うしお「スタンド?何だいそりゃ?こいつはとらってんだ」

2009年09月23日 00:16

うしお「スタンド?何だいそりゃ?こいつはとらってんだ」

3 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします - 2008/10/13(月) 19:25:55.14 ID:dwRVi8zm0

なお、ジョジョやうしとらが好きすぎて同人すら許せない方は読まない方がいいです
とりあえず最後まで終わらせてから言い訳します


1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします - 2008/10/13(月) 19:23:18.32 ID:dwRVi8zm0

とら「しっかしめんどくせぇ妖(バケモノ)だったなぁ」

うしお「おめーが爆発させるから余計めんどくさくなったんだろうが」

とら「普段は巡回しかしねーくせに生意気にわしに楯突くからだなぁ・・・」

うしお「とらも大して有名じゃねーんじゃねぇか?」

とら「バカタレ!山魚はそこまで頭が回らんだけだ!」

うしお「どうかなー?おめー迫力無いもんなぁ」

とら「喰うぞ!!チビ!!」

グウゥウ

とら「本当に腹が減っちまったな、おい、うしお!わしゃ何か喰ってくる」

うしお「おい!まだ家までは遠いのに・・・こら!勝手にどっか行くなよ!」

とら「うるっせぇなぁ・・・時間ならたっぷりあるだろうが」

うしお「どのへんだ・・・?ここ・・・」

とら「人間喰うのが一番なんだがなぁ・・・このバカがいるからなぁ」

うしお「M県?おいおい!全然進んでねーじゃんか!」

とら「おまえ獣のままのほうが良かったんじゃねぇか?」

とら「お!見ろよ!牛タン・・・?ああ!牛の舌だぞ!牛は喰った事ねぇなぁ」

うしお「おめーの大好きなはんばっかは牛の肉だろうが」

とら「おぉ!これうめーぞ!うしお!」

うしお「勝手に喰うんじゃねーよ!!!!」


こうして、うしおととらはM県、杜王町に降り立った



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仗助「康一ィ、暇じゃねぇかァ?」

康一「あ・・・いや、今日は由花子さんと約束が・・・」

仗助「!!聞いたか!億泰!!康一は友情より愛情を取るんだとよ!!」

億泰「またチューか!?それとももっと先なのかよォー!!」

康一「やめてくれよー!億泰君!」

仗助「否定しねェーって事は・・・康一ィ!!!オメェーまさか!!!」

億泰「あ・・・あんな女と・・・物好きすぎねェーかァー!?くそぉ!うう・・・」

仗助「泣くなよォー億泰ゥー!康一も男なんだからよォー」

康一「あーもー!分かったよ!一緒に行くよ!」

仗助「それでこそ康一だ!さーてどこ行くよォー?」

約束をスッぽかされた由花子の眼輪筋がピグピグと痙攣したのは言うまでもない
もちろん康一にではなく、仗助と億泰に対して

康一「それでどこに行くの?」

仗助「そんなに怒るなよ、康一ィ」

億泰「のんびり飯でも食いに行こうぜェ」

康一「さっきお昼食べたばっかりじゃないかー」

億泰「康一よォー・・・3時のおやつを知らねェーのか?」

仗助「たまにはトニオさんの店じゃねェートコに行こうぜェー」

億泰「なんでだよ、うんめェーじゃねぇかよ」

仗助「オメェーと違って金がねェーんだよ!あとトニオさんちょっと苦手なんだよ」

康一「じゃあ今日は商店街の方にでも行ってみようよ」

そう言って3人はアテもなく歩き出した

うしお「おい!どこ行くんだよとら!」

とら「心配しねーでも人間は喰わねーよ!クシャミが止まらなくなるだけだ」

うしお「さっさと帰るぞ!」

とら「うるせー!サンピタラカムイ呼んできてやっただろうが!」

うしお「う!!」

とら「けけwww探索したら帰ってくるからそれまで待ってろ」

うしお「俺も好きにするからなー!!!バカとらー!!!!」

とら「おーおーしろしろ、勝手にしろチビガキ」

とら「けけけ、たまにゃあこうやってのんびりしねぇとな」

とら「しかしなぁ・・・なーんか感じるんだがなぁ・・・」
とら「まぁあのバカは面倒事に首突っ込みたがるから黙っとくか、めんどくせえ」
とら「お!あの岩なんかスゲーな!妖ともちょっと違う気もするが」

アンジェロ岩と呼ばれる岩を見ながらとらは呟いた

とら「石喰いか?違うな・・・」
とら「全く・・・わしもすっかりおせっかいになっちまったな」
とら「・・・くそ!やめたやめた!バカバカしい・・・」

とら「しかしな・・・わし以外の妖以外が調子に乗ってるのは気に喰わんな・・・」

とら「ほほぉ!ここはスゲーな!冥界の門までありやがる!」
とら「ただ・・・シュムナを吸い込んだのとはちーとばかり勝手が違うみてーだが」
とら「怖ぇ怖ぇ!吸いこまれないうちに退散するか」
とら「・・・このとんでもねぇ嫌な感じもイライラするしな」

とらはそのまま飛び去った
そしてその後姿をじっと見つめる一人の姿があった
『それ』は振り向いてはいけない小道にたたずみ、そして唇を歪めて笑った。

仗助「そういや聞いたか?康一ィ」

康一「え?何を?」

仗助「承太郎さんから聞いたんだがよォー・・・どうもややこしい事が起こってるみてェーだぜ?」

康一「や・・・ややこしい事?」

億泰「吉良の野郎はもう死んだってのに、今度は何なんだ?」

仗助「それがよォー、また杜王町で変死事件が起きたんだとよォー」

康一「えぇ!?ど・・・どんな!?」

仗助「吉良の野郎が手首を持ち帰ってたのはあの事件の後に分かっただろ?」

仗助「今度はその逆らしくてよォー・・・『右手首だけが残されてた』らしいぜェー」

億泰「・・・吉良・・・じゃあねーよな・・・あいつは死んだし・・・」

康一「鈴美さんもアイツが消えるのを見届けたはずだよ・・・」

仗助「模倣犯とかってヤツじゃねーのか?わかんねーけどよォー」

康一「でもあの事件を知ってるのは僕等だけじゃないか」

億泰「新たなスタンド使いってヤツかァー?」

康一「承太郎さんが何とかしてくれるといいんだけど・・・」

仗助「グレートなスピードワゴン財団がついてんだし何とでもなるだろ」

億泰「だといいがよォー、お!たまにゃあハンバーガーとかどうだ?」

康一「もー、億泰君は呑気だなぁ」

億泰「考えるのはオメェー等、動くのが俺等、な!仗助」

仗助「お・・・俺もオメェー側かよ!複雑な気分だぜェ」

3人がハンバーガー屋の前に着いたその時
杜王町の別の場所でまたしても右手首だけが発見されていた
報告を受けた承太郎はすぐにその現場に向かった

億泰「どこで食うよ?」

仗助「あんま人多いトコは落ち着けねーからなァー」

康一「この時間なら近くの広場はどうかな?人も少ないと思うし」

仗助「さすが康一だぜェ!」

億泰「んで?そこに由花子と二人で行ったのか?」

康一「・・・・・・」

仗助「・・・おい・・・康一よォー!」

億泰「うっ・・・うう・・・言うんじゃなかったぜェー」

仗助「だから泣くんじゃねーよ!億泰よォー」

とら「・・・お!この匂いは・・・はんばっかだな」
とら「やっぱりなんだかんだ言ってこいつが美味いよな」
とら「あいつらが持ってんのか・・・1つくらいなら分からんだろw」
とら「人間喰うのを我慢してやってんだ!これくらいは構わんだろ」

億泰「・・・あれ?おい、仗助ェ・・・ここに置いといた俺のてりやき知らねェーか?」

仗助「いーや?自分で食ったんじゃねェのかァー?」

億泰「俺がいくらバカでも食ったか食ってねぇかくらい覚えてるに決まってんだろォーが!」

康一「・・・億泰君・・・仗助君・・・あれ・・・」

康一の言葉に二人がそちらを向くと
そこには億泰のてりやきバーガーを頬張るとらの姿があった

仗助「な・・・なな・・・なんだァああああぁぁぁああ!??!」

億泰「お・・・お・・おお・・・おおお・・・俺のてりやきィー!!!」

康一「ス・・・スタンド!?なんでハンバーガーを食べてるんだァー!!??」

とら「ん!?なんだおまえ等、わしの姿が見えるのか!?」

仗助「喋ったぞ!本体はどこだ!!遠隔操作ってヤツかァー!?」

とら「ガキにはたまに見えるらしいが・・・まぁいい・・・わしは・・・」

とらが言い終わらないうちに三人は臨戦態勢に入った

康一「今のとこ敵意は感じないけど・・・」

仗助「油断すんじゃあねェーぜェー!どんなスタンド能力かわからねェー」

とら「すたんど?何言ってんだ、わしゃあ・・・」

仗助「おーっと!近寄るんじゃあねー!それ以上近寄ったら敵とみなすぜェー!」

とら「・・・人間ごときが何を生意気な・・・」

康一「ACT3!!!」

康一のスタンドが姿を現せるととらの表情が強張った

とら「こいつ!!妖に憑かれてやがんのか!?」
とら「おい、おまえ見たことねぇ妖だな!何てんだ?」

ACT3「S・H・I・T!何を言ってるか理解デキマセン!」

とら「わしにゃあおまえが何言ってるかわからんわ!」
とら「だがやるってんなら軽くひねってやるぜぇ!どあほう共が!」

康一「クソッ!!重くしろ!!ACT3!!!!」

途端にとらの身体にGがかかる。

とら「!!!??な!!!なんだこりゃあ!!??」

康一「いいぞ!さぁ!お前の目的を話すんだ!!」

とら「うしおのチビよりもチビなガキに・・・ぐおぉおお!!!」

康一「まさか!!動けるわけ・・・!!!」

とら「ヒコウキってやつよりは軽いわ!!!」

そのままとらは押し潰される事なく康一との距離を詰める

仗助「ドラァ!!!!」

間に入った仗助が拳を繰り出す

とら「うげっ!!こ・・・こいつも憑かれてやがんのか!?どうなってんだ?この町は!」

仗助「なんだこいつァーよォー!!話も噛みあわねェーしよォー!」

億泰「そんなもん削りゃあ同じだろォがよォー!!」

ハンドが右手を振り上げた瞬間、とらの毛が鋭く延びてスタンドの右手首に突き刺さった

億泰「うがぁあ!こいつ!由花子みてェーなスタンドだぞ!!!いってぇ!!」

とら「!?なんで妖を刺して人間が苦しむんだ!?どうなってる!?」
とら「人間殺したらうしおのバカと槍がなぁ・・・」
とら「かといって逃げるってのもわしの性に合わんしなぁ・・・」
とら「三匹とも種類が違うようだが・・・他の奴等も一緒か・・・?」

仗助「何ブツブツ言ってやがる!余裕こいてんじゃあねェーぞ!!!」

とら「やかましい!!くそ弱ぇ人間が!!」

バリィイイイ!!!!

とらの身体から激しい雷が放出され仗助の足元に降り注いだ

仗助「!!こいつ!!電気まで使うのか!?」

億泰「音石みてェーな能力!?」

康一「そんな!スタンドは一人一能力じゃぁ・・・」

とら「くっそぉ!あの獣の槍がありゃあな・・・妖だけを殺せるんだが」

億泰「こりゃ・・・うかつに踏み込めねェーぜ・・・」

仗助「何をするかわからねェーからなァ」

とら「あーもーめんどくせぇ!なんとかなんだろ!」

康一「発電してる・・・触るだけでもビリッときそうだ・・・」

仗助「近くには髪の毛、遠くは電気かよォー!やっかいな能力だぜェー!」

億泰「しかも攻撃の速度がハンパじゃあねェー・・・どうするよォー?」

両者の緊張を破ったのはとらを呼ぶ声だった

うしお「あー!こんなとこで何やってんだー!!!とらー!!!」

とら「おぉ!きやがったかバカチビ!遅ぇーんだよ!」

うしお「な・・・何なんだよ!何やってんだ!こんなとこで!」

とら「こいつら妖に憑かれてやがんだ!とっととその槍でぶっ殺しちまえ!」

億泰「何言ってやがる!?そいつがテメェーの本体か!?」

うしお「?兄ちゃん達こいつが見えるのかい!?」

仗助「見えるも何もテメェーもスタンド使いだろうがよォー」

うしお「スタンド?何言ってるかわかんねーけど・・・こいつはとらってんだよ」

康一「・・・様子がおかしいよ・・・仗助君、億泰君・・・何か誤解があるのかも」

仗助「誤解ィ?だがそいつは襲ってきやがったじゃあねぇか!」

うしお「何!?とら!おまえそんな事したのか!!」

とら「!?な・・・なんでそうなるんだよぉ!!!」

ゴチ!ゴチーン!!

とらの頭にはでかいタンコブができた、まるで二段重ねのアイスクリームのように

とら「恨むぞ」

うしお「勝手にしろ!・・・で兄ちゃん達、何があったんだい?」

とら「恨みってのは怖ぇんだぞ!妖になるヤツも恨みが理由ってヤツが殆どだしよ!!!」

うしお「うっるせぇ!!じっとしてねぇからだ!」

康一「・・・いいかな?その・・・君は何なんだい?スタンドじゃないのかい?」

うしお「その・・・さっきから出てくるスタンドってのは何なんだい?」

仗助「こいつだよ、見えるだろ?」

そう言うと仗助はクレイジーダイヤモンドをうしおの前で出した

とら「こいつ!こいつだよ!わしの言った妖ってのは!」

うしお「・・・見えるけど・・・それは妖・・・じゃないのかい?」

仗助「バケモノ?まぁバケモノには違いねェーけどよォー・・・」

とら「ほれ!ほれ見ろ!やっぱり妖じゃねぇか!」

ゴチーン!!!!

とら「・・・いつか絶対ぇー喰う」

康一「どうも噛み合わないな・・・君の言うバケモノって何なんだい?」

うしお「こんな事信じてもらえないかもしれないけど・・・妖怪の事なんだ」

うしおの口からこれまでの旅の事、妖の事が語られ始めた

とらの事、槍の事、獣の事、旅の事

仗助達は黙ってうしおの話に聞き入った

うしお「というわけで・・・俺ととらは旅をしてたんだ」

億泰「簡単には信じられねェ話だがよォー・・・目の前で見せられたらなァ」

康一「それなら能力の多さも納得できるけど・・・驚いたな」

うしお「よかったら兄ちゃん達の事も聞かせてもらっていいかい?」

仗助「俺達の事ってもなァ・・・長くなるけどいいか?」

うしお「構わないよ」

仗助「スタンド使いってのは俺達の他にもいてよォー・・・」

仗助はこれまで起こった事、そして吉良の事件もうしおに語った

仗助「まぁこんなもんだな」

うしお「・・・すげーなー・・・兄ちゃん達・・・」

とら「おい!馴れ合ってんじゃねーぞ!こんなうさんくせー・・・」

ゴチーン!!

とら「・・・」

億泰「こんな事信じる奴もいねェーから誰にも話してなかったけどよォー」

康一「うしお君って言ったっけ?君も苦労してるんだね」

うしお「あ、うしおでいいよ、俺なんか兄ちゃん達に比べたら!」

仗助「オメェー・・・いい奴だなァー・・・」

とら「けどよぉ・・・平和ってわけでもねーみてーだな」

うしお「お前はまた・・・」

とら「わしはさっき感じたぞ、すげぇドス黒い感じを」

仗助「なんだって・・・?まさか承太郎さんのあの事件か・・・?」

康一「まさか・・・」

とら「ほれ、思い当たる事があるんじゃねーか」

うしお「そ・・・そうなのかい?」

仗助「どうもよぉ・・・吉良に続く事件が起こってるらしいんだがよォー・・・」

億泰「手口がそっくりらしいぜェ・・・」

とら「じゃあその吉良って奴じゃねぇのか?」

うしお「おめー何聞いてたんだよ!?吉良ってのは死んだって・・・」

とら「死んだ後形を変えて戻って来た奴なら山ほど見てきただろうが」
とら「動物は土に生まれて、土に死ぬ。だがその土からさえ立ち返ってくるモノ」
とら「そいつが妖だ・・・って雲外鏡の奴が言ってたな」

康一「でも・・・鈴美さんは確かに吉良が消えるのを見たって・・・」

うしお「鈴美さんって?」

康一「君なら信じてくれるかな・・・吉良に殺された・・・幽霊の子だよ」

とら「その鈴美ってのはどうしたんだ?」

仗助「成仏しちまったよ、目の前でよォー」

うしお「じゃあやっぱり吉良ってのも消滅したんじゃ・・・」

とら「まぁわしが見たわけじゃねぇからな、可能性ってやつだ」
とら「冥界の門にでも吸い込まれたなら話は別だがな」

康一「冥界の門?」

とら「あの世とこの世の境目みたいなもんだ、近寄る妖は見境無しに吸い込みやがる」
とら「この町にもあったぞ?細い小道みてぇなとこに」

康一「!!それは振り返っちゃ駄目な小道だ!じゃあやっぱり吉良じゃないよ!」
康一「吉良はそこに吸い込まれたんだ!鈴美さんがそう言ってたよ!」

とら「ふん・・・じゃあ違うのかもな、わしには関係無い話だが」
とら「ほれ!帰るぞうしお!」

うしお「で・・・でも悪ぃー奴がいるんだろ?ほっとけねーよ!」

とら「そいつが人間だったらおめーは何もできねーだろうが!バカタレ!!」

うしお「で・・・でもよぉ」

仗助「大丈夫だって、心強い人も動いてくれてっしよォー」

プルルルルルルル

唐突に電子音が鳴り響いた

億泰「?電話?」

康一「あ、僕の電話だ」

仗助「おい、康一ィ!オメェーいつ携帯なんて買ったんだよ!聞いてねェーぞ!」

億泰「友情を疑うぜェー!!!」

康一「いや・・・その・・・ほら!承太郎さんからだよ!」
康一「も・・・もしもし」

承太郎「康一君か?俺だ」

康一「承太郎さん、どうしたんですか?」

承太郎「悪いが仗助を連れて杜王町駅の裏の公園までこれないか?」

康一「あ、なら今調度一緒にいるんですぐ向かいますよ」

承太郎「そうか、悪いな」

康一「いえ、それじゃすぐ向かいます」

ピッ

仗助「ちょっと貸せ!・・・どれどれ・・・」

億泰「ちゃっかり由花子とはメールしてんじゃねェか!!!」

康一「も・・・もういいからさぁ!早く公園に行こうよ」

仗助「いいや!俺は傷ついた!オメェーがこんなに薄情だとはよォー」

うしお「俺も一緒に行っていいかい?」

康一「あ、うん大丈夫だと思うよ!君ととら君なら」

とら「!だーかーらー!!ほっとけって言ってるだろうが!」

億泰「見ろよ仗助!おはようとかおやすみメールまでしてるぜェー!!!」

康一「億泰君!!!か・・・返してくれよォ!!」

うしお「どこでもやかましい人間はいるんだな」

こうして五人は公園に向かった

公園に着いて最初に声を発したのは仗助だった

仗助「勘弁してくださいよォー!!!!」

黄色いロープに囲まれた『手首発見現場』に警官の姿は無かった

承太郎「財団の力を少し借りてな、警察だけではこの事件は解けそうにない」
承太郎「身元や切断方法をハッキリさせたい、頼むぞ仗助」
承太郎「それと・・・君達は?」

億泰「うしおととらって言って・・・簡単に言うと・・・人間と妖怪です」

承太郎「説明はしてくれるんだろうな?」

康一「・・・というわけで」

承太郎「俄かには信じ難いが・・・康一君が言うならそうなんだろうな」

億泰「康一ィ、オメェーいつのまにそんなに信頼されてんだ?」

うしお「すいません、急に来ちゃって」

とら「おめーもすたんどとか言う妖に憑かれてんのか?」

承太郎「・・・やれやれだ」

仗助「じゃあそろそろ治しまスよ!もし死んでるんなら・・・身体だけスけど・・・」

承太郎「スマンな、頼む」

ズギュウゥウゥウン!!!!

まるでビデオの逆再生のように身体が再構築される

粉々の、そして焼け焦げた肉体が残された手首に向かって集まった

うしお「す・・・すげー・・・」

とら「わしもなげー間生きてるがこんなの見たのは初めてだ・・・」

承太郎「見る限り・・・やはり死因は『爆発』だな」

仗助「そうッスね・・・粉々に、焼け焦げてるみたいでスし・・・こりゃあまるで」

康一「・・・吉良のスタンド能力・・・」

億泰「でもよォー・・・死んだんだろ?奴はよォー」

承太郎「それに奴なら手首を持って帰るだろうしな・・・別人と考えるのが自然か」

康一「でも・・・誰がこんな事できるって言うんです!?」

仗助「スタンド能力を持った誰か・・・もしくは・・・」

億泰「妖・・・とでも言うつもりかよォ?仗助よォー」

とら「なくもないだろうな、嫌な感じがどんどん強くなってるぜ」

うしお「とらよぉ・・・本当に冥界の門に吸われた奴はもう帰ってこないのか?」

とら「あぁ、それだけは間違いねぇな、完全に吸われたら戻って来る術はねぇ」

康一「・・・」

承太郎「・・・」

承太郎「・・・ともかく何か分かればすぐ連絡する、気をつけてくれ」

康一「分かりました、承太郎さんも気をつけて下さい」

承太郎と別れた後に仗助が切り出した

仗助「うしおよォー・・・オメェーの槍は妖の気配が分かるんだよなァ?」

うしお「あぁ、わかるよ」

仗助「どうも気になっちまってよォー・・・一緒に色々周ってくれねェか?」

とら「だーれがそんなめんどくせぇ事を・・・」

うしお「構わないよ!行こう!!」

とら「・・・おめーは・・・ホントに・・・」

億泰「おい仗助!本気で言ってんのか?そんな簡単に妖が生まれるなら今頃妖だらけだぜ」

康一「急にどうしたんだい?仗助君」

仗助「ソックリだったんでよォー・・・」

億泰「何がだよ?」

仗助「さっきの人の身体が治る瞬間がよォー・・・」

康一「・・・?」

仗助「億泰の吹っ飛ばされた腹を治す瞬間と・・・ソックリだったんでよォー!」

億泰「!!」

仗助「吉良の可能性が少しでもあんならよォー」
仗助「放ってはおけねぇよなァー!」

康一「・・・そうだね、どっちみち僕等にできる事なんて少ないんだ」
康一「うしお君・・・よければ付き合ってくれるかい?」

うしお「ああもちろんだよ!」

億泰「仕方ねぇなァー・・・」

とら「わしは嫌だぞ」

うしお「おい、とら」

とら「ただでさえここんとこ人間共の為に働いてんだ!馬鹿馬鹿しい!」

うしお「・・・心のせめぇ大妖だなぁ」

とら「うるっせえな!そもそも妖は人間なんかに・・・」

悪態をつきながらもとらは四人について歩き出した

仗助「どうだ?何か感じるか?ここが吉良の住んでたトコだ」

うしお「いや・・・特に何も感じないよ」

とら「バカバカしい!とっとと帰ろうぜー!もう飽きた!」

うしお「文句ばっかり言うんじゃねーよ!」

とら「あー!わかったわかった!分かったから槍をしまえって!!!」

とら「・・・妖ってのは未練のある所に留まり易いんだよ!他に心当たりはねーのか?」

仗助「未練・・・か・・・」

康一「あ!川尻家は・・・?」

億泰「あそこに潜り込んでたわけだしなぁ・・・行ってみるかァー?」

しのぶ「早人ー!お皿出してくれるー?」

早人「判ったよママ」

しのぶ「調味料が切れちゃったから地下室から取ってくるわね」

早人「うん」

地下室に下り棚を物色するしのぶ

しのぶ「あった、けど・・・高くて手が届かないわ・・・もう!」
しのぶ「あなたなら手を伸ばすだけで届くわよね・・・こんな何でも無い事でも・・・あなたを思い出す」
しのぶ「あなた・・・なんで交通事故なんかに・・・」

瞬間、背中に気配を感じて振り返る

しのぶ「・・・誰も・・・いない・・・わよね」

早人「ママー!用意できたよー!」

しのぶ「!・・・はいはい!すぐ戻るわ」

早人の言葉に反応し、地下室をあとにする
だがそこには確かに気配があった・・・懐かしくも忌まわしい男の気配が

吉影「待たせたね、しのぶ・・・」

とら「おい・・・うしお」

うしお「あぁ・・・槍がかすかだけど反応してる」

とら「そういや槍はこいつらのすたんどとかいう奴には反応しねーのか?」

うしお「そういやしねーな・・・という事は」

とら「妖がいるってのは間違いねーってことだな」

ピンポォオン
インターホンを鳴らす

早人「はい?」

玄関から顔を出したのは早人だった

仗助「久しぶりだなァー早人!」

康一「今大丈夫かい?急にごめんね」

早人「仗助さん!どうしたんですか!?」

億泰「いきなりなんだがよォー・・・最近変な事とかなかったか?」

早人「変な・・・事?」

仗助「何もねェーならいいんだがよォー・・・」

うしお「兄ちゃん達・・・いるよ・・・」

うしおの言葉に仗助達は振り返った

仗助「な・・・なんだァ!?うしお!その髪はよォー!?」

康一「いるって・・・吉良かい!?」

うしお「わからないけど・・・妖が近くにいる・・・槍が反応してるんだ」

とら「姿を見る前からこんなに槍が鳴るとはよ・・・よほどの妖だな」

早人「仗助さん・・・その人は・・・?バケモノって・・・?」

仗助「説明は後だ!悪ぃーな!入るぞ」

早人「え・・・?何ですか!?一体!?」

しのぶ「きゃあ!!!あなた達一体!?早人!アンタの知り合いなの!?」

仗助「あぁ、悪ィーな奥さん、少しお邪魔するぜェー」

億泰「早人ォ!カーチャン連れて外に・・・」

億泰が避難させようとしのぶの手を掴んだ瞬間
爆発音と共に億泰の身体は吹き飛んだ

仗助「!!!!億泰!!!!!!!クレイジーダイヤモンド!!!!!!!」

とっさに仗助がスタンドを発動させ、億泰の身体を再構築させる

億泰「ぶはァー!?何がどうなった!?」

一部始終を見たしのぶが気を失う

仗助「間一髪だったぜェー・・・これで疑惑が確信に変わった!」

早人「今の爆発・・・まさか・・・吉良が・・・!?」

仗助「そういう事だ!もうカーチャンは爆弾じゃあねぇ!外まで運んで避難してろよォー!」

早人「う・・うん!」

康一「僕も用心の為についてるよ!」

億泰「まさか・・・また俺危なかったのかァー!?」

康一と早人がしのぶを連れて外に出る
ドアが音を立てて閉まり、一人の男が姿を現した

吉影「また・・・お前達か」

仗助「やっぱりテメェーかァー!!!!吉良ァー!!!!!!!」

うしお「こいつが・・・吉良」

とら「嫌な感じだぜ・・・ただの妖じゃねえ」

億泰「吉良の親父がそうだったように・・・こいつもスタンド能力は健在かよォー」

吉影「いずれお前達も始末する気だったが・・・存外早く見つかってしまったな」
吉影「そこの長髪の小僧と黄色いバケモノのせいか・・・」

吉影はうしおととらを一瞥した

とら「黄色い妖だと!!てめぇ!!昨日今日妖になったばかりの奴がえらそうにするんじゃねぇ!」

飛び掛るとらに仗助が叫ぶ

仗助「そいつは触れる物を爆弾に変えるぞ!気をつけろ!!!」

とら「人間ごときが指図するんじゃねぇ!」

吉影「猪突猛進とはまさにこのことだな」

言うと吉影はテーブルの上にあった牛乳の入ったコップをとらに投げつけた

とら「こんなもん!眼くらましにも・・・」

うしお「バカ野郎!!それが爆弾になってんだよ!!」

とらがコップを腕で払いのけた瞬間
とらの腕は爆発によって千切れた

とら「い・・・ってぇ!!!!」

仗助「だから言ったろうがよォー!治してやんぜ!!!ドラァ!!!」

クレイジーダイヤモンドは問題なく発動した
とらの腕が元通りに治っていく

とら「ほぉ!こりゃすげぇ!!」

うしお「呑気な事言ってる場合じゃねぇだろ!」

仗助「もう油断すんじゃあねェーぜ!これが吉良って奴だ」

とら「うるせぇ!言われんでもわかってるわい!!」

億泰「何やってんだ!俺が削れば簡単に終わるだろうがよォー!!」

仗助「気をつけろ!!!億泰ゥ!!」

ガオン!!!!
ハンドの右手は寸分違わず吉影の頭部を削り取った
かに見えた

吉影「ははは、予想以上にこの『霊体』って奴は悪くない」

吉影の身体は何事も無かったようにそこにあった

億泰「まるで霧だぜェー・・・実体がねェーからよォー・・・」
億泰「霧をいくら削ってもそこの霧が無くならねェーのと同じでよォー・・・まるで手応えがねェー」

仗助「グレート・・・億泰のハンドが無力に感じたのは初めてだぜェー」

億泰「意味がわからねェー!!とらは仗助のスタンドで治ったじゃねェーか!!」

とら「妖になる奴も色々あるからな」
とら「死んでから妖になる奴、死なずに妖になる奴・・・」

うしお「おめーは死んでねーってのかよ?」

とら「恐らくな、ハッキリとは言えねーが・・・わしにゃあ死んだ記憶がねぇ」

うしお「忘れてるだけじゃねーのか!?」

とら「おめーの小せえ脳みそと一緒にすんじゃねーよ!ボケナス!!」

仗助「通用しねェもんは考えても仕方ねェー!!!やれるだけやるしかねェーぞ!!!」

吉影「こんなに清々しいのはいつ以来だ・・・」
吉影「お前達のスタンドが通用しない・・・誰も止める事はできんぞ」

とら「バカのたうってんじゃねーぞ!!」

うしお「いっくぜー!!とら!!!」

吉影は油断していた
スタンドが通用しない身体、困惑した仗助の表情
それらが吉影を油断させた

吉影「!!!!!!!!!!!!!!!!!うぐおぉおぉぉお!!!!」

とらの雷を避けた吉影目掛けてうしおが槍を突き出した
獣の槍は吉影の肩口に深々と突き刺さった

吉影「なんだ!?この槍は!!なぜこの身体に刺さる!?」

うしお「妖を滅する為に作られた槍だ!ギリョウさんとジエメイさんの魂の篭った!!」

とら「いいぞ!うしお!そのままそいつを貼り付けとけよ!」
とら「消し炭にしてやるからよ・・・!!」

吉影「くそぉおお!!!!キラークイーン!!!」

落雷と轟音が起こり黒煙が舞い上がった
煙が収まった時、そこに吉影の姿は無かった

うしお「やったのか?」

とら「いや、野郎張り付いてた背中の壁を爆発させて寸前で逃げやがった」

仗助「ど・・・どうなったんだ?」

とら「逃げやがった!腰抜け野郎が・・・」

億泰「しかしどうなってんだァー?なんでこっちの攻撃は当たんねェーのに吉良の攻撃は当たんだよ」

とら「知らねーがよ、それがお前等の言うすたんどなんじゃねーのか?」
とら「『実体あるものを爆弾に変える』能力を持った『実体の無い』身体を持った奴」
とら「って事なんじゃねーのか?」

億泰「そ・・・そんなもん反則じゃねェーか!!」

仗助「落ち着けよ、億泰よォー・・・とらに言っても仕方ねェー」

億泰「その槍以外効かねェーって事なのかよォー」

うしお「とにかく追おう!」

仗助「だな!康一が見ててくれっといいんだけどよォー」

外に出ると早人が駆け寄ってくる

早人「だ・・・大丈夫なの!?」

仗助「ああ、ちーと部屋はボロボロになっちまったがよォー」

億泰「終わったら承太郎さんに頼んで豪華に修復してもらうからよォー」

早人「そ・・・それはいいんだけど・・・」

仗助「康一は?」

早人「承太郎さんに電話して・・・僕は分からなかったんだけど・・・」
早人「爆発音の後に吉良が出てきたらしくて・・・それを追って行っちゃったんだ」

泰「どっちに行った!?」

早人「あっちに真っ直ぐ!!」

とら「わしらも行くのか?」

うしお「当ったり前だろ!!」

仗助「よし、早人!助かるぜ!気をつけろよ!」

早人「みんなこそ・・・気をつけてね!!」

うしお「兄ちゃん達!とらに捕まって!すぐ追いつく!」

とら「なーんでわしがおまえらまで・・・」

ゴチーン!!!!

とら「こっちでいいのか!ったく!」

頭にタンコブを作ったとらが苛立たしげに叫んだ

仗助「早ェーな!助かるぜ!とらァー!」

とら「・・・っち・・・」

億泰「見ろよ!康一だ!とら!拾ってやってくれ!」

とら「これが終わったら『はんばっか』と『ぎゅーたん』喰わせろよ!」

とらはそのまま滑空し、吉影を追っているであろう康一を掴んだ

康一「!!??うわぁああ!!」

とら「やかましい!叫ぶな!!!」

康一「と・・・とら君!!みんなも!大丈夫だったの!?」

仗助「おうよ!やっぱりオメェーは頼りになるぜェー康一ィ!」

億泰「それで吉良の野郎はどこ行ったんだ!?」

康一「爆発音がして僕も中に入ろうかと思ったらいつの間にか吉良が外にいたんだ!」
康一「肩から血が流れてて・・・そのまま飛び去ったんだ」
康一「それでとっさに追跡したんだけど・・・」

とら「おい・・・おまえら・・・このまま進むと・・・」

とらの視線の先には見覚えのある小道があった

とら「冥界の門に突っ込んじまうぞ!?」

康一「吉良はあの小道の方に向かったよ!」

とら「じ・・・冗談じゃねぇ!!あそこに吸い込まれたら笑い事じゃすまねぇぞ!」

康一「大丈夫!あそこで振り向きさえしなければ!」

とら「?・・・やっぱり普通の冥界の門とは少し違うみてぇだな・・・」

うしお「怖ぇーのか?まぁ確かに腕まで吹っ飛ばされたもんなぁ」

とら「・・・・・・」

とら「何かあっても助けてやんねぇからな!!!!」

そして彼等は小道に飛び込んだ

吉影「追ってきたか・・・やはり奴等を始末しなければ・・・」
吉影「『平穏』は手に入らないようだ!」

康一「ここは吉良にとっても嫌な場所のハズなんだけどな」

とら「さっきも言ったがな、未練のある所に程、妖は留まりやすいんだ」

仗助「確かにここなら未練はタップリだろうよォー」

うしお「いるよ・・・槍が反応してる」

とら「とっとと片付けるぞうしお!」

康一「気をつけて・・・振り返らないように」

降り立った康一は開口一番こう言った

とら「見ろよ・・・いやがったぜェ・・・堂々としたもんだ」

吉影「ここは忌まわしい場所だな・・・だがこの身体になれたのもここのおかげか・・・」

億泰「舐めやがって!最近の変死事件もテメェーの仕業だな!!」

仗助「手首残して行ったのは挑発のつもりかよォー!?テメェーに次はねェーぞコラァ!」

吉影「チャンスをくれてやったんだよ」

康一「チャンス!?」

吉影「手首一本でもあれば私のように『帰還』できるかもしれないからな」

仗助「帰還!?何言ってやがる!」

吉影「今の私は『右手』なんだよ」

吉影は静かに語りだす

吉影「『ついていた』んだよ、それに尽きる」
吉影「私はお前達によって・・・いや正しくは救急車によってか・・・」

自嘲ぎみに笑みを浮かべる

吉影「肉体を滅ぼされた、そして気がつくとここにいた」
吉影「同じように肉体のない杉本 鈴美もな」
吉影「霊など信じていなかった・・・ふふ・・・それこそ自分がなるなんて夢にも思わなかった」
吉影「あの女は私を消滅させようとした、この小道で振り向かせる事によってな」
吉影「私はこの小道の存在を知っていた、眉唾だったがね」
吉影「だからあの女を振り向かせてやろうと思ったんだよ、私の代わりにね」
吉影「だがそれは実現しなかった」
吉影「犬だ、アーノルドとか言う犬、そいつが私の右手に噛み付いた」
吉影「とっさに振り払おうと・・・私は振り返ってしまったんだ」

短い沈黙

吉影「全てが終わったと思った瞬間だ、さすがの自分も消滅したと思い絶望した」
吉影「だがね、私は『手首を噛み千切られたから振り返った』んだよ」
吉影「振り返った私は当然闇に飲み込まれたよ・・・『右手首以外の私』がね」
吉影「そこに残されて今にも朽ちそうな『右手首』」
吉影「しかしそれも・・・『私』自身だったんだよ」
吉影「弱々しいがそれは確かに『私』だったんだ」

手首をさすりながら吉影は続ける

吉影「時間はかかったが少しずつ『私』を取り戻した・・・『憎しみ』が糧だった、『怒り』が糧だった」
吉影「どれくらいたったろうか、私は『こうしてここにいた』」
吉影「肉体こそ失ったが・・・そこには『平穏』があったよ」
吉影「『性(サガ)』を抑える必要もない・・・」
吉影「お前達に対する復讐心よりも喜びの方が大きかったんだろう・・・それが災いしたがね」

仗助「それでまた殺人を繰り返したってのかァー!!??」

吉影「だからさっきも言ったようにチャンスは与えたろ?」

億泰「何を言ってやがるゴミ野郎がよォー!!!」

吉影「右手は残してやっただろう・・・それが私のように帰還できるかもしれない『チャンス』だよ」

仗助「殺人鬼の理論は聞き飽きたんだよォー!!!二度と戻ってこれなくしてやんぜェー!!!」

億泰「このクソダボがぁああァー!!!」

うしお「俺はよそ者だけどよー・・・お前がなまはげよりも邪悪だってのは分かるぜ!馬鹿野郎!」

とら「妖ってのは勝手気ままなもんだが・・・な・・・」

吉影「お前のような獣とは違うんだよ」

とら「・・・いい度胸してんじゃねーか!このドアホウが!!!!」

とらの雷が辺りに降り注ぐ

うしお「いけぇ!!!獣の槍ぃ!!!」

雷の隙間をぬってうしおが吉影に突進する
うしおの足元で爆発が起こる
だがとらがそれを庇いダメージには至らない

とら「こいつ、瓦礫を爆弾にしやがったぞ!気をつけんかい!うしお!」

うしお「すまねぇ!とら!」

康一「どうしよう、仗助君!関係のないうしお君が戦ってくれてるのに!」

億泰「・・・康一ィ、オメェーの能力はとらをサポートしてやれる」

仗助「心配すんな、ダメージはすぐ俺が治してやるしよォー」

康一「ふ・・・二人は?」

仗助「オメェーと一緒だ、出来る事だけするんだよ」

吉影が瓦礫をいくつかとらに向かって投げつける

とら「こいつが全部爆弾か!?やっかいな野郎だ!!」

とらが下がってそれを避ける

康一「違う!!吉良は一つの物しか爆弾にできないんだァー!!!!」

下がった場所にあったマンホールにとらが足を乗せた瞬間
それは爆発を起こした

とら「ぐおぉおおおぉお!!!!!」
とら「くそったれが!!!」

ドキュ!!!!

とらの毛が鋭く吉影に伸びる
吉影はそれを横に避けると近くにあった『猫よけのペットボトル』を手に取った

吉影「これはどうだ?」

そう言うと中に入ってる水を掌に注いだ

吉影「こいつを爆弾に変えて・・・投げつけるッ!!!」

それは『ショットガンの弾のように飛び散り』ながらとらに襲い掛かった

とらは毛を硬質化させそれを全て受け止める
着弾した水は全て爆発を起こした

康一「一塊の水を爆弾にして・・・それを散乱させて投げるなんて!」

とら「うしお!!ボケっとしてねーでおめーもやりやがれ!」

吉影「その槍がいくら危険でも近寄らせなければいいだけの話だ」

そう言って吉影は『水の爆弾』をうしおにも投げつける

うしお「くっそぉ!!!」

全ては避けきれず小さな水滴が着弾し、爆発する

うしお「うわぁ!!!」

仗助「大丈夫かよォー?今治してやるぜェー」

いつの間にか側に来ていた仗助がうしおととらの傷を治す

吉影「お前を先に殺すか・・・治せない程の爆発で殺すか・・・どちらでもいい」

うしお「やってみろよー!もう水爆弾はくらわねーぞ!!!」

とら「若造が!!!」

吉影「・・・それは楽しみだッ!」

吉影は再度、水爆弾をうしおととらに向かって投げつけた

うしお「とらー!」

とら「ったく!!ドアホウがよ!!!」

とらの吐いた炎は向かってくる水爆弾を蒸発させた

吉影「なるほど・・・」
うしお「おりゃ!」

大きく弧を描きながら槍が振り上げられる

吉影「この程度か?遅いんだよ!スタンドに比べ・・・」

康一「ACT3!!!」

康一のスタンドが発動し槍が重くなる
重くなった槍は吉影に加速して振り下ろされた

吉影「!!!くッ!!!!」

紙一重で槍をかわす
その隙をついてとらが吉影の眼前までせまる

吉影「く・・・こいつは」

とら「舐めすぎだ!ボケナス!!」

とらの爪が吉影の胸を引き裂いた

吉影「ぐあッ!!この!!バケモノが!!」

とら「お互い様なんだよ!」

うしお「これで終わりだ!」

吉影「小僧!!!!!」

うしおが槍を吉影に向けた瞬間吉影が叫んだ

吉影「射程内の『道路』を爆弾に変えろ!!!キラークイーン!!!」

ドゴォオオォオオォン!!!!!!!

粉塵が舞い上がる中声が響く

吉影「ぐほっ・・・こいつは・・・私も無事ではすまない・・・使いたくはなかったが」
吉影「だが・・・これで・・・」

とら「ぐが・・・さすがに・・・」

うしお「とら・・・守ってくれたのか・・・ぐう」

康一「とら君・・・ありが・・と・・・うぐ」

ボロ雑巾のようになった四人の姿と、粉々になった獣の槍がそこにあった

吉影「・・はは・・は!・・・もう・・・く・・・槍も破壊した!!!」

億泰「いやー射程の外で良かったなァー仗助」

仗助「あいつらも生きてるみたいだしよォー、無事でよかったぜェー」

億泰「喜んでるトコ悪ィーけどよォー」
億泰「その槍は俺が木を削って作った偽者ってやつでよォー」

仗助「本物はここにあんだなァー」
仗助「確かに俺等はテメェーの身体には何もできねェーかもなァー」
仗助「ただよォー、この槍をスタンドでテメェーに向かって投げる事くらいはできるぜェー!」

唐突なその声は吉影の背後からした

吉影「何・・・・だと・・・」

仗助「ここの路地はよォー、2度曲がるだけで同じ小道に出るんだよ」
仗助「不思議だよなァー!だがそのおかげでよォー・・・」

億泰「振り返らずにテメェーの背後に回れるってわけだ」

仗助「さぁ!選びな!槍を避ける為に振り向いて消滅するか!!!」

億泰「そのまま槍に貫かれて消滅するかをよォー!!!!!!!!」

仗助「弱ったテメェーにスタンドで投げる速度の槍を避けれるなら別だがよォー!!!!!」

ブンッ!!!!!!!

仗助「大丈夫か!?うしおよォー!オメェーのおかげだぜェー!」

ズギュウゥウン!!!

うしお「・・・はは、相変わらず兄ちゃんの力は凄いなぁ」

とら「いつのまに槍を取り替えやがったんだ?」

康一「そうか、さっき二人を治した時だ・・・!」

仗助「そういう事だな」

胸に深々と突き刺さった槍を見ながら吉影は自分が消えていくのを感じた

吉影「・・・・ひ・・・とり・・・では・・・きえ・・・ん」

うしおが吉影から槍を引き抜いた時
確かにそれを聞いた

吉影「私・・・の・・・身体を・・・時限・・爆弾・・・に」
吉影「時間は・・・1・・秒・・・」

途端にそこは光に包まれた

うしお「・・・・・・・・?」

仗助「な・・・なんだァ?今の光は」

うしお「今・・・吉良が・・・爆発・・・したと思ったんだけど」

億泰「でも何ともなってねぇぞ?消滅しただけじゃねェのか?」

とら「うしお、あれを見ろよ」

とらが指した地面には独鈷が刺さっていた

うしお「独鈷・・・?」

とら「あのカッコツケがよぉ」

流「ヒーローっぽいタイミングだったかよ?とら」

うしお「な・・・流兄ちゃん!!??」

流「よぉー!久しぶり・・・って程でもねぇな」

とら「おめぇが結界で爆発を防いだんだな?余計な事しやがって」

流「そうか?ピンチに見えたけどよ?」

うしお「なんでここに・・・?」

承太郎「俺が呼んだんだ」

仗助「承太郎さん!?」

億泰「来るのが遅ェーっスよォー!!!!」

承太郎「スマンな、康一君の連絡を受けてからだったんでな」
承太郎「うしお君って言ったな、少し調べて、君の知り合いに連絡させてもらった」

流「おめーはホントにトラブル好きだなぁうしお!」

とら「わしは帰ろうって言ったんだがな」

康一「なんか・・・僕何もできなかったな・・・」

仗助「そんな事ねェーって!」

億泰「なんなら由花子に慰めてもらえよォー」

仗助「だがとにかくオメェーのおかげだぜェー!うしおよォー!」

うしお「そ、そんなことないよ!兄ちゃん達が・・・」

とら「ほれ!もういいから帰ぇるぞ!流が飯奢ってくれるってよ!」

うしお「おまえは本当に勝手な奴だな!」

康一「ははは」

仗助「しかしおいしい所を全部持っていかれたな」

流「ヒーローは遅れて現れるもんだからな」

承太郎「さて、じゃあ詳しく聞かせてもらおうか」

仗助「そうっスね・・・」

仗助「承太郎さんは妖怪とかって信じまスかねェー?」

誰一人欠ける事無く彼等は小道を後にした

こうして
吉良は消滅した

だが覚えていて欲しい

人間とは土に生まれ、土に死ぬ。
しかしその土からさえ立ち返ってくるもの・・・それが妖・・・

だからひょっとしていつの日か・・・


吉影「私は・・・『平穏』の為ならば『波乱』をも厭わない」


to be continued



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