2011年06月15日 23:39
もしもほむらがエースコンバットの世界に迷いこんだら
7 : ◆zCNxNsxu1k :2011/06/12(日) 22:38:01.78 ID:5d6rik0B0
15年前、戦争があった
いやー戦争ならば、遥かな昔から何度となくあった
彼らは北辺の谷を出で、南の土地を目指して侵攻を繰り返した
しかし、運に恵まれぬ彼らに勝利が続くはずはない
彼らは、時代が変わったことに気づかなかった
敗戦を繰り返しては領土を失い小国に戻りつつあった彼らは
比類無き工業力を養いそれを武器に、世界に向かって最後の戦いを挑んだ
ー撃てよ!臆病者!
それが15年前の戦争だ
自国内で核兵器を使う愚さえ犯したベルカ人
その無惨を目にした戦勝国たちは、
自らの武器を捨てようと心に誓った
世界に平和が訪れた
彼らのおかげでそれは
永久に続くかと思われたー
ー平和から最も遠いこの島で平和を守って飛ぶ彼ら
ACE COMBAT 5-THE UNSUNG WAR-
X
魔法少女まどか☆マギカ
←ブログ発展のため1クリックお願いします
7 : ◆zCNxNsxu1k :2011/06/12(日) 22:38:01.78 ID:5d6rik0B0
15年前、戦争があった
いやー戦争ならば、遥かな昔から何度となくあった
彼らは北辺の谷を出で、南の土地を目指して侵攻を繰り返した
しかし、運に恵まれぬ彼らに勝利が続くはずはない
彼らは、時代が変わったことに気づかなかった
敗戦を繰り返しては領土を失い小国に戻りつつあった彼らは
比類無き工業力を養いそれを武器に、世界に向かって最後の戦いを挑んだ
ー撃てよ!臆病者!
それが15年前の戦争だ
自国内で核兵器を使う愚さえ犯したベルカ人
その無惨を目にした戦勝国たちは、
自らの武器を捨てようと心に誓った
世界に平和が訪れた
彼らのおかげでそれは
永久に続くかと思われたー
ー平和から最も遠いこの島で平和を守って飛ぶ彼ら
ACE COMBAT 5-THE UNSUNG WAR-
X
魔法少女まどか☆マギカ

[ランダース岬沖 9月23日 11時09分]
レッドアラート!
その時私は空中にいた
編隊長機の後席から、演習をカメラに収めようとしていた
前席は地上に向けて吠えている
「ちょっと!あまり無茶言わないで!」
「新米の面倒見てるのよ?こっちは!」
隊長の愚痴が機内に響く。
<<通信司令室より、マギカリーダー>>
<<不明編隊のコース、ラングース岬を基点に278から302>>
<<マミ中尉、サンド島の貴隊しか間に合わない>>
マミは少し何かを考えたような素振りを見せ、
「わかったわ。エリー、バージニア、位置について!」
「教官だけで侵犯機を出迎えるわ、他は低空に逃げなさい」
「さあ、一気に片付けるわよ!」
と答えた。
世界がひっくり返えり、胃が裏返るー
[サンド島空軍基地 13時52分]
「すいません…」
そんな場合でもないだろうに、マミは私に謝った
ー生き残った教官の一機は着陸時にクラッシュして死に
もうひとりは空の上ですでに死んでいたー
この人の責任ではない国籍不明機がためらいなく実弾を撃って来たこと、
そして、練習生を逃がした低空が、敵の真正面だったことは
ー通信司令室が 間違えた ZEROのために 8人が死んだのである
「あの07の機体、あのパイロットの反撃は見事でした!」
私は少しでも空気を和らげる為、
唯一生き残ったパイロットの話題を口にした
あの様な状況下で生き残ったのだ
きっと隊長は賞賛の言葉を贈るに違いない
そう思ったのだがー
「あんな飛行、見てられないわ。」
「ナガセさん!あんな飛び方をしてたら近い将来死ぬわよ!」
マミの反応はそうではなかった
ーさすがあのバートレット大尉にパイロットとして認められた人である
「死にません」
マミの言葉に、ただひとり生き残った例の新米パイロットがささやくようにそう答えた
「虫も殺しませんって感じだわね」
マミが去った後、私の向けたカメラに彼女は青ざめたままの口元で、わずかに微笑んだ
しかし、その写真はカメラごとやって来た基地守備兵に取り上げられてしまった
宣戦布告なく行われた戦闘の証拠が、拭われてゆくー
この文明を離れた国境の島へ取材に来たのは
ユニークな人達が隊長にいると聞いたからなのだが、これほどとは思わなかった
ーバートレット大尉
この口の悪い―底意地のやさしい目をした
古強者に鍛えられれば、若者たちも手強いパイロットに育ちあがるだろう
実際、マミの操縦の腕は凄かった訳だから、間違いは無い
ーその可能性は正体不明機の侵入でほとんど消えてしまった
[搭乗員待機室 16時00分]
残った部下はナガセ少尉―
今日は地上にいた 若いパイロットが数人
ホムラ少尉、アルヴィン・H・ダヴェンポート少尉などの面々だ
「文句の山ほどもあろうが、人手も足りん」
バートレット大尉が口を開いた
「明日からは新米どももスクランブル配置だ」
突然、ナガセ少尉の方を向くバートレット大尉
「…マミから聞いたぞ。上では俺のそばから離さん」
「ナガセ!」
「はい」
「明日はマギカ隊とウォードック隊で別れて行動する」
「お前は俺の2番機だ。目をつけてねえと何しでかすかわからん」
_Side ほむら_
この世界に飛ばされてもう二ヶ月だ
まどかやマミ、そして私はここでは戦闘機乗りの様だった
やる事も特に無く、平和に流れていく時間
まどか達と、この世界でやり直すのもいいかもしれない、そうも考えたのだがー
ー平和は、長く続かなかった
Mission 01
SHOREBIRDS
極西の飛行隊
[PILOT NAME] E.キルシュテン
[CALL SIGN] エリー
[PROFILE] オーシア国防空軍第109戦術戦闘飛行隊マギカチーム所属。
階級はマミと同じく中尉だったが、9月23日にランダース岬沖にて国籍不明機に撃墜され、死亡した。
引きこもりがちではあったものの、話すと案外気さくで良い人物だったと言われている。
[PILOT NAME] 記録に残されていない為不明
[CALL SIGN] バージニア
[PROFILE] オーシア国防空軍第109戦術戦闘飛行隊マギカチーム所属。
階級は中尉たった。9月23日に起きたランダース岬沖での国籍不明機による襲撃に耐えるものの、
サンド島にて着陸時にクラッシュ、死亡した。
後にクラッシュ時の機体におかしい所は無く、さらに本名の記録が無い事から、
ベルカ公国のスパイだったのではと言われている。
>open gasa server
>connecting
>OK
>ID:island king
>PASSWORD:********
>>>ENTER
***OSEAN AIR DEFENSE FORCE**********************************************************************************************
NORTH OSEA GRUNDER INDUSTRIES******************************************************************************* Ver 2.54
-Colonel Perrault-
諸君、楽にしたまえ…と、 いいたいところだがそうもいかん。
ゆゆしき緊急事態である。
…ブリーフィングを進める。
MISSION NAME > LAGOON
DATE > 2010/09/24
TIME > 0854HRS
AREA > CAPE LANDERS
LOCATION > 04゚30'02"N 156゚02'07"E
>オーシア連邦領空ラングース岬付近に、再び国籍不明機が二機侵入した。
>侵入したのは高々度を行く戦闘偵察機、SR-71であることが確認されている。
>警告にかかわらず領空侵犯を続行したためオーシア沿岸防衛隊がSAMを既に発射した。
>ミサイルは両方の国籍不明機に命中したが、撃墜には至っていない。
>被弾した機は行って洋上への離脱を目指し、高度を下げつつも依然として飛行中である。
>国籍不明機を捕捉し正体を解明するために、マギカ隊とウォードック隊で協力し地上へ強制着陸させよ。
>なお、許可あるまで発砲は禁ずる。
-end
ー隊員達のチャット記録ー
Blaze_この作戦、どう思う?
Chopper_どうって言われてもなあ。ただ少し降伏勧告をして強制着陸させるだけだろ?
Blaze_発砲もしないでどうやって着陸させるの?
Chopper_あ…そうか。
Blaze_この作戦を考えた人は相当の馬鹿ね。それじゃあ、また後で。
Blazeさんが退室しました
Chopper_俺も準備するかね…と
Chopperさんが退室しました
[ランダース岬沖 9月24日 11時01分]
<<こちらウォードック、ハートブレイク・ワン。これより目標に接敵する>>
<<こちらマギカ、ティロ・フィナーレ。こっちも準備OKよ!>>
それぞれの隊長がAWACSに連絡をする。
<<了解。各員、それぞれの隊の隊長の指揮下に入れ>>
そうAWACSが返事をすると、みんなそれぞれの隊へと分かれた
本来は共同で任務にあたるはずだったのだが、
偵察用の船が沖合に出現した為に、マギカ隊はそれの相手をする任務になった
もちろん船自体に発砲は禁止されていた
さて、この日のマギカ隊には大変な事が起こったのだが
まずは私の居たウォードック隊の事から話す事にしよう
<<こちら空中管制機サンダーヘッド>>
<<強制着陸させよ。ウォードック、各機発砲は禁ずる。繰り返す、発砲は禁ずる>>
指示を出しているのは、AWACSのサンダーヘッドだ
最も、その頭のかたさから、「石頭」と呼ばれる事の方が多いのだが
<<聞いたな、ひよっこども>>
<<2番機了解>>
<<3番機了解!>>
この部隊、2番機以降はくじで抽選して決めるのだから驚きだ
かつて米軍の武器庫でいろいろと拝借した事もあったが、
彼らもこうしてくじ引きしていたのだろうか
<<…4番!どん尻>>
<<おい、聞こえてるか、ブービー。ちゃんとついて来てるか、最後尾!>>
…しまった。
考え事に夢中で返事を忘れていた!
<<はい。4番機了解!>>
<<返事だけは一人前だな。 離されるな>>
ちなみに「ブービー」とは、私の部隊内でのあだ名である
本来のTACネームは「ブレイズ」だ
意味は炎、私の名前にぴったりである
ー何かさ、燃え上がれーって感じでカッコいいと思うなぁ
ーせっかく素敵な名前なんだから、ほむらちゃんもカッコよくなっちゃえばいいんだよ!
…今の私は、まどか達にとってどう見えるのだろうか?
<<やれやれ、俺ぁ今回クジに勝って 3番機でよかったぜ>>
彼はチョッパーもといアルヴィン・H・ダヴェンポート少尉
おしゃべりだが基地ではかなりの人気者である
<<黙れ、アルヴィン・H・ダヴェンポート少尉。 お前も何かあだ名で呼ばれたいのか?>>
<<自分を呼ばれるなら「チョッパー」であります>>
<<それ以外では応答しないかもしれないであります。>>
<<それは実にお前らしい呼び名だが、俺は心の中ではもっと別の名でお前を呼ぶ。いいか?>>
<<勘弁してー>>
いつも通りの光景だ
だがもし戦争になれば、この光景も無くなってしまうのだろう
しばらくすると、例の国籍不明機が視界に入った
一機しかいないが、片方はもう墜ちたのだろうか?
<<お客さんだ、ゆくぞ>>
バートレット大尉がそう言うと、
全機がぴったりと国籍不明機の後ろにくっついた
<<許可あるまで発砲は禁止する。いいか?>>
<<降伏勧告のみで相手は着陸なんてするのでしょうか?>>
私は疑問に思っていた事を聞く事にした
<<たしかに無茶だと思うが…>>
<<やるしかあるまい。とにかく俺がイイというまで発砲はするな。いいな>>
なるほど、隊長は隊長なりに秘策があるのだろう
<<おしゃべり小僧チョッパー!>>
<<うっ。俺のあだ名はそれかい>>
チョッパーが嫌そうに答えた
<<お前は漫談の才能がある。ひとつ、降伏勧告をやってもらえんか>>
<<わかりましたよ。あー、あー。国籍不明機に告ぐ。 我々の誘導にしたがって進路をとれ。>>
<<あー、最寄の飛行場へ誘導する。了解したらギアダウンしろ。>>
…確かに漫談の才能があるのは認められる
しかし、このやる気のなさはどうにかならないのだろうか?
―その時
突如レッドアラートが鳴り響き、ミサイルが飛んでくる!
目標は…ナガセ少尉!
<<危ない!>>
突然バートレットがナガセの前に出た
ミサイルが被弾し、煙を噴く隊長機
<<ちっ…仕方ねえ>>
<<俺はベイルアウトする!おまえら、もう機銃は使っていい!マミに合流しろ!>>
<<でも…隊長!>>
<<心配するな。機体は消耗品だ、じゃあな>>
そう言うと、そのまま無線の声は途絶えた
ベイルアウトしたかは確認できなかった
どうやら他にも数機の国籍不明機が接近してきていたらしい
―「一機しかいないが、片方はもう墜ちたのだろうか?」
あれはきっと援軍を呼びに行っていたからだったのだろう
<<隊長!>>
ナガセが泣きそうな声で叫んでいる
それもそうだろう
隊長が自分の事を庇って撃墜されたのだから
<<…あの?サンダーヘッドさん?>>
<<何だ>>
<<国籍不明機が沢山飛んで来てるんだけど、機銃使っていいかしら?!>>
<<命令あるまで発砲は禁ずる>>
<<こんなに沢山の国籍不明機相手に機銃無しで戦えなんて…>>
<<みんな死ぬしか無いじゃない!>>
<<あれ?援軍かしら?>>
マミは僚機と共に空域をひたすらに逃げていた
<<マミ隊長!バートレット大尉から、合流しろとの命令がありました>>
<<あなた達、ランダース岬の件はどうしたの?>>
<<それは後で説明します!>>
<<まずはこの敵を片付けましょう!>>
―MISSION UPDATE―
>本日9000時、このサンド島沿岸に、国籍不明の不審船が接近するのをレーダーが捉えた。
>また、当該船舶から無人偵察機とみられる物体が射出されたことも確認されている。
>偵察活動を終えた無人偵察機は、回収されるために不審船へ戻るものと予測される。
>回収される前に無人偵察機を補足、破壊し、その偵察活動を阻止せよ。
>なお、多数の戦闘機もこの空域に集まって来ているので注意せよ。
Mission 02
OPEN WAR
開戦
レーダーには二十ほどの機影があった
そのうち六つはこちらの機影だ
<<いかんせん、敵が多いわ。分散して片付けましょう>>
<<了解!>>
それぞれ別方向へと散らばる僚機達
私もすぐそこにいる敵を墜とす事にした
敵の後ろにつく
距離は1200ヤード、1000ヤードと縮まっていく
―ロックオン!
今、距離は800ヤード。敵も真っ直ぐ飛んでいる
―いける!
私はボタンを押し、ミサイルを発射した
<<FOX2!FOX2!>>
ミサイルは綺麗な直線を描き、命中
敵機は海へ墜ちていった
だが、油断するのはまだ早い
レーダーを見ると、今度は逆に後ろに付かれていた。
慌てずに急ブレーキをかけ、速度を極限まで落とす
私と後方の敵機の距離が縮まる
―1000、900、500…
レッドアラート!
しかし、私は冷静に機体を横にずらした
ミサイルは横を流れていく
いや、流れていくのはミサイルだけでは無い
先程の敵機も、前に飛び出してきていた
すぐさまロックオンし、ミサイルを発射
隙だらけの敵機は避けれる筈も無く、ミサイルを受けて爆発した
敵が片付き、AWACSの指示を待っていると、突然マミがこんな事を言い出した
<<このチームならきっとどんな任務もこなせるわ>>
<<もう何も怖く無いわね!>>
<<さあ、この任務が終わったらお茶会の準備しましょう!>>
<<ケーキも制作途中だし>>
<<いいな!俺も行かせてもらうぜ!>>
とても微笑ましい会話である
この時ばかりはみんな大尉が墜ちた事を楽観的に見ていられただろう
相変わらずAWACSは<<おい、何故機銃を撃った!命令違反だぞ!>>
などど言っているが、誰も気にしなかった
その時だ
<<…!?アンノウン急速接近!ブレイク!ブレイク!>>
レーザーのようなものがマミの機体に命中
撃墜された
<<マミ中尉!>>
なんという事だ
バートレットだけでは無く、マミまで墜とされてしまった
ただ、バートレットの時に比べ今回の事はみんなポジティブに見ていた
ベイルアウトしたのが確認されたからである
しかしそれでも驚きは隠せない
そしてさらにハプニングは起こる
<<警報!警報! ウォードッグ全機 至急基地に帰還!>>
<<救助がまだです!>>
<<救助隊に任せろ! 基地で燃料弾薬を補給して再発進! 敵は宣戦布告した!>>
[デブリーフィング]
>無人偵察機および武力行使をした国籍不明機は撃墜された。
>国籍不明の不審船は領海域から離脱、偵察活動は阻止された。
>作戦中に撃墜されたバートレット大尉及びマミ中尉の捜索は、周辺海域の安全の確認を行い次第開始する。
>なお、ユークトバニア連邦共和国は、我がオーシア連邦に対する宣戦布告を行った。
>――中央より緊急通達入電。
>サンド島基地隊員各位:今戦闘は宣戦布告前の戦闘の為、関連する者は一切の口外を禁ずる。
>Sep. 24, 2010 発令:E0111207/オーシア国防軍中央本部
ー隊員達のチャット記録ー
Blaze_まさか巴マミと隊長、二人も撃墜されるなんて…
Genette_私も驚いたよ。あの二人が墜とされるなんてね
Blaze_無事かしら?
Genette_さあ…ね。ベイルアウトして助かるかは運だ
Genette_でも、あの二人なら絶対に生還する、そう信じてるよ
Blaze_そうね。それじゃあ、また
Blazeさんが退室しました
Genette_謎のレーザーか。一体何なんだろう…
Genetteさんが退室しました
[搭乗員宿舎 9月27日 12時05分]
ここは私にあてがわれた部屋または牢獄―
ハミルトン大尉
私を閉じ込めた基地司令官の副官にしては話の出来る男だ
カメラも彼が取り返してくれた
伯父が軍人でなかったら―
私のような職業につきたかった といって
残念そうにハミルトンは言った
「あなたを閉じ込めてた理由が、たった今なくなったよ」
「え?」
「宣戦同時攻撃だ。セント・ヒューレット軍港が空襲を受けている」
そんな事は誰からも聞かなかった
私はとっさに窓を見る
緊急発進する戦闘機達
だがその数は、ブレイズから聞いた通り先ほど見た数とは違っていた
彼らは4機しかいない
[セントヒューレット軍港上空]
<<緊急事態につき、この時間で状況を説明する。>>
>ユークトバニア航空部隊による奇襲攻撃を受けていると、セントヒューレット軍港から入電があった。
>現在、港全体は極度の混乱状態にある。
>港にはオーシア第3艦隊の艦船が停泊中であり、敵の攻撃にさらされている。
>セント・ヒューレット軍港に急行し、艦船の湾外への脱出を支援せよ。
>なお、第3艦隊の中核を成す空母ケストレルだけは必ず守りぬけ。
>空母ケストレル
>ケストレルは、オーシア連邦の国防海軍第3艦隊に所属するヒューバート級航空母艦の7番艦である。
>現在の艦長はニコラス・A・アンダーセン大佐
Mission 03
NARROW MARGIN
間隙の第一波
<<サンダーヘッドよりマギカ。エッジ、編隊の指揮を執れ>>
開始そうそう石頭が口を開いた
確かに彼女は隊長に適任だ
―そう思ったのだが
<<いいえ。ブレイズ、前に立って。私は後ろにつく>>
私が隊長に推されてしまった。
<<ナガセ少尉!命令に従え!>>
怒る石頭。このAWACS、QB並みにうざい
<<いいえ。指揮はブレイズが、私は後ろを守る>>
<<もう1番機を落とさせはしない>>
それに反論するナガセ
このナガセの気迫には流石の石頭も黙りこんでしまった
その時、後方から味方機が飛んできた
<<うろうろしてるな、ここは戦場だ!そこらじゅうにいる敵に喰われるぞ!>>
<<ひえーぃ 俺はどん尻でいいよ!>>
<<こちらスワップ2、スノー大尉だ。次の敵編隊を迎撃する。位置を知らせよ >>
スノー大尉
噂には聞いていたが口調は正に軍人と言った所だろう
いや、それよりも
<<こちらは対空艦エクスキャリバー!前方をふさぐ艦、離れてくれ!SPYレーダーが照射できない!>>
<<隣の給油艦が爆発した!消火艇はどこだ?本艦に燃え移る!助けてくれ!>>
<<何故侵入に気付かなかったんだ!?>>
無線が入り乱れ
周りからは爆音などの音が聞こえる
これが戦争なのか
<<交戦を許可する>>
<<ブレイズ、交戦>>
<<チョッパー、交戦>>
<<エッジ、交戦>>
<<オクタヴィア、交戦!>>
オクタヴィア…?
<<あなたは…サヤカね。いたの?>>
<<え?ちょっといきなりどうしたのさ!>>
<<このマギカ2、オクタヴィアを忘れたとは言わせませんからねー!>>
まさかサヤカまでいるなんて…
この世界は一体どうなっているのだろうか
←ブログ発展のため1クリックお願いします
レッドアラート!
その時私は空中にいた
編隊長機の後席から、演習をカメラに収めようとしていた
前席は地上に向けて吠えている
「ちょっと!あまり無茶言わないで!」
「新米の面倒見てるのよ?こっちは!」
隊長の愚痴が機内に響く。
<<通信司令室より、マギカリーダー>>
<<不明編隊のコース、ラングース岬を基点に278から302>>
<<マミ中尉、サンド島の貴隊しか間に合わない>>
マミは少し何かを考えたような素振りを見せ、
「わかったわ。エリー、バージニア、位置について!」
「教官だけで侵犯機を出迎えるわ、他は低空に逃げなさい」
「さあ、一気に片付けるわよ!」
と答えた。
世界がひっくり返えり、胃が裏返るー
[サンド島空軍基地 13時52分]
「すいません…」
そんな場合でもないだろうに、マミは私に謝った
ー生き残った教官の一機は着陸時にクラッシュして死に
もうひとりは空の上ですでに死んでいたー
この人の責任ではない国籍不明機がためらいなく実弾を撃って来たこと、
そして、練習生を逃がした低空が、敵の真正面だったことは
ー通信司令室が 間違えた ZEROのために 8人が死んだのである
「あの07の機体、あのパイロットの反撃は見事でした!」
私は少しでも空気を和らげる為、
唯一生き残ったパイロットの話題を口にした
あの様な状況下で生き残ったのだ
きっと隊長は賞賛の言葉を贈るに違いない
そう思ったのだがー
「あんな飛行、見てられないわ。」
「ナガセさん!あんな飛び方をしてたら近い将来死ぬわよ!」
マミの反応はそうではなかった
ーさすがあのバートレット大尉にパイロットとして認められた人である
「死にません」
マミの言葉に、ただひとり生き残った例の新米パイロットがささやくようにそう答えた
「虫も殺しませんって感じだわね」
マミが去った後、私の向けたカメラに彼女は青ざめたままの口元で、わずかに微笑んだ
しかし、その写真はカメラごとやって来た基地守備兵に取り上げられてしまった
宣戦布告なく行われた戦闘の証拠が、拭われてゆくー
この文明を離れた国境の島へ取材に来たのは
ユニークな人達が隊長にいると聞いたからなのだが、これほどとは思わなかった
ーバートレット大尉
この口の悪い―底意地のやさしい目をした
古強者に鍛えられれば、若者たちも手強いパイロットに育ちあがるだろう
実際、マミの操縦の腕は凄かった訳だから、間違いは無い
ーその可能性は正体不明機の侵入でほとんど消えてしまった
[搭乗員待機室 16時00分]
残った部下はナガセ少尉―
今日は地上にいた 若いパイロットが数人
ホムラ少尉、アルヴィン・H・ダヴェンポート少尉などの面々だ
「文句の山ほどもあろうが、人手も足りん」
バートレット大尉が口を開いた
「明日からは新米どももスクランブル配置だ」
突然、ナガセ少尉の方を向くバートレット大尉
「…マミから聞いたぞ。上では俺のそばから離さん」
「ナガセ!」
「はい」
「明日はマギカ隊とウォードック隊で別れて行動する」
「お前は俺の2番機だ。目をつけてねえと何しでかすかわからん」
_Side ほむら_
この世界に飛ばされてもう二ヶ月だ
まどかやマミ、そして私はここでは戦闘機乗りの様だった
やる事も特に無く、平和に流れていく時間
まどか達と、この世界でやり直すのもいいかもしれない、そうも考えたのだがー
ー平和は、長く続かなかった
Mission 01
SHOREBIRDS
極西の飛行隊
[PILOT NAME] E.キルシュテン
[CALL SIGN] エリー
[PROFILE] オーシア国防空軍第109戦術戦闘飛行隊マギカチーム所属。
階級はマミと同じく中尉だったが、9月23日にランダース岬沖にて国籍不明機に撃墜され、死亡した。
引きこもりがちではあったものの、話すと案外気さくで良い人物だったと言われている。
[PILOT NAME] 記録に残されていない為不明
[CALL SIGN] バージニア
[PROFILE] オーシア国防空軍第109戦術戦闘飛行隊マギカチーム所属。
階級は中尉たった。9月23日に起きたランダース岬沖での国籍不明機による襲撃に耐えるものの、
サンド島にて着陸時にクラッシュ、死亡した。
後にクラッシュ時の機体におかしい所は無く、さらに本名の記録が無い事から、
ベルカ公国のスパイだったのではと言われている。
>open gasa server
>connecting
>OK
>ID:island king
>PASSWORD:********
>>>ENTER
***OSEAN AIR DEFENSE FORCE**********************************************************************************************
NORTH OSEA GRUNDER INDUSTRIES******************************************************************************* Ver 2.54
-Colonel Perrault-
諸君、楽にしたまえ…と、 いいたいところだがそうもいかん。
ゆゆしき緊急事態である。
…ブリーフィングを進める。
MISSION NAME > LAGOON
DATE > 2010/09/24
TIME > 0854HRS
AREA > CAPE LANDERS
LOCATION > 04゚30'02"N 156゚02'07"E
>オーシア連邦領空ラングース岬付近に、再び国籍不明機が二機侵入した。
>侵入したのは高々度を行く戦闘偵察機、SR-71であることが確認されている。
>警告にかかわらず領空侵犯を続行したためオーシア沿岸防衛隊がSAMを既に発射した。
>ミサイルは両方の国籍不明機に命中したが、撃墜には至っていない。
>被弾した機は行って洋上への離脱を目指し、高度を下げつつも依然として飛行中である。
>国籍不明機を捕捉し正体を解明するために、マギカ隊とウォードック隊で協力し地上へ強制着陸させよ。
>なお、許可あるまで発砲は禁ずる。
-end
ー隊員達のチャット記録ー
Blaze_この作戦、どう思う?
Chopper_どうって言われてもなあ。ただ少し降伏勧告をして強制着陸させるだけだろ?
Blaze_発砲もしないでどうやって着陸させるの?
Chopper_あ…そうか。
Blaze_この作戦を考えた人は相当の馬鹿ね。それじゃあ、また後で。
Blazeさんが退室しました
Chopper_俺も準備するかね…と
Chopperさんが退室しました
[ランダース岬沖 9月24日 11時01分]
<<こちらウォードック、ハートブレイク・ワン。これより目標に接敵する>>
<<こちらマギカ、ティロ・フィナーレ。こっちも準備OKよ!>>
それぞれの隊長がAWACSに連絡をする。
<<了解。各員、それぞれの隊の隊長の指揮下に入れ>>
そうAWACSが返事をすると、みんなそれぞれの隊へと分かれた
本来は共同で任務にあたるはずだったのだが、
偵察用の船が沖合に出現した為に、マギカ隊はそれの相手をする任務になった
もちろん船自体に発砲は禁止されていた
さて、この日のマギカ隊には大変な事が起こったのだが
まずは私の居たウォードック隊の事から話す事にしよう
<<こちら空中管制機サンダーヘッド>>
<<強制着陸させよ。ウォードック、各機発砲は禁ずる。繰り返す、発砲は禁ずる>>
指示を出しているのは、AWACSのサンダーヘッドだ
最も、その頭のかたさから、「石頭」と呼ばれる事の方が多いのだが
<<聞いたな、ひよっこども>>
<<2番機了解>>
<<3番機了解!>>
この部隊、2番機以降はくじで抽選して決めるのだから驚きだ
かつて米軍の武器庫でいろいろと拝借した事もあったが、
彼らもこうしてくじ引きしていたのだろうか
<<…4番!どん尻>>
<<おい、聞こえてるか、ブービー。ちゃんとついて来てるか、最後尾!>>
…しまった。
考え事に夢中で返事を忘れていた!
<<はい。4番機了解!>>
<<返事だけは一人前だな。 離されるな>>
ちなみに「ブービー」とは、私の部隊内でのあだ名である
本来のTACネームは「ブレイズ」だ
意味は炎、私の名前にぴったりである
ー何かさ、燃え上がれーって感じでカッコいいと思うなぁ
ーせっかく素敵な名前なんだから、ほむらちゃんもカッコよくなっちゃえばいいんだよ!
…今の私は、まどか達にとってどう見えるのだろうか?
<<やれやれ、俺ぁ今回クジに勝って 3番機でよかったぜ>>
彼はチョッパーもといアルヴィン・H・ダヴェンポート少尉
おしゃべりだが基地ではかなりの人気者である
<<黙れ、アルヴィン・H・ダヴェンポート少尉。 お前も何かあだ名で呼ばれたいのか?>>
<<自分を呼ばれるなら「チョッパー」であります>>
<<それ以外では応答しないかもしれないであります。>>
<<それは実にお前らしい呼び名だが、俺は心の中ではもっと別の名でお前を呼ぶ。いいか?>>
<<勘弁してー>>
いつも通りの光景だ
だがもし戦争になれば、この光景も無くなってしまうのだろう
しばらくすると、例の国籍不明機が視界に入った
一機しかいないが、片方はもう墜ちたのだろうか?
<<お客さんだ、ゆくぞ>>
バートレット大尉がそう言うと、
全機がぴったりと国籍不明機の後ろにくっついた
<<許可あるまで発砲は禁止する。いいか?>>
<<降伏勧告のみで相手は着陸なんてするのでしょうか?>>
私は疑問に思っていた事を聞く事にした
<<たしかに無茶だと思うが…>>
<<やるしかあるまい。とにかく俺がイイというまで発砲はするな。いいな>>
なるほど、隊長は隊長なりに秘策があるのだろう
<<おしゃべり小僧チョッパー!>>
<<うっ。俺のあだ名はそれかい>>
チョッパーが嫌そうに答えた
<<お前は漫談の才能がある。ひとつ、降伏勧告をやってもらえんか>>
<<わかりましたよ。あー、あー。国籍不明機に告ぐ。 我々の誘導にしたがって進路をとれ。>>
<<あー、最寄の飛行場へ誘導する。了解したらギアダウンしろ。>>
…確かに漫談の才能があるのは認められる
しかし、このやる気のなさはどうにかならないのだろうか?
―その時
突如レッドアラートが鳴り響き、ミサイルが飛んでくる!
目標は…ナガセ少尉!
<<危ない!>>
突然バートレットがナガセの前に出た
ミサイルが被弾し、煙を噴く隊長機
<<ちっ…仕方ねえ>>
<<俺はベイルアウトする!おまえら、もう機銃は使っていい!マミに合流しろ!>>
<<でも…隊長!>>
<<心配するな。機体は消耗品だ、じゃあな>>
そう言うと、そのまま無線の声は途絶えた
ベイルアウトしたかは確認できなかった
どうやら他にも数機の国籍不明機が接近してきていたらしい
―「一機しかいないが、片方はもう墜ちたのだろうか?」
あれはきっと援軍を呼びに行っていたからだったのだろう
<<隊長!>>
ナガセが泣きそうな声で叫んでいる
それもそうだろう
隊長が自分の事を庇って撃墜されたのだから
<<…あの?サンダーヘッドさん?>>
<<何だ>>
<<国籍不明機が沢山飛んで来てるんだけど、機銃使っていいかしら?!>>
<<命令あるまで発砲は禁ずる>>
<<こんなに沢山の国籍不明機相手に機銃無しで戦えなんて…>>
<<みんな死ぬしか無いじゃない!>>
<<あれ?援軍かしら?>>
マミは僚機と共に空域をひたすらに逃げていた
<<マミ隊長!バートレット大尉から、合流しろとの命令がありました>>
<<あなた達、ランダース岬の件はどうしたの?>>
<<それは後で説明します!>>
<<まずはこの敵を片付けましょう!>>
―MISSION UPDATE―
>本日9000時、このサンド島沿岸に、国籍不明の不審船が接近するのをレーダーが捉えた。
>また、当該船舶から無人偵察機とみられる物体が射出されたことも確認されている。
>偵察活動を終えた無人偵察機は、回収されるために不審船へ戻るものと予測される。
>回収される前に無人偵察機を補足、破壊し、その偵察活動を阻止せよ。
>なお、多数の戦闘機もこの空域に集まって来ているので注意せよ。
Mission 02
OPEN WAR
開戦
レーダーには二十ほどの機影があった
そのうち六つはこちらの機影だ
<<いかんせん、敵が多いわ。分散して片付けましょう>>
<<了解!>>
それぞれ別方向へと散らばる僚機達
私もすぐそこにいる敵を墜とす事にした
敵の後ろにつく
距離は1200ヤード、1000ヤードと縮まっていく
―ロックオン!
今、距離は800ヤード。敵も真っ直ぐ飛んでいる
―いける!
私はボタンを押し、ミサイルを発射した
<<FOX2!FOX2!>>
ミサイルは綺麗な直線を描き、命中
敵機は海へ墜ちていった
だが、油断するのはまだ早い
レーダーを見ると、今度は逆に後ろに付かれていた。
慌てずに急ブレーキをかけ、速度を極限まで落とす
私と後方の敵機の距離が縮まる
―1000、900、500…
レッドアラート!
しかし、私は冷静に機体を横にずらした
ミサイルは横を流れていく
いや、流れていくのはミサイルだけでは無い
先程の敵機も、前に飛び出してきていた
すぐさまロックオンし、ミサイルを発射
隙だらけの敵機は避けれる筈も無く、ミサイルを受けて爆発した
敵が片付き、AWACSの指示を待っていると、突然マミがこんな事を言い出した
<<このチームならきっとどんな任務もこなせるわ>>
<<もう何も怖く無いわね!>>
<<さあ、この任務が終わったらお茶会の準備しましょう!>>
<<ケーキも制作途中だし>>
<<いいな!俺も行かせてもらうぜ!>>
とても微笑ましい会話である
この時ばかりはみんな大尉が墜ちた事を楽観的に見ていられただろう
相変わらずAWACSは<<おい、何故機銃を撃った!命令違反だぞ!>>
などど言っているが、誰も気にしなかった
その時だ
<<…!?アンノウン急速接近!ブレイク!ブレイク!>>
レーザーのようなものがマミの機体に命中
撃墜された
<<マミ中尉!>>
なんという事だ
バートレットだけでは無く、マミまで墜とされてしまった
ただ、バートレットの時に比べ今回の事はみんなポジティブに見ていた
ベイルアウトしたのが確認されたからである
しかしそれでも驚きは隠せない
そしてさらにハプニングは起こる
<<警報!警報! ウォードッグ全機 至急基地に帰還!>>
<<救助がまだです!>>
<<救助隊に任せろ! 基地で燃料弾薬を補給して再発進! 敵は宣戦布告した!>>
[デブリーフィング]
>無人偵察機および武力行使をした国籍不明機は撃墜された。
>国籍不明の不審船は領海域から離脱、偵察活動は阻止された。
>作戦中に撃墜されたバートレット大尉及びマミ中尉の捜索は、周辺海域の安全の確認を行い次第開始する。
>なお、ユークトバニア連邦共和国は、我がオーシア連邦に対する宣戦布告を行った。
>――中央より緊急通達入電。
>サンド島基地隊員各位:今戦闘は宣戦布告前の戦闘の為、関連する者は一切の口外を禁ずる。
>Sep. 24, 2010 発令:E0111207/オーシア国防軍中央本部
ー隊員達のチャット記録ー
Blaze_まさか巴マミと隊長、二人も撃墜されるなんて…
Genette_私も驚いたよ。あの二人が墜とされるなんてね
Blaze_無事かしら?
Genette_さあ…ね。ベイルアウトして助かるかは運だ
Genette_でも、あの二人なら絶対に生還する、そう信じてるよ
Blaze_そうね。それじゃあ、また
Blazeさんが退室しました
Genette_謎のレーザーか。一体何なんだろう…
Genetteさんが退室しました
[搭乗員宿舎 9月27日 12時05分]
ここは私にあてがわれた部屋または牢獄―
ハミルトン大尉
私を閉じ込めた基地司令官の副官にしては話の出来る男だ
カメラも彼が取り返してくれた
伯父が軍人でなかったら―
私のような職業につきたかった といって
残念そうにハミルトンは言った
「あなたを閉じ込めてた理由が、たった今なくなったよ」
「え?」
「宣戦同時攻撃だ。セント・ヒューレット軍港が空襲を受けている」
そんな事は誰からも聞かなかった
私はとっさに窓を見る
緊急発進する戦闘機達
だがその数は、ブレイズから聞いた通り先ほど見た数とは違っていた
彼らは4機しかいない
[セントヒューレット軍港上空]
<<緊急事態につき、この時間で状況を説明する。>>
>ユークトバニア航空部隊による奇襲攻撃を受けていると、セントヒューレット軍港から入電があった。
>現在、港全体は極度の混乱状態にある。
>港にはオーシア第3艦隊の艦船が停泊中であり、敵の攻撃にさらされている。
>セント・ヒューレット軍港に急行し、艦船の湾外への脱出を支援せよ。
>なお、第3艦隊の中核を成す空母ケストレルだけは必ず守りぬけ。
>空母ケストレル
>ケストレルは、オーシア連邦の国防海軍第3艦隊に所属するヒューバート級航空母艦の7番艦である。
>現在の艦長はニコラス・A・アンダーセン大佐
Mission 03
NARROW MARGIN
間隙の第一波
<<サンダーヘッドよりマギカ。エッジ、編隊の指揮を執れ>>
開始そうそう石頭が口を開いた
確かに彼女は隊長に適任だ
―そう思ったのだが
<<いいえ。ブレイズ、前に立って。私は後ろにつく>>
私が隊長に推されてしまった。
<<ナガセ少尉!命令に従え!>>
怒る石頭。このAWACS、QB並みにうざい
<<いいえ。指揮はブレイズが、私は後ろを守る>>
<<もう1番機を落とさせはしない>>
それに反論するナガセ
このナガセの気迫には流石の石頭も黙りこんでしまった
その時、後方から味方機が飛んできた
<<うろうろしてるな、ここは戦場だ!そこらじゅうにいる敵に喰われるぞ!>>
<<ひえーぃ 俺はどん尻でいいよ!>>
<<こちらスワップ2、スノー大尉だ。次の敵編隊を迎撃する。位置を知らせよ >>
スノー大尉
噂には聞いていたが口調は正に軍人と言った所だろう
いや、それよりも
<<こちらは対空艦エクスキャリバー!前方をふさぐ艦、離れてくれ!SPYレーダーが照射できない!>>
<<隣の給油艦が爆発した!消火艇はどこだ?本艦に燃え移る!助けてくれ!>>
<<何故侵入に気付かなかったんだ!?>>
無線が入り乱れ
周りからは爆音などの音が聞こえる
これが戦争なのか
<<交戦を許可する>>
<<ブレイズ、交戦>>
<<チョッパー、交戦>>
<<エッジ、交戦>>
<<オクタヴィア、交戦!>>
オクタヴィア…?
<<あなたは…サヤカね。いたの?>>
<<え?ちょっといきなりどうしたのさ!>>
<<このマギカ2、オクタヴィアを忘れたとは言わせませんからねー!>>
まさかサヤカまでいるなんて…
この世界は一体どうなっているのだろうか

スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿