マリーダ「了解、マスター」グラハム「マスターとは呼ぶな!」 その25

2011年10月02日 19:30

マリーダ「了解、マスター」グラハム「マスターとは呼ぶな!」二機目

404 :>>1 ◆/yjHQy.odQ [saga]:2011/06/21(火) 02:03:55.62 ID:q6O0+WVAO

―ユニオン領日本・京都―

女将「それでは、ごゆっくりどうぞ」

ホーマー「うむ」

グラハム「……」

小綺麗な和装に身を包む女性が恭しく一礼し、障子戸を閉めながら消えていく
座敷はホーマーとグラハム、二人だけの空間となる
二人の間には所狭しと豪勢な料理が並べられており、遠くからは三味線の音色が微かに耳に触れ、静寂に一滴の風情を加えていた

グラハム「……」

ホーマー「くつろげ。もう骨も繋がり、今まで通りに動くことが出来るのだろう?」

ホーマー「約束通り馳走してやろうというのだ、遠慮などせず、冷めぬ内に食え」

グラハム「は……頂きます」

徳利を傾け、猪口に酒を注ぎながらホーマーが口を開いた
そのまま一口、くいと飲み干す。自らも倣って酒を注ぐと、透明な液体が小さな器に波紋を浮かべ、芳醇な香りを放つ
何時もならグラハムもこのまま美酒に酔いしれ、普段は口に出来ぬ和の真髄に舌鼓を打つのだが……今は少し状況が違っていた

グラハム(マズいな……)チラッ

ホーマー「……」ズズ

グラハム(マリーダにあの様なことをした手前、直視できん)

二カ月ほど前、最終決戦の折
マリーダ・クルスへしでかした行為を思い返すと、年甲斐もなく恥ずかしさに顔が朱くなる
ただの口づけだと言ってしまえばそれまでだが、ただの口づけで片付けられないから今グラハムは気まずさと対決している
――あれからしばらくマリーダが泣いていたせいで、ヴァージニア艦の面々には大体バレている事は、まだグラハムも知らないことである

グラハム「……」

ホーマー・カタギリという人物がどういう人物か、ユニオン軍の中でも特に自身は詳しいつもりだ
もし、娘(名義上ではあるが)を傷物にされたと彼が知ったならば……

グラハム「……」

グラハム(SEPPUKU……!)

最悪の展開である。とはいえ冗談でも無事で済むはずはない

グラハム「……旨いですな」

現状の問題を忘れようと杯を一気に傾け、熱燗を飲み干す
鼻先から抜けるアルコールの甘美な刺激も、グラハムの頭から当面の問題をぬぐい去ってはくれないようだ

グラハム「……」

ホーマー「む、箸の使い方がなっていないぞグラハム。以前連れてきた時から成長しておらぬではないか」

グラハム「はっ……申し訳ありません」

ホーマー「迷い箸も、行儀が悪いと教えたぞ」

グラハム「」

ホーマー「お前という奴はいつもそうだ、上官の言うことを聞かず気付いたらあっちこっち飛び回り、私に尻拭いばかり押しつける」

ホーマー「結果を出せばいいのではない。大人になれば過程や方法、周りの目を考えそつなく動くことが求められてくる」

ホーマー「お前は確かに腕が立つ。この一年間、アレだけの無理をして生き延びてこられたのも頷けるというものだ」

ホーマー「だがそれはビリーやエイフマン教授が与えてくれたフラッグの恩恵であり、共に戦う部下の助けによるものだ」

ホーマー「実際は知らん。だがそのつもりで日々驕らず、慎ましく生活することで人との軋轢は最低限のものに抑えることが出来る」

ホーマー「私に押しつける前に、自分からそういう下らん諍いを背負わぬよう努力してみせろ」

ホーマー「お前にマーセナスの坊やまで預けたんだ、ついてきてくれる部下の為にも、もう少し上手く世の中を渡っていかねばならんのだぞ?」

ホーマー「自分を律し、大きく構えていれば自然とそういうものは振り落とせるというものだ、お前は少しパフォーマンスが過ぎる。おいグラハム、聞いているか?」

グラハム(まずい……お説教が始まった……!)

こうなるとホーマーは止まらない。料理もホーマー側のものが一方的に無くなっていき、淡々とぶつけられる言葉のジャブにグラハムの箸は動くことさえままならない

ホーマー「」ガミガミクドクド

グラハム「……」

苦い顔を空の猪口で隠しながら、アルコールで舌の回るホーマーの武士道講義を右から左に聞き流す
此処にはホーマーの話に割り込んでくれる盟友もいなければ、彼を諫めてくれる奥方もいない

グラハム(まさに八方塞がり、四面楚歌というわけか。認めたくないものだな、この状況!)

グラハム(援軍はまだ来ないのか……!)

窮した眼差しでちらりと隣の席に視線を移す
こんな時に脳波で彼女を探してしまう自分が情けない、これが人類の革新ニュータイプのあるべき姿なのだろうか、いや無い!

グラハム「……ニュータイプ……」

グラハム(そういえば確か、あの時……)

必死に現実逃避するグラハムブレイン、走馬灯のように過去へと意識が戻っていく
そうだ、たしか退院の数日前に……


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―回想・病院―

グラハム「……」

隔離された病室の見慣れた天井。外に通じる唯一の扉には黒服が二人警備に就いており、ビリー・カタギリやマリーダ・クルスが幾度も門前払いを受けている

グラハム「ふう……」

時折掴みかかりそうになるダリルの怒号、それを止めるタケイの影が垣間見える度、ハラハラさせられろくに休むこともままならない
接合途中の肋骨を支えるギブスのせいか、息苦しさが全身を押しつける

黒服「気分が優れないかねグラハム少佐」

グラハム「私は冷水に叩き込んできたり、顔が腫れるほど撫で回してくれた連中と一緒にいて気分が良くなる程マゾヒストではないと自覚している」

黒服「我慢してくれると此方も仕事がしやすい」

グラハム「見続けるにしても黒服の能面は頂けない」

黒服「見なければいい、テレビでも雑誌でも欲しければ用意させよう」

グラハム「男なら、もう少し違う発散の仕方もある。まさかそれまで見張るつもりか?」

黒服「趣味ではないが仕事だからな」

グラハム「……ナンセンスだな……」ハァ

黒服「で、するのか」

グラハム「辞退しよう。私はこれでも嗜好に関してはノーマルもいいところでね、その様な特殊性癖は存在しない」

黒服「それは助かる」

グラハム「はぁ……」

グラハム「で? 肝心の彼女はまだなのか」

黒服「まだ約束の時間より二十分しか過ぎていない」

グラハム「どの位過ぎたかではなく過ぎたという事実を重要視しないか!」

黒服「ミーナ女史のやることだ、いちいち目くじら立てていては身が持たん……」

グラハム「全く、ナンセンスだッ!」

ガチャッ

ミーナ「はぁいライセンサー、気分は如何?」

グラハム「二十三分の遅刻だ、私は我慢弱い」

ミーナ「あらごめんなさい、ちょっとした用事がありまして♪」

グラハム「仕事の前に用事を作るな……」

ミーナ「やん、虫の居所はだいぶ悪そうね少佐」

グラハム「すこぶる最悪だ。待ち人は遅刻しても悪びれず、目の前には可愛がられた黒服の面々……」

グラハム「これならばショーウインドウのマネキンでも眺めていた方が建設的というものだ」

ミーナ「あら、ショッピング中のマネキン大佐が見たいだなんて変わった趣味をお持ちなこと」

グラハム「……」

ミーナ「冗談よ、へそ曲げないで頂戴? これから質問するんだからお手柔らかにお願いね」

グラハム「質問? 黒服まで呼び出して何をするかと思えば……」

ミーナ「あによ、あたしだって出来ればこんなターミネーター集団呼びたくなかったわ」

ミーナ「政府から押し付けられちゃったんだもの、仕方無いじゃない……元々ビリーにも逢いたくて申請してたし、背に腹は変えられないって奴ね」

グラハム「ふん、私は口実か……」

ミーナ「三割はね。残りの三割は私自身の研究の為、もう三割は……」

ミーナ「……止めとくわ。これ以上あなたのへそを曲げたら黒服ぶっ飛ばしてでも抜け出しかねないし」

グラハム(……?)

ミーナ「はいこれ、ビリーから預かったの。BGM代わりにしちゃ勢いあるけど、かけてあげるから機嫌直して?」

グラハム「ケルト音楽か……流石はカタギリ、良いチョイスだ」

ミーナ「アナタってこういうの好きなの? 意外ね」

グラハム「疾走感がたまらない。唯一欠点を挙げるとするなら、空を飛びたくなるということくらいかな」

黒服「ミーナ研究員……」

ミーナ「あら、心配になってきた? ふふ、話の流れだとあなた達をぶっ飛ばして空飛びそうだものね彼」

黒服「程ほどにお願いしますよ、ターミネーターも人間ですので」

ミーナ「らーじゃ♪」

ミーナ「さて……」パチンッ

~♪~~♪

ミーナ「改めまして、私はミーナ・カーマイン。以前話したように専攻は宇宙物理学、でもここ数年間はニュータイプ理論の研究も始めているの」

ミーナ「正直今の国連のニュータイプに対する態度には懐疑的なんだけど、それを覆すにしてもそれなりの研究結果が必要でね」

グラハム「……そこで私に目を付けたか」

ミーナ「注目したと言ってもらいたいわね、現在国連軍に在籍する中でもサイコミュを動かすほどのNTはアナタとマリーダ・クルス中尉だけだもの」

ミーナ「おまけに私のビリーとお友達、これはもはや運命といっていいんじゃない?」

グラハム「成る程……私も自身が乙女座であることを忘れていた。このグラハム・エーカー、縁というものにつくづく困らないらしい」

ミーナ「納得してもらえたようで幸いだわ。出来れば末永く、友好的な関係を続けたいものね」

グラハム「努力しよう。君が遅刻しないと約束してくれるならば」

ミーナ「極力善処しますわグラハム少佐」

ミーナ「さて……それじゃそろそろ、良いかしら?」

グラハム「その旨を由としよう」

ミーナ「じゃ、まずは最初の質問」

グラハム「……」

ミーナ「アナタ、ホモセクシャル?」

グラハム「……」

グラハム「はぁ!?」

黒服(今素が出たな)

ミーナ「真面目に答えてよ、これだって質問なのよ?」

グラハム「馬鹿を言うな、こんなものが質問か!? いやお前が馬鹿か!」

ミーナ「馬鹿とは何よ馬鹿! 軍内部では結構有名な噂なのよ、アナタはガンダムに欲情するとか、男、特に少年に反応する性癖の持ち主って」

黒服「……コホン」

グラハム「………………」

ミーナ「あら、結構ショックだった? ごめんなさいね」

グラハム「上官殺しやMr.プロパガンダと揶揄されたことはあるが……まさかそれほどまでに私は……」

ミーナ「同情するわ少佐」

ミーナ「で、どうなの? 真相のほどは」ワクワク

グラハム(こンのアマ……!!)

グラハム「断じて違う! 私は対物性愛者なければエフォボフィリアでもない! 至って普通に女性が好きな、ノーマルの人間だ!」

ミーナ「あっそ」サラッ

ミーナ「ビリーに手を出されたりビリーがそっちの道に走っちゃっても困るもの、手を打つ必要が無いみたいで安心したわぁ」ピッ

グラハム「…………」

黒服「少佐……その、なんだ。済まない」

ミーナ「ほらぁ、何惚けちゃってるの? 次の質問行くんだからしゃっきりしてよね」

グラハム「今からでも面会謝絶にならないものかな、暫く人生について考え直したい」

ミーナ「質問に答え終わったら幾らでもどうぞ」

グラハム「カタギリ……マリーダ……この戦場は地獄だ……」


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ミーナ「さて……だいたいこんなもんかしら。御協力感謝感謝っ」

グラハム「……」

ミーナ「あれ? どうかしたの少……」

グラハム「マリーダに質問はしたか」

ミーナ「……」

ミーナ「あぁマリーダさんね。アナタの後にやろうと」

グラハム「間が空いたな」

ミーナ「っ……」

ミーナ(急に目つきが変わったわね、もしかして知らず知らずに地雷踏んでた?)

グラハム「……先ほどからずっと考えていた。全部で五十弱の項目の質問、その全てが私自身のことを知った上で作られた、妙に限定的な質問ばかりだった」

グラハム「本来調査対象が複数あるなら、共通した質問をある程度織り交ぜて行くもの……それが必要無いということは、だ」

ミーナ「グラハム……」

グラハム「凡例が存在する状態で特異な調査対象が現れた場合、つまりマリーダと私だけが特別なのではなく、私だけが特別ということだ」

ミーナ「グラハムッ!」

グラハム「……先ほど君は残りの三割を言いよどんでいたな」

グラハム「知っているな、【あの計画】のことを」

黒服「……」スッ

ミーナ「止めなさいッ!」

黒服「威嚇です、万が一もある」

ミーナ「彼はそんな愚かな男じゃないわ。ジョークでもそんなものを私の目の前に出さないで」

黒服「……」

ミーナ「……それでいいわ」

グラハム「……」

ミーナ「一つ聞かせて……どの辺から怪しんでた?」

グラハム「正直に言えば最初からだ。違和感のようなものだがな、君は少し無理をして明るく見せていたように感じた」

グラハム「いくら私が他者の感情が解らぬろくでなしでも、そのくらいはな」

ミーナ「……はぁ……」

ミーナ「演技には結構自信あったんだけどね、それも返上か」

グラハム「……確かに彼女【達】が残したデータは、研究に於いては有意義に働くことだろう」

グラハム「質問よりは遥かに貴重なデータがある以上私の重要性は薄い。イレギュラーである私と、彼女達とのデータ上の差異を見極めるのが君の仕事か」

グラハム「……人革連をどうこう言えんな、ユニオンも」

ミーナ「えぇ……本当に」

ミーナ「ごめんなさい。黙っていたのは悪かったわ」

ミーナ「あんな実験……彼女に思い出させてしまうと思うと、言い出せなくて」

グラハム「いや、今更だ。私こそ君を誤解していた、謝罪しよう」

ミーナ「お互い様ね……」

グラハム「あぁ、そういう事だ」

グラハム「それより私が畏れているのは……」

ミーナ「彼女を元に再び計画が再開されること、でしょう?」

グラハム「!」

ミーナ「アナタの顔を見ていればだいたい書いてあるもの、分かるわよそれくらい」

グラハム「……」

ミーナ「はっきり言ってそれは無いわ。政府はNTを制御こそしようとはすれ、量産しようとは考えていないもの」

ミーナ「あなたが考えているほど、今の国連軍はニュータイプに期待などしていない……」

グラハム「……?」

ミーナ「むしろこのままじゃ排斥が進みかねないほどに、あなた達を危険視しているのよ」

グラハム「何……!?」


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グラハム(余計謎が深まった……!!)

ホーマー「おいグラハム、お前本当に聞いているのか?」ウィー

グラハム「えぇ勿論っ!」

グラハム(あれからミーナ・カーマインは黒服に制止され面会は中止になってしまったからな……厄介なことを思い出したものだ)

グラハム(しかし、政府が我々を危険視しているとは一体どういうことだ?)

グラハム(まさかまだ本気でソレスタルビーイングとの関連性を疑っているわけではあるまいな……それならばニールの存在を知らない政府が、ニュータイプごと疑う理由も無い)

グラハム(マリーダもろともに疑われている理由は……まぁ大体理解してるのだが)

グラハム(……)

『失礼します』

ホーマー「む?」

グラハム「!」

――その時、泥沼と化した座敷に一筋の光が差した

マリーダ「司令、お待たせ致しました」

ホーマー「うむ……」

グラハム「……!」

障子戸を開け姿を現したのは、和装に身を包み慎ましく座すマリーダ・クルスその人
普段の凛とした態度・姿勢とはまた違う……それでいながら普段の良さを微塵も失わない、美がそこにはあった

ホーマー「遅かったな。久しぶりで少し手間取ったか」

マリーダ「概ねその通りです。この一年間、軍服とパイロットスーツが殆どでしたので」

ホーマー「ふっ、流石に普段着に小紋は難しいか」

ホーマー「どうだグラハム、馬子にも衣装とはよく言ったものだろう」

グラハム「…………」

ホーマー「グラハム?」

呆けた表情を、直せない
視線を彼女から離せぬまま、グラハムは空の猪口を落としたことにも気付かなかった

マリーダ「……マスター、どうかなされましたか」

グラハム「美しい……」

マリーダ「え?」

グラハム「!」

譫言のような呟き、幸いにも二人には聞こえなかったようだ
隣に座るマリーダの顔がすぐ目の前に来て、ようやくグラハムは己を取り戻し、猪口を拾い上げ平静を装った

グラハム「い、いや、何でもない。よく似合っているよマリーダ」

マリーダ「……ありがとうございます、マスター」

ホーマー「マリーダ、グラハムに酌をしてやれ」

マリーダ「はっ」

ホーマー「少し話しすぎたな。料理が冷めてしまう」

ホーマー「グラハムも、見とれている暇があるなら食え。今日はお前のための席なのだからな」

グラハム「し、司令!」

ホーマー「くっくっく、慌てて酒をこぼすなよ」

グラハム「お人の悪い……こうなることを予測して仕掛けましたな?」

ホーマー「だが存外、戦果はあったようだ」

マリーダ「?」

ホーマー「……私の唯一の気掛かりだ」

それから、先ほどまでの混沌が嘘のように会食は進み、一行は帰路に着いた
ホーマーの別荘の一室に泊まることになったグラハム、敷かれた布団に身を投げ出し大きく息を吐く

グラハム「……」

先ほど、連絡があった
ガンダム掃討作戦に於けるGN-Xの残骸及びパイロットの遺留品捜索、その全行程を打ち切る、と
フラッグファイター達の乗った六機のGN-Xもその殆どが回収され、遺体や遺留品などは遺族に届けられたという
しかし、一機だけは例外として処理されたとビリー・カタギリから伝えられていた

グラハム(ギルボア機だけは回収されなかった、か)

グラハム(ギルボア……)

彼にはよく家族の写真を見せられ、自慢されていた
きっと息子は、きっと娘は、そんな未来を語る彼の眼差しをグラハムは思い出していた

グラハム「……」

死んだ
軍人も、そうでない者も
知人も、見知らぬ者も
沢山の人間の命が、この一年間で散っていった

グラハム「……ッ」

命の散る瞬間、筆舌に尽くしがたい虚無感が身体を通り過ぎていく
その感覚を思い出しグラハムは膝を抱え縮こまる
孤児院に居たときのような孤独感に、それはよく似ていた

ビリー・カタギリ
ハワード・メイスン
レイフ・エイフマン
ダリル・ダッジ

グラハム「……」

マリーダ・クルス
ニール・ディランディ
パトリック・コーラサワー

グラハム「違うの……だな」

思い返す、今まで逢ってきた人々の名前と顔を
いつの間にかそこには、明確な【区切り】が存在していた

グラハム「……」ムクッ

ミーナ・カーマインが言い残した、【排斥】という言葉が強くグラハムの心に突き刺さっていた
ニュータイプに覚醒してから、少なからず感じていた自身の変化
そしてその変化に対する他者の反応
それに敏感になっている自分

グラハム「怖いのか?」

またあの頃のように独りになるのが……
そう自身に問うてみても、答えを出せるほど吟味もしていない

グラハム「だから、マリーダに縋るのか……私は」

この感情は、彼女を利用する為の都合のいいものなのか
――もしそうなら、私は……

その時、グラハムの携帯電話が着信に震え点滅する

グラハム「!」

表示された名前は、セルゲイ・スミルノフ
確かデュバル少佐の調査に自ら出向いていたはずだ
これはその報告だろうか

グラハム「……」

取るべきか、取らざるべきか
グラハムは少し迷ってから、淡く光る携帯電話へと手を伸ばした


TO BE CONTINUED...


―ユニオン軍・宿舎―

<エントリイィィーーッ!!

「あれ、俺の出番は?」


次回【翼】

片方だけでは、飛べない



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