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まどか「名護さんは最高です!」 第6話『仮面ライダー』

2011年10月21日 19:57

まどか「名護さんは最高です!」

364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/08/24(水) 21:18:53.95 ID:zH+GMZFRo

―紅家 AM12:05―

渡「はい、健吾さん、上条君」

健吾「おっ、なかなかウマそうやな~いただきま~す」

恭介「いただきます」

健吾「ん~やっぱうまい!渡はすごいなぁ!料理できるし、バイオリンは弾けるし作れるしで完璧や!」

渡「そんな、完璧だなんて」

健吾「将来渡の嫁になる人は幸せやなぁ」

渡「いませんよ、そんな人。あ、でも正夫のこととかあるし…」

健吾「絶対おるって。お前を好きな奴がどっかに」

渡「そうかも…しれませんね」

健吾「そう思っとけ」

渡「そういえば、健吾さんはなんで家に?」

健吾「お、そうやった。俺のギター、聞いて欲しくてな」

渡「治ったんですか?腕」

健吾「あん時に比べれば問題あらへんよ、飯食い終わったら聞いてくれ」


―食後―

演奏が終わる。

「どうやった?」

健吾が渡に聞く。

「前とは全然違いますね」

「まあ、怪我する前に比べりゃまだまだやけどな」

といっても、普通の人に比べれば十分に弾けている状態であり、誰も彼が怪我をしていたとは思わないだろう。

「なあ、上条。お前の演奏も聞かせてくれへん?」

健吾が恭介に言った。

「え?」

「いや、お前の演奏がどんなもんか聞いてみたくてな。渡のは何回も聞いたし、たまには別の奴の演奏が聞きたくてな」

健吾が渡と出会ってはや3年。

渡のバイオリンは聞く人が少ない。

そもそも、渡が人前で弾くこと自体が珍しかった。

かなりの腕を持っているにもかかわらず、演奏会などにも出たことがなかった。

「まあ、いいですけど…」

恭介は健吾の頼みを聞く。

「でも、バイオリンが…」

「これ、使ってよ」

渡が『ブラッディ・ローズ』をさし出してきた。

「無理ですよ!貴方の大切なモノを」

恭介にはこのバイオリンの価値がわかる。

音色も聞いた。ストラディバリウスに匹敵するものだった。

市場に出し、価値のわかるものに見せれば数億はくだらないだろう。

それほどの物を、簡単に弾くわけにはいかない。

「大丈夫。君の想いが届けばこれはその想いに反応する」

「え?」

人の想いに反応するバイオリンなど聞いたことがない。

「まあ、弾いてみてよ」

かなり強引に渡にブラッディ・ローズを渡された。

そして手に持った瞬間、今までにない何かを感じた。

(人の想いに反応するバイオリン…僕の想いは…)

演奏を始める。

すると、今までの自分とは格段に違う音色が聞こえた。

(これが…このバイオリンの?…いや、僕自身の腕が怪我以前より?)

バイオリンの出来や、想いを込めたのとは別に、恭介自身の腕が上がっている。

まるで腕の怪我が嘘のように動く。

そして、演奏が終わる。

「すごいよ、上条君」

「そ、そうですか?」

渡に褒められ、恭介は照れる。

「お前の音楽、ロックじゃないけど、俺の胸にジンジンきたでぇ!」

「あ、ありがとうございます」

正直ジンジンの意味が分からないが、褒められていることは分かった。

「君の想い、早く幼馴染に聞かせてあげなよ」

渡には分かったようだ。自分が何の想いを込めて弾いたのかが。

「はい!」

はやくさやかに生まれ変わった自分の演奏を聞かせたい。

「僕、しばらくしたらこの子を送らなくちゃいけないので」

「そうか、じゃあ俺もお前が出る頃には帰るわ」

どうやら渡が恭介を見滝原まで送って行くようだ。

そして、恭介はさやかにメールを送った。



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―ポレポレ Side:ほむら―

「なあ、ほむらちゃん、本当のことを話してくれないか?」

いきなり、名護啓介がそう言ってきた。

「何のことかしら?」

名護の言いたいこともわかる。

自分の能力を時間遡行と知っているのは名護だけだ。

つまり、自分の能力も願いもすべて打ち明けろ。そう言いたいのだ。

「君が何を背負って戦っているかは知らない」

「そう。それならそれでいいじゃない」

もちろん、話す気など全くない。

もう、誰にも頼らない。

そう決めた時からずっとそうしてきた。

自分が話したところで誰も自分の言っていることを信じない。

協力しているのは、あくまでワルプルギスの夜を倒すための戦力の確保。

それ以上でも、それ以下でもなかった。

「以前俺は、いや俺達は言った。魔法少女を救ってみせる、と」

なぜこの男はこうまでしてこちらに踏み入ろうとするのか、ほむらには理解できなかった。

「その中にはマミちゃん、杏子ちゃんはもちろん、君も入ってるんだ」

「私はそんなことは頼んでいないのだけれど」

頼んでもいないことを押し付けるな。

こっちにはこっちの事情がある。

何も知らない第3者に介入されてはたまったものではない。

「君は、自分の運命を受け入れているのか?」

「ええ、魔女になりそうならその場で死ぬ覚悟だって出来てるわ」

だが、まどかを救うまでは決して死ねない。

「だめだよ!ほむらちゃん!死んじゃダメ!」

まどかが口を挟んできた。

「私達魔法少女は魔女になるか、魔女に殺されるか。その2つしかないのよ」

「で、でも、名護さんもほむらちゃん達を救おうとしてるんだよ!?それなのに死ぬなんて」

まどかは優しすぎる。

その優しさがほむらの胸を痛めさせる。

「そんなの、何年先になるの?1年後?10年後?もしかするともっと長いかもしれない。その頃には私は死んでるわ」

「うぅ…」

根拠のない物に頼る気などさらさらない。

「出来るなら俺は、君を永遠の地獄から救ってやりたい」

名護が言った。

「名護さん…?」

「君が今まで、どんな世界を巡ってきたかは分からない。
 だが、いままでがそうだったからと言ってこの世界でもそうとは限らない」

「それが、未来への可能性というものではないか?」

何故。

何故この男はここまでして私の心に入り込んでくるの?

「何故そこまでして魔法少女を救いたいの?」

「君が一人の人間だからだ」

ありきたりな答えが返ってきた。

「そんなの理由になってないわ」

「いや、十分理由になってるんじゃないかな?」

五代雄介が言った。

「ああ、五代の言う通りだ」

橘朔也も同意する。

「君は多分、一人で抱え込み過ぎなんじゃないかな?」

上条睦月まで。

「あたしさ、あんたと出会ってまだ2週間ぐらいしかたってないけど、
 あんたが背負っちまってるものあたしにも背負わせてくれよ。まだ信用がないかもしれないけどさ」

佐倉杏子も。

「暁美さん。貴方は確かに強い。でも、心まではそうともいかない。
 なら、周りの人に頼ってもいいじゃない」

巴マミさえも私を支えようとしている。

思い出してみれば、周りに頼れる者が居たことなんて、初めてループしたとき以来かもしれない。

でも、私は…

「ほむら、皆仲間なんだよ」

「だからね、もう迷わなくてもいいんだよ?」

さやかとまどか。

この2人まで自分の事を心配してくれる。

この世界なら、『いつも』とは違うこの世界なら…

今度こそ…

「昔の私は…体が弱くて、何も出来ない一人の人間だったわ」

「心臓の病気で、入退院を繰り返してた。それで、ある日見滝原にやって来た」

眼鏡を掛け、髪を三つ編みにしていた頃の自分。

そして、まだ魔法少女の存在を知らなかった頃。

「もちろん、この世界と同じように色々な質問をクラスメイトからされたわ。
 でも、人見知りもあった私は、うまく答えられなかった」

その上、体の関係上、決まった時間に薬を飲まないといけなかった。

だが、その事も言い出せなかった。

「けど、そんな私に普通に話しかけてくれたのが、まどか。貴方よ」

「え…?」

早乙女和子から話を聞いており、ほむらの事情を知っていたまどかが保健室まで案内をしてくれた。

「それでその帰り、魔女の結界に巻き込まれたの」

自分なんか死んでしまえばいい。

その心の隙に入り込まれ、いつの間にか魔女の結界に入り込んでいた。

「そこで初めて魔法少女の存在を知った。私が初めて会った魔法少女はまどか」

「私?」

そのまどかと一緒に、巴マミはいた。

「ええ、と言っても私と会った時点でまだ1週間ぐらいしか経ってなかったようだけど」

「私が魔法少女…でも、なんで?」

「貴方達が魔法少女のリスクを殆ど知らなかったからよ」

もちろん、自分もその一人だ。

「魔法少女が希望をもたらし、魔女が絶望を撒き散らす」

その言葉に騙され、多くの少女がインキュベーターと契約した。

「でも、希望があるのは一刻だけ。やがて自分も絶望を撒き散らす存在となる」

あの世界のまどかもインキュベーターに騙され、契約した。

「そして、1ヶ月後、見滝原にワルプルギスの夜が来た」

「ワルプルギスの夜ですって!?」

「知ってんのか、マミ」

「ええ、キュゥべえに聞いたことがあるの。とてつもなく強い力を持った魔女が居るって」

どの世界でも、巴マミは噂程度にはワルプルギスの夜のことを知っていた。

「そして巴マミはワルプルギスにやられ、残ったのはまどかだけ」

「私は止めようとしたわ。でも、止めることはできなかった」

ワルプルギスの夜は倒された。がまどかも相討ちという形で終わった。

「そして、私は魔法少女になった。私の願いは『まどかとの出会いをやり直したい』」

その能力を使い、見滝原に転校する前まで戻れるようになった。

「魔法少女になったばかりの私は、これでまどかと一緒に戦える。嬉々とした気持ちで学校に行ったわ」

「で、どうなったんだ?」

「その世界で、魔法少女は魔女になる。この事実を知った」

原因は美樹さやか。

上条恭介の腕を治すために契約し、絶望し魔女になった。

「さやかのおかげで、巴マミが発狂し、それに巻き込まれた佐倉杏子が死亡。
 巴マミはその場に居た魔法少女を全員殺そうと思っていたのだけれど、まどかにソウルジェムを破壊されて死んだわ」

元々、マミはメンタルは弱いが、頭の回転は早い。

味方にいると頼もしいが、敵に回るととてつもなく厄介な存在、それが巴マミだった。

「もちろん、その世界にもワルプルギスの夜がやって来たわ。私とまどかは協力してなんとか倒すことができた。
 2人ともソウルジェムは濁りきって、私はそこで死ぬはずだった」

「だが、君がここにいるということは、何かあったんだな」

「ええ、まどかの持っていたグリーフシードで私はなんとか魔女にならずに済んだ」

そしてまどかと約束した。

キュゥべえに騙されてる、だめな自分を救ってほしいをいう約束を。

「それからは地獄だった。すぐに真実を伝えようとしても誰も私の言うことなんか信じない。
 誰も現実を受け入れられない」

「だからか、君が一人で抱え込むようになったのは」

やはり名護は察しが良い。

相変わらず凄い男だった。

「ええ、貴方の言う通りよ。私はまどかを守るために何度も時間を繰り返した」

しかし、その結果はすべて駄目であった。

「何度も何度も気の遠くなるような時間を観てきたわ。
 でも、そんな中でたどり着いた世界が」

「ここだったというわけか」

「ええ。仮面ライダー。今までの世界ではいなかった謎の存在」

まさにイレギュラー。

魔法少女の他に魔女と戦う存在など今まではいなかった。

「そして今日まで、その事を黙り過ごしてきたというわけか」

橘朔也が確認した。

「ええ。名護啓介にはすぐに見抜かれたけれど」

「まさか俺も当たっているとは思わなかったよ。そして君は時間停止まで出来る。そうじゃないか?」

「本当に見抜かれてたとはね。たった一回の魔女との戦いで使っただけなのに
 まあ具体的に言うのなら、時間遡行の副作用みたいなものよ」

本当に見抜かれていた。

この男、イレギュラーで収められない人間だった。

「それにしても信じれんねーな。名護達は別として、あたしら何回も会ったんだろ?」

杏子がほむらの言ったことを確認した。

「ええ。何十回と会っているわ」

「なんか実感ないわね…」

当たり前だろう。

「私以外は誰も覚えていないわ。時の地獄を彷徨っている私しか」

「時の地獄…か、だがそれもこの世界で終わりだな」

名護が笑いながら言った。

「君の周りには大勢の仲間がいる。今までではなかっただろう?」

「ありがとう、名護啓介」

素直に名護に礼を言う。

名護がいなければ、いまも自分は一人だっただろう。

心なしか、今まで自分が背負っていた何かが軽くなったような気がした。

「俺だけじゃないさ。ここにいる全員がそうだ」

「そうだったわね。ありがとう、皆」

すると、誰かの携帯が鳴った。

「ん?恭介から?」

さやかだった。


―Side:さやか―

「ん?恭介から?」

恭介とメールアドレスは交換していたため、向こうがアドレスを知っているのは分かる。

が、怪我の以降は連絡はほとんどしてなかった。

もちろん、自分が恭介のお見舞いによく行くという理由もあったが、腕の動かせない彼がメールを送ってくることはなかった。

それが今日突然送ってきたのでなんだか変な感じだ。

メールを開いてみる。

するとそこには

『今日の4時、公園に来てほしい』

公園というのは家の近くにある人気のない公園のことだろう。

あそこは多少騒がしくても迷惑がかからない。

「って、4時?」

そのまま携帯で時間を確認すると、15:10と表示されていた。

「どうしたの?」

マミが尋ねてくる。

「あ、ちょっとこれから用事ができて」

「ん?いつの間にかこんな時間か。よし、君達2人を家まで送っていこう」

どうやら此処に来た車で家まで積んで行ってくれるらしい。

正直、ありがたい。

「じゃあな五代。カレー美味かったよ」

橘が席を立った。

「また来ますね。五代さん」

さやかも別れのあいさつをする。

「じゃあ、また」

五代が手を振って見送ってくれた。

「ここでいいです」

車で家のかなり近くまで積んでもらった。

ここからなら、歩いて1分と経たずに家につく。

「そうか、じゃあ気をつけてな」

「はい」

そして、車から降りる。

まどかはまだ車に乗っている。

「じゃあね、さやかちゃん」

「魔女に襲われたら連絡しなさい」

まどかとほむらに別れを告げる。

「まあ、魔女に会わない様に気をつけるよ。バイバイ、まどか、ほむら」

そう言って、車から離れる。

時間は午後3時45分。

本来ならそのまま家に帰るのだが、今日は違う。

恭介からもらったメールに載っていた公園に向かう。

ここからでも5分とかからないだろう。

「なーにかなー?なんかすっごく嬉しい気分」

すこし、早足気味に公園へ向かった。


―公園 PM3:40 Side:恭介―

「来るかなあ、さやか」

正直、来るかどうか心配だった。

「来るよ、絶対。それに君は彼女に演奏を聴かせるために此処に呼んだんでしょ?」

渡に言われて、腕の中にあるバイオリンを見つめる。

そのバイオリンはブラッディ・ローズ…ではなく、普通のバイオリンだ。

「というより、渡さんって普通のバイオリン持ってるじゃないですか」

正直、あの家でブラッディ・ローズを渡されたときは対応に困った。

まあ、最終的には受け取り、最後まで演奏しきったわけだが。

「まあ、基本的に持ち歩きたくないからね。父さんの作った大事な物だし」

「形見ってやつですか?」

「うん」

父親の形見。

天才バイオリニスト、『紅音也』のバイオリン。

「でも、なんで僕にブラッディ・ローズを弾かせたんです?」

「なんでかなぁ?ただ、父さんの声が聞こえた気がしてね。この少年に弾かせてみろって」

「はあ」

相変わらず、よくわからないことを言うが、嬉しかった。

父親の形見であるにも拘らず、自分に弾かせてくれた。

自分のバイオリンを人に貸すなど、普通はありえない。

それ故に、あのバイオリンを弾けたのは自分の記憶に一生残るだろう。

それだけ嬉しかった。

「ねえ、渡さん」

「何かな?」

ブラッディ・ローズを弾かせてもらった時から考えていることがあった。

「渡さんはバイオリンを作るんですよね」

「うん、目標はブラッディ・ローズだよ」

この人なら、任せられる。

「僕のバイオリンを作ってくれませんか?」

「え?僕でいいの?」

未完成のものも見せてもらったが、あれはかなりのものだった。

「はい。でも、今すぐじゃなくて、僕が二十歳を超えたらです」

その頃には、きっと世界を代表するバイオリニストになっているだろう。

ただし、自分の目標は紅渡とその父親、紅音也だ。

「いいよ。じゃあ約束だね」

「はい、約束です」

年甲斐もなく指切りをする。

「あれ?あの子じゃない?」

渡の指を差した方向を見ると、見慣れた顔が見えた。

さやかだ。

手を振ってみる。

すると向こうもこちらに気づいたらしく、手を振りながら走ってきた。


―公園 Side:さやか―

公園についた。

既に恭介が来ていないかあたりを見回す。

すると、恭介が手を降っているのが見えた。

その隣にはもう一人別の男。

知らない顔だ。

とりあえず手を振りながら走って近づく。

「恭介!おかえり!」

「ただいま、さやか」

近づいてよく見ると、その腕にはバイオリンケース。

「え?恭介腕治ったの?」

「うん。僕の演奏を君に聴いてほしくて此処に呼んだんだ」

そう言われて胸が熱くなるのが分かった。

自分なんかのために好きな人がバイオリンを弾いてくれる。

嬉しくて仕方がなかった。

「じゃあ、僕はここで。上条君、今度僕の家に遊びにおいでよ。バイオリンはその時に返してくれればいいからさ」

大型のバイクに腰をかけていた男が言った。

「はい、渡さん。またいつか」

そう言って男はバイクに跨り、何処かへ行った。

「誰?あの人」

恭介の知り合いだったようなので尋ねてみた。

「僕の…目標としてる人かな」

天才と呼ばれる恭介が目標とする人?

ぜひ一度演奏を聴いてみたかった。

「じゃあ、いくよ」

恭介の演奏が始まる。

至福の時間が始まった。


―見滝原市 Side:渡―

上条恭介と別れ、愛馬『マシンキバー』を走らせていた渡。

だが突然走るのをやめる。

(嫌な予感がする…)

この町に来てからすっと感じていた。

どうやら恭介はなんとも思っていなかったみたいだが、渡は何かを感じていた。

(この感じ…ファンガイアでも、ネオファンガイアでもない…別の何かがこの町にはたくさんいる)

なんとなく雰囲気で魔女が居ることが分かる。

すると、頭の中で突然ブラッディ・ローズの音色が鳴り響いた。

(わかったよ、父さん。行くよ)

先程まで走っていた道を戻る。

渡の戦う理由…人の心に流れる音楽を守るため、彼は何時までも戦い続ける。

そしてバイクのスピードを上げた。


―公園―

恭介の演奏が終わった。

「すごい…てゆうか、怪我の前より上手になってない?」

「やっぱり分かる?僕もなんか変な感じだよ」

正直、怪我の後のほうが上手になっている。

普通は逆だ。

バイオリンを使う腕を怪我していたにも拘らず、ここまで上手になっているとちょっとしたホラーのようだ。

「そういや、なんでこんなところで?」

今まで聞きたかったことを聞いてみた。

「君一人に聴いてほしかったから」

「え…」

それは…どういう事なのだろうか?

「さやか。僕は…君のことが好きだ。僕の傍にいてくれ」

「え…」

さやかの顔が真っ赤に染まっていく。

「…うん。私も恭介のことが、好き」

「ありがとう…さやか」

みると恭介の顔まで真っ赤だ。

まさか恭介の方から告白してくるとは思わなかった。

「ねえ、もう少し近寄ってもいいかな?」

恭介に聞いてみた。

「うん、僕もちょうど言おうとしてたところだよ」

好きな人と考えていたことが同じ。

その事にもとても嬉しくなる。

「温かい…」

「僕もだよ」

だが、次の瞬間、周りの景色が変わっていく。

今まで何度か見た、魔女の結界だ。

「恭介!走れる?」

近くに杖があるところから考えて無理だと思うが尋ねてみる。

「む、無理だよ!というよりここはどこなんだい?」

説明してもわからないだろう。

実際自分もそうだった。

「説明してる場合じゃないかも。とりあえず私の背中に乗って!」

「う、うん」

とにかく、使い魔共から逃げることが優先だ。

せっかく恋人になれたのだ。こんな所では死ねない。

「君が魔法少女になれば、全て解決するよ」

聞いたことのある声だ。

「あんたは!」

インキュベーターがさやかの目の前に現われた。

「さやか?」

恭介には見えていないようだ。

名護達の言っていたことを思い出す。

インキュベーターは魔法少女かその素質のあるものにしか見えない。

だが、人間を超越しているものには見えるようだった。

「ここで2人とも死ぬか、魔法少女として死ぬかどちらがいいか、君でも分かるよね?」

使い魔が迫ってくるのが分かる。

ここで2人とも死ぬか、自分だけが死ぬか。

今までなら恭介の腕のために契約していただろうが今は違う。

彼の腕は治ってしまっている。

ならこの場で最良の選択は…

使い魔はすぐ傍まで迫っている。

考えている暇はない。

「キュゥべえ!私の願いは―」

『恭介と幸せでいられますように』

だが言い終える前にキュゥべえを踏みつけ、使い魔を吹き飛ばした何かがさやか達の前に停まる。

「大丈夫!?」

先ほど別れた男がヘルメットのバイザーを上げ、こちらの安否を確認してくる。

「渡さん!?」

「とにかく、2人とも下がってて!」

渡が来たことにより、使い魔の狙いが変わる。

だが渡が使い魔を睨むと多くの使い魔がたじろいだ。

もちろん、中には渡に歯向かう使い魔もいる。

しかし渡は向かってくる全ての使い魔に生身で立ち向かう。

使い魔達は渡に殴られるたびに数を減らしていく。

尋常ではない腕力だ。

だが使い魔の数が多すぎる。

流石に渡も数で押されれば追い込まれてしまう。

そう思い、

「キバット!タツロット!」

渡が何かの名前を呼ぶ。

「おっしゃぁ!キバッて、行くぜ!」

蝙蝠のような生き物…キバットバットⅢ世が渡の近くに飛んで来る。

「テンション、フォルテッシモ!おや?そちらは上条くんじゃないですか~」

「え?」

小さな龍のような生き物…タツロットが恭介に話しかける。

「渡さんの家での演奏、素晴らしかったですよ~」

「おい!タツロット!お前何してんだ!」

キバットがタツロットを呼ぶ。

「おや、では私はこの辺で~」

「行くよ!」

渡がキバットを持ち、キバットが口を開く。

そして左手にキバットを噛み付かせる。

「ガブッ」

すると、太牙と同じように顔にステンドグラスに似た牙のような模様が浮かび上がる。

「変身」

「ドラマチックに行っきまっしょ~」

変身途中のキバの腕にタツロットが合体した。

するとキバの体が金色に輝き、その中から出てきたのは『黄金の鎧』を纏う、仮面ライダーキバエンペラーフォームだった。

「仮面…ライダー?」

さやかがキバの姿を見て言う。

「ハア!」

キバの攻撃が使い魔にヒットする。

一体目をたたき落とし、次々と倒していく。

さやかは恭介を背負ったまま、キバへ着いて行った。

どれぐらい進んだだろうか。

ようやく結界の最深部までたどり着いた。

「これが…魔女…」

キバが魔女を見上げる。

流石に武器なしでは無理がある。

そう判断したキバはタツロットの角【ホーントリガー】を弾いた。

タツロットの背中にある【インペリアルスロット】が回転し、止まった。

止まった色は緑。

「バッシャーフィーバー!」

キバの手元にバッシャーマグナムが現れる。

そしてタツロットをバッシャーマグナムのマズルにはめ込んだ。

「カチャ」

タツロットが自分で効果音をいう。

そして、キバの足元にアクアフィールドが形成され、その上を滑るようにキバが動く。

タツロットの口に緑色のエネルギー弾が集まる。

「ハア!」

その声と共に撃ち出されたエネルギーは無数の弾になり、その全てが魔女に直撃した。

魔女が叫び声を上げ、結界が消滅した。

キバの変身が解かれ、紅渡の姿へ戻る。

渡が落ちていたグリーフシードを拾い上げる。

「何これ?」

渡はグリーフシードのことを知らない。

その渡にさやかが声を掛けた。

「あの、それ私に譲ってくれませんか?」

「あ、うん」

何の疑いもなく渡してきた。

明日にでもほむらに渡せばいいだろう。

「渡さん、あの姿は…」

恭介が渡の姿…キバについて質問する。

「ああ、あんまり人に話せないことなんだ。ごめんね」

「あ、はい」

そう言われると、恭介はここで引き下がるしかない。

「大丈夫だよ、恭介。あれは仮面ライダーって言って、正義の味方だよ」

とりあえず恭介に説明しておく。

「仮面ライダー?」

「まあ、とりあえずこれで置いといて」

他に説明のしようがない。

「用も済んだし、僕は帰るよ。じゃあね、2人とも」

そう言って、渡は再びマシンキバーに跨り、何処かへ行った。

「私達も帰ろっか。家まで送って行くよ」

「ありがとう、さやか」

少し歩いていて恭介が

「あ、バイオリン返しとけばよかったな」

「でも遊びに来てって言われたんでしょ?そのときでいいじゃん」

「それもそうだね」

恭介を支えながら、さやかは歩いて行く。

胸の奥にとても大きな幸せを抱えながら。


―BOARD―

まどかを家に返した後、名護達は再びBOARDに集まった。

「ほむらちゃんの話だと、この世界にもワルプルギスの夜が来る、そうだろ?」

「ええ、今までの統計上、確定事項よ」

そのワルプルギスに何度も挑んだ。

勝てたとしても、まどかが犠牲になる。

結果として、一人で倒せたことはない。

「そうか、確定事項か…」

名護が何かを考える。

「なら、今のうちにグリーフシードを集めながら最低この6人のチームワークを磨いておくのはどうだ?」

橘が提案する。

「私は賛成です」

マミは賛成した。

「グリーフシードが誰の手に渡るかはわからないけど、あたしもそれでいいよ」

杏子も賛成した。

「なら、早速今日から行動をしよう」

魔法少女3人、仮面ライダー3人で戦うことが決まった。


―見滝原の何処か―

「此処に魔女の結界があるわ」

ほむらの持っているソウルジェムが輝く。

「よし、行こう」

6人が結界の中に侵入した。


―魔女の結界内―

最初にほむら、マミ、杏子が変身した。

橘、睦月がバックルにカードを入れる。

体にベルトが巻かれ、待機音が鳴る。

名護もイクサナックルを手のひらに当てる。

『レ・ディ・イ』

「「「変身!」」」

『フィ・ス・ト・オ・ン』『Turn Up』『Open Up』

名護の体にイクサが装着され、橘と睦月の前にオリハルコンエレメント、スピリチアエレメントが発生する。

2人の体がその光を通ると、ギャレン、レンゲルが姿を現した。

「行くぞ!皆!」

橘が指揮をとる。

「ああ!その命、神に返しなさい」

魔女との戦闘が始まった。

(グリーフシードが落ちる音)

名護「瞬殺…」

橘「まあ6人だからな」

杏子「で、明日はどうするんだ?」

ほむら「ワルプルギスの夜について話があるわ」

マミ「なら明日はまたBOARDに集まるのかしら」

ほむら「いいえ、あの研究所よりも私の家のほうがちゃんとした資料がある」

睦月「じゃあ、明日はほむらちゃんの家に?」

ほむら「ええ。1時に見滝原中に集まってくれる?」

名護「分かった」

橘「五代や始達にも連絡して、その時のことを話しておいたほうがいいか?」

ほむら「戦力が多いことに越したことはないわ」

橘「わかった。俺から連絡しておく」

ほむら「ありがとう」


―暁美家―

「ふう」

帰ってきてすぐにベッドに倒れ込む。

今日は色々なことがありすぎた。

だが、ほむら自身はとてもいい気分だった。

(今までありえなかった…私が誰かと協力するなんて…)

これも全部、名護啓介のおかげだ。

彼の気持ちがほむらの心を開かせた。

『時間の波を捕まえて 今すぐに行こう 約束の場所』

ほむらの携帯が鳴った。

誰かと思い、画面を見ると、『美樹さやか』と表示されていた。

何かあったのだろうかと思いつつ電話にでる。

「もしもし」

『もしもし?ほむら?』

「…何かあったの?」

なんだか様子が変だ。

いつもテンションのおかしいさやかだが今回はさらにトチ狂ってるように感じる。

『えへへ~わかる~?』

なかなかうざい。

『私ね~恭介と付き合うことになったの』

「そう、上条恭介と…って、え?もう一度言ってくれる?」

今、上条恭介と言ったか。

まさかと思いつつもう一度聞いてみる。

『もう~じゃあ後一回だけだぞ。私、恭介と付き合うことになったんだ』

「マジ?」

私の知る上条恭介は美樹さやかと付き合うような人間ではなかったはずだ。

『しかも~告白してきたのは恭介の方で~腕も治ってたよ』

意味がわからなかった。

さやかの契約なしで上条恭介の腕が治った?

今までではありえなかった。

が、よくよく考えてみると、この世界はいつもとは違う世界だ。

これぐらいで驚いていては身がもたない。

「そ、そう。それはよかったじゃない。おめでとう」

とりあえず、2人が結ばれたことを祝福する。

これでさやかが契約することはないだろう。

『あ、あとグリーフシード拾った』

「ハア!?」

おもわず声を張り上げる。

一体彼女に何があったのか。

『叫ばないでよ…』

「いや、ごめんなさい」

声を張り上げたことに謝る。

「それで何があったのよ…」

グリーフシードを拾った経緯を聞いてみる。

『いやね、恭介に告白された後に魔女に襲われたのよ』

「貴方!もしかして!」

襲われたのに生きている。

このことから考えられるのは彼女が奴と契約した。

『いや、契約してないけど?』

「え?」

驚きの連続だった。

『いやね、なんか恭介の知り合いになった人が仮面ライダーだったみたいでその人に助けられたのよ』

「そう、よかったわ」

また『仮面ライダー』

この世界で見た物、聞いた物を含め、既に8体だ。

だが、ありがたかった。

結果的にそれがまどかとさやかを魔法少女にしていない要因だ。

『それでその人がグリーフシードがなんだか知らなかったみたいだから私が預かったのよ。
 で、それをあんたに渡しといたほうがいいかなって思ってね』

「ええ、そうしてちょうだい」

ワルプルギスの夜に備えて、グリーフシードはできるだけ確保しておきたかった。

『あんたに渡すにはどうしたらいいのよ』

「明日1時に学校に来てくれる?名護啓介達も来るから」

とにかく、さやかからグリーフシードを受け取ることにする。

『まどかも呼んでいい?』

「貴方達も知っておいたほうがいいのかしら?まあいいわ」

とりあえず許可しておくことにする。

『んー分かった。じゃあ明日の1時に学校ね』

「遅れないようにしなさい」

『今日の二の舞にならないようにするよ。じゃあね』

「ええ」

電話を切る。

時間を見ると、まだ7時を少し回ったところだ。

「夕食にしましょう」

ひとまず、腹ごしらえをすることにした。


―食後―

「さて、これからどうしようかしら」

やることがなさすぎる。

「明日の準備をするべきかしら」

資料をまとめることにした。

そして、風呂に入り、寝た。


次回、第7話『変身』



400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/28(日) 21:47:02.56 ID:dITNUR5zo
投下終了

恭介がの告白が告白じゃなくてプロポーズみたいなのはわざとです

ほむらの着うたも特に意味はないです
時間つながりでCLIMAX JUMPにしただけです

あとキバ本編で『バッシャーフィーバー』は出てない
なので今回のバッシャーフィーバーは>>1の妄想です

ドッガフィーバーなどを参考に考えた捏造技です
本気にしないでください


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