは寝室を一緒ということに関して特に話して決めたわけではなく、
少しでも長く傍にいたいというフェイトの提案。
まぁ、俺がはじめに言う予定だったことは内緒だ。


俺たちは、リビングへと向かう。
当然のごとくインデックスは起きてきていない。
フェイトがいない時に家事をやらせたが、多少失敗はあったものの、
説明のおかげか出来てはいた。
ただ、そのあたりから嫌に不機嫌な状態が続いていた。
フェイトが帰ってきた昨日もそうだが、
何か気に食わない様子で、フェイトも何かしちゃったのかな? と不安になっていた。
俺が家事をやらせたことを言うと、本当にそのことだけかな?
と、神妙な表情で言っていた。


「当麻、今日はどうする?」
「え?」
「どこか出かけたりしないの?」
そう言われて、少し考え込む。
「フェイトが仕事で疲れてないなら、デートでもと思うんだけど」
「え? あ、え? も、もう一度」
真っ赤になって聞こえなかったは通用しない。
しかし、俺は優しいから……ではなく、フェイトの反応を見たいから、
少しだけ言葉を変更して言う。
「デートしようぜ、フェイト」
「そ、う、だ、ね……あぅ」
「フェイト?」
「少し照れただけ。じゃぁ準備しよっか」
「ああ」


実は俺達。
付き合ってまだ一度もデートをしたことが無い。
したかったのは山々なのだが、
学園都市に帰るに当たっての様々な手続きと、フェイトの仕事。
置いていかれてた勉強。
それらもあって、したことがない。
つまり、今回が初めてだったりする。
「私は終わったから、当麻良いよ」
「あ、ああ。うん」
そして俺たちは準備を終えた……のだが。


「フェイト」
「え? なに?」
「物凄く色っぽいです。どこの天使ですか?」
「て、天使って大げさだよ。当麻。当麻だってかっこいいよ?」
フェイトに言われると本気でそう思えるけど、
俺自身、フェイトに似合うほどのイケテル男ではない。
フェイトはなんで俺を好きになったんだろう。
そんな疑問が脳裏を過ぎる。
でも、すぐに消える。
フェイトは今、確かに目の前で幸せそうな笑顔をしている。
それで十分だった。


「2人どっかでかけるの?」
いざ出発というところで、インデックスがリビングに来た。
「あ、インデックス……ああ。すk―――」
「私が一緒でも良い? 駄目?」
え?
「私も一緒に出かけたいって思ったんだけど」
「え? あ……まぁ、良いんじゃないかな」
フェイトが残念そうな笑みを浮かべて言う。
インデックスが準備してくると言い、走って行った。


「フェイト……?」
「ごめん、でも仲間はずれって言うのも……可哀想だから」
「いや、フェイトが良いなら良いけど」
でも、何で急にインデックスは起きてきたんだ?
まさかずっと起きてたとかは……ないか。
「お待たせ~」
「相変わらずの修道服かよ」
「他の服は要らないの?」
「要らない。他の服は着づらいから」
「そ、そう?」
なんか刺々しいなインデックスのやつ。


俺たちは、車で遊園地へと向かった。
学園都市の学区1つを丸まる遊園地。
凄いんだけど、1日2日で回れる気がしない。
「わぁ、遊園地なんだよ。とうま」
「そうだな。フェイトは遊園地行った事――」
「……初めて。私は」
「ああ、ごめん」
「ううん、平気。だって今日、当麻と来たから」
フェイトが微笑む。
どうせなら2人で来たかったけど……。


「とうま、とうま、あれ乗ろうよ!!」
「ちょっ、メリーゴーランド?! 流石に俺は……」
「私も乗ってみたい」
フェイトが輝いた目で言う。
服装と見た目はお姉さんなのに中身は子供だ。
まぁ、初めてって事だし。
気持ちは解るけどな。
「じゃぁ、乗るか」
俺はフェイトとインデックスを連れてメリーゴーランドに乗ろうと、係員に話しかけた。
「では、入園証明書を提示してくださいとミサカは指示します。っていうか、高校生男子がメリー……くくっ」
高校生男児がそんなの乗るな?
煩い黙れ笑うな係員。
って、ミサカ?
よく見ると、係員はミサカだった。つまりあれだ。
ミサカネットワークにお広めご苦労様でした。
うわぁぁぁぁぁぁぁ!!


乗った後、係員のミサカが話しかけてきた。
「楽しめましたか? と、ミサカは貴方が誰であるかをわかった上でニヤリと笑って言います」
「MNWに広めた?」
「いいえ、広めていませ―――」
「良かった……」
「広めるというより、常に回線は開きっぱなしですよ。とミサカは衝撃の事実を囁きます」
「あ、御坂妹……だよね?」
「フェイトさん。お久しぶりです。しかし、ミサカが出会うのは初めましてです」
「え? え?」
フェイトが混乱して、考え込む。


「ミサカは10058号。つまり、貴方方が御坂妹と呼んでいるミサカ10032号ではないのです。と、ミサカはお教えしま――あ、お客様ですのでこれにて」
ミサカ10058号はそう言って走って行った。
素晴らしく馴染んでるけどいいのか? 良いのかあれで。
「フェイト、理解できた?」
「た、沢山いるという事であってる?」
「うん。あってる」
「とうま、早く。次はあれ」
「あれ? え? あれ?」
血の気がサァーと引く。
学園都市が作り出した悪魔のジェットコースター。
時速300kmの殺人兵器。
一応安全ではあるらしいけど……
「ジェットコースター? 当麻。のってみよ?」
はい。乗ります。乗りますよフェイト。
もう地獄の底まで付いていきます!!


乗った結果
「し、死ぬかと思ったんだよ……」
「同じく……もう乗りたくない」
「あのくらいの速さなら、私のソニックフォームの方が早いよ?」
え?
まじですか?
「フェイト……凄いよ。凄すぎる」
「あ、ありがと……当麻。平気?」
「きゅ、休憩求ム」

___________


_____


__


「さて、そろそろ帰るか」
「そうだね、メリーゴーランド、ジェットコースター、お化け屋敷にその他諸々」
「楽しかったよ。また3人で来たいねとうま」
「え? ああ」
こうして土曜日は遊びつくして終わった。
そしてその夜。


「ねぇ、当麻」
「ん?」
「気になったんだけど、あのグルグル回ってた四角いゴンドラはなんで避けたの?」
き、気づいてたのかよ。
「えっと……それはあれだ。その……」
は、はずい。
でもまぁ、頑張る。
「あれは、俺とフェイト。2人で行った時に乗るんだよ」
「……」
?!
布団の中でフェイトが俺の手を掴む。
「どうかした?」
「ううん。別に、あのさ」
「ん?」
「楽しみにしてる。その日が来るのを」
?!
フェ、フェイトの上目遣いは反則ですよ。
ちくしょぉぉぉぉぉぉ!!


「あ、それとね当麻」
ま、まだなんかあるのか?
そう考えた瞬間だった。
「当麻。大好き」
「?!」
フェイトはそう言い、俺の顔に顔を近づけてキスをした。
「お。俺もだ、だだだだだぃ好きだよ」
恥かしさに声が震えて裏返り、変な声になる。
それに対しフェイトがクスッと笑う。
「うん。じゃぁ、お休み」
「ああ、お休み」
互いに手を握ったまま、眠りに付く。
今度は2人で……いけると良いな。



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