マリーダ「了解、マスター」グラハム「マスターとは呼ぶな!」 その23 Intermission

2011年09月30日 19:57

マリーダ「了解、マスター」グラハム「マスターとは呼ぶな!」二機目

299 :>>1 ◆/yjHQy.odQ [saga]:2011/06/05(日) 02:06:03.38 ID:FT/xXSFAO

むかしむかし、遡ること二百年ほど昔の、とある小さな別荘
暖かな木漏れ日の差すテラスでは、二人の男性がテーブルを囲み静かなティータイムを満喫している
一人は黒い髭をたくわえ、禿げ上がった頭に強い意志の宿る双眸が印象的な初老の男性
もう一人は、オールバックの金髪に年齢を感じさせぬ若々しい肉体、赤いスーツがよく似合う男性だ

「リボンズ、少し席を外してくれ」

「はい」

初老の男性は、傍らに立っていた青年の名を呼びその場から人払いをする
機を見計らい金髪の男は口を開く。その表情は険しい

「彼が例のイノベイド……ですか」

「如何にも。人類を変革に導くための道標となる存在だ」

「道標……捨て駒の間違いではありませんかな?」

「……」

男の厳しい言葉に、初老の男性は口を噤み溜め息にも似た鼻息を漏らす

――まだ、私を許せないか?

初老の男性の呟くような一言にも、金髪の男の表情は変わらない

「私はビスト財団とは何ら関係無い、レイと同じく貴方の友人として忠告しているのです」

「この計画は貴方らしくもない、傲慢と独善の塊のようなものだ。人の心をこの様な一方的な手で変えられるとでも思っていらっしゃるのか」

「……だとしてもだよ大佐。それでも、私は未来に対し投げかけねばならない」

「ガンダムは警鐘だ。来るべき対話の為の布石……あの者が羽根を広げる前に、世界は一つにならなければならない」

初老の男性は確固たる意志を自らの言葉にして金髪の男に伝えていく
大佐、と呼ばれた金髪の男は、深く息を吐き椅子の背もたれに身を投げ出す

「確かに、私やレイには貴方のような強い力は無い。実際貴方が見た来るべき対話には、計画による備えが必要なのかもしれない」

「だがこれだけは言わせていただきたい。未来を作っていくのは老人ではない、やがて成長し巣立っていく子ども達なのだ」

「大佐……」

「あの二人の子がもうそろそろ生まれます。私は、あの二人に出逢って変わりました」

「もしかしたら、私はあの二人に逢わねば貴方に賛同していたかもしれない。そう思うと……尚更なのですよ」

あの二人、と言われ初老の男性の眼が僅かに歪む
それは自らの行為へ彼が抱く、ささやかな迷いの表れであった

「……彼等には、悪いことをした」

「彼は自らの意志で財団を解体致しました。彼の覚悟の証です」

「……だが、計画は絶対に遂行されねばならん!」

「ッ、イオリア・シュヘンベルグ!」

「私とて出来うるならば信じたい! だが人々は思い込みや先入観に囚われ、友と成りうる隣人に銃を突きつけ、霧中の真実を探そうとすらせず自らの欲を貪り続けている! 愚劣極まりない、この様な歴史をもう二千年以上繰り返しているッ!」

「……イオリア……!」

「確かに計画により多くの血が流れよう。イノベイド達にも産まれながらの隷属を架すこととなる、私は罪人だ」

「だが大佐、例えこの計画が間違いであったとしても!」

「……世界は……変わらなければならないのだ……!」

突然の激昂の後、初老の男性、イオリア・シュヘンベルグは俯き一筋の涙を流す
それを見た大佐は言葉を失い、肩を落とす。彼もまた、イオリア・シュヘンベルグが失ってきたものを知っているからだ
言葉だけでは世界は変えられない、ましてや憂うだけでは何も救えはしない

「……」

「私は、必ず計画を遂行する」

「行きたまえ。私はこれから月に上がる、私なりのけじめをつけるためにね」

「宇宙に……まさかもうコールドスリープに入るというのか!?」

「リボンズ、客人がお帰りだ。見送りを頼む」

「待てイオリア! せめて二人の子を、未来への可能性を見てから!」

イオリア・シュヘンベルグの言葉に大佐は慌てて詰め寄り説得する
半ば掴みかからんとする大佐の勢いに、イオリアは立ち上がり微笑みと共に相対した

「子供に逢ってしまったら……きっと私の意志は鈍ってしまうだろう」

「計画とは関係無い! これは二人の意志でもあるのだ!」

「駄目だ。財団の意志、彼等の想い、生まれてくる可能性、その全てを振り払った私にその様な権利は無い」

「その権利は彼等にあるのだ! イオリア・シュヘンベルグ!」

「もう決めたことだ。私は逢わない」

「何処までも頑固なッ……!」

「あぁそうだ。そしてそんな私に最後まで付き合ってくれたのは君達だけだった」

「済まない大佐、ありがとう」

「イオリアッ……!」

今生の別れを惜しむように、友情の抱擁を交わす二人の男性
「大佐……友人としての、最後の頼みだ」

「【箱】とシステムを君に託す。レイと共に来るべき時が来るまで保管してくれ」

「私の計画が可能性を妨げる存在になったり、悪しき方向へ進んでしまったなら……【箱】が計画を壊す最後の楔となる」

「頼んだよ大佐……いや、シャア・アズナブル」



コーラサワー「……という夢を見たんだが……どう思う?」

猫「にゃー」

コーラサワー「お前に言っても分かんねえよなぁ……はぁ」

コーラサワー「イオリア・シュヘンベルグとか名前が出て来たけど……訳わかんねえ夢だったなぁ」

コーラサワー「……まぁいっか」

マネキン「何をやっているパトリック、私の家の前で」

コーラサワー「! はい大佐、このパトリック・コーラサワー、大佐をお迎えに上がりました!」

猫「にゃー」

マネキン「……全く……猫と会話とはな。貴公という人間もつくづく解らん男だ」ナデナデ

猫「ゴロゴロ」

コーラサワー「あぁ! 羨ましいっ……!」

マネキン「行くぞパトリック、これから忙しくなる」

マネキン「貴公の力も当てにさせてもらう。尽力せよ!」

コーラサワー「はっ! このパトリック・コーラサワー、大佐の命なら火の中水の中、何なりとお申し付け下さいっ!」

猫「にゃー」

マネキン「猫は下ろせ……毛だらけだぞ」


Intermission END


次回【再来】
それは、二百年の時を越えて



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グラハム「うおおおお!くらえヤザン、新必殺グラハムスペシャルXゥゥゥ!」

ヤザン「来やがれライセンサー! 実は俺は酸素が足りなくなると死ぬぞぉぉ!」

ズバァァァァァ

ヤザン「ぐぁぁぁぁぁぁ……野獣(ザ・ビースト)と呼ばれたこのヤザン・ゲーブルが……馬鹿なぁぁぁぁ」

ドサッ

ヤザン「ぐぁぁぁぁぁぁ」

リボンズ「ヤザンがやられたか……」

サーシェス「だがアイツは我々イノベイターの中でも最弱……」

プルツー「グラハム如きにやられるなんて、イノベイターの面汚しだよ」

グラハム「切り捨てごめぇぇぇん!!」

三人「「ぎゃああああああ!!!」」」

グラハム「やった…ついにイノベイターを倒したぞ…これで少年のいるトレミーへの扉が開かれる!!」

刹那「よく来たな…待っていたぞ…」

(ギイイイイイイ)

グラハム「こ…ここがトレミーだったのか…!感じる…少年の愛を超え、憎しみを超えた宿命を…」

刹那「……戦う前に一つ言っておくことがある お前は俺を倒すのに『可能性の獣』が必要だと思っていたようだが…別になくても倒せる」

グラハム「な 何と!?」

刹那「そしてイノベイターに捕まっていたお前の友人は赤毛の女を妊娠させてしまったので最寄りのコロニーへ解放しておいた あとは俺を倒すだけだな…」

(ゴゴゴゴ)

グラハム「フ…望むところだと言わせてもらおう少年…私も一つ言っておくことがある 私に議員の父がいる部下と、戦場の中で想いを伝えあった恋仲の女性が出来たような気がしたが、別にそんなことはなかったと!」

刹那「それは流石に引くわ」

グラハム「問答無用! いくぞガンダム、トランザム!!」

刹那「さあ来い歪んだ男!」


グラハムの可能性が世界を変革すると信じて…! ご愛読ありがとうございました!



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